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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2010年03月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

花見でもしますか?



 花冷えというのでしょうか?まだスッキリと暖かくはなっていないようです。でも、桜は咲いてます。

 ここは、当店の裏にある、畑から見える一本桜。

 今畑には、ネギだけ。そろそろいろんな作物を蒔こうか?と半農生活開始時期なんですが・・・。

 ここで花見でもやりますか?

 この日曜4月の4日ですか、ゆるーくやりましょうか?

 いつものように、1人一品以上食べ物、飲み物持ち込みで、会費なし!でいきましょうか?
 コップ、箸などもお持ちください。お持ちの方は、ブルーシートもお願いします。

 時間ですが、昼過ぎから。日が暮れましたら、終わり。

 また開店と併行しますので、店主はいたりいなかったりです。

 ですからゆるーい、です。

 利点、店から近いので、雨があったら何とかなります。またトイレも近いです。薪ストーブもありますので、そこそこ暖かくも出来ます。

 たぶんお花見のピークでしょうから、皆様あちこち掛け持ちだったりと、お忙しいと思いますが、ゆったり、土の上で寝ころびながら、のんびり花見を楽しみたい方、どうぞおこしください。
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働く自転車



 ちょっと一昔前、小型バイクが一般化する以前は、二輪の輸送の主流はなんと言っても自転車でした。

 ガッチリした黒フレームにぶっといタイヤ、棒ブレーキにゴッツイスタンド、荷台、カゴ。まさに実用自転車の鏡でした。

 でこれを土台に、それぞれの仕事によって、色々とオプションが加わっていたわけです。

 お豆腐屋さんは、荷台に豆腐入れの桶、カゴに白滝などを入れたり。
 畳屋さんやガラス屋さんはこの自転車の脇にサイドカーのようなものを付けていたり。
 後ろにリアカーなんて付けたら、相当の輸送力を発揮したりするでしょうな、そういう仕事もありました。

 こういう働く自転車の現代版として、阿佐ヶ谷の酒屋さんの三矢さんより、発注いただいて、組み付けたのがこれです。

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 後ろにビールケース一個を縛り付けるとなると、走り出しは重いでしょうな、そこで内装三段を用意しました。
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 内装でないと、変速機の取り付けが必要になります。となると、ガッシリしたスタンドの取り付けが出来なくなってしまいます。重い荷物を付けて、スタンドが使えない・・・、そんな実用車はあり得ません。ここは内装にがんばってもらうことにしました。

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 前輪にハブダイナモのライト付。通常、車輪のリムに直接接触して発電するダイナモでは、ただでさえ重い荷物を運ぶ自転車には、不向きです。

 その点このハブダイナモは、車輪の回転によって発電するので、負荷はほとんどかかりません。しかもセンサーによって暗くなると勝手に点灯してくれますので、たすかります。電池代はただ、半年に一度、電球の交換ぐらいかな?
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 新聞屋さんのカゴです。これもしっかり組まれて取り付けられているので、相当重いものも大丈夫でしょう。

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 そして手組みホイール。28ミリ、荷物用にしては細いようですが、縦に厚いゴムのタイヤですので、長持ちすると同時に、高圧もけっこういけるので、しっかり高気圧の管理をしておけば、パンクしにくく、なおかつスピードも維持できます。

 他に泥よけつけないで、ホイールの着脱を楽にしました。パンクの修理も楽です。軽量化にもなります。

 いらないものは外し、軽量化しながらも、必要なものには、強度を重視して装着する。これぞプロ仕様の働く自転車です。

 いつ何時でも組み付けられるものではありませんが、こういう、プロのためのワンオフ自転車の特注を受注できるというのも、これまた練習問題をいただいたようで、楽しいですね。

 ドシドシ!というわけもいきませんが、こういう自転車も作っています!ということで、どこか片隅におぼえて置いてください。

 これから増えるかな?初期投資は働く自転車から、という人。応援したいです!

本気かつ入門ロード



 またまたやってくれます!10のFUJIロードレーサーです。

 基本アルミなんですが、バックは
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 カーボンです。いわゆる、ハイブリッドというヤツですね。フルカーボンフレームの全盛期の今から見ると、ある意味過渡期のモノだと思いますが、アルミフレームには一定のファンがいると思います、あの初期の加速時に、妥協を許さない硬さというのでしょうか?コンコンコン、と調子が良いときには連れて行ってくれるようなあの感じ・・・、これにショック吸収をもう少し、というような細かいニーズには、答えているかもしれません。

 タイムのカーボンフレームには・・・正確にはタイムのカーボンフレームのみ、スゲー・・・と驚愕しましたが、カーボンフレームにありがちな、フワンとした・・・緩さというのでしょうか?中速域や高速域は知りませんが、初期の踏みだしのフェルトのような踏み味は、あまりグッと来るモノはありません。

 足さえあれば、また短い距離であれば、アルミのコンコンコンは嫌いではありません。当店出入りの若い子達がアルミ好きというのも、もしかしたらこれかな?なんて思うのであります。

 この車体は、そのまま草レースにも持って行けます。これで勝てない、というなら、足を鍛えろ!の一言です。
 もう十分なくらいの一台です。

ヘッドチューブも茶筒並の太さです。
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下りのフルブレーキングにも対応してくれるでしょう。

コンポ類は105!
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もう十分!これでいいの!っていうくらい。

でもハンドルは、デフォルトのものではなく、幅の狭いものに交換しました。
ライダーさんは女性です。
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外外で380ミリ。デフォルトが400でしたので、フレームサイズに合わせて、ハンドル幅にも考慮したあとありです。

ただ、ライダーさんの体格を見ると380の方が、適正ポジションに近いと思われます。
まあ微調整ですね。

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 STIもちょっと上側に付けています。
 慣れてきたら、少しずつ、それっぽいポジションに移行してきたいですね。

 ポジションが出てくる、乗り慣れているなあ、と、一見してわかります。
 乗り込まないうちに、コッチとコッチ、どっちがいいですか?といってもわかりません。乗りながら、修正していく。自分で出来ない方には、数ヶ月後にちょっと刺激的に動かしてみる、というようなことをしたりします。

 ライダーの方の性格なども考えて、「これで乗り込まないとね」と多少強制していい方、「この次にはこういう段階が待っていますので、今は、この辺でやめておきます」と、恐がりなライダーさんには段階的に。

 ポジションは思っている以上に大切なんですよ。ミリ単位の調整、最初はミリ?と思う方も多いと思いますが、やっていく内に、本当にミリだよ・・・と思うようになったら、適正ポジションに近づいているということでしょうか。

 ただ、どのような走りをするかということにも、相当影響していきますので、簡単に「適正ポジション」などということもできないかもしれません。

 それはポジションのせいじゃない、踏み方や、体の癖、腹筋不足が原因だ、ということもありますしね。

 自分でレンチを持って、チョコチョコイジリながら走る、気温が高くなってくると、また変わってきたり、乗り込んで脂肪がなくなると、また変わったり、色々やってみましょう。

 さあ、桜も咲いたしシーズンの到来です!


これもシングル化 教材にもなる



 本格マウンテンバイクではありませんが、何か溶接はしっかりしています。
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 この値段で、このビード。初期の高額アルミフレームを思わせるこの技術。たぶん手だと思うんですが、恐ろしく安く雇われた職人さんのお仕事かしら?

