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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2015年01月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

ちょっとした重大発表・・・かしら?



 これが現店舗であります狸サイクル、御世話様です。

 この狸サイクルは四店舗目なんであります。店の変遷に関しては、狸サイクル物語その1、または
狸サイクル物語その2なんかに出ております。

 ある意味流浪の自転車屋なのかもしれませんなあ。

 現店舗に越してきて一年半。まあ色々ありまして、一体ここはどういうものなんだか・・・。

 と、入居して以来ずっーと考えてきたわけでありますが、突然でありますが、一つの結論にたどり着いたんであります。

 それは、一言で言えば、移転!なのであります。

 ここは、ここでの持ち味はあったかと思いますが、今後まだ伸びる可能性もある当店のポテンシャルを伸ばすところではない、と判断をしたということであります。

 ここではできないことがある。

 さすれば、できるところを探して移転する、それしかないですね。

 そのためには、期限を切って、しっかり探して、当分の根城を決めていかなくてはいけません。

 期限は七月いっぱい、と決めました。

 幸い、当店と思いを同じくしてくれる若い有能な方々も、ついていてくれるので、そこで共同の工房を持てないか?などという話も現実化していきたいと、本気で考えています。

 そして、鉄板の条件は、店舗ではなく、工場、作業所であるということ。後者、つまり工場を店舗にすることはできますが、その逆はできないという処なんであります。

 我々は、どうもそっちの方が断然居心地がよい、そして多分当店を目指してきてくれるお客さん達も、店舗然とした当店よりも、作業場、工場然とした、鉄のニオイ、フラックスのニオイ、商品になる以前の素材が散乱していて、雑然としていながらも一つの秩序があるようなところの方がお好みなのではないか?と勝手に想像いたします。

 そういうわけで、短い時間の中で、我々に最適な場を求めて物件探し開始!となります。

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 例えば、こんな処・・・。店舗としての入り口、外見もそこそこあるような。

 住居も一緒にあれば良いですねえ。この二階とか三階とか。できれば響き床なんかも引き継げたら。

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 駐車もできそうなスペースなんかがあるといいですねえ。

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 脇などに敷地かなんかあるといいですねえ、放置自転車なんかを一時保管するのにも最適。天気の良い日はここで作業もできそうです。

 別角度から見てみると。
 
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 シートなどをかけたら、雨でも作業ができるようになりますね。薪ストーブで暖を取りながらの作業もできる。夢は広がります。

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 ほんでもって、汚くてもいいんです、むしろその方が良い。その方が使いやすい。自分たちできれいにしていきますから。

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 割れた波板なんかは自分たちで張り替えますし、あの上に屋根をかけても良いね。壊れたトヨだってこちらで直します。

 まあ、なんかこんな様な狸サイクルクーロン城なんかを借りられましたら、最高なんであります。

 半年しかないので、条件は徐々に緩和されていくと思いますが・・・。

 今のところは、杉並区内、できれば現店舗から近いところ。作業場兼住居。汚くてもヨシ。敷地または駐車場があるところ。

 例えば、本ブログをお読みの方で、何か心当たりはありませんでしょうか?今物件は未来不動産というファンタスティックな不動産屋さんに頼んでおりますが、持ち主さんが物件貸してもいいよ、というような場合にも、この未来不動産さんに、間に入っていただけるとのことです。

 面白そうな情報がありましたら、よろしくお願いします。

 今後は、当狸サイクルだけでなく、考え方を同じくする他の工房の方々とも連携しながら、より幅広く、より深く、自転車文化の発信点として展開できるように心がけていこうと思います。

 まあ多少、大上段過ぎますが、自転車が好きな人が、一日いても楽しめるような自転車ランド、自転車組み付けでもいいし、改造見学、体験もいい。はたまたトレーニング場として、強い選手を育成する場としてもいい、いろんな展開が望めるような工房を目指して、いこうと思います!

 仕事は通常通りしばらくやって参ります。六月過ぎ頃から、仕事と店舗移動、現店舗の改修工事などと慌ただしくなっていくと思います。

 また前回に引き続き、引っ越しの際には、お力をお借りすることもあるかと思いますが、重ね重ね、よろしくお願いいたします。

 まだまだ、若輩故、やらねばなりませんし、やり続けていきたい、ここでおさめるわけにはまだ行かない、もう少し活躍できる場が確保できるよう、精進していこうと思います。

 色々とご協力、お願いいたします!!!
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専務紹介!



 荷物の山が・・・。

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 よりによって雪の日に、これらをお借りした軽トラに積み込んで・・・。

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 ここに置く、ということになりました。でもここはどこでしょう?

 狸サイクルと響き床の間の処に当たります。こちらに荷物類が搬入されて参りました。

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 店や響き床に関係するところは、できるだけ速く片付けていこうと思いますが、ちょいとご不便をおかけするかもしれません。

 では、一体この荷物はどこから来たのか?高井戸のある一室からであります。しかして、その持ち主は?

 ご紹介します!

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 狸サイクルが今後の経営刷新のために、七重の腰を八重に折って、お迎えした女流経営コンサルタントの鬼、山田専務であります。

 今後とも、狸サイクルのそれまでの緩慢経営を厳しくご指導いただくことになりそうです・・・。店主の毎夜通っていた銀座のバー回りに関しても、厳しいご意見をいただくことになりそうです。トホホ

 ともあれ、経営刷新として再生狸サイクルの旗手になります山田専務、今後は店の内外で、ご来店の皆さまの目にとまると思いますが、よろしくお願いいたします!

謎のパンク原因



 まあ、どこにでも走っている、車体、実用車ですね。もちろんほぼ何でもありの当店としては、よく行き来してくれる車種でもあります。

 大胆な改造から、単なるパンク修理まで、多くが当店を通過していくんであります。

 で、たまにあるのがこういうやつ、「この自転車、よくパンクするんですよね・・・」。

 よくパンクする?この原因を特定するのがむずかしい。

 例えば、ものぐさタイプの方で、空気などほとんど入れない、としたら、タイヤの低圧によって、通常の正常気圧のタイヤよりもパンクが多くなる、とか。

 走行無頓着派、道路のどこを走るか、まったく無頓着な方。ガラスや小石など、パンクの原因になりそうなものを避けるようなことをせず、ほとんど路面を見ない・・・、多くの方はなのかもしれませんが・・・、これもパンクを誘因してしまいますね。

 あとはタイヤやチューブの質がそもそもがひどいもの・・・、エエ?!という値段の自転車にはありがちかもしれませんね。

 パンクの種類というか原因がいくつか分類できると思います。

 その1、外からの侵入物によるパンク、ある意味典型的なパンクなんでありますね。ガラス、釘、画鋲などを踏んで起こるやつですね。重要なのがタイヤの中にそうした異物が残っていないことを確認の上、直さないと、修復したそばからパンクが起きる。

 かつて謎のパンクが続いたことがありまして、思い切ってチューブ交換したのに、まだつづくというミステリー。もちろんタイヤの点検をするんでありますが、そうした異物が見つからない・・・。謎、謎、謎・・・なんでありました。

 そして、またパンクが起きた・・・。チューブの穴がシャープにあいていないということ、パンクの現象がスローピング(徐々に少しずつ抜けていく症状だったんですねえ)、そうした共通の特徴があったので、何らかの原因はある、と理解。

 チューブのパンク箇所とタイヤの位置を正確に合わせて、再精密検査・・・。

 結果すごいことがわかったんです・・・。タイヤの厚みよりも小さい針の先のような異物が見つかったんです。通常であれば、チューブにまで達する異物なので、そこを推すと指にチクンという刺激が来ます。それが来ないくらい奥にそいつはいたんであります。

 ではそんな奥の異物がどうしてパンクを引き起こしていたのか?

 想像するに、チューブに空気を入れます。レーサーの場合はスゴイ高圧を入れるので、タイヤを内側からスゴイ力で押し上げることになります。その押し上げられることによって、この異物がほんの少し、チューブをひっかきます。振動があるごとにそれが繰り返され、チューブのゴムは少しずつ薄く荒れてくる?内側からは高圧がかかっているチューブ、ミクロ近い穴からも空気が漏れ始め、スローピングになっていたんじゃないか?

