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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

レーサーへのカゴ付け ハンドル替え等



 三昔前?くらいの鉄のレーサーがやって来た。通勤で使っている自転車ということだが、こいつにどうにかカゴが付かないか?という要望でありました。

 レーサーなんてダボないし、こいつにも付いていない・・・。そういうカゴやキャリアのようなものが付けにくい自転車ということが言える。

 そもそもカゴ付けというのは、思われている以上にクリエイティブな仕事で、どうやって、その車体とカゴを合わせるか?または、用途とカゴ、仕様とカゴを合わせるか?など、突っ込んでいくとかなり深い世界に入り込む。

 ただ付けるだけなら・・・、それも工夫がいる場合が多い、ましてやレーサーとなるとねえ。

 でも引き受けてしまう。ノウハウの蓄積のために・・・。

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 今回、カゴを付けるタイミングに合わせて、ハンドルも交換しようか?という話にもなった。ドロップはちょうどカゴを取り付けるところに、その形状から幅の制限をしてくるものだ。そうなるとハンドル幅に収まるものでないと、取り付けることは出来ない。

 載せる荷物は、通勤用のリュック、中にはパソコンが入っている。条件でいうと幅450ミリ前後、縦350ミリ前後という、かなりの大きさを要求してくる。この条件がピッタリと収まるものを探すとなると・・・これは大変だ、バイクのほうにまで手を伸ばさないとダメかもしれない。

 とはいえ、まずはハンドルを交換することで、第一条件である縦と幅の問題を解消しないといけない。

 ハンドルはドロップから、プロムナードハンドルへ交換。

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 これでハンドル幅を考慮することなく、カゴを選べることとなった・・・後、そうだ、シフターをどうしようか?元々はSTIというブレーキとシフトの同体ものが付いていた。

 そして思いついたのが大胆だった・・・。

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 普段からそんなにシフトを積極的にする方ではなかったということで、なんと時代をさかのぼる、Wレバーの様式に替えてしまった。

  さて調べてみると450*350がずっぽりはいるカゴというものが少ない・・・というか、ほぼないに近い。大体カゴの形状は逆台形になっているので、上方では入るものの、底に付こうとすると大抵が狭くなってしまう。ドッシリ底に荷物が腰を下ろす感じが取れない。

 それではダメだ・・・、そこで、市販のものを使ってなんとかその大きさのものを再現できないか?と考える。

 まずフロントキャリアのでかい物を探す・・・、昨今あるねえ・・・。

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 この部分に取り付けるわけだが・・・。取り寄せたフロントキャリアでかさはまずまずだったんだが、どうも製品自身に欠陥があったらしい。

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このように、無加工の場合に、下支えの穴と、本体の穴がこのようにズレていることを発見。これじゃあ、ボルトナットで止めることは出来ない、どうすんの?

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 このように切り欠きを入れない限り、荷台と下支えの穴の位置が合わないのだ・・・。まあ切り欠きでどうにかなりそうだがね。

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 こんな感じで取り付けられた・・・が。

 このキャリだけでは指定の面積までには届かない、なんとかしないと・・・ということで思いついたのが、カゴよりもキャリアに近いものを加工して、取り付ける。

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 こんな感じね。依頼主さんはどうもただ平面だけの荷台だけでは心許なかったらしい、低くてもいいのでこうした枠状のものを付けて欲しいという希望だったので、拡大型の荷台の一辺を切り取って加工して、キャリアの上に固定した、というわけだ。

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 大体このくらいの高さが最低でもあれば、安心されるんじゃないかな?そしてチューブなどのゴムを利用して、しっかり縛り固定すれば問題はないだろう。

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 ハンドルもスッキリ変わって、全く異なる車種になってしまった。

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 頑丈系のキャリア二本分のだけの、正直重い感じはある。特に止まっている時にはね。ただ、走り出すと、プロムナードという幅の広いハンドルを使っているために、その重さはほとんど感じない。

