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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2011年02月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

はるばる来たぜヨーロッパ 持ち込み天国ね

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 海外からやってきました。ネットなどを操る人にはもう周知の例の何です。円高も手伝ってか、なにやら格安らしいです。海外からの送料は?と思っても大して高額でなし、かつてだったら船便で、数ヶ月・・・何て事もなく、ならしっかり関税?・・・、自由貿易の流れの中でこれもただないし、格安・・・。

 これがまあ、もし本気で知れ渡ったら、右から左へのショップはもう真っ青・・・でしょうか?

 しかし、これだけの円高なのに、国内で入手できるものが全く安くなる気配はありませんね。むしろ値上げしています!円高還元なんて全くありません。

 中国事情なんかが、取りざたされます。曰く、今年の春節以降、労働者の移動が激しく、確保もむずかしいので給与の値上げ要求などにも屈して、値上げせざるを得ません・・・。

 ということです。しかし、海のむこうでは、円高は最強です。もう少し日銀さん、輪転機回してくれればいいのにねえ40兆円くらいばらまけば、暫くは景気よくなると思いますよ・・・。円の信任が高すぎるんだよ!

 そういう事情もあって、こうした海外からのルートというものが、エンドユーザーさんの一つの選択肢になってきています。国内の代理店さんなんかも、何らかの策で抗している何て事はききますね。スモールパーツなどは、「正規」のルートでない限りは、出さない・・・何て事もこれから増えてくるでしょう。

 代理店さんも大変です、仕入れの道を作って、開拓して、交渉して、値段設定して、今度は販売ルート開拓して、リコールにも準備金積んで、スモールパーツからすべて用意して、サア!というところを、海外のサイトにかっさらわれるんですから。

 こういう状況下で、どういう対応をすべきか・・・、実に悩む選択ではあります。

 業者の端くれとして、国内代理店側にいるべきか・・・、エンドユーザーあっての自転車店というところから、そちらの側として動くべきか・・・。

 確実にいえることは、「うちのブランドはイメージが大切なんで、お宅のような店には卸せません」なんていうアンフレンドリー商会な業者側にはつきたくてもつけません。

 また、「金さえ払えば何でもやってくれんでしょ?だったらよそで買ったもん持ち込むからやってよ、格安で」などという、常識のないユーザーさんの側にもつきません。

 あくまでも個々、個別案件として、両者の間に立って判断させていただく!という立場で行こうかと思います。

 ユーザー第一と考えて、自らの取り扱う商材に強い責任感を持っている業者さんの方針には従いますし、また、色々事情がある中で、熟慮を重ねた上で、なお持ち込みたいとご希望の、常識あるユーザーさんのご要望には、できるだけお答えできるよう努力いたします。

 で、上の段ボールを開けてみますと、出てきたのが、これです。

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 ドイツ製、カーボン車、基本105セッティングです。限定品ということで・・・。

 大方八部組みの状態で、届きますので、あとは前後車輪を取り付けて、ハンドルを調整すれば乗ることはできます。そういう意味で、ほとんど組まれて送られて来るという状態です。

 ある意味、それでいいという方は、そのまんまご自分で乗られればいいでしょう。メンテのご経験と多少の工具があれば、大丈夫なんじゃないでしょうか?

 ただ、今まで、こうした八部組みの中でも、ちょっとしたパーツがなかったり、ヘッドパーツの順序が間違っていたり、グリスがなかったりと、色々あるようです。特にホイールには問題ありということは多いですね。

 ですから、当、持ち込み天国ではお預かりした自転車は、パーツ類、すべて外して、再点検します。

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 BBサーティーまで外します。

 外し出された、シールドです。この前圧入されたばかりなのに、なんで・・・?
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 より潤沢にグリスを入れましょうね・・・。

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 こうして、すべてのパーツ類を外して点検します。特に格安で組まれたものは、部分的に格安のパーツが使われていることが多いので、こうしたものは時に取り替えて、再度組み付けます。

 それと大事なのが、ポジション出しです。

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 これだけのスペーサーが入っています。納車日に、固定式ローラーに乗っていただいて、スペーサー移動もしましょう。何なら余分はカットします。

 それと、縦ブレなどもしっかりとらないと・・・。
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 こういところも、値段抜きに使われます。足回りにかよ!とも思いますが、経済効率の現実でしょうか。

 あとはバーテープもほどいて、STIのブラケットポジションももちろん出します!

 こうやって、徹底的に外して、点検して、再組み付けして、調整して、ポジション出しまでいたしますよ!

 色々考え方もあるかと思いますが、あくまでも常識のある方のお持ち込み対しては、完成車であっても、ここまでやらせていただいて、かつ、組み付けにも、今後のメンテナンスにも責任を持たせていただきます。
 
 レーサーというのは、調整しながら、乗っていくものですから。

 私ら小さい小売店は、メーカーさん・業者さんと、エンドユーザーさんの間に立っております。あくまでも、両者があっての小売店です。

 ある意味、こうした海外通販というのは、メーカーさん・海外業者さんが、国内業者と小売店を蹴って、ユーザーさんに直販する形式なんでしょう。ものの流通事情の動乱期なのかも知れません。そういう時期に何を武器にどう勝負をしていくか?
  
 時に、メーカーさん・業者さんそしてユーザーさんからも蹴られかねない、小売店は生き残っていく可能性を考えて仕掛けていかないといけません。

 「お宅のような店にはものを卸せない」と業者さんから蹴られること、当店だけかも知れませんがよくあることです。また、「やっぱりキャンセルします」とユーザーさんからもしょっちゅう蹴られます。

 でも、起きあがる時には砂だけでもつかんで、起きあがります。その砂の中に、多くのヒントがあるんです。じっと手を見る。悲哀に浸っている暇はなし、仕掛けていくよ!しぶとくネ。
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卒業記念 就職祝い? 通勤自転車ありもの完成!



 この春、大学を卒業巣して、福祉法人に就職が決まったM君。

 その通勤よう自転車を組み付けました。

 といっても、ほとんど自分でやりましたので、当店の出番は、ほぼホイールのみです。

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 前後赤リムで、ちょっとおしゃれですね。

 でも、就職が決まったとはいえ、学生であることは変わりません。基本ありもの組みです。

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 店の隅に転がっていたクランクです。付けようとしたらたまたま付いたので、それを使います。

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 リアディレーラーも三世代前のものでしょうか、これも店の隅っこに腐っていたものを磨いて付けています。機能は全く問題ありません。

 その他、消耗品以外は持ち込まれたものか落ちていたもので組み付けています。

 基本自分でやる、流石にサイクリング部の子ですから時間はかかっても乗れるような状態に持って行けています。

 試乗しても事故もなく、これにて4月からの通勤にもしっかり働いてくれそうです。

 今を去る一年ほど前、きまじめなM君は、他の学生と混じり合いながら、飲食系の仕事を中心に就職活動をしていたようです。

 ただ、求人が出ているところと、彼が受けようと思っているところ、実際は下手な鉄砲的な選択でしたが、何を聞いても、気に入りませんでした・・・。

 自転車屋は自転車を組んでいればそれでヨシ、お客である学生がどこを志望しようと大きなお世話であること十分に承知の上でも・・・なお、気に入りません。

 飲食というのは、業種を絞れば確かに飲食なのですが、実際にやる仕事は規格品をレンジで温めて出す・・・というようなチェーン店的な仕事ばかり・・・。

 こういう形式は、多くの末端の労働者にほとんどといっていいほどの職能が付かないシステムになっているんです、効率という名の下で。

 店は雇われ店長とバイト君だけでほぼ運営されており、仕入れは関連会社からのみ、新商品も開発部門から回ってくるものをそのマニュアルに従って、出すのみ。

 自分たちで、お客の生の声を反映するようなメニュー開発やシステム作り、つまり仕事の中で非常に大切であると思われる創造性の部分がすべて、上任せ。自分たちはそれに従って、黙々と業務をこなすのみ・・・。

 確かに業種は飲食でも、そこで何十年働いたとしても、職歴として飲食業経験者とは書けないような仕事しかさせてもらえない内容です。

 若い子に仕事上の職能が全く身に付かない仕組みができているとすれば、これこそがこの国の将来の危機的状態なんだと思います。

 コンビニとファミレスでアルバイトするのはやめよう・・・。よっぽど、その業界で勝負しようと虎視眈々と物事を仕込んでいくような姿勢でない限り、職能の付かない仕事を続けるのはやめよう!

 そんな話をコンコンと彼としていたら、縁というのは動くもののようですね。

 当店の競技部門担当の沼野監督の引きが動いて、社会福祉法人のお手伝いから始まって、実際に体と頭を動かしながら、将来を見つめ、自分を見つめ、そして自分で作ったコネクションを大いに利用して、見事社会福祉法人への就職を決めたというわけなんです。

 全部が全部福祉の仕事ができるか?何て事は絶対にありません。彼はなにかに気づいて、内発的な力によって、そちらの方面に向かっていったんですね。

 そこでまた大いに勉強して、体を使って考えて、十年辛抱すれば、しっかりした職能を持った青年として、後輩の指導なんかもできるようになるかもね・・・。

 卒業前に自ら組んだ、通勤自転車。準備万端だ!

たまには仕事帰りによって、体を使って学んだことなど、また話を聞かせてくれよ!

ゆっくり楽しみにしておるぞ!

自転車文化の成熟化 分類不能・・・車体

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 この車体は、一体なんでしょう?

 マウンテン?かと思いきや、トップチューブのないマウンテンは、ないよなあ・・・・。

 BMXにしてはでかすぎ。

 実用車にしては省きすぎ・・・。

 種明かしにはなりませんが、元々は実用車です。しかも国産!

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 ブリジストンですよ、天下の・・・。車体自身が大変頑丈にできているので、どういう改造を施しても耐えてくれますね。

 90才で他界された、おじいさまの自転車をお孫さんが乗り継ぎます・・・。

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 ありものクランクにちゃんとしたBBはしっかり取り付けましたよ。
 今はフリーを付けましたが、いずれは固定になるそうです・・・。

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 ステーの裏にブレーキを付けて、後輪の管理は楽になります。

 マウンテンのホイールを移植しています。

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 ハンドル・ステムは持ち込みでライザーを付けています。

 どう乗るかは・・・、もちろん町乗り主体で、複数で乗り分けるようですね。

 しかし、本当分類できない面白い自転車に仕上がっています。実に面白い!

 先日、録画でですが、自転車王国オランダの自転車事情のレポートを見ました。
 
 グローニンゲンという町で、市内の中心地に車の乗り入れをほぼ禁止している町です。当初は相当の反対はあったそうなんですが、それを市民がいろんな立場で集議合議して、そして断行したそうです。

 今では、車両規制してよかったと、人と人が近くになったということでした。

 今年は統一地方選ですから、区議さん達のご意見なども聞くことがあります。自転車屋なので、中には「杉並を自転車の町に・・・」なんて心強いことを言ってくださる方もいて、大いに同感するわけですが・・・。

 自転車主流にする、というのは聞こえはいいのですが、その裏で、車の車両規制を徹底してやらない限り、自転車の町なんていうのは絵空事でおわります。

 車両規制しましょう!道を歩行者と自転車乗りに取り戻しましょう!一体いつから我々はこんなにも車に気をつかった生き方をしているのでしょうか?道を車から取り戻しましょう!

