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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2011年12月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

終わらず続く2011年 並行する2012年

狸バー

 落語に、「大晦日 こすにこされず こされずにこす」という川柳を紹介する題目があります。「これじゃあ、年はこせネエなあ、なんていいますがネ、こせないっていっても、新年は来ちゃうんですから・・・」と。

 形式的にいえば、本日を以て2011年は終わるらしいのですが、心情的には終わりませんなあ・・・、といっても明日には2012年が来てしまう・・・終わらぬ2011年に並行するように、2012年が来るということなんでしょう、店主の心情としては。

 上の写真は、今年の忘年会、狸バーの風景です。忘年会、年を忘れる会、元々なんという意味なんでしょう?

 忘れる気など毛頭ない、忘年会、いっそ望年会とした方が良いかもしれなかった。

 2011年は終わりません。少なくとも我らが納得するような新しいクニ、またはムラができるまでは、2011年は終わらない、と思います。

 震災と津波があったから、2011年が終わらないのではありません。その被害がまだ終わらないから、まだまだ、震災で苦しんでいる方がいるから、2011年が終わらないのではありません。

 地震と津波とその余波によって、露呈されたものが、「自然の驚異」だったというのでもありませんし、また反射するところの「人間の無力さ」だったというのでもありません。

 自然は常に驚異的なものであるし、それに対して人間が無力であることなど、数千年来の人類の知恵から分かり切っていることですから。そんなことが露呈したんじゃないんです!

 問題はここです!驚異的な自然に対して、われわれは協力し合って、助け合いながら、組んで、知恵と技術を出し合いながら対していかなければ成りません、それはすべて「人為」に関わることなんですが・・・。

 この「人為」の部分が実はズタズタであった・・・ということが露呈したんですよ!今年流に言い換えれば「絆」がズタズタであったということ。これが露呈したんじゃないでしょうか?

 より単刀直入に言い換えれば、この国・・・といういい方はやめにしましょう、この今の「日本政府」といういい方をしましょうか、「この日本政府という奴らには、日本人民を守ろうとする気など、毛頭ない」ということが露呈したんだと思います。

 2011年、君らとその取り巻き連中のやり口、十分に学習させていただきました。

 そして、我らの真の日本国が確立されるまで、その日まで、2011年は象徴的に続くのであります。

 ズタズタにされた絆を、ささやかながらもまた、繋げていくんです、それしかないでしょう。当店はそれを自転車を使って、絆を結っていくこと。地道ながら、続けていくしかないでしょう。

 本年、ご縁のありました皆様方、心より御礼申し上げます。本当にお陰様です。ありがとうございました。

 そして、明けない2011年と、並行する2012年もまた、よろしくお願いいたします。

 空間的に離れていようが、新しい私らのムラを作りましょう!夢物語じゃなく。

 絆には、天国だけでなく、地獄も存在しますよ。ありがたいと同時に、煩わしいんですよ、絆なんてものは・・・。でもね、そんなこともすべて含んでの、ムラ作りです!

 本当の新年に向けて!合掌
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ドロップ化をシングル化へ



 元々アブソリュートというフラットのクロスバイクだったんですが、上のように105のコンポとドロップで武装させたんですね。

 牙と角をつけた感じですか。これでグイグイと踏んでいたのが、このコンポを、別フレームに載せ替えて、このフレームでシングル化するという計画です。

 ただ相も変わらずのストドロエンドなので、そのままではギア比を好きには選べません。一工夫が必要です。

 これがマイナーブレイクしてくれることを祈りますよ、殊にロード乗りの方へ!!!

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 コイツです!ホワイトインダストリーのエキセントリックハブ!です。

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 この楕円に動くエキセントリックな構造が、チェーンのたるみを取ってくれるという構造。このたるみを取るというのが、好きなギア比を選択できるという、朗報なんですよ、ストドロエンドでもね!

 ですから、このハブで組んだリアホイールが一本あれば、あなたのストドロエンドのロードレーサーを即ギア比の選択できる固定ギア車に変身させることができるんですよ!

 ピスト車一台購入しなくても!!!

 これは朗報なんですが・・・、今ひとつロード乗りの方には、実感がないのかな?

 相変わらずカーボンホイールに入れ替えると速くなれる・・・とか、金かけて軽量化すると登りが楽になれるとか・・・、そうした枝葉末節の装備にばかり目がいっているとしたら・・・、そんなものは錯覚だと、申し上げておきますわ。

 足だよ!足!ポジションだよ!ポジション!神経だよ!神経!

 固定ギア、おすすめします。

 とまた朗報です!ちなみに最近ではシクロクロスが流行っているようですが、コイツが35ミリを咬めたんですね。

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 コイツとは誰か?

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 言わずと知れた、DTだ!

 これでシクロ車のマジホイールとして、選択可能ですぜ!

 シングル化ですから、前ギアを105から、なんと・・・
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 シュパーブプロなんかに、どこから探してきたんでしょうか?懐かしい・・・。ただし、BBの確保は検討ありですが、アルミのクランクとしては、ものはいいなあ・・・。中空化してない時代の名作でしょうね。サンツアー・・・、惜しい方を亡くしました。

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 クリスキングをぶち込んで・・・、
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 小次郎並の、物干し竿、長いフラットハンドルを付けて、完成です。

 このライダーの方は、独自の身体理論をお持ちなので、一介の自転車屋が口出しするレベルではありません。

 ヘエー、そうなんですか?これが乗りやすい・・・?でも理論はしっかりしています。

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 ウーン、高度に生まれ変わりましたね。通常のシングル化というのは、多くは見た目を変えたい、仕様を単純化したい、という方が圧倒的です。

 どちらかというと、外して乗ること、余生的な仕様として乗ることをご希望されていますが、今回のこのシングル化は異常に積極的なスタンスですね。

 これで、シングル固定車を自分のスタイルとして乗りこなしてやる!!!という殺気のようなものが、パーツのスペック選択から臭ってきます。

 確かに、ギア比が自由にならないシングル化は、やっぱり余生でしょう・・・。

 そういういろんな意味で、エキセントリックハブの今後に期待が持てますぞ!

 火鉢じゃあるまいし、高額な炭パーツばかりで固めないで、こうした本質を突く一点を是非是非突破して頂きたいと、祈る次第です。

 もうバブリーなロードを見るのが忍びないです・・・。一方では、9800円のガラクタを売っては粗大ゴミ増やして、片方では、得意になって分を遙かに超えたスペックのロードを売りさばく。

 輪界もしっかりしないとな・・・。

 天に唾はいていますな、反省しながらも細々としつこくやっていきまっせ!

いいものしてますなあ・・・



 知らなかったんですが、こいつはすごいですねえ・・・。台湾の巨人のいいモデルらしいです。

乗る前は、メーカー名の最後にSの字でも付けて、白抜きをオレンジ色に染めたら、今や凋落ぎみのあの「人気」球団のファンの皆さんが注目するかな?ヘッドバッチにうさぎでも付けて・・・、なんて考えていたんですが、乗ってみて驚きました
※杉内にホールトンなんていう二枚看板持って行きやがって、本当やること露骨だよなあ・・・。

 電動アシスト車か?と思うほど、前にツツーッっと進みますね。

 驚きました。

 これは、タイムのカーボンフレーム、FUJIのSSTなどに匹敵するかも知れませんね。なんか自分が踏んでいる気がしないんですよね、勝手に進んでいくような。

 今回こいつを再塗装して、ハンドル回りを変えたいというご依頼です。

 通常なら、このまんまお乗りなされば?とご提案し返しますが、今回はこちら側の素材に対する反応云々、色々ありまして、お引き受けした次第です。

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 この辺や・・・
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 このブランドとスペックの極みのような文字を消してしまいます。

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 もちろんフォークも含めてね。

ものはマットブラックへと再塗装です。

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 やってみるとこれもありかなあ・・・という感じ。ノーブランド派の方々には、大ありかと思いますね。

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 文字類、白抜き類はなくなり、まったくのマットブラック・・・となりました。

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 で、問題のハンドルですが、今回ドロップをやめてブルホーンにということです。

 STIもそのまま流用しようかと思いきや、ここは十速専用のデュラエースバーコンへ変更。
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 そして、ブレーキレバーが、ギドネットという古典派を起用・・・。ブレーキの制動自体には問題ありません。

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 てなわけで、こんな感じに大変身です。

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 専用のピラーも同じくマットブラックで再塗装です。こうやって、メーカー名を消してみると、カーボン車というのは、一気に個性というようなものが抜けて見えてきてしまいますね。
 
 イヤ、これは店主のカーボン車を見る目が肥えていないからかな?・・・鉄フレームにはそれぞれ特徴があるように思うのは、鉄とカーボンを見ている数の違いなのかな?

 まあ、空力や踏力の集中・分散などを追究していくと、どのメーカーも同じような形になっていく・・・何てことはないのかな?などと雑感は交えて見てみても、このノーブランド、意外と行けますね・・・。

 本来ならば、このフレームの力を発揮させるにはドロップ化と思いますが、いろんな乗り方や用途というものもあるということなので、今回ブルホーン化も面白いかも知れません。

 しかし、一定の走りはすごいなあ、集団の中へ入って、気づいたら45キロ出ていた・・・というような事が起こりうる、車体ですね。

 カーボン車の外見というのは、まだまだこれから展開があってしかるべき、と思うのは店主だけではないでしょう。

 無垢カーボンにデカール・ステッカー類でクリアがけ・・・には、ちょっともう飽き飽きしてませんか?なんかみんな低デザイン安定というか、おもしろみはないですよね・・・。もっと他にもあってもいい・・・、そういう中でカーボン車での再塗装、という選択肢も今後ありでしょうね。フレームの形も色々あって、可能性はずいぶんあると思うなあ・・・。

 ラミネート系の加工がされていると、下地作りは大変になりますが、なんとかゆっくりこちらの方面にも、出ていこうかと思いますわ。

 カーボン再塗装、ご検討あれ!

通信購入 その前に!

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 この季節、「ハーイ ケン!」という、軽い挨拶からはいる、海外通販の宣伝が激しいですね。

 たまに中を開くと、これでもか!という激安をうたっています。送料含めても・・・、卸値レベル・・・、こんな売り方が主流になったら、少なくとも国内で海外自転車を売るだけの、物売りに徹していたら、即つぶれていくでしょうね。

 ドッペルゲンガー・・・、自転車のメーカーだそうです。安価で購入されたようですが、やはりなんかご心配のようなので、再組み付けを当店にご依頼されました。

 7部組みくらいで送られてきて、あとは前輪付けて、ハンドル調整とペダルを付ければ、できあがり!ということらしいですが、一端全部開いてみると、結構ヘンテコな組付けがされていることもあって、自転車の初心者がベストのセッティングを出すのはやはり難しい、と思われますね。

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 ペダルと取り付ける際の注意です。

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 メーカーさんも工夫していますねえ。海外からのものだと、ここまでされているのはないかな、と思いますが、こういう細かい気遣いができるところまで、こうした販売の策が練られている・・・、今後とも安価な通販自転車が増えていくのかしら?