 ここに、パソコン入りのリュックが取り付けられる、何も前にしなくとも、後ろに荷台という選択肢だって有ったはずなんだが、どうしても後ろだと不安で、常に前で確認しながら乗りたいという要望も強かった。

 確かにパソコンは重要な機器だしね。

 まあ、そんなこんなで、ただのカゴをレーサーに取り付けるだけでもちょっと大変なところに、色々要望が重なってくると、それはそれは大変ながら、やりがいは大分あったわけだ。カゴつけこそクリエイティブだ、というゆえんである。

 ちなみにプロムナードにしての走り心地だが、大分いい!イヤ、最高に近いくらいいいね。やはりプロムナードハンドルにはなんか魔力があるな・・・。縦で持てるから?その分引く力が確保できるから?原因は分からないが、なんとも魅力的な通勤自転車の完成だ。

 これで不安もなく、荷物の大きさにピッタリのカゴ?荷台が付いて、通勤がさらに快適になってくれたらうれしい限り。

 これらすべて、積極的な要望と、消極的な不快を取り去ったところから来るものだったら、まさに自転車屋冥利につきるよね。

 ということで、一人一人に合った、自転車を作るという意味でも、ここは重要、譲れないところである。
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ブレーキ板 ちょいと加工などしていきましょうか?



 本来は、競輪用自転車の街道仕様のため、リアブレーキを取り付けるためのアルミ板なんであります。

 かつてはこいつでシングルピボッドのリアブレーキを、蝶ねじでとめて、ワイヤー張ってハンドルにレバーを取り付けて、街道練習をしていたもんであります。フロントは?もちろんなしで・・・。まあ大分前の話でありますが。

 本来はそのための板なんですが、今その目的のためにこの板を使っている人ってどのくらいいるんでしょうね?少なくとも当店では、その本来の目的とは別の使い方をしていますね。

 といっても、ブレーキを止めるという目的は同じ、ただ着脱可能を主とした利用ではなく、フレームにブレーキ台座の付いていない箇所に取り付けるために使っているんであります。

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 例えば、こんな風にね。こいつがあれば、ハブに付いている、ローラーブレーキ、バンドブレーキを外すこともできるという意味で、改造自転車には、欠かせないパーツであるとも言えるんですね。

 なので、改造を旺盛にやっていると、あれ?先月10セット取ったのに、もうない?なんてことも起きます。問屋も、なんであそこの自転車屋ばかり、ブレーキ板単体であんなに取るんだろう?と不思議がっているかもしれない。

 ただ・・・、今まで取り付けるに精一杯で、その形にまで細かく気を配ることをしてこなかったんですね。確かに、そのまま付けると、いかにも板、後付け・・・という感じは免れ得ない。もう少し何というか、かっこよく取り付けできないか?と実は随分前から考えていたんだが、なかなか着手できなかったわけだ。

 なわけで、この度より、この辺にも漕ぎ出していこうということで、やってみたんだが・・・。

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 このいかにも板二枚・・・てやつを・・・、フレームのシートステーのサイズに合わせて、もう少しそれらしく加工してみるんだが。

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 例えば、仮にこんな風に余分な部分を切り取ってみるだけでも、まあそれなりに見えてくるだろうね。なんで今までやってこなかったのか?とちょっと歴代のピスト愛好者に申し訳なく思う次第・・・。

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 比べてみるとこんな感じで、取り付けた様子はこれ以上・・・。今後この路線でやっていくとして、治具などを作って、工作しやすくしていかないと効率は悪い。といっても、車体一つ一つで若干のサイズが異なるので、同じ型を作って、作り置き・・・というのもちょいと野暮かな?などとも考えたり・・・。

 グラインダーでは正確な直線はでないので、切断工具から考えるか?それとも、グラインダースタンドでも使う?とか。

 後は、サンダーで面取りなどもしないといけないし、ここに、オプションで大森社長の磨きを入れてもいいかもしれない。そう考えると、結構面白くなってきたりもする。
 
 ただ、どうせやるなら、もう少し食い込んで、ピストフレームに、ショートリーチのモロレーサーのブレーキを取り付けられないか?なんてことも突っ込んで作ってみるのもいいだろう。

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 例えば、先の土台に、さらに加工していく。両端に先ほど切り取った端切れを取り付けてみる。

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 こんな感じでね。そう、オフセットするための空間を作るためね。で、次は?

