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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2013年03月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

クロスもママ狸ん仕様に ・・・小技の連続!



 アルミの雄キャノンデールのクロスバイクですが、本来なら、こういう車種はドロップ化して高速走行向けにしたいところですが・・・。

 暫くは、子育て号として使用したいということで、今回はママ狸ん仕様に変更です。

 子供が中学生ぐらいに育って、思春期でいうこと聞かなくなってきた頃には、それこそドロップ化してお母さんの方から家出してやれ!

 自分で、掃除・洗濯・メシの支度でもしてみやがれ!お母さんはもう知らん!暫く旅に出るから、後は自分達ですべてやれ!とばかりに・・・。

 そういう意味で、自転車一台も仕様に合わせていじってやると、無限とは言わないまでも、いろんなバリエーションがあるんですねえ。

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  例によって、より安定感のあるアヒル両足スタンドです。これ付けるんだって、大変なんだぞ!

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 矢印のようにシャフト交換しないと、スタンドをナット止めできません。それに、荷台を取り付けるとなると、スタンドの留め金がエンドをほとんどカバーしてしまうので、ダボが隠れてしまいます。

 曲線のように、ダボ出しのために金具部分を削る・・・。スンゲー手間なんですが!

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 ダボ付きクランプに交換して、荷台をつけます。

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 その荷台に、イェップショッキングピンクを取り付け。

 お母さん自転車ですから、カゴがどうしもほしい・・・。

 ただ、こうしたクロス、しかもキャリパーブレーキ式に取り付けるのが、一番の難関です。

 しかも、その専用台座が、何でか知らんが製造中止・・・。Vブレーキや、カンチブレーキなど台座を要求するものであれば既成の台座が使えますが、キャリパータイプにはそれがない。

 ないならどうするか?作るしかないでしょ?作れればですが・・・。

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 コイツです、このタイプのもの、なぜか作らなくなったんだよなあ・・・。

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 台座タイプの支え棒をネジリン棒して、手製の金具曲げで台座を支えます。見た目もいいですねえ、大森研魔の社長の作・・・。これをもう少しシステマチックにできれば、今後は楽になりますねえ。

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 そしてありがたいのが、こうしたカゴ支え金具。どこがありがたいか?

 なんとオーバーサイズのコラムに対応しているんですね。

 オーバーサイズというとほとんどがスポーツ車です。スポーツ車にカゴ付けをできるようにという、メーカーさんの粋な計らいです。

 これマジでありがたいです。あらゆるタイプの自転車が変幻自在にできるのは、こうした地道で目立たず、儲けにもほとんど繋がらないようなパーツを、陰で粛々と作ってくれるメーカーさんの誠意と発想があってこそなんです。

 もちろん誰も、こんな金具に頭一つ下げないでしょうが、とてもありがたい、パーツなんです!ワシらのような業者にとっては!!!

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 そんなわけで、潜在ドロップレーサークロスバイクの子育て仕様の完成です。トップチューブに妥協がないので、乗り降りに十分注意してください!

 子育てが一段落したら、今度は、高速買い物車!子供が巣立ったら、ドロップ化して高速ツーリング車にして、孫ができるまでかっ飛んでください!その後は孫載せ号・・・?

 まあ、そんなこんなで人生色々、それに合わせて自転車も色々変化させていきましょう!

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タイ風焼きそば 物語 その4



 その店の名前は、アドウィー・ララウィーというのだそうです。

 早速夜の営業をのぞきに行ってきました。

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 しっかりした屋台がそこにありましたよ。場所によるんだそうですが、車体が置けないようなときには、屋台だけ外して営業もする、その夜は外していましたね。

 カセットコンロがあります。

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 これは洗い場です。

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 裏から見ると、この洗い場の上にタンクが設置されていて、そこから水の供給ができます。

 なかなかシステマチックです。食品を扱うので、常に、きれいに清潔を保つ必要がありますが、徹底されたきれいさです。

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 もちろん外売りでの許可も取っています!

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 調理開始、卵を焼いて、水で戻した米粉麺を煮含めていきます。野菜肉を加えていって、タイ醤油、酢、チリソース、オイスターソースを加えて炒めて、

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 最後に、ピーナッツを砕いて振りかけて完成。

 タイ料理というとすぐにナンプラー・・・魚醤を思い出しますが、こちらではそれはお好みでかけるという形を取っているようですねえ。

 場所は大体高円寺近辺、高円寺中央公園、馬橋公園なんかで昼前から夕方まで営業しているということです。

 発電機を多用できるようになったら、夜の営業、ビールの提供も今後は展開していくという・・・たのしみですね。

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 若いご夫婦で、屋台を切り盛りしておられる。丁寧に、身の丈を直視しつつ、着実に生きておられる姿に共感させられます。

 皆様も、高円寺にお寄りの際には、中央公園、馬橋公園辺りを探してみてはいかがですか?

 三輪自転車に、屋台と思いを載せて走る自転車を見かけたら、追いかけて、一皿食べてみてはいかがでしょうか?

 自力中心の自転車系のもので、生活を回していこうとお考えの方、その基体になる乗り物お持ちで、そのメンテなどお困りの方・・・、ご相談からお受けします。

 不遜ながら、こういう生き方、決して悪くはないと、強く思いますわ。


※珍客万来でした・・・。
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 相変わらずの三助・・・。修行中、ちょっと事情があって抜けだし、数時間店に滞在。まあ、修行といえどもまんざらでもない様子、安心しました。

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 お辞儀も板に付きすぎ・・・。まあ、本当、相変わらず・・・です。

タイ風焼きそば 物語 その3



 前車輪一本、後車輪二本。リムはバイククラスの頑丈なやつです。13のスポークにしようかなあ・・・と思いましたが、長さがない。

 通常長さがなければちょん切って、ねじ山建てればいいんですが、13用のねじ切りを探しても見つからず・・・。

 ニップルの大きさなどを測ってあててみると、何とか14でも行けそうなんで、それでしっかり組み上げましたよ。

 ハブなんかは、通常のもので流用可能。ブレーキはデフォのデカメのローラーブレーキを継続しようです。

 そして問題は駆動系のチェーン。

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 これは自転車の規格ではありません、ピッチは同じでも、幅が広いんですね。異種チェーンを扱うのもいいんですが、手持ちのチェーンカッターが使えない、というのはちょっと厳しい。

 そこで自転車屋一括管理で、チェーンを自転車のものに交換した方が良かろうということで、交換したんですが・・・。

 ギアどうしの精度が出ていないようなので、その組み合わせの調整というので手を焼きました。

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 極端なところではこのくらいズレています。なるほど幅の広いチェーンを使っていたわけだ。丈夫さだけでなく、ギアのズレ、チェーンラインを吸収させるために、幅の広いチェーンを使用していたんじゃないか?と思うくらい、ライン確保がむずかしい状態だったんですね。

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 スペーサーを外して、ギアの歯を外側に持って行く・・・。それだけでは足りない・・・。

 となると、より外に出すために、小ギアの内側にインナーを仕込んでみる・・・。

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 このスペーサー、通常のBBロックリングです。これも暑さが何種類かあるので、薄いの一枚、厚いの一枚、その組み合わせなどして、適正位置を決めていく・・・地道な作業ですね。

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 そもそもアチコチの精度が出ていない。軸が平行に付いていなかったり・・・。レーサーなんかのミリ単位の仕事を見ていると、こうした働く自転車の量産時代にはこんな感じだったのかな?なんて思ったりして。

 こちらは溶接機は持っていないので、軸を支える部分を曲げて、平行だそうとは思うんですが、折れたらその夜の焼きそば営業!に差し障るので、控えめに調整。

 多少、チェーンとギアのこすれる音など、完全解消したわけではありませんが、まあ、なんとかマシに走れるようになりましたね。

 移動中チェーンが外れたひには、飲食業、手をチェーンオイルまみれにさせるわけにはいきませんし・・・。

 次の課題は見えていますので、またお時間があるときにでも、ドックに連れてきて欲しいものです。

 とりあえず、完成ということで、その夜の営業に備えて、仕事場に向かう焼きそば号。

 後ろから見ると、どうもかしがっているようにも見える、もしかして、ちょっとした事故にでもあった過去があるのかも知れませんね。

 丁寧に、時間をかけて、見て、慣らしていけたらと思う次第です。

 次回は、夜の営業編!

 つづく

タイ風焼きそば 物語 その2

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 この赤い箱。夜間営業などのための発電機を入れていたとか。通常のヘッドパーツに挟むタイプの留め金に、下から華奢な鉄棒を曲げた土台で支え、それと箱をタイラップでとめるという仕様。

 付くには付いているが、落ちるのも時間の問題、しかもその時には、箱が割れたりして破損を伴うであろうという状態。何とかしないといけません。

 それと、今は箱を付けていますが、夏になるとここにクーラーボックスをおいてビールなんかも提供できるようにしていきたい、という。

 となると、特定の大きさのものという縛りはない方が、今後の応用的仕様にも役立つであろう、ということで、デカイカゴのようなもの、つまり、そのカゴのでかさに依存するようなものは極力さけて、ある程度幅のなかで、応用の効くような状態にしておくのがよい、と判断しました。

 ということは、頑丈さという強度を第一に、まず考えねばなりません。

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 ハンドル側に取り付ける金具を2種類、用意しました。まず、ハの字の金具、これは新聞カゴのような重いものを支えるために考案された形式です。これだけでも頑丈なところその下には延長方式の留め金を付けて、二重に固定します。

 ちなみにこの車体は、ロットブレーキというタイプ。レバーからブレーキ本体まで、今ではワイヤーが引く形式が主流ですが、このロットブレーキは、鉄の棒を組み合わせて、引く、という形式を取っています。

 この場合、ちょうどブレーキレバーの力を伝達する鉄の棒が、まんまと留め金の中央に通っていることは、よく見ると確認できます。

 この穴、もちろんこちらが空けました。13ミリとかいう半端な穴です。手間かかりまくりです。

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 下支えするのは、通常の実用車の細い鉄ではなく、これも新聞かご用の太い鉄枠のようなもので支えています。