 店舗がなくても、倉庫だけあればできる、経費を抑えて安く売る、なるほどです。

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 なぜかペグが付いています。ここに足をかけて技を決める、という車種じゃないと思うなあ・・・。またこんなのがあると、半二人乗りのようなことができて、フレームにも負担がかかるでしょうな。取りましょう!ということになりましたよ。

 一端全部外して、点検しながら、再組み付けしてきます。フェイシングやタッピングがされていないなんていうのは基本です・・・。グリスは要所には付いていましたね。

 ホイールの初期触れも当たり前です、こういうものもすべて点検の中に入ります。

 と、ここで珍現象が・・・。

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 目視できるかな?エンド幅が130ミリなのに、ホイールの幅が135ミリという力業です。どうも外れにくいと思ったんだよなあ・・・。

 そんなわけで、はずして、スペーサー調整してから、再度センターだしやって・・・と、結構手間と時間がかかります・・・、こんなことも含めて、組み付けていくんですね。

 パーツ類なんかも、どこのメーカーだ?こりゃ?というようなものもあって、面白いといえば、面白いですね。

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 この値段で、よくまあ、ここまでデザイン的に統一感のあるものを作っているなあ・・・という感じ。となるとどこかで抜かなければなりませんが、その抜かれたところを見つけ出して、補填するということがお仕事です。

 メーカーさんのいろんなことが分かってきますね。経営、効率、耐用年数、いろんなことが計算されて、こうした一台ができている、ある意味、当店はそうした計算破りな様なことをしているんでしょうね。

 今後の施工責任はこちらが負うことになります。事前に気をつけるべきパーツ類を指摘して、またチョクチョク来てください、ということで、お出しします。

 これから物売りはどうなっていくんでしょう?主流は?支流は?

 確定的なことはいえませんが、売り方の形の選択肢は増えていくこと、これだけは違い無いように思います。

 いろんな入り口からいろんな自転車が入ってくる、そうなるといろん対応も必要になるかな?と思います。これは考え方でしょうな。正規代理店のもの以外は受け付けない、オークション経由の車体は見ない、通販自転車は無視する・・・。

 とりあえず、暫くは、当店、持ち込み天国は開いていこうかと思います!

あれがああなって、こうなって、それからここへ落ち着きました



 ロードエンドのフレームは、最初はこうした固定仕様で始まりました。

 それを自力で、wレバーの多段ロードにしたんでした。

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 クランクをかえて、前後にディレーラーを付けて、ワイヤー張ってwレバーで引く・・・。

 何度かやればダレでもできる、改造というか変更ですね。

 それをより便利化するために、wレバーからSTIに変えたのがこれです。

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 これはロードとしては、最終形で手元変速もバシバシできる、先端のロードということができるわけです。

 一台のフレームで三様態の進化をした、このロードフレームですが、これで最後というわけにはいきませんでした。

 せっかくのロードエンドなんだから・・・、こいつを自力で固定にする、しかも簡単にする方法ってないかしら?ということで、今回、チャレンジしてもらいました。

 手元変速の最新ロードを固定にして乗って、又即ロードに戻す・・・なんてことできるのでしょうか?

 できます!

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 フロントメカはそのまんま、外さないので、楽ですね。

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 リアメカもそのまんま。ただし、チェーンは外しています。なぜか、固定にするからです。

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 リアメカとチェーンが外れていますね。

 後輪に固定用のホイールをおいて、薄刃の小ギアを入れて、チェーンを張れば、できあがりです。

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 チェーンは着脱を楽にするために、ミッシングリンクにします。

 長さを調整して、小ギアとインナーのチェーンリンクを直接結びます。

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 小ギヤを14tにすると、前ギアが34なので、2.4のギア比を確保できます。薄刃の小ギヤはシマノから、13t、14t、15t、16tと四種類出ていますから、かなりギア比は選べると思います。

 やってみた感想は、拍子抜けするほど簡単だった、そうです。

 そりゃそうでしょう、前後のメカを外さずに、
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 STIもそのまんま。戻すのも簡単ですね。前後ディレーラーにチェーンを通して、後輪を多段のものに変えれば、ハイできあがり!

 これもロードエンドだからこそ、できる技なのであります。

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一見ロードですが、これは固定車としての機能を持つ自転車となっています。

 こんな感じで、四様態の仕様を実現してしまったというわけです。

 提携としては、STI車としてありますが、ちょっとした加工で固定にもできる、一台に役のロードレーサーというスゲーやつがコイツなのです。

 ロードエンドでなければできないか?イエイエそうではありません。エキセントリックな構造を持つホイールを組めば、こうしたことも、ストドロエンドの自転車でも可能となります。

 乗り慣れたロードレーサーで固定ギアを体験できる。近い内にそのホイールの紹介もいたします!

 ピスト車を一台購入しなくても、後輪一本で、固定化が可能になる、そういう内容の紹介もいたしますね!

 これでちょっとした免許の皆伝となりました、地方で、プロショップの少ない地方で、これで安心して乗れますね!

 遠く九州の地も、この二つの顔をもった車体が風を切って走っていくんでしょう。お気を付けて!



暮れのラッシュ スレッド化

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 ガチのピストフレームでした。それにこれかよ!というロードサスのフォークを付ける、というご依頼。

 ロードサス?

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そうなんですよ、ここでショック吸収するといわれ、十数年前に一瞬出ては消えていったフォークです。多分ですが、パリールーベ当たりの悪路を走ることを想定して作られたと思いますが、本当に一瞬にて消えてしまいました。

 何がって、使い勝手が悪かったんでしょうかね。レーサーにとってパーベからの振動なんて、折り込み済み。多少バーテープを厚く巻いて、デカめのギアを付ければあとは、一日ほど我慢する・・・・流石プロだなあ。

 そういうわけで、一瞬にして消えたコイツが、こういう形で再会できるとは・・・、この仕事面白いですわ。

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 一インチの、アヘッドフォークでした。
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 これをNJSのフレームにドッキング・・・、面白いセンスです。

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 そう、NJSといえば、当然フォークにブレーキの穴はありません。
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 このままでは、当然、公道を走ることはできませんね。警察の取り締まりがきつくなっているようですが、数名、ブレーキ付けのご依頼をいただきました。アダプターで付ける形式と、フォークに加工して付ける形式、又は、フォークそのものの交換という選択肢がありますかね。

 今回はフォーク交換という選択肢です。

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 通常なら、フォークをスレッド加工すればいいんですが・・・、コイツよく見たら、イタリアンの規格だったんです。

 今回のご依頼は地方からのものでした。最初フォークだけを送ってもらおうかと思ったんですが、こういう規格の問題がありますので、できればフレームと込みで送ってほしいということで、やっていただいて、正解でした。

 ヘッドパーツをイタリアンのものに打ち変えて、フォークの首回りをさらって、装着完了。

 ピストフレームにロードサスのフォークを付けて、一体どんな仕様になるんだろうなあ・・・と思いつつ、長野まで送付しました。

 多少の時間と、送料がかかりますが、直接ご来店できない方のご依頼もお受けします。

 別に大したことをやっているつもりはありませんが、他がやらないから・・・、ただそれだけでご依頼をいただいている様な気もしますが、ご依頼がある限りは、やっていくつもりですよ。

 さて、明日28日は、昼が新米の会、夕方から忘年会ということで、お変わり営業となります。是非ご参加ください!

チネリスーパーコルサ!当たり前のはずはもう復元に近い・・・



 イタリアのクラシックなフレームの一つ、チネリのスーパーコルサです。

 国内のビルダーさんの仕事からしても、なんでこんな値段なだろう?と思うほど、イタリアンブランドの強さというのか、人気があるようですね。

 上の様子をパッと見た感じでは、まあ、当たり前のあり得べきセッティングの範囲であるということが分かると思いますが。

 現行品で、こういうセッティングのものを出す、というのがもう今となっては非常に大変なことなのであります。これは、フレームを入手してから、真剣に組み付けなどをやっていこうと、パーツ集めをしようとした瞬間からお分かりになるところだと思います。

 まずスーパーコルサよ、お前もか!というのが・・・
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 当たり前のような顔して付いていますが、これはわざわざ当店にてスレッド化したあとの写真です。そうなんですよ、デフォルトのフォークはアヘッド用のものでした。

 このフレームにフォークで、なんでアヘッドなんだよ!これに合うアヘッドステムって、想像つくかしら?あるのかなあ・・・?実際のところ、スーパーコルサでアヘッドで走っておられる方って、いるんでしょうか?

 それからクラシカルなレーサーに合う、WOホイールって・・・どのくらいありますかね?

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 ロープロファイルで、チューブラーでないシルバーのリムを探すのが大変です。

 これにスキンサイドのあたかもチューブラーのようなタイヤをはかせます。

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 サイドが感動的に柔らかくて、いいんですが、多少高額です・・・。

 で、問題は前輪ではなくて、後輪なんですね。
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 後輪は、スプロケットがはいる形状が問題なんです。

 というのも・・・、このコルサの基本コンポが・・・。
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 カンパ!
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 ベローチェです。カンパ、シマノといえば、二大メーカーの一つですから、簡単に選択可能なように思えてしまいますが、カンパを選択した場合のホイールって、どのくらいの選択肢がありますか?

 調べていませんので、よく分かりかねますが、カンパ用の完組みでクラシカルライクのようなものってあるのかしら?

 ないとしたら、手組みでしかありませんが、なら、カンパのクラシカルなタイプのリアハブ単体ってあるの?ということになります。

 ざっと見渡してみると、まずカンパの純正のハブですが、国内にあるのはスーレコ周辺のもの、高額でスポーティーなんで、まあ、使えません。

 TNIにもカンパパージョンはありますが、これは安価で性能が良いのでありますが、見た目スポーティーなんですね。

 あとは・・・、ミケ・・・、これもスポーティーですねえ・・・。しっくり来るものがない・・・。挫折です。

 でも、拾う神があるというのも事実で、シルバーで落ち着いたハブを作ってくれるところもあったんですね。

 しかも、ハブだけではなく・・・、
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 エアロなピラーや、
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 クラシカルなステムまで、作っていただいているんですね。ありがたやー。

 ですから、ちょっと前までには、当たり前じゃん!と思われていたような車種も、今となっては非常に組みにくく成っているという現状の中で、現行品でこうしたものが組めるというのが、ある意味革命的、にすら成ってしまっている、ということは自覚しておいた方が良いかもしれません。

 オークションなどで、色々さがして組み付けるというのもありなんでしょうが、あくまでも現行品で、というときには、難しいということは申し上げていこうと思います。

 あとは
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 板金修正しています、どこでしょうか?

 そんなこんなで、新生クラシカルスーパーコルサが、再度街道に戻っていきます!

 昨日がママチャリで、今日がスーパコルサ、当店のなんでもアリアリを象徴するような日々です。

 ママチャリの高機能化も、クラシカルレーサーの再生も、自転車は自転車だ!

 できる限りのなんでもありで、いきます!