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 固定するためのもう一つの板との間に、五ミリのねじ穴を2個ほど作る。

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 そして、その5ミリ二本のボルトでもって、二枚の板を止めシートステーは挟んでみる。

 ブレーキ位置がちょうど、シートステーブリッジの所に来るので、ブレーキもショートリーチものを取り付けることができる、というわけだ。

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 こんな感じね、5ミリボルトの二本の余分は後で切り落とせば問題なし。ナットで止めた後でもいいかもな・・・。

 この後付け台座に、ショートリーチのブレーキアーチを取り付ければ完了。

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 こんな感じね。ここにホイールを入れて、シューの位置を調整したら、拍子抜けするくらい簡単に?ショートリーチブレーキが取り付けられた、という落ちだったんだな。

 なぜショートリーチに拘るか?というと、まあ見た目だね、後もちろん効きは短いほど効くといってもいいでしょうね。あと、種類が豊富ということもあるな、優秀なブレーキはやはりレーサーで発達してきた側面はあるだろうから、いいブレーキがショートリーチに集中しているともいえるんでね。

 かつてのカンパのスケルトンブレーキも、ピスト車体に取り付けることだってできる・・・そういうメリットがあるということですね。

 やってみると、なんで今までもっと速く思いついて、さっさとやってこなかったのか?とすら思うが、違和感を感じつつ、それを克服するアイデアを具体化して、実際に手を動かして、試作するまでには、大分時間がかかってしまった、ということだ。

 まあ、自分に甘く言えば、そのかかった時間は必要だったのだ・・・ということにしておこう。

 これからのこの手のブレーキの取り付けには、このブレーキ板加工の選択肢も載せてもいいかと、考える。

 小さい店は小回りと、手数で動いていかないと、その価値はない・・・細かくより細部に拘っていくというあり方も、今後はあるだろうなあ。
 

イソイソしてんじゃネー!



 これから色々やっていくであろう中で、昨今主流の統一コンポ一発載せ、ドーン!だけじゃなく、予定調和的な統一コンポとはまた別の寄せ集めパーツの中からバランスを取りながら統一を作っていく、流れを作っていきたい、と思っているんでありますよ。

 まあ、その根にあるのは、自転車というのは自由であらねばならない、ということ、その一言に尽きるね。

 安全でありさえすれば、自転車は自由だ、とことん自由であることを享受しないで、何が自転車だ!

 免許もねー、車検もねー、重量税もねー、強制保険もねーんだ、自転車は。

 だから、毎年メーカー側が作ってくる囲い込みコンポの枠だけにとらわれず、今まで作り出されてきた星の数ほどあるパーツ類をどうやって安全且つ、統一的なバランスの中で動かすことができるか?なんてことを試していく店が一軒あったっていいんじゃネーの?

 と、ちょっとした使命感なんかを感じたりもする。

 そこで、最近は見なくなってきてはいるが、たまにやって来ては現役で走りたがる、シュパーブプロなんてもんだって、相手にしてみて、その特徴や癖なんかを腕にしみこませる、なんてこともしておかないといけない。

 そういうのから比べれば、最新コンポを組むなんていうのは、簡単だ、特に電動なんて、中学生だって組み付けられるぞ。サー、そんなことばかりやっていたら、五年後には、自転車のメカニックなんて専門職もなくなるだろう。自転車の洗車を中心とした交換屋がいれば、レース車体のほとんどは管理できるようになるでしょう。残念ながら・・・。

 メカとして生き残りたいなら、雑多もんから統一を作り出す勘と技術を身につけることじゃないか?と思うんだがね。

 で、シュパーブだ。上のクランクね。今店主はとある特殊フレームに非統一コンポを載せようとしているんだが、それがまあ、楽しいということにしておこう。

 その中で、シュパーブプロのクランクを使うことにしたんだが・・・、多分店主の自転車人生で一番踏んでいるのはこのシュパーブのクランクかと思う。なので、とことん使い倒す!
 