 この枠を入れる際、共締めのシャフトの幅を稼ぐために、幅をとる泥よけ固定金具は、外に外しました。小技ですね。

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 この角度からでも太さが分かりますね。

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 この下支えの頑丈な枠に、バイクの荷台延長用の鉄枠をボルトで固定して、その間に、加工したカゴを挟んでしっかりとめます。三本の金具でとめ付けます。

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 元々頑丈なカゴの、側面と前面を切り取った、横から見ればL字状のものを、ついでにいうと椅子の腰掛けのようなものを作ったわけです。

 こうしておけば、あとは多少の大きさの違うものを自転車のインナーチューブなどで固定してやればいいわけで、ヘタすれば、この上に人が座っても移動できる、そのくらい頑丈に作っています。

 タイヤのインナーチューブは、横一巻き、縦二巻きとガッチリとめてやれば、多分大丈夫でしょう。

 まあ直角出すのが難しかった・・・。まだまだ勉強することたくさんありますね。

 ただでさえ、カゴ付けはむずかしい、こうした応用編は非常に頭と手の訓練になれますね。ちょっとやみつきになりそうです。

 さて、次回はいよいよ内部の機構についてのお話し。これがまあ・・・治具無かったのか?仕方ないのかなあ・・・とかいう、これまた色々悩ませていただいた、内容です。

 こう、ご期待、ということにいたしましょう。

タイ風焼きそば 物語 その1



 こんな三輪車が止まっていたら、それだけでも興味をそそられますなあ。
 
 当店は自転車屋なので、ただでさえ自転車好きな方々が集まりますが、裏に置いてあるこの一台を見つけると、お客さんの十中八九興味を示していきます、面白いもんねえ。
 
 用途はまあ色々考えられるようですが、これは高円寺付近で大活躍されている、タイ風焼きそばを売る、働く自転車なのであります。

 先日ある会合で高円寺をぶらついていたら、この面白い自転車が目に留まって、色々観察かつお話しをして、それではとばかり目的地に行こうとしたら、なんとその焼きそば号の止まっていたところが、当の会場であったというオチでした。

 「調子よく動いています?」「イヤー、もう、アチコチガタガタで・・・」

 かなり自力でやっておられるようですが、何せまあ規格外の三輪車ですから、何かとお困りでしょう、何なら狸サイクルと申しますが・・・としゃしゃり出ると、「知ってます」とのことでした。

 まあ、高円寺も広くは地元といえば、地元ですから・・・とはいえ、ちょっとうれしくもあったりして、まあ、頃合い良いときにでも、持ち込んでください、ということで今回の話につながったわけなのでした。

 前の赤い箱、自作の木製箱ですが、ボルトナットとタイラップで、とめられていて、長い間の使用には耐えにくいでしょう。

 しかもこの中に、発電機などを入れたり、時にはクーラーボックスにビールも冷やして・・・と、どうも重さは半端ではなさそうですね、この辺の強度を出したりしないといけませんね。

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 後を支える車輪も、どうもベアリングがないらしい。グラグラ動くのは決してよくありませんね、第一回めの簡易修理では、スペーサーとハブナットで、少なくともグラグラだけはとめましたが、数週間でスペーサーは随分と削れて、痩せていましたね。

 後輪これはまあ、組み替えでしょう・・・。しかし、このサイズ・・・どうも自転車にはなさそうだ、と調べてみると、なんとバイクのカブの車輪と同じものでした。

 このくらいなら、自転車屋でも購入できるので、今後の安定供給は可能です!

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 前輪もサビだらけ、今後長く仕事で使っていくなら、こちらも組み直した方が良いでしょう。こちらは22インチの自転車サイズ。これにて消耗品のタイヤも安定供給可、ということで一安心。

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 で、問題だったのが、このチェーン。ピッチは自転車と同じものですが、幅が自転車以上のもの。ツーことは、自転車屋所有のチェーン切りでは対応できません。

 確かに重いものを運ぶチェーンとしても、この幅は必要なのであろうか?できれば、自転車屋で一発管理のできるものである方が、今後使い続けて行くには、良いんでないか?などと悩むわけです。

 これは、結果的には自転車用のものにするのでありますが、なぜ幅の広いチェーンを使用したのか?ということについては、単なる強度だけの問題ではなさそうだ・・・ということが、後日分かったのですが、それはまた次ぎに・・・。

 以上、まあ、いろんな課題を積んだこの三輪車を大体一週間預かって、アチコチいじって、これまで以上の性能アップと、今後のメンテのしやすさなどを考慮してのパーツ類の入れ替えや、使い続けるための消耗品チェックなど色々やっていくわけです。

 本当詳細に追っかけていくと、とても一回や二回では紹介しきれないほどの工程を踏んできましたが、まあ、やり慣れないものをいじるのっていうのは、実に楽しいもんですわ。

 失敗や繰り返しも含めてかなり時間と手間を取られましたが、その原動力は楽しさです。

 それと、こうした自力でいく働く自転車を使って、ご夫婦で、タイ風焼きそばその他を売りながら、丁寧に生きている若者を心から、応援してきたいという、店主の物好き気質でもありましょう。

 なんたらミクスだか知りませんが、表層の銭の動きを見せかけよくして、一部のみを儲けさせて、景気回復の雰囲気を演出、それにまたクズマスコミが「豪華花見弁当が売れているのは好景気の兆し?」とはやし立て、大手の一部の賃金値上げのみを喧伝し、ネズミ一匹で決壊しかねない原発事故の処理、それにまったく懲りない再稼働?

 そういう仕組まれて、荒れた大ざっぱな流れとは決して無縁とはいいませんが、自分たちの関係の糸を丁寧に時間をかけてよっては、人生という織物を織りこんで行くような、ささやかだけれどきれいで美しい流れに、少しでも寄与できれば・・・もちろんこちらも参画しながらね、なんて事が非常に大切に思えるこの頃、この焼きそば号は技術的にそそられるだけでない、それ以上の何かのある仕事なんですね。

 まあ、そんなわけで、こちらも時間をかけて丁寧に、取り組んでいったということです。

 この続きは、また!

片手で二本引き ブレーキ シフター



 一見普通の子供用自転車ですが・・・。

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 右のハンドルにはグリップのみしか付いていません。

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 その分左ハンドルには、全部がゴッチャリと付いています。

 これは、右手に握力のないお子さんが乗るための、カスタム自転車というわけです。

 そういえば、今まで何度か、片手に障害がある方の自転車を組んできたことがありましたが、その話をたどって、当店においでになった方です。

 一番の功労はなんといっても一個のレバーで、前後ブレーキ二本を引くことのできる、このブレーキレバーです。

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 これです。レバー一本を引くとワイヤー二本が同時に引ける構造になっているわけです。ヨシガイさんの製品に、カタログの中で正規品として載せられています。

 三輪車などの特殊な自転車用としても使えますね。あと、このフラットバータイプではなく、ドロップハンドル用の二本引きエアロブレーキレバーなんかもあります。色々と応用が効きそうですね。

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 構造自体は単純なものですが、イザ、作れとなると大変です。こういうものがあること自体、ヨシガイさんには感謝感謝です。

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 リアのシフターは取り付け角度によっては左手でも引きやすい箇所があるようで、流用品で可能です。

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 ブレーキレバーとシフターとの間に、今度は下向きにベルを付けます。忙しいですが、これで左手一本で、ブレーキ、シフター、ベルの三転の操作が可能となります。あとはちょっとずつ位置などを調整すれば、良いんではないかな?

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 元々付いていた、ブレーキレバー、グリップシフトと変則インジケーターです、これはまあ、別の自転車にでも移植可能でしょう。

 偶然ですが、この度、片手のみでブレーキシフターをすべて操作することができないか?というご相談を立て続けに、いただきました。

 完璧か否かは別として、あるものを組合わせて調整してやれば、何とか・・・なるかも知れません。

 このお子さんが成長して、将来ドロップハンドルの自転車に乗りたい、と希望したとしたら?

 二本引きのエアロブレーキ使って、デュラのバーコン10速用でリアシフター、ハンドルマウント式のWレバーの片割れを左ハンドルに付けてフロント2段引き・・・可能だ!

 現行コンポを載せたレーサーを組み付けることもできますな。

 一人一人に合わせたフィッティング・ポジショニングという事の本質は、障害の有無には関係ありません。あろうがなかろうが合わせて乗る、これが自転車です。

 なにをどこまで、どうできるか?限界は当然あるとは思いますが、まずはご相談ください。できる範囲のことはできるところまで、やるよう努力して参ります!!!

どこへ行くんだろう? より動ける自転車へ



ミニベロという車種ですが、いわゆる小径車というよりも、走る!という印象ですね。小さなロード・・・という感じかな?あくまでも店主のイメージですが。

 ですから、より走れるようにしたくなる、というのが定番なんですが、これをドロップ化していきます。

 単なるハンドルの交換なんですが、それだけでは済まなくなるのが、ハンドルについているブレーキレバーやシフターをどうするか?という問題。

 フラットハンドルとドロップハンドルでは、そもそも形が違うということと、パイプの径が違うので、その辺が面白いところ。

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 さてまず、このフラットバー、どこから変えていこうかしら?

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 フラットのブレーキレバー、これがドロップというとエアロブレーキですね、大体、それへ交換していきます。

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 ワイヤー上引きの、クラシカルなタイプを選びました。渋いですね、ちなみに、ご依頼主はお嬢様です。
 渋いです、いいですねこういうセンス。二言目には「かわいい~」で形容終了より、何かいいかなあ・・・。

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 8速のシフターです、手元変則にもできなくはありません。が、もうブレーキがエアロ系ですので、これはもう例のアレでしょう・・・。

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 ハイ、バーコン。9速までなら、ヨシガイのものでいいでしょう、フリクションという無段階のもの。

 10速となると、シマノもん、そうデュラエースで。

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 バーテープの色がまた渋くていいですねえ。デダ、さすがです。このバーテープに合わせて、車体自体を再塗装したくなる妄想にかられます。こういう色の使い方・・・コルクテープじゃなければ、店主は選びたいですね。

 布を染めて・・・お手製バーテープなど・・・なんて事も射程内に入りそうですね・・・。

 革を染める・・・、専門領域に行きそうです、Mさんのお知恵も借りないとなあ・・・。

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 そして、今回、荷台も付けることに。ウーン、どこへ行くんだろう?