見た目は同じでも中身は・・・ 電動いらずの20t



 どこにでもある、主婦の皆さんを中心に使われている働く自転車ですね。

 近所でお世話になっている、ちょっと高齢の方が、これをお持ちになって、「重くてねえ・・・、ちょっとした坂も登れないので、新車買おうかしら?」とご相談に来られたんです。

 重いというのは、この場合は必ずしも車重ではない、ということは話の中で分かりました。むしろ、ギア比のことなんだということも。

 新車っていくらなんだい?あの電動ってやつは、今いくらくらいするの?と、新車への切り替えも随分とお考えになっていたようですが、車体自体は結構丈夫に作られていて、保管状況も良いんで、新車買い換えはもったいないと思いましてね。

 ギア比の問題であれば、内装式のものに交換しますよ、ということで、ご依頼を受けたわけです。

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 リアホイールにはバンドブレーキと、シングルフリーのギア。これしかない、ということで、確かに一定以上の傾斜のある坂に来れば、これは重く感じられるでしょう。

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 この形式の後輪に、内装三段式のハブを利用して、後輪だけを組み替えていきます。

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 手前に、内装三段を切り替えるシステムが付いていますね。そして、チェーンカバーが一部むき出しになった状態になっています。もちろんこれにも理由があります。

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ネクサスの内装三段に、その小ギアをなんと20tのものを使いました。ちなみに通常は16tのものが付いているので、ギア四枚軽い計算になります。

 しかも内装などとのギア比をあわせると、ざっと1番軽いギアで1.2と、激軽の状態を実現することができました。2番目のギアは1.7、3番目で2.3と、ご高齢の方が乗るママチャリとしては理想的なギア比なのではないか?と思われます。

 最初は、あまりの軽さにちょっと戸惑い気味でしたが、急坂に来て、「これは楽だ!」ということで、ご依頼の内容を実現できたというわけです。

 ちなみにむき出しの小ギヤですが、これは20tというでかさから、カバーに入りきらなかった、ということを意味しています。

 こういう、スモールパーツが単体でとれるということは、シマノさんの粋な部分です。ボルト一個、ワッシャー一枚から対応していくれる、コンポを提供するメーカーはこれでないといけません!

 今は三つ目の驚異なのか?スラムなんていうものもあるそうですが、少なくとも一年半前では、こうしたきめの細かい対応が人手がなくてできないということでしたが、その後どう成長されたんでしょうかね?

 レースに対応できるコンポを作れる、だけではダメですね。アフターは大切です。レースにしても、実用にしても外で、ガシガシ使用するものなんですよね、自転車というものは。自転車パーツ特有の規格なんていうものもあったりしますから、やはりこういう面に関しては、シマノさん、アンタは偉い!といえますわ。

単なる三段をそのまま使用するだけでなく、分解表なんかもよーく見て、どこが交換可能で、その結果何をどうすることができるか?ということに常に、目を光らせておく。

 シマノのスモールパーツ分解図、集めれば少年マガジンぐらいにまで分厚いものですが、それを暇なときに見ていると、変なアイデアが浮かぶので、面白いです。

 本日、当店の並びの大奥様が、出先で自転車の鍵をなくして、仕方ないので、近くのホームセンター付きの自転車店にいって、当店が付けた鍵外してくれないか?と頼んだそうです。

 当然ドライバー一本で外したんで、それだけでは失礼かと思って、同じような新しい鍵を付けてくれと頼んだら、この鍵は付きません!と断れれたそうです。付かないって・・・、だって今付いていたじゃない、イヤこれは付かないんです、これは無理やりつけていたんですよ・・・と。

 無理を有理にしただけのこと・・・。想定よりも太めのパイプだったので、取り付け金具をちょっとだけ広げて、デフォのものよりも長めのボルトで取り付けた・・・というだけのことなんですが・・・。

 まったく反射神経だけで仕事してんのかね?この自転車屋は・・・。

 そんなこんなで、見た目はほとんど同じながら、駆動系がすっかり変わって、高齢者または脚力弱者の方むけの自転車として、生まれ変わりました。

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 本当に同じだね・・・。ギアだけの問題だったので、泥よけやチェーンカバーを外すいつもの軽量化はしませんでした。

 こんなことで、また同じ車体を新たな意味で、乗っていただければ、自転車の方もまた喜ぶでしょう。

 ママチャリ、実用車だって、ドシドシ快適化していきますよ!!!


試乗車 新米の会 忘年会 お知らせ色々!



 今年は、このバラクーダの手配というか、入荷の関係で多くの方々へご迷惑おかけしましたが、すでに12年モデルは出ているようで、この520は、当店の試乗車として、一台確保いたしましたので、どんな感じかな?とご興味のある方は、是非是非実際に跨り、踏んで走って、体感して頂きたいと思う次第です。

 そんなこんなで、ちょこっと最近店回りなんかを走ると、その走り・・・やっぱり神がかってますわね・・・。

 いわゆるかつてのアルミ自転車とは全く別物です。といってカーボンとも・・・異なりますね。

 不思議にフワッと走りますよ!そういう意味でおすすめです。

 色づけしてお出しします!

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 このバラクーダ走りとしか思えない、なんともいえない走りは体感して頂くしかありませんので、実走ご希望の方は、ご遠慮なくお申し付けください。

 
 と、もう一つ。今年最後の新米の会と忘年会のお知らせです。

日時;12月28日(水)

昼の部12時~15時
「新米を食べて支える田麦山!」
新米に合う一品を なにか持参お願い致します
会費制
※茶碗お椀、はし持参だと、ひじょうにうれしいですね

夜の部16時~20時
「飲んで飲もう」
つまみは固定会費制
飲み物は各種ご用意します、ショットバー形式で行います。

 忘れろと言われても、忘れられる年でもなし、そんな気もさらさらありませんが、名前だけの忘年会です、ご参加お待ちしています。

 年が明けてから、今年は玄米状態で餅米もありますので、餅つき大会でもやろうかと、内心で企画しています。

 かつては宴会だけの常連さんの様な方もおりましたが、頻繁にしなくなったら来なくなりましたので、新しい方もドシドシおいでくださいね。

 また当店の年末年始の営業ですが・・・、厳密には未定です。例年のように、ダラダラと営業はしている可能性も高く、松の内などは、突発的な新年会などもしている可能性もありで、酔って作業ができないかも知れませんが・・・、こんな緩くても良いのであれば、是非ともおいでください。

 色々あり過ぎて、なんのお知らせか分からなくなりましたが、以上よろしくお願いいたします。

再度塾生さん登場 だからなんだよスレッド化



 マニアックな内容が続くかな?

 今や横浜中心に、特に中年に感染力の強いプロショップ、CSPEEDより、その塾生の皆さんが道場破り・・・ではなく、ご依頼をもってやってきてくださいます。

 今回も、スレッド化!

 スレッド化の見た目と機能の二重のメリットについては、先日触れましたので、もういいでしょうな。
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 こう見るとやっぱりアヘッドは、構造物という印象を受けますね。だから、いかにアヘッドステムやスペーサーに磨きや表面加工を施しても工芸的な見栄えはしないでしょうな。

 その辺スレッドステムは、それ自体で工芸領域に入ったものもありますしね・・・。

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 でも、その分というか、機能的に優れている部分も確かにあるということはいえますね。一部の極限にまで削り出され、軽量化と剛性を両しているアヘッドステムなんて、工芸品とは別に息をのみますもんね。

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 でもまあ、こいつをスレッドへということで、ヘッドパーツの交換します。

 ちなみにスレッド系をなんちゃってアヘッドにする場合には、ヘッドパーツ交換の必要はありません。あれは・・・、コンバーターとアヘッドステムで、スレッドステムを作るという簡単なものですから・・・。

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  ハイ、これで完了!というと簡単に見えてしまいますね・・・。なんだ、ヘッドパーツ交換して、スレッドステムをぶち込めばおわりかい?まさか・・・。

 今回も、塾生さんのものなので、特に気を使ったのがここです。

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 こういう深いところまでステムを沈めるためには、かなりの力業が必要になります。はつる・・・という聞き慣れない語がありますが、まさにそれに近い作業です。自転車整備なんていうより、ドカタに近いですよ。脚立に乗って、体重かけて・・・、真冬の今でもランニング一丁になって・・・、全く意味不明かと思いますが、そういう裏作業もあるんですよ。

 どこそこなら、八千円でやってくれるんですけど、お宅は高いですね・・・、トホホだよね。ならそこでやってもらえばいいだけの話。まあ、お好きなところまでステムが下がらないかも知れませんよ・・・。

 そんなこんなで、こんな感じにできあがりです。

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 日東にタイム、塾生さんの選択です。この車体がこの暮れの川崎競輪場にて、寒風を切って走っていきます!
 
 ヒ~、サミ~!!!

 逃げろ!鉄中年!

塾生諸氏に捧ぐ、寒風の中で・・・夢のラップもういっちょう!

シングル化の再シングル化



 持ち込まれたこの車体を見たとき、当店で一度手入れしたものか?と疑ってしまうほどの、当店発のストドロシングル自転車と類似しているところがありますね。

 ストドロエンドにテンショナーを付けずにシングル化するところ。

 ブレーキレバーなどに、ギドネットなどを付けたりと、他店やったとしたら、ちょっと驚きです。

 今回は、本車体の調整をかねて、シングル化路線をより整えていく、という方向でご依頼頂きました。

 まずはこの弛んだチェーンですねえ・・・。

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 伸びたにしては、弛みすぎですね。最初からたるみ気味だったか?と想像しますが、このチェーンがすべて半コマを集めたタイプなので、伸びやすい・・・という特徴があるのでしょうか?

 ただのチェーン交換だけでは事は済みそうにありません。

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 リアハブ周辺がちょっと来ていますねえ。そこで後輪の組み替えをすることにしました。

 後輪をしっかり組み替えたあと、歯のすり減っていない、小ギアを入れて、再度前ギアとの間でチェーン調整しないと、安心して走れない・・・、弛んだチェーンで乗った経験のある方はお分かりと思いますが、大概外れてしまいますね。

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 まずは後輪を組み替えて、入れ替えます。これだけでシャッキリしますね。

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 スペーサー類も一新して、本当スッキリです。こうでもしないと、しっかりした精度が出ませんから・・・。

 そここで、前ギアとの間でチェーン調整して、金チェーンの新品をピーンと張ります!