 というスローガンの方が本物です!実効性のあるご意見でしょう。

 逆にそれなくして、自転車の町になんていうのは、偽物です。数百メートル程度の「自転車道」なんていうアリバイ作って、公約守りました!というのがオチでしょうね。

 区内に車両規制をする区画をいくつも作れば、「自転車の町」などというまでもなく、自然と自転車が集まってくるでしょう。ただ車側からの圧力は相当のものが予想されますね、それにどのように抗して、盛り上げていくか?非常に大変な手続きを必要とする大仕事になりますよね、本当なら。

 選挙前だけのお話に終わらないと良いのですが・・・。まあ、公約だのマニフェストだのについては、中抜き・・・というのはもう残念ながら当たり前のこととは思っていますがネー。

 話を戻すと、そのオランダのドキュメントの中で、ドドッと出てくる自転車群が、なんともカッコ良いんですわ。

 中には戦前のものを使い続けたり、自家塗装は当たりまえ、古い自転車を非常にセンスよく仕上げて、乗り続けるという文化がオランダには定着しているように見えるんです。

 それができるのは、自転車の車体自身の屋台骨がしっかりしているからでしょうね。一万円を切るようなフレームでは、ちょっとそういうことはできないでしょう。

 そういう意味でも安物自転車は、無駄ですね。活かしたくとも活かせない、新しいゴミを買ってきて、ほんの少し使って古いゴミにして捨てる・・・それだけです。

 町に走っている自転車をオランダのごとく、仕様と出所の分からない、個別的な特徴のある自転車にしていきたいですねえ・・・。なんて強く再確認した番組だったんですが、そうそうに、こうした分類のできない自転車作成のご依頼をいただくなんて、ラッキーです。

 亡くなられたおじいさまも、オイオイ!ワシの自転車をまったくのー・・・と、それを引き継いだ孫を目を細くして見守ってくれるでしょう。

 自転車文化成熟分子がまた一人、日本に誕生です。地道にやっていきますよ。

 人の息吹が感じられる自転車作り、今後ともどしどしやります!

親子孫 三世代自転車再塗装 その2



昨日の続きです。本日は、お兄ちゃんの自転車をおじいさま助っ人に、再塗装した経過です。

 これがまあ、面白い展開になっていきましたよ。

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 塗装に必要なのは、色々ありますが、乾かす時間というのは不可欠なんですよ。ですから、塗装している時間は一瞬で、あとは待つ時間が結構あるんです。

 そうそう、ですから、親子で再塗装の際には、時間つぶしのものをご持参ください。サッカーボールやバット・グローブなど基本です、高校生は教科書かな!

 で、暇つぶしのおもちゃを持ってこなかった、おじいさまと孫達は何をし始めたか・・・。

 何と、家造りです・・・!

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 スコップもないので、細い枝を使った穴を掘って、柱を立てます。

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 すだれを床に敷いて、ブロックで壁をつくって、棒で柱を立てて、タンカンパイプで水道を引いてできあがりです。靴を脱いで入室。

 しかも、下駄箱まで作っています・・・。

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 参ったね・・・。そういえば店主の子供の頃も空き地で、基地作りは基本中の基本でした。ほとんど道具なしでね・・・、懐かしや・・・。

 最初からできあがっているもの、大人によって仕組まれているもの、予定調和的なもので「遊ぶ」のは、釈迦の手のひらで「冒険」しているようなものですね。そんなものは遊びではありません。

 ですから、プランナーによるゲームに夢中になっている子供は、遊んでさえいないんですよ、たぶん。

 いずれ、深い意味で、この世は良きにつけ悪しきにつけ、仕込まれてある、ということに気づくまで、子供達は自らがあたかも人類初の快挙を成し遂げいているように、奔放に遊んでいればいいんです!

 おもちゃなどいりません、素材だけで、子供達は決まりやルールを勝手に作って、その中に沈潜して真剣に遊べる(=生きれる)能力をすでに持っている。だから遊園地もゲームも本来はいらないんですよ、たまには良いけど・・・。

 で、自転車の方ですが、なんやかやと、できあがりました。

 金色自転車です。

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 光っているなあ・・・。

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 大人用のピラーを付けましたから、今一年生の彼が六年生になるまで、もつかもね。

 ハンドルもフラットにしましたよ。これで上半身も動員できます!
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 子供自転車から、少年自転車に早変わりです!

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 これ店主でも乗れるんです。子供自転車というカテゴリーは必要ありません。あるのは、体にあったサイズの自転車があるだけです。

 何も子供だけが体が小さいわけではないんです。大人にも小さい人は山ほどいます。同じく、子供ででかい子もたくさんいますしね。

 ですから、140センチ代の大人にも、この自転車は優しいです!

 ご一家で二台も、しかも三世代に渡っての、楽しい改造でした!

 久々に遊びを体感させてくれて、店主も楽しかったよ!

 こういう活動は、これからも細々でも必ず、続けていきますよ。

 そうそう、来月春休みだね、乾燥しているし、春は塗装に向いています。休みにじょうじて、再塗装と成長した体に合わせるフィッティングというのも良いね。新学期も始まることだし。

 中学生になる、高校生になる、というように学校が変わるという時にこういう体験もいいかもよ!

 好きな色にして、高速・高機能化して、新学期を滑走する!

 春だ!春!

親子孫 三世代自転車再塗装 その1

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 三輪車より精悍ですが、機能的には同じでしょうね。

 三歳の娘さんが乗ります。チェーンもサビサビ、クランクも回らない、捨てようかとも悩んだ自転車ですが、色塗り替えて、機能整備もして、再度乗ることにしました。

 当初色はピンクといってましたが、色々悩んだ末、ムラサキ、バイオレット系の色にしたみたいです。

 流石に、三歳で再塗装は大変です。

 そこで、代打をおじいさまとお母様がつとめます。

 二人のお子さんがいるお母さん。上のお兄ちゃんには、おじいさまが、下の妹ちゃんには、お母さんがそれぞれ助っ人となって、下地を作った、フレームにシューッとばかりにペイント開始です。

 なんかお母さんの筋がすごく良いんです。
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 少しずつ、少しずつ、薄く何枚もかけていくように、塗装していきます。決して焦ってはいけません。焦ると大抵ムラが出るか、タレが出てしまいます。

 最初にしては上出来ですよ!これ!

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 もうセミプロ並み・・・です。店主も時折手伝いましたが、小さいフレームはむずかしいです。狭いところにパイプが込み入って溶接されているので、適切な距離が取れず、スプレーノズルの小回りもなかなか効きません。

 ウーン、大人のフレームばかりをやっていると、こういう経験は、新鮮です。

 思った以上に、上出来の再塗装。

 基本、要所を整備しながら、再組み付けしていきます。

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 グリップをピンクにしてみました。当初フレームがピンクのはずでしたが・・・。

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 仮付けのベルだったものをこれに正式決定!オレンジのスケルトン、行くところに行くと、人気ありますね。

トータルでみると、新車のようです、これ・・・。

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 ある意味最初から無欲でやったのがよかったのかな・・・。

 お母様の技、実にお見事です・・・。

 それに対して、おじいさま助っ人の、お兄ちゃんの自転車はどうなったか?これよりつづく、です!

 もちろん製作完了ですが、面白い展開に入っていきました。

 イタズラ盛りで、発想豊かな孫達に、体で答えるおじいさま!

 つづく!です!

原宿二号! 早速取り入れ!



 先日ご紹介した、原宿自転車でした。

 車体は、実用車で駆動系はちょっといいヤツ、上の写真のホイールはレーサー系のものを使用しています。ということは、乗車ポジションも悪くないので、踏めば結構走るというヤツです。

 走りはレーサーもどき、見た目はヘンチクリン、そのねらいは、実を取って盗難逃れができるというコンセプトの下での開発だったんです。

 で、なんで原宿か?まあ・・・、盗難の多い原宿あたりで、そこそこの乗り味楽しめて、ちょうど良いんじゃないの?という理由からであります。

 その反響は、結構ありまして、今や店主の下駄履きとなったこの自転車への試乗希望者も日に日に増えていっていますな。

 この反省は、ちょっとかっこよすぎたことでしょうか?鍵なしで放っておくには少し心配です。

 で、この原宿自転車を見て、ご自分の自転車も改造して欲しいというご依頼をいただきました。

以前こちらでご紹介した、すでに実用車を快走車に改造していただいていた方からです。

 原宿自転車はシンプルさと、固定のテイストを乗せようとしています。ただ、単なるシンプルだけですと、意外と坂道の多い都内を走るには、ちょっときついこともあります。
 
 そこで、後ろはシングルとして、前だけを二枚にして、シンプルさを残しながら、機能としてはギア比に幅を持たせることにしたというわけです。

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 前二枚なので、どうしてもテンショナーは必要になります。目立たない極力シンプルなものを潜ませます。

 そして前二枚にします。

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 トップチューブがダウンチューブと同じカーブでしかも平行に曲がっているものは、フロントメカが付きにくいのですが、その制約の中で、何とか取り付けました。

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 ロードのフロントメカだったら、付かなかったでしょう。この形式のものか、またはBBに挟んで固定するタイプのものでしたら、可能でしょう・・・。

 変速は、いつものバーコンです。

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 ハンドルはブルホーンに、この際変更いたしました。

 ブレーキレバーはそのまんま・・・。
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 こうやって高機能化して、作り上げてみると、それがまた困ったことに、またかっこいいんです・・・。

 これじゃあ、盗難の心配から解放されないよなー。

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 イヤー、困った・・・。

 このいかんともしがたい、アンバランスながら毅然としているような、なんかイチモツ持っていそうな、このたたずまいには、渋さがありますねえ。

もう一回比較してみましょうか?

通常ならこれ・・・。
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 普通におしとやか。重くて鈍重な印象です。実際に走りもトロくて仕方ありません・・・。

 に!対して、コイツはどうよ!

