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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

パナソニックのスレッド化・・・最初から無いの?



 相変わらず、地道な仕事していますねえ、パナソニックさん。クロモリレーサーです、こいつに105を載せて、ホイールは適当なものをつけて・・・、二十万ぐらいですか?

 イヤー、地道であります。店主らの新車売りに関しても、参考にしたい水準でもありますな。

 でコイツをどうしたいか?

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 ここなんだそうです。ラグ付きの鉄フレームでありながら・・・、

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 なんでアヘッドなの?という作りですね。イヤ、別にアヘッドでもいいんですが、スレッドもオプションでないのかな?それともあるにもかかわらず、こちらを選択して、あとからスレッドという形式があった・・・という展開か?

 まあ、細かいところはよく分かりませんが、スレッド化をご要望されてきたということです。

 エエ、基本!スレッド化の改造はやりません。もしやるとしたら、失敗しても責任は問わない・・・などというきつめの条件をのんでいただいてから・・・ということ、その後こちらでできるか否かの判断をさせていただく、ということになります。

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 まず、ヘッドパーツを抜いて、スレッドのためのヘッドパーツに打ち変えます。

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 フォークのコラムに加工をして、スレッドステムを埋め込んで終了。

 簡単に書いてますが、大変です。失敗覚悟ですから・・・。

 それともう一つ、今回はハンドル形状にも一つ注文が。

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 アナトミック系のハンドルを、通常の丸ハンドルにしたい。しかも黒の・・・。

 銀系の丸ハンドルはありますが、黒といえば・・・。

 ちょっとリーチが短いか?とおも思えますが、こんなのを付けてみました。

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 マルハンの良さは、どこを掴んでもいいというもの。あとはアナトミックは比較的新しい形状で、伝統的にはマルハン、マースバーというのがクラシカルということになっていますね。

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 確かに、スレッド化は一つの完成形でありますな。これはこれで自然であります。

 ヘッドパーツも、ステムもハンドルもすべて黒があってよかった・・・。

 そして、パナソニック自体が、スレッドアヘッド兼用のコラムを使っているように思えました。加工の調子も良かったです!

 とはいっても、原則としてスレッド化はやっておりませんので、念のため・・・。

過去の話



 なんで老舗のデローザともあろう鉄フレームがアヘッドだったんでしょう。

 何をトチ狂ったか?工場のラインの問題なのか?そんなものフォーク作成上の一過程に過ぎないんじゃないか?なんて思いますが、かつて、デローザがこともあろうに伝統の鉄レーサー、ネオプリマートに対して、アヘッドステムの形式をあてていたことがあったんですねえ。

 もう過去のこと?今では正真正銘スレッドステムのネオプリマートを作っているん・・・ですよね。

 そう来なくては・・・、こうしたアヘッドのネオプリマートは、逆プレミアが付いたりして・・・。

 とはいっても、鉄の貴婦人であるネオプリをアヘッドで乗り続けるのに抵抗を感じる人も多いようです。

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 確かにカンパレコード1インチのヘッドパーツで、こんなことが出来ればなあ・・・と店主も思う次第。

 ヤフオクか何かで、もしアヘッドネオプリが安く出ていても、それをスレッド化するのはむずかしいので、くれぐれも気をつけて、オークションには接近してくださいな!

 鉄フレームか・・・、当店の典型になるような、鉄フレーム・・・いっそビルダーにでもなりますか?

一体いくつの工具が必要なんだ?



 ヘッドパーツなんて、あんなチッコイパーツをくっつけるのに一体いくつの工具が必要なんでしょうか?

 ちょっと数えてみましょう。

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 ヘッドのワンを打ち込む前にヘッドチューブのサライをしなければなりません、これが一つめ。

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 さらったヘッドチューブに、今度はワンを圧入していきます。これで二つめ。

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 一方で、フォークにも下玉押しを圧入していきますが、そのために同じくフォークのクラウン部分をさらいます。これで三つ目。

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 さらったあとに、下玉押しを圧入していきます、これで四つ目。

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 さらにコラムのねじ山を修正しないと、何かと入りません・・・。これで五つ目。

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 さらにさらに、内径の修正をしないといけない場合もありますので、これで六つ目。しかもこの六つ目は、それまで五つの自転車専用工具ではなくて、これだけは一般工具のものを使います。それには理由がありますが・・・、また別の機会に。

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 内径を整えないと、スレッドステムが入らない場合が多い、特に昨今のアヘッド用のフォークのコラムは強度の問題なのか何かは知りませんが、しっかりさらって上げないと、ステムが入りませんね。

 そんなこんなで、こんなちっぽけなパーツを打ち込んで、ヘッド自体を快適に機能できるようにするまで、少なく見積もって六つの工具を必要とする・・・、まあ手間とちょっとした経験とコツ、その辺が必要になる、ヘッドイジリなのであります。

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 最初からスレッドコラムのような顔して、まあ・・・でもきれいにできたんでよかったです・・・。

