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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

今年も行きます!



 今年は二日より、工場に入っていたんですが、何をやっていたか?というと自転車・・・じゃなくて、ご覧の通り楽器系をいじっておりました。

 これは持ち込み修理の依頼なんですよ!依頼です、外部からの!イヒヒヒ来ちゃったよ・・・。

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 ギターの裏に穴が開いてしまったらしい。理由わからないまでも、ガムのようなものがつめてあった。

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 サウンドホールから見える穴。単板ではないな。合板なので、繊維が縦横と来ている、ささくれもちょっと広範囲に広がっていますね。

 まずはささくれを取り去りまして・・・。

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 裏からガムテープを貼ります。そこに・・・、

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 二種類のパテがあって、白い方を裏板の裏から盛って乾燥させます。ガムテープは内側にへこむように押しながら貼る、これがキモ。

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 白いパテ二多少の色を付ける。といってもサウンドホールからのぞき込まないと見えないので、この辺にしておく。

 ガムテープにつけた、へこみに今度は濃い色のパテを盛ってやる。しかし、接着剤の質が上がってきたよね。扱いやすいし、この気温でも硬化が早い。

 裏板の表をヤスリで平らにしてやるが、裏板といっても、裏の表なので、目立ってはいけません。そこでそこにコーティングの塗装をします。

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 パッと見わからなくなりましたな。

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 裏板全面にではなく、サンバースト・・・もどきでキャンディー入りのウレタン塗料をかけて、研ぎ出してやる。

 ある意味、木工と自転車塗装の応用でできました。これにて完了。

 しかし・・・、早くも外から依頼が来たよ・・・。今年はわらじが増えたかな?

 実は平行して二本・・・いじっています。他に・・・電気系ギターのフレット抜きも・・・なんてね。

 作りたい楽器のイメージも出てきて困っています。そうするとまた、にくい助言をいただける方も増えてきて、ある意味どうにでもなれ・・・という感じですね。

 電気系は一からの勉強だな。まずはセッティングとして弾きやすいこと、これを極めていけたらなあ・・・。あとは自作のコイル巻きでピックアップの作成?本当かよ?あとは潔いシンプルさでもって、まずは感染できるところから、菌をばらまくか・・・。なんせ後発なもんで、無骨でも特徴のあるものを作っていかないとね・・・。

 まあ、今年もドタバタしそうですね、色々含めまして、改めましてよろしくどうぞ!

とりあえず 完成ということに!

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今確認すると、九月の終わりなんですがチョコチョコいじっていたあいつですが、何とか終了ということに、いたしました。

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 まあ、やればきりがないといえば、そうなんだが、どこかで止めないと行けません。楽器の場会はやはり音、でしょうな。

 音がいい状態になったのであれば、他に塗装面などに多少問題があっても・・・、止めてもいいか・・・とも思います。

 というのも、塗装を厚くすると、音のなりが変わってしまうということもありますからね。

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 元々からあった、ラッカーの割れについては、残すことにしました。ギリギリまで削って薄くして、その上から、またギリギリの薄いウレタン塗装をして、それをまたギリギリまで研ぎ出した・・・ということですね。

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 パテ修正したところにも、薄いキャンディーレッドをかけて、また研ぎ出してと・・・。

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 パテの色が白だったので、今度はもっと選ばないとなあ・・・と思いつつも、ローズウッド調のニスでなんとかなった・・・ですね。

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 ペグも交換しました。ペグのピッチが今は大体35ミリ、こいつは32ミリ・・・。ペグを加工しようか?悩んだ結果、ヘッドの穴の開け直しなんかでやってみました、かなり大胆・・・。

 ナットの交換もしてみました。

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 サドルもいじったなあ・・・今回。長年の弦によるテンションで、ブリッジがちょっとばかり浮いている・・・。これにそのまま調整してしまうと、弦高が上がってしまうのね。

 そこで、サドルを低く削ると同時に、サドルを挟む溝の堤防を削って、かつ溝自身も削ってなんとか、納得のいける高さにできたかな?と思います。
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 で、このチップなんですが、これが沖縄の看板職人から、ギター職人になられた、松田さん、ある意味先生だね、店主にとっての・・・、その方の推奨する象牙のチップを利用しています。