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 ショートリーチの浅曲がりドロップ、なんかこのミニベロには合っていますねえ。ちょっとしたハイセンス仕様になりました。

 それだけでなく、長距離なんか断然走りやすくなったはずです。ちょっとした・・・、というかかなり整ったツーリング車に変身ですものね。

 一体、こうやって、どこへ行くんだろうなあ・・・。このお嬢さんの気持ちは、この自転車携えて、一体どこへ飛んでいっているんでしょうか?

 こうやって、店主なりの完成度の高さを見ると、これはもう、動く個室ができたようなものです。

 この動く個室に一人で座って、孤高な旅をしていくんでしょうね、そんなお嬢様です。そういう一人の時間、一人の時代って、非常に大切だと思いますよ・・・。といっても彼氏と・・・なんて事も。

 まあ、勝手な妄想を駆り立てる、女子のための個室的起動自転車の完成です。

 単にハンドル変えるだけで、これだけの変化が起きてくる、面白いねえ・・・。


死ぬまで相棒!自転車との関わり方



 持ち主の方は、人生の大先輩のような方です。

 もう何年も愛着を持ってこの自転車に乗っておられています。これを死ぬまで、大切に乗りたい、ということで、コイツきれいにしてやってください、と再塗装のご依頼をいただきました。

 じんわりと、良い仕事いただいたなあ・・・という感じ。色の指定は?という質問には「君に任すよ、きれいにしてやって、一生乗るから。」ぶっきらぼうないい方に逆に愛情がこもって聞こえます。

 ハイ、ではちょっと暖かみのある・・・、わかりました、と。

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 グレー、ねずみ色・・・という色に少し暖色を加えてみたんですね。

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 銅・・・をちょっと意識してみたんですね。

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 グレーなんですが、ちょっとシャンパンが入っていたような感じにも見えたんですね。写真には写りませんが。

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 それとこの自転車の荷台が、ちょっと一体形式をしていたので、そこも同色で塗ります。

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 こういうフレーム・フォーク以外のものって、治具がないので、結構面倒ですね。いつものような前後左右上下という塗りの形式ができていないので、いいかなと思って、窯に入れようとすると、ちょっとの角度のところが薄かったりと・・・と。

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 この辺は大森研魔の社長に依頼、やっぱり餅は餅屋に任せないと。

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 ステンレスは、新品よりもあとから磨いたものの方が、風合いが出ますね。

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 カゴと、

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 サドルを取り替えて、機能上もアップ。

 見た目も、機能もアップして、死ぬまで主人に仕える準備完了です。

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 悠々と乗っていかれる背中を送ります。

 こうやって自転車との関わりを考えて実践して、お金をかけていく方がいるんですねえ。そうした重いと価値観の深さの前に、「お客さん、これならこっちの自転車と買い換えた方が良いよ」なんて軽口たたけませんわ。

 お客さんの深さに支えられ、当店も成長して参ります。再塗装の意味、教えていただいた思いです。

この勢いでもう一台、出てこい!!!



先日、盗難されたチネリ、無事持ち主に戻りまして、よかった!といっていた矢先、再度もう一台、盗難の被害にあった自転車の連絡が入りました。

徐々に自転車の季節になると、賊もうずくのか?もしかしたら、これからまた増えていく傾向にあるかと思いますので、皆様も十分ご注意されますように。

以下、所有者からの情報です!



盗難日:2013/03/23
盗難場所:杉並区荻窪天沼 杉並公会堂近く100均ローソン前
盗難届提出先警察署:荻窪警察署
車種:小径車
メーカー:BIANCHI
モデル名:MINIVELO-8 DROP BAR 530mm
カラー:チェレステ


以上、これまた荻窪なんて、お膝元ではないですか、まさしく不愉快千万である!

お見かけの方は、behringer19abc@gmail.comまで、ご連絡くださいとのこと。

犯人を追い込みましょう、サイクリストの眼で!

店内ブレイク 半チョッパー ママ狸んにまで浸食中



 もうお馴染み、この手のアヒル両足スタンドです。これがつくというのは・・・。

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 それに荷台。アヒル足に荷台と来れば、もう定番中の定番ですね。

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 そうママ狸ん系のお仕事依頼なんですが・・・。

 そこに急変です。

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 なんと、ロックバイクスにつけて以来の、あの半チョッパー。のけぞりスタイルで自転車に乗る。スポーツ系の前傾とは正反対ながら、地平線の彼方を目指してひたすらドドドドドと走るアメリカンバイクのようなリラックスポジションなんであります。

 たぶん死後評価されるかも知れないほどに先を行っている当店でしょうから、暫くは日の目を見ないでしょうが、この半チョッパーでのツーリングというのは十数年後、結構当たり前になっているかも知れませんよ。

 フロントにキャリアを付けて、荷物をくくりつけたツーリスト。多分、そこそこ見かけられるようになるでしょう。

 そういう潜在力を持つ半チョッパー、これがついにママ狸んにまで、浸食を開始しました。

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 これがまた良いんだよねえ・・・。子供に寄りかかる感じで、走るそのスタイルは、多分数十年後の一つの典型になるような気がします。

 そうだ、これタンデムに付けて、前と後のライダーがともに倒れるように、のけぞっているなんていう絵は面白いぞ、多分!

 これからも半チョッパー、アチコチに仕掛けていきます!

ご協力有り難うございました!無事戻りました!



先日、盗難情報として掲載いたしましたが、本ブログやフェイスブックなどを通じて、拡散していただきまして、有り難うございました。無事本人の手に戻ったということです。

ご協力していただきました、皆様、有り難うございました。

本人の弁です。





ありがとうございました!!

な、な、なんと・・・
チネリ帰還しました!!

杉並警察から連絡ありました。
友人の目撃情報通り、
13歳の中学生男子が乗り回していたようです!
今引き取りに行ってきました。

ご心配おかけしました。

たくさんの方にシェアしていただいたり、
励ましのメッセージをいただいたり、
心から感謝しております。

本来ならば、
お一人お一人にお礼を申し上げなければいけないところ、
この場をおかりして
お礼申し上げることをお許し下さい。

決め手は
写真をいろんな交番に撒いたのが良かったみたいで、
警察官が
「見たことある自転車だ!」

少年をとっ捕まえて下さったそうです。

数日愛車チネリのことで頭がいっぱいで、
改めて大切な相棒だと実感しました。
これからは、
もっともっと大切にしたいと思います!

そして、
皆さんの優しさやご好意に
何かのカタチでお返し出来ればと思います。

ホントにありがとうございました。

※バーテープが破けてたので、
今度はブルーに!!
しっかりメンテナンスもしていただきました



ということです。通常スポーツ系自転車をやられると、どうせ裏業者の手によって・・・と、諦めモードになりがちですが、写真を交番に配っておいた、というのが効いたということ、ちょっと憶えておきましょうね。

 やはり写真です、愛車の写真は折に触れて撮っておきましょうね。イザという時、決め手は写真ですね。

 ということで、これからも盗難自転車情報の掲載はしてきますので、何かありましたら、ご連絡ください!

 よかった、よかった・・・。

リペアも 段階的に?



 まさにウォーキングフォーク、歩くフォークですね。

 通常はエンドのところが揃っていなければならないフォークですが、事故により曲がってしまいました。

 ということは・・・。前輪はもうポテトチップ状態ということで、フォーク、足回り一式、そうトッカエということに、最低はなります。

 なぜ最低か?フォークにこれだけの負担が一瞬でもかかったのなら、当然フレームにも影響はあるだろうという推測です。

 こういうとき定盤と治具があれば、その狂いは一発で目視できますが。当店手持ちの計測器でも、ある程度は分かりますが、トータルの歪みということになるとどうしても定盤が必要になります。

 ヘッドチューブがちょっとだけかしがっている・・・ように見えます。

 別フォーク装着の時に、まっすぐなコラムがどうはいるか?というところで見るしかない。

 主立ったクラックや、つぶれによる皺などが確認されないという意味では、まだ走れるでしょう。

 ただ、曲がったフォークを見ると簡単目視では確認できない何らかのダメージがあるだろうということで、いずれはフレーム自体の交換もありか?というところで、リペア開始!

 まずホイールは組まねばなりません、何で組む?

 確実に、着々と自転車にはまりつつある乗り手。いずれは新フレームにてガシガシ乗りたい!

 なら、将来的にもかなり走れるホイールに投資しても、無駄はなかろうと、思い切ってDT!でということになりました。

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 DT585までいかなくとも、520でも、精度はよし!これと同じくDT黒スポークで凝った仕様に。

 そしてどうしても替えなければならないフォーク・・・。

 これはどうするか?そこそこのメッキフォークなんかを希望しようものなら、それなりの金額になります。

 ただ・・・。ゆくゆくは新車のフレームに・・・というのであれば、そこまで投資しなくてもよし。イヤ、次のフレームが一インチというのであれば・・・フォーク単体に金かけてもいいか?

 待てよ、新車フレームが一インチと限るのか?オーバーサイズだったら、そのフォーク、マルマル浮いてしまう。

 では、一インチの新フレームに拘るとしても、大体フレームにはフォークもついているというのが定番であるので、これもまた浮いてしまう可能性もあり・・・。

 色々とフローチャートを巡るわけであります。

 なら、新フレーム購入を近未来考える、これが鉄板であるなら、今回フォーク自身に金かけない、これが良いんじゃないでしょうか?

 ということで、当店のストックの山をポキさんに探求に行ってもらいました。

 つまり、安全に当面まっすぐ走れるものであればよし、という緩い条件で探したところ・・・、当然ありましたね。

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 イヤー、色違いですが、しばらくの間これで我慢して!チャンとは走れるんでね。

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 まあ、全体で見ると、シートチューブの胴抜きと似たような色なので、大した違和感はないですね。

 しかし、ホイールだけがピッキピキにやる気満々のアンバランス。
 
 でも、人の足元を見る、というようなことを言いますが、上の身なりが立派でも靴が汚いと格下に見られるようです。逆に、上の身なりはボロくても、靴が良ければ見直される・・・。

 ある意味変な見方ですが、少なくとも前者に関しては、画竜点睛を欠く、という正鵠は得ていると思われます。微妙な後者ですが、ものがDTということなので、今後の伸びシロが期待できる、車体・・・ということが言えるかな?