 幹部のタイヤを折り曲げると、隠れていた小さい穴が開いて、その中に鉱石のような小さいかけらが出てきたときには、ちょっと小躍りでしたね。

 その2、リム打ちパンク。これは高速で走るレーサーにありがちで、実用車では空気抜けまくり状態で段差などに突っ込むと起こるタイプのパンクです。これは自転車の扱いによって回避することができます。

 その3、リムテープのズレによる内部パンク。通常外からの異物によって起こるパンクですが、内部の原因によって起こるパンクなんですねえ。

 レーサーではリムテープ、実用車では俗にフンドシと呼ばれる内側のテープがズレて、リムにあるスポーク通しの穴が露出します。その状態で空気を入れると、チューブはその穴に向かって膨らみ始め、ちょうど餅を焼いたときのようにプーッと膨れるんでしょうね、そして一定以上の圧がかかるとバーストを起こす。リムテープが劣化すると起こるので、これも謎の連続パンクの原因になります。パンクしたチューブを取り出して、チューブの内側が破れていたら、この内部パンクが原因と見ていいでしょう。

 その4、パンク修理中の自パンク。これは経験ある方多いと思います。自分でチューブ交換をして、タイヤをはめようとする、寒かったりするとゴムが堅くてなかなかはまらない、手もかじかんで力も出ない・・・、思い切って禁じ手のタイヤレバーを使った瞬間に、チューブをダメにしてしまうやつ。外でこれを繰り返すと焦ります・・・、店主も経験大ありです。

 手袋をはめて手のひらの厚いところを使って、タイヤを押し上げてはめる・・・、これを徹底するしかほぼ改善する方法はないかな?

 なんか自転車学校のような講義になりましたが、他にもまだあり得ますが、ざっとこんなもんということで。

 で、もって、今回のパンク癖については、原因不明なんでありました。チューブを交換して、数日おいて経過を見る、それにて起こらなければ、まあ、チューブや施工の原因ではなく、走行中のあり方を見直す必要があるかもしれませんね。

 自転車の音なりと、謎の連続パンク事件は、自転車屋を探偵にするような、ミステリーといえるかもしれませんね。

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 それから比べるとカゴの交換なんて、まあなんてことは無い。初めて取り付けるのは大変でも、同型のカゴの交換であれば、中学生でもできます。

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 あとここがガタガタだったんですねえ。長く乗ると出てくる症状ですが、これは特殊工具が必要なんで、ご自分で直すのはほぼ無理・・・といえるかな?

 洗浄してグリスを入れ替えて調整して直る場合もありますし、同じく洗浄グリスと部分パーツ交換で何とかガタなくし、というのもあり、または丸ごと取り替えなど、症状によってやり分けます。

 この位置はフレームの最底辺になりますから、水がたまる・・・、そうなると時に相当のトルクがかかったりと、まあ問題箇所の中心でもあります。

 そんなことを、普通の顔してやり過ごして、整備終了!

 地味なんだけど、手はかかっているということで、ご理解くださいね。

 結果として放っておくと、再生に手間がかかり、すなわち銭もかかる。ある意味こまめに、点検・・・がいいんじゃないかな?と思いますが、それが実用車の利用者に定着するには・・・悠久の時間がかかるんじゃないか?なんて思いますね。

 今年の6月以降からですか?自転車に対する取り締まりが強化されるといいます、絶対に無いとは思いますが、将来自転車の車検・・・なんてことも起こるかも・・・。天下り先がなくなると、新たに作る・・・なんてことがおきたりしてね。

 そうならない限り、こまめなメンテの習慣づけ・・・などということは、起きないでしょうな。

 どうやって、そういうところを掘り起こしていくか?この辺も隙間になったりしてね。


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※今は真冬、あの三週間我慢すれば春の気配なんであります。この時期固定を乗り込むと、いいだけどなあ・・・、トレーニング好きの方におすすめです、固定ギア。

遺志を継ぐもの達



 日頃の説法姿勢をかわれたか、欧州への三ヶ月の布教を認められて帰国した、高僧の卵であります。

 先日お忙しい中、半日、寄っていただきました。

 仏の国、フランスとオランダを回ってきたようです。

 ことにオランダが・・・すごかったと。すでに仏教者の姿勢としては、日本などはとうのむかしに抜かれている・・・とさえ、言い切った。

 自転車にたとえるならば、自転車競技の本場はヨーロッパかもしれないが、極東に根付いた競輪の歴史もそれなりの展開をしており、独自の自転車競技の歩みを持っている!という自信と誇りに満ちあふれ居てる・・・様なものか。

 曹洞宗の本場は日本かもしれないが、ここオランダでは、教義の上で決して負けていない質量を持っている、むしろ本場などと油断している内にそちらこそ形骸化しているのではないか?というきつい問いを突きつけられてきた・・・という。

 フランスなどは、永平寺などに連れてこられると、その荘厳な形式美に絡め取られる傾向があるとはいえ、オランダは孤高の独自路線が、何とも刺激的であったという土産話。

 店主らは、それに聞き入り刺激を受ける。

 さーて、この高僧の卵。実家大田原で檀家さん達が待つ、そして寺を継ぐという立場でありながら、今後の身の振り方をどうしていくか?もし自由が許されるならば?というこちらの質問に。

 出家の出家をしてみたい・・・と、ボソッという。むしろ座禅を広めたいがため、各地で在家でありながらも細々と座線の会を営んでおられる方々より、大いに学び、自分の行くべき道を見極めたい・・・と。

 と、もう一つ。欧州にて、他宗の日本の若い僧と交流があったそうで、自力と他力について、宗派を越えて夜通し話し合ったという。

 これら二つの話を聞いて、とりあえずは仏教者と自らを位置づける店主としては、ある一つの、とても重要な、形式以前のマグマのごとき新しい仏教の流れの予感がしてならず、うれしい。

 馬の耳に念仏というが、果たして、人の耳に念仏と化していないだろうか?つまりは、現集金システムの確立した「仏教」は人お馬と化してはいないか?ということであります。

 法事でもいい、葬式でもいい、坊さん達が恭しくお経を唱えています、その意味をご存じの方はいますか?それ以前に、どういう意味なのか?ということを疑問に思っておられる方って、どのくらい居るんでしょうか?ひたすらにありがたがっている、だけなのではないか?そして今の仏教界のほとんどがそうした状況を作り、単純再生産することでヨシとしすぎていないか?

 岩波文庫でも言い、法華経、浄土教三教なる書を開いてみて、その現代語訳を読んでみて欲しい。ちゃんと意味あるんですよ!しっかりしたメッセージがあるんです!

 でも、漢語をそのまま音読しているだけで、意味など通じるはずは、通常はありません。それで良いのでしょうか?

 店主は、この高僧の卵がまだもっと若い学僧のころから、お前こそは現代語訳で、読経するものなり、とずっといってきたんでありますが。

 それが独自の形として、結実するやもしれない。もちろんすぐできるはずもなし、そして現実的な制約も山とある、さーてどうするか?これが本当の修行なのではないか?所作と形式を覚えること以上の修行とは、現実の制約を抱えながら、一歩でも自分の理想をどのように形にしていくか?その落としどころをどこに求めていくか?様々な縁を大事にしながら、そこを確立していこうとする課程こそが、真の修業のように思うのだが・・・。

 そして、もう一人。

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 九州に渡った、片腕。

 思えば、上の高僧卵と、この篤農家。ほんの数年前では、ちょいと電話すれば、集まっては語り明かした仲であったのだが。

 二人ともに、2012年、ほぼ同時に、店主の下を離れ、高僧は名古屋へ、篤農家は九州大分へと、居を移していった。

 その喪失感たるや、両腕をもぎ取られたがごとし。

 そして、この二人、今回一週間という短い間に、非常に接近しつつも、ニアミスにて、会うことはできなかった。

 ほんの数年前には、電話一本で、集まれた仲であったのだがなあ。

 何も僧侶だけが得度するのではない、出家するのではない、のではないか?と思う。

 僧侶ならば僧侶として、農業者なら農業者として、そして自転車屋なら自転車屋として、出家することだってできるはずであるし、必要であるなばら、出家すべきなのではないだろうか?