 もう一ついうと、サドルの堤防が低いので、通常の弦の結び方ではサドルから弦が浮いてしまいます。

 板の内部に貼り付けられている力木というのがあって、こいつが浮いている・・・ように感じていたんですね。裏をたたくと、音がぶれる・・・。

 そこで、固い木工用ボンドを流し込んで、ギターを傾けながら、全面に行き渡るようにもしましたね。それを三本分やりました。

 その結果、ボディー全体に張りが出たような気がします。当然音にもいい影響があったに違いありません。

 ご老体なので、ライトゲージというテンションの低い弦を張ってやりました。そして、弾き手の方々に持ってもらったんですが。

 ブルース・ブラックミュージック系の持田さん。「鳴っていますね、いいですよ、ちょっと今これで歌っていいですか?」と。響き床のステージで使用してくれました。いきなりステージかよ!

 そのあと、持田さんの指名で出てきた、保谷のロビン君。彼も玉置浩二を研究するプロ途上のミュージシャンですが・・・、「これ欲しいです!」と・・・、あげないけど、やったー。

 翌日来た、あのアイレジアスのケント君に渡してみる。

 強いていえば、六弦のアタックかな?あとは大方よかったようです、ガットギター欲しいですよねえ・・・と。なるほど、こういうのは、遠回しのオーダーと思って動こうか・・・。しかし、そのあと、自分たちの練習が終わってから、ずっと弾いていたなあ。

 もう一人の渡辺君も、素っ気ないながら、いいんじゃないですか・・・と。

 その翌日来た、マルチの新潟の小田さんにもいじってもらいまして、いい評価をいただきました。

 その小田さんから、宿題をいただきました。

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 これはシリア製のウードという楽器です。ヘッドが折れていますね。

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 すでにニカワで直したんですが、接合部が薄いのかまた弦のテンションで折れてしまったということです。

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 ギターとは違って枇杷のように凝った作りです。

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 この方が作家さんらしいですね、シリアの方。ちょっとヘッド周りは作り直しにさせてもらいます。ペグはそのまま使いますが、しっかり調弦できるように、なんか仕掛けます。

 何ヶ月かかるかわかりませんが、適切な木が見つかりましたら、少しずつでもやっていきます。

 もう何屋でもいいわ、求められる好きな仕事しかしない、それで行く!

ウクレレ直し・・・やってみた



 昨年の今頃でしたか・・・、「木工オヤジへの道」なんて題で何本か書いていたことを思い出しまして、一過性・・・というのとはちょっと違うんですが、店主にもトレンドのようなもの・・・というか傾向のようなものがしっかりありますな。

 などと自分で確認しながら、苦笑している次第であります。ただ、かつてやろうと思っていたこと、やってみて失敗していたことが、ずっとくすぶっているようで、そこに火の粉のような刺激が来ると、ドッと燃え上がるようで、出所は常に内側から来ていますね。

 なのでトレンドが引いたと一見見えても、そこにはおき火がありまして、いつでも着火状態なんじゃないか?なんて思っているんですね、道具や発想のドミノ倒しが起きたりとか・・・、なんか面白いんだよなあ・・・。

 で、今回はウクレレを発見・・・、ちなみに今いじっているギターですが、まだ「完成」ではありません、表板の修正をどうやるか?ということと、塗装をどうするか?ってところで考えているとこなんです。面白いよ・・・。

 このウクレレは、実は義母さんのもの。新婚旅行でハワイに行って、アンディー・ウィリアムスのショーで直接手渡しでもらったものらしいんですね。箱には彼のサインと、歴代の猫どもの爪によるサインがゴリゴリと記されていた。

 開けてみるとだね。

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 完走しすぎてボンドが効かなくなってきているのかな?

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 楽器の底の合わせ板がもう剥がれていた・・・。ある意味バラバラ寸前・・・ということで、絶好の教材じゃない・・・よ!

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 思い切って、裏板を剥がしてみた。まあ、単純な構造だこと。弦のテンションも低いんで、こんなもんでいいのかな?ワッパ飯の弁当箱ってなもんかな?