 これでパイプがよければ、そこそこのモノになっている、と思いますねえ。でも、色々イジルには、いい教材にもなりそうです。

 で、ご依頼は、シングル化。ボスフリーをいじってみると、こんな事になりました。

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 ボスフリーは、変幻自在です。今までシングルフリー化というのは、通常16T、18T、20Tしかありません。この三つで、テンショナーなしでチェーン調整するというのは、むずかしいのです。しかし、このボスフリー解体ができるなら奇数の歯も用意できるので、チェーン調整はグッと楽になります。

 前は一枚に
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 真ん中のギアを使いましたが、邪魔なら両サイドを取り除けばいいのに・・・。カシメで造られているクランクですので、ボルトで抜くということができません。ですから、そのまま前は三枚に。

 これから、持ち主のところに帰った自転車は、色々と実験的にいじられるようです。教材として使ってもいい自転車。最悪失敗しても、授業料と思えるとか。

 いじって、失敗しながら、覚えるというのは王道です。教材としての自転車・・・、そういう使い方もあったんですね。ウムウム

シングル化の層



 またやってしまった・・・。改造前の画像を撮っておくのを忘れてしまった。

 来月から、「自転車カスタム」という当店の側面を正面に置く、HP製作の話が始まろうとしているのに・・・。こういう記録ベタは、よくありませんねえ。

 気をつけないとなあ・・・。

 コナですから、自転車好きの人は、何となく、アア、あの系統のマウンテンバイクね、とお分かりだと思います。

 そのマウンテンバイクの、ギアを外して、シングル化をして、ドロップハンドルを付けてください、というご希望。

 当然、シングル化というのは、自転車をわざわざ不便にすることなんですが良いんですね、と確認をとってから、着手。

 ありも活かし、というご注文なので、スプロケットから適正ギアを選んで、スペーサー調整。
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なぜかツートーンのスペーサー。この調整が難しいんですよ。

ピッタリ合うとホッとします。こうなるといらないものを外しまくり。
ドライブトレインがスッキリです。
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こういうシンプルさというのは、ある種美的基準の一つの典型かもしれない・・・と思いますね。

なんで、自転車をわざわざ不便にしてまで、機能低下させてまで、シングル化を望む人が後をたたないのか?これは、多機能ということにはかえることの出来ない、美的な何かがあるからなんでしょうね。

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ハンドルをドロップ化します。これはまあ、入れ替えるだけですから、簡単ですね。

ただ、ブレーキレバーをVブレーキの引きシロにあわせるために、その筋の専用のブレーキレバーを使います。
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 見た目は通常のエアロブレーキと変わりませんが、内部の構造がVブレーキのそれに対応しています。
そうでないものを使うと、引いてもカツンと決まらない、変な感触が残ります。とっさの時のことも考えて、専用のものにしておいた方が良いでしょう。多少高額ですが・・・。

 こういうちょっとした改造でも、乗り手にとっては新鮮に感じられることでしょうね。実際に試乗してみると、全く違う自転車です。

 これが、あの自転車だったのかあ、理想の形になったことだし、大事に乗ってやろう・・・。こういう展開、いいです。

 次回もシングル化。最近こうしたプチ改造のご依頼が増えています、そこより安易に社会経済「分析」するのは自転車屋のすることではありません、ひたすらありがたく、お受けするのみ・・・、ってそれで終わらないのが、当店なんですが・・・。

またも盗難・・・

デロ

様子のいい、デローザです。これが神奈川の海老名で盗難にあったようです。本当お気の毒です。
以下が、スペックと状況です。



ー特徴(左右は前から見た方です)
・年式2007年
・フレームサイズ:520
・右チェーンステーの塗装が約5cm剥げてます
・左シートステーからチェーンステーにかけ、全体が右曲がり気味

ー盗難時の状態
・左コントロールレバーが若干根元から内側に曲がってます
・サドル:黒のサンマルコ
・コンポ:ティアグラ、リアディレーラーのみ105
・ギア:2×9、リアディレーラーは8速使用
・ボトルホルダー:bikeguiペットボトル用で赤ピンク。右に曲がってます
・バーテープ:黒の花柄。バーエンドのキャップは両方無し
・ポンプ:トピークのミニモーフ
・キャリヤ:GIZAのシルバー

盗難場所:海老名駅東口有料第3駐輪場
高校生の時に一目惚れし約3年ツーリングや日々の通勤に付き合ってくれていた愛車なので本当に帰って来て欲しいです。

お見かけ次第 sirotaiyaki@mail.goo.ne.jpまでご連絡ください。


以上です、悲痛な叫びが伝わってきます。
アレ?無いなあ・・・、とおもって、「今日の乗ってこなかったっけ?」と記憶をたどりながら、「駐輪場所間違えたかな?」とヒラヒラしながら周辺を探し、ついに、盗難にあったと認めざるを得なくなったとき、肛門が開いて、膝の力が抜けてヘナヘナと・・・。

私も十数年前新宿でやられましたので、共感できる気がします。
走り込んだ自転車は、もう足ですから、盗難に遭うということはモノを盗まれたのとは違うんですね。何か身体性を伴う疼きのような感触がいつまでも残ります。あればスーッと行けるのに、なんで???

 盗難対策、今店主が提唱しているのは、輪行バック携行です。
 
 建物に自転車を入れられない、のであれば、輪行バックに入れて、持ち込む。

 自転車をむき出しでビルなどに持ち込もうとすると、入り口で警備員に止められます。当たり前です。

 でも、輪行バックに納めて持ち込むと、それは来客の荷物ですから、制止することはできません。

 安全そうなところに置こう、どしても見つからない。目的地にはとっくに着いているのに、駐輪できないので時間だけが過ぎていく。

 仮に止められたとしても、あくまでも安全そうなところですから、完全に安全なところとは限りません。

 そうなると、仕事や買い物などに集中できません。数十分おきに確認していく。しかし、この確認も、盗難現場に遭遇しない限り、ほとんど気休めでしかあり得ません。せいぜい、十時十分の段階ではあったんですが・・・、という大まかな盗難推定時間を絞る程度でしょう。

 で、あれば、輪行バックで堂々と自転車を建物内に持ち込む!これが今店主が思いつく、最大の盗難防止の鍵となる気がしますね。

 携行できる輪行バックはだいたい五、六千円です。鍵だけでなく、当然ですが列車への持ち込みも出来ますから、ある意味安い、でしょう。

 盗難と、交通事故、自転車乗りにはつきものの災難です、しっかり対策とりましょう!

 近い内に、保険の方のご提案も、行います。少々お待ちください。

巡り巡って よく来た24インチ

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 これは24インチの、けっこう本気なカーボンリムです。一体どういった車体に付いていたんでしょうか?

 小柄な人用のトライアスロン車?
 
 子供用贅沢ロード?

 今は無き、ロードファニーバイク?

 ミニベロ・・・?

 答えは下まで、読んでください。

 で、この24インチのホイールですが、落車の影響でゆがんでしまいました。
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 外からの力のかかったゆがみは、スポークのテンションで直すことは、応急は別として、ほとんど不可能といってもいいでしょう。仮に一見直ったように見えても、アンバランスなスポークテンションのため、走るごとに振れは広がっていってしまいます。こうなったら、リム交換しかありません。

 しかし、24インチの本気リムなんて、あるの?しかも28hだって・・・。

 最近、手組みホイールの風向きが悪いです、イヤ、最近ではありませんね、このところの傾向です。
   
 例えば、エアロスポークのサイズがない。エアロスポークを使うような本気ホイールは、もう完組みに決まりですから。手組みは時代遅れ。
 
 仮にあったとしても、今度はエアロスポークを通す加工のしてあるハブがありません。
 
 ハブがないなら、スポークも作るに値しません。作らないから組めない。色々探しますが、ほとんど見つかりません。

 36h、32hのホール数以外のハブの入手が困難です。なくはありませんが、入荷の機会も少ないので、在庫から外れてしまいます。といって、オーダーも少ないので、在庫もリスクを伴います。

 こうやって、悪循環の中、手組みホイールはゆっくりと絶滅していくのでしょうか?

 良いのかなあ・・・、手組みを全くしないショップが、プロショップと呼ばれて・・・。

 完車を入荷すると、9割がた組まれています。緩衝材を外して、ハンドルをまっすぐにして、ちょっとワイヤー調整すれば、即乗れます。

 これに、完組みホイールを組み合わせて売る、それだけがプロショップだとすると、仕事はさぞかし楽でしょうな。

 もうプラモデル以下、組み合わせ屋さん。ほとんど、ものを右から左へ動かすだけの「プロ」ショップ・・・。

 楽なのは、楽しいとは違うでしょう。仕事、面白いのかなあ・・・?

 ただ、そういう仕事のあり方の方が、メーカーさん達には理想のようです。

 新フレームに、新コンポのみの組み合わせ。当然トラブルも少ないでしょうから、苦情、故障、事故も少なく済みますのでね。もの作りに責任のあるメーカーさんですから、それも当然のことかもしれません。

 当店のような、雑多な仕事をしている、と思われているショップには、何かあったら危なくて、責任が取れません、それ故お取引はお断りいたします。

 よくある、対応です。当然だとも思います。モンスタークレーマーなんかにつきまとわれたら、ネット上などでどんな言われ方するかわかりませんからね。

 ただPL法なんて見てみると、何かメーカーよりに見えてくるんですよね。事が起きたときの、論証責任はメーカーではなく、被害者の方にあるんですから・・・。

 まあ、一方で無菌状態のレーサーがあって、こちらには種種雑多な手あかだらけの自転車がある。この棲み分けで良いのかしら?やれっていえば、無菌レーサーだって作れるけどねえ・・・。新無菌店舗での無菌自転車別館でも、作りましょうか?