 イヤ、車体というのは変ですね、フレームが変わってしまうんですから、むしろ、利用者の自転車に関するノビしろとでもいうのでしょうか?それが透けて見えてくるようなリペアです。

 全部が全部一度に廃車、そして新車!というのだけではないですね。特に保険や補償問題が絡んでいない今回の場合には、利用者の考え方がリペアに色々反映できるわけです。

 思考がものに乗り移る、面白いですね、と同時に恐ろしいです。持っているものにその人の思考(志向)が反映しているんですから・・・。

 でも、世の中には、そうした、ものから透ける思考そのものを見ようとしない、または見えない、そして物しか見ていない様な方々が多いような気がします。イヤ、物すら見ていないかも知れませんね、そのものに付けられた値段や無理矢理のイメージ、そして消費にだけに、ただ酔っているだけ・・・。

 持っているものには、その持ち手が反映される・・・という恐ろしい事実に気づいておられる方、自分が裸で歩いているという自覚をお持ちの方、そういう方のご依頼なんていうものは、イキでございますね!

 お互い裸のつきあいいたしましょ!

たまーに出る 美人系 クロモリレーサー



 自家塗装、キャンディーワインレッドですか。

 レッドと多少のくすみのあるワインレッドとのブレンドです。

 塗装部屋にて、ウーン、やっぱり深みが違うなあ・・・なんて、色見分けの細かい目で、感心しておるんですが、その微妙な違いなどは、こちらが会得しておけばいいわけで、細かい色見本などつくって、悩ませるまでは行かなくていいんじゃないか?なんて考えてヘラでマゼマゼしているわけです。

 赤には赤の、青には青の、黒には黒の、それぞれの浅さから深さ、それも単純なトーンだけでなく反対色との関係などを考えて、色に対して立体的なイメージができてくると、調子が良い。

 これはあくまでも感覚なので、暫くすると平面になりがちなんですね・・・。マンセル何タラが、上下左右と奥行きを持っているというのは、至極正鵠を得ているなあ、と思います。

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 キャンディー系は銀や白の地の上に、かけていくとキャンディーそのものが出てくるわけですが、下地との関係を考えると別に銀白に限らない。

 自家用自転車にかけた仏壇なども、下地は銀ではありませんし、単純なアズキレッドをかけたわけでなく、二食三色との重なりから出てくる、色の奥行きのようなもの・・・、アララ、こんななっちゃった・・・ということもよくあります。いい意味での想定外、悪い意味での想定外、色々あります。

 また赤という色、これもむずかしいです。使い方によっては黒に匹敵する濃さを持っています。これを逆利用するとアーミーなんですが・・・。

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 赤に茶系のバーテープ、サドル、ブラケットカバー、ある意味統一色でしょう。そうそう、茶色も深いですね、なんといっても赤と黒という、二大深色の饗宴ですから・・・。

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 メッキ系のフロントフォークがついて、なんとWレバーで、出発です。

 まあ、スッキリした美人系でしょうね。まだまだ、マイフェアレディー的展開の余地、アリアリで、そこをわざと残しつつの納車となりました。

 たまにですが、こうしたシットリ系の完車が出てくれると、そうか、当店は自転車屋だったんだ・・・と、再確認できてうれしいですね。

 もう完車には期待できないので、自転車屋じゃなくて、自転車パーツ屋になりましょうよ!なんてお誘いも受けること有りますが、トータルをいじれる、というのは重要なことで、これはこれで自転車屋でいいんですね。

 ほぼ移転先店舗が決まりまして、その中では、やはり完車も大切な見せ所として、大いに発展させていこうと思いますな。

 移転先、近いです。西から東へ。ちょっとこれから慌ただしくなりそうです。お手伝いなんかもお願いすることあるかと思います、本業と並行して・・・。

 次期店舗以降どんな店にしていこうか?今貴重な次期ですね。

これなんでしょう? 革!



 これなんでしょう?用途としてあったとしても、これそのものは世界初なんじゃないかな?

 まあ、その答えは後ほど。

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 これもまたすごいなあ。硬式野球のボールの縫い目のようですね。

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 相変わらず、丁寧な仕上げです、厚めの牛革だそうです。オイルがしみているので、外使いも大丈夫。

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 こちらも細かい、パイプというパイプ、革のカバーが効いています。

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 ざっと簡単にできるところまでまいていますが、これが自転車屋と協力体制が確立されると、どういう事になるか?

 こういうお仕事は想像力を鍛えられます、冷暖のコントラストなど、面白そうですね。

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 もうこの辺なんかは真骨頂、元々革のカバンを作っていた腕からすれば、本革でのサドルバッグなんて、お手の物でしょう。先のブルックスが霞んで見えます。

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 グリップのこの辺も実に丁寧です。しっかり閉まって動きません。また、見にくいですが、ニギリの部分には指にフィットする並々の形成ができています。

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 これが全貌!もちろん当店出入りの、Mさんの作品です。お忙しい方なので、いつでもどこでもとはいきませんが、多少ためたあとには、見せてくれますね!

 で、先ほどの答えですが、これです。

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 ボトルゲージ・・・というかホルダーですね。ボトルのサイズによってまきが帰られるように工夫されています。多少の保温、保冷にはなるかと思いますね。別に自転車だけでなくてもいい、無味乾燥なペットボトルでさえも、こうしたものに包まれると格が上がる感じがしますね。

 来年の三月までに、当店は移転しなければなりませんが、ほぼ、移転先が決まりました。

 業態は、結構今までを引き継ぎつつも、ちょっと工芸路線にも、見せ方にも気をつけていこうと思います。そういう中で、次期店舗の中には、革工芸のMさんコーナーも作っていこうかと思います。

 今のゴッタラした状態に置くよりも、ちゃんとした見せ方の方が、ふさわしい。その辺もお楽しみに・・・、という感じです。

 さて、これから通常業務と移転に伴う別の仕事で結構ドタバタするかも知れません、ご迷惑をおかけする可能性もありますので、あらかじめ、おわびもうしあげます。 

 新生狸サイクルに向けて!チョロッと出発です。

チョイ磨きも大森研魔 チョイといってもそれはそれは



 ご自分が長期に家を留守にしていた間、家人に自転車を外に出して置かれたか?

 帰ってきてみてみると、ちょっとアルミ特有の白カビのようなサビが・・・。

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 この点々と見えるアルミさび。

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 アルミは鉄の赤さびのように派手に錆びませんから、あまり気づかない方もいるかと思いますが、アルミも錆びます。

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 チェーン類は鉄特有のサビサビ。

 これらを再磨きして、きれいにして欲しい、というご依頼。後がアルミで、前がカーボンというハイブリッドマウンテン。カーボンをアルミを切り離しての、大森社長の磨きが始まります。

 この切り離しが結構面倒で、アルミの磨きも結構大変だったようです。かなり手間がかかっていました。

 磨きが終わったと同時に、クリアが消しますが、なんか申し訳なさそうに、「来週お願いします」と。

 大森社長の目はミクロを見分ける眼ですから、それは大変だったんだろうと思います。

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 オオ!チタン!

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 ビードの細かいところがむずかしいですね。

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 チェーンもチェーンステーもキレイになりました。

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 サスペンションフォークの肩も。

 その他カーボンボディーなんかも結構細かく磨いたりワイヤー交換したりして、見た目も、機能も元に戻していきます。

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 冒頭の写真と一見同じように見えますが、なんかスッキリ感が違います。よどんでいないで、流れている。そんな感じでしょうか?

 一見地味ですが、丁寧ですね。鏡面!!!というだけが磨きじゃない。地味なこういうの再生に向けた磨きもありです!

 大森研魔の多角性が見えてきますね、なんか磨くものありませんか?大森研魔が腕磨いてお待ちしています!

基体がいいと イジリ甲斐あり



 卒入園前のママ狸ん、何かとお仕事をいただいております。

 そんな中、主力であるイェップの代理店が変更、入荷に時間が異常にかかったり、再入荷の情報が不鮮明だったりと、何かとご迷惑をおかけしています。年度が変わってからにしてくれればいいのにねえ。

 そんな中、あるもので勝負というわけで、今回は小径車を子育て仕様に。

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 エンドのシャフトを交換して、センタースタンドから両足スタンドへ。もう定番で、最近ではこちらのご提案の前に、お客さんの方から指定されるようになってきました。

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 リアディレーラーをよけて、二十インチ用の両足スタンド・・・。どこでどういう企画のもとで、こうしたものができたのかは分かりませんが、当店のような店にとっては、非常にかゆいところに手の届くものです。

 かつては27インチ用のディレーラー用スタンドを折り曲げて20インチに加工していたんですが、そうした必要が無くなりましたね・・・。

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 ここに荷台とカゴを付けます。これまあ、定番ですね。

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 このカゴは、自転車専用ではありません。よーく見るとなんか懐かしくありませんか?

 そう給食の食器を運ぶカゴです。それなりに頑丈、ステンレス、申し分ありません。

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 ここに前載せイェップを付けます。

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 問題なく付きますね。問題はハンドルで、前傾になると前載せに胸がつっかかる。となれば・・・。

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 ハンドルをググーッと後に持って行く、最近当店内で、大流行の偽チョッパー!

 こののけぞりポーズは、前傾とはまた別の自転車の世界を作ってくれますね。

 バイクにも、レーサーがあって、同時に、ドドドドドーッと地平線を目指すアメリカンバイクが有るように、自転車にも前傾とのけぞり、両者あってもいいかと思いますね。

 のけぞり系自転車で、ツーリング、これ数年後に来るんじゃないでしょうか?数年先を行っている当店の予言です。

 先日、この辺の内容を巡って・・・「アンタの死後、ブレイクするんじゃない?」と。

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 子のせの重心が高いので、危険に見られる向きもあるかと思いますが、それは納車の際に、何度もミーティングと実地訓練を通じて、ソフトによって克服を目指します。

 元々基体がしっかり作られている自転車での、こうした改造は非常にやりやすいです。形容しがたいんですが、適当に作られて自転車とは違います。

 車体自体が、いろんな内容を想定されて作られている・・・と言っていいかも知れませんね。

 暫くして、お子さんが成長して、前載せでは難しくなっても、今度は後ろに子のせを移動して、前カゴ・・・、これはごねられそうですが、前に移動する・・・でいいか?