 既存の制度や形式、あり方や展開にひとたび疑問を持ったのであれば、それらをぶちこわす!などという大それたことなど迂回して、別の層を求めて動き出す、という素朴な探求のあり方でいいと思うのだが、そうしたあり方を称して、出家とは言えないのだろうか?

 店主の若いとき大分影響された、詩人の石原吉郎の一行に「革命 ああなんたるおせっかい」というものがあった。確か卒論の後書きに引用した覚えがある。

 この言葉がずっと引っかかっている。

 人々をいやが上にも巻き込んでいくようなおせっかいな「革命」なる動きなどに殉ずる気などは一切無い。

 そんなことより、志を一緒にするものと、それまでとは違う層を求めて、勝手に動き出すこと。面白いと思ってついてくるものあれば、自ら巻き込まれたいというものは拒まず、途中でつまらんと思って出て行くものも追わないし、そしてそもそも興味が無いというものには、目も向けないような自適な動きをしていく。

 そうした動きが続いていくことで、何か起きるかもしれぬし、起きてもすぐに終わるかもしれぬし、実は主流に関しては何も起こらないかもしれないが、とにかく動きを作って行くことを志す。

 単純には、既存の枠から飛び出し別の形を求めて彷徨することをもって、出家といって良いのではないか?

 だとすれば、多くは出家を目指してもよいと思う。

 出家を目指さないものに、隙間は見えてこない。隙間が見えてこないものには、自立、共立はありえないのではない様に思う。

 今の世の中・・・などと大上段に語れるような甲斐性は今の店主にはないものの、これでよいわけはないのはわかる。もっとより良くしていかなければならない、と思う。さて、それはいかにしてか?

 かつての、革命のイメージは、ナイルのごとき大河に対して、それと同規模の運河を人為的に掘り、境を決壊させて劇的に流れを変えていく、という大それたものでありすぎたように思われる。その結果、何のことはない度しがたい常時戒厳令下の官僚国家と成り下がっていったと思う。

 そうでなくて、ある主流と思われている流れに横溝を掘って、別の小さい流れをあちこちで、起こすことなのではないか?ナイル川よりも蜘蛛の巣のごときの網の目であるアマゾン川なのではないか?すべての水が海へと流れるんではなく、ある流れは地下水へ、また別の流れへと合流していくようなそういう静かで根強いイメージなのではないか?などと夢想するのであります。

 各方面で主流といわれる流れから多くの横溝を掘っていくことで、主流と支流の区別すらできなくなっていくような動きを作ること。

 これすなわち、各分野での出家を意味するのではないか?などと思うのであります。

 僧侶は出家の出家を、篤農家は農の出家を、そして自転車屋は自転車の出家を通じて、結果として世がより良いものへとなることをねがう・・・でいいのではないか?

 ここ数日、店主の夢想が過ぎるようだ。自転車業に戻ろう、もちろん出家した自転車業にだ。

それでも乗りたい 愛着それぞれ



 声からして、ちょっとご高齢のご婦人ということがわかりました。

 色々、個別的な問題を抱えているご自分の自転車の事情を細かく、順序もバラバラに必死に訴えるようにしゃべっておられました。

 とにかく、今乗っている自転車に愛着があって、気に入っている、アッチコッチに色々と問題がありそうで、その筆頭はスタンドで、でもなかなかそうした事情を引き受けてくれる自転車屋さんもなく、欲しくもない新車をチラつかされたり、タイヤも問題ありそうだし、でもまだ走るから、変則の方が重くなっている方が問題かしら?ライトもあるんだけど、点灯するのとしないのがあって、かつては後も付いたんだけど、反射板があるからそれで良いのかしら?前知り合いのおじいさん自転車屋さんがあって、そこでは何とかなっていたんだけど、その人がやめちゃって、チェーンカバーもなおしてもらったんだけど、それはそれでいいんで、とりかえなくても・・・。

 こんな調子かな?愛着のある自転車に必死になられている様子が、何ともほほえましくも感じた次第であります。

 とりあえず、持ち込んでください、優先順位順に直していきましょう、ご予算もあることでしょうしね、ということでご来店お待ちしていたんです。

 で、持ち込んでこられたのが、この自転車。相当長く乗っておられるらしいです、すごく気に入っているんで、ずっと乗っていきたいと。なんでこの自転車に愛着を持っておられるのか?ということについては、ご本人以外は知ることはできないし、そんなことは知る必要は無い。

 とにかく、この自転車をずっと乗り続けていきたい!そのご希望だけで、自転車屋としては動けるし、少なくとも当店であれば動かざるを得ない・・・ということでしょうかね。

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 件のスタンド、一本足スタンドで、もう全体が弱くなっています。それが原因で、よく倒れる。共同駐輪場でご迷惑をかけるのが申し訳ない。確かによく倒した跡が、曲がったブレーキレバーに付いていました。

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 自転車の重さを常に支えて、前後に蹴られ続けた人生を送った一本足スタンド君。それはアルミだからか?あちこち摩耗して、締まりも無くなりますね。新しいスタンドは、これから蹴られ人生なんですが、しばらくは大丈夫だぜ!という風格。

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 ぶら下がっているミラー。これはもう使わないので、取り去ります。

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 スッキリ・・・したかな?そしてこのシフターをスプレーオイルで洗浄して、重い動きの原因を取り去っていきます。不思議・・・じゃないんだが、ちゃんと動くようになります。

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 ソケットだけのライト、これもいらないなあ・・・。ということで配線もろとも撤去ですね。

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 うん、まあ・・・、軽量化にも役立つか・・・。

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 その他、チョコチョコチェーン、ワイヤー系などもいじって、調整してみました。

 ほとんど見た目は変わらないが、乗れば、オオ・・・とわかるんじゃないかしら?

 乗り続けたいなら乗り続けられるように・・・。といっても、乗り続けるためには!と大上段に振りかざしすぎても、予算もかかるし、別にこれで日本一周するわけでもない。

 人によって、その自転車にかける愛着と予算というものもそれぞれ・・・あるんでしょう。ある意味縛りの中で、優先順位を決めていく。どうしても、それ以上の時は、予算の再考か?または次回の課題として提案させていただく。

 ある自転車に対しての愛着の話になると、その内容について、ついお尋ねしたくもなります。例えば、ご親族の形見だから・・・、亡くなった祖父からのプレゼントだから・・・。

 もちろん、なるほどねえ・・・と深く頷ける内容のものもあると同時に、ただ何となく・・・、まあ、とにかく乗り続けたい・・・、など、当たり障りのないものから、どうしてなのかこちらが理解できないものまで、本当色々あるようです。
 
 この色々あるという多様性を、そのままにして、それぞれに土足で踏み込むことなく、淡々と「乗り続けたい」というご希望に寄り添うことが、自転車屋の本分なのかな?なんて反省を込めて思うわけであります。
 
 というのも・・・。

 なんか最近、「意見」というものを持ちすぎる、公表しすぎるような傾向がありすぎやしないか?などという「意見」を店主などは持ってしまうこの頃なのであります。

 どうも今の時代は、あのルネサンスのグーテンベルグ印刷機以来の時代の転換期に来ている、という実感をどのくらいの方が共有されているのか?

 同じ書物を大量に複製して世に行き渡らせることを可能にした、情報革命を起こした印刷機の発明。

 これと同じような革命がすでに今起きている。

 この、ネットというやつであります。

 大した資産もないにもかかわらず、個人が「世界」に向けて情報発信をすることが可能となっているこの現状、これを革命といわないで何というか?

 現に、今、この店主も毎月のサーバー使用料のみで、こうした駄文をまさに「世界」に向けて発信できているんであります。ネット環境があれば、カナダでも、タイでも、イラクでも閲覧することができる・・・。

 そう、この環境が整ってしまった今の世の中では、自分の「意見」を「世界」に向かっていとも簡単に公表することができるようになった。

 そして現れた世界が、一体何だ?

