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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

合間のイタズラ ちょい見せ・・・



 前回久々に裏でコショコショやっていたことを公開した所、なんかスゲー反響いただきまして、皆さんご自身のイタズラ足りてますか?ってな感じでしたね。

 自分は色々あってできないが、やっているやつを応援することでことを通じて、間接的イタズラをしている感じかしらね?コッチも余裕があってやっているわけじゃあないんだが、あちこち切羽詰まっているかな?という感じも。

 今や大人こそ、遊べ!できるならイタズラせよ!ってな感じだと思うが、それすら難しいのかな?

 先月から立ち上がった、当店敷地内のOMGって名の・・・施設?
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 ここなんか、いい年したおじさんたちの秘密基地になっているんだよね、実際何やってっか店主には不明だもんね・・・。でも、なんか楽しそうなんだよね・・・。

 できうれば、各皆さまに、こうした秘密基地や秘密結社、そしてイタズラなんかを仕掛ける余裕というか・・・、性癖を自由にできる機会が巡ってくることを願うばかりなんだが・・・。

 で、今回のイタズラは、なんで世に、ムスタングベース、テレキャスターベース、レスポールベースなんてギター絡みのベースがあるのに、ストラトベースってのがないんだ?という、別になんてことない店主の疑問に、自分で応えるというアホな企画なんでありますね。

 で、なんてストラトか?というと。まあ、これも思い出すのも辛いんだが、今年の1月に鬼籍に入った、敬愛するギタリスト、ジェフ・ベックの愛機の一つがストラト、それも白いストラトだったからだ。

 ちなみに、イギリスまでの航空券って今いくらくらいだろう?あの国などに何の興味もないが、ただひとつだけ、ジェフの墓参りだけは行きたいと思ったり・・・。

 他にそんなミュージシャンいるかな?ジャコパス?アイツは勝手に早死しやがったから別にいいし、それになんか日本のライブの時には手を抜いていたようで、あまりいい印象がない。

 厚生年金に見に行った時、後半ずっとアコースティックというベースアンプの上に譜面置いて、客に背中向けてプレイしてたんだぜ!金返せ!だよな、まったく。

 ウーン・・・、全く思い当たらない・・・。まあジェフは兄貴みたいなもんで、親戚感の湧く唯一のプレーヤーだったのかも知れないな。

 そんなこんなで、このジャズベースを基体に、店主流ストラトベースでも組んでやろうか・・・と、活動開始!

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 ジャズベはシングルコイルのピックアップが二つだけ、ストラトは3つなので、その辺はしっかり真似る。

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 あと、こいつ若干ヘッドが重いんで・・・このペグを交換しようかな?

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 一個に付き数十グラム軽くするだけで掛けることの4つなんでバカにならない。ヘッドの軽い楽器はそれに合わせて本体も軽くできる・・・。重い楽器は嫌いだ!

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 ジャズベは表のコントローラーが金属板についているので、そこの着脱でことが済むんだが、なんとこいつはアクティブという9V電池を必要とするプリアンプ搭載しているので、裏からも開けられるという無駄な構造をしている、ここもどうにかしないとな。

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 さて、改造の基本は外すこと!外せなければ改造は始まらない、外せることで初めて改造は可能となる。ということは自転車も楽器も同じである。

 まずはできるだけサラの状態から、ストラトベースを組んでいきたいので、埋めるところは埋めていく。

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 こんな木片をつくって・・・、

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 既存のピックアップの溝を埋めていく。

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 軽量のペグを取り付けるに当たって穴のサイズが違うので、まずはパテ埋めだ。

 表も裏も平らに整えて、以前のペグ止ビス穴を塞ぐ。

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 そしてここは塗装しないで見せるところなので、コンパウンドで磨いて・・・

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 何食わぬ顔して、新しいペグ加工にはいる。

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 13ミリドリルで穴を開け、

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 あとは手ヤスリで少しずつ広げながら14ミリのペグがキッチリ入るように整える。少しきついくらいでちょうどいい。

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 裏から通したら、今度は表からボルトを締めて固定する。

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 イヤー大分小ぶりになった分、軽くなったなあ。

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 まるでベースではなくて、ギターのペグみたいだ。

 さて、あとは裏を削るべし!!!