 で、手あか自転車・・・オット失礼!当店の本業に戻ります。
 難題を抱える、すげー自転車が、巡り巡って当店に来たんですよ。
 パーツがまた凝ってましてねえ・・・。
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wレバー、今は無きサンツアースプリント!
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前ハブも今は無き、サンツアーシュパーブプロ!
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ブレーキは刻印附き74デュラエース。

アップではありませんが、前輪のリムが、これまた絶滅種のアラヤエアロ24いんち・・・。

フレームも初期アルミなのですが、ティグ溶接の実に丁寧な仕上げ・・・。

あとこれもお宝だよ、なんと64Tを持つ、クランクだ!
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この自転車を再生させないで、何がプロショップだ!どうにかしても、街道に戻してやる・・・。

といってもないパーツは仕方ない。たまたまあったんですよ。24インチのチューブラーリムが・・・。
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なんと二ジーだぜ!一本だけあったのだ!そういう意味で、運が良い。

これを黒スポークで28hTNIハブで組み付ける。
当然250ミリ以下のないスポークは、自分で切って、ねじ山たてるしかありません!
これが面倒なのだ!

でも、やりましたよ!プロショップですから!
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それに、24インチのチューブータイヤ、モロ競技用で18ミリ!しかも高額!
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これを日常の街道自転車にすると、一発のパンクで五千円が吹っ飛びます・・・。これはランニングコストからいうと高過ぎです。これが課題です、ロードのブレーキキャリパーに干渉しないような、クリンチャーの24インチリム。ちょっと時間をかけても探さないとねえ。

 そんなこんなで、あるものをかき集めて、後輪組んでタイヤはかせて、色々調整して、やっと街道に戻すことが出来ました!
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 何か威圧的なまでに迫ってくる一台でしょう?これ見た瞬間に、絶対に街道に戻そう!と思いましたよ。そう思わないプロショップってあるんですかね?それでもプロかよ!

 何かいつも温厚で、控えめな店主???も、今回はプロ!プロ!と息巻いていますが・・・。何か本当に別の流れを作っていかないと、自転車がクソ面白くなくなるようで、危機感とまではいかないまでも、案じるところが最近やたらと多いです。

 あまり無菌なものの中ばかりにいると、一見清潔のようですが、免疫力のような能力が落ち、ちょっとした菌に感染しただけで大繁殖して、想定以上の被害が起きることがあるらしいです。そういう意味で、無菌というのは衛生的でないとも言えるのだそうです。

 清潔=衛生ではない・・・。これってけっこう大切なテーゼのように思います。

 しっかり、品質管理されて、しかもブラックボックスとして閉じられて「完璧」と思われたものに、一つ欠陥が見つかると、数十万台クラスの大量リコールに発展しかねない。仮に国を挙げての言いがかりであったとしても・・・。

 そもそも、工業製品なんて・・・と過剰な期待をはずして、一定の範囲での自己管理の下において、チョコチョコメンテしながら使い続ける、なんて方が成熟かつ健全という気がしますがね。

 車だけでなく、自転車のパーツも何かリコール多いよね、どことはいいませんが。

 そもそも、プロのメカニックを信用しないで、自家工場だけで完結しようとするから、そこで付加価値を独占しようとするから、そういうことになるんじゃないのかしら?

 もっと共有、分散すればいいのに。

 何か別の流れを作らなければ、このままでは自転車は、清潔ながら不衛生になっていくような気がします。

 一介の自転車屋にできること、まだまだ、きっとあるはずです!

主婦のオリンピック これも自転車・・・なんだなあ



 極タマーにですが、こういうガチなレーサーを預かることがあります。もう見るだけで、説明はいらないかもしれませんね。

 FUJIが、○Sのア○カーカーボンにぶち当てたかな?と思われるトラックエリートで組まれた完成車です。
 といってもトラックエリートのデフォルト完成車とは違いますが、その辺入り組んだ事情がありますので、省きます。

 ここ何年と、トラックレースを見に行くたびに、ア○カーカーボンのオンパレード。他にないのかね?とかねがね思っていたところです。

 それがまた、高校生の分際でカーボンフレームに、ディスクホイールなど・・・、そりゃあ時計は出るだろうから勘違いするでしょうよ。
 本来、自分の足をその成長をしっかり見極めなければならないとき、機材に頼るような方向性があるとしたら・・・、どうなんでしょうね?

 鉄ばかり踏んでいたら、いざカーボンといったときにフィーリングが異なってしまう・・・。というような教育論・指導法というのも確立しているのかもしれませんが、何かいわゆる、「学生らしく」ないです。

 高級な機材は、一流どころを目指す、またはその範囲内にいる選手か、金にあかさねば時計が出ないの!という高齢者の皆さんか、そのいずれかでヨシ!と思うんだけどね。

 学生、ことに高校生はテッチンで十分!それでいかに時計を出すか!地足と技量を中心にトレーニングしていく、なんていうバンカラ野郎はいないのかね?いたらサポートしたいもんだよ!

 愚痴はこの辺で。

 で、今回、主婦で一児の母であるMさんが、競技復帰をなさるというので、急遽ご用意させていただきました。それがまた、いきなりすごいんです。
 
 来月のチャレンジザオリンピックにエントリーしたとかしないとか・・・。

 となれば、機材は大切です。同じ足なら、そろわなニャ、ソンソン、というぐらい。このレベルに来れば、機材の差が時計の差として、しっかり出てくるでしょう。

 そういう意味からすれば、上のバイクはエリートライダーの練習バイクとして、その価値を発揮するでしょう。そして、時計を目指すなら、ホイールなど、本番用のものが必要になるかと思われますな。

 ということで、フレーム拝見。
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シートチューブ。タイヤに押されて、食い込まれています。

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ダウンチューブ、これもまたタイヤに押されて削られています。

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 ステーもかなり凝った作りになっています。
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正面から・・・。
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背後から、ザッツエアロ!

そして、シートピラー。
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これはライダーの股下にあわせて、コラム切りをいたします。
切られたものは元に戻らない、そういう意味で、ワンオフ的なバイクになります。

これで、子供を育てつつ、ママはロンドンに向けて出発!ということになるのです。

前回ご紹介の自転車。ビアンキの小径車に、子供さんを乗せるための、ガッチリスタンド装着車。あれはある種ママ自転車の典型的なものですが、これだって、ママが乗るという意味でママチャリです!

ちょっとこじつけですが、同じ小さいお子さんを持つお母さんが乗る自転車、その用途の違いによる、形状の違いといったら、一体なんでしょう。

チワワとセントバーナードは、大きさも形も用途も全く違いますが、犬は犬。

同じくママが乗りながら、大きさ機能、用途も全く違うが、バイクはバイク。

ライダーと用途と状況によって、自転車は変わるし、変わった方が良い。

そういう豊かな自転車のあり方をどこまで支えることができるか?
まさに当店のトライアル、といったところかな!