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 やる気満々でしょう?どこへだって連れて行ってやるぜ!式の精悍ささえありますな・・・。

 うん、まあ自転車のフレームというのも、まだ色々可能性があるということなんでしょう。

 こちらとしては、バカの一つ覚えのように、高速化、高機能化ばかりやっていますが、これまた別のセンスにかかれば、全く違った乗り物に変身するんでしょうね。そういう出会いも、別のところで待っていますわ。

 とりあえず、当店としてはできるところをやっていくしかありません。

 実用車・ママチャリとスポーツ自転車のちょうど間を行くようなこの手の改良、時代に先んじすぎて、二年ほど前につぶれたパパチャリ構想なんかも、再度引っ張り出して、高速・高機能ながら盗まれにくい自転車開発も、細々と続けていこうと思っています。

 ご依頼も徐々に来ています!時代が当店に追いついてきた、というところでしょうか?エヘン・・・

ブレーキを付ける・・・それでも・・・

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 実に渋く、様子のいい小径車ですね。こんな感じなら・・・いいなあ。

 そういえば、あと一月前後で、FUJIのコメットという小径車が数台はいります。

 なぜ、小径車には???の店主がその販売を決意したか?というと、ちょっとこの小径に似て、様子がよかったからなんですよ。

 何だろうなあ、ダイヤモンドフレームに反応しているのかしら?よく分かりませんが・・・。

 この小径車を持ち込んでいただきまして、センタープルブレーキを付けるというご依頼をいただいたんです。

 センタープルとは、ちょっと当店内ブームとなっていますね、これです。
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 ヨシガイさんから復刻したようですが、削り出しのなんとも美しいアーチをしていますね。

 効きは・・・、でもまあ、いいんじゃないでしょうか?下りを八十キロ出すんなら別ですが。
 
 ちょっとのんびりした中で、一点豪華な感じが、ワンポイントとして使ってみたくなるパーツですね。

 これを前後に付けるんですが・・・、まあ、いつものようにイレギュラーなことしますので、どうしてもお時間かかります。

 このタイプには、アウター受けという装置がブレーキの手前でどうしても必要になってきます。

 通常ロードのキャリパーブレーキでは、アウター受けはブレーキ自身にありますので、その必要はないんですが、この手のセンタープルブレーキやカンチブレーキというものはそうしたものを必要とします。

 大概はそうした装置は、デフォルトとしてフレームなどに溶接されていたりします。

 しかし、このフレームにはこうしたものはありません。

 では、どうするか?

 なければ作る!いつものやつですね。

 フロントには、ヘッドパーツにそのアウター受けを挟めば済むので、大したことはありません。

 問題は、リアです。

 ちなみに色々ありまして、リアはせっかくのセンタープルの外観を見せずに、裏付けしました。

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 前から見ると挟んだブレーキ板しか見えませんね。ちょっともったいないですが・・・。

 裏から見ると、こうなります。

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 当たり前ですね。アルミのブレーキ板で挟んで固定しています。しっかり付ければ問題ありません。

 そして、デフォルトでは付いていない、アウター受けですが、既存のパーツを五ミリのネジで取り付けて、作りましたよ。

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 BBの裏です六角レンチで取り付けていますね。これは色々と応用が利きます!こうしたスモールパーツは、重要ですね。メカニックには・・・、ビルダーではないので・・・。

 ブレーキはカマキリ!

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 こんなブレーキを取り付ける、なんていう通常のことでも、イザ始めると結構困難はあるんですね・・・。ロードのキャリパーブレーキは偉大です!

 この手の中では効きますし、取り付けは楽ですし、調整も楽だよね。

 でも、このセンタープルは、形が良いので、折に触れておすすめしますよ!
 
 当店で出す予定のコメットですが・・・、もしかしたらこのセンタープルバージョンを作るかも知れませんね・・・、今のところ未定ですが。

ロード難民に送る クロモリロードあれこれ その3



 レーサーに乗りたいけれど、カーボン・アルミじゃなあ、と嘆息しているあなた様。そんなあなたに送る、クロモリレーサーその3です。

 コンポは、こちらはカンパを載せてみました。

 カーボンラッシュのハイエンドのものではなく、カンパといえばバフのカンパ、アルミのコンポを選びましたよ。

 アテナ!と行きたいところですが、お求め安さということもあって、今回は、ベローチェシルバーで組み付けました。

 クラシカルなクロモリレーサーに、現行のコンポを載せるとなると、やっぱりカンパかな?とも思います。何のなせる技か分かりませんが、クラシカルなものにはやはりカンパのような気がします、ランドナーにでもやはりカンパでしょう・・・。

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 チェーンリンクは目をつぶって、クランク単体の磨きはいいですね。

 今回は、Wレバーではなく、現行中の現行で組みましたので、手元変速、エルゴパワーです。

 以下が全貌になりますが、やはりカンパは、クロモリを殺していません!共存共栄、ちょっと見事な共生関係を見せているようです。

 昨日予告したように、ホイールもシルバー統一で、クラシカルを壊していません。

 まあ、こんな感じでしょうか?

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 ちょっとした高級感と高機能性は確保できたかしら?

 四十半ば以上、五十代、六十代のロード難民の方々に強くおすすめいたします!

 この手を、粋に転がす中高年が増えることが、いろんな意味で自転車文化の底上げをしてくれるような感じがします。

 若者達が既成文化を揺さぶることと、中高年が泰然として悠々自適にことに遊ぶこと、この両立が文化の厚みとなっていくのでは・・・?

 という意味で、オヤジ達よ!大いに遊べ!

 次は、お袋世代に送るレーサー・・・か・・・???

カンパホイール難民に捧げます!

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 クラシカルなクロモリフレームに、コンポを乗せるとして、現行品縛りで行くとすれば、シマノとカンパどちらなら、我慢できますか?というちょっと否定的な質問ですが、こうしたい質問は結構成り立つと思います。

 二社ともに、色々グレードはありますが、まあ、どれをとっても・・・ねえ・・・という感じが店主にはします。

 例えば、クロモリフレームに、カーボンぐるみのスーレコ載せられますか?なんかカーボンがブラスチックに見えて、クロモリ向きではないでしょう・・・よ。特に最近のカンパの上位モデルが、機能は全く別として、なんか壊れているような気がしてねえ・・・。

 では、デュラエース・・・?まずあまりに本気過ぎです。それに、ガンダム世代がデザインしたのかしないのか?戦隊もののボディーをどうしても連想してしまう、あれは・・・クロモリじゃないでしょう・・・ね。

 そういう中ですと、カンパのアルミモデルは、結構いけますかね・・・という結論がでます。

 つまり、アテナやベローチェのアルミ・・・あれならいけます!こういう路線と感覚はカンパさんには大切にしていただきたいと思いますね。機能は別にして、店主はもうあのカーボンラッシュには、もう辟易しています。

 選手クラスの足のない人、ある意味大半のライダーのどなたが、スーレコ、レコ、コーラスを利用するんでしょうか?あの数グラム違いのカーボンクランク・・・、全くイメージが湧かないんです・・・。

 イメージが湧かないものをおすすめすすることができない・・・。

 今時カーボンフレームになら、合うのかなあ・・・。

 話を戻しますと、クラシカルなクロモリフレームに乗りたい!といった場合のコンポを仮に、上の文脈でカンパのアテナとか、ベローチェ0のアルミバージョンにしたとしましょう。

 次に困るのが、ホイールです。

 クラシカルなフレームに合うホイールといえば、まあ、ロープロファイルのリムに、銀のハブとなります。

 しかし、世の中を見ると、完組み流行り。果たして、完組みホイールにクラシカルなセンスを載せられるものってありますか?

 ありそうにありませんね。レーシーなものなら山ほどありますが・・・。

 この辺、ある意味自転車のメーカーさんは大切な層にいる、潜在的なユーザーに気づいていないのかな?とさえ思えます。

 最先端のレーサー、兵器としてのレーサーを頂点に、その発想の下で、少しずつ安価な形式に変えていくことで値段調整をしていくだけ。そうしたレーサーとは違う別コンセプトで、レーサーを作ろうとはしてない、ように思えるんです。

 そこにこそ、潜在的ユーザーさんの豊かな水脈があるように思えるんですがねえ・・・。

 話を戻します。完組みでクラシカルなものがないとすれば、今度は手組みでその可能性を考えるしかありませんが・・・。

 そのさい、特に困るのがハブです。カンパのハブは、シマノのそれとは互換性がありません。ですから、カンパ用のハブを用意しなければいけませんが・・・、一体どこにそうしたハブがあるか?です。

 ちなみに、シマノであれば、各コンポにハブも含まれています。

 カンパも基本そうなのかも知れませんが、日本で例えば、アテナの銀のハブが欲しいと思っても、仮にラインナップではあったとしても、入手するのは非常にむずかしいかと思います。

 日本の代理店では、ほとんど扱っていないんじゃないかしら?

 となるとサードパーティーで探すしかない。あるんです!ミケとか、TNIにカンパ用のハブは用意されています。

 でも、どれも、今風なんです・・・。全くと言っていいほど、クラシカルな面影はありません。

 ここにもクロモリロードの難民を量産する構造が隠されています。

 クロモリロードを現行カンパのアルミモデルで組み付けようとしても、このホイール難民問題を解決しないと、セコハンを探さない限り、前に進みません。しかし、セコハンはあくまでもセコハン、偶然に頼る要素がでかすぎて、仕事には成りません。

 そうした状況下でも、拾う神様はいたんです!

 このハブです・・・。
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 問題のリアですね。
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 おお!カンパのフリーが!

 今回はこのハブで、当店得意の、一押しの、DTホイールを手組みさせていただきました!

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 DTはディープ系のリムなので、クラシカルではありませんが、まあ他のリムにすれば、いいわけで、これにてホイール難民問題は解決と相成ったわけです!

 ホイールが解決したというわけですから、クロモリロード難民の問題も解決に向かっていくと予想されます!

 というわけで、次回かな?現行コンポを使った、クロモリロードを定着すべく、試作した一台の発表もあるかもね。

 クロモリロードの定着と永続のために、作った一台です!是非お楽しみを!

 最新作の発表をするかも、です!

※明日、月曜サイクリングを行います。八時に当店発、25キロ以下で走れる人のみ、参加可です。

ジモンティー野郎!

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 先日、いただいたビアンキを二ヶ月でツブした小僧、シンジ。

 何と一月内に、二本の鉄フレームをお釈迦にした・・・、なんて書くと、これまた神話のタネになりますね。

 まあ、ある意味事実なんですけど。

 壊したのは、ロードフレームで組み付けた、固定車。ロードピストです、どうして壊したか?それは・・・、武士の情けです・・・。

 でも、本当にコイツには、自転車の神様がついているんですね、壊れたビアンキの次に来たのは、赤のジモンティー。横浜のプロショップ、小山さんからのご提供でした。

 そして、今回のロードピストフレームのかわりに来たのが・・・、またまた、小山さんからのご提供・・・。

 緑のジモンティーであります・・・。
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 赤鬼ジモンティーと青鬼ジモンティー、なんかジモンティーからフレームの供与を受けているかのようです。

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 ピストぐらい自分で組め!これが当店のやり方です。脇でハラハラしながらも、まだ十分に動かない指先を見つめます。

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 古めのフレームですと、規格の面で色々あるようで、そう簡単には乗り換えはできません。そういう時にのみ、手を貸して、あとは構造を見ながら自分で組ませます。

 なんやかんやと、三時間ほどかかりましたかね。
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 終わったのが11時半過ぎです、その後三合飯食わせて、帰しました。

 翌日は、この車体でプロの競輪選手と強化練習したさいに、46*16で、72キロのカーぺーサーについていったそうです。

 フレームもヤツの足も生きています!