 まずは手持ちの自転車で子のせ仕様にできないか?とお考えの方、ご相談ください!

杉並区 堀之内にて盗難



最近ちょっと無かったなあ、と思っていた、盗難ですが、本日16日発生しました。

チョコッと妹分の自転車なので、しかもお膝元の堀之内だからなあ、ヤダ!


本日13時頃
杉並区堀之内付近で盗難された
愛車チネリ。
既に情報は拡散していただいてますが、
バイクの詳細について改めて
ご報告します。

cinelli XPERIENCE VELOCE MIX CT(改)
チネリ エクスピリエンス ヴェローチェミックス CTをベースにパーツをシマノに5700にパーツ変更。フロントホイールはカンパそのままで後輪はシマノWHR-500。サドルはスペシャライズドのレディースサドルが付いております。
サイズは一番小さいXS (トップ長490mm、シート長460mm)

ハンドルの塗装がちょっと剥げています。

最後に撮ったチネリの写真です。


自転車乗りにとって、愛車盗難は足をもがれたのと一緒、お見かけの方は、flow.sonoko@gmail.comまで、ご一報お願いします!

 皆さんの監視を眼を!

常用していた自転車が 子育て号に普通に変身



 プジョーの常用自転車でしょう。スタッカートになっているところなんかを見ると、女性向きに作られているようにも見えます。メトロでしょうか、ポキさんの愛車でもありました。

 こういう乗り慣れた自転車を子供ができたら、子育て号に変身させることはできないか?そういうことを考えるのって、自然だと思います。

 まあ、通常自転車屋さんに相談すると、子乗せ専用につくられいる自転車をすすめられるでしょう、まあ、それはそれ。これを基体につくる、やってみましょ。

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 多段ギアの自転車、通常スタンドを付けるとなると一本足スタンドですが、子のせを付けるので、より安定感のある両足を付けます。シャフト交換なんかを伴う結構手間のかかる仕事です。

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 徐々にこうした改造が定着してきたようですね、こちらの提案以前に、お客さんの方からご指定してこられるようになってきています。

 利用者の方々の成熟、うれしい限りです。

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 最初は前子乗せ、後ががら空きというのもなんなんで、カゴ付けましょうか?

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 丈夫に作られている荷台を付けていますので、いずれこちらに後子のせも搭載できます。

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 折角後ろ籠を籐風カゴなんで、こちらの前カゴも籐風に。

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 そして・・・、
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 このハンドルステムにアダプターを付けて、子のせを付けます。

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 前後カゴ一個ずつついて、前子乗せが付いて、急に高機能!子育て号に変身しました!

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 娘っこの自転車が、おっか様自転車・・・に?まあよく働いてくれそうですね。

 子供の成長とともに、これからも仕様を替えていくでしょう、そして子育てが一段落したら、また娘時代の状態に戻って、心も体も解放してやりましょう!

過渡期の一台 イジリ甲斐あり



 チタンフレーム、まだ高額ですが、もう少しフレーム自身の値段が下がってくるようなことが起きると、コイツは・・・、絶大なファンがつくような素質を持つフレームかと思います。

 実は店主も十数年以上前のチタンフレーム所有しておりますが、コイツは酷使して、色々一緒に行動しましたが、よほどのやつかと思います。

 これもチタンフレームです。鉄とはまた違う、アルミともまた違う、ナイスな乗り味があると思うんですねえ。安価になったら、大森研魔の魔の手がどう伸びるか?夢想するだに面白いです。

 これのフォーク交換のご依頼。一インチコラム。スレッドフォークなので、この際、スレッドステムでどうですか?とね。

 一インチのヘッドチューブは華奢で、しゃれています。今はオーバーサイズ主流ですから、やる気満々で、それはそれで良いんですが、一インチは現役引退的な所があって、そこがまた工芸などを招き入れるいい佇まいに、店主には見えるんですね。

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 一インチでも、ここまで凛々しいとかなり戦闘モードですね、こいつがどう雰囲気を変えるか?です。

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 メッキ系のスレッド用ヘッドパーツを打ち込みます。

 そこに、スレッドステムを装着して・・・。

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 一気にビンテージ!ってとこでしょうか?このステムは・・・・

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 もちろん、大森研魔の魔の手にかかっています!

 美しいなあ・・・。

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 ストン!とスレッド、チョイクラシカルで、工芸色がしてきます。ピラーなんかも磨いていいかもね。

 こういう過渡期のものは、スレッド・アヘッド両者の加工が可能となります。

 今風にガンガン乗りたい方は、それなりのレーシングなパーツで組めばよし。

 かつての持ち味を生かしたいのであれば、スレッド系の品の良いステムを見つけて付けることで、そちら路線に近づける。

 中途半端というあり方の、ある種の良さが見えてきます。

 そういえば・・・と持っている自転車のヘッドチューブを見てください、それがもし一インチであったなら・・・、ちょっとラッキーかも知れませんね。

 ケッ、なんでー古くせー!と思う前に、その一台の温め方を考えましょう、まずはご相談から。

 しかし、まあ、スレッド系に対して多少0の余裕が出てきたのも、大森社長のお陰ですわ。

 デダ、デダ、突き出し~ ピンピカ ピンピカ ピンピカリン~

 このスレッドステムは、チョコッと大切に主力商品として、持ち続けていきたいですね!

 過渡期もんには福がある!

備蓄を習慣化する・・・など



 もう二年ねえ。その当時、当店裏の庭では、まだ歩けなかった子狸や、妊婦もいて、お母さん方がワイワイガヤガヤと、自家塗装していたんでした。

 店主は、店裏の密かに思いを寄せる人妻の家に自転車を届けに行っておりまして・・・、戻ってくる途中でした。

 下から持ち上がってくるような揺れ、近くで仕事していた畳屋さんに、「アレ?地震ですか?」と。その次の瞬間、電信柱がのたうったように「こりゃ、でけー」と。

 即店にはしって戻る!その途中の大揺れに、近所の女性がキャーッと悲鳴、「大丈夫!」と叫びながら、店に飛び込んで、子狸救出!とカッコつけたものの、もぬけの殻。

 安普請の店がゴオウゴゆれて、ツルしてある自転車ホイールが、シャランシャランなびいていました。

 人がいないことを確認してから裏庭に出ると、全員血相変えて、駐車場に棒立ち。既にカカからポキさんへと子狸受け渡し完了で、とにかく電信柱が倒れないか?その辺だけを厳しく確認しながら、木造家屋がブルブル横揺れするのを感じる。フラーっと貧血を起こしたような、船底に立ってような不快感、なんとか大揺れは止まって・・・。

 妊婦の長男が小学校から帰ってきているらしいので、自転車でとばしつつ、迎えに行く・・・。

 店主は憶えていないが、震源が宮城沖と聞いて、「福島原発は大丈夫か?」と口走ったそうだ。

 その夜は、大量のおにぎりとみそ汁で、震災食。なんやかんやと、若い子から何やら大勢いたような。

 狭い部屋で、妊婦さん、その二人の子供、店主ら家族とブタネコで、寝ましたねえ。翌日からも、小坊主などが泊まりに来て、仕事にならないお客さんが飲みに来たり、本当色々あったなあ。

 それから一週間、原発被害の実態が徐々に明らかになっていきましたねえ。自衛隊ヘリによる、放水。

 水煙となって、風に煽られて、ポイントに届かない・・・。これマジで国がやっている対策なの?万策尽きている・・・。肝から血がすーっと引く感じ。

 最も効いたのが、水。二日間、乳児は水道水を飲んではいけない・・・。あれは忘れないよ、東電さん。

 そういえば、本日、東電が集金に来た。別れ際に「あれから二年、末端の皆さんも大変だってでしょう?」というこちらの問いかけに、深々と頭を垂れて出て行かれました。その姿は聖人のよう、荘厳ですらありました。

 そういう東電関連の方々の日々の重い覚悟と裏腹にか、何が再稼働だと?

 東京都が水を配るということで、それが杉並区より受け取るというが、二日経っても、梨のつぶて。

 防災課に行って事情を聞きましたね。なるほど・・・そういうわけですか。

 震災が起きたとき、区の防災課になど、なにもできませんよ。ほとんどなにもできない。そう思っていいです。イヤ、むしろ、区は防災課のできること、できる範囲のことをもっと積極的に公開すべきでしょう。事が起きたらもうお手上げ、起きる前のお手伝い、これが文字通り防災課のできることです、と。

 防災については、地域で連携してするしかない。するしかありません!

 あの水道水がダメになったとき、当然、水を買いに走りましたが、ほとんど入手不可。あとから、母子手帳を持って行けば、裏から購入できたとはききましたが。

 すぐにお客さんや関連の方々から、水を分けていただきました、幸運でした、有り難かったです。お返しできているかな?

 そこで備蓄なんかを考えます。ただ、一時的に盛り上がって、購入して終わり、ではダメで、日常の中に備蓄ということを取り込んではいけないか?

 その一つの形式として、販売機です。これを置いておくと、在庫の管理が日常になります。無くなる前に購入して、備えておく、多少売れれば、それでよく、大切なことは、日常でものが新陳代謝されながら、備蓄されていくということ。販売機を置く、これって防災の一つの知恵です。

 自宅にそういうスペースがある!やってみよう!という方は、ご一報ください。ちょっとした条件が合えば、簡単に設置でいます。伊藤園で、いい方紹介します!