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 といっても半分だ!前方の中身もザグって軽量化と秘密の部屋づくりをする、ここが音に関係・・・多少はするだろうな。

 で、ここにだ・・・、

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 こうして軽量の骨壷の板を貼り付け固定する・・・。

 この後といえば、貼り付けた板の加工、そして3つのシングルコイルピックアップ用のザグリを入れて、全体の下地作りと、アイボリー塗装、仕上げ、ピックガードづくり。

 そして配線して、最終組付け・・・というところかな?まだ回路は考え中で、ストラトながらも切り替えスイッチは使わず、ジャズベース風に3つのボリュームコントロールとトーンで・・・、ただし、一箇所シリーズ(直列)にできる仕組みも考えよう・・・とか、まだまだいたずらは続く・・・よ!
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実は凝ってやってしまった・・・自転車外・・・

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 いい年したおっさんが、まるで中学生のような・・・というより、実際店主が中学生の時にやっていたことを多少技術をあげて、工具に助けられてはいるが・・・、ほぼ同じことをやっているんだな。

 今から四五年前には、楽器いじりなんていうのをちょくちょく公開していたんだが、流石に恥ずかしくなったのか、水面下でちょこまかやっていたんだが、これもまあこの店なりの色の一つかな?と思い、概略報告だけしておこうかな?

 今を去る二年ほど前にか、こんなクソ楽器を七千円とかでオークション購入して、店の片隅に放っておいたんだが、そろそろなんか目鼻でも付けてやるかということで、失敗上等で以ていじり始めたのが昨年の9月頃かな?

 この手の楽器は躯体をいじると木工技術が必要で、鉄パーツなどの加工はまあいつもの自転車加工と変わらない。あとは塗装も自転車とほぼ変わりはない(大分違うか・・・)そして、半田ごてでもって、電気的な処理をしなければならないが、それもなんとか・・・やっているうちにちょっとわかるようになったりしてね。

 時間はかかるが、工房の片隅でちょこっとずつ進めていくには、なんとも面白いもんなのだ。

 でもまあ、やるからには、それなりの思いも載せていくんだが、その辺の細かいところは省きますぞ!

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 まずは店主が高校生の頃振り回されたたいへん困ったベーシストの影響がまだ抜けないのか、どうしてもフレットを外したくなる。

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 今はケミカル類も良くなってきてるので、当時、高校生の時とは全く事情が違うとも言えるかも知れない。それに、ラウンドワウンドという、荒い巻のはいっている弦は使わずに、フラットワウンド、ブラックナイロン系を使うと決めたので、指板にウレタン塗装もしない。

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 トムソン?知らねーよ・・・。って、実はミュージックライフなどの雑誌で、当時の格安ギター類を作っていたところだったかな?トーマスとかね、それもおかしいのは、ロゴをギブソンに似せるために変なTの字を使っていたんだが。

 たしかに安物というと、ネックの剛性が足りないかも、それにセンターも出ていなかったし、サドルの近くに極度の曲がりもあって、修正するのに苦労したぜ!

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 剥いてやったぜ、どちらかというとナチュラル系にしたかったからね。

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 このクソペグは使い物にならないし、重かったんで交換・・・。

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 ゴトーの軽量ペグ、多分これが一番銭かかったところかな?ここを軽くすると、ボディーも一定軽くできる。ただし、軽くすればいいというものではない。闇雲にボディーだけを軽くすると、バランスが崩れて、ヘッド落ちという大変弾きにくい状態になってしまうので、その辺はしっかり量りながら加工しましたよ。

 その辺は中学生や高校生とは異なります。毛が三本分ね・・・。

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 このアオ系塗装も全部剥がしたんだが、それ以外にもだいぶ細工したぞ!穴ほって空洞のままふたして軽量化したりとかね。