 今回うまくいったら、冬には165のクランクに交換して走ってやろう・・・なんて思っているんだが・・・。

 このシュパーブのクランクはかつては同コンポのマイクロBBとかいうのを使っていれば良かったんだが、消耗品たるそのBB、もうほとんど手に入らなくなっている。

 そこが困りどころであり、当店のような店の腕の見せ所なんだが・・・・。その困りどころの本質は、このクランクはイソテーパーというちょっとマイナーすぎる規格で作られている、ということなのね。

 ちなみに四角のスクエアテーパーの主流はJISものでそいつは現役で、タンゲさんが各種類を作ってくれている、もちろんシマノさんもね。そちらは全く心配ないんだが、一方イソとなると、これがまあ、現行品だと大変限られてしまっているんであります。

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 あげると、スギノの競輪用のクランク、スギノ75用のBB。これもちょいとくせ者なんだが・・・。

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 後はカンパもの。2005までスクエアテーパーを使っていたカンパは、いまでも作り続けてくれている。

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 で、これが先日紹介したスギノギネスという幻のクランクのためのBB、こいつもイソものなんだが、もちろん絶滅種なんで除外ね。

 ざっというとこんなもんだ。

 で気になるのが値段・・・というより軸長ことなのね。それによってクランクがフレームに干渉したり、チェーンラインが全く出なくなって、変則に支障が来たりする、ということが起こる。

 そういう意味で軸長の種類がないと、アッセンブルに関しては大変不利になる、ということがいえます、イソがまさにその状況なんですね。

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 当初スギノ75用の安価系BBを使えば、問題ないだろう・・・と高をくくっていたんだが・・・、というのは軸長109ミリと出ていたからね。まあ、出過ぎず、フレームには絶対に干渉しないだろうということで。

 ところが実測してみたらなんと112ミリとあるじゃない、3ミリの違いはでかすぎる、カワシマのホームページには当初109ミリと書いてあったが・・・。どう計っても3ミリ長いので、カワシマに問い合わせた。

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 後日確認すると、ホームページないで訂正がかかっていた112ミリ・・・やっぱり・・・。

 でもおかしいぞ・・・、では安価ではない、現役そのもののスギノ75BBの軸長はどの長さなんだ?

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 こいつですね、カップアンドコーン式のいかにも競輪用という形式のものなんだが・・・、記述を見ると、

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 見えにくいが109ミリと出ている・・・。同じスギノ75専用クランクと銘打って、軸長が3ミリ違う、競輪用と街道用ということの差にしているのかね?今一理解が付いていかないが・・・。

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 ちなみにカンパのイソテーパーの軸長は102ミリと短過ぎだろ!というもの・・・。

 書き散らしたが、整理すれば現行品のイソBBで、少なくとも店主が入手できるものはカンパの102と、競輪用スギノ75の109ミリと、シールド形式のスギノ75の112ミリの三種類ということになる。

 ちなみに、競輪用のスギノ75互換のBBが実はまだ一つある、ハッタもの、

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 NJSを取っているものなので、暫くはあるでしょうな、でこいつは競輪用の75互換なので、多分109ミリなんでありましょう。

 この三種類しかない中で、手持ちの特殊フレームに干渉せず、且つチェーンラインが取れて、変則に支障のないものはどれだったでありましょうか?