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 これで高速で回しても外れにくいテンションになりました。

 ご依頼はここまででしたが・・・、これは他のご依頼についても言えることですが、ご依頼以外でも、手を入れ直した方が良いと思えるところが見つかることが、結構あります。

 今回はブレーキでした・・・。リムへのカミ具合にズレがあって、シュー自体が階段のような変則的な減り方をしていたんです。乗り続けていると、よくあることです。

 当然シュー全体でリムをキャッチしていないので、制動は落ちますし、階段部分の一カ所でもかけると最悪ブレーキが効かなくなることも起こりえます・・・、ので、交換いたしました。

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 今回の車体とは直接関係ありませんが、ご依頼以上のメンテが必要になる傾向は、ご自分でいじるのがお好きな方の車体に散見される傾向が強いですね。または真逆にほったらかしの車体にも当然見られるわけですが、傾向は多少異なってきますね。

 車体ほったらかしさんの車体で見られる欠陥のほぼすべては、当然ですがパーツ類の劣化という形で、アチコチ不具合を生じさせているといっていいでしょう。

 それに対して、車体イジリたがり屋さんの車種は、間違った取り付け、パーツの向きが反対だったり、逆向きなになっていたりなどや、パーツ類の組み合わせのまちがいや、締め付けなどのオーバートルク、またはその逆の過少トルクなどに起因する「やや高度」な不具合が目立ちます。

 いずれにしろ危ないには超したことありませんが、ちゃんと整備されていたものの劣化車体と、端から整備不良の車体とでは、より後者の危険率の方が高い場合が多いように思われますね。

 というのも前者の場合は、抜けない、取れない、動かない、というような不良が特徴なのに対して、後者のそれは、抜けた、外れた、移動した・・・という不良が顕著だからです。

 ステムやクランクが抜けないのは、整備時には手間がかかって大変ですが、走行時にはなんとか影響ありません。

 ところが・・・、走行中にステム・クランクが抜ける・外れるなどということは・・・、大事故の原因になり得ますね。

 一日の仕事の中に、ほったらかし屋さんのキタネー整備不良車と、いじりたがり屋さんのきれいな整備不良車が対照的に店内に並ぶこともままあります。いずれにしろ、来てよかったねえ・・・という感じですね。

 で、話はスッキリ変わって、今回のシングル自転車の再度、シングル化、カチッと決まって、こんな形で整いました。

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 イエーイ!車体が走る気満々に店主にはうつってみえます!

 ちなみに、いじる方も、ほったらかす方も、ある意味定期的に、持ってきて頂ければ、安全と学習の両立ができるかな?なんて思う次第です。

 ご相談もかねて、ドシドシ、ご連絡ください!

小技も積もれば・・・



 こう見ると、よくある前後子のせの電動自転車、というようにしか見えませんが、実はちょっとした小技がきまっています。

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 通常デフォで付いている、前のせイェップ君には手をかける取っ手が付いていますが、ご覧のように、実車のハンドルに干渉してしまい、据わりが良くありません。

 こういう場合は・・・、外しましょう。
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 構造をよく見ると、外してもその他への影響はありません。

 取っ手がない分、自転車のハンドルをお母さんと握ってね。いまは寒いから手袋してよ。

 それと、これが前のせイェップ君の難点なんですが、足置きが前に突き出しすぎ、ということ。つまり、前カゴと干渉してしまうという難点があるんです。ちなみにポリスポートもキュベルも足置きはほぼ真下に付いているので、そういうことは起こりません。

 そこで、再度イェップの構造点検したんですが、前への付き出しを加工するには相当のプレスをしない限り無理そうだということで、動かせるところを動かそうと、カゴを前に突き出しました。

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 特注の金具で、カゴをちょいと前へだしますと、足置きとの干渉は解消されます。

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 カゴが、台座の前に飛び出てしまいましたので、その分金具での下支えを、フォークとの間で行い、補強します。

こうやってサーっと走っている自転車でも、意外と小技が効いているんですよ。

 二人の小さい子供がいる親御さんにとって、二人分の子のせが付いて、かつ買い物用のカゴがあるというのは、必需なわけなんですが、こうしたものを実現するためにも、こうした小技は必要なんです。

 地味だけど、便利なところへ手の届くこうした小技、今後とも開発も含めて、発展させていこうと思いますよ。

 そういう意味でも、お客さんからの無理難題は、我々への教材なんです。

 皆様からの無理難題、お待ちしています!

プチブーム? スレッド化ご依頼続く・・・



 剛性と軽量化を両立するといえば、やっぱりアヘッドだと思いますね。

 もし店主が、また草レースに・・・なんて思ったら、迷うことなくアヘッドタイプのものにするでしょう。

 それに対して、ある種のタイプの自転車への見栄えと、ポジション出しということを優先するのであれば、スレッド・・・ということになるでしょう。

 でもって、デローザのネオプリマなんて、イタリアンレーサーのマドンナのような車種なのに、アヘッドなんですよねえ・・・。

 あとよく見るのは、多分レーサー初心者で購入したまんまのアヘッドポジションで走っておられる方。

 スレッドですと、6ミリのレンチでゆるめて、ちょこっとハンドル位置を上下させるのなんて、何てことないことなんですが、一方アヘッドというと、一端全部外して、スペーサーをだるま落としのように入れ替えて元に戻すという、結構面倒くさい対応を必要とします。

 しかも上下できる幅はスペーサーの幅に依存します。5ミリの幅しかなければ、5ミリ上げるか下げるかしかできません。2ミリ下げたい、といってもスペーサー自身を2ミリのものに入れ替えない限り、できませんから。

 ポジションが取れている方が、軽量化と剛性を両立させたいというのであればアヘッド。

 ポジションを微妙にいじりたい方と、車種により見た目を重視したい方はスレッド・・・、なんかこんな棲み分けというようなものが、スレッド化のご依頼の中に見える気がいたします。

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 増築した建物のように、かなりゴッツイ構造をしていますね。

 コラムの先に延長を付けて、根本を締めてアヘッドステムが付いているという変速アヘッドです。

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 コイツのヘッドパーツ打ち変えます。今のこの時代に、オーバーサイズのスレッド用のヘッドパーツを作ってくれいているタンゲさんには、感謝、感謝です!

 これが見つからない時期には、絶滅種のスレッドヘッドパーツのスモールパーツをあつめては、組み合わせたりなんなりして、工夫して作成していた時期もありました。

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 ここに、長めのスレッドステム。こういうものにも感謝です、日東さんですが。この辺のものがある限り、私ら自転車乗りの選択肢とポジションというものが確保できるというわけです。

 ハンドルとステムをに関してはメーカーさんの出入りが激しいですね。海外の有名メーカーでつぶれてしまったところもいくつかあります、思わずウソ!と叫んでしまいそうなメーカーでした。

 イタリア発のメーカーさん達だって、今はこぞってアヘッドステムに31.8のアナトミック系軽量ハンドルの量産ばかりやっているように、少なくとも日本では見えます。本国では、スレッド系のものも作っているのかな?

 なんか自転車屋に行っても、つまらないぐらいに、黒系・軽量系のアヘッドステムばかり・・・。一つ一つの作りには感心されるものもありますが、みーんな同じようになってしまいますなあ。

 そういう中で、日東さんのようなもの作りをしていてくれるメーカーさんは、本当にありがたいですわ。
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 ハンドルも日東、マルハン系。日東のマルハンにタイムのペダルの組み合わせ、といえば横浜プロショップ小山流の塾生さん達の可能性は高い・・・、今回も塾生さんでした。

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 こうやって変えてみると、最初からスレッドのような顔をしている小径車でした。

 ステムのコラムも長いですが、ヘッドチューブも長いので、やる気になればガッツリハンドルを沈めて、鬼のポジションも、やろうと思えばとれる、というわけです。

 こういうご依頼を受けていると、改めてスレッドステムの効用というものを考えるようになりますね。

 というよりも、世の中こぞってアヘッドへ行き過ぎかな?とも思われてきます。工業製品なので、そういうラインが主流になれば、それはそれで仕方ないかと思いますが。

 ただ・・・、自転車全体からしめるレース車体なんていうものは、一体何パーセントなんでしょうか?

 それから考えるとやはりアヘッド車体が多すぎる、と思いますわ。ママチャリ一歩手前のゆるめのクロスバイクに、なんでアヘッドなの?

 初心者こそポジションが大切なのに、初心者なんだからポジションで細かいこといってもしょうがない・・・、という考え方なのかな?

 それとも、アヘッド、スレッド両者にかかる経費にもう完全な差ができてしまった・・・?

 イヤ、ママチャリはスレッドだわなあ・・・。

 まあ、ご依頼がある限り、こうした手間系の仕事もやって参ります。数をこなしていくと、段々とコラムの素材などが分かってくるようになってきました。

 かつてはアルミは一律にお断りしていたんですが、アルミの中にもできる奴らがいる、ということも分かって参りました。あと工具類のご機嫌伺いなんかも・・・。

 毎回結構ドキドキでやっているんですが、その分、出来上がるとちょっと達成感があります、ということで、ご依頼細々ながらもお待ちしています!

ご協力有り難うございました!二度目の奇跡です!



 またも奇跡が起きたようです!!!

 十五日、二度目の盗難にあった本車体ですが、本日十八日、二つ隣りの浜田山の駐輪場より、発見されました!!!

 前回は、ショボイ工具でとれるものは外されておりましたが、今回は無傷!

 本ブログで発信してから、多くの方々より、ツイートなどしていただいておりましたが、お陰様で、無事持ち主のところに戻ったというわけです。¥!

 ご協力本当に有り難うございました!

 二度あることは三度ある、といいますので、アニーの兄貴は猛省の上、今後対策を厳重に立てていただきたいと、思うわけです!

 また、こうした自転車の盗難は、他人事ではありません。乗ったら降りない・・・、これは無理としても、駐輪の管理は厳重の上にまた厳重を重ねて、やってくださいね。

 盗まれた・・・と状況を把握した時の、あのなんとも寒々しい脱力感は・・・やられたものでないと分かりませんか?

 乗っている自転車は足なんです、体の一部なんですよ、と思ってしっかり自己管理してくださいませ!

 でも、本当、よかった・・・よかった・・・。

持ち込みストラトスのティアグラ化



 来年版として出ました、ストラトス12年モデルのシャンパンゴールドです。

 当店でも、一台出ましたね。で、これはお持ち込みのストラトスですが、この昨年より、さらに色合いを合わせるなど、工夫に工夫を重ね、かつ値を下げてきたストラトス、ちょっとした完成形だと思いますが、これのコンポをすべてティアグラにグレードを上げたいという、ご依頼です。

 では、一つ一つ、入れ替えしていきましょう。

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 アウターに同色系のチェーンリンクを使ったコンパクトクランク、こちらの仕事がなくなるので、もっと大ざっぱでも良いのに、と思わず叫びたくなるような取り合わせ、努力していますな。

 これを一気にティアグラのクランクにします。

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 性能はこちらの方が良いと思いますが、先の色あわせの技は決して低くはありません。

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デフォで付いているのは、2300というグレードのもの。にランク上がって・・・

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こちらもやはりティアグラです。
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 テクトロ当たりかな?無名のブレーキも、ティアグラへ。
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 このフォークちょっと癖があります。ティアグラレベルのロードコンポですとブレーキシューがちょっとタイヤの方へ、出てしまいます。

 もちろん修正して、リムをしっかりかむようにセッティングしますが・・・。
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 シフターはダブルレバーで、

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 ブレーキアーチは通常のエアロブレーキ、エイドブレーキまで付いていましたが、これを一気にSTIへと変更です。

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 ハンドル回りを際セッティングするついでに、バーテープを新しくします。

 それがなんと・・・

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 ブルックス!一気に品が上がりますね。

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 コンポ類、自転車の心臓部がすべて一新されて、高機能ストラトスの完成となりました。

 やっぱりクランク回りと手元変速の導入が、今回のキモとなるでしょう。ちょっと違うぞー、ということは少し乗っていけば
すぐに理解できると思いますね。

 今回は車体が持ち込みでしたので、基本外したパーツ類は、お客さんの元へお戻しいたします。

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 一式交換ですから、お帰りの荷物も小さくはありません。

 これでセカンドバイクを組み付けるのも、楽しみのうちでしょう・・・ね。

 ちなみに断る必要もないとは思いますが・・・、こうした持ち込み自転車の場合は、外したパーツは持ち込んだ方のものですから、当然持ち込んだ方の所有物となります。

 ただ・・・、
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 このように、当店の入手した車体に改造を施してお売りしているものに関しては、値段はこの車体のみの値段となっています。この車体を仕入れたときに、デフォでどのようなパーツ類が付いていたか?ということは全く関係のない、この車体のみの値段である、ということをお断りしてきます。

 あまりにも常識的なことなので、改めてお断りする必要もないかと思っておりましたが、中には勘違いされる方もおられないとは限りませんので、念のため・・・。

 ティアグラですが、これもよくできたコンポです。今年10速化して、105に一段と近づいた感はありますね。

 値段の違いは、ブレーキとクランクかと思います。ティアグラが10速化したことで、9速のSTI行方が心配ですが・・・。

 とりあえず、コンポ総取っ替えで、かなり変わった感じがすることは確かでしょう。こういう乗り方も大いにありだと思います。ストラトスのフレーム、来年モデル多少重くなった感はありますが、こうやってコンポ類を載せ替えても、まだ走るに値するフレームなのではないか?その辺も含めて、入門モデルとして、結構最適かと思う次第、ただいま店舗内にて560と490の二本、入門車として待機しています!

