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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2011年07月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

閑話休題 本物を感じる目



 もうすでにご覧になっている方々も多いかと思いますが、こちらの質疑のもよう、まだご覧になっておられない方は、是非!

 どうでしょう?もはやこの方の姿勢に疑問や、いわんやチャチャ入れなど入る隙などありません。

 また、プルトニウムを飲んでも大丈夫という先生や、福島の親御さんの前で声を震わせて原則論を言うしかない役人さん達の動画などと、対比するまでもないでしょう。

 こちらはその後の質疑応答の様子です、合わせてご覧になってください。

 ちなみに地デジになってから、こうした内容が放送されているのでしょうか?もしないとすれば、すでにお分かりのことと存じます、地上波の情報の程度というもの・・・というか、そもそもの情報選択機関の程度というか、意図のレベルというものを。

 折角お金をかけていいハードをご購入されても、ソフトがそのレベルでは、報われませんね。イヤ!多チャンネル化にはそれなりの可能性がある・・・、のであればまだいいですが。
 
 いずれにせよ、こうした内容のものが、ほとんど一切「お茶の間」に流れないのって、いったい何なんでしょうね・・・。

 本物の真をめざす学識と努力とその熱意は、把握した現状を知と技術を結集して克服すべくすさまじい情熱をもって邁進する、それはすでに正義である。

 この方はそうしたことを体現しておられる方であろうと、お見受けいたしました。

 店主は一介の自転車屋で、放射線や放射能、その人体における影響など、まったくのド素人。にもかかわらず、なぜこの方は本物だ、と感じられるのか?

 正面を向いておられて、誤魔化しがない。

 これで十分でしょう。

 玄人が素人をごまかすなんて、赤子の手をひねるごとく簡単だ、と高をくくっていると、そんなものはすぐ、またはいずれバレます。

 もちろん、内容としてどこを誤魔化したか?ということについては答えられなくとも、こいつは誤魔化している、真に伝えるべきことを隠している、ということはほぼ直感で分かる・・・といっていいでしょう。

 専門知識や、社会的肩書きなどの夾雑物をすっかり抜いたとに残る、その人間の素地のようなものが見えてくる。それなんでしょうね。

 あとは、その人が、どういう利害の中にある人か?ということがわかれば、その発言の真意も分かってくることが多いですね。
 
 ですから、玄人の皆さん、意外と素人さんにばれているんですよ、あなたの物言いの真贋が!

 オット!放った矢がこちらに帰ってきた!

 店主は自転車の玄人を張っております!なんて高をくくっていると、素人さんの真贋を見分ける目で、見切られてしまうかも知れませんな。

 正面を向いて誤魔化さない。業界やレベルの差こそ大いにあれど、店主も本物目指して参りたい、ということは表明しておきましょう。かの方のごとくに!
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カーボン問題 こんなの・・・



 カーボンフレームの診断はしにくい・・・という記事を書いた翌日です。

 チネリのカーボンフレームに、チネリのフロントメカ台座をトルクレンチで5ニュートンで、ネジ止めをしていた矢先、パキッという音が・・・。

 そこで、レンチを止めてゆるめて台座を外してみてみると、カーボンフレームに皺が寄っていた。

 その皺が、クラックか、単なる皺か、またはもっと表面の塗装面の皺か?どうしても一人では判断がしにくかったんでしょう、当店にご意見を求めてこられました。

 海外から購入したフレームですので、チネリのフレームにチネリの台座をトルクレンチで・・・と縷々説明しようにも、ことはもとには戻らない・・・ということで、フレームの取り替えはまず諦めます。

 国内の正規代理店から購入した場合には・・・、その辺強く取り替え要求も出せるかも知れませんね、海外サイト利用のリスクとして、これは覚えておく必要あります。まあ、語学がある程度堪能でケンカもじさないというのであれば、状況は変わるかも知れませんが・・・。

 さて、この皺ですが、カーボンフレームに塗装というか、ラミネート加工のようなけっこぶあつい塗膜というか皮膜があるので、その下の実際のカーボンの状況が見えないと、これまたなんとも言えません。

 となるとその皮膜をとらないと・・・。仮に皺で終わって、亀裂でなかったとしたら、まあ、安心して組み付け、乗り込みは可能です。

 しかし、クラックであるとしたら・・・、その処置は・・・?なんとも診断下せるものではありません。

 ただ、見てみないとなんともいえない、ということで、できれば、ご自分で皮膜をきれいにはがして、カーボンの素地を確認してみたらどうか?とアドバイスをして、とりあえず持ち帰っていただきました。

 で、翌日、はがして持ってきたのが上の写真です。

 どう見ましょうか?

 その患部、縦筋に爪などを入れて推してみたりして・・・、いろんな角度から観察して、複数の目で見て、出た結論が・・・、カーボンピラーにたまに見られる、締め付けトルクによる皺の部類ではないか?ということになりました。

 幸いにもクラックではないようでした。

 Fメカといっても侮る事なかれ、ワイヤーによるトルクがかかるところです。アウター掛け変速の時には、そこそこのトルクはかかります。

 仮に浅めのクラックだったとして、ただちにフレームには影響はでない、としても、日々のシフティング時のトルクが徐々にクラックを縦割りにしていき・・・、いずれ・・・というようなこともありえますので、クラックか単なる皺かという違いは、バカにできないかと思います。

 ただし、これらの判断にはすべて「多分」という余地が付きます。その辺が鉄やアルミとは異なるところではないかと思います。

 こうして、日々のカーボンに関する知見を少しずつでも高めていくことができたとしても、ある年度から、全く新たな技術によるカーボンフレームが登場した場合に、それまでの知見が全く通じないことが起こらないとは限らない。

 素材として、それだけカーボンというものは開発途上なのではないか?と思う次第です。

 10年以上前、カーボンリムでホイールを組んでいたのと、今のものとでは、これが同じカーボンかよ!というくらい全く異なる水準にまで進化しています。

 そんなことを体験しているものなので、やはりカーボンという素材に関しては、完成されたものとしての常識というものが確立している、なんてまだほど遠く、これからもエエ!と驚くような展開もあるんでないか?とこの辺がまたカーボンに関する疑心暗鬼というか、確信の持てなさの原因になっていると思います。

 今回カーボンモノコックでありながら、Fメカ台座がフレームにはなく、バンド式のものを使用している、というのはちょっと珍しいかな?と思います。

 チネリのフルカーボンフレームに、バンド式の台座を取り付ける際には、気をつけてください。今回のようにトルク範囲内であっても、ピキッというような異音がでないとも限りません。

 カーボン組んでいて、この手の音はドキリとしますね、まあ、そういうリ知悉していない分リスキーなものであるということを前提に、購入先を考えるというのもありかも知れません。

 不透明な素材を不透明な購入先から・・・、リスキーであるということは、スリリングでもある・・・という余裕がある方は、これはこれで、また良いかもしれませんが・・・。

落車の後  カーボン車の場合・・・



 練習の帰りに車のボンネットに乗り上げた、カーボンフレームです。

 一見して派手な損傷は見あたりませんが、カーボンフレームについて、事故後の検分というのは、非常にむずかしいといわざるを得ません。

 大体店主なんかは、未だにカーボンのなんたるか?ということについて、正直把握しきっていません。確かに軽くて固い、特に最近のものは驚異的ですらあります。

 さすが、次期飛行機体の主力の素材となっているようですから、その強度というものは半端なものではないだろう、ということは推測付きます。

 ただ、ここからなんですね。果たして飛行機で使われるカーボン材と自転車のそれとは、同じような強度なのか?同じ必要はある?ない?

 また、同じカーボン素材を使った自転車にも最近ではピンからキリまでの値段がありますね。その内容の細かい違いなど・・・、なんかあるのかも知れませんが、何があるんでしょう?

 みんなそれぞれ良いことが書かれていますが、鉄のように、自転車以外でも様々な場面で使用するという経験数が全く少ないところから、一体何がどう良くて、デメリットって何なのか?またそのデメリットも、すべてのカーボンについて、言えることなのか?

 やっぱり分からないんです、把握し切れていないんです。

 そういう中で、事故車が持ち込まれると、その判断というのは・・・、非常にむずかしいといわざるをえないんです。

 例えば、今回の場合、シートステーの裏側に、亀裂が発見されました。これである意味ラッキーです、一言廃車で、いいでしょう。

 こうした亀裂やヒビ、外れの類がしっかり目視できれば、それなりの判断ができます。

 しかし、傷程度で外からさしたる重篤な箇所が指摘できない場合はどうするか?

 内部で何かが起きてるかも知れない・・・。こう思えば、きりがありません。

 不安を抱えて乗るのは良くない、なれば、一回の事故につき、原則一律に廃車!とすればこの問題は少なくともなくなりますが・・・。

 相手のある場合、「廃車って、あんな低速でぶつかって、廃車ですか?表面の傷だじゃないですか?」という疑問を突きつけられたとき、「内部が分からないので、原則廃車なんです」でツッパリ続けられるでしょうか?

 確かに事故や落車には程度がありますから、一律で判断するのにも無理がありそうです。

 こういう事は、知悉した素材である鉄やアルミでは起こりにくいですね。

 また、カーボンフレームで何か起きた場合、修正することはできないか?ということについては、信頼のできる修正工房が見つけられるか否か、ということになるでしょう。

 見かけますね、カーボン修正受け入れ工房のようなものが。車屋さんの系統にありそうです。やっていることはカーボンのシートを何層にも分けて、接着していくような工法のようです。強度やその辺のことは分かりません。

 鉄フレームなどで、パイプを溶接し直すしたりすると、より固くなったりした・・・などという話も聞いたことがあります。パイプの火の入れ方などで、そういうことも起こりうるでしょう。

 しかし、カーボン素材で、そういうことが起こりうる・・・ということは全く店主に関しては未知・・・の段階です。

 一言勉強不足ということでしょう・・・。

 そういうわけで、すべてのカーボンフレームの事故検分から、見積書、請求書を作ることができるか?といえば、非常にむずかしい場合もあり得る、ということを申し上げておきましょう。

 今回の場合は、損傷が見つかりましたので、全損扱いできます。相手もあることですから、当店作成の見積書を前提に保険による保証交渉に入っているかと思います。

 意外と問題なのは、自分で落ちてしまって、そんなにお金もかけられない、できれば自転車屋の検分から「大丈夫でしょう」という言葉を待っている利用者さんなんていうのは・・・、本当にむずかしいですね。

 といって、二言目には「自己責任」を連呼もしたくはありませんし・・・・。

 ある賢明な学生君が言ってました。レースで落車が多いのを目の前にして、「もうカーボン車なんて乗る気全くなくなりました!落ちて使えるか使えないかが不明瞭なカーボン車なんて安心して踏めませんし、これ(アルミ)で十分です!」

 本当賢明な判断だと思います。落車以降不安の残りつづけるカーボン車などゴメンだ!一理も二里もあるとおもいます。

まあ、そこで宣伝かな?残り一台、アルミバラクーダ49!