 まだまだ自転車の神様には、見捨てられていなかったようです。これからも、見捨てられないようにしないとな。

 そのためには、お供えは大切です、でも何がお供えになるか?それはシンジ自身が考えること。

 そして、二度と事故は起こさないこと!それを本願に街道練習に励め!

ロード難民に送る クロモリロードあれこれ その2 



 昨晩に続きまして、ロード難民の皆様へ送る、クロモリロード、その第二弾です。

 昨日ロード難民の定義は申し上げましたので、今回は割愛させていただきます。

 まあ、レース志向ではないながら、自転車が好き・・・というような皆さんにはほぼ当てはまるのでは?というユルーイ定義になっていますが。

 今回のものは、店主の好きな色、ワインレッド、カシスレッドとも言いますな、再塗装ものです。

 ストラトスでも似たようなものを作りましたが、今回も気合い入りです。

色がいいなあ・・・、もちろん、再塗装していますよ!
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 別角度から。
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 今回も値段を抑える、という意味で、Wレバー仕様です。

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 のんびりサイクリング系が主流なので、復刻ギドネットレバーにしました。上ハンもって、ゆったりと長距離を楽しんでもらいたいですね。

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 ブレーキは凝りました。これも復刻、センタープルブレーキです。復刻とはいえ、機能は上がっていると思いますよ。のんびりサイクリング仕様としては、全く申し分ありません。

 リアもネ。
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 ブレーキ以外は基本ノーブランドなので、今回も気合いを入れて磨きました。

 再度全貌です。
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 フォークはストレートです。やや戦闘的なイメージもあるようですが、店主はクイックなストレートフォーク好き、なので、今回は交換せず、このままこれでいこうかと、これで仕掛けました。

 基体はカラミータ、再塗装、高級パーツ変更など施して、どの角度から見ても恥ずかしくないものとして確立しました。

 大人のツイードなんかの服を宣伝する雑誌の写真とかに貸し出ししてもいいなあ・・・なんて思ったりね。

 ちょっとおしゃれして、パイプなんかくわえて、走るなんて良いかもしれません。

 自転車屋は、とりあえずは自転車を作るのみ、あとは・・・、乗る人が演出してください!

 こうした、渋めの車体も、日々の業務の傍ら、確実に作っていこうと思います。まだまだ、アイデアあり!

ロードレーサー難民に送る クロモリロードあれこれ その1



 ロード難民とは!

 その多くは一定の年齢はいっており、かつてツーリング車やロードレーサーに乗っていた方も多い。

 少し落ち着いた中で、再度ロードレーサーに乗ってみたいなあ、と思いつつ、都心の各ショップを回ってはみるが、最近のカーボン主流のやる気レーサーには、ほとほと近づきがたい・・・。なんだあの型に入れたようなフレームの形は・・・。

 といって、アルミのあのブッといパイプ・・・あれもいったい何じゃ?

 ス、スローピング?これじゃあ山チャリ(マウンテンバイク)と変わりないじゃんか!

 と、都心のプロショップで浦島太郎まるだしで、ほとんどうちひしがれて、家に戻ってこられたあなた!

 あなた様のことでございます!

 やっぱり鉄の細いフレームだよねえ・・・と、呟いて、そうですよねえ・・・という同感の答えを待っているあなた様!

 といっても、鉄フレームって今どこにあるの?

 ビルダーさんの所へ行くと、まだ作ってくれますよ。といくつか名前を挙げると、オオ!あそこはまだやっているのかい?と再度浦島化。

 とはいっても、フレームオーダー・・・というのもちょっと人騒がせだよなあ、なんかもっとコッソリ再開できないものか?と思っておられるあなた様!

 当店にご来店の、嘆息混じりのこうしたご意見に、どうしたらお答えできるか?と店主はこの数ヶ月、裏で作戦を練っておりました。

 そして、この二月にようやく、三台ほど作成に着手し、この度、完成を見たという次第なんです。

 そこでまずは一台、この場にてご披露させていただきます。

 始めにお断りしておきますが、ちょっとした力作なんですよ!
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 黒で再塗装したフレームに、メッキのラグ付きです。フォークのクラウンもメッキ!

 そして、パーツ類が、すべて磨きがかかっており、ノーブランドとなっています。

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 Wレバーもノッペリ磨かれています。わざとWレバーを残したのは、浦島さんの操作感を残したかったから、というのと、ちょっと値段を抑えてみる、というねらいもあります。

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 ディレーラーもスプーンのように磨かれています。プーリーも銀!細かいところにも凝っています。

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 まあ見る人が見れば、あれかな?とは推測つくと思いますが、まあしっかりしたノーブランドです!
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 これも顔が写っていますよ。リアブレーキも磨きです。

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 クランクはコンパクトで、フロントディレーラーも磨いています。

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 ハンドルはもちろんマースバー、丸ハン、今ではシャローといいますか、浦島仕様です。
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 サドルはバックスキンのコンコール、高級感丸出しです。難民の方は、一定以上の年齢の方も多いので、すわり慣れたもの、または高級感は大切です。

 再度、全体像です。
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 なんだか写真がヘタッピなので、実像とのギャップはかなりあります。もちろん実際はもっとシックでいいですね。乗り味も、若い鉄の味がします。しっかりできていますね。

 カーボンはちょっとなあ・・・、アルミ?・・・やっぱり鉄でしょう、といってもあまり安っぽいのはなあ・・・など、なかなか落としどころが見つからなかったロード難民の皆さん!

 数ヶ月のマーケティング経て、作り上げたものです!ちょっと自信作・・・かな?

 この辺のタイプも、再度ご検討に加えていただければ幸いです。

腹切り値段 178000円

 サイズ490ですので、小柄な方。

 これにて公開、切れ者勝ち!

 残り二台も逐次公開して参ります!こうご期待!

地道にやっています スレッド化・・・

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 かなりこだわって、組み付けられたあとのある小径車です。

 後輪といい、チェーンリンクといい・・・。

 シングルフリーで、テンショナー仕様。

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 ハンドルも小ブルホーンに、ギドネットというブレーキレバー、こだわっていますなあ・・・。

 そのこだわりの一環として、機能上は全く問題のないアヘッドステムを、スレッド化して欲しいというご依頼。

 一時ほどではなくなりましたが、こうした地味なご依頼、チョコマカいただきますね。

 そこで承るか否かの基準を申し上げておく必要があるかと思います。

 今まで色々、試してみましたが、フォークのコラムがアルミのもの、これは基本お断りすることにいたします。

 経験上、失敗の確率が大変高いということ。そして失敗した際の回避の方法が鉄コラムのようにはない、という以上二点の理由によります。

 ですから、スレッド化したいというフォークのコラムに磁石を付けて、くっつかないようでしたら、別のフォークをご用意する、という選択肢になります。

 で、今回は鉄コラムなのでセーフ。あれやって、これやって、こうなりました。
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 こだわらない人には、なんでー?としか思ないほどの違いに過ぎないかも知れませんが、こだわる方には、ここは要所の一つなんでしょうね。

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 全体から見ても・・・スッキリしました!という方はステムこだわり派、そうでない方はどうでもいい派、というわけでしょうかね。

 このテンショナー・・・、邪魔な気がしますねえ。もう少しお時間があったら、取り除くことも可能でしたが、今回はご予定があって、ここまで。これでも十分ご自分の自転車にしておられます、また、お手伝いできることがありましたら、ご依頼お待ちしています!

自転車損害保険 見積 あれこれ



 最近、ちょっと自転車の事故に関するご依頼が続いています。
 
 自転車の数が増えますと、必然的に、事故も増える・・・ということでしょうね。気をつけたい限りです。

 事故が発生すると、自転車が壊れます。そうなると、壊された被害者は、その自転車を通常なら購入した自転車店などに持ち込んで、修理なり、交換なりの見積の作成を依頼されます。

 では、この見積作成はどのように行われるべきか?

 これって結構、むずかしいんです。

 大方原状復帰が原則だとおもいます。ものが新しければ、それ自体全く問題はないと思いますが。相当使い込んだ自転車だった場合だとしたら・・・。

 一番わかりのは、その事故によって破損したところを指摘する・・・なんですが。整備不良のまま乗っていた場合、本当に事故によってどこが破損したのか?ということを厳密に指摘することはできません。

 大方、被害者の方の状況説明から、現状を見て、推測するいがいにありません。あくまでも推測です。

 破損であればまだしも、傷であるとすれば、それはもう・・・非常に難しいことです。

 そもそも、ものは使用年数が上がれば、傷も付きますし、パーツ類も摩耗したり、各所劣化してきます。

 原状復帰は良いのですが、そもそもの原状が分からない、というのが難しいところです。

 また被害者の方によっても様々です。

 例えばひき逃げに近い状況であった場合、被害を受けた方は、加害者に対して、「懲らしめてやれ!」という気持ちが働くのは理解できます。今回の事故で、傷を含めて破損したモノ、すべて元に戻してもらう!

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 そう思うのが自然かと思います。

 また、相手に同情するような事情があって、また乗っていた自転車も相当使い込んでボロに近いので、走れるようになればいいです・・・というテンションの被害者の方もいらっしゃいます。

 事故の形態も色々、被害者の方も色々ご事情がある中、一体何を基準に見積を書くべきか?

 これって思われている以上・・・デリケートな話になりそうなんです。

 ご依頼は受けるといっても、こと自転車に関しては、あくまでもプロショップとして客観的でありたい、という立場は、守っていこうかと思います。

 ここを基軸に、ご依頼主のお考えや状況、時にはご希望なども含めて見積を書いていく・・・ということになりそうでしょうか?

 ちなみに、数名の保険屋さんに尋ねてみると、車両の価格は様々な諸事情をすっかり除いて、その利用価値を客観的に計算するという立場ではじき出されていくようです。

 少し前、「自転車なんて五年も走ればほとんど価値は償却されてますよ」と不躾な保険屋に言い捨てられて、さすがにカチン!と来たことがありました。

 今でも、被害者に対してこうしたいい方はないよな、と強く思います。「分かったよ、なら金いらネーから、壊す前の状態のものをもってきな」とこちらも言い捨てたくなります。

 ただし、千歩譲って今考えるならば、徹底して処理を事務化することによって、一日二千件以上起こる交通事故を捌いているんでしょう・・・。

 こういう辺りの事情に関しては、もう少し取材しながら、知見を高めていかないとと思います。

 特に、タクシーとの間で起こる事故では、なんかもつれるようなことが多いです。アチラも良きにつけ、悪しきにつけプロですから、すれっからしの悪徳なものからは、自転車ライダーを客観的に守らなければ・・・とも思います。

 そんなこんなの苦悩や労苦もありまして、あといろんなパーツの売値を調べたり何なりと、大変手間のかかる見積作成ですが、今までは無償で、やらせていただいていました。

 ただ、無礼な保険会社というのもありまして、数週間当店に事故車を起きっぱなし、見積もりだしても梨のつぶて、なんて言うところも残念ですが、あります。本当保険会社も、事務所によってでしょうが、玉石混淆です。

 ですから、当店基準を設けることにいたします。

 見積書を当店より発行する際には、その内容に基づくなりして、当店内で事故車の処理をご依頼していただけるという場合に関してのみ、無料作成させていただきます。それ以外の作成に関しましては、作成料、事故車保管料を含めて下限五千円からのご請求をさせていただく、と、いうことにいたします。

 なんかガツガツした印象を与えるかも知れませんが、今後は、仕事として正面から、こうした案件に取り組んでいく、という覚悟として、受け取っていただけると有り難いです。

 そのためにも、もっと損害保険のことなど勉強していかないといけませんね。しっかりやっていきます。
 
 客観性を基軸に、悪徳な脅しやすかし、揺すりタカリから、善良な自転車ライダーを守っていけるようこれからも精進して参ります!