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 答えはこれ・・・っていっても見えないか?実はカンパの102ミリでありました。もちろんそのままでは短過ぎて、フレームのチェーンステーにほんの少しだが干渉してしまったんだが・・・、そいつをほんの少し手前に出して、固定して干渉を避けつつ、かつインナーローのチェーンが落ちないチェーンラインを見つけ出すという、紙一枚のせめぎ合いの中から、統一を見いだすことに成功。

 まさに紙技だ・・・。

 別にこんなことできなくたって、全く問題はないながら・・・、非統一の出たとこ勝負パーツ類を集めて、バラバラの組み付けの中から統一を見いだす・・・ということを課している店主からすれば、これってかなり大事な試練なのでありました。

 ここから始まるところだって多いわけだし、こんなマニアックな記事を最後まで読んでくれた人の中には、まさに今この問題で、悩んでいる人だって、ごく少数だろうが、いるはずだ。

 こういう文章や、マニュアルもどきの解説は、店主の没後だって、サーバーから捨てられなければ、数十年は読み続けられることだってあるだろう。墓石のような、動かないブログの中から読み継がれていく記事がいくつかあるのかもしれないね。

 まあ、イソものでここまで苦労していけば、JISものなんぞは赤子の手をひねるようなもんだ。シルバー系の非統一のコンポからまた仕様の分からない自転車を組んでいく、それを一台の自転車を作るという所から、一つの潮流として、文化として、カルチャーとして根強く、大手とは違う、楽しさと深さを持った自転車の奥行きというものを示していけたら・・・と思うんだなあ・・・。

 そんな変則的な非統一のコンポを載せたピスト車が?近いうちに組み上がるだろう、ザマ見ろってんだ!統一コンポくそ食らえ!ってな流れを作っていくぞ!今からイソイソだ・・・。


組む前に外すこと 外すことの優位



 ピストが続いている・・・というほどではないんだが・・・、まあ来るときは来る・・・という感じかな?

 サムソンっていうと、あの神山をゴールに連れて行ったフレームだった・・・確か。そんでもって、今でもNJSフレームかな?取り消しかなんかになった・・・とか聞いたな。

 それが持ち込まれたんだが・・・、問題ありの状態でね。

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 もう回らなくなったBBが付いているんだが、コイツが外れないということだった。見ると、かつてのかつての、サンツアーのBBが付いていた。

 かなり前に何度か見たことがあったが、実に久しぶりだったよ。で、工具がない。もちろん持ち込んできた方も工具がない。しかも理由は分からないが、シャフトが全く回らない。これじゃあ、フレーム自体が使い物にならない。

 新車、新フレーム、新パーツだけを扱っている店だとしたら、まずは起こりえない事態でしょうね。だって、新フレームに使えないBBなんか付いていないからね。外す必要なんて無い。

 ところが当店のような再生、メンテなどを主にやってる店だと、組付けなどよりも前に、まず外すことの方が重要になってくるんだな。外せない限りは、再生もクソもない、一歩も進まないからだ。

 野球はピッチャーの投球から始まるように見えるが、実はそれ以前にキャッチャーがミットを構えない限り、投球すらできない、というのに似ているね。決して目立たないが、重要な要素であるという意味で。

 さて、工具がない・・・。作るか・・・。作るとすると基となるための工具を一個犠牲にしないといけない。今後需要がありそうなら、それもありだが・・・コイツは・・・どうなんだ?

 それと基体にできる工具もなくはなかったんだが・・・、案の定というか、当店でもそいつは珍しい工具に属するものだ。そいつを利用して、いくつかの歯を落として、このBBのエッジに沿わせるように作らないといけない・・・。大変だし、もったいない・・・、珍しいんでね。

 あとは破壊外し、これもたまにやる・・・。先日久々に紹介した柴田式もぶっ壊し外しの典型だ。

 持ち主からの毅の許可は出ている。なんせもう使えないんだからね・・・。とすれば、工具を作るよりも、壊すか・・・。

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 引っかかりを削り出して、なんとか回して取り出せた。これが入っていた方向なんだが、なんか逆じゃねえ?明らかに進行方向に対して文字が逆に入っていたわ。

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 右側のエッジ部分を削って、水平を作ってそこをかまして、ゆっくりと回す。やった!と思って回していくと、途中度つっかえる・・・、えっこう手こずらせてもらいました。

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 さして荒れてはいなかったが、タッピングと、フェイシングはしておいた、数年後のメンテのためにね。

 そして、グリスを内部に大量につけて、現行の110ミリのBBを取り付けた。

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 タンゲの通常のシールドベアリングのBBで、通常ねじ込めばそれで済むタイプのものだが、サンツアーの名前をどこかに残したいと思い、必要は無いが刻印入りのロックリングをはめておいた。

 まあ、悪くないか。

 さて、今回はここまで、このサムソンがどう再生されるのか?できたら見たいもんだね。キャッチャーが構えたから試合が始まった、どんな試合の展開になるんだろうか?