 と、こんなことしてみると、ウクレレプロ中のプロである、例えばジェイク・島袋のウクレレなんかの中も見てみたいよね。キット違うんだろうなあ・・・、もっと響かせる仕掛けが随所にあるんじゃないかしら?なんて勝手に想像してみたりね・・・。

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 当て木はあるんだが、完全に浮いている。

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 ネックも浮いてますね。

 ではまず、この状態で、これらの浮きの箇所を固定してやる必要があります。その固定の要になるのがこいつ。

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 日本の木工ボンドも優秀ながら、日本製は固まっても柔らかいので、この手の音ものに関して利用すると、柔らかい接着剤が音を吸収してしまうということになるらしい。

 そこで米国産のタイトボンドというのが、この手の製作などには定番なんだと。固いのでよければ、コンクリボンドっていうのもあるんだけど、どうなんだろうね。いつか実験してやる・・・

 理想的にはニカワらしい。どこで手に入るのか?調べてみると色々あることがわかりますね・・・。

 このボンドを少し多めに浮きの箇所に流し込んでは、ヘラでより奥へ送り込んで、あとは万力類で固定します。

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 二箇所の浮きに、五本のシャコ万使っています。

 これで浮きの問題が解消したあと、今度は剥がした裏板を貼り付けて、これまた万力類で固定します!

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 ちっこいウクレレでこうなんだから、ギターなんて作るとなったら、一体何本の万力が必要なんだ?いやいや、コントラバスになったら・・・???

 万力外して、余分なボンドを落として、部分的にパテ修正して・・・、軽くニスをしみこませて、完成・・・ということに。

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 ズレの修正と浮きの解消・・・ですね。

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 ネックも固定・・・できているね。

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 まあ、今回は弦のテンションの低い、ウクレレでしたんでね、まあ、こんなもんかな?というところ。でも、後からああしてもよかった・・・という、作業に関する選択肢が浮かんでくるなんて、いい傾向だよね。

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 形は戻しても、音がどうか?というところが楽器の面白いところだね、そこが他の木工とは違うところなんじゃないか?と思いますね。だから、本来は元に戻ったように見える・・・だけではダメなんでしょうな。

 アスリートのケガのようなもんだ。アスリートはケガの回復=常人に戻る・・・ではだめなのと同じ、アスリートの回復とは元のアスリートに戻らなければなりません、そういうところが楽器修理の深いところなんだろうなあ、と思いをはせつつ・・・、単に今は面白い・・・・。不謹慎ながら面白い・・・。

 ウクレレ、こいつは持ち運びには楽だし、どこにでもライブができるという意味でも優れた楽器といえます。幼稚園の先生や、保育園の先生達は、一律ピアノは弾けるようですが、あの教室限定のピアノというやつは、どうも三チャンネル、教育テレビのにおいがして、それだけでは面白くない。

 ピアノのお部屋に行かなくても、先生が時にサングラスなんかして、ウクレレかき鳴らして、ロックンロールなんてかっこいいじゃん!

 チューニング次第では、一本指で押さえられるように仕掛けしておけば、2コードで子供自身だって弾けるようになるんじゃない?

 近いうちに、当店二階の響き床で、ウクレレ教室なんかも始まりそうなんだが、是非子狸が通っている保育園の先生方にも参加してもらいたいもんだ。

 しかし、まあ手当たり次第・・・というのはこういうこというんだろうなあ・・・。全然反省してません・・・。

自転車屋でもできること・・・からやっていく!



 これは自転車には見えません・・・、当たり前です。

 どうもある一つの方向へ向かって・・・動きつつあるような気がします。

 先日はガットギターいじりなんかを見せていましたが、もちろん自転車屋としてのいじりに過ぎませんがね。それがなんと・・・、電気系ギターにまで、魔の手が伸びそうなんでありますよ・・・。

 昨年亡くなりました、二三百年に一人出るか出ないかの天才、フラメンコギター出身のパコ・デ・ルシア、そのバンドでベースを弾いていた、カルロス・ベナベンテが所持していた、セミアコベースというのがありまして、店主が高校時代よりどこか興味を隠していたようなこの楽器があったんですが、先日、ヤフオクにて入手。

 あまりの激安に、送料がもったいないと、実際に自転車で新宿まで取りに行き、直接取引をしたものなんですね。

 そいつを引っ担いで、まさに佐々木小次郎のようにレーサーにまたがり十五キロ帰ってきたんですが・・・。

 不思議な感慨に包まれたんですね。

 店主が中高生の頃といえば、パチモンのジャズベを小次郎状態に、実用車でアチコチ移動していたんですよ。それから四十年弱経って・・・、フト影を見ると、レーサーに小次郎状態の店主が、夜の涼風の中を走ってるのがわかる・・・。年齢を超えて、オレがオレだったことを実感するという不思議な晩であったんです。