 いつもにしてはちょっと真面目な店主であります・・・、コホン!

マイナーチェンジのついでにマイナーメンテはいかが?

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 店主は、マウンテンマニアでは全くありませんが、この手の鉄マウンテンの熱烈なファンがいる、ということは分かります。

 ロード・ピストバカを自認する店主としては、マウンテンバイクの美しさは認めませんが、理解します・・・。

 だからなんだ?・・・ですが。

 塗装が面白いですね。ピンク地にろうそくでススを付けたようなもようです。どうするんだろう・・・?

 最近ハーレーなどのカスタムバイクを環八沿いでチェックしたりしています。

 何をチェックするか?といえば、塗装の工程です。

 最近では7割方のバイクのカスタム工程が分かるようになってきました・・・。

 でも中には、全く分からないものもありますね。どういう順序でやるんだろう?と、ふと気づくと一時間ぐらいたたずんでいたり。

 まだまだ、塗料にも不明のものもあるんでしょうなあ・・・。そして、このマウンテンの塗装内容も、今のところ不明です。

 で、凝っているのが、フレームだけではないということなんです。

 ステム・ハンドルまで一体になっている・・・、これは面白いなあ。ヒントになります・・・。

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 ところが、今回のご依頼は、このハンドル回りのマイナーチェンジというご依頼でした。サイズ的にハンドルが遠いとのこと。もっと短くすると同時に、ライザーバーに交換・・・というご指名です。

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 アヘッドコンバーターにアヘッドステムに、ライザーバー、これにて完了。

 前ギアを一枚にして、アウターをバッシュガードにというご依頼。

 実は、先日やった、アウターのチェーンリンクをバッシュガードに改造したものが、マイナーブームを起こしています。チョコマカご依頼をいただけますね。中には持ち込みでいいでしょうか?というお問い合わせもあるくらいです。

 本当に意外なところに、人の興味を引くものってあるんですね。不思議なものです。そういう意味で、商売はすべて水商売です。

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 はじめてのバイオベースのバッシュガード、まあ同じ手順ですから、特別大変ではありませんが。

 磨きなども慣れてきましたよ。

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 こうしたマイナーチェンジのついでに、ワイヤーやチェーン交換、その他グリスアップなど、何かと一人ではできにくいところをチェックしながらメンテしていきます。

 そうすると、思った以上に、またよく走ってくれるようになるんですね。

 で、生まれ変わった、ピンクマウンテンです。

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 フレームとの一体感はなくなりましたが、ちょっと現代に近づいたかな?という感覚も。

 スポーツ自転車というのはサイズはとても大切なので、快適に乗りたい場合には、こうした見た目の犠牲、ということもありかもしれません。

 ハンドルを変える、ホイールを変える、駆動系を変える、こうしたマイナーチェンジであっても、走行には結構影響ありますよ!

 サイクリングシーズンが近づいています、今乗っている自転車・・・なんかシックリ来ないなーという場合、一度お持ち込みの上、ご相談ください。

 マイナーチェンジでも、ぶっ飛んだこと、できますよ!やりましょうよ!自転車の自由は確保していきましょう!

来週末に延期!



 この土曜日は、ジャガイモの種芋を植える日だったはずでした。

 ところが、雪のため、直前に中止にしたんです。

 土の中に、雪を鍬こんで、ジャガイモを植えたら、さぞかし、寒かろう・・・と思いまして。

 その分、来られました師匠達と、ジャガイモ以外の作物のミーティングなんかをして、終了いたしました。

 この日、本ブログを読まれた方々から、お手伝いに・・・というお申し出が、思いの外多くいただきまして、逆に驚いた次第。

 やはり、時代に敏感な方達は、農のなにがしかに反応されるんだなあ・・・と思いましたね。

 なんか気が合いつつ、話を進めていくと、行き着くところ落ち着くのが農の話なんてこと、最近多いんです。そういうことって、一定の年齢を超えた方(といっても十分お若いですが)との間によくおきます。

 たぶんそういうことなんだろうなあ、と思ういますね。

 これからどうやって生きていきますか?

 こういう問いは、仕事に追われたりしているとなかなか考える暇はないかも知れません。

 これまでと同じように、定年まで我慢して働いて、退職金もらって、あとは年金で暮らしていく・・・。

 本当、これまで典型とされてきた、そして今なお多くのご老人たちを養ってきているこの制度に、本当に、リアルに、私ら自らが、あずかれると思っていますか?

 多くの非老人世代の方々は、そんなことはもう薄々不可能だということ、分かっていますよね。

 分かっていながら、身動きできない・・・、動かないだけなんじゃないかな?

 店主はもう7割方、この国など信じていません。なにやら地上波では、消費税を値上げしないともうどうしようもない・・・などという方向へ人民を誘おうと思っているようですが、そんなことウソだと思っています。

 そもそも、どんな官僚的メカニズムが働いたにせよ、1000兆円近い借金を背負ってしまっているということ自体が、個人の資質でいえば、もう禁治産者と同じでしょうが?

 そのレベルに今更、何か言われて、ヘイヘイ従えますか?ってんだ!

 ジャガイモの話が、なんか変な方向へ来たぞ・・・。
 でもまあ、象徴的には、ジャガイモ作りが、ちょっとした重要な何かを変えていくでしょう。

 本当だよ!たぶん・・・。

 そんなわけで、一週間延期します。12か13に再度、耕して、種芋やります!

※12、13ではありません、19、20でした・・・、師匠申し訳ありません・・・、ご指摘有り難うございます。


 近くなりましたら、再度お知らせしますので、関心のある方、お集まりください!

 ジャガイモが、しかも在来種が、私らのあり方を変えていく!ウソではありません!

練習・出費・バンク

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 ちょっと疲れた印象のあるフレームですね。ハンドル頭が、ガクッと下がって、クタン・・・としている。

 それもそうです、寄ってみると・・・

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 トップチューブがヘッドチューブから外れています。

もっと寄ってみますと・・・

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 ダブンチューブもグンニャリ・・・。

 練習中の事故です。幸い、ライダーに大きなケガはありませんでした。この前日、ノーヘルで練習に行って戻ってきた際、ノーヘルの場合の練習禁止!ときつめに申しつけたことから、この接触の際にはしっかりヘルメットを被っていました。

 メットを点検しても、頭を打った形跡はなし、今回は右肩の打撲で済みましたが・・・。

 ただ、事故のついて何の説明も聞かず、車体だけ見たら、肝を冷やすでしょう・・・。

 自転車のパイプは、極薄のスチール管ですから、ちょっとした衝撃でもこのくらい成ることはありますが・・・。

 右折車に直行するようにぶつかったようです。

 週明け、保険関連が来ますので、見積もりなどを作って渡し、その後経過待ちとなります。

 最近では、スポーツ自転車ですと10対0になるばかりとは限らず、自転車側の過失責任も問われることが多いようです。

 先日、こうした事故に関して専門の保険屋さんから色々とアドバイスをいただきました。保険の世界では、かなりドライにモノ自身の計算がなされるとか。

 五年も経てば、車ですらも十数万の価値しか認められない。そうなると、全損扱いにして、五年の減価償却をされた上限の金額が計算され、支払われるのだそうです。

 そこに、オヤジからの遺品だ、ビンテージだ、マイケルジャクソンから買い取ったんだ、は全く考慮ません。そんなに大事な車でしたら、お座敷にでもかざっておいてください・・・以上。

 物損に関してはかなりドライに計算されるそうですが、それでも足りない場合などは、別口から、ほとんどは慰謝料という形での請求になるそうですよ。そちらの方で埋め合わせください、ということになるとか。

 慰謝料というのは、潔癖な方は、はなはだ曖昧でなんとも請求しにくいかも知れませんが、そういう内容も保険請求の上では、主張しないと支払われませんので、ここは欧米流といいますか、物損の方がドライであれば、こちらもドライに、いただけるものはしっかりいただくという毅然とした対応でいきましょう。

 保険屋さんと一言言っても、不遜なヤツから、丁寧な方まで、色々いらっしゃいます。また多いのが、最初は丁寧なんですが、交渉が進んでいくと、ゾンザイになるヤツもいますので、こうした交渉も大変でしょう。

 事故は憑きものといいます。憑く人には、よく憑きます。また君かよ・・・という場合も多いです。

 痛い思いをし、なけなしのお金で買った機材を壊してしまいます。保証もすんなりくるとは限りません、いろんな意味で消耗しますので、事故は起こさないに越したことはない、ということは、ここで再確認しましょうね。

 まだ、上の条件は良い方です、死亡したり、障害が残ったり・・・、それをまた他人に引き起こしたり・・・、本当に気をつけような。

 まだアルバイトも大々的にできない学生が、こんな事故を起こして、補償額も十分に出ないことなんかもあり得るでしょう。

 そういう場合に関して、ちょっとした助け船があります。

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  当店内のバンクに貯蔵しているパーツです。もう使わないから、若い人に回してあげてください、という大人からの善意によって成り立っているパーツバンクです。

 以前、このような告知を致しましたら、翌日、持ってきてくださった方々がいらっしゃいました。ダテナオト騒動が来るずっと以前にです・・・。

 当店には何かあるようです・・・、守り神の皆様に守られているんでしょう。だから、そのご加護がある限り、細々ながらも、根強く残り続けていきます。

 だから、当店に有縁の若者達よ、事故は起こすな、これら絶対に事故は起こさない、という本願を立てつつ街道練習に励め!