 ストラトス、地道に続けて参ります!

またやられた!



 昨年八月に、阿佐ヶ谷で盗まれて、早々に出てきたコイツですが、またやられてしまったようです!


ご本人の弁


12月15日 永福町京王ストア横の駐輪場125番にて

UNO-PISTA for Tsutsumi

車体 紺
ダウンチューブにオレンジ色の UNO-PISTAのロゴ
ハンドル Nitto RB-018 小さめのブルホーン
ブレーキレバーはギドネット バーテープは茶色の合成皮革
ステム NITTO
サドル 白のビニール カシマックスエアロ
シートチューブのBBすぐ上に黒で『堤秀隆』(目立ちません)
チェーンステイのところには for tsutsumi by fujishiro
リアホイールは狸サイクルの手組みホイール

UNO-PISTA for Tsutsumi はもうお亡くなりになったフレームビルダーのFujishiroさんが
堤秀隆選手用に作ったフレームのようです。
かなりレアな車体なので見かけたらよろしくお願いします。
写真はハンドル回り、サドルが違います

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これも去年の写真ですね。

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ご本人の記述ですと、多少違うようですが、藍色のunoフレームが物語ってくれるでしょう。

永福町なんて、当店の膝元ですから、またどうしても奪回したいですね。

お見かけの方は、当方、狸サイクルまでご連絡ください。

03-3398-1933
070-5083-6962
 狸サイクル遠山健

よろしくお願いいたします!

他店より直送を地方発送も・・・



 他店から完成車が送られてきました。問屋であれば当たり前ですが、他店・・・からです。

 もちろん当店の扱っていない車種なんで、この車体にどうしても乗りたいという方が、当店なりの手入れを必要とする場合には、こういう事もありかと思っています。

 他店からといえば、海外のサイトで購入されたものが直送されてきたり、これまた国内・海外オークションからのものを受け入れたり、そういうこともやっていないこともありません。持ち込み天国ですから・・・。

 この送られてきたビアンキに、子のせを付けるという、ママ狸んのご依頼です。

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 自前の荷台を使用しますが、付いてきたのは通称ねずみ取りという、カゴをスプリングで挟む機構を持った荷台でした。これが子のせのアダプターと干渉してしまいます。そういう場合は優先順位を考えて、取り外します。

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 黒のイェップが乗りました!

 これで終了とすれば、何もわざわざ当店まで発送してこなくても済んだかも知れませんが、子供を乗せるとなると、通常の一本スタンドでは、不安定ですね。

 そこで、通常のスタンドが必要になりますが、ちょこっと小技が必要になります。

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 通常スポーツ車に付いているクイック用の中空シャフトを頑丈でナットで挟むタイプのシャフトに交換します。

 このナットが重要なんですね。コイツでガッチリとスタンドを挟みます。クイックでは無理でしょう・・・。

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 ディレーラーを迂回するように装着できるスタンドです。通常のものではディレーラーに干渉してしまいます。

 この二点と、あとは初期状態から調整です、すべてバラして・・・まではやりませんが、シフトや、ホイールの振れなど見ていきます。これを入れて三点、当店が関わって、文字通り完車の完成です。

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この自転車を、今度は静岡のお客さんに送ります。

静岡のお客さんが他店の自転車店に発注して、他店の自転車屋が当店に発送して、そして当店が手入れをして静岡のお客さんへ発送する三角トレードですね。

今回は静岡でしたが、その他大阪などを始め、地方の方々からのこうしたご要望が増えているということが、お問い合わせメールからもわかります。大阪なんて日本第二の都市なんでしょ?この程度の手入れをする店はないのかな?なんて思ったりしますが・・・。

 自転車を売る、パンクなどのちょっとした修理をするというような自転車屋はいっぱいあるんでしょうが、それ以上のことってやらないところが多いんでしょうね。いじるくらいなら、最初からそれに近い自転車を買え、ということなんでしょうね。

 完成車への依存・・・。ということは、店がメーカーへ依存しているということになりますね・・・、独立した店なのに・・・。

 メーカーというか、業者さんの中には、こうした小売店にノルマを課したり、ニンジンをぶら下げたり、掛け率で揺さぶりをかけたり、独立しているはずの店をあたかも自分たちの傘下にあるかのように見ているところが、残念ながらあるようです。

 そちらにはそちらの事情があるのは分かりますが、当社商品の年間売り上げ目標は?などとほざかれると、一気に醒めますな。そんなもの直営のショップつくって、そっちにいいやがれ!

 一台売り上げに付きポイントを差し上げます、そのポイントがいくつ以上行った場合には、台湾旅行へご招待!
 ニンジンのつもりか?こちとら馬じゃネーんだバカ!台湾ぐらい身銭で行くわい!

 そんな小細工などしなくても、良い物を作っているんだから、その水準を落とさずに、もの作りに努力しつづけてくれれば、その情熱はこちらには十分に伝わるし、よし、こいつを推そう!と自然と思うようになるんだよ!
 
 ブームか何かで、少しぐらい売れているからといって、居丈高に売り手市場はっていると、その内スっ飛ぶかも知れねーぞ、エンドユーザーに渡すのは、あくまでも小売りなんだからナー・・・。

 なんの話でしたっけ?そうか、店としてメーカーや業者さんに依存しすぎない位置を確保するということでしたね。右から左だけでは面白くはありません。それが単なる右から左ならまだしも、上(業者)から下(小売り)へとなったら最悪です。

 これは、物売りだけではないでしょう、下請け根性は、仕事をつまらなくします、仕事自体が目的化してしまいます。上意下達の仕組みは確かに効率は良さそうですが、でもその効率って一体何なんでしょうね。それが一台9800円の自転車を作ることだとしたら・・・。 

 仕組みを変えなきゃいけないね。

 自転車だけでなくて、ありとあらゆる仕組みを変えていかないといけないね。効率なんていう価値ではない、別の何か粋な価値に基づく仕組みへと、作り替えていかないと、いけないね。

 キリキリ人を読む!

 他店からの発送、地方への発送なんかも、ほぼなんでもありでやっていきますよ!ご遠慮なくご相談ください!

三色塗り 塗料替え・・・どうしよ?



 ナショナル自転車のフレームです。何年前のものなのかな?

 これを三色に塗り分けてほしい、というご依頼をいただきました。

 年増の厚化粧、という面はありますが、再塗装というのは劇的に持っているモノのイメージを変える力があります。

 今回は三色、白・グレー・バイオレットです。

 今使っている塗料の性質からいうと、単色以外の塗装はちょっと手間がかかるんですね。

 というのも、下塗りの次の中塗りの段階で色分けができればまだいいんです。

 ところが、今の使用塗料の中塗りというのは、上塗りをして完結する形式を取っているんです。つまり、中塗りの不完全な段階で、マスキングテープなどをすると、そこで剥がれや縮みを出してしまう・・・という不便さがあるんですね。

 別のもので、中塗りの段階で硬化剤を混ぜる形式のものがあります。これですと、中塗りの段階で色分けが可能なんですが・・・。

 なら、いっそう後者のタイプの塗料に変えればいいと思えるかも知れませんが、ある一種類の塗料を使用するとなると、一斗缶で、春夏秋冬の四種類のシンナーが必要になります。まずこれを使い切るのが大変です。

 ひとたび塗料のセットを取ってしまうと、廃棄するなりの無駄にしない限り劇的に変更することはできません。

 ならいっそう二種類で併用すればいいじゃん、となるかも知れませんが・・・、別種のシンナー、一斗缶四本を置くスペースを塗装部屋で確保することはほぼ不可能です。

 あとは、硬化剤を使用するというのが毒性を高める原因となっているので・・・、難しいんですよねえ・・・。

 ある意味圧倒的に、単色でのものが多いので、今の形式で行くか?ということになるわけです。

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 三色が交差しているところです。
 
 一色塗るたびに、上塗りをかけて、カマに入れて乾燥させて、マスキングして、再度二色目をかける。そしてまた上塗りをして、カマに入れて、再度三色目。すべてのマスキングを取って、修正塗装をし直して、再度全体にクリアをかけて、ようやっと終了・・・という手のかかり具合です。

 カマのガス代がバカになりません・・・。でもまあ、手間と時間をかければ、できなくもない・・・というものです。

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 BB付近はやはり入り組んでいて、複雑ですね。

 塗装後は、もちろんタッピングとフェイシングが施されます。

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 ヘッドパーツも打ち込みました。

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 ガラリと変わった三色塗りフレームです。

 店主が作るなら、絶対に選択しない組み合わせですが、こういう自分のセンスとはかけ離れたものを作るというのも、仕事のご依頼というのは面白いものです。

 これがどんな一台になって来るか?というのが楽しみですね。ちょこっとパーツを見せて頂きましたが、面白そうです。

 ちょっと長く乗っていて、マンネリ化したなあ・・・というフレーム。もらったはいいがキタネエなあというフレーム、色が気に入らないというフレームがありましたら、再塗装してみませんか?一気に自分の手元に来たもの、と思えるようなものになるはずです!

 ご依頼お待ちしています!


 

子供が自分でやる自転車再塗装 相変わらずやっています!

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  ちょうどこの写真を撮ったとき、ちょこっと近所の公園に行っていたため、写っていませんが、ご両親と息子さんの3人で、オレンジ色の自転車の自家塗装をやりました。

 何度か紹介していますが、子供が中心となって自分で自分の自転車を塗装する、という運動、細々ながらやっています。まあ、いろんな効果がありますよ!