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デフォルトでブレーキ105、ハンドル幅380変更モデルです。

しっかり前に出る、新生アルミのレーサーです。

これで負けた?は言わせません!!!

 とにかく、車体はなんであれ、事故なきよう、皆様方にあられましては、安全運転徹底で、お願いします!

電動自転車にイェップを付ける!



 このタイプの電動自転車に、今まではハマックスという子乗せカゴを付けてきました。都内で2番目の店、というのがどうやら当店らしいですが。

 この電動自転車に当店ほぼ一押しのイェップを付けることはできないか?というご相談を受けました。

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 ここに電池があるので、今までこの位置に土台を直接つけていたタイプのイェップでは、どうしても付けることはできません。

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 このように直接付ける金具が分厚くて、電池のようなものがあっては、どうしても付けることができないからです。

 では、電動自転車にイェップは無理なのでしょうか?

 全くそんなことはございません!

 もう一種類取り付けタイプのイェップがあるんです。
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 こうした銀の取り付け台座を既成の荷台にとり付けます。

 この台座の上に、それ専用に挟み込む構造をもった別物イェップを取り付ければ完了です。

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 こんな感じで挟み込んで、ダイヤルを回してせり出しで固定すればできあがりです。

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 ほら!付いた!

 この取り付けのついでに多少のリニューアルをします。

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 サドルをミラー、モロポリッシュ銀ですね、これに取り替えです。

 あとはハンドルを、フラットブルーにして、、スケルトンのグリップを付けます。

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 前後にブルーで挟まれた、新生電動自転車の完成です。

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 まだまだ、運搬子乗せ自転車が主流の中、こうしたイェップに代表される自転車に乗って、子供とサイクリングする親御さん達がもっともっと増えていけば、いいのに。

 ささやかな流れかも知れませんが、地道にこうした活動も続けていかないとね。

 当店は、今あまりこれを付けて走っていないということと、デザイン性を重視して、このイェップを一押し・・・ではないのですが、広めていきたいと思っています。

 その他、キュベル、ポリスポート、ハマックスなども取り扱いますが、今度はボバイクという新たなブランドも取り扱うことになりました。近い内に、それに合わせた自転車造りなどもしていきますので、ゆっくり期待でもしてお待ちください。

 このボバイクの中に、カッコいいパパチャリ再生のヒントがありました!子育て父ちゃんにも頼もしい、粋な一台も創りましょう。

 今後とも、ママ狸んの子乗せ自転車からは目が離せないでしょう・・・、今ホームページも作っているところですが、ママ狸んの部門がとても熱いです、作っているのがママ狸ん部門長の嫁さんですから、仕方ないか・・・。

 そんなこんなで、HPと合わせて、お楽しみに!


全く違う内容ですが、お時間がある方はこちらを是非ご覧になってください。専門語など分からなくても、本物とそうでないものとはかくもハッキリ識別できうる、という実例ですね。自転車のことなど分からなくても、自転車屋としての素地が見抜かれうる。店主も精進せねば・・・。およそ本物の中の本物でしょう、こういう方がいる、まだ日本には希望はある。つながるぞ・・・。

この歌舞伎もの!コンピューター制御・・・なのか?



 どちらかというとシンプル系の車体なんだが、今はなき、コンピューター制御の機構が付いています。

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 アシストではありませんが、自分の出すスピードに応じて、ギア比を変えていく、二十五キロ以上出ると、ガクンとギヤ比が軽くなる・・・という制御機構がついています。何らかの設計思想はあるんでしょうが、ちょっと乗った程度で、読み解けるほど簡単ではないようです。

 この前ギアを中心に、いじって参ります。
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 これを今風のデカイギアに変更します。

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個々の肥大化に応じて、下のギアをでかくします。
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色々やってみましたが、前ギアと後ろギアとの関わりで、この比は維持した方が、効率いいようです。すべてはコンピューター制御の設計内に書かれてあるんでしょう。

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 サーボブレーキを外して、センタープルのクラシカルなものに交換します。
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 もちろんバランスとって、前もセンタープルです。
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 この辺はもう格好重視でいきます。ハンドルも、ちょっとひねったフラットバーにします。

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 ステムもかえて、バランスを取ります。
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 元々付いていた、名品、ブルックスはそのまんま。

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 一部駆動機構を直して、あとは見た目重視で再組み付けした、コンピューター号です。

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 かかりは重く、グーン・・・とスピードが出るように走りが変わったかな?

 歌舞伎役者のキンヤさんが乗ります!持ってこられたのは、震災後すぐ、公共交通機関が不自由でこれから自転車を大いに活用していきたい!という時期でした。

 地方の公演も多く、そろそろ東京に戻って来られる頃かしら?

 芸達者の方の訪問なんて、春から縁起が良い!と思っていたのが、もはや盛夏!

 多少暑かろうが、芸人載せて、快走だ、お供せよ!


クランクなし自転車 ストライダ 再塗装

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 三輪車の次に乗る自転車なのかな?

 クランクがないこの車体をストライダ、というのだそうです。

 元祖自転車といえば、ドイツのドライスさんが発案したドライジーネという車体のことですが、このドライジーネとこのストライダは同じ発想と構造をしているといっていいでしょう。

 車輪二つにかけ橋して跨り、前輪を操りながら、両足で地面を蹴る、というものです。

 通常の幼児用自転車のクランクを外せば、これとほぼ同じものが作れるでしょう。そして、クランクを回せるようになれば、付けてやればいい・・・。

 とはいえ、専門車には専門車なりの特出したものがあるのかも知れません。

 なんか、このストライダで、子供達のレースが群馬県であるのだそうですよ。子供達よりもサポーターである親御さん達の方が盛り上がっているそうです。

 もう完全なチームとして、みんなおそろいのTシャツを着て、一丸となって応援する方々もおられるとか・・・。

 何はともあれ、子供の時から競技として、そういうソフトがあるというのは、良いことだと思います。いずれどうなれ、子供の時にそうした体験が持てるという状況が大切です。当店も何かがんばらないとなあ・・・。

 で、今回はその本番前の再塗装という化粧です。

 マット黒で、それも全身。

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 ピラーもハンドルも再塗装です。

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 再塗装などは、毎度のことですが、今回、店主も初体験、サドルの革張り替えなんていうのもやりました。

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 鰐皮のようで、高級感ありますね。でももちろん合皮です。裏は布だもんね。

 そいつを張り付けて、仮止めしながら、皺を裏に持って行く。サドルのシェルの方に沿って、何度も引っ張り皺を裏にを繰り返します。

 そして、この場で決定と言うところになったら、電気工事で使うU字の留め金を短く切って、ペンチで挟み込んで止めます。

 ちょっとした革張り職人だよ。

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 とんがりが表面に出ないように確認しながら、全体をしっかり止め、余分な革を切り取って完成。

 何とか形になりました。

 この土日、レースに出るそうです。目立つでしょうね。結果はどうあれ、しっかり走って、参加体験を積んできてほしいですね。

 レーサーから、ママ狸ん、パパチャリ、子供チャリまで、ほぼ何でもやりますね。今回もガキチャリ・・・、オット失礼、レースに出るんだから、これも立派なレーサーですね!

プレス当たり年

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 昨年は、色々と外れの年でした。途中で頓挫した企画もずいぶんありましたね。

 広告もちょっと出したりしましたが、どれも外れでした。

 で、今年なんですが、なぜかプレスの当たり年、となっています。月に一度以上、何らかの媒体との関わりの話が来るんですね。なんでなんでしょう?

 もちろん自転車関連が主になっていますが、中には、当店自体をスタジオとして使っていった媒体もありました。

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 これが当店なんですよ!

 もちろんプロのカメラマンの腕、なんですが・・・。

 まあ、こんなのを見ても、雑誌なんか信用するものではない、と思いますね。

 これ見て、夢をふくらませて、ご来店いただいたお客様には、相当、トホホ状態におとしめるんじゃないかしら?

 うまい写真と詐欺広告って、紙一重ですね・・・。他の写真も、ボツになった写真もいくつか見せていただきましたが、当店がなんとまあ幻想的に写っているじゃないですか!

 どこの邸宅だよ!という感じです。

 そんなこんなで、媒体とは色々と差し引いて見ていかないといけなさそう、鉄則かも知れませんね。

 こんなことがあったからなのか?
 
 先週の土曜日に、いきなり当店のブログの閲覧数が激増したんです。

 通常1500前後の方より閲覧をいただいていますが、その日はなんと9000越えぐらいしていました。

 何年か前、テレビにかすった日でしたか?一日3000人越えというのが一度ありましたが、今回はその三倍以上。

 なんでだろう?なんか取材に来た雑誌か何かの発売日かな?とその原因が分かりませんでした。

 後日、こんなところに出ていましたよ、と知り合いからご連絡をいただきました。

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 まだ、どういうところかなのか、ネット上でどういう位置を占めるところなのか?分かりませんが、 ここにアップされた読者の方々、こちらのブログに流れてきたようなんですね。

 内容見ると、当店の特に実用車ママチャリ改造の紹介で、下へ読んでいくと、サンプル画面が羅列されているんです。

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  これは当ブログ内で、掲載された写真なんですが、それをこうやってカットアンドペーストして、画面を作ってくれたようです。

 これ見た当の、店主も我ながら、いろんな自転車いじってきたなあ・・・と思った次第です。

 当ブログは、無断転載禁止していないようですね・・・、まあ仮にしていたとしても、こういう転載ならまあ、いいか・・・という感じですね。

 しかし、閲覧数で言えば、地上波のテレビよりも影響力があるなんて、時代も変わってきたのかな?と思います。

 この地デジ騒動で、すくなからずの方々が、テレビをやめる、という選択をしているようです。不動産関係から聞いた話でも、デジタル放送に関する設備要求よりも、パソコン等の接続の方が優先順位が高い、ということでした。

 「お茶の間」なる、仮想空間上で、日本国民一体になる的な幻想はもうとっくに終わっているんでしょう。

 テレビの制作者の方々もそんなことには気づいていながらも、どうしても太めのターゲットマーケティングをねらって緩い内容のものをつくりがちになる・・・、自転車でいうとクロスバイクのようなもんでしょうな。

 もう少しすれば、新年恒例の話題、「紅白の視聴率が上がったの下がったの」なんていう話題すら、出てこなくなるかも知れません。そうなるとテレビもちっとは面白くなるのかも知れませんねえ・・・。

 メディアというと、ラジオっ子の店主は、次はまたラジオに出てみないなあ・・・なんて思いますね。また、というのは過去一度ラジオ日本に出たことがあって、なぎら健一さんとお話ししたことが・・・、10年以上前の話です。

 昼前に毒蝮さんでもお呼びする・・・というのもありかな?イヤー、でも今ラジオは文化放送ががんばっているしな・・・。

 当店の基本はフェイストゥーフェイスですが、もし当店にそれ以上の普遍性があるというのであれば、その限りでのメディア対応はしていこうかと思います、そろそろ飽きられるでしょうが。

 なんか近い内に、ネット上で当店の関わった番組なのか何かの公開があるようです。気が向きましたら、ご報告いたします。ヒント、扇風機です!