 一知半解の知識や情報だけを頼りに、安っぽい浅薄な「意見」をかくも手軽に後先考えずに、無責任に、時に匿名で「世界」にむかって「公表」できるということを可能にしてしまったようなのであります。

 かつて、テレビ主流の時代が来ると喝破した大宅壮一が、状況を「一億総ハクチ化」と称したようだが、これからのネット主流の時代を「一億総○○化」と一体誰が、どう形容するのだろうか?

 日本人の二人の囚われ人を巡って、片方では「自己責任=自業自得」と一つ覚えのごとく叫び、片方では「現政権の失策」と追及するモードとなっているようで。いずれも「限られた情報の中」での判断であるという自覚を持った「意見」が一体いくつあるのだろうか?

 店主は夢を見た。自分が囚われの身である夢を。橙の袋のような服を着せられ、後ろ手に縛られながら、「斬首はたまらん」とばかり、砂漠を逃げまわった。

 普段は仏教者を気取る店主、死に際でもう少し諦めの境地にいくかと思いきや、イヤー、うろたえた・・・。自分でも苦笑しながら、ザクザクと砂漠の砂を踏みしめながら、失禁しながら逃げた。

 その内、斬首を諦めて狙撃してくるだろう、と思った、そして銃弾が頭を貫く様を想像した、即死なんてウソだ、頭蓋骨に銃弾がめり込んでくる音だって脳髄が飛び散る感覚だって、一瞬でも感じるはずだ、そして銃弾が空気を切り裂いてこちらに近づく気配を感じて、目が覚めた。

 仏教者としての修行が足りていないようであった。それより何より、今囚われている二人を思った。そして、すでに斬首された面々。

 そして、そんなことができる彼らが、一体どんな悲しみや憎しみをくぐってきたのか?そこに彼らの人間としての痕跡が見いだせないだろうか?と、寝汗を拭きながら。

 一体何の話だったか?

 そうか、自転車屋の本分の話であった。お客がその自転車にどのような愛着を持っているか?などという内容には一切土足で立ち入ることなく、「乗り続けたい!」という御意思に敬意をもって、真摯に取り組むこと・・・でしたかね。

 一知半解な情報を元に「世界」に向けて自分の「意見」を公表している暇があったら、それぞれの本分に基づく仕事をちゃんとすること・・・かな、耳を精一杯開いて、あらゆる声を聞き入れられる土台を養いながら、仕事に戻ろう!

 仕事を通じて、世の中を少しでもよくしていくこと。体がいくつかあったら、マグレブ系のフランスの若者に、レーサーを中心とした自転車整備を浸透させて、ツールを支える名メカニックはマグレブ系!といわせる流れがつくれたら、彼らは移民であろうがなんであろうがフランス市民として認められて行くであろう。

 いや、まずは膝元の日本で、まだまだできることはあるはずであろう、自転車屋として。

東京電機大学書道部・・・もとい!サイクリング部がなにやら・・・



 この若い学生さんの顔、一発でわかったとしたら、相当の当ブログカルトの方かと思います。

 といっても何度か、登場してくれていましたね。

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 例えば二年半前のこんな写真の中にいます!

 この頃はまだ一年生でしたね。

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 その翌年の五月、長岡市で行われた、タンデムボランティアに参加もしてくれて、東京電機大学を代表して、立派な挨拶もしてくれたなあ。

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 その後の、タンデムボランティアでも、率先して何周も何周も、視覚障害の皆さんを乗せてはタンデムで走ってくれました。

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 その一月後の、田麦山ロードレースでも、マラソン先導をかって出てくれて、参加者の皆さんから大好評でありました。この大会に出るために、東京から自転車にて田麦山入りしているんですから、若いエネルギーを田麦山に振りまいてくれました。OBの山本君の存在もデカいね。

 この彼が、昨年の鈴鹿のレースで落車に巻き込まれ、カーボン車体をお釈迦にしてしまった。

 だから言ったでしょ?学生の内は、カーボン車体でレースになんか出るもんじゃないってね。一発の落車で、こうなりうる・・・、やはり学生にはリスクありすぎなのであります。

 その彼が、落車から・・・学んで、次の車体に選んだのが・・・こいつであります。FUJIの戦闘機アルタミラ・・・。

 アレ?これって・・・・カーボン車体じゃない?

 そう、カーボンもカーボン、大カーボンなのであります、何せ三種類あるFUJIの戦闘機の一台なんですから、カーボンで無いはずはない。

 ってことはだ・・・、この子はまだ懲りていない・・・ということ?

 いえ、この軽量最強カーボン車体でトップを維持すれば、自分で落ちない限り、落車には巻き込まれない・・・。そういう自信に満ちあふれているんじゃないか?どうなんだろうなあ・・・・。

 この一台のために、アキボウさんと契約をむずび、FUJIからアルタミラが届いた。そしてコンポが5800の105、まあいいじゃないの。

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 当店地下で、ほったらかし状態で自分たちで組み付け、時々ポキさんや大森社長が声かけと相談に乗ったりと、まあなんやかや・・・。

 そんなこんなでできあがり。

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 53*39なんて、久々に見た、男ギアであります。なんかインナーがデカいねえ・・・。しかし、恐ろしいことに、男ギアの重さを感じない、マジカルなフレームなのでありました。

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 ホイールはキシリウムエリートというんだそうだ、もちろん当店のDT585は負けていないが、こいつも負けず堅いホイールなのよね。

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 この腕長のフロントディレラーの変則効率はいいですね。もともと5700系でもよかったんですが、また一段とよくなってますね。パシャッときまります。

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 まあ、よくぞこの値段でというくらいのレーサーのブレーキですわ。5800はちょっと別格かな?他のメーカーも、この値段では、無敵だね。スラム君バイバイ!もっとマシな代理店から、出直しな!

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 ブレーキレバーとしてもいい。もう何から何まで・・・です。

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 見た目も決まっていますな。そして、ちょいと試乗させてもらいましたが、別次元ですわ。

 錯覚。

 あたかも自分に足があるかのような錯覚を起こします。

 レースの落車が増えたというのも、わかります。平地のレースで集団内にいたら、40キロオーバーなどは何ともないでしょう。それが40キロ後半に入ったり、アタックに反応して50キロ以上出たとき、今まで自走では体感したことのないスピード域にヒョイと入ってしまう、なんだこれ!?このスピードで俺走れちゃっているよ・・・・!とそんなとき、今まで体験したことのない高速コーナーに入って・・・オットット・・・・・・、ガシャ!

 なんか見えるようだなあ、自分がそうなるか?そうなった車体に乗り入れるか?他にもパターンはあるかと思いますが、落車の原因のほとんどが、いろんな意味での錯覚によるもの・・・、そうこのフレーム・コンポは錯覚を生じさせる、イリュージョン車体なんじゃないかしら?

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 落車のショックも吹っ飛んで、千葉からサイクリングに来てくれた彼と書道部部長・・・、じゃなくてサイクリング部部長。

 彼らは来年度は四年生になるので、就活なり、論文なりと、色々と忙しくなるとは思います。重責だった部長職も来期の三年生に渡ったことだし・・・、とにもかくにも、一年生から、右も左もわからなかった時から、長岡だの、田麦山だの、チャリフェスだのと、店主らの関わるイベントで引き回わされて、非常によくやってくれました、ありがとう!

 ただ忙しそうながら、この超絶フレームを手にした彼らは、四年であることをそっちのけで、三国を超えて田麦山ロードレース30周年に駆けつけてくれそうな、雰囲気です。30周年ですからねえ、30・・・。

 本当に店主はありがたいことに、こうしたイキの良い若い子達に支えられている、わかるでしょ?店主が「近頃の若いもんは」と愚痴を言わない、言えない、ということの土台が、こうなんだからなあ・・・。

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※といっても、やはり学生でレースに出るなら・・・アルミ・・・かな?バラクーダ・・・ほぼ最適なんじゃない?

流行る!60t!小径でも踏み込んでスピードアップしたい!