ベアリング流行 ミスミ様々



 ウィッシュボーンというのだそうで、調べてみると相当高額ですね。これを使ってクランクを取り付けてほしいということで渡されたんですが・・・。

 なんか高額な割には、かなり回転が固い。というかしない・・・といっていいんだな。セラミックのベアリングが使われているという事なんだが、回らなすぎ。

 ゴリゴリなんていうもんじゃない、回らないんだから・・・。

 こういう時は分解、分解。

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 外してみると、こちらは問題ない、ベアリングをひっくり返すと・・・、

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 裏がこうなっていた。あれ、コッチが表じゃね?そうこの黒いウィッシュボーンという金具もベアリングと同期するものなので、それが本体裏に押しつけられていたら、回転に支障が来るよね。でもなんでわざわざ裏向きで付いていたんだ?

 謎だ、謎すぎる。

※この記事を執筆中に元の持ち主と電話で話したところ、購入して手渡して、最初からこの状態でつけられていたと思うという証言・・・。という事は、ほとんど回転しない、というハンデーのある中で、コイツ四年間プロツアーで転戦していたんだということが分かる・・・。もし正規の取り付けがされていたなら・・・、今頃ツールのステージ優勝・・・・???

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 外してみるとこんな感じ、シーリングを外すと黒いベアリングが出てくる、これがセラミックということなのね。ただ・・・、クランクの回転なんてせいぜい200でしょ?そこにセラミックの必要があるのか?

 万単位の回転なら、熱を持ち鉄系が膨張するなどの問題は出てくるだろうが、200ぐらいでねえ・・・。

 でもって、改めてみると、このベアリングに既にゴリゴリがでている。

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 キャップを正規の位置に戻して、再度圧入してみると、まあこれが本来の面なんでしょうね、ただしこうした正規の状態でもベアリングにゴリゴリがあるんじゃ、回転はいいとはいえない。

 なれば、交換・・・と行くか?

 丸々交換なら、2万弱の材料費が取れるんだが・・・、外側はなんにも問題は無いので、ベアリングのみの交換で行こう。

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 最近三連ちゃんでお世話になっているミスミさん、いっぺんに発注しろよ!いわれそうだが、少ないロットでもやな顔しないで、送料なしという事で、送ってくれます。

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 コイツね、中身のセラミックというのは、見つからなかったが、金属素材部分は少し高いがステンレス製のものを購入、BBといえば自転車の下部に取り付けるので、下からの雨水対策としてステンレス、多分間違っていないでしょう。

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 こうして新しいベアリングを圧入し直します。

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 そして、このキャップを再度このベアリングに被せます。

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 これが正式な面なのだと思います。新しいベアリングですのでスルスル回りますし、キャップも外向きなので、二重のシーリングと回転の邪魔にはなりません。

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 回転に寄与するのはベアリング、そのベアリングを一定の精度で収めるのがこの外側。こうしたものを高精度のものを削り出すのって、相当経費がかかるんでしょうか?

 ウーン・・・これが2万弱のものなのねえ・・・。

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 なぜか当店に、このウィッシュボーン専用工具があった・・・、そういえば過去一回施工依頼があったなあ・・・。そういう意味で工具は宝なのだ。

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 ホラよ!とばかり付いた。

 さて、ここから再度このフレームへの搭載が始まり、レーサーとなる道を歩むのであった・・・、何事も下地が大切、目立たない仕事こそ裏方的な重みがある・・・だな。



プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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