これもカスタム! かゆいところに手の届く そういうカスタム

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 小径車のギア附きビアンキが持ち込まれました。

 こうしたタイプの自転車には、変速機がついているので、サイドから一本スタンドを出して、立てかけるようにしなければ、立てることが出来ません。

 通常の使用では、それでかまわないのですが・・・
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 小さい子供さんを乗せる場合には、一本スタンドでは不安定で困ってしまう、ということも起こりえます。

 たとえ最初はよかったとしても、子供は成長しますし、体重も増えていきます。車も通るような街道の脇で、子供をチャイルドシートに固定したまま、車道側に車体が倒れたら・・・。考えたくない展開ですが、そういう危険も大いにあり得るわけです。

 そこで、より安定感のあるスタンドに変えたい、という若いお母さんからのご依頼が来たというわけです。

 こういうご依頼というのは、店にとっては練習問題と同じで、一つ一つ解き進むことによって、店のスキルが上がっていきます。大変ありがたい、ご依頼です。

 で、改めてスタンドについて調べてみると、色々あることがわかりました。
 中には変速機が付いたまま取り付け可能で、そこそこ安定感のあるスタンド、というものもあったんですね。

 へエー、という感じ。パラパラカタログをめくっていても、実際に関心を持った目でフィルターをかけないと、引っかかってこない、ということなんでしょうな。そういう意味でも、お題はありがたいです。

 色々スタンドを検討した結果、日々成長する子供さんを乗せるスタンドは、ガッシリしたものに超したことはない、と判断。

 そこで、やむなく変速機を取ることになりました。
 とるとなると、どうしてもシングル化しなければならなくなります。
 ロードエンドのように引きシロのあるタイプではないので、今までの、ストドロあわせの技術が効いてきます。
 
 で、何とか、チェーンテンションのとれるギアを見つけ、スペーサー調整して、シングル化完成。
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 こうなると、かなりガッシリしたスタンドが付けられるようになりますが、元はクイックレバータイプで、シャフトが中空、当然短いので、スタンドを共締めすることが出来ません。

 となると、後輪のシャフトを交換して、しっかり共締めシロのあるものに変更。

 こうしてやっと、スタンド装着が完了!と行きたいところなんですが、フレーム自身がミキスト形のものだから、通常よりもよけいなパイプが邪魔してきます。

 それに合わせて、スタンドの取り付け金具を加工して、ようやく・・・、装着可能となりました。
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 見るからに安定感のある形をしていますね。これなら、一安心でしょう。多少子供がむずかっても、このスタンドだったら、倒れない!まあ、過信は禁物ですが。

 で、こうなりました!
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 こうしてみると、なんだか最初から、このような形の自転車のような顔してますね。まことに自然です。

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 外した、ギヤやチェーン、シフター、変速機など。

 子供さんが成長して、後ろのチャイルドシートがいらなくなったら、速攻で外して、再度多段化に戻して、サイクリングすることも出来ます。

 こういう自転車の使い方が、当店にとっては理想的な自転車のあり方の一つである!と声を大にして主張したいんです!!!

 用途や状況に応じて、買い換えるだけでなく、今持っている車体をどうしたら少しでも快適に、機能的に使い続けることができるか?こうしたトライアルに対して、常に開かれているようにありたい、と当店は思うのであります。
 
 自転車カスタム、という言葉を定着させていきたい。当然その言葉の意味する様々なステージをも同時に用意していきたい。
 
 バイクや、車のカスタムというところからも学ぶところは多いです。キャンディーカラーでうっとりするようなペインティングをする、パテで骸骨を作ってフレームにはわせる、またはエンジン内部の合法的改造など含め、それらはすでにジャンルとして、すでに確立されています。

 では自転車は?それぞれが様々なところで行われていたとしても、まだ認知度は低いかな?などとも思います。

 まず広報のためには、度派手に一発、そこまでやるか!?というようなものをブチかます!

 というのもありだと思います。当店もそういう方向に関して用意しつつあります。

 ただ、今回のような、時期限定のかゆいところに手の届くようなカスタム、地味なんだけどとっても機能的なカスタムというような側面も、大切にしていきたい、と考えるのであります。

 自転車のカスタム、今後はこの言葉を育てていくべく、様々なやり方で、広報も含めて、お見せしていきたい、と強く考えるのであります!

 こうご期待!!!

自力で遊ぶ、実用車イジリ



 ぱっと見て、これがいじられている、とわかる人は自転車イジリ遊びを相当やっておられる方、とお見受けします。

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 塗装がまず、プラサフ仕様。プラサフというのは、通常の塗装をするための下地の塗料のことです。この塗料の上に上塗りなどをかけていく、そのための下塗りの状態ということがいえます。

 当店発の、草食系自転車はわざとこの塗装でやめ、下地の上に艶消しクリアをかけてとめるということをやっていますが、この自転車もプラサフどめ、という仕上げらしいです。

 これだけでも、この持ち主はイジリ屋さん、ということがわかります。

他には
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プラスチックサドルに、たぶん業界最長のシートピラー。ここまでサドルを高くして、しかも子供サドルを乗せている自転車なんて、もう、普通の自転車ではありません。

 サイズからいって、お父さんが主流の、しかもこだわり自転車をつくろうとしていることはビシビシ伝わってきます。

 で、ここからが当店の登場。ローラーブレーキを外して、前後にキャリパーブレーキを付けて欲しい、というお望み。
 そのキャリパーブレーキのレバーをギドネットタイプにかえて欲しい・・・。

 来ましたねえ~、ローラーブレーキなんてメンテ不向きなブレーキを外す。これは正解です。これだけで、後輪が外しやすくなりますから、パンクの修理などが圧倒的にやりやすくなります!

 自分でパンクの修理をする、このくらいしてやることぐらいが、自転車使用者として最低ラインじゃないかしら?といっても、お父さん!アナタの仕事よ!家族に男をあげる、いいチャンスよ!

 「オイ、直しておいたぞ!」
 
 こういう一言が、反抗期の娘っこや、倦怠期の奥方をちょっと胸キュンさせるんです、たぶん。

 ただ、現行の実用車の後輪、あれはないよなあ・・・。スタンドから変速機、泥よけやワッシャー類がすべて共締めになっていて、スタンド外すと自転車立たないし、後輪外そうとしても、ローラーブレーキ本体や泥よけなんかが邪魔してくるし、あれを素人1人でやれ、というのは確かに酷ですわ。

 といって、後輪のタイヤ交換だけで数千円、これも痛いはず。

 となれば、いらないものをすべて外して、機構を単純化させる、これでしょう。
 で取ってしまいました。
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 エヘヘヘ、スッキリしています。何かざまー見ろという感じ。イジッたことがある方はわかるでしょう、あのローラーブレーキというヤツは、扱いにくいんですよ、まったく。

 で、ちなみにこの外したあとですが、このねじ山の径とピッチが、なんとシングルフリー、シングル固定の小ギヤがピッタリ、ホイールのセンター出しをすれば、いずれこの車体も、固定ギヤのパパチャリに変身させることも出来ます。
 
 もちろん持ち主の、お父さんにもそのことを告げますと、ニヤリ!わかっておられます。

 こういうお父さんというのは、どこか少年の面影をお持ちで、お手伝いするこちらも、とても楽しくなりますね。
 
 自分の自転車をイジル。これは多くの少年がトライしては、もどせなくなって、自転車屋さんに持って行って、元通りにしてもらった経験があるとおもいますが、そういうものイジリの原点、のような気がします。

 そういう少年達に、元に戻すだけでなく、こうやったらもっと早く走れるぜ、という悪魔のささやきをするような自転車屋がいたら(今の当店はまさにそうでしょうな)、なんか面白いことが起きそうな気がします。
 
 チェーンで手を真っ黒に汚しながら、自分の自転車をチューンナップする・・・、いい光景です。

 そうそう、今中学生、正確には来月から高校生の男の子が今、当店の軒下でレーサーのフレームの錆落としをしていますが、そういう小学生の横で、お兄ちゃんに当たる中学生がフレームを磨いている・・・、少年の成長に合わせて、自転車のイジリ方にも色々ある、ということが学べるとすると、これは良い機縁の場所、ということもいますな。

 子供対象の自転車教室、フフフ、楽しそうだなあ。

 話を戻します。
 
 ローラーブレーキを外して、キャリパーブレーキを取り付けます。取り付け場所はチェーンステーの裏側。
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 目立ちません。

 ただ、この位置にキャリパーブレーキを取り付けるとなると、チェーンカバーに干渉してしまうんですね。通常は外してしまえ!なのですが、この車体はお父さんだけでなく、お母さんも乗られるのだそうで、そこまで一気に過激には出来ないということなんです。

 そうなったら、チェーンカバーを別形式にするか、加工するかですね。
 変形させました。
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 これで、チェーンの干渉もブレーキとの干渉もなくなりました。

 そして、ブレーキレバーをギドネットに。
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 なんか意外とかっこいいんですね。

 あと一年で、後ろの子供乗せカゴが外せるそうです。となると、お父さんのセンスが爆発するかもしれません。大人のガキチャリ!さてどうなりますか・・・。

 このお父さん、四人の子持ちです。ご自宅で出産されたり、色々とチャレンジングな活動をされておられます。「子供が小さい内に、真剣に向き合う」いい言葉をいただきました。

 まさに、この御言葉が前兆になったのかもしれません。「子供と真剣に向き合う」ありがとうございました。今後この分野の師として、お願いいたします。その後の自転車の展開もお引き受けしますよ、大人のガキチャリ構想。

 子供も自転車も手作り、手をかける、手です!
 