 先日、小径車のギア比をデカくして、スピードアップにつなげた施工を行いましたが、60Tなんていう、ばかでかいギアを使えるのは、小径ぐらいなもんで、レーサーで使ったりしたら、特殊なトレーニング以外膝やられるだろうなあ・・・と思いますね。

 しかし、デカいギア板というのは、目を引くという効果もあるのか、そうした施工をすると続く傾向があるんですねえ。

 今回も小径でスピードアップ!60いきますよ!

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 小径の割には小さいかな?48Tだったかが付いていました。まあ、足が回りすぎて、さぞや苛ついたことかもしれません。
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 今回はクランクはそのままだったので、チェーンの長さ調整だけでよかった。しかしデカいよね・・・。

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 前回はホイールと同じくらいの大きさでしたが、今回はそれほどでもないが、でもデカい!

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 そして今回のスピードアップには、もう一つ、気合いが入っていた!

 このフラットハンドル。

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 どこから見てもフラットハンドルだが、これをより前傾のとれる、ブルホーンに変えたいということ、やる気だねえ・・・。

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 いつものやつ!といいたくなるスタイル。

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 バーコンであります。 前シングルなので、後9速のギアをこいつで引きます。

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 ブレーキは31.8のエイドブレーキ。キャノンデールって特殊な規格があるので、このステムを見たときには、ウゲーっと思いましたが、径を計ってみると大して特殊では無かった・・・ものの。でも通常の26ミリなんていうのは付きにくい・・・、シム噛ますという手もあるが、見た目がボテッとして、何ともねえ。

 ギドネットという選択肢もなくは無かったが、今回の結論はこれ、ということになりましたな。

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 やはり戦闘モードに見えますよ。体を前傾にして、上半身で下半身の力を支えて、重いギアをグイッと踏み込めば、ズーン!と前に進む!はず。あとは足です、足!

 60t、多くの小径車の持ち主が、この手があったか!と膝をたたくようでありましたら、まずはご相談まで!

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※シングルってやつは、ギア比だけで勝負するという意味では潔い。デカいギアを付ければ外すまでそれで行くしかない。ちょうど良いギアを見つけて足の回転練習、この冬やっておいたら、春は違うよ、絶対に。っていってんだけど、まだまだ定着していないなあ・・・。やればわかるのに・・・。

エンドが折れた!フレームセーフ! 原因不明・・・



 カーボンフレームのエンドが折れたようであります。

 落車ではないらしく、峠の途中、インナーを使っていて、坂の角度が緩くなったときシフトアップした際、どうもトップに入ったらしく、理由はわかりませんが、足が引っかかりそのトルクでエンドがリアディレーラーごとへしおれて、走行不能になってしまったということです。

 その話の中で、一体どういう原因が考えられるか?

 例えば、チェーンがトップギアとフレームの間に落ちてしまって挟まり動かなくなった状態を、足のトルクが上回り、エンドが折れたのか?

 だとすれば、フレームの内部にチェーンによるかなりの傷などが付くはずですが、そういう傷は見当たらない・・・。

 ちょっとそれだけの話の中と、物証をだけでは、原因究明はできない・・・ということであります。

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 矢印の部分は、折れたエンドに多少つきあったあとはありますが、ストドロの上辺りには、チェーンが引っかかって、足のトルクで引きずられたような傷跡はありません。

 とりあえず、折れたエンドを外してお渡しし、それをメーカーに問い合わせて、取り寄せるということをやっていただきます。

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 ウィリエール、そこそこの有名なメーカでよかったです。まあ、ネットの時代では、マイナーなメーカーのエンドも、送料などを負担すれば、取り寄せることも可能かもしれませんが。

 そして付いたエンド。

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 写真では不鮮明ですが、エンド金具の外側ではなくて、内側が多少欠けている、カーボンフレームへのダメージはこれだけ、ある意味最小限の被害だったと思います。

 しかし、通常のカーボンの感覚からいうと、よくまあフレーム自体に重大な損傷なく、エンドだけ折れたもんだ・・・、しかも取り付け穴にすら損傷を与えない。

 もしかしたら、相当弱くエンド金具が作られているのかもしれない、とすら思ってしまう。

 かつて、ボトルケージをとめるネジの頭が折れて、とれなくなったというものを直したことありましたが、それもネジの弱さに驚きましたな。

 ステンレスの頑丈なネジをオーバートルクで締め上げたりすると、カーボンフレーム自体がやられる可能性ありなのかもしれませんね。

 そういうわけでアルミの柔いネジ、柔いエンドを作って当てる、完全に消耗品としてそれらを考えて、母屋であるフレームを守る、ということなんでしょうか?

 とりあえず、エンドが復旧したんで、パーツを戻していく・・・。

 と、ここが太っ腹。せっかく載せ替えるなら、いっそのこと10速から11速にしてしまおうか?

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 5700系の105が付いていましたが、それをそっくり5800系に変えてしまおう、ということに。

 5700系から5800系への取り替えは、ホイールの交換を意味する場合も多いので、二の足踏まれがちかもしれませんが、性能面では、断然向上しているので、商売抜きとしても、おすすめしたいですねえ。

 今回に限っては、先回りしてリアハブと、クランクは5800系が付いているので、問題は無し!

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 変則効率もさることながら、ブレーキの引きが非常によくなった、5800系の105。これだけでも変える価値あり、とすら思えますな。
 
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 キャリパーブレーキ自身も変わっていますよ。

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 およそトップグレードのデュラエース開発で培われた技術を、素材や仕上げを多少変えただけで、惜しげも無く盛り込んだものと考えると、シマノさん105に関しては粋でございます。

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 新しいエンドに、ぴったりとくっつく5800系のリアディレーラー。

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 11速のスプロケットを装着されて、チェーンもまかれ、再度新生105を載っけての再出発。

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 未だに何が起きたかわからない中、持ち主の方は峠の真ん中で、自転車損傷・・・という瞬間、絶望を味わったかもしれませんねえ・・・。エエ、先日組んだばかりなのに、もうダメかよ!・・・て。

 なぜだかカーボンフレームの本体は折れず、エンドが折れてくれたので、部分修正で直りました。ホッとしていることでしょうな。

 さて、カーボンフレームをお持ちの皆さん!エンドのスペア金具はありますか?今は無くとも、どこに問い合わせれば、入手できるか?ぐらいは押さえて置いた方が良いでしょう。せっかくのカーボンフレームが、そんな金具一枚入手できないくらいで、乗れなくなってしまうなんて、やりきれないでしょうからね。

 そんなこんなで、焦らせてくれるよなあ・・・でもよかった!ということで、再生、また街道に戻りまっせ!


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※アオミドロ塗装という、カーボン車なんだが、中高年も恥ずかしくなく乗れてしまう、そういうつもりで作ったレーサー。これがまた走る・・・、ホイールの回りもいい・・・。カーボン車は値段じゃねーな・・・。

大好評のアキラ・サンライズライブ! さてどこに帰るか?



 先日予告しました、アキラ・サンライズ君のライブが、当店二階響き床で行われました。

 これが彼の機材ですが、これだけでは想像の付かないようなパフォーマンスが飛び出たわけであります。去年の夏以来だったわけですが、またライブの完成度が上がった・・・といえるでしょうね。

 彼はまだまだ進化している!

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 今後、彼は世界にまで届いていくでしょう、あと何回当店などでライブをやってくれることだか・・・。

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 彼は自分の力で、お客が呼べます・・・すでに。今回も満員御礼、十分に堪能していただいた様子が伝わって参りました。

 今月より、今まで同居していた一世帯が別へ移り、当店の建物すべて独占状態になった!

 ということは、今後、100%の勢いで、ここを利用して、こうしたライブやその他の企画をドシドシ前に出してやっていける!これまで以上に大展開していくしかない!という状況を迎えたわけであります。

 が。

 まだ正式発表できる段階ではありませんが、今年、当店は動乱の年になりそうであります。不安と期待だらけなのでありますが、今後どういう形でこの狸サイクルおよび響き床を継続していくか?正念場になりそうであります。

 もし当店があり続ける価値があるのであれば、それなりに何かが動くでありましょうし、そうで無ければ、それなりになりはてるでありましょう。そうしたことがわかってしまうような、年になるでしょう。

 まあ、そういう意味で泰然とやっていくしかありません、その内多くの方々のお力やお知恵を拝借することになるかもしれませんが、その時には、できる範囲でよろしくお願いいたします。

 力と知恵を集中し、ご縁を信じて!