 ものができていく過程を経験できる。下手でもなんでも、塗装の基本をやるので、自転車以外にも応用がきく。自分で塗装したわけなので、傷が付いたりしても、慌てない。自分で直せるからネー。手塩にかけて自家塗装した自転車なので、大切にしなさいよ、なんて言われなくても大切にするようになる・・・、など色々ね。

 低学年だと、ご両親と一緒にやるパターンが多いです。大体、お父さんとかがはまりますね。

 中学年くらいになると、一人でやりたがるようになります。中には二色以上の色を使ったりする子もいますよ。

 高学年や中学生になると、最初に基本を教えれば、あとは勝手に高水準の塗装をやっていきます。

 具体的な過程は、まずは塗る実車を持ち込んでもらいます。それを当店がフレーム・フォーク単体にしておきます。

 あとは足付け、塗装、クリア塗装などをしてもらいます。

 出来上がった、フレームを再度当店で組み付けます。その際、パーツ類などの変更なんかもしますね。

 今回は、ほとんど元に戻すやり方でした。

 塗装がうまいですね。お見事です!
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 うまいでしょ?

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 クリアがバッチリかかっています。
 
 そんなわけで、まるっきり雰囲気の違った、男の子の自転車に変身です。

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 ちょっとサドルは・・・かえるかな?

 でも最初にしては、立派なものです。塗装の途中にフレームを倒して、砂が付いたり、塗料がたれたりなんておきまりです。そんなことも、ヤスリで修正してかけ直して、二日でやり遂げましたよ。

 大したものです!

 気温が下がると、塗料は乾きにくくなりますが、この冬休みなんか、いかがでしょう?

 もらった自転車を自分のものにしたい!持っていた自転車の雰囲気を変えたい!など、動機は色々ありますが、親子で!自分一人で!友達といっしょに!いろんなパターンがありますね。

 ご依頼お待ちしています!

あれがこうしてこうなりました・・・



 元々は、シングル固定ロードであった自転車を、日曜大工的に工作して、後輪一本組み上げて、多段化する。

 しかも最もシンプルなやり方である、Wレバー仕様にするという形を取りました。

 大体二回ほど、シングルから多段、多段からシングルをやれば、ほとんどの方はできるようになるんじゃないかしら?

 wレバーだって、ある意味画期的な発明です。なんていったって、指一本でギアチェンジというか、ギア比を変更できるんですから・・・。

 固定に乗っていると、ギア比を変更するには、ロックリング外し、チェーン切り、半コマなどが必要なんですが、そんなもの一切使わずに、ギア比が変えられる・・・、これはすごいことなんですねえ。固定を乗っていると思います。

 で、この固定とwレバー多段の往復というのも、大いに楽しいですが、現行品のSTIというのも体験する価値はありますね。

 ということで、今回は、STIセッティングというものをやってみたわけです。

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 STIというと、ライダーの操作よりも、メカのセッティングの方が重要になりますので、どうしても取り付けのコツというか原理を学ばないとできない、という意味で、ちょっと難しい・・・んですが。

 ただ・・・、今のSTIは精度が良いのか、ちょっと一見ポン付けで、付いてしまうんですね。

 ワイヤー張って、初期ノビを取って、再度ワイヤーを張って、シフティングをすると・・・。

 なんか十速でもチャンチャンと、変速してしまうんですね。

 もうプロのメカニックはいらない・・・?課というと、まあ、そこまで単純ではないところが、落とし穴でもあるわけです。

 なんの苦労もなく、ポンと付いてしまうと、どうしてちゃんと付いているか?ということを把握できないわけです。

 つまり、使用している内に劣化や何かで、変速不良が起きたとき、どうやって対処していいか分からない。

 途中まで優等生だった子供が、いきなり不良になってしまって、慌てふためく親たちに似てしまうわけです。

 最初から問題児だったのをなんとか抑えていたら、多少不良になっても、対処の仕方は分かる・・・見たいな。

 ですから、最初から精度の良い5700系以上のものを自力で付けた方には、あとから苦労する方もいるとか、いないとか・・・。

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 なんとか付いていますね。前ギアなどでちょこっと面倒はありましたが、なんとか解決しました。

 しかし、精度が高い分、純正品しか扱いにくくなっていますねえ、十速というのは本当に微妙なんでしょうが。

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 ロード固定だったレーサーが、wレバー仕様の多段レーサーになって、今度は、現行品でSTIの現役ロードレーサーになったという、3変体をしたというわけです。

 こういう自転車の進化の過程を追いかけるだけでも、実はすごい勉強になるということを、横から見ていた分かりますね。

 特に、wレバーからSTIへというのは、いいです!

 自転車メカ学校をやるならば、こういうカリキュラムは大いにありだと思います。

 で、これで、すべての課程修了か?というとそうではありません!

 折角進化したSTIですが、これをまたシングル固定に戻す、という逆の過程も再度やろうと思います。

 ただし、単に元に戻すなんてことはいたしません。もし、この一台しか自転車がなかった場合、シングル固定とSTI仕様、両者をともに楽しみたいというとき、どうすれば効率の良い楽しみ方ができるか?という課題を設けることにします。

 ただ戻すだけなら、ダレでもできますから・・・・。

 さて来週かな?どうやって、シングル固定に戻すか?・・・チョコッとだけ楽しみにしておいてください。

 この冬、固定車に乗りたい・・・が、新車を買うには、スペースや色々と事情があって無理、という方!

 朗報になれば、いいですね!

 

父から子へ レーシングからシックなそれへ



 またやってしまった・・・、再塗装前の自転車を撮影するの忘れていました。

 これじゃあ、比較になりませんが・・・。

 コンポを見れば、当時のレーシングバリバリのものが付いています。

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 シマノ600なんて定番ですね。
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 ブレーキアーチも同コンポ。
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 例外なのがリアディレーラー、それでも105です。

 相当当時お金をかけたんじゃないか?と尋ねてみると、「なんか親父さんとお袋さんが、ケンカしていましたっけ・・・」と。

 そうねえ、当時だって自転車は二三万はしたかな?もちろん実用車でね。それの十倍近かったとしたら、通常ならケンカになるでしょうね。

 この手のケンカは、今も同じようです。世のお父さん達は、いかに奥さんの目を盗んで、新車や新フレームを持ち込んでいるか?かなりシビアな問題のようですね・・・。

 結構レーシングを意識したレーサー組みですが、息子さんはさしてレースには興味はなし。レースに興味なくても、息子は息子なりのテイストを乗せて、乗ることはできないか?

 そこでこの車体をシックにしようと、改めて考えたのが、再塗装だったようです。

 しかも渋いですねえ、マットグリーンです。

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 初期のアルミ車体ですね。

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 黒板のような質感ですね。

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 まだまだ、自転車界では、艶消し系はマイナーな部類に入りますので、珍しく見えるようですね。

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 コルク柄のバーテープなんていうのもシックです。いずれはサドルを革なんかに・・・なんていうのも定番でしょうね。

 二昔前のレーシングコンポも、今見ればこれ以外とシックに響き合いますね。

 ねらい通り、作戦成功、とい感じでしょうか?

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 ズボンの色とバーテープが同じだったりして。
 
 こういうカッコウで、ゆったり乗る元レーサーというのも、味がありますなあ。

 お父さんとは違う、息子なりのテイストを載せて、これからも街道を走り抜く、世代を乗り越えて、スタイルを変えても、同じ自転車が走っている。

 同じ血のつながりがあっても、共有しているものは多くても、違う人生を歩む親子を象徴する様な、自転車の受け渡し方。

 いいですなあ・・・、今まで、親子を跨いでの自転車は何台も扱ってきましたが、本当にありがたい、仕事の一つですね。

 こういう仕事をいただける幸福を今後ともより拡大させていければと、心から思うのであります。

 お任せください、癖色々の自転車達を!

学生の頃に再会 



 当店では、もうお馴染みの扱いになりますね、ブリジストンレイダックです。今から、ン十年前、学生時代に購入したものでしたが、暫く乗らずにいたところを、今回起こして、街道での快適使用のためにリニューアルしようと、持ち込まれてきたものでした。

 今まで扱ってきた数々のレイダック君達からすれば、まあ、状態は良い方だったと思います。使えるものは使って、といつものやつでいきますが・・・。

 ホイールがちょっと、ダメでしたので、一気に組み直します。

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 今風ちょっとディープタイプです。

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 後輪も同じ仕様で、組み付けます。

 この際、鍵になるところは、こうした古めの自転車の場合には、大方7段以下のスプロケットが付いています。

 この頃のフレームはエンド幅が126なので、それにあったスプロケットが通常はいっているわけですね。

 その後、通常ロードフレームはエンドは130ミリになったので、8速以降の展開になって、今日に至っているわけです。

 ですから、7速と8速の間には、大きな開きがあります。できれば、8速以上にセッティングした方が、現行品を使用できるので、断然便利かと思いますので、この辺改造をお考えの方は、しっかりポイントとして覚えておいてください。

 もちろんこれは、今後の展開を考えて、8速スプロケで組み付けました。

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 ハブはなんと現行の105で組んでいます。万が一フレームを新調した場合にも、このワンペアのホイールは、そのまま移植して使えます!

 この足回りを新調して、駆動系は・・・ほぼそのまま、掃除と調整いたしました。

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 サンツアーのラディウス・・・まだ使えます!
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 今回は、シフトはwレバーのままです。世代からいっても、当たり前の世代、行けるところまで、これでいきますか。

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 ハンドルはこのまんまですが、ブレーキレバーは良い物へ、変更です。

 これで引きは断然良くなりますね。古いものとの差が如実に出るところとして、ブレーキとこのレバーは大きいです。

 古いものの中には、これ本気で制動を考えて作られているのかな?というものもありますしね。

 通常の街道では、これにて、快走はお約束となります。

 まだまだ、変更の余地は残しながらも、まずは、学生時代の友人に再会です。

 お互い年取ったけど、まだまだだよな・・・自転車との会話。

 オット、今カーボン野郎に抜かれたんだけど、どうする?抜き返すか?何のかんのと俺たちまだワケーし!!!

 行けるところまで行きましょう!メンテなどこまめにすれば、結構行くでしょう、生き生きしますね、こういうお仕事頂くと!

 寝ている自転車起こして、街道へ戻す、しかも快走で。当店の仕事の真骨頂です!