第何回だっけ?寺子屋狸サイクル やります

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 突然ですが、この十七日水曜日、第何回か忘れましたが、寺子屋狸サイクルを開催します。
 
 夕方五時頃から、終わるまで。

 内容は、仏陀伝のようなもの。

 特定の宗教や宗派には、所属しない視点から行います。

 特に事前の準備は、いりません。

 講師は毛利先生。あちこちの大学で非常勤講師をされています。
 ただ、研究の水準では、非常に強いご縁をお持ちです。

 道元の世界的研究者、親鸞の世界的研究者との間で学んでおられ、ご本人は今のところ西行の専門家という看板をお持ちですが、その可能性はご本人が思っている以上のところにあるように、店主は思うのであります。

 今回も忙しい中、ほぼ無理を言ってのご依頼、快諾していただきました。

 参加資格は、好奇心のみ。

 お待ちしています!

徐々にゆっくりと変身 カツラのようなマイナーチェンジ



 これはまだロードではありませんね。
 まあフラットハンドルですから、一見してわかります。

 それに、フロント一枚。細かくいえば、切りありませんが、これをなんちゃってロードにすることは、さほど難しくありません。

 ドロップハンドルと、手元変速、クランクの交換、フロントディレーラー装着、ワイヤー張り、この辺までやれば、一見ロードになります。

 この持ち主の方は、時間をかけて、ゆっくり予算を転がしながら、この自転車をロードに持って行く、そういうご要望をお持ちです。

で、今回のチェンジは。

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 前後ホイールです。ハブは、
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105!。前後105でホイールを組み上げました。

 そこそこのハブですから、走り出しは軽いようで、驚かれていました。

 次は、クランクですかね?

 クランクだけだとすると、フロントディレーラーの変わりに、手でチェーンをつまんで、シフトするという人差し指シフトをしなければなりませんが、なんか改築中の家のようで、面白いでしょう。

 大手の男性用カツラも、徐々に髪の量を増やして行く、なんていうのもありましたね。

 その次は・・・、フロントディレーラーとドロップハンドル、手元変速と一気にかえていきますか?

 このように改造も、段階を経て、予算と相談しながら行う、というのはありです!

 予算の問題だけでなく、恐妻家の皆さんは口をそろえておっしゃいます。
 そんなに劇的に変わったら、女房にばれる!

 なるほど、ばれないように少しずつ、少しずつ、変えていく。

 「アレ?なんか雰囲気かわった?」
 「ステッカー貼ったからだろう」

 なんてな、対応でかわせる、そういう静かな改造もありです!

 世は春で、花粉も飛び交っておりますが、自転車の季節がやってきますね!

 改造、調整、新車、何でも来い!で、お待ちしています。

レーサー誕生!

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 これは昨年の十月に届いた、新車です。FUJIのルーベ。なんと完成車で16万円台という価格。フレームはアルミ、しかも相当元気の良いアルミです。このフレームはまさしくレーサーです!

 そして、まだ珍しいのは、基本コンポがスラムということ。シフトが、後出しじゃんけんのように、シマノとカンパのいいとこ取りをしている、ように思えました。

 今となっては、先日申し上げたように09モデル以降のカンパのエルゴパワーが、操作はしやすいと思います。これは完全に私見です。形は以前のモデルが断然かっこいい、とはいえ、操作とフィット感は高級ソファーといった感じでした。

 元気なアルミにスラムのコンポがのって、これで16万台というのは、アキボウさんもやってくれます。完全に、レーサーとしてのエントリーモデルです。この「レーサーとして」というのは、まさにレーサーとして、つまりロードレースの競技出場を目的とした、という意味です。

 当店でもやっている、入門レーサーというのは、「ロードレーサーという自転車への入門」という意味であって、けっして、ロードレース競技に対する入門ということは意味していません。

 ですから、上記モデルからが、ロードレース競技出場のための、入門モデルということにいたします。

 なのですが、やはり、がんばっているとはいっても、それはそれ、16万台のレーサーにはそれなりの限界というものがあって、当たり前です。

 二点ほどありました。

 乗り始めてから半年経ってはいませんが、ホイールのベアリング部分に、もう虫食いという状態が出ています。この虫食いが出始めると、ホイールの回転効率はグーッと落ちます。ゴリゴリという抵抗が出てきますので、グリスを多めに注油しても、破損まで多少もたせるという、こと以外の意味をなしません。

 そこで、ホイールの交換です。
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 当店最大おすすめのリム、DTのディープリムです。精度がよくて、硬い!組んでいて気持ちいいです。本当おすすめです!登録レーサーの練習用ホイールとしても、最大限おすすめです!

 このリムに、若さを象徴するシマノの105の前後ハブで、もちろん手組み!

 レース出場も考えて、硬め、しかもダブルクロス!
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 通常の組み方は、二本のスポークが交差して、実際にその二本のスポークが接触しているポイントは一つなのですが、このダブルクロスという組み方は、その接触ポイントが二カ所、というちょっと入り組ませた形を取っています。
 特にハブ回りの強度が上がる、というのが勝手な売りです。

 これを親の敵のように、鬼締めしていきます。リム自体が硬いので、相当度の締め付けトルクでも対応できます。
 組み手とニップル回しとニップル、スポーク、ハブとリムそれぞれの根比べが続いていく中、ホイールが仕上がっていきます。

 足回りというのは、フレームの次ぐらいに走りに影響します。ホイールを替えるだけで、自転車の性能が激変する、といってもいいでしょう。

 ここで悪知恵!

 フレームをこれ以上増やせない、もちろん完成車なんて、絶対に無理!と奥様を恐れている恐妻家の皆さんへ。

 でも、いろんな自転車の走りを体験したい!というアナタ!

 だったら発想かえて、ワッパの種類を増やすというのはどうでしょう?登りを意識した、軽量ホイール。平地の高速を転がすアルミのディープ系ホイール。フレームは鉄だけど、カーボンリムのホイールなら多少はカーボンメイトになれるかな?
 あとは、クリンチャーの人はチューブラーに、チューブラーの人はクリンチャーにというのもいいでしょう。
 
 チューブラーのいいタイヤをはかせたホイールは、ちょっと別物です!

 練習用としては、クリンチャーの方が管理も楽ですし、チューブラー派の人からすれば、ちょっと天国気分かも。

 等々、フレーム・完成車はいじれなくても、ホイール、タイヤ、という足回りを替えることは、お持ちの自転車を激変させるのに十分ですので、ちょっと参考にしてみてください。

 で、話を戻します。ホイールは外れということと、もう一点。これがブレーキアーチだったんです。一言、効かない。といっても通常の走行でなら、全く問題なしです。街道を通常に走る、というのであれば十分です。

 ただ、レースとなると、それは違います。平均スピードが倍近くなって、しかも下りのコーナーを攻めるというような状況になったときに関して、これでは効かない、という結論を出しました。

だったら、ということで、
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前後とも6700系のアルテグラ、キャリパーブレーキに変更しました。

105でもいいか?まあ・・・。ただ、105とアルテグラ、実際グレードは一つ違いがあるといいながらも、アルテグラはバージョンアップしているので、グレードは1.5以上は上なんじゃないかな?

で、五日市街道に出て、試乗を・・・。
感想は「ハンパないッス!」。

このライダーは何を聞いても、答えは同じ。違うのは声の張りぐらいですかね。
完全腹式呼吸で、テントが一瞬パンッと張るぐらいの声での、「ハンパないッス!」

これら、二点のパーツ変更で、名実共にロードレースへの出場資格のある、本来のロードレーサーとして、成り立った、というわけです。

では、自転車だけが格を上げて、それでおしまいか?

いいえ、この自転車、この十四日の日曜日、川越で行われる、クリテリウムという形式のロードレースに初出場します!リンク先の中年オトコさんもコルナゴC40で参加しますね。

 下りはなくても、コーナーへの減速と、出の加速、これが連続する高速レースになるでしょう。ブレーキとホイールの剛性は大切です。
 
 さて、どんな結果でしょうか?まあ、単なる結果というよりも、経過の経験の方が貴重でしょうね。そういうものが、またこちらにフィードバックされる。
 
 しっかりレースのサポートもしていきますよ!
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これが完成形!!!