 ナチュナル系にしようと最初はガチで思ったんだが、木自体も安いので木目なし・・・なので、木目塗装なんかもやってしまった・・・。

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 これは完全塗装。そして、薄い板・・・これは実は焚付にもらった骨壷の桐の板を削って貼っつけて、その上から木目塗装ということで、かなり軽量化したな。

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 そして機能としては、コイツはPJという、プレシジョンベースとジャズベースという異なる二本のベースの合作のようなもので、右のピックアップはプレシジョン、左のピックアップはジャズベースというキメラの構造をしているんだが、なんかジャズベースから外れたい、という思いが色々ありまして・・・。

 思いっきり反対のプレベのダブルピックアップなんてやったらどうか?とかつてから思っていたんで、それを実行しました。

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 ブリッジ側に思いっきりピックアップをくっつけると、ジャズベースのような音になります。これは面白いですね、ということは、これはピックアップの特徴というよりも、ブリッジ側で音をひろうとそうなりがち、ということなんでしょうね。

 そして、ここからでは全くわかりませんが、配線でも大分イタズラしています。ボリューム等を調整するつまみ、ポッドというのだそうですが、これがただのポッドではなくて、スイッチポッドという切り替えのできるものを二個採用。

 一つを押すと、二つのピックアップが直列する仕組み、もう一つを押すとフェイズスイッチと言ってピックアップの位相を逆転することで、音が少し乾いてシャープになるような印象になる仕組みを仕込んでおきました。

 だから何だよ・・・なんですが、まあいたずらするには多少凝ったほうが面白いというだけですね。ただ直列にすると電池もそうですが、グン!と力を発揮するように、相当太い音になるようです。これもだからなんだ・・・なんですが。

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 ということで、中学生の頃の夢をいい年して、多少技術と知識付けた程度(毛三本分)で実現・・・、だからなんだ?の連発の中、ただただ楽しかったよーということでした。

 ということで水面下では、こんなこともやってます・・・。多少製作改造熱も一段落ついた所で、1月の訃報・・・。

 ジェフベックという兄ちゃんが亡くなってしまい、途方に暮れながら、あの世でセッションを夢見て、少し練習するか・・・と。その時、また矢のような発想が飛び込んできた。

 勿論だが、今更ストラトキャスターなんてギターやる気もないが・・・、世にいわゆるストラトベースなるものがないよね・・・と。マイナーだが、レスポールベースというのはある。SGタイプのギターに対して、EB3なんてのも。セミアコのベースだってある。ムスタングベースも、テレキャスターベースだって・・・。

 つまり、メジャーなギターにはそれに呼応するベースギターというものがあるんだが、ストラトにはない・・・。少なくとも店主の頭の中にはない・・・。まあ、ジャズベースがそれに当たるかな?という程度・・・。

 ない・・・。ないよね。なれば作るか・・・となる。

 さあ、知らねーぞ!知ーらね!

 数カ月後には・・・、このブログの片隅にシレッと載っているかも知れないね・・・。ジェフのバックで使うだろうから、ジェフバックモデルなんて名前まで決まっていたりして・・・。さあ知ーらね!

こんどはなんだ?ダラブッカ?君は誰だ?



 こんな奴がやってきた。椅子かな?と、

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 ひっくり返すとこうなっていた。重い・・・。どうもアルミの鋳物だね。

 こいつの正体は、太鼓。ダラブッカという中東あたりで活躍する太鼓らしい。店主の上さんがベリーダンスをやっているので、どうしてもこの手の楽器がやってきやすいらしい。

 しかし、君は太鼓だろう?家は自転車屋なんだが・・・。

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 この自転車でもよく使う、5ミリ0.8ピッチの六角ボルトでもって、このダラブッカの皮のテンションを決めるんだそうだ。これが7点あるんだが、その内の3つのボルトが嘗めて、理想的なテンションには行かない・・・ということらしい。