 デローザのネオプリマートなんて、貴婦人ですから、ご尊顔に傷でも付けたら大変です、そんなわけでこんなことはもう二度としないでしょう・・・、たぶん・・・、ですが。
 

新店舗仮開店記念の一発 花火のようなもんです



 小径車では、ほぼ唯一でしょうか?店主が瞠目するモールトンですね。フォークを完全リジッドにすれば、もうほぼ完璧かなあ、なんて思うくらいの走行性能だと思いますね。

 そんなコヤツですので、もうほぼ完璧なんじゃないのかしら?と思いきや・・・。

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 きもはココのようです。

 なんともアヘッドがおイヤなようで、これをスレッド化できないか?というご要望。

 確か当店、その手の改造は、以前はやっておりましたが、諸般の事情に鑑み、もう二度と再びこの手の内容には手を出さないとか・・・、申し上げたような記憶があります。

 そうそう、店の方針として、スレッド化改造は基本やらない。やるとすれば・・・莫大な工賃との間の慎重な検討の上・・・というようなことでした。

 で、まあ今回は新装開店(仮)一発目ですので、特別の一本ということで、やってみたんですねえ。

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 ただ、小径車特有の異様に長いヘッドチューブのため、通常レーサー形式で使っている当店のヘッドパーツ工具類が悉く使えない・・・という事態が発生です。

 ワンを外すことはできても、別ワンを装着するには工具が短すぎる。下玉押しを打ち込むにも打ち込みハンマーのタケよりもコラムが長いので、使えません。

 どうすんのよ・・・?

 小径車専門店は、当然特注だとか、自家開発で長いヘッドチューブ対応の工具類を作るしかないでしょう。そのくらい面倒がかかります。

 受注前にそれ、再度気づいておけばよかった。前回、同じようなことをやったのは?何年前でしょう?すっかり忘れていましたわ。

 で、工具がないならどうするか?それはもう、初心に帰るしかない・・・。

 ヘッド回りに関する高額工具を購入できない中でも、いじっていた、あのころのノウハウです・・・。

 もちろん恥ずかしすぎて、今は公開できませんが、そういうノウハウもあることはある・・・んです・・・。

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 そんなこんなで取り付けは完了なんですが、やはり大変ですわ。

 以前に申し上げたように、このフォークはアヘッドように作られているので、内径に関する処理というのか?ほとんどされていないといっていいでしょう。

 アヘッドステムが、フォークコラムの外側をつかむわけなんで、そこさえ規格が合っていればいいわけです。

 ところが、スレッドステムはフォークコラムの内径に差し込んでそこの内部で臼によって自らを固定する形式なんですね。ですから、コラムの内径がキッチリ22.2でなければ、ステムのはいる場所がないわけなんです。

 外をつかむアヘッドステムようにつくられたコラムは、その内径に関する配慮が全くない・・・といっていいでしょう。ですから、そのままではステムが装着できません。

 ではどうするか?内径がキッチリ22.2になるまで内径を削らないといけない・・・ということになります。

 何が大変て・・・、これなんですね。

 そんなこととはつゆ知らず、最初からスレッドのような顔してまあ・・・。

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 これはこれで良しとしましょうか。

 新店舗開店(仮)記念のスレッド化 一発勝負!でした!

原則やりませんが・・・



 これは、これでもう完結している自転車なので、いじる必要はない、少なくとも機能的にはほとんど無い、といえるでしょうね。

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 ただ、ここ・・・。

 アヘッド形式のステムですね。

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 微妙な調整はできないにしても、軽さと剛性という意味で、アヘッドは機能的に優れている、といえるかもねえ。

 ただ、根強いのが、見た目がねえ・・・ということ。

 そういえば、かつて、当店はほとんどこもやりたがらないアヘッドのスレッド化なんて事をやって、巨万の富を築いていましたっけね。

 それが、巨額の損害賠償の可能性もあるということで、確か昨年、この手の改造一式、やりません!という宣言をいたした次第でした。

 もちろん今でも、それを撤回することはいたしません。

 原則アヘッドのスレッド化はやらない、この路線で参りますが。

 中には、どうしてもアヘッドがお嫌いな方もいるようで、あれから色々とお話しも来るわけです。

 そこで、「失敗しても訴訟などをおこさない」つまり、壊す可能性もありということと、こちらからの法外な請求に関して文句を言わず、耳をそろえて支払う、というこの二つの条件を呑んでいただくことを条件に、今回に関してのみ、お引き受けしたという、展開だったわけです。

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 まあ、いじっている内に、今回はたまたまできたということです。

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 何よりも、今の時代にオーバーサイズのスレッドヘッドパーツを作り続けてくれいている、タンゲさんには感謝してもしきれませんな。

 それとシム。オーバーサイズを埋めてノーマルサイズにするシム、これがないとスレッドができても、完全絶滅種のオーバーサイズスレッドステムを見つけてこない限り、まったく手も足も出ない・・・ということです。

 この二種のパーツがたまたま当店に在庫していたことでできた、奇跡的な改造なんですなあ。

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 人によっては、だから何?の改造ですが、長年アヘッドに違和感を抱いていた方からすると、これはどうも代え難い条件のようでもあるんです。本当に喜んで頂けます・・・。

 といっても、今回はこちらの提示した過酷な条件を呑んでいただいて、且つ、奇跡的なパーツ類があったということですので、実質凍結の改造ではあります・・・。たまたま、たまたま、運びがよくてできただけの内容でした。



プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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