回り回って行き着きついた先



 このブリジストンレイダックは、昨年新星のように現れた、スーパー中学生の岡田君のおじさんがトライアスロンのバイク部門で使っていた車体でした。

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 この子です。身長は180センチくらい、このくらいはまだいますが、足のでかさが15文、馬場さんよりちょっと小さい31センチという大足の持ち主なんです。

 当然バタ足やったら、早いですから、水泳選手として、そこそこやってしまいます。

 長身を活かして、今はサッカーのゴールキーパー。ヒョンなことから、おじさんから自転車をもらって、トライアスロンをやりたいとご来店。

 168センチのおじさんのフレームは小さすぎるので、ピラーとステムを驚異的に伸ばして、仮乗りをさせておきました。

 と、当店のショートホープのタイゾウ君。沼野監督から、スペシャライズドのアルミフレームを貸与されまして、それ以来スペシャの営業マンのように惚れ込んでいます。と、それまで乗っていた当店の貸したジャイアントのアルミフレームがあいたので、このフレームをスーパー中学生に乗り換えさせて、ホイールやパーツなどを貸与。

 となると、中学生の乗っていたレイダックが、あいてしまったので、その行き先を探していたところ、その行き先が決まりました、というちょっと入り組んだ事情です。

 行き先は、このスーパー中学生の同級生、身長170弱。ピッタリじゃないですか・・・。
 エンドがロードエンドでしたので、固定にもロードにもなります。

 熟慮の結果、なぜか固定にするとのこと・・・。

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こんな感じで、早変わりです。

春休みを利用して、フレームチェックをして、バイトも出来ない中学生、お年玉か何かをためてのなけなしの予算。当然ありもの組みです。

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 このハンドル回りは、友達からもらった物。
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 ピラーももらったものですね。サドルはネズミのかじった物。
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 駆動系とホイールは新品よ!

 ライダーの体とサイズもあったので、ここが当面のお勤め先となりました。
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 造られてたぶん20年以上経って、ようやく当面の落ち着き先です。フレーム人生あと一山かな?
こうして乗ってもらえる自転車は、幸福です、たぶん。
 
 街の駐輪場を横切るとき、隅に寄せられた放置自転車達がうらやましがるでしょう。「俺たちだってまだ!」。

 「オレにはわからないが、与えられた時間を精一杯ライダーと共に過ごすだけ。走れる機縁を大切に、走れるところまでいくだけだ」

 自転車同士がどんな会話をしているか?「パイプとパーツの寄せ集めが、そんな訳はない」というのは簡単です。

 でも、もしも奴らが語るべき言葉を持っていたら、どんな会話をするだろうか?私らに何を語りかけてくるだろうか?と想像できのは人間だけです。イヤ、その人間の中のごく一部かもしれないなあ。

 物の言葉はある意味では、死者の言葉と同じかもしれません。肉声としては絶対に聞き取ることは出来ません。何か聞き取れたと思った瞬間、誠実であればあるほど、欺瞞との境界を歩かざるを得ません。決して確証の取れるものではないからです。
  
 だから無視することは可能です。ただ、同時に無視し続けることはむずかしい、ともいえるかもしれません。

 「もし、あいつが生きていたら、なんていうだろう?」この問いは決して軽くはありません。

 同じく、

 「もし自転車が語る言葉を持っていたら?」と仮想するのもあながち、外れた問いではないのかもしれません。

 言葉を持った、生けるものにできること、それは聞き取ろうとする姿勢だけです。そこにはウソはありません。しかし、聞き取ったと思った瞬間それはウソかもしれないです。空即是色。

 では何をめざすべきか?

 シューズを履き、自転車に乗る、ただそれだけ。

 


 続く かも

今年は5月9日 東京都民大会 立川競輪場に集合!

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もうこの写真も二年前のものになりますねえ。
毎年恒例になりつつある、都民大会の開催および参加者募集のお知らせです。

以下、当店競技部担当の沼野監督からの詳細です。



今年も都民大会「自転車競技」が5月9日(日)立川競輪場にて開催されます。まだ杉並区より要項が届いていませんが参加者を募集します。
○種目はトラックレーサーの部(登録競技者)とロード
 レーサーの部(登録の有無は問わず)に別れます。
★参加資格:杉並区内在住もしくは杉並区内在勤、在住
 が条件となり、トラックレーサーの部は杉並区内在勤、在住で東京都自転車競技連盟登録者のみです。
★トラックレーサーの部「1kmTT]「ケイリン」「ポイントレース」の内2種目まで。ロードレーサーの部「400m速度競走」「1kmTT」2種目選択可。★年齢基準:トラックレーサーの部は年齢区分なし。ロードレーサーの部は30歳以下と30歳~66歳以上は5歳刻みで細分。○参加希望者は要項を参照の上(狸サイクルにあります。)申し込みしてください。
くわしいことはお尋ねください。尚、参加者対象の事前練習会(川崎競輪場)を大会まで約2回予定しています。


ということです。多くはロードレーサーの部で出場することになると思います。

是非ともトラックで!という方は、東京都自転車競技連盟に登録することです。簡単ですけどね。

杉並在住、在勤という条件付ですが、詳細に関しては、ご相談ください。

そういうわけで、期限はまだ未定ですが、都民大会の自転車の部、参加者募集します。

自転車の運動会という感じでしょうね、千メートルの参考タイムを知っておく、なんていうのも良いかもしれません。
こういう事でもないと、しっかり計れる環境もないんで、良い機会だと思いますよ。

てなわけで、初夏の自転車運動会、ドシドシご参加ください、お待ちしています。

  to.ke@mx1.ttcn.ne.jp こちらまでご連絡ください!

リニューアル まだまだ乗れる!乗ってやる!

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 小径車です!確実にファンがいる、というのが小径車。

 ちなみにロード・ピストバカを生きる店主としては、なんでわざわざ小径車を選ぶのか?絶対にわからない領域ですが、根強いファンがいることは確認しています。

 粒あん派とこしあん派が互いに絶対に理解できないのと同じように・・・、わからんのよ、小径車の意味が・・・。

 でもいい、同じ自転車ですから・・・。

 今回は、この小径車のホーイル組み+メンテのご依頼。もちろん快諾です。

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 ジャーン、ワッパとハブ持ち込み、スポークはちょん切りねじ山加工。

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 しっかり切りましたよ、あの例のボケ工具で・・・ったくよー・・・・。しっかり焼き入れてんのかよ、ステンレスとはいえ、たかがスポークだろうが・・・。

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 チェーンを交換して、外れないBBを何とかしてグリスアップして、そして大変だったのが、ステム。
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これがまた外れないのよ。イオン化傾向の違う金属を長い間圧着させていると、起きる、いわゆる焼き付きというやつでしょうか。

 中古フレームを扱うと必ず出てくるこの問題、もういろんな修羅場を経験してきました。

 ステム、BB、シートピラー、この三点が焼き付きの三大パーツです。

 さあ、この中で一番やっかいな焼き付きは何でしょう?

 当店の経緯の中では、シートピラーです。

 ステム、これをとるには、最終的にはアブリという手があります。
 フォークのコラムが熱だれを起こすだけで済みます。ステムは切断されてしまいますが。

 BB・・・、これは工具がしっかりしてさえいれば、ほとんどが何とかすれば外れます。
 ウッ、またイヤなこと思い出してしまった・・・。
 根性なしのボケた工具だとパーツに負けて、めくり上がりますが・・・。オメーも鍛造だろう、なんでイタリアものに負けるんだよ、全くなあ・・・。

 ピラーが焼き付くとなると、これは大変です。
 アブリをやると、フレームに熱が入りますので、ダレます。そして、それで外れたとしても、フレームが焦げ焦げなので、再塗装しなければなりません。

 サドルを持って回すとしても、ヤグラの上部だけが回ってしまうことがあります。ではと、穴明けして、棒を通して回してもアルミだったりすると、穴が広がるかねじ切れてしまうかです。

 かつて一度、力ずくで回したら、何とBB付近のロウ付けの方が外れて、回ったことがありました。つまり溶接のロウより、焼き付けの方が勝ったということでした。フレームの破損です。

 まあ、焼き付けは、定期的にパーツを外して、グリスを塗ってやれば、防げる現象だと思います。

 それがつい、外に出しっぱなしの雨ざらし、日常の使用に埋もれてしまうと、徐々に起きていき、いったん起きてしまったら、たいへん始末に悪い、というのがこの焼き付きです。

 ですから、焼き付け外しのご依頼の際には、フレーム等の破損の可能性も含めてお考えくださいね。

 ウーン、雨ざらし、いけませんよー。でも場所が・・・という方も多いと思います。だったら屋根かけてみては?ということで、これってヒントになるかしら?