 外してみると、なんと鋳物の太鼓のエッジに直に穴を開けて、そこにねじ山を立てていた・・・。それじゃあ嘗めるよ・・・。

 大体鋳物っていうのは、同じものの量産ができるという最大のメリットがあるんだが、基本ドロドロの金属を型に流し込んだだけなので、弱いのだ。割れたところを溶接でつけようとしても溶ける・・・。落とすと割れる・・・なんてこともある。

 自転車にはあまり使われないんじゃないかな?ラグ、ステムの一部、安いクランク・・・とかかな?とはいえ、なくもないので、たまに加工なんかしたことがあるんだが、数少ない経験からいっても、弱い。

 タップを立てても、ひどいものは切り子が粉々で、エッジが立たないものもあった。

 なので、鋳物に直に穴開けてタップ立て、それをステンレスのボルトで締めるなんてやったら、まあ時間の問題だよね、という気はする。そして、実際にそうなったようだ。

 ではどうするか?もし土台がある程度頑丈なものなら、ミリアップという手がある。5ミリのネジをやめて、6ミリのネジを使う加工をそれぞれにしてやる。

 ボルトを通す穴を1ミリ大きくする、ボルトの頭を入れる穴も大きくし、ネジ穴も6ミリのもので立て直すというね。これであれば七本の6ミリネジがあれば、後は加工だけで済むんだが・・・。

 しかし、相手は鋳物であります。それもまた時間が経てば、グズグズになりかねませんね。そうすると今度は7ミリに?ということになる。

 どうもここで止めたいよね。そこで・・・、ねじ穴は別物に開けて、それを本体に取り付ける加工をすることにした。

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 こういう市販されている、長ナットというのをホームセンターで見つてけてきた。

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 こいつをボール盤に固定して、回す・・・そこにヤスリなんかを当てると、均等に角が落ちてきますね。これを称して、ボール盤の旋盤化といいます。

 そして角が取れた長ナットを万力に固定して・・・、

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 ダイスを立てるんですね・・・。そうすると、

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 こういう埋め込みナットを自作します。7つ作るのね。

 そして、

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 元々開いていた5ミリのねじ穴に6.5ミリの穴を開けて、8ミリ1.0ピッチのタップを立てます。しかし柔らかい、すぐに穴は開き、タップはスルスル立つ。

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 そこに、先程自作した埋め込みナットをネジ止めします、しっかりと・・・。これを7箇所やります。

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 これに皮をかけて、枠で閉じます。

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 そこですぐにボルト締めをと思うでしょ?それではうまくいきません。エッジの平面が出ていない。作ったネジも手作りなんで歪なところもある。穴だってボール盤使えないと垂直が厳密には出ていない。

 そういう現物合わせの際には、最後におまじないのタップを再度かけることにします。

 これを7箇所やって、再度ボルトを七本通して、対角線締めをしていく・・・。

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 すべてのボルトに嘗めている点がなく、均等に皮がしまっていったんであります。

 たたくと、太鼓の音がします。なるほど上さんが練習に流している曲なんかに頻繁に登場している、聞き慣れた音であります。

 ドンタラランタ ドッタン ドタララララン!カンッ!

 うまい人が扱うと、一体の太鼓から、10種類以上の音が出る・・・というのが、すごいね。一方で数に物言わせたドラムセットがあると同時に、一方では一体でドラムセットのごときアンサンブルを叩き出す・・・、人類はやっぱり面白い。

 今回のやったことは、自転車の加工でもやることなので、真新しいことはないながら・・・、すべてが整ったとき、楽器の音として一気に成り立つのが、面白いところだね。

 とはいえ・・・、自転車の、すべてがベストに整ったときのあの走り・・・とどこか似ているかも知れないなあ・・・。

 今回も、自転車屋の沽券に描けて、ダラブッカを蘇らせる!とりあえず、第一幕終了!


 

音楽の秋?芸術の秋?