日曜大工に自転車組み付け



 また、やってしまいました。使用前を撮るのを忘れた・・・。

 まあいい。

 フレームと、アヘッド用のストレートフォークをお持ち込みくださいました。

 当初はご自分で組付けをやろうと思われた、お父様。要になるのが・・・やはり、ヘッド回りと、BB回り・・・成ります。

 何かと専門工具を使用するのがこの二者ですから。

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 ヘッドチューブをフェイシングして、スレッド用のヘッドパーツを打ち込みます。

 それからフォークを加工して、スレッドようにいたします。

 確かにこれを素人の方が一からやろうとすると、工具台だけでフレームが数本買えてしまいますね。

 あとは、BB回りです。

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 タッピングをして、さらいます。溶接して相当の熱が入ります。その後塗装でも熱が入る可能性が高いので、BBタップという高額な刃物でねじ山をさらっていきます。

 BBは大方手でねじ込める、というのが基本だと思っています。最初から、工具が必要・・・というのは、やはりねじ山がおかしいか、BBとソケットが平行に入っていないかのどちらかです。いずれにしても問題なので、手でそこそこまで入っていかない場合は、タッピング!基本です。

 その後、ソケットの入り口部分をさらいます。フェイシングといいますね。どんなBBを使用するかによりますが、競輪用のカップアンドコーンや、最近のフォローテックⅡのタイプなら、必要です。

 この状態にして、お返しいたします。

 あとはBBを打ち込んでクランクを付けて、ブレーキキャリパーを取り付け、ワイヤーを張って、チェーンを張る。

 このチェーン張りが、次回の山になるでしょう。チェーン切りを持ちながら、どこできるのかなあ・・・と、お父さん!大いに悩んでください。どうやって、どこでつなげるか?悩めば悩むほど、疑問の器ができてきます、こうした器が多いほど、私らからのアドバイスをキャッチできて身につけることができるんです。

 何にも疑問に思わない人は、器を持ち得ないので、それなりの内容が脇を通っても、キャッチすることすらできずに、流してしまうしかない・・・、ある意味これは深刻な問題なんですよ。

 学校教育では、先生から問いが出され、生徒はそれに必死に答えていこうとします。生徒にとっては、正解である答えこそが一番大事なものとして、認識されてしまいます。

 でも、それは大きな間違いなんです。

 大切なことは、答えなんか以前に、問いを発することなんですよ!

 問いを発することができるようになること、これが一番大切なんです!!!

 それも良質な、いい問いを発することができるようになることです。

 下らない問いには、下らない答えしか返ってこないからです・・・。

 本当の答え、といものは、問いを発した者にしか与えられないのです!!!問いを発しないものには、すべてスルーです!

 ですから、多くの良質な答えを得たいならば、その前に、多くの良質な問いを発していないと、決して与えられないんです!

 自分で問いを出して、一定の時間をかけてその答えを見つける・・・。これができるようになるための訓練として、学校教育では、分野ごとに問いが出されて、それに生徒が答えていく・・・という形式を取っているんです。いずれ、自分で問いを立てて、自分で答えを見つけられるようになりなさいよ、というメッセージが隠れているんですね。

 そういう意味で、学校教育のその先を行かないといけないんですよ。

 人から出された問いのみに答えていく、そうした答えはすべて借り物の答えであり、あまり身に付かないでしょう。

 あるプランナーから、ある意図を持って出された問いのみに答え、そうした問いを捌いているだけだと、反射神経だけは鋭くなるかも知れませんが、一番大切な身体化された知は、身に付きません。

 成長期に野放図に「ゲーム」というプランナーによって作られた世界だけに没頭していると、致命的なことになるでしょう。ちなみにこの「ゲーム」というのはニンテンドウ云々ばかりとは限りません。

 ある意図の下で、統合的に作られてきている仕掛け、全般について言えることなのではないかと思いますね。そういう意味で、「ある種の能力開発」、「特殊教育」なんかも含まれるような・・・。

 オット!何の話でしたっけ?外は雪だし、話もだいぶそれました。

 とりあえず、専門工具と技術のいるところは、通過しましたので、あとは仮組みしてみてください。走行前に必ず持ってきてくださいね。要所を締めましょう!
 
 でもいいですねえ、仕事から帰ってきたお父さんが、ガレージかどこかで、フレームと向き合ってブツブツ言っている。お子さんから「お父さん、こうするじゃないの?」なんて言われてひらめいたり、「向こう行ってろ!」と集中したり。

 お父さんのいろんな側面を見せないとね。日曜大工といえば、棚作ったり、犬小屋作ったりというのがイメージですが、自転車を組み付ける・・・なんていうのも、その枠に加えてもらいたいですね。

 面白いかも知れませんね、「日曜大工としての自転車いじり」、誰か出版まで持って行きませんか?協力しますよ!

原宿自転車構想

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 少し前、原宿自転車構想というのをブチ上げました!

 スポーツバイクの快走、これは一度乗ったら、もうはなせません。

 しかしスポーツバイクで原宿、渋谷、外苑などを走るのはいい・・・が、ひとたび駐輪となると、今度は盗難の心配が後を絶ちません。

 もう知り合いだけで何台盗まれているでしょうか?ただ、共通することは、盗まれたからといって、そこでスポーツバイクをやめるという人はいません。何らかの形で、再開する方が圧倒的です。

 まあ、そこまでスポーツバイクの快走というのは人を虜にするわけです。

 でも、快走するスポーツバイクを都心で駐輪するには、盗難されるかも知れない、という可能性をいつも背負わなければ成りません。これは不自由です。

 自転車に乗るのはいいが置けない・・・、なんか車のようです。駐車するところがないから都心へは行けない・・・。

 そこで、快走するが、盗難の心配のない自転車ってないか?というニーズが必ず成立するはずではないか?というコンセプトの下に、ちょっと変な自転車を作ってみたわけです。

 快走するが盗難されない、されにくい自転車。またされても、大して痛くはない自転車・・・というのかな?

 まずはフレームは、もう実用車のものママチャリをそのまま使いましょう。

 で、レーサーの血を受け継ぐパーツ類で、快走を補助する。

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安い2300とかのクランクを使います。頑丈で重いですが、安い!

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前二枚にします、都心は坂も結構ありますんで。

後ろは一枚、しかも固定!となるとテンショナーが必要になりますが、できるだけ単純なものを付けます。
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前二枚、後ろ一枚固定ギアの取っても変な駆動系ができました!
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ホイールはレーサーのものを使用します。回転はいいですね・・・。

シフターは、バーコンでやりましょう、経費節減です。
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 後ろブレーキは当然キャリパーにします。パンク修理も楽々!
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 固定ながら、前二枚の変速付き。だからバックは踏めずに、足も止められません。乗りにくいので、ちょんと置いておいても、出来心では盗めません。

 フレームが実用車なので、高級車にも見えず、賊の目をそらします。

 パーツ類は安いレーサー系なので、足さえあれば、走ります!

 もうコンセプト完璧な一台です。快走しながら盗まれにくい!

これじゃ!

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コンセプトは完璧なんですが、ここに一つ誤算があります・・・。なんか変にかっこいいんです・・・。これが猛スピードで走ってすれ違ったら、今の何?と振り返る・・・、と見た人たちは口をそろえてそういいます。

ええ・・・!うれしい誤算ですが・・・。賊の目に留まったら、コンセプトの意味ないなあ・・・。もう少し変な塗装するとか・・・の工夫が必要でしょうか?

 とりあえず、このコンセプトはこれからも実験し続けますので、完成車売り、またはママチャリフレーム持ち込みバージョンでもやっていこうかと思います。

 で、なんで原宿自転車か?盗難の危険性のあるところで乗るには、取られず、走れて最適という意味です。

 新たな感性を持ったあなた、足に自信があって、それさえ活かせればあとなんでもいい!という方。これからこの原宿自転車は注目ですぞ!

自転車のお引っ越し!



 これはレーサーの血がはいっています。フラットバーにしてありますが、元はドロップであったはず・・・。

 ついているコンポ類も600で、ほぼ統一です。

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 フロントディレーラーも・・・

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 リアディレーラーも・・・

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 クランクもカンパを模したようなデザインです。しっかり作られていますね。
 
 古く疲れてはいますが、統一コンポによって組まれているわけで、本来ならこれをドロップ化してもどして・・・と思うところですが、ダウンチューブの裏にペコ・・・どころか立派なへこみがあります。

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 ここまで来るとパテ修正は意味を持ちません。いわんや縦方向からツブし返して・・・などした場合クラックは必至でしょう。

 色々検討しましたが、フレーム交換をすることにいたしました。つまり、使えるほとんどのパーツ類はそのまま使って、別フレームに移植するという、自転車のお引っ越しみたいなものです。

 まずはクランクから・・・。
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 フロントディレーラーも同時にお引っ越ししています。

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 引っ越し先が正爪のエンドなので、台座を作ってそこに600ディレーラーを移植!

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 アウター受けがないので、ブレーキアウターをバンドブレーキ止めでチェーンステーにくっつけます。

 パイプの径がちょっと異なりましたが、ボルトを長いものにとりつけて、Wレバーもお引っ越し。

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 ステムは長めのアヘッドに交換。ここだけちょっと今風です。
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 つまり、当店で余っていたピストフレームにほぼそっくりお引っ越ししたわけです。

 移ってみると結構カッコいいですよ。

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 なんかシックに決まっているでしょ?最初からこういうのも大いにありですよ。

 まあ、しっかり作られた伝統的なパーツ類は時代を超えますね。現在のピストフレームにもシックリしています。

 見えないところで、結構工夫されています。元々ロードフレームからピストフレームという違う場に移すんでそれは仕方のないことですが、そういうところも楽しいところでもあります。現物合わせ、癖になりますね。

 フレームはへこんでダメになっても、その他が使えれば、別フレームに移植して乗り続けられる。自転車とはこういうものなんですね。

 ご依頼主の方は、建築の方。改築、増築、移築など、共通するところはかなりあると思いますし、お話を聞いていて、ためになることも大変多い方です。

 決められた既成のものを組み合わせて建物をつくるより、若い夫婦などが予算が限られた中でどうやって改築して、快適に居住環境を整えていこうか?というような依頼の仕事は面白い!という度量の持ち主です。

 こちらも大いにその度量に預かりたい次第です。自転車版の移築完了です、とてもいいサンプルをシメしていただきました。

 これからも地味だろうと、こういう仕事のラインは絶対に続けていこうか、と力をいただきました!ありがとうございます!

閑話休題 狸農園の話



 本日は、自転車の話は、置いておいて、畑のお知らせいたします。
 
 今年で三年目になります、狸農園の農園開きが、この十二日行われます。

 午前より、鍬、鍬入れを行って、ジャガイモから蒔いていきます。

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 いい種芋を水耕栽培の専門家、その筋の方から、ご教示いただきました。

 コイツをいくつか割って、灰を付けて、植えていきます。

 今年は、もうちょっと気合いを入れて、野菜作りに励みます!

 堆肥・・・も積んではいます!
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 が、あまりの乾燥に発酵まで行ってません。何とかしないとね。

 本来なら、一年中畑は運用できるんですが、どうも秋から冬にかけては休園状態に入ってしまいます。管理不足ですね。

 ちょうど水耕栽培の専門のお方は、苗作りもお上手で、着々とやっていただけるようで、万軍の援軍を得た感じです。ありがたい!