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タンカンパイプと、角材と波板、あとは留め具があれば、現場あわせで作れないことはないです。

 自転車だけでなく、その収納法などもあわせて考えることも大切ですね。

 オーディオは、機器だけでなくその部屋自体も整えてやらないと、機器の性能を十分に発揮できないのと、同じかな?

 いい自転車だって、雨ざらしだったら、サビ付焼き付きを起こしかねません。いったん起きたら破損の可能性あり、そういうこともお忘れ無く!

自転車屋家業予定の皆様へ



 この写真は何でしょう?

 スポークカッターです。車輪を構成しているあの針金のようなパーツをスポークといいますが、それを切る道具です。全体はヤットコみたいな形をしていますが、その丁度歯に当たる部分が、亀裂を起こして欠け落ちそうになっています。

 これは小径車用のホイールを組み付けるときに、通常700Cようにつくられているスポークでは長すぎるので、このカッターでちょん切って、ねじ山たてる、ということをするのですが・・・。

 だいたい小径車用のホイールなんて年間五本も組み付ければ、良い方です。

 つまり、このスポークカッターというツールは、当店ではそれほど使っていないということなんです。

にもかかわらず、その程度の使用で、歯が欠けるか?

 一方で、ホイールを解体する際にスポークを切るために使う工具は、使い古しのワイヤーカッターですが、こちらの方が丈夫に働いてくれています。

 オイオイ、自転車専門工具をうたっている、ホー○ンさんよー、オタクの工具・・・大丈夫か?

 こちらは、カップアンドコーン式の右ワンを抜くための工具です。メーカーは同じくホー○ン。
 よーく見ると、めくれています。

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反対側もネ。
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 これはよくあるご依頼で、中古フレームに焼き付いている右ワンを力ずくで、回しとるというものです。確かにこの作業にはよく使用しましたが・・・。

 最近カンパの右ワンに負けて、工具の方がめくれてしまいました。

 これはカンパの鍛造技術をほめるべきなのか?それとも、パーツに負ける腰抜け工具を攻めるべきなのか・・・?

 とにもかくにも、工具が壊れるというのは大変不愉快なのだ!
 もちろん、そんな仕事を依頼してきたお客様にではありません、その工具自身にです!

 それも同じメーカーがつづくと、「またかよ!」とカチン!ときます。

 それだけじゃないんだぜ!
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 このダイスの歯もなまくらなのだ・・・。購入した当初からボケており、ったく!状態が続いていました。二三回の使用で、諦めました。

 サイクルズを今は使用しています!

 そんなわけで、特に刃物が弱いと思っていたこのホー○ン、いやな予感が的中しまくりで、今では六角レンチ以外に使う気がしません。

 右ワン抜きは、フランスのバルに取っ替えました。そんな中でのスポーク切りの破損。どこに替えるかな?

 そしてもう一つ、今使っているBBタップも同じく、○ーザンなんですよ。この工具は自転車専門工具の中でも高額で有名、ただこれもフレームを壊さないうちに、別メーカーに変更しようか・・・?こうなるともう設備投資ですわ。

 そんな感じで、仕事道具であります、工具ですが、これは初期投資、どれに重きをかけるか?と悩むときには、工具だけは良いものを購入しておくことをおすすめします。

 よくあるセット工具って、ちょっと使うには便利ですが、使い続けることはほとんど出来ません。

 タ○ザワで売っていた、今はやめているスーパー○なんて、クズ工具です。

 クズ工具の購入は、まさに安物買いの銭失い、イヤ、お客さんからの預かりものを壊しかねないことを考えるとそれ以上の損失を起こしかねません、ですから絶対に控えるべきです。

 特に、自転車店を開業しようとしている皆さん、工具は良いものを、少々高くても、初期投資だと思って、しっかりしたものを選ぶことをおすすめします。

 師匠のところでちょっと回してみました、カンパのBBタップ、40年の使用に耐えながらも、スルッと回ってサクサクキリコを排出していく・・・、あの感触は忘れられないなあ・・・。

 マニアというのではなく、プロメカニックとして、あのカンパの工具セットは垂涎物ですわ・・・。

 イワイさんが救世主のように思えた、サイクルズ、これは安価にして、使えます!

 繰り返しますが、人様のものに対応させる工具、プロの工具として使うのであれば、絶対に安物、まがいものは使ってはいけません、自戒を込めて、そう思うのであります。

 100ショップの工具なんて絶対に御法度!

 といっても、タイヤレバーや一部の○○レンチに優れたものがあるんだよなあ・・・。

 もとい!でもでも、安い工具は破損の元です!自転車屋生活を始めようとする方、やめましょうね!

お父さんの思い


 
 子供自転車です。

 ついいつもの癖で、改造前の写真を撮り忘れています。

 まあ、町中どこにでも走っている、何の変哲もない子供自転車ですね。

 これはよくあるシングルフリーギヤでした。

 高学年になって習い事の場所が遠くなり、なだらかな長い坂が続く道を上って行かなくてはならなくなったそうです。そこでギヤ付自転車にかえてあげようと、色々工夫をした末、新車を買ってあげようということになっても、同じような車種を選ぶ娘さん。

 どうもこの車体を気に入っているようです。そこで、子供自転車のシングルギアを、多段化することは出来ないか?ということで、当店に来られました。なんと横浜からです。

 色々試した末、何とかつきましたよ。
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 持ち込みシフターでしっかり動きます。
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 子供用自転車だと、どうしても車輪が小さく、また小さい車輪の選択肢はほとんど無く、リム単体で取ったりするのも、結構大変なんですね。24インチまではあるんですけど、22インチ以下になるとなかなかねえ。

 逆に小径車の物となるとドーンと高額になってしまったり。ボスフリーが付く算段が付いたら、あとはチョチョイ。

 自分たちでやりながらも、まあ、自転車って実は変幻自在なんですねえ、と改めて感心します。

 自在でないのは、イジリ手のメカニックの発想と技術のみ。よく観察して、バラして、とって置いたものなどと相談して、時に削って、広げて、縮めて、何とか入れば、あとは調整次第で、自転車は走るようになるんですねえ。

 ものを捨てるのが嫌い、娘が気に入っている自転車をどうにかいじって、もっと楽に習い事に通わせたい。そういうお父さんの思いが、こういう形で実現しました。よかった・・・。

 自転車のカスタム・・・ということを考えています。

 車やバイクのカスタム屋さんはもう産業としてしっかり確立されています、そして実に、生き生きと楽しそうにお仕事をしています。

 本当に、車やバイクを愛する人の中で、その腕をふるっているからでしょう。

 それから比べると自転車は・・・。まだ未開拓の分野のような気がします。
 だいたい、自転車がカスタムできる、または、カスタムに値する、と思っている人が圧倒的に少ないのではないかな?

 当ブログを読んでいただいている方は、むしろ少数派で、ほとんどは自転車はサイズが合わなくなったり、カゴが邪魔になったら、安い新車に買い換える、と思っている業者や消費者の方々の方が主流でしょう。

 まあ、車やバイクとて、エンジンやペイントカスタムなどをしようとする人の方が少数でしょうが、自転車に関しては、ほぼ皆無に近いと言っていいでしょうね。「産業」などという以前に、個人店の経営すら成り立っていない状況でしょうか。

 つまり、隙間である可能性が非常に高い!ということなのです。

 そこなんだよなあ・・・、産声産業というのは、すべて隙間に存在する!これたぶん法則だと思います。

 ただその隙間があまりに狭すぎると、誰にも気づかれない。つまり成り立たない。

 逆に言えば、気づかれるか気づかれないかの違い、ということになればあとは発信しまくって、待つのみです。ダメなら、別の隙間探しをするしかない。

 野良犬は、こうやって餌のありそうなところをかぎ分けていかないとね。クンクン

 飼い犬は野良犬に、野良犬は飼い犬に、お互い三日やったらやめられない、と思うのである。

同業者???同種業者???同発想業者???