 9月に入って、多少は過ごしやすくなってきたようにも思います。そろそろ秋の気配ですね。

 これから、12月の頭くらいまでが、最高のサイクリングシーズンとなってくるんでしょうな。

 サイクリングの秋、食欲の秋、そして芸術の秋なんであります。本当暑いと人間の集中力というのか、いろんなものが落ちまして、ゆっくり落ち着いて・・・というような感じではなくなっていたんでありましょうな。

 秋になると、それらを取り戻すように、色々と活動がしやすくなる・・・、したくもなる・・・という事ですね。

 一部から、店主の楽器いじりはブームで、すでに飽きてしまっている・・・と思われているようでしたが、イエイエそうではありません。ちょこまか裏でやっていたりもしたんであります。

 今回来たのが、松尾良治のギター。ボディー、および特にネック付近は好みでなかったのでありますが、なんと弾いたら、たっぷりしたいい音でやんの。高音が太く出る・・・というのも変ないい方なんだが、たっぷりした音というのが、まさにそんな意味なのだ。

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 こやつのヘッド回りが、どうもあまりよくないので・・・という事で持ってこられたわけ。

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 まあねえ、確かにねえ・・・。

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 特にペグ回りが変だわな、交換?しますか?

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 ねじ外せばこんなのは簡単に外れる。

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 こんな感じですね。こうして何もなくなったときにしかできないことがあるので、洗浄を中心に整えてやる。

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 自転車と同じ、パーツ類もバラで色々売られていますね。今回のはGOTOのものを使っています。結構いいもの。というのも、持ち込んできた方はボサノバのプロ・・・なんでありますから。

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 キレイに清掃して、新しい弦を張ってやる。それだけでも音にはいい影響がありますな。

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 いや本当にいい音するやつなんですね。もっと色々いじらないとわからないことだらけで。実は一月以上前に渡されていたんだが、こいつを弾くのが面白くて、作業を遅らせていたということでした。そろそろ催促も来たところで、お渡し・・・。またねー・・・。

 とまあ、こんな感じで、ユルユルと楽器いじりは続いているんだが・・・。

 実は楽しみな案件を一つ抱えている。

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 これはボディーに取り付ける前のブリッジと呼ばれるパーツなわけです。ここに外れているということは、そう、外れた状態の楽器があるということなんです。

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 これね。どうして外れたのかはわからないということで、子ども自転車と交換にやってきたんだが。

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 アントニオ・サンチェスという作家ものじゃないの・・・。

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 こんな冊子まで付いていたんだが・・・、そんなことよりも、

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 この木目と仕上げ、すごいよね・・・。

 という事で、この秋、こいつの修理と完成に向けて・・・裏でまたゴソゴソやってやろうということします。フライス盤を使ったりして、自転車屋ならではの、楽器に仕上げてやろう・・・と思っています。

 芸術の秋!奏でましょう!

相も変わらず楽器遊びざんす!



 こんな遊んでばかりいて、さぞや店は閑古鳥なんだろうなあ・・・と忍ばれる・・・。

 まあ、いいんだ、寒いしね。あと三週間の我慢だな。それが過ぎると、随所に春の兆しが出てくる・・・、これ本当だよ。

 自転車に乗るようになると、そういうことに敏感になる人も多いんじゃないかな?まずは春風のにおいがね北風にまだらにはいってくる。そして梅が目に付くよ。そうなると、すぐにまた花見と来る。エエ?ついこの前年賀状で、おめでとうとか言っていたのに・・・。まあ、毎年のことだ。

 一見極寒でも、春の気配がしてくると、自転車乗りはうごめき出す。通常「二八」といって、二月は正月その他で銭を使ってか、景気が悪いと言われるが、自転車関連から見るに、いつもそうとは限らない。

 春が自転車を引き寄せてくる・・・、そういうところは確実にあるなあ。

 昨日でもって正月も終わった、さあ、花見だよ、覚悟しな!