 その楽器の受け渡しの時「弦高が高くて、ちょっと弾きにくいんですけど、きれいでいい楽器です」ということだった。

 当時いかに指を早く動かせるかなんてことにかぶれていた遠山少年は、弦がびびる寸前まで弦を低くセッティングしていたんでありますが・・・、そうか・・・うん、まあどうにかなるだろうと・・・と、心にメラッと火がついたのを確認。

 こいつは弾くこともさることながら、いかにいじれるか?まな板状態のソリッドボディーであれば、扱いはさほど難しくはないが、箱物、つまりセミアコ以上のものをいじるのは、実にスリリング、まずは安い楽器で試してみようということだったのね。

 持って帰ってきて、じっくり観察をすると、弦の高さを司るところに調整ネジがあるのに気づく。ただし、先の持ち主さんも最低限まで下げたあとがあり、この機構を使う限り、もうこれ以上は下げられないのは見てわかる。

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 敵を知るためにはまずは分解だと、外してみると・・・。と、その前に、弦高を測っておきましょう

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 12フレットのところで、6ミリの線にかかっています。

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 こういう状態になった。さらにこのネジ自身を外してみると、

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 摘出完了。なるほどこうなっていたのね・・・。ちなみに下のネジ山の部分は8ミリの1.0ピッチ。上の細くなっている部分は、6ミリ。

 何だよ、ブレーキのシャフトの径と埋め込みナットの径と同じじゃんかよ・・・と自転車パーツの近似性に思わず顔がほころんだ。

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 ちなみにこの傘の厚さは3ミリ弱はある・・・、こいつが邪魔だが・・・、どうするか?

 自転車パーツに8ミリのボルトがあるので、それを軸に、6ミリを削り出す・・・、金具作りで対応してみようということに。

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 でもって、できたパーツが、斜め上のもの。ステンレスのいいボルトで作ったので、むしろ高級感あるじゃんか!つまり下のネジの傘の部分のないものを作ったということ・・・、早速当ててみます。

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 傘がない分、低くすることはできそうですね。

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 この形式で、再度12フレットを測定してみると、約4ミリのところにかかっている、つまり2ミリほど弦高が下がったということなんであります。

 よって、ビビリが出てきている・・・んだが、まあ自転車屋でできるくらいの加工で、弦高を下げることは可能、ということがわかったわけです。

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 あとは直接駒にヤスリを当てて削るという手もある。こちらを削ると、今度は先の金具での弦高調整も可能になるだろうなあ。

 やり方は一つではなく、複数の可能性の中から総合的に考えないとね。

 あとこいつはあくまでも楽器なんで、弦高が低くなっても響き等に影響が出たらこれもダメなんですね。その辺も大変だが・・・、次はビビリの観察とその対策へと向かいそうですね。

 で、その次は・・・なんていっている内に、本当どこへ向かって店主は動き出しているんだろう・・・と、全く悩んでもいません。呼ばれるところに行く、それだけなんだよね。

 ちなみにこの未完成ながら、調整中のベース、これをお客さんでもある、プロベーシストのHサンに試し引きしてもらったんですが、いい線を行っているということでした・・・。

 ヤバイぞ・・・これは・・・、実にまずい展開である!

仕事しろ!仕事しながら・・・仕事探し



 本物のリペアマンからしたら、ふざけんなこのヤロー!な光景でありましょう。

 先日もお話ししたように、ただいま店主は一本の自転車ならぬ、ギターをいじっている最中なんであります。こいつを時間をかけて、持っている最大の可能性を引き出してやりたい、と思っているんですが・・・。

 今までは、塗装系の補修、板金系の補修・・・のようなこと、つまりに地上業務とあまり変わらない内容だったんですが。今日はちょっと佳境に入る内容。

 通常なら、それなりの台を用意して・・・なんでありましょうが、山のようにあるモノタロウのカタログを高さに合わせて重ねて、台の代わりにする。それが意外にいいんです・・・、微調整もできるんでね。