事故が多い!



 店主の回りが特に・・・、なのか?

 今年は落車が異様に多すぎる!というのが実感です。

 例えば、今年のジロ・で・イタリアでは、落車によって一人の選手が命を落としています。

 また、その後のツール・ド・フランスでも落車が多いと聞きます。

 ロードレースでは、同一集団ゴールという際に、個々の選手のタイム差を出しません。ひとまとまりで同タイムと認定されます。

 なぜか?

 もしゴールラインを通過したタイムのみで計測するとしたら、強烈な競りのために大落車を誘発する可能性がでてくるので、同一タイムにしたという経緯だったと思います。

 今回、各ステージのスプリントポイントを一レースにつき一回とし、かつ高得点という設定をしたのが、落車を誘引する結果になったという話を聞きました。あり得ることです。

 また、装備の方面では、リムハイトの高いディープリムを使用しているところから、横風や、リムそのものの慣性の影響などから、両手放しなどがよりしにくくなっている、という話も聞きます。

 いずれにせよ、世界トップレベルのレースでも落車が増えているようです、いわんやにわかに競技人口の増えた低レベルのレースでは、増えこそすれ、少なくなることはありそうにありません。

 一レースにつき、三回もあった・・・、最近参加した当店出入りの選手達の話です。その一人が落車で前輪を曲げています。

 「あぶねえ!」「どけ!」の罵声が飛び交うロードレース・・・想像付きますね。

 店主の経験からいってもロードレースは柄悪いです。弱い奴ほど、よく怒鳴る・・・。

 それから比べれば、最初から閉鎖された狭い空間を走る、トラックレースのマナーはいいですね。店主がトラック系を好んだ理由もここにありました。

 しかし、そのトラックレースの方でも、最近大落車事故がありました。一時は意識不明の重体状態だったようです。もちろん当店有縁の方です。

 今は・・・、リハビリに入る準備と聞いて、多少は落ち着きましたが、・・・落ち込みました。

 それから練習中の車との事故・・・、続きます。

 ちょっと引き締めたいんです!もう事故、落車はたくさんです!もっとちゃんと走ろうぜ!

 以上です!

 例えば保険をかけるとか、けじめを形にしませんか?よし!と思われた方は、当店まで連絡をいただければ、ご紹介いたします。

 また、通常はレース中の事故では保険の対象から外されますが、掛け捨ての「国内旅行保険」というのがあるそうで、それは一イベントにつき、一回はいることできるそうです。もちろんレース中の事故でもカバーされます。

 こういう保険に自覚的にはいることによって、しっかり覚悟しましょう。

 近い内に、この「国内旅行保険」の詳細について、ご報告いたしますので、草であってもレースに出場する方は、是非はいるなり、引き締めなどをしっかり行い、事故なきように心がけてください。

 もういい!事故は十分です。起きない、起こさない、巻き込まれない!

サプライズプレゼントにさらなるサプライズ!のはずが・・・



 昨日の続きです。

 「近頃の若い子」の発想は粋ですよ。自分の世話になった親父さんの乗っていた自転車を、花婿さんの好みに改造して、結婚式当日送ろう・・・なんて、いいじゃないですか。

 自分の関係を考えて、相手をよく見て、相手との関係も考えに考え抜いて、形にしたものですから。

 自分の結婚式を自分たちやり方で演出していこうという発想自体、大変感心したのと、そこに自転車が関わって、当店のあり方考え方とも強いリンクを感じたことなどを合わせて、店主はとある仕掛け作りに動いたんです。

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 ビデオ・・・ですね、カメラではありません。ネコもいます・・・。

 今回の製作過程をビデをで撮影して、結婚式で一気に上演!

 なーんてだれでも思いつくようなことはいたしません。

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 この方々、そんじょそこらの記録屋さんではありません。本来ならもっと責任のある記録屋さんです。

 なんで責任があるか?って?それは皆さんから銭集めて、この日本津々浦々を記録しているわけですから、その責任たるや民放やそこらとは、格が違ってしかるべきです。

 そう、なんとN○Kの取材を入れてしまったんです。そのいきさつを話すと長くなるので、ここでは省きますが、意外と店主にもマスコミを動かす力があった・・・なんてことではありません。

 とりあえずこんなことになったんですね。

 ただ、この自転車プレゼントは、あくまでも結婚式当日のサプライズなので、実は花婿さんには一切この話は触れてはいけませんし、絶対にばれてはいけません。

 どういう作戦か?というと。まず、この自転車の改造前の記録をしっかり取って、改造過程や改造後、そして納車の時の花嫁さんの感想やインタビューも入って・・・、通常ならそれで終わるはずなんですが、N○Kさんもやるときはやりますね。

 なんと、身分を隠して、当日式場の記録カメラマンになりすまして、そのサプライズの瞬間も同時に記録、そして、サプライズの成功の際に、身分を明かして、再度サプライズ!という段取りをとっていたわけです。

 決行日、二月の終わり。式場に自転車持ち込むのも大変で、式が始まって、花婿が式場に縛られた瞬間に、従業員の通路から静かに搬入成功!それから・・・色々あって、サプライズ!感動、感激の瞬間!

 なんかもう大成功だったようです!

 そして、まだそれでは終わらない、お茶目なN○Kさん、三月十日前に横浜のとある路上で、その花婿さんがサプライズ自転車に乗っているところを撮影して、完了!編集もできあがって、イザ三月十四日ほどに放送!だったはずなんですが・・・。

 あとは推して知るべしです。

 揺れて、放射性物質が飛んできて、あろう事か、サプライズ自転車放送どころか、N○Kさんは官房兄ちゃんと一緒になって、「ただちに健康に影響はありません」という安全デマを流す始末・・・。

 幻のVTRとなってしまったのです。

 先日、取材をしてくれたご当人から、九州転勤のご丁寧な連絡があり、あの取材は泡と消えたと、正式決定内容をご報告いただきました。

 それまでは、こうして公表することもできずにいたものですが、五ヶ月弱たって、ようやく日の目を見たわけです。

 まあ、何があろうが、なかろうが、あのお二人は幸福にやっておられることでしょう。そうお祈りいたします。

 放送をメインに考えれば、今回はおおゴケであったわけですが、二人を中心に関係者は動けるだけ精一杯動いた、とすれば、まあ楽しかったはずです・・・たぶん。お騒がせして、申し訳ありませんでした。

 何やら、最近テレビをめぐる状況が激変するようですね。当店は完全無視ですから関係ありませんが、節電というとすぐにクーラーがやり玉に挙げられますが、テレビがなんで無傷なのか?夜の9時以降、電波打ち切れば、これぞ無意味な節電なんじゃないのかな?

 数万単位で、地デジ難民がでるのかしら?あわてずに二三週間過ごしてご覧なさいよ。全くなくても困らなくなりますよ。
 そして、いろんなことが分かってくるんだけどなあ・・・。

 断食道場があるんですから、断テレビ道場があっても良いのにね。

 一つのメディアにしか過ぎないテレビ、ただそれが根無し草にも影響力があると思われていること自体に問題ありだと思いますが・・・。

 ただ、伝えるべき内容がある、是非伝えたい、という真摯な姿勢がそこにあるのであれば、ご協力自体はやぶさかではありません、と申し上げておきましょう。少なくとも、今回の取材にはそれなりの内容はあったはずだと、幻ながら確信しておる次第です。

車体は単なるシングル化なんだが・・・

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 店主らの年齢にとっては、このロードマンには郷愁があります。まさに少年の自転車!中学生になったら乗りたい、と思っていた車体でした。

 たまーにですが、コイツらがポツンポツンと持ち込まれてきます。

 今回は何やら、シングル固定化してほしいという、ご依頼、まあないことはない、ご依頼ですね。

 使えるものは使って、極力、もとのパーツを流用してほしいというご希望。ハイハイ、とばかり、始めます。

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 この辺のクランクなんかも、シングル用として、磨いてそのまんま装着し直しです。

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 でもあとは・・・かなり外しがはいりますので、いつものようにスッキリ路線まっしぐらでしょうか。

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 この辺のむさいところが、バッサリです!
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 この辺も一気にバッサリ行きましょう。

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 ホイールは当然前後とも組み替えています。

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 ヘッドパーツは打ち直して、当然ヘッドチューブもリーマーかけてスッキリです。

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 制動の要のブレーキも新しいものに変えましょう。

 それから・・・この辺もとるか・・・。

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 あとちょっと故あって、紅白がほしいので、ハンドルに化粧をしましょう。

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 んで、できあがったのが、コレなんです!

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 少年ランドナーが、なんだか分からない、固定シングルに変身というわけなんですね。

 こんなレベルの改造なんていうのは、当店では全く珍しいことではありません。ある意味しょっちゅうやっている内容ですが、今回のご依頼の中には、かなり熱いというか重い思いが、詰まっていたんですね・・・。

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 ご依頼者は、奧の女性。手前の男性にそそのかされて、当店においでになったのですが・・・、この自転車、実はこの女性のお父様のものだったんですね。

 それを、結婚する自分の相手、つまりご亭主へのサプライズプレゼントとして、花嫁から送りたい、という熱いご依頼だったんです!

 これはおめでたい!

 だから、バーテープは紅白・・・ということだったんです。

 でも、いつの頃からか・・・、結婚相手には給与の三ヶ月だの四ヶ月だのと、どこぞの広告屋と玉屋が考えたか、商業路線まっしぐらの思考停止的もの送りなんていうのが「通例」になっているようで、この世で唯一の相手に対して、全く反省もせず、それをそのまま実行している輩が一体何人のるかは分かりませんが、実際やっておったお歴々があったんでしょうな。

 作られた上での発想で、まんまと演出通りのお涙ですか?その演出がちょっとこじれて成田離婚?嗚呼、ヤダねえ、シナリオ通り・・・。

 メガネ外して、肉眼で直に相手を見ようとする努力はしようぜ!外しているつもりでメガネは外れなかったとしても、外す努力はしようとするもんだ!

 給与の三ヶ月をシナリオ通り送って、それが実って十年経つと今度は、スイートテンダイヤモンド・・・っておぼえています?あれこそまさにバブルのお下劣的発想を体現したワッパだったように記憶しております。

 一輪に十個のダイヤ付き・・・、プーッ、まさに噴飯もの!この時代持っていて、ギャグじゃなくて付けられる人っているのかしら?