@すまいと

 自転車関連ではなく、住宅、建築関連です・・・。
@すまいと_はがき表_10030

 というわけで同業者ではありませんね。こちらは住宅、当方は自転車ですから。

 でもまあ、同発想といいましょうか、古いマンションを買い取って、好きなように、またはより機能的にリニューアルして使いこなしていく。賃貸だと、当然の事ながら好きなようには出来ません。
 
 レンタル自転車を勝手にドロップ化することが出来ないのと同じです。

 では、新築マンションを買いましょうか?ということになると。売り手が安くしようとして、センスの悪い壁紙をべたっと貼って、安っぽい建材を使って、規格品の窓なし風呂にして、となんともトホホの新築分譲ばかり。
 金出せばそれなりの・・・、ただこの国の金の使い方って、ド○イほどではないかもしれないが、なんか成金のにおいがプンプンです。「ゴージャス」な億ションって、確かに高そうなんだけど・・・違うんだよなあ・・・。

 同じく自転車も、この完成車は安いけど、ロードともマウンテンともつかない半端な仕様に、このサドルにこのハンドルかよ?まあ、安いからしょうがないのかなあ・・・、という完成車ばかり。
 金出せば、それなりにー、のものはありますが、IT長者の青っちろいエンジンや、その体型で???っていうエンジンだと、車体がかわいそうだよなあ・・・、というのも多いです。

 自転車も家も住宅も、現実的な経済効率と、活かして伸ばしていくべきセンスと用途の間には、どうしようもない落差というのが、存在してしまっているようです。しかし、これは何も自転車と住宅だけではありませんな、ある種すべての分野にその落差は存在します。

 経済効率・・・、これはある意味、仕方なくともどうしようもない主流のようです。これに抗しようとも、人類・・・の今後しばらくの流れでしょうな、ケッ!

 お陰様で、街も都市も家も人間も何もかもこの様です・・・。推して知るべし・・・。

 なんかそれとは別の、なんかかゆいところに手の届くような、これぞわがライフスタイル!というものを象徴するものってないの?と考える方々が一方で、膨大に眠っておられる予感がしますよ。

 古くても、構造上丈夫ならいい。部屋もキッチンもそこそこで良いんだけど、お風呂だけは、しっかり足を伸ばして、長時間でも浸かってられるような、明るいセンスの良いバスルームがついているマンションがいい!なんていうOLさん、イッパイいると思いますよ。

 帽子やバッグと同じように、都心をさっと駆け抜けたとき、思わず振り返られるようなトータルファッションの大事な一部を形成しているおしゃれな自転車ってない?というまだ覚醒していない意識の層って、だいぶ厚いんじゃないか?と思っています。

 でも、お風呂だけが贅沢でゴージャスなマンションなんて、ないのと同じように、トータルファッションを意識した自転車だって、そんじょそこらにはないんです。

 ないならどうします?

 造るしかないじゃないですか!!!!

 そういうわけで、同業者でなくとも、同発想で共同していくことは可能なんですな。

 今回のこの住宅イベント、当狸サイクル農園で共同経営している、槻岡一級建築士さんからの呼びかけでした。

 そう、もうジャガイモの種芋まかないとね!
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 土木的な手入れはほぼ済んでいますので、今月半ばには、やりましょうか?

 槻岡さんからのより詳細の内容はこちらをご覧ください。

 しかし、期せずして、こういうお話もあるんだな、という感じです。

 実は、今私、自転車屋のギルド構想を抱えています。自転車屋のユニクロと称している大手さん達が、素材ゴミのもとを大量に販売している中で、そういう動きは一切無視して、全く違うというか、それとはまた別の視点で自転車というものを捉えかえしていこうとする、一つの自転車手工業集団という構想です。

 こちらは自転車のプロとして、技術も豊かな発想もいっぱいあります、少々照れますが・・・。
 そうした技に裏打ちされた発想を自転車を通して実現化していく、自転車屋集団です。ちょっとしたメンテから、完全リニューアル、そして工芸化も含んだ、一大構想です。

 もう少々時間をいただければ、このギルドの憲章のようなものをつくりますので、それに賛同し、かつ高水準の技術をお持ち方に、本ギルドを象徴するようなステッカーのようなものを用意します。
 
 今のところここまで。連合や連携の意味は、今後深めていくとして、一つの運動かもしれません。それもうるさいのはいやだなあ、静かでジワジワと、そしてなにより楽しく、どこか正しく、開放的でありながら、去る者を追わない、そういうあり方です。

 なーんて考えていたんですが、これはまた自転車業界なんていう一業界を、実は簡単に超えてしまっていますな。

 上記講座内容にあるように、建築、住宅に関してだって、同じような発想で動くことはできるわけです。

 となれば、すべての業界で、同じ発想で静かに共同できるというわけです。車だって、バイクだって、楽器だって、服だって、ありとあらゆるものが、修理して、メンテして、金だけでなく手をかけて、よりよく、より細かい、必要性に答えながらも使い続け、伝え続けることができる。

 なーんだ、あちこちに起こすべき発想、業種、ニーズ、そして人間が眠っているんですね。

 あとは、そこまで届く穴を掘って「時間ですよ!」と起こすのみ。覚醒ですわ、薬を使わず、覚醒させましょう、きっと酔いますよ!!!

たまにはガチ仕様 コルナゴC40



入門車が多い当店にも、たまにはこういうガチのレーサーのご依頼をいただくことはあります。

 言わずとしれた、コルナゴC40カーボンフレームです。
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 こんなのいじれるというのは自転車屋冥利につきる、といえます。

 しばらく眺めます。

 今月半ばの埼玉クリテリウムに参戦する車体です。
 当ブログの、リンクにある、中年オトコさんのものです。

 どこをいじるか?

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 アナトミックハンドルに7800系デュラーエースのSTIが付いてましたが、これをシャローの10速エルゴパワーに交換するという、シマニョーロ仕様に改造です。

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こんなカーブのハンドルに、
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08モデルのカンパベローチェのエルゴパワーです。
やっぱりカンパはこの形が良いですね、私もこの形のエルゴが好きです。
09モデルの大きめグンニャリ型のあれは、ちょっとイヤです・・・。

と、思ってきましたが、先日お客様のグンニャリ型を握りまして、大ショック!

ふんわり型高級ソファーにもたれかかったような、最高のニギリ具合。ブレーキの引きも、シフトのタッチも最高!
こちらが握っているというより、握ったはずの手がブラケットから離せなくなるような、逆に包み込まれるような感じを受けました。

長距離を機能第一に考えるなら09年以降のエルゴパワーは、現行モデルの他のシフターから群を抜いて、握りやすく操作しやすいと思います・・・。

でも、やはり形は上のが良いなあ!

カンパの10速とシマノの10速、当然引きシロなどが異なりますので、互換性はありません。
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リアディレーラーと、ホイールのスプロケットはシマノの10速です。

しかし、秘策というか、あるパーツ一つのでこの問題は解決します。

シフトメイト・・・というパーツです。

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リアディレーラーの手前に付けて、シフトワイヤーを巻き付けて、配線すると、ホイ!
拍子抜けするくらい、犬猿のコンポがいうことを聞くようになります。

アッサリ・・・。メカの出番はほぼありません。

10速のカンパエルゴに、9速のシマノスプロケットには、こうしたパーツなど使わずに、裏技一発で調整する方法は知っています。これぞ職人技!というヤツですが。

このシフトメイトのお陰で、メカニックはあがったりです・・・。

まあ、いいや。

ともあれ、10速エルゴのベローチェと、10速シマノのデュラエースがハイブリッドして、レースに出場します。

コルナゴC40にシマニョーロ仕様、ある意味目立つでしょう。

足で勝負の中年オトコさん、結果とその前後は、かのブログにしっかり記録されていくでしょう、楽しみです。

三月に入りまして、サイクリングシーズンの到来です。
ツーリングもヨシ、レースもヨシ、野に出るためのメンテや調整、ドシドシ受け付けるよー!


プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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