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 定期購入による備蓄。これも契約すれば、勝手に向こうから送付してくるので、少しずつ使いながらの備蓄をしていけば、新陳代謝も可能になりますね。やっぱり水ですわ、水。

 いくら米があっても、ネズミや雀じゃあるまいし、生米かじるわけにはいきません。飲食としての水、これは宝ですね。

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 あと、腐らないものの大量購入。電池などは、道具を購入するついでとして、当店などは楽に可能です。これも使いつつ、大量買い足しで補充する。

 これらは当店一軒での活動に過ぎませんが、各業種、得意分野というものはあるはずで、そうしたものを有縁にて繋げて連携していく・・・、それしかない、でしょう。

 それしかないです!東京はラスベガスと同じ、砂漠にたてられた都市に過ぎません。ですから、すべて人為で回していかないと、何一つできないんです。

 停電になるとクソ一本、流せない・・・。便利というのは、人為が回っているそのサービスが銭で購入できるというだけで、人為が回らなくなったり、銭が無くなったりすれば、もう壊滅なんです。

 都会の真ん中でたまに餓死者が出ますよね・・・、砂漠だからです。
 
 そういうところから再度不便ということを考えますと、「目的を達する際に多少の努力を必要とする」ということの意でしょうか?スイッチ一つで・・・という世界とは逆です。面倒くさいでしょう。

 でも常に行為の中に自力というものが介在しているのは、完全人任せとも逆の世界ということでもある。制御、維持管理が可能である、という積極的な意味もあるんですねえ、ココ大事。

 再度、多少の不便を考える。暖房の効いた車ではなく、寒風の中自転車で走る、これも多少の不便ですが、これに慣れた体は、そうたやすく風邪など引かないでしょう。ガソリンがなくなっても、なんて事ない。渋滞もなんのそのです。

 多少の不便をわざと生活に取り込んで日常化していく。これ重要なポイントかも知れませんよ。東京程度の暑さ寒さ程度に、エアコンなんて使うなよ!

 実質的な避難訓練なんていうのもこれでしょう。不便を学ぶことなんですよ。

 よく9月の1日に、河原かなんかで放水なんかやって、都知事がわざとらしく白ヘルメットかぶってなんかやっているフリしてましたが、それこそ「そんなことやったってねえ、首都圏三千万の訓練になんかまったくならんな、日にち決めて3日間エアコン使わない日とかやったりねえ、地域と期間を限定して水止めたり、しないと我欲に染まった都民などなんにも気づかんだろう!」くらいの有意義な毒舌でもはいてもらいたかったねえ。

 日常の中に、備蓄と多少の不便を取り込んでいくこと・・・。これ、防災ということの、キーになるはずです。

 そして、いろんな意味で、自転車屋の出番でもあるかと思いますな。この分野で、提案できること、やっていきませんとな。自転車屋は自転車屋の了見と甲斐性でね。

ホームレスの落ちた穴の 深さ 暗さ 寒さ を 

 この国のボスは分からない 

 おぼっちゃまだから いたしかたない


 冬の空は青いアイスピックだ 

 時の吹きだまりに 
 
 命の保証はない 

 なんともかんともいたしかたない国である

 友川カズキ 青いアイスピック



 ホームレス、もう一般名詞としては、何を指しているかお分かりでしょう。あの河原などのブルーシートをくぐっておられている方々です。

 でもホームをレスした方々と捉え直すと・・・?

 ホームは物理的な構築物としてのハウスでは、ありません。家庭であり、本国であり、故郷であり、休息地であり、施設を意味する。

 そのホームをレス=亡くしている方々と広義に読み取ると、やはりこの国はいたしかたない。


 未だに原子力緊急事態宣言が解除されていないこと。

 にもかかわらず、安全確認したものから再稼働すると。政府の責任で?より安全な基準で?

 政府の責任というのであれば、即刻国有化すべきである。そして政府であっても、大規模な原発事故では補償しきれないし、実際しきれていない。

 より安全な基準、世界一ハードルの高い安全基準?

 より安全なというのであれば、今回の福一の事故原因を解明してからにしていただきたい。現在の核燃料の状態も位置すら分からず、近づくこともできない、現場検証など数十年後になるかも知れない状態で究明すらできない、それでいて、なに「より安全」な基準ができるのか?少なくとも福一の事故を起こした基準よりも、本質的に安全な基準を作ることはできまい。

 世界一?確かアメリカでは活断層から320キロ以上離れていないと原発設営はできないはず、そんなとこ、この地震国日本にあるのか?活断層か?地滑りか?で協議しているようなレベルで世界一の安全基準だって?

 あの長州のお坊ちゃん、原発発言を見ていると、会津の返り討ちに遭わないか心配。



 ホームレスの叩く 

 鍋の底の音を

 この国のボスには聞こえない

 聞こえないから 

 いたしかたない


 このボスというのが、長、親方、監督を普通意味しますが。
 
 BOSということで、勘違い、見当違い、へまという別の意があるようです。

 この国のボス、政治家や首相などではなく、見当違い野郎読み返して、こじつけてみると。

 
 

 ホームレスのする

 ラジオ第一体操の破れを

 この国のボスにはわからない

 想像力の問題だから

 いたしかたない

 
 冬の空は青いアイスピックだ 

 時の吹きだまりに 
 
 命の保証はない 

 なんともかんともいたしかたない国である

 

 この国のbosが、どんなbossを支持していくのか?

 この二年間の教材はすさまじかったにもかかわらず、なんともかんともいたしかたのない国になりそうである、この七月。

 しかし、わが邦はそうはさせたくないですね。そのためには、おぼっちゃまでなく、聞く耳と想像力を持っていないと、いけません。自転車屋は自転車で、そこを目指しましょう。

前から後へ 可能なんですよ!



 典型的な、よく設計された、三人乗り自転車なんでしょう。まだ一人しか乗せていないので、荷物は後ろに置けますが、ここに後子のせが付いたら、荷物はどうなるのか?

 結構皆さん、後子のせのそのまた後に、荷物をぶら下げているのを見ますね。

 とりあえず、今回は前用子のせを後に持って行きます。

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 荷台は頑丈なので、これを利用します。まずはカゴを取って、そこに後子のせを取り付けます。

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 これはまあ、だれでもそんなに難しくなく取り付けができます。これ自体はあまり問題ないでしょう。

 問題はココ!

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 当面使わなくなった、前用子のせ、デッカチ君をどうするか?ここを荷物載せように使うか?

 そういうお母さんもかなり見受けます。というかそれしか選択肢がないような・・・。

 あって、この特殊ハンドルの間に入れられるカゴを取り付けて、それを使用するというような。中にはペットを載せるバージョンもあるようです。

 ただ、見た目にも実際にもこれは重いんですね。確かに子供を乗せるために設計されていますのでそれはしかたないかと思いますが、荷物載せのためだけにこいつをこのままにしておくというのは、自転車の機動力を削ぐでしょう。

 ならば交換する!

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 その前に、この子供乗せ自転車自体が、一見電動自転車のような迫力はありますが、実のところ、人力車です。電池を置くスペースは確保されていますが、空いてます。

 ということは、人力を効率よく動かせる方がよい・・・。

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 カゴを軽量のものに取り替えて、フラットバー系統に交換しました。

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 カゴをした支えするステーが華麗に曲げられてます。強度ももちろん大丈夫です。

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 ハンドルの位置が下がって、多少の前傾が取れるようになりました。

 前回紹介した中では、これに似たようなポジション出しをしましたが、利用者の方には合わなかったようなので、後日別の形式のものに交換しました。

 で、今回は・・・、後日いらした際、確認しましたら、「快適です!」とのことでした。

 ポジション出しとフィッティングの・・・、車体と人体の相性の奥深さというか複雑さを思い知っているこの頃、と申しましょうか・・・、毎日勉強ですね。

 車体設計のおりには、ある典型的な体型なんかを念頭に置いて、力学的な計算をしつつ安定走行などのひな形を作っていくんでしょうか?

 そういう視点から「これでは前傾過ぎる」などというご指摘をいただいても、実際の利用者の方の身長など知らずによく指摘できるなあ、などと感心しますが、まあひな形なんでしょう・・・。

 当店にはほぼ関係のない領域、つまり一般車を作成するなどというのはメーカーさんのお仕事であって、うちらは、例えばそれらをそれぞれの用途や体型などに、どうやって合わせてポジションを出していくか?スポーツ歴の有無、ものごとに当たる際のご性格・度胸、体が反射的に持っている恐怖心の有無などを見ながら出していく、特殊の世界ですので・・・。

 そういうわけで、当店のできる範囲のことは、隅々まで、より広く拡充できるように研鑽しつつ、これからも励行していこうというわけです!

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 打ち首にしてくれるわ!!!!

研魔パーツで 仕様不明のロードはこれです



 ブリティッシュグリーン・・・なんて言葉あるんですか?イギリス車のグリーンなのかな?濃いめのグリーンをちょっとかけてみました。

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  光りの量と明るさによって、色って決まってくるのか?どうもこの写真での色の信憑性はあまりありません。

 色見本・・・というものを作らずに塗装業をやっているなんて、奇妙な話に聞こえるかも知れませんが、一枚の板に塗られた色で、フレーム全体を決めるのって難しいんですね。むずかしいと思いますよ。

 また、「この色で!」とカップで調色してものをフレームに塗ってみても、またしっくり来ないことも大ありなんです。

 そういうときは、言葉による色のイメージ、または車体のイメージを語り合って、落としどころを決めていく方が良いように思います。

 色そのもの、よりイメージ先行の方が・・・。一番やりにくいのは、パソコン上で色見本のナンバーなどから、色指定されるような場合。

 画面上のモニターも設定が色々あるんでしょうね。それにも増して、JIS規格のようなきっちしとした実体としての色を指定しているので、対話的な余裕がないんですね。こういうの苦手です。

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 ラグがメッキでしゃれていますな。Wレバーはヨシガイものなんですが、大森研魔の仕事が入っています。ポッテリと良い感じ。

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 先日のアテナグラで、多少免疫付いちゃったかも知れませんが、これも大森研魔の磨きブレーキ。

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 リアもネ!

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 これもシマノもんなんですが、一応仕様隠ししています。

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 この辺に来ると、そもそも仕様不明。

 まったくのノーブランドに、ブリティッシュグリーンのラグ付き鉄フレームベントフォーク・・・。

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 まあ、大人の一台ということで、こんな自転車もボチボチ作っていますよ、という珍しいお知らせでした!


湘南電車?東海道線?イタリア野郎か?



 協力企業の皆さんの手順が良すぎて、またしても使用前の状態を撮り忘れてしまいました。

 まあ、どこにでもあるオールイエローの自転車だったんですが、それを二色で塗り分けして欲しいという再塗装のご依頼。

 渋めのオレンジ・・・、熟れた柿に近い色・・・、それにくすんだグリーン・・・という渋めの色指定でしたが・・・。東海道線のようなツートーン・・・?