 当時店主が学校の職員として在籍しておったとき、隣の部署の学生課女子職員が、「スイートテンダイヤモンドなんてもらったら、感激して泣いちゃう!」なんて、結婚もしていないのに盛り上がっているのを聞いて、閉口したことがありました。

 そういう職員さんに限って「結婚相手は年収一千万はないと・・・」なんて、当時三高などといった、花婿基準を憚るとなく主張していたのをおぼえています。

 彼女たちは、今や軒並み四十代に入ったんでしょうな。店主世代の含めて、まあなんとバブリーで、独創性のカケラもない、都会田舎もん丸出し・・・の、下品で低俗なティファニー赤プリクリスマスをやってきた、ろくでもない世代・・・。

 前置きが長くなりましたら、そんな店主らの世代からくらべれば、自分のオヤジ殿の自転車を亭主好みに改造して、結婚式で送ろうなんて、今の若い花嫁さん達の発想の豊かさ、成熟度の高さは見上げたものだと思いますね。

 あのバブルのバカ騒ぎの頃、気鋭の左翼青年だった店主は非常に腹立ち紛れに生きていたことを思い出します。銀座で焼き芋一個五千円。最高級のコーヒー一杯、阿佐ヶ谷で二万円・・・。死ね!と思っていました。

 それからすれば、今の若い子達の方がずっとまともです。

 教員なんて仕事をしていたせいか、店主は「近頃の若い者は」なんていう発想自体を禁止にしていたんです。そうやって一からげにして、見ないで、一人一人を肉眼で見ようとしていたわけですわ。

 と同時に、バブルなアホ世代の一人として、決してこの自分たち世代の人間は、後の子達を言えるほど立派なことなどしていない、と肝に銘じているわけですね。

 ちなみに、同棲のツケで生まれてしまった子供をコインロッカーに捨てた世代は、いわゆる団塊の方々です。今の総理大臣とかその辺の世代ですね。世代論は嫌いですが、それでもあの世代を店主は信用していません・・・。

 今日はよく脱線します。話を戻すと、この改造自転車、結婚式サプライズプレゼントの発想にえらく共感した店主は、ある仕掛けを思いついたんですね。二人の思い出になるための、公共機関を巻き込んだ壮大な計画なんですが・・・、それはまあ、次回にということで。

 つづく

ツルシで初めて ギジチタン車

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 大森研魔の社長と狸サイクルとのコラボです。
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 相変わらずの写真下手ですが、仕事はしっかりしています。

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 レーサーが兵器としての一線から退いたら、残りの道は衰退か典型として残るか?のいずれかではないか?と思っています。

 で、今典型として残っているのが、言うまでもなく鉄、クロモリのロードレーサーは、すでに主流としてレースには使われませんが、まさにロードレーサーのクラシックとしての地位を確立しています。

 で、その次に来るものは・・・?

 店主の予想ですと、先日パッソーニのところでも書いたように、次にレーサーの典型となりうるのが、チタン車なのではないか?ということでした。

 ロードレースの主流から外れていますし、チタンそのものが金属として魔性を放っていることなどが理由に挙げられます。

 その際、新ジャンルの確立の予感についても書いたかな?とおもいますが・・・。その新ジャンルというのが、このギジチタン・・・のことだったんですね。

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 鉄でありながら、チタンぽい・・・そういうと安っぽいですが・・・。

 鉄の典型とチタンの今後の定型化との融合、その先取りをこの値段で!という発想だけは革命的なもの作りなんじゃないかな?と思う次第ですよ。

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 今まで粋狂な方々からの特注で作っておりましたが、これが今やツルシで登場ということです。実物は写真よりずっといいです。

 店内に展示してありますので、是非ご覧になってほしいです。

 そして今、大森研魔の社長は、次の一手に移行しています。また近々、磨きの別の味、別の質感をしめしてくれるんじゃないでしょうか?

 お楽しみに!

トラック1.5に続く トラック2.5!

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 街道練習もバリバリできる、ガチなトラックレーサー1.5のご紹介は先日いたしました。

 これは競技志向の強い方に、ということで、学生・社会人の方々からお問い合わせをいただいています。時計をねらってもちっともおかしくはない水準のもので、値段と水準がアンバランス(水準の割に値段が安い・・・)というのもうれしい限り。

 あとは適材のもとに行くのを待つのみということになります。

 このトラック1.5よりも、少し控えめながら、ちょこっとはじけているのが、トラック2.5です。

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 クランクはトラック2.0のもの。ちょうど1.5のものと白黒が反転していますね。

 白黒反転といえば、ホイールもそうです。

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 シロの30ミリハイトのリムで組まれています。

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 当然前輪も同じリムで。街道練習用には申し分ありません。

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 ハンドルもやる気に満ちています。なで肩のトラック仕様。

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 付け根は31.8という剛性を確保できます。

 サドルもまあ、これでいいか・・・というもの。
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 フレームは鉄!フェザーよりも格上の今や幻となったフジトラフレーム単体ものです。コイツはそんじょそこらの鉄フレームよりもずっとやる気ありますよ!ちなみに当店在庫最後となってしまいました・・・。

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 やっぱり細身の鉄というのもカッコいいですなあ。イメージとして力を内にため込んで、ここぞ!で爆発できる・・・フレームなんじゃないかと・・・思います。

 もちろん街道もトラックも、行けます。ロードを乗っておられるあなた!固定ギアは大切です!

 まずは、クランクから初心に戻ったつもりで円運動を足に、頭の神経に刻み込んでもらいましょう。一定トルクで怠けペダリングをしないで・・・、それからロードに乗り換えてみてください、今までいかに効率の悪いペダリングをしていたか?が分かります。

 固定ギアには是非乗ってみてほしいですね、小声で当店は言い続けていくでしょう。このトラック2.5は、まさにそのおあつらえ向き、です!

未来のある仕事は良いねえ・・・ 子供とお母さんによる自転車自家塗装



 たびたびご好評を得ています!またまた軒先自家塗装です!

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 暑い日だったねえ・・・。水と洗剤でフレームを洗って、400番の紙ヤスリで足付けをやりました。

 お母さんと二人でね。

 お昼ご飯のあと、塗装開始!

 薄紫、藤色に塗りました!
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 暑かったせいか、塗料の乾きは良かったね。クリアをかけた頃なんて、フレーム自体が高温になってか、一瞬泡が吹いていた程だったよね。

 でも、まあ大きな失敗もなく、本当よくできました!お母さんの塗装才も並々ならぬものでしたね・・・。

 あとはいらないものを外しましたね。

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 チェーンカバーも外しました。ということは、足下にのこぎりのようなものが回っている、ということをしっかり意識してくださいね。

 自転車に乗るとき、ヒラヒラの服で、巻き込まれないよう、これからはいつも気をつけて乗ってください。

 こういう改造をしていると、「チェーンカバーがなくて、危なくはありませんか?」などと、当たり前のことを質問してこられる方がいます。

 のこぎりのようなものがむき出しで回っているんですから、「危ない」に決まっています。

 そうなると、そうした「危ない」ものを遠ざけてしまおうとするのが昨今の傾向かと存じますが、もっとも大切なことが抜け落ちてしまいませんかね?

 本当に大切なことは「危ない」ものを「危ない」としっかり認識しながらきちんと対処・管理する、ということです。そういう大切な機会がないがしろにされてはいけません。

 もちろん管理には能力というものがあります。二歳、三歳の子の自転車のチェーンカバーを外したりはしません。その子が、そうしたことをしっかり理解して管理できる域に達したことを見据えて、同時に、同じような見識をご両親なり保護者の方と共有できたと確信したときに限って、行っております。念のため。

 危険なものを危険だと認識して対処していること自体は危険ではありません。本当に危険なことは、危険なものでありながら、危険であるという認識を欠いている場合であります。考えてみれば、原発の問題と同じですね。「日本の原発は安全です」なんていうレベルの連中に管理を任せるから、こんなことになった。「原発は危険なものだ」という認識を持っているものにこそ管理を任せるべきだった・・・。となると、やはり「原発=危険」と認めることになるというジレンマ・・・、ウソと欺瞞にまみれだったというわけ・・・ですか・・・。

 当然ながら、車検や資格が必然ではない自転車整備・改造の類は、危険性を伴うというは当店としてもしっかり認識しておる次第でして、形式的な資格などに頼らず、現物を見て、構造を考えて、利用者の長幼や用途などもしっかり把握した上で、店命をかけて引き締めてやっておりますので、信用していただける方のみ、ご発注なりご依頼お願い申し上げます。

 たまに匿名で、資格なしの店が改造なんて危険だ・・・式のご指導いただきますが、そういう方は資格ありのお店に行っていただければいいだけのことで、その程度の老婆心以下のご指導はどうかご容赦いただきたいものです。

 そんなこんなで、特に失敗もなく、できてしまった、再生号!藤色とターコイズでコーディネイトです。

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 サドルを調整して実際に乗ってみて、その際の諸注意も共有して、再出発です!

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 照れつつも、満足げ!

 この夏、どこかの河原までサイクリングイベントしようか?自分で再生させた自転車で、水を飲みながら、ちょっといつも以上の遠乗りをして、河原で泳いで、魚でも焼いて、少し休んで帰ってくる、なんてどう?

 良い思い出になりそうだね。

 そうか!この夏、サイクリングイベントやろーかな!

 夏休み、自分たちの手で、自転車再生やってみない?募集だよ!

都内などはこの辺で・・・



 毎度お馴染みの、実用車の軽量化と高機能化の合体車です。

 まず無駄なものがないから、軽いです!

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 ちょいと悪のりして、固定ギアです。もうなじみの方々も多くいらっしゃると思いますが、固定をもう普段使いにしてしまう・・・、いいっすねえ・・・。

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 当然キャリパー化していますので、ホイールの着脱は楽ですから、通勤自転車としても合格でしょう。十分以内でパンク修理できて復帰できます・・・修理に慣れれば・・・ですが。

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 この手の多くはフラットバーがほとんどですが、今回はまあ、ブルホーンタイプを付けてみました。

 前傾になりますので、グイッと前に出ますよ!

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 国産メーカーのものですから、フレームはいいですね!

 都内などはこれで十分じゃないでしょうか?

 盗難の心配はゼロではありませんが、少なくとも、過剰な自転車煩悩かlらは解放されるでしょう。

 軽量で固定、オマケにブルホーンなんて・・・、ある意味通ですよ。あらゆる自転車に乗ってみて、それらの良さは熟知していながら、普段使いの都内バージョンはコレでいいんじゃない?

 気まぐれで作ると、ホイーっといつの間にか売れていくコイツら・・・。

 ぶっちゃけ3万台にて、高機能軽量車の発売です!