 ものが倒れないようにと、700cのチューブで優しく固定・・・あるもんでかなりなんとかなる・・・、その道のプロじゃないんで。

 で、何をやるかというと・・・、

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 フレットの打ち直し・・・というやつ。これプロに頼んだら四万くらいはするらしいです。でも、フレットの材料をワイヤー状で購入すると四百円ポッチ・・・。自分でやるしかないじゃんか。かつて逆の行程、フレット外してフレットレスベースを高校時代に作ったことがある・・・んだが。

 ワイヤーカッターはあるので、そいつでちょん切って、プラハンマーで打ち込んでいくんです。その前に、ネックの水平を見ます、まあ水平の出ているアルミの長い物差しなんてものもあるので、それを当てて、隙間などを見る・・・。

 すると10フレットから14フレットくらいの間にちょっとした膨らみがあるので、これまた水平の出ている板に、サンドペーパー、こんなものも日常使っていますので、それを当てて少しずつ、削っていきます。

 隙間がなくなったところで、アサリのないのこぎりで浅くなったフレットの溝の切り込みを入れます。

 そして、いろいろ試したら、スポークカッターが一番短く切れて都合がいいので、それでちょん切ってはハンマーで・・・を繰り返している内に・・・、

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 すべて打ち込み完了・・・問題はこれからなんだが・・・。マスキングテープを貼って、まずは飛び出た両サイドを削り落とします。その手のプロは直角定規のようなものにサンドペーパーを当てるようですが、こちらは自転車屋なので、ベルトサンダーで一本一本の角をまずは落としてから、最後にサンドペーパーをかけることに。

 それが済んだから、今度はすりあわせという行程に入りますが、そのためには弦を張って、びびりなどを見る必要がありそうなので、まずはナットを削って装着。

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 これを削るには、直角が出ていないとダメなので、据え付けベルトサンダーを水準器ではかって、縦と横の垂直を出します・・・。こんなこと本業の時にやっておきよ!とお叱りを受けそうですが・・・。

 作業場に豚骨スープのにおいが立ちます、牛骨を削っているんでね。

 そうした合間にも、「遊んでんじゃねー!」とばかり、結構パンクだ、何だとお客さんが来てくれますが、そんなのを対応しながら、作業は続きます。

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 ブリッジ側にあるサドル。これもブリッジの溝を深く削って、両サイドをパテで溝を固めて、新しいサドルにぴったりサイズにしたんですね。そこに装着。

 ちょいと高さを見ながら、再度直角を出しながら削り込んで、装着。

 このギターの加工に入って一ヶ月、遊びながらやっているのでのんびりなんですが、約一ヶ月ぶりに弦を張られて、音が出ます。

 びびりなどを聞きながらちょっと調整して、まあ、第一回目のフレット入れ替えは、仮状態で完了ということで。

 これから、また外すもの外して、削るとこ削って、吹くもん吹いて、磨くと込みがいて、徐々に完成に持って行きます。

 裏と側面の塗装は固めに、表は薄く・・・というイメージで。音に関しては、こいつの持っているものを引き出して、こいつに向いた演奏というかジャンルで活躍できるように、ということで。

 メドがついたとはいえ、あとは一月くらいかな?

 一体何やってんだ?と思われますが、木工かじって、板金的処置と、塗装・・・この辺があると、ちょっとかっこつきそうなんですよね、もちろん遊びの域でですが。

 プロのリペアマンが見たら噴飯物の作業であり工程でありましょうが・・・。

 いずれは仕事に・・・?まさか・・・、でも・・・。

 ソリッドボディーのギターの塗装くらいなら、再塗装のジャンルに入れてもいいか・・・なんてね。いや、どうせやるなら、セミアコくらいまで再塗装・・・できれば・・・なんてね。

 まあ、どうなるかわからない!だから持ち駒は持っているに越したことはない・・・と思っています。でも、仕事がなんだかんだ、そんなこと以上に、遊んでいて楽しい、とことん楽しい。

 そう、困ったことに、かつて自分の自転車いじっていたときの、あの快楽のようなものが今回来ているんですねえ・・・。困ったなあ・・・、イヤー困った・・・。

 もしかして壊れたギターなんか直すのも将来・・・・・・、ギターの色の塗り替え・・・・まさか・・・誰か止めてくれ!!!

 面白すぎる!

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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