塗ったり 置いたり 据え付けたりのママ狸んさん



 折りたたみなんですが、こういう自転車を折りたたみながら使っている方って、どのくらいの割合でいるんでしょうか?

 大抵は乗りっぱなし、折りたたんでも持ち運ぶには向かないような重さ。収納を考えてのことなのかな?

 ということで、今回も折りたためるが折りたたみ自転車としては使わず、子育て自転車に変身させる、ということで持ち込まれました。

 となれば、通常は両足スタンド付けて、荷台、子のせ付け・・・などといういつもならではの展開になるのだが。

 今回は、再塗装もかねて、ということなんですね。

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 この濃いめのグリーンをくすみ系のブルーというか、何というか・・・という色をご指定してきました。

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 チェレステブルーというと、あのビアンキで自転車乗りには周知されている色でありますが、そうでない方には、ちょいと説明しにくい色、かもしれませんね。

 で、この色はまたそれとも違って、画像でご指定いただいたんですが、ビアンキのチェレステよりも黄色みがない。その代わりくすみ系がが入っているという、微妙がいくつも重なっているような色合いなんですね。

 大体自転車一台塗るのには、紙コップの半分強あれば塗料なんて足りるんでありますが、そうした少量での調色となると、缶を傾けて、ポトンと滴らせるには多すぎるなんて事が毎回であります。

 特に赤や黒などの強い色は、そのポトンで、しくじってしまい、捨てるわけにも行かないので、他色をそれに併せて継ぎ足していかないといけなくなります。どんどん無駄な量になってしまう。塗装終わっても三分の一くらい残ってしまう・・・なんてことも。

 ですから、ほんの少しの色がほしいときには、串を缶に突っ込んで、そこに付いた塗料を数滴垂らしては、攪拌して、様子を見てから、再度・・・というようなことを繰り返します。

 スプレー機器の掃除にも竹串は欠かせず、塗装自身にとっても竹串は偉大なんでありますな。

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 例によっての、スタンド付け。毎回車体に合わせての加工になりますな。

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 取り付け金具周辺の細かい加工は毎回ですが、今回はリアディレーラーの後方にズレた形がスタンドに干渉してしまうので、リアディレラー自身の交換ということにまで発展しました。まあ、そういうこともある、ということで。

 しかし、単にプレスして作られているだけか?と思いきや、こうした両足スタンドも日々進化している様子がわかりますな。プレスの形状の変化や鉄の板の厚みなどが向上されていて、よりしっかりと車体を支える構造になっていっているようであります。目ただなくてもスゴイねえ・・・、イヤ、我々メカニックは気づいていますよ!メーカーさんの地味ながら奮闘している努力の内容にです。

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 小径のためリアのホイールベースが短いので、荷台を取り付ける金具がほぼ垂直に下に伸びます、まあ通常の700cや26インチでは決して見られない光景ですね。

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 付いた荷台にアダプターを取り付けると、イェップが載ります。

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 このイェップも来月から、円安が影響で値上げ、これだけでなく、これからいろんなパーツ類が上がっていくでありましょうな・・・。そうした中でもそれをくぐっても出てくるような、機能とデザインを持つものを今後とも紹介していこうか?とおもいます。

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 ぶら下げ方式のカゴ、折りたためるという利点と同時に、やはり強度は犠牲になっているという感じがしますな。

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 フロントキャリアを取り付けます。と、ちょっと気づく人いるかな?泥よけにも同色の塗装が施されていますね。通常の形状と違うものは結構戸惑いますねえ・・・。

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 写真では一見変わらないような大きさですが、実は一回り以上大きいんです。カメラと被写体の距離の問題かな?

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 独身の気楽なお姉様自転車から、子育てお母さん号に変身したようにも見えてきます。色もしっとりと落ち着いた感じですしね。

 ということで、これを見てもおわかりの通り、今乗っている自転車を子育て用に、というのは、かなりの確率でできる、ということだと思います。ということは、他の形式にも変えられ得る、ということなんでしょうね。

 新車購入の前に、今持っている、乗っている自転車をよく見る・・・見てもわからなければ、ご相談ください!


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※このスペックとスケルトンで十万切るというのは、ある種の完成形だよね。500なんだが、175までは気持ちよく乗れるようにしています!

ハンドメイドにいくお前  



 まだ組み付け途中でありますが、時間の関係もありますので、早めに登場させたというわけであります。

 時間の関係?

 というのは、こいつはこのハンドメイドバイシクル展に出展が決まっているのでありまして、その日がなんとこの24日、25日の2日というんで、これは早く告知しないとね、ということなわけであります。

 フレームは、ヤナギサイクルさんのもの。

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 長身のビルダー、あの柳さんが今年初めての出店なんですね。名だたるビルダーさんの仕事の中に出店するなんて、なんと誉れ高きことか。

 柳ラインと呼ばれる・・・?、華麗な線を見ましょうか?

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 トップチューブが微妙にカーブしていますね。これはフレームを担ぎやすくするための工夫。

 何?フレームを担ぐなんていうのは、あの野郎ぐらいしかいない・・・。

 そう、当店内のツーリングクラブHGを引っ張ってくれる石井君・・・?どういういきさつかはわかりませんが、柳さんが石井君に作ってあげるという話になったらしい・・・。

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 この横に膨らんだチェーンステー。かなり太いタイヤもはけるように・・・ということなんでしょうな。

 石井君の使い方も、色々ありそうなんで、その辺のミーティングは二人で綿密に行ったんでしょうな。

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 シートステーも妖艶な曲線が効いています。こういうところは機能とはまた別に、柳さん自身の着想から来ているんじゃないかな?

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 この辺のアンバランスな変わり塗りは、当店の協力で・・・ということで。

 ありがたいことに、柳さんから変わり塗りは気に入っていただいているようで、今回もご指名していただいたというわけであります。

 石井君は男色・・・ではなくて、暖色好みという事もあって、その辺の色をちりばめて仕掛け打ち。

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 日の光の下ではまた様相が変わりますね。いろんな意味で極めていかんとなあ・・・。

 しかしながら、今回柳さんに引かれて善光寺参りということで、ようやく当店の仕事がハンドメイド展の内部に入る、ということになりそうです。

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 思い起こせば、六年前、ハンドメイド展の場外を盛り上げようということで、勝手に場外展をやって、役所より間接的にお叱りを受けた事がありましたね。2009年の1月の記事に出ています。

 以来、遠ざかっていたんですが、こんな事がキッカケで、ちゃっかり場内に送り込めるなんてね、柳さんのお陰なんであります。

 といっても、まだ未完成。23日の内に、イヤ24日当日の搬入までの完成させないとね。

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 今夜も、柳さんから石井君への檄が飛ぶんだろうなあ・・・。

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 しかし、ツーリング車でありながら、カンパベローチェを選択し、シマノや何やとハイブリッドで癖ありありで組み付けるに決まっているんでしょうな、これは。

 そういう意味で、目を引くよね、多分。そんなわけで、ご用とお急ぎでない方は、24日25日のハンドメイドバイシクル展に遊びに行ってみてください!

 九段の科学技術館でやるらしいですよ!是非に!

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※ビルディングだけでなく、磨きのような、関連加工技術も幅広く展示対象にすれば良いのにねえ。まあ役所主導では仕方ないか?そういう、展示会は自分たちでやるしかない・・・のかもしれませんな。磨きのバラクーダ520最後の一台です!

1月25日 あいつがやってくる! アキラ・サンライズ ライブ!