 ということでなぜかギターが出ている、しかも店主はガットギターが好きなんだが、今回はスチール弦のアコギというヤツだ。

 基体としてのこいつとの出会いは劇的だった。朝、チャイムが鳴る。ポキさんが息を切らせて、「ギターが粗大ゴミ貼られている!」という通報を受けて、急遽救助隊派遣!身柄を確保した。

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 日本楽器と書いてあった、つまりヤマハだな。こいつ全体を磨いてやった。さて、どう再生してやろうか?ある意味自転車と同じだね、待ってろよ!盛っている限りのポテンシャル、引き出せたら、引き出してやるからな!と誰にも頼まれていないのに、勝手な使命感がわくもんだ。

 さて、こいつをどうするか?通常のメンテではつまらない。そこで年末の響き床のイベントを思い出した。

 出演はブラッキーな持田さん・・・。この方はエンターテナーだわ。レゲイ・ブルース、ゴスペル系もこなすね。

 この方が出てくれて、ステージ終了後。なぜか、ウード奏者が登場。ウードというのは中東の楽器です。ギターの原型のリュートという楽器が、中世欧州では発達していたんですが、そのまた原型のような楽器。

 そのウード奏者の歌を聴いていた時、その持田さん、あれ・・・という表情。

 そのときにひらめいたんですね、ウード風のギターってできないか?ってね。

 そこで、施工開始!

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 ナットに、真鍮のもの、通常は牛骨が多いですね、でも今回は真鍮ものを使用しました。ネックの幅に合わせてブラスを削るなんていうのは、自転車屋そのものだよね・・・。

 そして、反対側・・・。

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 同じくブラスのサドルを選択。本来ならプレート状のものを使用したかったんですが、1800円と異常に高かった。それでサドルをはめる溝を埋めて、そこに真鍮製丸棒をピタリと置いたわけ。この素材は工具屋さんから取り寄せ一本180円と十分の一だね。

 ブラスとブラスで挟んだのには、意味がある、音のサスティーンてやつ?これが欲しかったのであります。スチール弦に金属の両サイド、さぞや響きは長いだろうという配慮ね。

 なぜか・・・。

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 答えはこれ!

 わかりました?

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 これでわかったかな?

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 反射を見ると、ネックを横切るフレットという金属がないでしょ?そう、つまりフレット抜いてしまったんです。いわゆるフレットレス、というやつね。

 バイオリンやチェロなんかは当たり前ですね。でもギターではあまりきかない。ベースはありますな。

 元々付いていた、フレットを抜いて、パテで埋めて、ウレタン塗料をかけて、磨いたというだけ。完全自転車屋そのもの。まだ完全なすりあわせができていないが、ちょっとぶれたりする感じが、なんともギターからすればエキゾチックにも聞こえなくもない。

 ただ、弦をエクストラライトという、細いものにしたので、指で直接押さえると、ちょっと音がこもる・・・。ウレタンが完全に硬化していないのかな?とも。ただいまヘビーゲージという太いものも発注、色々実験しないとね。

 先のウードですが、これもフレットレス。そこで音を探りながら、自分の声に合わせて弾いていたのを見て、持田さんがアレ?これいいかも・・・て顔しているように、店主には見えたんであります。

 なので、アコギフレットレス化を思いついたというわけです。

 この作業中に来た、音楽関係のお客さんが、「確かBB・キングはそうだったんじゃないか?」と言ってましたね。

 先日来た、ギター奏者に渡してみたところ、スライドバーでの演奏が非常に弾きやすかったと言われた。まだその意味はわからないまでも、ちょいとうれしい。

 もう少し経過を見て、お渡ししてみようか?

 まあ、こんなことして遊んでいる店主に、「数年前、フレットの打ち直しを頼んだら、新しいの買いな、といわれた。同じく自転車もっていっても同じこと言われた、両方面どう見てくれませんか?」という依頼?のお知らせをいただいた。

 まあ、コチラが開いて、よりよく勉強すると、居場所を与えてくれることもあるという例かな?ありがたく、お受けしたいよね。

 自転車の季節的展開はなんとなくわかるが、楽器もそういうのってあるのかな?と思う。

 春になると楽器の方もうずくみたいですよ・・・なんてね。

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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