 まずは一年、畑を回しながらどれだけこの広さでやっていけるか?のトライアルをしてみます。

 そろそろ、マジメに食のことを考えた方が良いかと思います。大文字の政治の話は、下らないので、語る気にはなれませんが、本当、この国をどこかの国に売ってしまってもかまわない・・・と本気で考えているような連中がこの国を切り盛りしているようですよ。

 地上波のテレビや新聞では、開国か鎖国か?なんて二者択一という古い手で回しているんだろうなあ・・・。郵政民営化か抵抗勢力か?なーんて散々騙された手を使ってねえ・・・。

 まともに地上波や新聞を信じている方ってどのくらいおられるんでしょうか?その欺瞞性はもうバレバレでしょう?相撲のことなんか言えた義理かい?

 国として関税権を放棄した際に来る次ぎは、生業というものが成立しにくい国になるでしょう。海外からバカ安のものが入ってきて、国内からバカ安い労働力求めて業が海外へ流れてしまう、そうなると経済効率から考えたら、ばかばかしくてやっていられない、またはやりたくても業がなくなっている状態になるんじゃないかな。

 こうして、業として農業も成立しなくなったら、国内から農業によって成立していた農地といわれるものは、即藪に変わってしまうでしょう。

 残るは、業とは別の農による農地しか成立しなくなります。まあ、逆に言えば、そうすれば農は成立し続けられるんです。そう、ある意味すべてが家庭菜園になるんです。ある意味健全かも知れませんね。

 もう少し拡大すれば、その地域を支える地域農園なるものは存続し続けられるかも知れません。

 貨幣経済から、外さないと、もう農地は確保できなくなるかも知れません。

 先日、銀行に勤める方が「食料なんて海外から買えばいいさ」だと。こういう方は、海外から米が一キロ八十円で入ってきて、牛丼が一杯百円になるのは喜ばしいことなんでしょうな。まあ、売ってくれるうちはいいですが、数ヶ月前のレアアースの例でもわかるように、売らないよ!一言で我が国は兵糧攻めになるんでしょうか?それと引き替えならどんな外交事案も飲まざるを得なくなりませんかね?

 国内に農地をもたない国の運命は・・・。

 アー、大文字の政治の話はやめましょう。

 まずはベランダからでもいいです、家庭菜園始めませんか?路地でもいい、食える野菜を育ててみませんか?まずは家庭菜園から、そしてゆくゆくは地域菜園に・・・、そして最後は円やドルなど無視してもやりとりできる地域通貨制度・・・やりすぎ?

 それより何より、自分で育てた野菜はおいしい!それでいいですね!自分たちの食べる分の三割でもいいから、作ってみる、そしてそれを伝える、それでもいい!

 だから、やりましょう!この十二日、午前中より作業開始。長靴がいいです!参加者募集です!

お悩み解決 ちょっとしたお望み叶えます!



 週に一度の、マンデーライド。今日もタイゾウ先生に引きずり回されました・・・。

 足に心地良い疲労感が残る中、一緒に乗った街道使用のピストのブレーキを最近交換して余っているシマノの105のブレーキに交換したいということ・・・、快諾とはいかないまでも、基本自分でおやり、と着工開始!

 なぜ快諾ではなかったか・・・。

 ロードフレームで、ロードのブレーキを交換するなどということは、ほんの数分もあれば可能です。

 ところが相手がピストとなると、ロードの通常のブレーキがすぐにつくか?というと、簡単にはいかないんですね。

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 ピストフレームにロードのキャリパーブレーキを付ける場合には、リアブレーキはこういったアルミ板で挟む形式を使います。
 
 すると、通常のショートリーチのキャリパーブレーキではホイールのリムにブレーキのシューが届かないという現象が起きます。

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 こうなってしまいます。リムではなくて、タイヤのゴム部分をシューが挟むことになってしまいます。

 そういう際には、通常ならロングリーチのキャリパーブレーキを付けるべきなんです。

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 右に見えるのがロングリーチのもの。ヤグラからシューまでの距離がだいぶ違っています。

 もしできるとすれば、シートステーブリッジという箇所に直接穴を開ける・・・ということも考えられます。

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 ただし、構造であるフレームに直接関与するというのはメカニックの域を超えています。とはいえ、やるときはやってしまいますが・・・。

 それより何より、ピストフレームとしての価値を下げてしまう、ということは言えるでしょう。もしこのフレームがタイゾウ先生にとってセカンドバイクになったとして、そして、後輩なりなんなりに譲ることが起きた場合、このブレーキ穴の有無は、フレームの価値の増減に相当左右してしまうでしょう。

 ということは、直接フレームに穴は開けない・・・、これは決定。

 では、ショートリーチの105のブレーキ装着を諦めるか?

 フロントには、ショートリーチであっても105のブレーキはつきます。

 というのは、着脱式ブレーキアーチ台座を上に押し上げれば、クリアランスの調整ができるからです。

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 ここをグイッと上げれば、問題なく付いてしまいます。

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 ほら付いた・・・。

 となると、リアブレーキも105にしたいというのが人情です。だって、前後を黒で、そして105で統一したいでしょうから・・・。

 まあ、黙って見ていましたが、タイゾウ先生のどうしても105にしたい!というご希望が強いので、店主も重い腰を上げることにいたしました。

 毎週月曜お世話になっているのでねえ・・・。

 で、チョチョイと細工して、ホイ!
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 ショートリーチのまんま、シートステーブリッジに穴も開けず、ブレーキ板も交換せずに、装着完了!

 エヘヘ、さすがプロの技です!自画自賛・・・。

 当然の事ながら、企業秘密といたしましょう・・・。

 なぜか?

 タネをあかしたら、あまりのバカバカしさに、そんなのがプロショップかよ!と思われるのが恥ずかしいからです。

 まあ、ザッツ!プロショップ故の技!なーんてもんじゃありません、こんなこともできるプロショップです、という程度です。

 世はアピールなんでしょうね、でも、こんな程度のことをやったぐらいで、「都内で唯一!ピストフレームにショートリーチのキャリパーブレーキを装着する店!」なんて、ふれ回るには、本当お恥ずかしい限りです。そんな程度のことなんかより、もっと変なことやっているよー、知りたい方はブログを掘ってください!ですませたいです。

 もっとスッゲーことを知らん顔してやっておられる方々なんてたくさんおられます、そういう方々から、三歩下がっても、ついていきたい!小技程度を針小棒大にアピールするなんて、一言、野暮!

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 望みがかなって、欣喜雀躍のタイゾウ先生。

 来週月曜日もお願いいたします!25キロ以下で走れる、皆さん、八時過ぎ当店発ですので、ご参加お待ちしています!

切れるとやっかい シフトワイヤー



 ブレーキワイヤーでなく、ホッとします。特に古いわけでもないシフトワイヤーが、変速中ぶち切れたようです。理由は不明です。

 当然ギアは、トップに移り、重くなりますが、走れます。

 ブレーキワイヤーでしたら、こうはいきません。よかった・・・。

 ただ、こうなると、手元変速のシフター内に残った、このワイヤーがしらの残党が非常にたちが悪いことが多いです。

 切れたワイヤーは写真のように広がりますから、アチコチに引っかかります。しかも相当の握力によって、切られた場合には、かしらにトルクがかかっているために、ワイヤー受けから外れません。

 外れないし、絡んでいるし・・・で、しかもSTIの中は非常に狭く暗い、見づらいし扱いにくいし、と何重苦です。

 そうしてようやく外しても、今度はSTIの内部機構に不具合が残ったりします。

 こんなことで・・・一体何時間かかるんだー。

 でも、お釈迦にするには高価すぎます・・・。じっくり時間をかけて、途中お茶でも飲みながら・・・。ようやくとって外して、洗浄して調整して、ワイヤー張り直しです。

 こうしたちょっとしたことでも、入り組んだところで起こると、やっかいなものです。

 といって、多額の工賃も請求しにくいというところでは、あまり起きて欲しくない事故なんですね。

 そんなわけで、ワイヤーは自分で切れる前に、早めに交換。交換の際には、ブレーキ、シフトチェンジの調整も含まれますから、乗るにも快適,良いことずくめです。

チェーン同様、こうした消耗品は、本体にダメージを与える前に、交換する!みなさんの自転車のメンテの項目に一つ加えておいてください。

 アア、今日は久々に自転車屋らしい、記事になりました・・・。

 明日は、若狸に引っ張り回されサイクリングです。朝八時に当店集合!

数年に一度の総メンテ

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 確か2年半前頃、お出しした、ロードエンドフレームのシングル固定車です。

 当時、プラサフ仕様の、草食系ピストというのがちょっとはやった時期で、これもその中の一台だったかと思います。

 今回後輪のハブが破損したということで、総メンテも兼ねてのお持ち込みです。

 おかえりー、という感じですね。

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 ハブの土手が壊れてスポークが放り出されているのが分かりますか?

 こうしたものは一年に何度か拝見いたします。そうしたものの中には一つの共通点のようなものがあります。

 一定の年代に作られた同じメーカーのもの。そうしたロットのものがもう耐用年数のギリギリを迎えたという感じでしょうか?別件でありながら、似たような症状で破損してきます。

 これはパーツだけでなく、フレームなんかにも言えることですね。偶然の要素もかなり大きいとは思いますが、だいたいある時期に作られたあるメーカーのフレームが、同じような破損の仕方をして、持ち込まれるというようなこともありますね。

 ですから、同じ年代のこの形式のものを現在お使いの方はちょっと、注意しながら使用するのが大切かも知れません。

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 これなんか、メーカーといい、表面のアルミ特有の錆び方といい、注意しながら乗るのに超したことのないたたずまいです。ご注意あれ!

 そんなわけで、後輪を組み直して、総メンテに入ります。

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 リムは同じもので、ハブを新しいものにしました。
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 ラージフランジの、これぞ固定ギアのハブ、というヤツです。

 この前の破損したものは、ボスフリータイプのハブに固定ギアをぶち込んだものでした。

 そして今回は一ひねりあります。
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 スポーク一ネジリという、ちょっとワルを気取ってみようかな?という感じでしょうか?
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 その他、総メンテして、再度街道へ戻ります。

 でもうれしいですね、数年前に自らが作ったものにまた会える・・・。そしてどういう使われ方をしていたかを知る。メンテして、また快適になって街道へ戻っていくのを見送る。

 これがごく普通の、自転車循環ということになったら、無駄な粗大ゴミも出なくてすむし、乗り手ももっと成熟して粋になっていくはずだと、信じますが。

 全部の車体にできればしてやりたいですが、まあ、そうはうまく行きません。

 日々の使用に、なかなかドックに入れることなどできにくかったりもするでしょう。また、ご自分でやってしまう方もいると思います、まあそれならそれで・・・。

 でも、数年に一度、どうしても素人ではむずかしいところなどは、是非こちらに戻して徹底的に、メンテしてやるというのもいいですよ!ご遠慮なく、お持ち込みください。

 もちろん、当店ご購入の車体でなくとも、しっかり面倒見ていきますので、お待ちしています。

 劇的に変わるんだよなー!