 旧店舗裏の自転車ゴミを集めて、即席パーカッションパフォーマンスをやったのでした。

 それからもう五年・・・。アッという間であるなあ・・・、ということは55などにはすぐになってしまう・・・ということか。

 このアキラ・サンライズ君。最近では、売れっ子で忙しいらしい。当時は千葉辺りで就職して、音楽活動と両立できないか?なんて考えて、何枚かの履歴書作りなどを手伝っていたんだが。

 その内、京都に戻って、しばらく石屋で働いていて、それが認められて、親族から許可を取って、音楽一本にしぼった、それが花が咲いて、今売れっ子になっているという、流れがあるんだそうだ。

 スケジュールなんかを聞いても、まあ日本全国アッチへコッチへと、そして日本国内を越えて、今度はインドネシアに二ヶ月と・・・まあ目まぐるしい・・・。でもよかったよねえ、その道でいけてね。

 と、その売れっ子で忙しい彼が今関東に来ており、夏のイベントに続き、この日曜日の25日、当店内の響き床で、ライブをやってくれるというのであります。

 詳細は以下の通り


響き床 live

おとなとこどものための『音浴』vol.2
日曜日の昼下がり
 五感を解放   
      音浴しながら
          心身ともに伸ばしてリラックス
音と光のシャワーを浴びませんか
『音浴』 sound bath へおいでください
2015.
1/25(日) 『音浴』sound bath
open 14:00 start 14:30 close 17:30 
charge ¥2500(1drink付)

音浴Live
AKI-RA sunrise 
即興演奏家 http://akirasunrise1.wix.com/aki-ra-sunrise 

音 とは言葉を超えたコミュニケーションツール。
それは 世界を、地球を繋ぎます。
それを体感してきたアキーラサンライズによる、
ハング、ハープ、クリスタル ディジュ、自作水楽器 波動太鼓etcなどの即興波動演奏。
その場の空間を音で調律しつつ、
気がついたら身体がビートに乗ってしまうようなグルーブを
巻き起こしていくライブです。是非体感しに来てください
with
柊 アリス
/SpindleDancer
●ご予約●
03-5913-8443
hibikidoko@gmail.com
お席は予約優先とさせていただきますので、予めご予約をお願い致します。


昨年の響き床のイベントでは、20人以上集まっていただきまして、会場が一杯になりました。

 彼には世界があるんですよねえ・・・、彼の世界を共有してみたい・・・という方、これは体験であり、目撃でもある様なライブですので、その価値はありといえますよ。

 その内、もっと売れっ子になって、当店二階のようなところではやってくれなくなるかもしれませんな。その前に、是非ご体験を!

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※520最後のバラクーダ。磨きの工芸あり。この乗り味も体験だな。

今度は高校生 悲願のドロップ化?



 今年の年明けは、中学生の松の内連続攻撃で始まりまして、楽しかったわけですが、今度は高校生の番らしいです。

 やはり電話でお問い合わせという形を取りましたが、さすが高校生口のきき方は大分上でしたね。まあいんだよね、みんなそういう道を通って、大人になっていく。

 先日というか、子狸は昨今寒くなってからのお漏らしが頻発していて、通い先の子供園から、湿ったズボンなどを持って帰ってきているんですがね。

 「イヤー、今日も注意はしているんですが、お昼寝後、ちょっとやっちゃったみたいで・・・」なんて、先生が申し訳なさそうにいってきますが、申し訳ないのはこちらの方で・・・。

 そんな中で、「程度の差はありますが、大人になってもお漏らし続けている子はいないんで、大丈夫でしょう・・・」なんて、年配の先生に言われると、確かに「今」は大事と思いつつも、長い目で物事や子供達を見ることっていうのも大事なんでありますな。

 これはお断りのようなものなんですが、店主が「最近の若い者は・・・」と口走ったら、老化現象が進行中と思ってくださいね。

 極力そういうことは言わないで、済むようにものを見るようにしているので、それが出たら、もうそうした見方ができなくなった証拠ということなんでしょう、相手にしなくても結構です。

 自分の若いときも含めて、思い出すこと恥ずかしきことの数々、反省の日々を送っているんであります、寅さんみたいにね。

 そういう観点から見ると、今の若い子の方が、当時の店主などよりもずっとできているように思いますよ。

 まあ、ひどかった、当時のあいつは・・・。どうしようもない糞ガキ、糞若造なんでありました。

 そんな店主が、若い子をどうこう言えるはずもなし、確かに「今」は多少の不足もあるかもしれない、それは若いから仕方ないのであって、ずっと続くようだったら、問題かもしれないが、若いんだったら、仕方ない・・・と思うんですね。

 たとえイラッとしても、大人になっても小便漏らし続ける子供はいない、長い目で・・・非常に大事な視点なんでありましょう。

 逆に今の大人は短い目の人が多いんじゃない?イヤ、古代ローマのコロッセウムの落書きに当時の年寄りによる「最近の若い者は」というのがあるらしいが、昔から年寄りというものは短い目でしか若い子を見ていなかった・・・ということなのでしょうか?ね。

 ということで、さすが高校生!といえるような対応で、フラットクロスバイクとどこでせしめたかのパーツを一式ごっそり持ってきて、お願いします!ときた。

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 最初から、壊れたソラのSTI、2*9を持ってきた。

 んん?元のクロスバイクを見ると前が三枚、どうするのよ?

 クランク交換する?ソラの二枚にすると、コンポで変則効率良いよ。どうする?

 ・・・・・・・、彼にしてみれば想定外だったんでしょうな。い、いくらです?

 値段できたか・・・、それは高校生だもんなあ、仕方ないか。予算を聞いてみた。

 二万以内・・・。

 これ、この前の中学生と同じじゃない!まあ、学生、しかもお年玉時期の子達の相場っていうのは、こんなものなのか?

 うーん・・・。片方の左STIをトリプル一本だけ交換する?そうなるとそれだけで、相当なりそうだ・・・。

 とすれば・・・、腐ったようなクランク、二枚ものを探して取り付ける?ただし、それがあれば、の話・・・。

 ならば、荒療治といこうか?三枚を二枚にする。しかも見るとこいつボルトで留まってないで、カシメているやつね。こうなるとインナーだけ外すわけにはいかない・・・。

 でも無理矢理はがす!

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 アウターとインナーの二枚確認できます。でもその手前にかつてのインナーの破片が見えませんか?チョビ髭のように残っているんですね。

 切り取りました。本当荒療治。ただし、元々三枚だったものを二枚として使うとするならば、その二枚は外に出すぎているんですね。

 そこで、BBシャフトを短いものに交換する。
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 ここでグッと寄って、二枚として変則可能になりました。もう三枚に戻すことはできませんけど。

 そしてもう一つ、こいつデフォでは7速でやんの。イヤー、旧式なんであります。」7速を9速で引く・・・、8速なら引けるんだが、7速は・・・むずかしい。

 となると、後輪を組み直す?結構手間だぜ!さあ、どうする!

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 経費をかけずにクラリスで、組み直し・・・。

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 そんでもって、持ち込みのリアディレーラーと9速のスプロケを入れまして。

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 二枚の持ち込みフロントディレーラーで、二枚に強制的にしたクランクを合わせます。

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 ブレーキ持ってきてないね、止まる気あんの?なんて嫌みを言っている暇はなし。

 安価で名作のソラVを付けましょう。

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 当然組み直した、リムをしっかりキャッチします。引きもいいし、効くし、なんでこんな値段でできるんだ?

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 前に誰が使っていたのか知らないドロップハンドル持ち込み。ちょっと肩幅からすると広すぎる・・・ようにも見えるが、まあ良いか。高校生だし、充実期でもって太くもなるだろう・・・。

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 何のかんのと、結構大変だったんだぜ!

 こいつは二十歳まで、しっかり乗るらしいよ。そして成人式の日に、ピナレロ購入するんだと。ご利用は計画的ね。

 でもまあ、こいつの今回のアッ!ていうような変わり方に、そうしたご計画がどんどんズレたり、変更されたりすることもあるかもなあ、なんて思うんであります。若い者は気まぐれで、計画は未定で、出たとこ勝負の言い逃れ、不始末と出来心の連続だからなあ、そんなもんで、若い子に過度に期待しちゃダメよ、すぐダメになっちゃうから。

 そういう短い目で若い子見るから、老人性脳梗塞が始まるのよ!