 盗難といえば・・・

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 先日の、広瀬さんの盗難車、まだ情報などは上がってきていません。

 ご本人曰く・・・「じわじわとボディブローのように
悲しみが毒のように回ってます」とのこと、お気の毒に・・・。

 店主もやられていますので、指先から血の気が抜けていく感じなど、含めてご理解いたします。

 こちらの目撃情報なども、まだまだお待ちしています。連休も終わって、車体も動き出す可能性大ですので、皆さんすれ違う、赤のフォルクスが目にとまりましたら、スペックなどをご確認いただければ、幸いです。

 と、いうような、盗難という人災に対しても、この手の実用車軽量化高機能車は、ほぼ無縁・・・に近いと申し上げておきましょうか?

 限定された範囲を、盗難の危機から自由に、かつ軽量高機能的移動をなさりたい方、よろしくご検討ください!


シュウィン ビーチクルーザーのお直し



 年季の入ったビーチクルーザーです。これを走れるように・・・というご依頼。

 ご依頼もとは、当店の正面にあるお宅に、年に二度、植木の手入れに来る職人さんの息子さんからです。

 同業ではありませんが、手間仕事で稼ぐという共通点もあり、初夏と晩秋に行われる、二度の手入れの際には、立ち話以上のお話を聞かせていただくなど、当店にとってもちょっとした風物詩的な間柄、ともいえるかと思います。

 その息子さんが長年にわたって、酷使しつつも乗っていたビーチクルーザーです、これを乗り続けていきたい!ということなので、当店としては、もちろんできることをやっていきたいというわけです。専門外ながら・・・。

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 ホイールはサビだらけで、前後とも交換・・・かな?という感じですね。

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 それと、フォークも・・・やられています。曲がっていますねえ・・・、ちょっとした事故かな?

 後輪がコースターブレーキというペダルの操作によって制動をかけられるタイプのものです。あまり一般的なパーツではありませんが、シマノさんはしっかりその辺もフォローしてくれています。

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 ハブが決まれば、ホイール組み完了!

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 赤いタイヤまではいて、ど派手路線に・・・。

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 前輪もちょっとおしゃれなラージハブで、組み付け完了。

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 曲がったフォークはメッキものに取り替えてます。

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 ビーチクルーザーにカンチブレーキ?という感じはしますが、Vブレーキよりはまだマシか・・・と。あと、これにより二系統のブレーキ装着ということで、お咎めもなしです。

 台座も付けたとなると、つぎは・・・、

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 カゴですね。完全町乗りバージョンです。

 そして、茹でたカニを彷彿とさせる、はげペイントフレームです・・・、これはもうこのままに、これも味ということで・・・。

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 これにてイザ再生!

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 ド派手にかつ町乗り便利なクルーザーに変身です。

 クランク回りと抜けないピラーには、まだ爆弾はあり・・・ですが、とりあえず乗ることに関しては、信管は抜いていますので、走行中に爆発することは、ありません。

 一見古くとも、よくよく見ると手入れがしてあって、意外と高機能だったりする・・・、そういう自転車が一台でも多く街道を走っていただきたいと思いますな。

 自転車は乗り手を象徴していますな、じっと自転車を見る・・・。

久々ですが・・・盗難情報です

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 久々ながら、不愉快な情報です。

 上記、美人のレーサーが盗まれたようです。

 当人の弁、状況やスペックです。


横尾双輪館 HOLKS オリジナルロードレーサーを2011/07/16
武蔵境自動車教習所の駐輪所で盗まれました
狸さんのネットワークで広めてくださいませ


渋い赤に白のロゴの車体です
仕様は2006年カンパ ベローチェ フルコンポーネント
シートポストはコーラス
リムはマビックオープンプロ36H
ハンドルはデダ レディス
ステム チネリXA HOLKSの刻印
ペダルはミカシマRX-1にクリストフの鉄クリップに赤いストラップ
オーストリッチのフロントバック装着
赤いボトルケージとトピークの空気入れつけてます
トップチューブにアルファロメオとマルティニレーシング、カンパのシールを貼っています

師匠からのパーツてんこもりの上、思い出たっぷりなので
魂抜かれました。

以上です


相当思い入れのある一台らしいので、魂抜かれた脱力感が伝わってきます。

クロモリのフォルクス、カンパ搭載のかなり美人な一代ですから、目立つと思います!

見かけられた方は、こちらのフォームからか、直接to.ke@mx1.ttcn.ne.jpの方まで、ご連絡ください。

情報お待ちしています!

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持ち込みストラトスのシングル化



 上のストラトスといえば、当店の主力商品ですが、このフラットハンドルタイプのものは、そのままの形ではお出ししていません。

 あくまでも入門ロードということで、ドロップハンドルにしてお出ししています、いつものことですが・・・。

 この持ち込まれたストラトスを再塗装して、シングル固定化する・・・という当店らしいご依頼をいただきました。

 ストラトスにこうしたことをするのは、当然初めてです。待っていると面白い依頼というのは来るものですねえ。

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 当然ドロップハンドル化いたします!

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 フレームの前三角は、シルバー塗装にしています。

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 バックの三角は、緑がかった黄色のキャンディーをかけています。二色塗りですね。

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 後輪はシングル用のものを組み付けました。そこに・・・、

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 固定ギアを付けて、チェーンの長さを調整していきます。

 前ギアは、デフォルトのもの。
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 何度か合わせて、ピッタリのものを・・・。好きなギア比は自由には選べませんが、こんな感じにシンプルになりますね。

 ストラトスなんて今まで一体何台いじってきたんでしょう?しかし、今回ここまでするのは初めてですねえ。ちょっとというかだいぶ雰囲気が異なったストラトスになりました。

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 最初の最初から、自分の好みとセンスを乗っけて走るみたいですね。

 そういえば、最近このストラトスをブルーメタリックに塗ったものの納車をしましたっけ?

 パッソーニのところでも触れましたが、新ジャンルの基体に、どうもこのストラトスが一役買いそうです。それだけ可能性を載せてもそれに答えるだけの車体である、ということは言えますね。

 これからも変幻自在のストラトス、お見せしていきます!

軍用自転車 再塗装とシフターブルホーン

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 ハマーといえば、脇の小さい字に書いてありますが、軍用自転車のレプリカのようですね。

 軽量アルミで組まれた、折りたたみ式の自転車。実戦として同じような形式で使用されているか?などの詳細はわかりませんが、見た目より軽くてコンパクトである、とはいえると思います。

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 今回これを、マットブラックへ再塗装と、シフターを変更、ブルホーンバーに付け替えたいという改造依頼です。

 その前に、この自転車は非常に特殊なギア構造をしています。

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 内装三段でありながら、外に9速のギアがついているというもの。内装三段×9速ということで、27速というものなんですね。

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 内装の変速機構と、外装のディレーラーが見えますね。

 これをブルホーンバーにするので、シフターは何にするか?

 大問題ですが、すんなり9×3のティアグラSTIを付けてしまいました。

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 右は従来の9速と同じなのでそのまんま。

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 フラットバーが付いていましたが、
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 ブルホーンバーも装着完成です!
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 あとは再塗装です。
 
 黄色の太いセンターチューブをマットブラックに。

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 いきなり重厚です!

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 折りたたみ機構があるので、多少複雑な形状をしており、塗装もそこそこ難しかったですねえ。

 ハンドルが変わって、シフターも激変して、そしてフレームまで再塗装してできあがったものが・・・これです!

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 ググット、機関車のような重厚感をまして、いよいよ軍用現役!という感じですね。

 マットブラックもいいですが・・・、先日やったカーキ系にしてもいいかも・・・なんて思いました。

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 本当モロ軍用ですね・・・。

 世の中にはミリオタ、軍事オタクとでもいうのでしょうか?そういう方々がいるそうで、そうしたところへも届くような再塗装というのもありですね。

 調色の方もどんどん勉強していかないとね。今、和を中心とした、色のトレーニングをしています。

 塗装の方でも新ジャンル!とまあ、どこへ行くのやら・・・です!

新ジャンルの予感 その露払いとしてのパッソーニ



 イタリアの名車を露払いにするなんて、だいぶ大風呂敷であることは予感されてるかと思います。

 ただ、このパッソーニ行けています。

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 基本中の基本をチタンフレームに置いているようです。

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 これなんかは、フレームパイプの径や載せているコンポ、履かせているホイールなどを見ると、モロ競技性の高い自転車であることは分かりますが・・・。

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 こちらなどは、細身のフレームに木製のリムなどかなりの工芸路線をとっていると思えます。

 競技路線も工芸路線も両輪を行くパッソーニか・・・と思いきや・・・。

 今の競技の主流とは、いわずと知れているのは、一も二もなくカーボンでしょう。カーボン以前のレースの主流はアルミで、そのアルミからカーボンへ移行する間に、花火のように打ち上がっては消えていった素材がありました。

 マグネシウム合金とチタンかな。前三角アルミ後ろ三角カーボンといったハイブリッド車など、カーボン前の群雄割拠の時代であったかと思います。

 その中で、チタンは早々とレース主流の素材から外れていったように思いました。軽いし酸化にも強いので、海辺のトライアスロン車としては重宝されたようですが、本家本元のロードレースの方では、その柔らかさからか、一瞬たりとも主流になったことはなかったと記憶しています。確か・・・そうだったような・・・。

 では、なぜレースの主流にはなれず、加工も楽ではないチタンが今なおなぜ、作り続けてられるのでしょうか?
 
 たぶんですが、チタンという金属のもつ魔性のなせる技、なのではないか?

 チタンはチタンであるだけで、すでに妖しいのです。

 パッソーニのカタログを見ると、「豪華さとデザインと娯楽性の理想的統合」だの、「最高級の素材と伝統的な超一流の職人芸」、「表現、感覚、強さ、これがパッソーニのスタイルです」などが唱えられています。

 ただ、どこを見ても、「現代の激しいレースシーンを支える最先端の技術・・・」というような「レース」に関する記述はなしです、ホイールぐらいかな?

 確かに最高級のレーシーな車体はパッソーニチタンにもありますよ、しかし、今フランス一周に狂奔している選手達に、積極的に提供されるような気配ってありますかね?あったらごめんなさい。でもあまり聞きませんね。

 スピードを争うレースから一線を退いた素材は、一体どこへ向かうのか?

 例えば鉄なんかを考えてみると、日常使いに近いものになるか、自転車の美の典型となって、時に工芸的な価値を保持されつつ、不滅の地位を確保する・・・、なんて感じでしょうか?