 イヤ、くすみは少なくもう少し明るい緑・・・という変更。なら、湘南電車なんじゃないの?とポキさん。

 まあ、オタクの言うことは分かりませんが、そういうことらしいので、早速本体をカキ系オレンジに。

 ただ、写真で色を出すのはむずかしいです、実際はこんな色していませんが、朱のように見えますね。

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 チェーンカバーをチョイ明るめのグリーンという塗り分け。フレーム塗装用に仕組まれている塗装部屋で、こうした変則ものに関する塗装は、結構難しいんですね。慣れの問題もありますが、やはりそれなりの仕組みを作っていかないと、やりにくいんですねえ・・・。

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 前の泥よけもグリーンに。反泥よけ派としても、こういう組み合わせって、悪くないなあ・・・。

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 リアも手間かかりましたが、泥よけ塗装。

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 できあがりがこれ!朱系オレンジと明るい緑、それに銀パーツが白換算すると、なんとイタリア野郎ではありませんか?マンジャーレ!

 イヤ、実際の色と写真の色とでは印象が違って、湘南電車に近いんですが・・・。

 淡色塗りには感じられない、色の組み合わせ。

 実はこの組み合わせ、思っている以上に深いんですね。同色系のものの組み合わせなんか実に渋いです。神主さんの装束なんかを見ながら研鑽中なんですが・・・。

 それとはまた別路線で、それこそ実際にある湘南電車や阪急電車、なんてものからの組み合わせで自転車を塗り分けると、例えばブルートレインオタクの方々からの支持を受けたりしてねえ・・・。

 子狸がその辺の図鑑のようなものそろそろ持ち始めるでしょうから、その辺からパクッて、新たな客層へ自転車をお届けする・・・なんて面白いかも。

 そう、そういえば、かつてトラックフレームを零戦に塗って、その四機で団体追い抜きなんて編隊を組んだら、さぞや・・・と思ったこと有りましたっけね。

 そんなことが形になることも近いかも。色の組み合わせ、思っている以上の深さがありそうです。

大森研魔ブレイク寸前 どえらいこと・・・やらかしました



 コルナゴのC-40の持ち込み。まあ、長いことやっているとこういう事って起きるんですね・・・。ちょっと感慨深いフレームなのであります。

 ただ、コイツただ者ではなかった・・・。

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 車体はカーボンにもかかわらず、一昔前の一インチのヘッドチューブ・・・。

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 しかもストレートのクロモリフォーク。

 コルナゴマスターの血を受け継いでいるのか?その気品というかなんというか?そんじょそこらの今風カーボン車とは格が違う・・・といえるでしょうね、ほぼ確実に。

 こんなふれーむもちこまれたら?どうしましょう?

 所有者の方は、車体が車体だけにレーシーにも乗ってみたい・・・という御希望もありながら、この一見マスターにも見え無くないコルナゴをもう少し工芸色を出して乗ってもみたい・・・という御希望に引き裂かれていましたね。

 コンポはモロアルテグラをフルでもっておられたわけです。ただ、こちらが例えば、カンパのアテナ組なんてどうでしょう?なんて悪魔の様なささやきをしたりしたせいで、ずいぶん悩んでおられたようです。

 で、落としどころが面白い、工芸色レーシーでいこう、ということに。

 アルテグラは、モロレーシー。ということはこれに工芸色的な香りを付けるとすると、周辺パーツはもちろんのこと、コンポ自体にも何らかの仕掛けが必要になるかも・・・。ということで、こういうときには、大森研魔の社長さんにご相談ということで、こんなことになってしまいまいました。

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 磨けるところ磨いていくという線で、工芸色を演出するということに。

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 リアディレーラーも。ただし、完璧にココだけを研磨することはしませんでした。社長曰く、もちろんできなくはありませんが、このパーツだけそれをやってしまうとティアグラと区別が付かなくなる・・・という。確かにそうなんですよねえ・・・。

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 ブレーキなんて全バラらして磨いてましたぜ!

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 実物見ると、もっと驚くでしょうなあ。

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 よくまあココまで・・・という仕上げです。ただし、ミクロの眼をもつ大森社長は、これでもまだ修行が必要だと。

 ある時なんか、オレ何やってんだろう・・・と。自信過剰はクズですが、チョコッと自分に下駄はかしてもいいかと思いますよ、そのご性格からして・・・。

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 横の顔、クランクですが、まあご覧ください。

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 コンポをココまですると、周辺パーツも合わせて磨いていきます。ハンドルの露出部分。

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 デダの磨きステム!紹介して以来、ご依頼多し!

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 ピラーもカンパ風にエアロに、ステムと合わせて同じ程度の鏡面に磨き上げています。

 頭には復刻版のターボが乗っています。

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 で、レーシーさの演出として、ホイールは例のDT585、性能としても格としても、いいでしょう。

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 まあ、ココだけは手付けず、でそのまま。

 シマノのアルテグラを磨いて作った、大森研魔作の新コンポ、その名はアテナグラ。これはボチボチ、つくっては店にストックしておこうかと、計画中です。

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 またまた、分類しがたい粋なレーサーができたかな?と店内盛り上がりで、大変面白い、興味深い仕事をさせていただきました!

 カーボンフレームに一インチフォークなんて、今から思えば過渡期のものでしたが、そうした半端物こそ、工夫のかけがえのある一台かと思います。

 お客さんと、アーダ、コーダ話ながら、徐々に方向が決まって、それが時間をかけてちゃんと形になっていくという、この展開は、やったら癖になりますね、当初はカーボンホイールを前後に付けて・・・なんて話もあったくらい・・・。いずれにしろ、当店の理想的な自転車造りの典型でもあります。

 大変いいと思うなあ・・・。楽しいお仕事有り難うございます!

アヘッドにもママ狸ん!安全を人任せにしない方になら!



 クロスバイクを実用車仕様にしています。荷台を付けて、後ろにカゴ付けていますし、ハンドルもプロムナード的に折り返していますし、スタンド・・・、

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 ディレーラーをよけて、両足スタンドがついています。

 と・・・、いうことは?

 そうです、ママ狸んへの展開です。

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 こうした、クロスバイクや、マウンテンバイク、今ではロードバイクもそうですが、競技系自転車の典型となりましたアヘッド型のステム、こういうタイプのステムに果たして、イェップの前載せ用子のせは装着できるのか?

 答えとしては、できる、そのためのアダプターがございます。

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 これです。オーバーサイズのコラムにスペーサーとして落とし込んで、アヘッドステムによって締め付けられる形式を取っています。

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 それをU字の金具で補強止めしているというものです。これをつかえば、イェップの前載せ子乗せは簡単に取り付けられることはできます。

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 で、早速取り付けしてみたら、お母さんの座るサドルを圧迫するかのような、子のせののけぞり方。

 お母さん曰く、これではハンドルに十分に手が届きそうにないということ、ならハンドルを変えましょう、ということで、最近店内ブレイクしているエセチョッパーに交換です。

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 こうするとハンドルのグリップがググッとうしろに来てくれるので、子のせののけぞりに反って、お母さんものけぞることができる・・・ということ。

 で、またこののけぞりが、ペダルを前に押し出すような効果を引き出して、登りなんかもグイグイ行けるんですね、大方前傾のスタイルをとるスポーツ自転車じゃ味わえない、面白い走行感覚が体験できます。

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 このように、アヘッドステムという今やスポーツ系自転車の典型にも、イェップはつくという、ことをご理解いただければ、幸いですね。

 この利用者のお母さん、トップチューブが若干高い自分の自転車に、多少苦労していましたね。子供を乗せながら、倒さずにどうやったら自分が安全に跨ることができるか?壁や作を利用して。タッチアンドゴーのように、止まって、足ついて、再度出発してというような練習も。

 自転車のハードに頼り切ることなく、ソフトの面でどうやって管理して安全に乗れるか?これを当店の周りで何度も何度も考えては練習しておられました。

 安全というものを、ハードという自転車に頼り切るタイプの方には、こうした自転車には近づかない方が良いでしょう、ついでに当店のような店にもね。

 当ブログでも何度も繰り返していますが、当店はかつてより、万人向けの一般車というものを作ったことはありませんし、作る気もまったくありません。

 そういう万人向けのPLゴリゴリのものはメーカーさんが作ればいいわけで、当店はあくまでも一般向けではなく、ワンオフ、つまり特定の方に向けて、その方のみの一台を、その方と作っていくというスタンスです。

 ですから、先日の子乗せ号のように、乗り味が合わないというのであれば、ハンドル形状の変更など、再チャレンジをしながら、よりよい一台に近づけていこうとする努力は厭わないつもりでやっております。

 中には一般車の構造にお詳しそうなお方が、こうしたワンオフ車に対して、ご高説賜ることがあるんですが、ご自分のブログか何かで展開した方が、同好の方が共有していいんじゃないの?

 確かに一般車には、様々な典型のようなものが織りこまれていることでしょうが、それだけでは収まりきれない、というのがポジショニングや、フィッティングの奥深さというか興味深いところかと思います。

 それとこうした増築に近いことをすれば、当初のバランスなどが崩れることは、ある意味自明なことでもあります。それでも、という御希望を持ち続けるのであれば、ハードだけに頼るのではなく、ハードのある種の欠損を、ソフトで補う!ということで克服するという道もあるということも大切な視点かと思います。

 まあ、当店ご来店の方々は、その点は良くご理解いただいているようなので、杞憂かと存じますが。

泥よけヨケ バウンド式の子のせにはこれもありかも



 ビーチクルーザーに、ハマックス。荷台もしっかりものを付けて、子育て仕様にしたものです。
 
 が、ハマックスの取り付け位置をトップチューブが短い関係で、これ以上上に上げられないということでした。

 そこにどういう困難があるか?

 最初は良くても、子供は成長していきますね。体重も増えますし、ずうたい自体も大きくなります。

 ハマックスのようにしなり棒の先に椅子がついているタイプでは、振動により席自体が上下しながらそれを吸収していく形を取っていますが、まず体重が重くなってくると、しなりの上下幅もより増してきます。

 体も大きくなってくると、こどもの足と親の足とがバッティングしたりするようなことも起きてくる。そうなるともう少し座席を後に下げようとしますが、そうなると支点から遠ざかるため、同じ体重でもよりしなり度が大きくなって来るという事も起きてきます。

 結果どうなるか?