オークションから自分の愛車へ

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 詳しい友人からのアドバイスで、購入した自転車。オークションという中古市場からです。

 何度も申し上げているように、オークションという場は、いろんな意味でリスキーな場所である、ということをよーく承知の上で、あえてご利用される、というのであれば、特に制止をすることはいたしません。

 それさえ、わきまえていれば、ものをより必要とされる方へ回すことができるという有効な制度の一つかも知れませんから。

 とはいえ、店主は積極的にはおすすめはいたしませんが・・・。

 ただ、世の中の流れの中で、そうした中古市場を利用していこうという流れは確実にあるようです。それも、自転車をより愛好していこうという立場の方々から出てきておられるようです。

 そういう確実な流れができてきたとして、ショップとしてどのような位置をとるか?これは色々問われることが多いと思いますが・・・。

 相変わらず当店の立場は、あくまでも常識の範囲であれば、持ち込みは大丈夫です。

 オークションやその他、自分が時間をかけて集めてきたものを形にする、という際に、プロとしてご協力は惜しみません。

 という中で、今回のご依頼をいただきました。

 ただ、フレームの状態は、・・・よくありません。再塗装というご依頼ですが、それでも限界というものがあります。修正しても仕切れないもの、内部に浸食しつつある錆など、問題は少なくありませんでした。

 でも、まあできる範囲で、再塗装です。色の指定は山吹色、ちょっとマットなクリアがけ、となっています。

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 30%オフぐらいの艶消しなので、角度によっては多少の光沢ありです。
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 あとは、足りないパーツ類を追加して、ほぼ持ち込みのパーツで仕上げました。

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 入門というか、町を快走するには、いい一台になったのではないか?と思います。

 まだ前の利用者のぬくもりの残る一台を、こうして下地を作って再塗装して、再度組み付けるとなると、ぬくもりが抜けて、ようやく自分のものとなったような気分になるのではないかな?

 もちろん再塗装にも限界はあるとして、気分一新でしょうな。

 最近は円高ということで、海外からの持ち込みのものも増えつつある気がします。海外のオークションの危険性は国内の比ではありませんが、ただし当たれば喜びは倍なので、それをチャレンジしたいという気持ちも分からなくはありませんが。

 やられる方は、あくまでもリスクというものを再確認して、チャレンジしてください。後ろにできる限り協力できるプロショップがひかえております、いろんないきさつをくぐってきたであろうパーツ類を見るのは、嫌いではありませんから、これからもできる範囲で、ご協力しいこうと思っています。

鉄から鉄へ ここにもいる自転車の神様

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 鉄のビアンキ、BB付近にガッツリクラックが入っています。

 この写真だけで、もしやあのビアンキか?と直感が走った方は、当ブログに関するカルトです。

 実はこれ、あのスーパー高校生の岡田君がへし折った、あのビアンキフレームです。

 確か昨年の十一月に、若い子支援のためにフレームを出していただいたんですが、それなんです。
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 ニッコリと自転車担いで希望に燃えた笑顔をしているこの写真・・・、お忘れの方、詳細はこちらになっています。

 もともと、いただいた状態が中古の結構踏んでいるものだったとはいえ、二ヶ月でへし折るとは、よく練習している証拠なのかしら?

 高校生がフレームを壊したら、通常だったら親御さんの負担ははかり知れません。やめさせるか、絶対に競輪選手にしてもととるか・・・。

 ただ、彼には自転車の神様が付いているようです。何かあると、変わりがポーッと現れる。

 今回も、お世話になっている横浜プロショップのCSPEEDの小山さんからのフレーム提供を受けました。

 その際の詳細な事情は、小山さんの見事な文章にて表現されていますので、そちらを参照してください。

 そんなこんなで、またまたいただけました、イタリアンな鉄フレーム、ジモンティー、要所はこちらで組みましたが、八割、自前で組ませてみました。

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 メイン工房で、大森さんやポキさんに色々聞きながら、7時間くらいかけて丁寧に組み付けていましたね。
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 のって踏むだけじゃなくて、組んで手に自転車をたたき込む、これも大切な機会です。

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 ヘッドとBB以外はすべて載せ替えで済みました。

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 鉄フレームに・・・
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 105のコンポ。高校生のがちの戦闘機です。これで十分!これでカーボン勢をぶち抜いて、勝利をもぎ取ってくる!いいねえ・・・。

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 これでまた、へし折れるまで、シンジの踏力を受け止めてくれるでしょう。今日から練習!

 で、へし折れた例のフレームですが・・・。これは持ち帰らせて、いずれヨーロッパでも1、2を争うロードスプリンターになった暁にできるであろう、岡田シンジ記念館の展示品として取っておきましょう。

 二ヶ月で鉄フレームを折った・・・なんていう不正確なコメントが「神話」を作るんでしょうねえ・・・。

 とにもかくにも、ものはまた神がかかりつつもそろいました。

 自転車の神様に感謝しつつ、走るしかないね!行け!

電動ハマックス、続編 お母さん特化



 昨日が、バリバリのトラックレーサー、そしてあけて今日が、電動ママチャリって、色々やってますなあ、当店も・・・と、当の店主が思う次第です。

 路線としてはいいんじゃないの?

 これからの世の中は・・・、オッと!最近、こうした物言いが続きますなあ。店主としては、実はこうした見方は基本したくはない方なんですが、どういうわけか、時代を意識するというか、マクロな見方をする癖がちょっと付いたかな?

 甲斐性外のことはいっても、絵空事、これは基本ですが、今時代のマクロな動きがどうしてもこちらの甲斐性内の方に干渉してきそうなのが、ちょっと腹立たしいんですわ。

 店主はここ数年、テレビも新聞も全く信用していません。もっといえば、日本国という国ですら、7割方信用していませんから。

 ただ、今の政権は小泉以上に日本という国をどこぞの完全属国化することに加速するようです。完全に外堀は埋められましたね、そして自ら内堀まで埋めようとしています。

 牛丼がいっぱい百円を切る時代がすぐそこかもね。

 つまり、あらゆる業というものが、軒並みつぶれていくんじゃないかな?農業も工業も・・・。

 となれば、これからの世の中は、業を離れた農を、業とは違う工を目指していくという道が残されているかと思います。これは逆に希望の光でもあるんじゃないかな?なんて思います。もう自分たちでネットを張って、仕掛けて生きていくしかないのでは?

 先ほどの話に戻りますと、トラックレーサーの整備の次ぎに電動ママチャリを診る、これって、これからを象徴するような動きに見えてくるんですね。

 電動ママチャリは、身近なコミュニティーを象徴しています。そして、トラックレーサー整備は、高度な専門性を意味しているんです。

 つまり、これからは、身近なコミュニティーで具体的な共存の場を貨幣経済を薄めて作っていくことはできないか?と同時に、高度な専門性の中でどことでも勝負できる技術を磨いて、貨幣経済より必要なものをかすめ取っていく・・・。この二刀流なのではないかな?

 そうしようもない奴らがどうしようもない国につきあって、ここをどうしようもない国に仕立て上げようとも、どこ吹く風・・・というようなあり方を模索すること。皆さんそれぞれ、知恵と技術を結集させませんか?

 で、電動ママチャリの続報です。

 都内で唯一!電動ママチャリに流行のハマックスを取り付けられる店が、二十三区内に一軒あったそうですが、とうとう当店もその一角に入れていただきたいです。

 付けましたよ、というのが前回でした。
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 ちょっと工夫すればつくじゃん!
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 と、お使いになるのは、家族四人を切り盛りするお母さんです。お子さんを乗せて、お買い物も相当あるはずです。そこで、買い物用のカゴを付けますが、ちょっと特大バージョンを選びました。

 といってもサスペンションフォークにモロ付けると、サスペンション殺しになってしまいます。稼動しない部分に台座で取り付けます。

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新聞配達のカゴですから、でかいです!
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 これを見るなり、お母さん曰く「安かったら五キロのお米も買えますね!」さすが主婦!

 チョクチョク寄って、カゴのマシ締めをしてください。そうすれば安全です。

 で、働く自転車の完成です。かなり迫力ありますね。
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 別名マッドマックス号・・・ハマックス号?
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 自転車を生活と用途に合わせて、引き寄せる!
 
 こういうかゆいところに手の届く改造もいたします。そろそろ年度の変わる季節、年度が変われば、新生活の方も増えますね、子供を乗せる必要のなくなったお母さん、またはその逆。ちょっと離れた高校へどっさり教科書を持って行く学生。4月より自転車通勤をもくろむお父さん。

 なんでもいいです、今お持ちの自転車を持ち込んで作戦立てましょう。

 生活の方に自転車を合わせる! 応援します!

競技車両を街道仕様へ

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 これは本当にガチンコのトラックレーサーです。

 どれを取っても本気です!

 ブレーキはありません、ですからトラック内でのみ走行可能となります。

 コイツを、街道練習用にもしたい・・・とすれば、どうすればいいか?

 まあ、前後ブレーキを付けることですが・・・。後輪ブレーキはシートステーをアルミ板で挟む形式のブレーキで十分ですが、前ブレーキはどうしましょう?

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 フォークが特殊で、市販のブレーキは装着がむずかしいです。

 取り付け式のものも、フォークに穴を開けてロードブレーキを装着するのも・・・やらない方が良い。

 となれば、フォーク交換です。ロードのフォーク付けて、それにブレーキを付ける・・・。多少のスケルトン異常を起こしますが・・・。

 その際、街道で練習して、トラックに行ったら、トラック用のフォークに戻してやる必要がありますが、ヘッドパーツが共通でないと、その取り替えが即座にできません。

 そこで、まずは、ヘッドパーツ交換です!

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 デュラエースのヘッドパーツに取り替えて、ロードフォークを付けます。

 その際、絶対に忘れてはならないのが、トラック用のフォークにもスモールパーツから、デュラエースの下玉押しを発注して、装着することです!それをしないとヘッドの互換性がなくなって、フォークの共有ができなくなります。

 こうしたスモールパーツは、非常に有り難いです。

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 ロードのフォークが付いた、トラックレーサーです。
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 このロードフォークにブレーキを付けます。
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 これにワイヤーつないで、レバーをハンドルに装着。

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 後ろは板付きブレーキを付けて、同じくワイヤーをつないだレバーをハンドルに付ければ、前後ブレーキの付いた、トラックレーサーの完成です。

 これで思う存分、街道練習、長距離を踏んでみてください。

 最近、ちょこっと思うのは、正反対のすすめのようなものかな?

 短距離選手は、長距離を乗れ!四コーナーからの粘りは、長距離走行によってもたらされる・・・ような気がしますよ。

 長距離選手・ロード選手こそバンクに行け!短距離、中距離の集中力を体得して、スピードを身に付けましょう!

 お互い正反対、両極端も取り入れて、やってみてください。

 そうなると、トラックレーサーのロード化・・・、ロードレーサーのトラック化・・・なんていう改造の必要になりそうですね。厳密にはハンガーの関係などがあって、ロードはトラックではなじまないことも多いです、逆もまた真なりですが・・・。

 バンクか・・・、バンクへの道も、ひっつき虫で分けていただこうか?そんなことも考えるオフシーズンです、燃えるオヤジ達よ、もう少し温めておいてくれ!

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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