 鉄はすでにレースの一線から退いています。鉄の次に来る典型になりうるものは・・・、素材として妖しさをほこるチタンなんじゃないか?なんて勝手に思うわけです。

 ではアルミは?・・・ウーン、ある意味まだ半分現役的なところもあるし、安価な日常使いにもなってはいますが、まだ工芸の領域には行ってないような・・・、せいぜい今はなき接着時代のアランぐらいかな?そういう意味でまだまだ未開拓な素材であるかと思います。

 チタンに戻りましょう、そう、チタンが主流として残る場所がレースではないとすれば、残る工芸路線の典型をどうやって確立していくか?ということが、チタンの生き残りとして重要であると思われます。

 そういう意味で、パッソーニって先駆的にそうしたことに、非常に高レベルな状態をもって挑んでいる、という果敢なイタリアンということが言えるのかも知れませんね。

 しかもチタンだけではなく、これからの鉄、伝統を超える鉄の可能性なんかも探っているようですよ。

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 ステンレスフレームなんだと。

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 こちらはライトスチールと来る・・・。こういうところに自転車製作の伝統が本当に根付いているイタリアという風土を感じさせられますな。新たな鉄の可能性、これはまたいろんな方面に開かれていくかも知れませんね。

 で、今回なんで店主がパッソーニなどに関心を寄せているか?ということですが、珍しく当店があのFUJIに続いて、パッソーニの特約店となった・・・というわけなど全くありません。

 そんなことあり得ません!一台百万の車体をどうこうできる身分ではありませんから・・・。

 ではなぜ、パッソーニか?それも表題にあるように、露払いに使う・・・?

 なんだこりゃ?でしょう?

 解題は徐々にやって参ります。しかも作品を示しながらです・・・、ということは?!

 そう新ジャンルだよ!新ジャンル!ただいま開発中!

幼児の遊具から 少年の自転車に!


 
 カゴがあって派手な泥よけがあって、サドルが低くて、なぜかブロックタイヤの幼児用のマウンテンバイク。形だけを取ったという代物ですが、一つだけ評価できるところがあるとすれば、たぶんフレームは頑丈なのではないか?ということです。

 太い鉄フレーム、溶接シロも相当あって、かつ三角が小さい、頑丈にならないわけがありません。

 にもかかわらず、サドルが意図的に低いのか、フレームの天寿を全うできず、途中でうち捨てられる可能性の非常に高い自転車でもあります。

 何とかならないかな?この辺を基体に、ジャンルごと作ってしまうことって・・・。なんともいえない新ジャンルの小径車を作る・・・、この辺次回へのチャレンジだと思います・・・。

 通常成長に合わせて、サドルを上げていきますが、買い換えをすすめるためか、ピラーが短くしかもサドルと一体型なんてことをしているわけで、「アー、もうサドルはこれ以上延びないから、買い換えないとねえ・・・」なんて業界一体となって、親御さんから銭を絞ろうなんて、なんとまあ浅ましいことか?!想像力のない物売りなんて・・・。

 そういう流れに真っ向から逆らう・・・なんてほど構える必要もないくらいの改造をやって、少年レーサーを作っていこうかな?

 まあ、いらないもの外して要所をしめる、いつものやつです。

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 少年といってもレーサーですから、ドロップ化でしょう!

 といっても少年ですから、幅の最短のものにします。
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 シフターは、バーコン!
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 ブレーキはホイールの着脱を楽にするために、これまたいつものキャリパー化をします。
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 今回の改造はここまで!

 今後の課題として二つ。

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 今後距離と身長と意欲が伸びてきたら、クランクは152のダブルにして、フロントメカ付けて、バーコンで引こう!
 正真正銘レーサーもどきになりますよ。
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 ローラーブレーキを外したあとのここ。ここには固定コグもはまります!

 冬には意図的に固定にしても良いね、一台でレーサーもどきと固定に変身!イタリアの子供か!なんとまあ親孝行な車体なこと!こうでないと!

 前にも申し上げましたように、自転車競技はどうしても自転車という装備を必要とします。となると・・・、小金持ち以上のプチブル以外始めることすら無理なんじゃないの?ということになったとしたら、裾野はえらく狭くなるでしょう。その辺最悪ボロ布丸めて、ボールにして蹴っていれば成立するサッカーとはぜんぜん異なってくる・・・。

 でも、そこまでいわなくても、普通日本の少年達は自転車には乗っていますよねえ・・・。その普通所有している、ということを利用して、自転車競技への誘いはできないか?ということなんですね。

 すぐに子供用レーサー!なんて買わなくても、今持っている自転車で何とかしながら、体が決まるまで、それらでもたすことで十分な環境を作ることも可能なのではないか?

 で、今回もそのような意図に乗っかって、理解力あるお父さんよりご依頼を受けて、暫定的に完成したのがコレです!

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  カッコいいでしょ?この少年、名付けてマッハフェニックスというのだそうだよ。不死鳥のように、しっかり蘇っていますしね。

 新しい自転車なんて買わなくても、暫定的完成として、これだけのものに変身するです!しかもあくまでも暫定的なものですから、例えば中学生になった、というような状況の変化にもまだまだ対応できる余地がありますよ!

 こんな自転車が増えていくと、マジで第二第三の別府・新城君達の誕生も夢ではなくなりますよ。

 成長に合わせて、調整の必要な自転車をいじりながら大切に乗り継いで、そしていざ体が決まってから、統一コンポで組まれたレーサーに跨ったとき、最初からあてがわれた者とは、一味も二味も違った感慨が少年をとらえるでしょう。そういう稲妻のような体験がモチベーション維持などのためにも大切なんだよなあ・・・。

 たぶんですが、少年時代のハードの問題はこれで解消なんじゃないかな?子供の頃からいろんな筋肉と神経を使う競技なりを色々やって、その内どれかと絞っていく。その子供の頃のスポーツ枠に自転車を食い込ませる!移動の手段だけじゃないんだよ、自転車は競技的要素もあるんだよ、だから自転車を競技を意識して乗るとその他のスポーツにも絶対に役に立つんだ!

 こうしたことも含めて、ソフトが大事になってきますね。校庭でのオーバルレース・・・やっていきたいねえ。

 マ、今年のツールでは日本人は走っていないようですが、少しずつでも日本人の競技レベルは上がっているそうなので、「うちの坊主も!」と思われる親御様、どうぞご相談ください!
 

11月6日ですが・・・

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 これは、今から二年前に新潟の長岡市でおこなった、タンデム自転車体験乗車の会に参加したときのものです。

 ただ単に、タンデム乗ってみませんか?というよりも、イベント自体が非常に福祉色の濃いものだったので、重きは視覚に障害を持っておられる方々を後ろ座席(ストーカーといいます)に乗ってもらって、我ら目空きが、前で(パイロットといいます)、引っ張るということを中心にやってきたわけです。

 後ろといっても、前に合わせてペダルを回さなければいけないので、これは紛れもなく協働、ということになります。

 自分の足で前に出るという、自転車の自転車足るところはしっかり確保されているところがなんともタンデムの良いところです。本当に息が合うと、そこそこの走行感が味わえるからねえ。

 この時も、子供から八十手前のお年寄りまで、多くの方々に乗っていただいて、かなり喜んでいただいたかと記憶しています。

 特に、人生の途中から視覚を失った方々からには、もう絶大な支持を得ましたね。

 風を切って感じながら走るのであれば、オートバイの後部座席でも十分なんです。そこに自力で踏む!という要素が入ることで、状況は一変するんでしょう。

 「あの感覚を思い出したんだよ!」「僕はねえ、真田君の後ろで泣きながら走っていたんだよ」などという言葉をいただいたりして。

 人生の途中で目が見えなくなる・・・。一体いくつの山をこの方がたは越えてこられたんだろうか?

 ほんの少しの間ですが、目になりますよ。

 で、このタンデム試乗会ですが、ちょっと先ですが、今年の十一月六日に、今度は新潟市で行われる予定あり、今年4月まで長岡市議会議員をしておられた藤田さんよりお知らせが入りました。

 もちろん二つ返事です!

 イベント内容の概要がより形になってきましたら、その都度お知らせいたしますが、こちらとしても関係各所に働きかけて、視覚障害者のためのサイクリングの定着を目指して、まずはハードの提供などもやっていきたいと思っています。

 まだまだ概要手前の状況ですが、当日のボランティア参加なんかも今から募集しますよ。前乗りの練習も必要ですし、できれば、風景の実況なんかも、上級のパイロットには求められますから!

 自転車でできるボランティア・・・何て事をずーっと考えています。その一つが、マラソンの先導、ということで、これは毎年田麦山のロードレースで実施していることです。

 他には・・・、というのが特殊な車体ですが、タンデム車によるこうした活動です。

 もっと他にないかなあ・・・。まあ、絶対にあるはずでしょう。本当の意味での自転車文化の成熟化というところに、何らかのボランティア活動と自転車との関わりというのは、非常に重要な気がしますね。

 ごく普通に自転車が○○というボランティア活動に参画している・・・、こういう事が成熟の厚みとなっていく、というような予感がするんですね。

 ボランティア活動も含めて、アイデア募集します!

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 まあ四ヶ月先ということで、まだ時間はありますが、大会形成の過程なども当ブログで公開しながら、知恵と手をお借りしながらも徐々に盛り上げていこうか?と思います。スケジュールあけておいてね!

 人と知恵をお待ちしています!

新生多段BMX・・・こんなことまで・・・


 
 この状態での持ち込みです。珍しいですね、当店にBMXなんて。

 この辺のものって、通常当店の扱っている規格とは異なるものもあるので、二つ返事でお引き受けすると、あとで大変なことになることもなくはありません。

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 このBB規格のところなんかも、JISだのITAだのとは全く互換性はないはずなんですが、これにはアダプターが付いています。セーフという感じですね。

 このBMXを使って、多段化できないか?というご依頼です。

 見るとプラスチックのホイールです。

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  これに多段ギアを付けることは、全くできなくはないにしても、ホイールのセンターが出るかどうかと言う保証はほとんどありません。

 スポークのホイールであれば、あとからセンター出しなどもできますが、プラのホイールとなるとそうはいきませんから。

 となると多段はあきらめか?とも考えがちですが、多段とはリアディレーラーだけにあらずです。

 フロントを一枚から、二枚、三枚とかえることで、これも立派な多段化することが可能となります。

 で、やってしまいます。

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 アダプターがあるので、クランクは通常のものと互換性があります。ですから三枚のクランクなど選び放題です。
 それにフロントディレーラーを付けて・・・。

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 フロントのみのシフターを付ければ、ハイできあがり!と、オット!チェーンのたるみはリアディレーラーでとります。

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 多段にして、あともう一つミッションが、カゴ付けです。
 
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 ホイ!と付けてしまいます!

 で、完成したのが多段化BMX・・・、こんなのもありかな?という一台です。

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 コンセプトからいうと全く新しいコンセプトを作ってしまったような、多段BMX。

 なんだ?あの珍しい小径車???と思って振り返ってみて、その出所が分からないまま、頭に?を載せて走る方が見えてきそうなくらいの、変な自転車です。

 でもリッパに走りますね。

 あるジャンルの中に入り込んで、そのジャンルを食い破る!というほど過激な姿勢などありませんが、結果的に壊れて、何か新たな予感を持ってくるようなものができたら、それもまた楽しい、偶然というのは仕事であるか?という問いは重いものですが、キッカケは偶然であったとしても、それをうまく形式化していくことができれば、それもまた一つのジャンルになるかも知れませんね。

 車種も何も全く分からない中で、なんか変な自転車があるんだけど、動かせませんか?走らせることはできませんか?というものがおありの方、一度ご相談ください。

 何とか安全に走れるように・・・、できる限りのことはやって参ります!