クロスバイク系をママチャリ系へ



 前は一枚ですが、後ろは7枚もある自転車ですが、クロスバイクというのは、牙が抜けていて、といってママチャリというには高性能過ぎる・・・というものです。

 藤色していて、ちょっと高貴に見えて、これを六十半ばの方向けに、安全第一とご婦人向け高機能化ということで、やってみることにします。

 現役の主婦ですから、カゴはどうしても必要でしょう、しかも二つ・・・。

 ただ、こうした半端なクロスバイク系のものにカゴツケは結構大変なんですね。

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 ダボ類もないので、ブレーキ台座に付けるタイプの土台を付けます。こういうところがスポーツ系自転車の特徴を残しているといっていいでしょうね。

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 台座が付けば、その上にカゴが乗りますから、これで前カゴは完了です。

 で、次は後ろ・・・。
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 これも、また、台座を付けて、その上にカゴを載せるタイプにしましょうか。

 ピラーに直接噛ませるタイプの台座もありますが、これは装着はえらく楽な分、主婦的な買い物でもせいぜい載せて十五キロまでという制限が付きますので、目の前のバーゲンで、つい重量オーバーになる可能性を最初から先取りして、丈夫な台座にカゴを付けていきましょうということになりました。

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 こう見ると、アア付けたのね、という感じでしょうが、繰り返します、星の数ほどある荷台を星の数ほどある自転車に合わせて付けるというのは、実は大変なことなんですね。

 今回はこういう延長金具を使って、取り付けしています。

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 重いものを載せることを仮定していますから、ネジのゆるみ点検などは、やっていただくことになりますね。

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 フラットハンドル、というほど気合いは入っていませんが、これをもう少し体の方へ若干近くもってきて、安心感第一で乗って頂くようにします。

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 こうした、ハンドルの種類をちょっと変えるだけでも、随分と乗り味が変わるものです。

 ある意味、全く別物の乗り物になる、といってもいいぐらいです。

 クロスバイクのレベルからいっても、牙どころか、前歯まで抜いた、ユルユルモードになってきていますね。

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 デフォルトでスタンドがついていなかった、なんていうのが、この辺の半端なスポーツ自転車の面白いところかも知れませんね。

 二股形式のセンタースタンドを付けて、クロスバイク弱の自転車を高性能なママチャリに変身させました。

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 坂もあるような土地柄だったら、電動がない場合には、こうしたギアはあるに越したことはありません。

 車体全体も、スポーツ系の血が入っているせいか、軽めです。暫く働く自転車として、頼りにできると思いますよ。

 そして、数年働いて・・・孫でも大きくなったら、また今度はスポーツ系の方にシフトさせて譲ってやることだってできます。

 車体がしっかりしたものですから、若い子達にも使える自転車として、蘇ります。

 そして、また部活だなんだで、荷物が増えるようになれば、こうやってカゴを付けて・・・と、世代や用途を超えて、自転車は変幻自在に走る続けられることができるんですな。

 孫も大きくなったから一台買ってやろう・・・もいいですし、荷物専用の一台があってもいいなあ・・・もありかも知れませんが、それとはまた別に、こうした装備の着脱などで、老若男女ほぼすべての用途に対応可能にできるんだ、という選択肢を示していきたいなあ、と思う次第であります。

 無粋な大量生産・大量消費にはもうピリオド打って、粋な銭の使い方していきたいですね。

 自転車もまた、しかりです!

イギリスよりの再組み付け 持ち込み天国でんす



 はるばるイギリスからやってきたようです。関税数千円払って、受け取りました。

 7分組みで贈られてくる自転車ですが、サドルをさして、ハンドルを調整すれば、乗れなくはない・・・いんですが、その自転車のもっている、性能をいかんなく発揮しているか?というと・・・、多分無理かと思います。

 こうして送られてくるのは、やはりショップを前提とした、またはショップ並みの腕を前提としている・・・といってもいいんじゃないか、と思いますね。

 ちょこっとした、誤り組みも中にはありますし、バリなどの処理ができていなくて、すんなりいかないこともあります。

 ただ、円安で海外サイトで思わずポチッとやってしまった・・・とかはあるかと思います。今の時期、結構メールで宣伝来ますね、今年の売れ残りモデルを早くはきたい、という感じなのか?大丈夫かよ?という値段も中にはありますね。

 もうこうなると国内の上代・下代なんて、関係なくなりますな。なんだ日本の業者で買うより安いじゃんか・・・何て事もありますね。

 こういうのをグローバル化?というのでしょうか?地域の物価の違いや、通貨の価値の差などで、値段なんかもうあってないような・・・、しかも情報の摂取にも玄人と素人の差がなくなってくるとなれば・・・、ある意味、物を売るだけでは、生業など成り立たなくなってくるんじゃないか?なんて思うわけです。

 値段や性能などの情報がデジタル化、購入手続きもクレジットのシステムもすべてデジタル化されて確立されているのであれば、その時点での同じものを売る物売り競争など、安いものに勝てるわけがない・・・。

 ただし、そうしたデジタル化された中で実現されているのは、売買契約ということだけであって、これがモロアナログな、送付だの輸送だのが絶たれてしまえば、単なるバーチャルお買い物ごっこに過ぎないわけですね。

 デジタルを支えるクロネコや飛脚やペリカンさんがいなければ、実は全くものなんか動かない。結構落とし穴ですよね。

 被災手前で、ネットで水を購入できた!はいいが、じゃあどうやってダレが運んでくるの?道はもうズタズタだよ・・・何て事、結構盲点なんじゃないかな?

 同じく、夜のネットで電卓はじいてレート計算して「オオ激安!」とばかりにポチッとやってしまったはいいが・・・、送られてきたものが7部組み、なにがベストセッティングなんだかわからない・・・。

 近くのショップに尋ねてみると、「他で購入したものはみません・・・」、「ネットで購入?そりゃあ自己責任でやらなきゃ・・・」。

 デジタル使いのアナログ知らず・・・、これからはこういう状況って結構ありうるかと思うんですね。

 ちなみに輪界に関しては、・・・関してもというべきか?ネット購入の方には、厳しいですね・・・。たとえ同じメーカーであっても、国内の正規代理店経由のものでなければ、全くケアはいたしません・・・とケンモホロロです。

 まあ、経費と時間をかけてようやく代理店になれたはいいが、それがなんの苦労もなく別経由で素通りされれば、それは業者としては面白くないでしょう。

 安く購入したい方の気持ちも、正規ルートで補償とケアのきいたものをお届けしたい、という両者の気持ち、ともに分かる気がしますが・・・、むずかしいですねえ・・・。

 当店もできるだけ安く仕入れしたいという気持ちはありますし、といって、これ見よがしに持ち込みで素通りされると、ケーッと思うこともありますからねえ・・・。

 といって、ベストセッティングされない自転車を見ているのも忍びないということで、持ち込み天国なんてことをもやっておるということでありやんす!

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 ワイヤー類も、何から何まですべて外して、再組み付けしてきます。

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 フレーム単体にして、パーツ類の点検です。

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 こんなところでもいろんな発見があるんですね・・・、同じメーカーでも海外物と国内物の・・・差というのか???

 この自転車、シングルなんですね。
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 ただし、エンドはストドロエンド・・・。

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 ではどうやって、チェーンの調整をするか?

 これが面白かった!

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 なんとエキセントリックハンガーでやんの!

 こいつは当店得意の分野なんですよ。というのもこれは先のタンデムのチェーン調整で使うテクニックなんですから・・・。

 当然これ専用の工具なんて・・・、少なくとも店主は見たことありません。探せばどこかにあるのかな?見つけられないですから、そういうものは作るしかないと、当店に一本自作工具ありです。

 もちろん今回もそれでしっかりチェーンのたるみ取りに使えましたよ!

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 最近主流のオイル式のディスクブレーキです。小指でも引けるね・・・。

 そんなこんなで、色々分かった、イギリスからの車体はこんな感じで完成です。

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 内装8段のスコットのなんていうのかな?

 クロスバイク系の自転車の完成です。本当によくブレーキが効くので、ヘッド調整なんかをいい加減にすると、フレームやられるぞ!なんて、7部組みをなめてはいけませんよ!というプロショップからのアドバイスです。

 自分の海外から買って、自己流に組み付けて、乗れてはいるが・・・という方、脅すわけではありませんが、一度バラして再組み付けは、結構大切ですよ、と申し上げておきます。

 ということは、相変わらず、当店は常識の範囲内での持ち込みは可能というわけです。

 契約はデジタルで足りても、技はトコトンアナログです。

 デジタル全盛時代に対抗できるのは、ライブです。これ基本!ここに鍵があるんです、多分!

 そして、もちろん技術はライブですな!

マイナーチェンジもなんのその ゆっくり自分の一台へ

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 ラレー愛の強いショップから、その完璧な姿に、一切手は入れられないということで、そのまま持ってこられました。

 作り手として、バランスを考えて、それ相応の完璧なアッセンブルを施す、ということの意味は分かります。当店もそうしたものを作るときがありますから・・・。

 といって、そうしたものに絶対に手を入れてはいけないか?ということになると・・・、まあお使いになる方のご意見尊重ということも、重要な要素ともいえますね。実際に使うという視点からの要求というものは、確かに重いですから。

 果たして、このラレーを見て、何一つ足しもしないし引く必要もない、と完全に言い切れるか?というと、まだまだ、何か余地があるように、思えますね、店主には。

 というより、隙だらけのような気もします、実は・・・。こういうものはショップやメーカーが作るとなると、どうしても現実的な経費の問題も絡んでくるので、かなりの妥協点などが随所に見いだされるのが普通です。

 むしろ、経費度外視の、利用者によるアッセンブルという方が、ずっと隙のないものが多いでしょう。 

 というわけで、このラレーが完璧だなんて、どういう視点からの見解なんでしょうか?店主には全く分かりません。

 一方ご利用になる方は、どうしても、いじりたくて、当店へ持ってこられたというわけです。

 ご依頼内容は簡単です。
 
 まずは泥よけ外しです。

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 前輪ですが、外しますと、スッキリします・・・。世の中に泥よけ派の方がいることは重々承知しています。

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 後ろも・・・

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 これで後輪の着脱はだいぶ楽になりますが、利用者の方は、そんなことよりも見た目の問題が、第一のようです。

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 どうしても必要なときは着脱式の泥よけを付ければいいわけで・・・、これはこれで良いかと思います。

 泥よけ外しぐらいはなんということもありませんが、チェーンカバーもいらないということです。

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 外すのは簡単ですが、チェーンガードのようなものを付けてほしい、しかも金属のもの・・・というご指定です。

 こういうのが大変なんですね。

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 大きめのチェーンリンクの歯を削っても、バッシュガードは作れますね。

 クランクもいろんな形式のものがあるので、簡単に一発でバッシュガードは付区とは限りません。

 カゴツケなどもそうですが、星の数ほどあるもの同士をくっつけるというのは、実は最新コンポを最新フレームに載せるなんてことよりも、ずっとハイテク・・・というか、応用力を必要とします。

 これにセンタースタンドを付けて、今回の手入れは一端終了だそうです。

 徐々に、長く乗れる自分の一台を、じっくり作っていきたい、という女性・・・、自転車もバッグや靴や帽子と同じように、「自ら」らしさを示す一つのアイテムになるつつあるのかな?とちょっとうれしくなりますね。

 あとは、サドルを本革のものにしたい・・・とか、

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 ゆくゆくは、ハンドル形状や、変速のためのシフトなんかも・・・、ちょっと控えめな地味なレトロ調にしていきたいということでした。

 そして、このカゴも・・・

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 今のところ実用上、ちょっと考えないと使い切れないような形状をしていますが、これになんかも、ゆくゆくはセンスの良い物でも合わせて使っていくのもいいか・・・とお考えのようです。

 そんなこんなで、途上の一台ですが、今後の展開が楽しみですわ。

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 こういうソフトな自転車いじりというのも、すごくいいものですね。ちょっとある違和感のようなものを除去して、より自分に馴染ませていく。

 時間をかけて、少し自転車のことなんかも勉強して、人様の自転車なんかもよく観察して、そして何よりも大事に一緒に走って、かけがえのない自分の一台に、徐々に染めていく・・・。

 そうやって、自転車をメンテしながら長く乗り継いでいく・・・、今後のあり得べき展開の重要な一つであるような気がします。

 もう最初から、準ゴミのようなものを作って、それを回していくことを称して、「景気が良い」だなんていう、くだらん感覚とはもうおさらばしていきたいですわ。

 こういう方が増えること、こういう方を増やす土壌を作ることが重要ですな、土壌作り・・・、やっぱり百姓が仕事の基本ですな!!!