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 ハマックスの裏側と、泥よけが干渉するようになって来るんですね。写真のように泥よけにぶち当たって、へこませてしまう。素材によっては、割れるなんて事も起きてきます。

 対策として、このしなり棒の癖を変えるという方法もあります。具体的には、しなり棒の形状違うものから選んで、重くなった体重でも泥よけに干渉しないカーブのものがあれば、購入するという方法。

 あとは、本しなり棒を形状の応じて曲げて調整する方法。左右同じように力をかけて曲げるので、結構大変です・・・。

 そしてもう一つ、プロテクターを泥よけとハマックスの間に仕込むという方法です。泥よけに当たりそうなしなりが来ると、代わりに干渉して、泥よけ直撃を妨げるようにする。

 今回はこれでやる事にしました。荷台をその干渉防止枠として、設置しようと考えたわけです。

 といってもポン付けでできるわけがない、現物合わせの加工が当然必要になってきます。

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 市販の荷台を利用しますが、ハマックスに干渉しそうな箇所はまず取り除きます。まあ、この場合切ってしまったわけですね。


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 場合によっては構造体として切れないとき、こうやって曲げ加工で対応して行きます。こうやって荷台とハマックスの裏面以外の部分が干渉しないように加工したあと取り付けします。

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 へこんだ泥よけとハマックスの間に、泥よけヨケ、として加工済み荷台が入りました。

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 パッと見なんにも変わっていないようですが、しっかり黒い荷台が忍び込んでいます。これで泥よけヨケは完成です。

 あとは、できればはマックスと荷台の間にクッションのようなものを入れておけば、ほぼ完璧ではないか?と思います。

 ハマックスはドッシリ据え付けられることを想定してつくられたものではないので、どうしても裏面の強度が気にかかります。何せ土台がプラスチックですし、増えた体重とバウンドの勢いによって、損傷するということも大いに考えられますから。

 ということで、今回の教訓・・・というほどではありませんが、子供は成長するということです。季節の着ぶくれ着やせだけでなく、子供は成長途上にありますので、一度取り付けたからといって、そのセッティングが永続するわけではありません。
  
 成長に合わせてセッティングをし直すなんて事も大切ですね、安全であるならば、大抵のことはやろうと努力いたしますので、まずはご相談から!ドシドシ素人ならではの質問お待ちしています!!

ヘエー 天下のミヤタさんがねえ・・・



 昨月で、店をここに移転してから丸五年になりました。その前の団地店が三年ほど、その前の前のアパート店が四五年?くらいでしょうか?

 長くやっている、というほどのキャリアではありませんが、そんなこんなで続けていると、面白いことも起きるようですね。
 本日、なんと天下のミヤタさんの営業の方が、ご来店されました。

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 完成車販売です、しかも国内屈指のメーカーさんがですよ。

 他のBSさんとかP社なんかは、敷居が高いようですね。前者は「年間目標台数は?」なんて子会社扱い的な質問が来たので、御希望数には添えそうにないということで断念。

 後者にしても、営業に向かいさせますといっておられましたが、まだ一度としてご来店になったことはありませんねえ、営業の方。あまり催促するのも変なので、結局そのまんまです。

 それがミヤタさんに関しては、アチラの方からご来店くださるなんて・・・、なんと光栄なことでありましょうか?この仕事続けていって良かったなあ・・・と思う次第ですわ。

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 鉄フレームに力を入れていくようで、これもまたドンピシャなんですが・・・。

 最高の鉄フレームに、最高のスーレコ・・・。値段は飛び出るような・・・。

 一体どなたをターゲットして作られたのか?会社の読みがまったく見えてきませんねえ。

 中には最新のスゴイ軽量鉄フレーム(なんと競技規定を下回る軽さ!)なんかもあって、色々な可能性を感じられもしますが、この鉄フレームでマジレースする人はどのくらいいるか?

イヤ、乗るのではなくて購入して飾っておく・・・には勿体なくないかな?スーレコといっても現役コンポですから、ビンテージシーレコの様な使い方をすべきか?

 といって乗るべきだとは思いますが、今度はスーレコを操る足というのが問題で、これもまあ最高峰のコンポに、その足で乗るんですか?なんてきつい質問の前には木っ端微塵になりそうな気も・・・。中にはそんなこと気にせず乗る方もおられるかも知れませんが・・・。

 となると、高級鉄のスーレコは一体誰がどういう使い方をするのが、一番最適か?という問いにどう答えを出していくか?ということ、それより、どこをターゲットにこれを作ったのか?お聞かせねがえたかったんですが・・・。

 しかし、これにそれなりのオーダーが来るとなると、こちらの山勘的マーケティングの方が今度は木っ端微塵になるようで、そういう意味で、仕掛けてものを作るって本当にむずかしいと思うわけなのであります。

 もちろん、こんな高級車ばかりだけではなくて、お手頃値段の鉄レーサーや、なんとランドナーなんかもあって、カタログを見ているだけでもウキウキはします。

 それが、またアチラの方からご来店していただけたわけですから・・・、なおさらですね。

 当店内、国内自転車はミヤタさんに決まり!ですか?

 イヤーでもなかなか、完成車がでない世の中ですから、変に盛り上がって、ご迷惑ばかりおかけするようであったら、申し訳ない、その辺、はしゃがず慎重に考えていかないとなあ・・・。

 そして、もちろんおつきあいになるとしたら、どういう見せ方があるか?これに専心するでしょう。中にはいいモデルもありましたしね。

 そんなこんなで夢の広がるミヤタさんご来店、なのでした!

フィッティングあれこれ



 これは見る人が見れば、デッカチ前載せ子乗せを打ち首したあと、当店流のハンドル交換とかご付けを施したものだ!ということが分かるかと思います。

 あのデッカチ、見た目は特殊なようですが、取り付け様式は一般自転車の規格そのまんまなので、外す事なんて手間はかかりますが、可能なんですね。

 こういうことがよく浸透し行ってほしいです。自転車はいじって、生活の仕様に合わせる!そうやって乗り続けていける!ということ、これをより広めていければと思う次第です。

 というわけで、落としたデッカチの代わりに、

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 まあ、入手できる範囲で最大クラスのカゴを付けたわけですが、どうもこれが駐輪場との相性が良くないということなので、3日後くらいに交換・・・。

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 角が落ちましたね。こうしたこともちょっとした収納技術のようなもので、このちょっとが意外に大きいということ、あります。

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 最初、フラットに近い、ハンドルにしたわけです。というのも、車体が電動用自転車と共用の重いフレームですから、登りの時など上半身を利用して、グイグイと上ってもらおうという意図からでしたが、それがあまり利用者の方と相性が良くなかった・・・様です。

 ポジショニング、フィッティングに関することなので、これはまた重要。ただし、利用者の方の言い分を、どうやって好転させるか?これは非常に難しいわけです。

 スポーツ系自転車のフィッティングとなると、いくつかのパターンがありますので、その内の中で、組み合わせたりしながら試せば、どれかは当たってきたりします。

 ところが、スポーツ系自転車の対極にある自転車で、しかもその辺にはまったく明るくない利用者の方々の感覚的?ボキャブラリーを起こして、それに対して、どう対策していくか?ということは、思っている以上に大変なことだ、ということが分かります。

 コーナーリングなどが怖い。途中で停まってしまう・・・。

 重いデッカチハンドルから、急に軽いハンドルになったことの慣れの問題ではないのか?といっても、ご本人がある種の恐怖感や不安感を持ってしまっている以上、かかって効く暗示と、もはや効かなくなってしまっている暗示、これを峻別して、次の段階に行かないといけません。

 で、今回は、もとのポジションに近いものに戻します、ということでまずは、こちらの主張の退却を行いました。

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 ハンドルを横から引くのがフラットバーだとすれば、建てに引くタイプのハンドルに交換。これで前のポジションに少し近づけて、少し安心してのっていただけるようになれるよう調整。

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 サドルにも近づいて、これで大丈夫なんじゃなかろうか?と。

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 変更してから、また乗っていただいて、これなら大丈夫そう、ということでまずは一件落着です。

 一体何をしたのか?店主の中でも整理がつかない状態ですが、これも何らかの形で我がフィッティングの良い経験となるでしょう。そういう意味で、奥深いですわ。

 ものだけを取り替えるのではなくて、自転車は、エンジンである人間、コックピット=司令塔である人間(しかも過去やトラウマ、考え方や性格などが絡まり合った非常に複雑なシステム)とのフィッティングです。

 どんなに良い、高価な車体であったとしても、それが電動であろうがメカニカルであろうがカーボンだろうがアルミだろうが、人体との関係を考えたら、それはシェルに過ぎません。車で言えば、表面上のボディーに過ぎないんです。

 フィッティング、人車一体のフィッティング、これがうまく行っていないと、まったくボディーは、その本来の持っている機能は活かされることはないでしょう。

 これはどうもスポーツ系自転車だけの話ではないようです、実用車にだってそれ相応の目的に応じたフィッティングがある、物理的にも心理的にもね。

 まあ、そういうところにまで手の届くよう、スポーツ・実用の分け隔てのないフィッティング、励行していきたいですね!

あのデザイナー ご自身の自転車



 この落書きシューズ、ご記憶の方多いかと思います。そう、あのピテカントロプスの編集者、福田画伯の靴、ですね。

 こども達と一緒に描いた、靴らしいです。福田画伯らしい。

 そんな彼が、営業で回るご自身の自転車、面白いです!

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 逆ピストハンドルを付けています。カマキリブレーキレバーです。

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 やはり、画伯らしいド派で系。しかもサスまで付いています。

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 ぶっ壊れたライトすら、意図的に見えてしまう、演出的な自転車ですねえ。

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 全日本のタイゾウ号に劣らない、カラフルバージョンですね。

 といっても、大体の素材がこれで、あと周辺パーツとシールなどで福田ワールドを作っているということで、マントをなびかせて、この自転車で小学校を回るなんて、注目されないわけがない。

 座布団の綿に着火したように、ジワジワ静かに燃え広がりながら、ある時点で一気に火を噴く・・・そうしたブレイクの起爆剤をもつ福田画伯。

 まあ、もうちょっと長い目で、画伯を見ていきましょう、楽しみなり!



プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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