黒馬君のはずが・・・色変わり



 当店の入門ロードの一押し、FUJIストラトスの当店版です。

 手元変速にし、車体にあったクランク長やハンドル幅にかえて、時に色まで変えて納車して参りました。

 その後の発展系など、利用者さんによって色々あるようで、そうした発展なども一定レベルの車体があってのことなので、まあ、入門としては良い方ではないか?と思っていおすすめしている次第です。

 今回はこれをブルーメタリックにしてほしい、というご依頼です。

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 よくある色といえばあるようですが、当店からは・・・初めてでしょうか?

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 ブルーメタリックの中塗りに、薄いブルーキャンディーをかけています。

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 色のみ出荷時の変更はプラス一万で承っております。

 やっぱりガラリと印象が変わりますね・・・。
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 フレームの色のみの変更ですから、その他の茶系のパーツ類はそのままなんですが、ブルーと茶系の組み合わせもいいですねえ。こういう偶然の組み合わせから習うことってありますね。

 色が違うと全く異なった一台のようです。

 色に力を感じる人って少なくないようですね。同じ車体でも色によって、記録というか、勢いが違ってくるということもあるそうで、確かに好きな色と嫌いな色とでは、全く意欲が異なってきてしまいますね。

 こんなことがまた入門ロードストラトスのオプションになりそうですね・・・プラス一万円。

 近い内にまた、ストラトスでギョギョっと驚く数台をお見せできるでしょう・・・、展示場もできたことだし・・・、キキキ!

子乗せカゴの可能性・・・



 ついにママ狸んも、パパ達の領域へこぎ出した・・・、だってツーリング車にイェップなんですから、お父さんの踏むツーリング車に子供が・・・、まさに当店が理想とする子供とのサイクリング風景です!

 当店が推しているイェップやハマックスなどはまだ、子乗せカゴとしてはまだまだマイナーな領域でありますから、国内の子供運搬車のようなママさんのみの御用達、というイメージが付いていませんね。

 ですから、簡単にパパさん自転車につけても、全く違和感がありません。新鮮みとセンスの良さがそうさせているのでしょう。

 これからもパパさん達、もっと積極的に子育てに参画しましょうよ!金かけなくて、手をかける、声をかける、借金やローンなどに身も心も発想までがんじがらめに縛られないで、精一杯のその日暮らしにかける・・・なんてダメなのかな?

 江戸っ子は宵越しの銭はもたない・・・というそうです。四五年に一度の割合で大火におそわれたかもしれぬ江戸の街。今でいえば四五年に一度大震災に遭うようなものでしょうか?

 であれば、蓄財しても仕方がない、家なんか持っても仕方がない、向こう三軒両隣の助け合いの方が大切で、遠くの親戚より近くの他人を大切にして、そんな中でも家建てて住まわしてくれる大家さんといえば親も同然だったんでしょうね。

 つまり、江戸っ子っていうのは、どうもエマージェンシーを大前提として生きていた、ということがいえそうで、そうした生き方の規範のようなものの中にこそ、現代日本を生き抜いていくための大いなる知恵とヒントがあるのではないか?

 なんて考えるわけです。元々湿地帯だったところを埋め立ててできた江戸ですから、そこに全国から根無し草が集まってきて当時世界的な大都市となった江戸。こんなところに出てこなければならなかったなんて、きっと訳ありに違いないんだったら、そうした氏素性については互いに問わない。

 よそ者だって三代住み着けば江戸っ子になれる、そうした開きを持っているところが、ドライながらも互いに助け合ってやっていったんですから、様々な地方の風習や情報が入り交じれば、それはもう最強だったんじゃないかしら?

 こういう可能性は今の東京にだってしっかり残されているはずです。当店もそうした何らかの基点になれるように、日々務めているわけなのです、これでも。

 東京は冷たく世知辛い、なんていつまでたってもお上りさんのようなことを言ってないで、自分から声かけてみればいいのにね・・・。

 何の話でしたっけ?そうそう、お父さんも子育てに参画!でしたね。金が稼ぎが難しくなってきたら、金じゃなくて手をかけたら?というご提案です。塾が高い、というならお父さん、あんたが勉強教えなよ!ネズミランドが高いんなら、それよりも面白いところにサイクリングしてくれば良いんじゃないのか?

 そうしたところに、当店も自転車を通じて、お役に立って参ります!

 と、ところがなんです、今回のイェップの子乗せカゴは、実は全く用途が異なるんです。

 子乗せじゃなくて・・・

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 なんとギターのせカゴのために使用するというわけなんです。

 ギターの子乗せの空間には、アンプも入れるとか・・・。

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 もちろんこれだけでは、まだ不十分ですが、あとはどうしたアダプターを駆使すれば、安全に安定的にギターその他の装備が運べるか?をもう少し時間をかけて検討していく必要はありそうです。

 なんといっても二十キロ以上の荷重に耐えるんですから、これはこの道で使わない手はない!

 へエー、こんな使い方あったのかい?と思わせるくらい劇的な使い方なんかについても、今後完成し次第、公表して参ります。

 しかし、せいぜい子乗せカゴなんて、一人の幼児に対してだったら五年くらいで用無しになってしまいます。しかし、その後はどうなるんでしょうか?

 イェップに関しては捨てるのもったいないと思いませんか?

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 こんな頑丈なフレームが残るんですから、これは形を変えて使えないかな?と考えるのは人情でしょう。

 イェップさんもその辺でアダプターか何かで、子乗せ引退後の使用アイデアを何か形にしてくれないかな?なんておもいますね。

 なんといっても、二十キロ以上の積載に耐える構造をしている土台なんですから・・・ね。

 で、このギターを乗せる芸人さん。ストリートミュージシャンです。ギターとアンプと最小の装備で、自転車で行けるところ、外でのライブを展開していくという。

 将来は?何ていうこちらのアホな質問に・・・、

 将来も外で歌っていきたいです・・・と。

 この子も宵越しの銭は持ちそうにない・・・、だから当店に来てくれたのかも知れませんね。

なるほど、今後少し時間をかけて研究して、完璧なギター運搬号、もとい!ギターとサイクリングできる自転車を完成させていきましょうや!!!

新たな展開 どこへ行く?



 二台の自転車が、上下に展示されています。

 下のものだけでしたら、メンテのため、ということも言えますが、上下となるとこれは展示です。

 もう少し左を見てみましょう。

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 なんと上から三台の自転車が展示をされています。

 なんか自転車屋さんみたいですね。いや、まだかなあ・・・。自転車好きの、複数台所有者の部屋にしか見えないかな?

 まあ、痩せても枯れても、当店は自転車屋なので、これを展示ということで描写するなら、やる気満々、つまりテンポとして、一皮むいていく、という方向性を意味しています。

 といっても、あとはLEDでのライティングというぐらいで、本来的な意味での狸サイクルとは、あまり変化はないかも知れませんが・・・。

 ただ、今までは、つくってきた自転車をゆっくり鑑賞していただく、ということが非常にできにくかった、ということもありまして、なんか外に並べていると、ただの売り物自転車としかみえないですしね。

 今後工芸系統にも乗り出していくとなると、できあがった作品を展示して、じっくり鑑賞していただく、という空間がなくては、どうしてもブログ等でのつくり流しで終わってしまいますしね。

 磨きの大森研魔さんとの提携もできたことだし、塗装方面でもやりたいことだらけですから、展示と鑑賞の場作りは課題となっておりました。

 まあ、それを今回ゆっくりと、手探りで形にしていったというわけです。

 常時九台の展示が可能です。その他天井裏など含めるとプラス八台、時々展示の位置変更や内容変更などすれば、ちょっとした自転車画廊になるかな?

 流すだけでなく、ストックもしていく・・・、そんな方向性を目指して、ゆっくり泳ぎ出します。

 名付けて、錦鯉サイクル(にしきりさいくる)!略して鯉サイクル(りさいくる)、これじゃあ本来の狸サイクルと区別が付きませんな。鯉する鯉サイクルとでも呼び分けようかな?

 チャポーンと、船出です!

サビも味のウチ コーティングしています

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 これ以上サビは進でしょうか?たぶん劇的にはそういうことは起きないでしょう。

 こういう状態で持ち込まれたフレーム。このサビの味を生かしてほしいと・・・。

 まずは、真鍮ブラシを徹底してかけて、表面上の錆を落とします。

 それから脱脂して、ミッチャク系のものをかけて、その上から、艶消しクリアをかけています。

 これだけ手をかければ、劇的にサビが内部にまで進んでいくことは、あまり考えられないでしょう。

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 艶消しクリアって、かけてみてもかかっていないように見えますね。磨きフレームのコーティングにも仕えるかも知れません。

 これでフレームの処理ができると、あとはパーツ類で使えるものと新作するものを整えて、一台組み上げていきます。

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 クランクは付いていたものを使います、元々ロード系のものでしたのでインナーのギアを使用。

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 今回初めて使用しました、ポリッシュのロープロファイルのWOリムです。日本刀のように光ります。

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 このリムでシングル用のホイールを組んで、小ギヤをはめてチェーンを張ります。

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 ハンドルはブルホーン、革系のバーテープを巻きます。サビとの相性・・・というのでしょうか?あくまでも味としてのサビであって、決してほったらかし偶然系のサビではありません。

 そして、サドルも、懲ります!

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 ブロンズの鋲とレールが革の色と合っていいですね。値段はそこそこであっても、いい物はいい!

 こんな組み合わせで・・・どう見えるかな?あくまでもねらいとしては、味としてのサビ!なんですが・・・・。

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 古いプジョーをよく手入れして、長く乗っている、というところがかいま見ることができれば、いいか・・・と。

 今後は、こうしたサビをもっと意識的に使って、金属の表面加工の領域まで高めていけたら、と思っています。ちょっとアイデアがありまして・・・。

 しかし、まだ、室内や物置に忘れられたフレームや自転車が眠っているんでしょうね。こうして手入れして、パーツと合わせると、本当に生まれ変わったように自転車って走り出すんですよね。

 今まで眠っていたなんて全く思えない走りをするんですね。そういう自転車を一台で起こして街道へ戻す、大切な仕事です。

 そういえば!と心当たりがありましたら、まずは救出して、お持ち込みください!自転車だけでなく、それと共につくってきた思い出なんかも再生するんだって!