事故車がもどる 

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 塗装をまだ外注に出していた頃の話。右側のフレーム、柿の色をイメージして、塗装したものが届きました。

 それに、トータルデザインということで、組上がったのがこれでした。三年前の話です。

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 元々若い頃から乗っていた自転車のフレームが古くなったので、雨用自転車として再生しようかと、思っていたところ、あまりのリニューアル感に、日常使いとして愛着を持ってこれからも乗るということで納車していった一台です。

 一度軽い事故でフォークを曲げたものの、修正などで、大切に乗られていたわけでしたが、ついに、ママチャリとの接触事故によって、前輪とフレームの前方をやられてしまい、泣く泣く、断念することになったわけです。

 ちなみに、スポーツ車と実用車との接触事故もありますねえ、最近。大体、スポーツ車がズタズタになりますね。皆さんお気を付けて・・・。

 フレームがお釈迦になっても、使えるパーツは使い、フレームも同型のものを再度塗装して、できるだけ元の相棒に近いものとして、再生させたいということで、また承ったというわけでした。

 よく探してきましたねえ、というほぼ同型のフレームに、柿色・・・、元の相棒よりも少し濃いめということで、再塗装しました。

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 ちょっとピンぼけ・・・でごめんなさいよ。

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 カメラの調子が悪いのかしら?イヤ、店主の腕が悪いんでしょう・・・。

 そして、曲がった前輪は組み直します。
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 元のハブを使っての再組み付けです。

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 同じセラサンマルコのさどると・・・、

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 ブルホーンのまま、エイドブレーキもそのまま・・・に。

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 ほとんど元に戻りましたね。

 しかし、愛着というもの・・・、これは単なる物欲ではありませんね。消費欲とほぼ同義の物欲というものは、ものへの愛着ではありません。所有行動・消費行動を第一目標としているものは、実はものなんか単なる手段でしかありません。

 一つのものへの、静かな愛着という成熟加減からすれば、対極にあるものでしょう。

 この持ち主の方にとって、この自転車のスタイルというのが、ある意味自分のまたは人生のスタイルを暗示しているのではないかな?などと思ってしまいます。

 いい意味で、かたくななんですね、コチラカラちょっとしたことなどをご提案しても、自分のスタイルということに、静かにこだわっているように感じられます。それが嫌みにも力んでもいないところが、この方の成熟度の高さを物語っているように思われます。

 もう事故は、絶対に遠ざけましょう。でも、何かありましたら、またこのスタイルに戻しましょう。何度か組み付けているウチに、自転車のスタイルを通じて、その方の人柄やセンスのようなものまでもが、こちらの手の中にはいってい来るような感覚を感じることがありますが、今回もいただきました。

 数年合わなくても、車体を見ているウチに戻ってくるような、身体化されたような感覚・・・、また何かありましたら、その感覚を呼び戻して、そして車体も同じように元に戻していけそうな気がします。

 事故も、盗難もなきよう、同道しなされ、人車一体、めでたしめでたし。

マウンテンのクロス化・・・なのか?700c化ではある・・・

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 これをマウンテンバイクというには・・・おとなしすぎるようにも思います。競技用マウンテンバイクは、もっとゴッツイですからね。

 ただ26インチですので、そういう系統をどこか継いでいる自転車ですかね。

 こいつをクロス化・・・というかまあ、700cにして、街道用にしたいというご依頼です。

 では、26インチを
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 まずは前輪700c化します。

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そして後輪も700cにして、ホイールをでかくすることの付随する問題に、取り掛かりましょうか。

リムがでかくなる分、ブレーキシューの当たる位置が上に上がります。ブレーキ内のシュー移動で解消できればいいんですが、それができないとなると、小技を必要とします。

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 シートステーに、キャリパーブレーキなどを装着する箇所がない場合には、Vブレーキの台座をかさ上げする、取り付け台座をつけて、そこにブレーキを移動させます。

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 馬蹄形のコンバーターを打ち込んで、このコンバーターにVブレーキを取り付けます。

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 前輪のフォークには、キャリパーブレーキ装着の箇所がありますので、前輪に関しては、キャリパーブレーキを装着します。

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 それぞれの引きシロなどを調整して、完了です。

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 最初からクロスバイクのような、顔していますね。

 乗って意味ると、ハンガーが異様に高い、竹馬に乗っているような、不思議な自転車ですね。

 店主の好み・・・にちょっと近いかな・・・という感じです。

 700cによることのアドバンテージといえば、街道の特に平地を高速で走るなんていう場合には、良いかもしれませんね。

 乗り味は全く変わるので、あとは好みということもありかと思います。また一つ選択肢が増えるという意味でも、ありでしょう。

 もう一歩踏み込むと、ドロップ化というのもね・・・。まあ、段階を踏んでということもいいかも。

 自転車は好みによって、色々かえられる、こういう事がもっと定着していけば、いいかと思いますわ。


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 ちなみに、余談ですが、こんなの作ってみました。当店から最寄りは高円寺支店でした。

 色々がんばっているようですし、微力ながら応援していきたいです・・・、銀行にしても、エネルギーにしても、選択肢があるということは、良いことです、絶対に!

 

西荻ギャルズ号 フォークも変わって ロードケンタウロに



 確かこの6月、この形で、フラットバー使用のクロスバイクが持ち込まれました。

 持ち主は、西荻ギャルズのお一人。

 マーケティングの結晶のようなクロスバイクですが、これをドロップ化していただいたわけでした。

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 ハンドル幅を360、クランクを152ミリと体に合わせて、周辺も調整いたしました。

 そんなわけで、スローピングフレームですが、ちょっとばかりロードチックになったのでありました。

 で、今回はもう一歩ロードに近づけるべく、なんとフォーク交換!というご依頼をいただきました。

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 替えたフォークがなんとカーボンのストレート!

 なんか走り屋を連想させますが・・・。かなりの軽量化にはなりましたね。

 そして、フォークに合わせて、ブレーキをキャリパーのものに変更です。

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 より一歩、ロードに近づいた、上半身がロード、下半身がクロスバイクのケンタウロのような、一台に仕上がりました。

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 白の塗装がまぶしいですね。ちょっとボディーよりも鮮やかなのは、塗装したてということで、ご愛嬌・・・。

 ブレーキレバーを兼ねている、STIにとっては、キャリパーのほうが引きシロの関係で、こちらのほうがカツン!と効きますね。

 輪行するのにも、軽量化はうれしいはず。西荻ギャルズ、女一人旅でもするのかしら?地方に行くなら自転車は最高です。一日に数本のバスを頼るのでもなく、タクシーのドライバーさんにも気兼ねせず、気の向くままに移動できるというのは、やはり自転車でしょうからねえ・・・。

 暑さ寒さも思い出のうちです!

ヘマタイト ブラックダイヤ 鉱石ロード



 妖しく黒光りするヘマタイト、別名ブラックダイヤともいうらしいです。

 鉱石というと、石ですが、鉄も鉄鉱石からできているということで、ある意味石の一種だったといえるのかも知れません。

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 こうして加工されると金属系の方へ、ウェイトが動くようにも思います。

 鉄=金属なのですが、石の一種でもあったと思うと、石と鉄の間の質感という意味では、このヘマタイトというのは、非常に興味深い素材だと思うのであります。

 といって、自転車のパイプの原料に・・・というわけではありません。その質感だけをエッセンスとして、いただけはしないか?

 といって作ってみたのが、これでした。

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 ちょっとピンぼけなのが、惜しいといいますか、ごめんなさい。

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 大事な艶が、ピンぼけです・・・。本当にごめんなさいませ。

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 フォークも同色です。

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  全体としてはこうなります。

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 単に灰色の自転車・・・としてしか見えていなかったら、残念ですねえ・・・。

 コチラはどうかな?

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 かつて掲載したものですが、実態はコチラに近いです。カメラの外シャッターが常に半開きのために、どうもレンズに曇りが・・・あるようで、シャープに写らない・・・のかな?

 いえ単なる、店主の写真べたです。

 ちょっと新しい質感の、自転車が磨きと塗装のコラボでできました・・・ということです。

 名付けて、鉱石ロード・ヘマタイトということにします。

 持ち込みでも、やれることはやれます・・・。下手な写真ながら、想像力も含めてご検討ください。

 二の矢、三の矢・・・についても開発中!


走る青龍 夜陰を駆ける!

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 あの例の第二弾となります。5レンジャーを目指す・・・というわけではないんですが、しかし、紆余曲折もしながら、五色以上がそろってしまう・・・ということもあるかもです。

 フレームのワンポイントということで、各色かなり雰囲気を変えることもできるので、中では、大人向きというか、シック系のも作っても良いかな?とも思っています。

 夜陰を駆ける青龍です!

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 なんだ!今の?と、錯覚さえも生じさせうるスピードで駆け抜ける、何か・・・。

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 夜でもその存在感を示す、イヤ、夜だからこそ・・・かな?ということは、夜練向きかもしれませんね。

 下りでもがけ!逃げろ!おれ!   なーんて息切れしながら、下りのコーナーをホイールひん曲げるほど車体を傾け、つづく短い急坂は、シフトもせずに、肩と背中を中心に車体押し出すとき、ググッと加速する、ここで踏め!四頭筋が明太子のように裂ける痛みが走る、これだ!追い込め!あの信号まで!

 オ?!何だ今の?!

 風切る音のみ残して、駆け上がる青龍・・・。

 こんな練習を地道に重ねていたら・・・、春よ来いですな!

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 電気を付けると、こんな感じです、少年のイメージに近いかな?540の青龍バラクーダであります。

 当店発のものは、すべて色つけして納車予定です!といっても、あと何台来ることやら・・・。

 520も在庫していますが、すでに主人が見つかって、色の選定に入っているところ。

 今のところ、具体的には2レンジャー・・・。もっと吹きたいなあ・・・。

 オット、まだ49があったじゃないか・・・。

 ウィスキーのような琥珀色なんていうのも渋いよな。

 ホイールとブレーキを交換すれば、実戦車体として、しっかり使えると思いますよ!

 確かにカーボンの一部はすばらしい!しかし落車の後、乗れるかどうかの不安の中で、実戦で競れますか?

 実用的な実戦車体として、推しますな!近々試乗車も入荷しますんで、乗って決めるのもよしです!


 ※明日十二月三日、土曜日、昼、食べて支える田麦山、新米の会を行います。
参加費 1500円 支援量含む
魚沼産コシヒカリ新米と汁物が付きます  
一品持ち寄りでお願いします。
三時まで
食器類、茶碗・お椀・箸など持参して頂けると、うれしいです。

 お待ちしています!

  

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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