意外とむずかしい子乗せカゴ 応用性ではハマックス

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 有り難いことに、当狸サイクル内、別部門として成立しましたママ狸んですが、徐々に好評を得ている感じがします。一日一件はお問い合わせが来る、といってもいいかと思います。

 それが、単純にデザインがいい、わかいい、というだけではないのではないか?と感じます。

 物事、あてがわれたもの、それしかないと思っていた領域に、実は選べるんですよ!好みや考え方を盛ることができるんですよ!ということが本当にわかれば、人の行動パターンは変わっていくはずです。

 子乗せカゴの周辺にも、そういう選択可能性、というところに気づかれた方々が増えてきた・・・、のではないかと感じます。

 何もことは子乗せカゴだけではありません、政治もエネルギーも実は選択可能であるかも・・・と気づき始めれば、自ずと人々の行動パターンにも変化が起こっているかと・・・、それをヒステリーだのポピュリズムだのとしか描写できない輩がいるとすれば、悲しいことです。
※そういうのに限って、オジキのポピュリズムに乗った集団ヒステリーを利用し尽くして当選しているにすぎないのにねえ・・・。

 ただ、やはりこの手のハイセンスものには癖があるようです。もちろん自転車は千差万別、乗る方々の体格も星の数ほどあるわけですから、それらの条件をすべて満たして、取り付けていく施工には一定の技が必要なようです。

 ネットでお安く購入されただけでは、ありゃりゃ・・・ということにも成りかねません。

 それでも自分で!という方には、応用範囲が一番きくのは、たぶんハマックスなのではないか?と今までの経験上では思いますので、参考にしてみてください。

 先日ご紹介したように、ポリスポートを電動自転車に付けるのは、むずかしいかと思います。
 キメラのように、ハマックス台座に替えるとかよほどの飛び道具を使わない限りは、むずかしいでしょう。

 いわんや、電動にイェップを付けるのはよりむずかしい・・・。ほとんど無理に近いと思われます。

 輸入元の方々は、輸入しているだけなので、施工についてはほとんど詳しくないと思います。形式的な答えで終わってしまうでしょう。

 そういう意味で、取り付けに癖のあるこうした商品を使用条件の異なる千差万別の自転車に合わせて、取り付けるというのは非常にリスキーな側面がありますので、ご自分で購入されて自分で付ける、という際には、十分にこうしたリスクを計算に入れた上で、行っていただきたいと思います。

 今回も、電動自転車という条件に、プラスされるところの、サドルの位置を低くするという条件が加わっていました。

 電動自転車の心臓部である電池をくぐって台座を取り付けることは、大してむずかしい作業ではありません。
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 多少の工夫をしてやれば、取り付けは可能です。電動自転車への取り付けも、ハマックスが最強かと思います。

 問題は、その台座に取り付ける金属棒の角度とサドルの位置関係を調整することなんですね。

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 今回は、ハマックスのオプションとしてある、この三点折りの特別金属棒を使用することにしました。

 でないと、サドルを低い位置で固定することができなかったからです。元々この自転車についていた肉厚のサドルは放棄して、写真のようなノーマルタイプのものに付け替えて、再度金属棒もオプションを使って、という二重の調整です・・・。

 と、プラス、金属棒自身の角度調整という実は三重の調整が入っているんです。

 まずはサドルに干渉しないように、最下位の折れの部分をより下方へ曲げます。

 すると本体の乗る位置が後輪の泥よけに干渉してしまいます。そこで中間の折れを上方に持ち上げます。干渉の問題は解消されますが、するとまた今度は、台座が前のめりになってしまうので、最上位の折れを今度は下方へと下げます。

 それを現物を見ながら、何度か繰り返して、ようやっと・・・、
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 泥よけとサドル、両者に干渉しないベストポジションが得られるというわけです。結構大変ですよー。

 ちなみに、この手の内容について書くと、相変わらず匿名で「危険な改造はやめろ!」式のご指導が入りますが、どの程度の強度があるものに、どのくらいに力をかけて、どう加工すれば危険はないか、ぐらいは把握しておりますので、 ご指導無用。

 よほどの加工が入らない限り、工賃は商品代に含まれております。これからも多くの方々へ、自転車の選択可能性、ということを体感していただきたい、子供の安全運搬から、子供とサイクリングしたくなる自転車作りも大切にしていきます。

 ママ狸んの背後には、狸サイクルが付いています!

稲は順調!

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 新潟田麦山でお世話になっているお米の師匠、庄平先生です。

 手前の田んぼが、お借りしているタヌキんぼです。稲はお陰様で順調に育っています。田植えから約一ヶ月、経過は順調です。

 二週間ぶりの田んぼ入り、前回すっかりヒエ類をとったと思っていましたが、二週間経つと、イエイエどうして、ヒエ類の芝生状態になっておりました。トホホホ

 ここに除草機というアルミの回転式の歯の付いた手押し車をかけていきます。

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 こうすると、芝生状態の雑草類が歯によってズタズタにされて、稲との成長に格差ができます。そして奴らが回復して体勢を整えようとしたときには、稲の方が丈が高く、丈夫になっているので、雑草類には負けない、という状態を作ることなんじゃないか?と考えながら、除草機をおします。

 縦と横、縦横に除草機をかけて、あとは手で株のまわりに残っているヒエを抜いていきます。こうすることで、農薬を使わないで手をかけることで除草ができる、ということです。

 師匠もいってますが、この除草というのが稲を育てるとき、一番大変なこと・・・らしいです。確かに一人でやると、除草は大変です・・・。

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 畦でストレッチなどをしながら休み休みやっていきます。

 ようやっと終了、足を洗います。
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 恒例の庄平先生によるチマキ講座です。
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 一方、田麦山の先輩のナナミちゃんに、似顔絵を描いてもらってご機嫌の子狸です。
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 似ているなあ・・・。

 コイツ、網をかけられた乳母車内で、畦に置かれて泣いたり寝たりで、それなりに大変だったようです。背中にあせもが・・・。

 今のところですが、稲は順調なようです。新米の頃・・・まだ気が早いですが、残りの三ヶ月なんてアッていう間でしょう。

 この秋、ちょっとした米騒動なんかが起きないといいなあ、なんて事考えます。

 余震も少なくなってきていますし、一進一退なのか一退二退なのか?原発の報道も終息に向かっているなどという気配すら報道されなくなってきています。暑い気候と熱中症に注意、節電・・・そんなことばかり言われているようで、我々自身が忘れやすい存在であることを身にしみますな。

 佐賀の県議会議員の皆さんなんか福島へ視察に行けばいいのに。そんなに簡単に全原発の安全確認なんかできるわけないし、もしできたとしてもザルだらけの確認にしか過ぎないでしょう。

 事が起きたら百日たっても、何も手を施すこともできない・・・、制御ができないなんて技術の名前に値しない、そんなものの再稼働なんて、一体どういう判断経過があったんでしょうか?一介の自転車屋には分かりませんな。

 被害の状況も本当のところは分からず、分かろうともせずにすごしていると、アッという間に、秋を迎えてみたら、実は米所は作付けがぜんぜん足りず、東北の汚染米が出回ってしまうかもなんていう「風評」と「市場に出ているものは安心です!」なんて「日本の原発は安全です」とあおってきた機関との間で、情報が混乱して・・・・なんて事が起きないといいですが。

 パニックなどが起きない手前から、少しずつ地域や仲間と備蓄をしていく準備なども、ちょっとは大切かも知れませんね。

 地震の可能性は、まだ去ったということでは全くない、ということを肝に銘じておきたいと思いますよ。

 食べ物につけても、水につけても、自転車という足につけてもです。

 今月もう一度、根こそぎヒエ取り大作戦に出かけます!

気合いの一台 サーリー?イエイエ日本軍です



 気合いの入った一台です。

 ご依頼は二月頃、いただきました。

 色々あって、今月まで引っ張ってしまいました。

 カーキ色の自転車なんて、なんかサーリーを彷彿とさせられる方もいるかと思いますが、正確には日本軍の軍服の色、というご依頼でした。

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 最初調色した際、これではアメリカ軍だ・・・ということになりまして。緑が強かったようですね。

 そこで、黄色をベースとした作り方でこのような色を実現化したというわけです。

 ぜんぜん分からないかも知れませんが、この色の中には、赤が相当量混入されているんです。この話が分かる方は、相当色通です。

 何度かの調色テストをしてから、吹きつけ完了です。

 カーキ色以外は黒!で統一。
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 ヘッドもステムも・・・
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 コンポも105の黒で統一です。

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 そして、リムは当店一押しの、DTです。
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 スポークもハブも黒です。

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 本当に徹底しています。サドルもピラーも・・・
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 最後にバーテープも黒・・・。
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 ご依頼の火付け人は、Gさんという超絶センスをお持ちの衣服プロデューサー・・・という方ですか。

 その方からのご推薦ということなので、緊張しますね。

 フレームの色と、その他コンポ類の色との統一感。

 ホイールという要所をしっかり締めて、形と機能をこれまた統一して両立させる・・・。再度確認してみてください。

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 見た目も、コンポの選択も機能上も、申し分なしです。見る人が見れば、分かっていますなあ・・・と。

 まあ、当店オリジナルといえば、オリジナルかな?これが北海道の大地を走ることになります。

 ホー、お前はそんな遠くに行くのか?

 しっかり走って、仕えよ!

 以上、はじめから企画に従って作られているものにどうも違和感を感じる方、まずはご相談から始めましょう。
 自分にしっくりいく、納得のできる一台を手探りで創っていきましょう!

ちょっとマイナーブレイクの予感 固定マウンテン

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 この状態で持ってこられまして、固定マウンテンにしてほしいというご依頼。

 なぜ固定なのか?は分かりませんが、少なくとも固定という形式が、しっかり層を築いた、ということがいえるかも知れません。

 例によってストドロエンドでのシングル化。あまりテンショナーを気にしない方らしく、これが使えるなら、非常に簡単に固定化・シングル化は可能となります。

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 26インチのリムでホイールを組みました。

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 クランク交換したあと、チェーンを張ってみると、奇跡的にテンショナーを使わず、できました。

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 持ち込みハンドルを付けて、フラットに。

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 これもまた、車体をマットブラックに再塗装して、生まれ変わりました。

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 マウンテン固定の完成です。

 最近、持ち前のマウンテンを固定化してほしい、というお問い合わせをよくいただきます。

 マウンテンバイクが復権・・・するかどうかは別として、この固定マウンテンの需要は、なんかこれからマイナーブレイクするような気がして成りません。

 ピストの次は、固定マウンテンか・・・wレバーロードか?なんて思っていますが、あてにはなりません。

 こんな自転車も持っていていいかもね、と思える一台です。

 これもまた手持ちの自転車を有効に使える、一つかと思います。眠っている自転車、まだ本領を発揮していない自転車がありましたら、是非是非、持ってきて、魂を入れ替えてみませんか?

 新たな言霊を入れていきます!

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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