 若い奴らは、どうにかなるし、どうにかなってもらわないと困るんです。小さいときからスマホをいじってゲームばかりしているガキであっても、自分のセガレが飯食いながらゲームしてたらなんて言うか?

 「まあ、俺もそうだったから、お前も仕方ないか?」っていう?だとしたら、もう素地がダメになっているとしか言いようがない。

 かつて援交していた世代の子達が、自分たちの娘が、そろそろそんな年齢になってきて、仮にそのお母さんと同じような事したら、「お母さんもやっていたから、血は争えないねえ・・・」っていうか?

 若い子には過度な期待もしないが、絶望もしない。何とかなるし、なってもらわんと困る、それだけだ。

 この高校生も何とかなるだろう、色々自転車に仕込みしておいたから、徐々にその意味がわかって、二十歳の成人式に何を乗っているか?なんて考えると、ウッシッシなんであります。

 次は大学生?専門学校生?大丈夫、何でも来い!期待しないで待ってるわ!

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※はい、これ学生仕様のツーリング車。学生限定の安値で勝負!書をもって、これで出かけよ!

バラクーダ490 バイバーイ!



 構想が2010年、展示会で始めてみたときにはぶったまげましたわな。

 アルミでありながら、堅いだけではない、なんだこれは?という乗り味。シリコンとの混合だとか。よくわからないながら、アルミフレームの、もしかしたら新時代?というくらい思わせるくらいの衝撃だったかな?

 売り出しは2011からということで、出足をくじかれたんであります。大震災の年、これからシーズンという時の自粛ブームなど、バラクーダだけではないかもしれませんが、当時日本はそれどころではなかったんでありました。

 当時は当店もFUJI公式カスタムショップ直前だったんです、ここだけの話。FUJIの持つ国内チームにこのバラクーダを支給予定で、そのフレームに、スモークをかけるという予定があったんですが、それを当店が請け負う、という口約束もあったんですね。

 そんな話もすっ飛んで・・・・。

 そのあとモデルチェンジもなされて、FUJIのアルミモデルとして不動の地位を占めるか?と思いきや今年のカタログにはルーベしかない・・・。外されたの?それとも再出発のミーティング中?状況はわかりませんが、持って行き方によっては名車にもなり得るポテンシャルがありながら、これでおしまい・・・とするなら惜しい車体なのであります。

 このバラクーダの490、当店所持の最後の490ですが、これが嫁入りします。

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 基本コンポは旧105コンポ。

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 出会ったのですが、ブレーキだけはオリジナル?オーバルというメーカーのものが付いていたんですが、今回はそれも105に交換。

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 やっぱり引き比べてみると、違いますね。

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 まず引きが柔らかくなります。やっぱりコンポという統一思想はうまく出来ていると思います。施工業をやる当店からすれば、どうやって不揃いを揃えるか?というところに関心が向きますが、コンポをそれがもうメーカーの設計の中に織り込まれている。

 もちろんメーカーも驚くような、セッティングという領域というのがあるとすれば、施工業者はそういうところまで極めていく、チューンニングそれだけでも仕事になるような領域までどうやって行くか?目標はまだまだ遠いんであります。

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そんでもって、塗装なんであります。キャンディーという透ける特徴を持つ塗料を使って、ちょいと変わり塗りですな。

 一見濃色の自転車が、光の下に来ると・・・。

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 こう見えたり・・・、

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 こう見えたりもする。一緒に走る人に気づかれて、エヘヘヘ、となることを狙ったものであります。

 今回は、バラクーダという車体とこの塗装そのものも気に入っていただいた方の処へ、参ります。

 よかった・・・。

 ということで、状況的に貴重になったバラクーダも、当店所有が残り二台のみ。

 540と520・・・、大事にお渡ししていかないとね。

 バイバイ!490、店に展示されているときよりも、試乗で走っているお前さんは、確かに喜んでいたよな。そう、自転車は走ってこそなのだから。しっかり走って、主人に仕えよ!

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※540ってのは俺のことだ!このサイズは俺が最後だよ!



 

28インチの700c化



 大手自転車店のオリジナルの車体らしいですね。

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 6速と書かれているとおり、うしろ6枚のまあ、よくありがちな実用自転車であります。

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 このローギア、つまりギア比のデカいところにかけると、足が回りすぎるので、何とかならないか?という当初はそういうご相談でありました。

 これはある意味ローギアを小さくする・・・、ってだけでご要望はかなうんでありますが、ただしボスフリーのため、そういう選択肢はむずかしくなります。イヤ、別メーカーのものを探すという手もありますが、無駄に高額になりそうなんだよな。この無駄にというのは、応用が利かない・・・ということになりそうなんですね。

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 あとは前ギアをデカくする、これも定番の提案なんですが、チェーンガードは付けていたい・・・という。ウーンむずかしいねえ。提案も通り一遍ではなくて、やはり最終的には利用する人の切実な要望が優先されるべきでしょう。

 なれば・・・、ホイール交換・・・。これは多少金はかかっても、後々の応用性が確保できる。当然700cにしますので、タイヤは星の数ほどありますし、やり方によっては11速まで対応できるポテンシャルをも持ち得ます・・・。

 さて、どうするか?ということで、まずは今回後輪のみホイール交換とそのドミノ、という選択になりました。

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 ホイ!700cホイールに32ミリのタイヤを履かせる、ということになったわけであります。ゆくゆくは25ミリくらいまでしぼりたい・・・、700cならそうしたご希望もかないます、これこれ、これが700c化の意味でもあります。

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 ちなみに泥よけは外しました。タイヤ交換とか楽だしね。

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 8速のスプロケ。12-25の歯数ですね。これらはモロ現役の現行品、しばらく安定供給されますね。ゆくゆくは10速も夢ではない、という潜在能力。こういう伸びしろも大切だよね。大事に乗れば、時間を越えるからな。

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 シフターも8スピードに変更。

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 ブレーキはキャリパーを、チェーンステーに板で取り付け。これでクイックなもんだから、パンク修理やタイヤ交換時に必要な、ホイールの着脱が非常に簡単になりました。

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 厳密には、逆ファニーで後輪が小さいんですが、まあ体感的にはたいしたことはありません。ゆくゆくは前輪も700cにしていきたいという、いいんじゃないでしょうか?

 28インチのタイヤはどこにでもあるものではないんでね。

 見た目にもモロインパクトのある改造ではありませんが、今後末永くつきあっていく車体ということになると、これを替えただけでも、相当の伸びしろがある、という地味ながら、やったぜ!というタイプの改造なんであります。

 地味だけども、内容のある改造・・・、この自転車をズーッと乗り続けたいきたいんだけど・・・という、地味なご要望の中に熱い思いがかんじられる、なれば地味派手関係なく、どうにかしたくなりますな。

 自転車界の主流ではなく、別のところから別の流れを作っていきたい!なんて店主などが思っている以上に、すでにお客さんの中にそういう内容を体現されている方が、おられるようであります。

 なるほど・・・、学ぶことだらけ・・・なのであります。

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※イヤー、あれだけあったバラクーダが残り二台・・・。今年はFUJIから外されたバラクーダ、変にプレミアが付く必要は無いが、ある意味それに値する車体ではあるなあ・・・。大森研魔の仕事入り520だよ!

クロモリ事故車の対応



 ちょっと前に鉄の自転車で事故が起きた場合の、車体の検分について掲載いたしましたが。事故が続くというわけではありませんが、また来ましたよ。

 この形で持ち込まれたので、エエ?これで事故車なの?というくらい整っているように見えますが。

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 一番の損傷部はこちらでした。サドル・・・。ということは、真っ逆さまになって地面に落ちたということかと思います。

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 レールがグンニャリ曲がっています。

 と同時に、

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 サドルの本体であるプラ板がパックリ割れている。背中にスポンジがあるにもかかわらず、プラ板が折れて、レールが曲がるというのは、それなりの衝撃があった、と判断できますね。

 立っている自転車がバタンと倒れた、というのとは訳が違います。一見ここ以外に被害はないようですが、こうした衝撃をたとえ一瞬でも受けた、というのであれば、フレーム自身の計測および修正が必要となります。

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 ちなみにパイプは、デダの名作サットであります。

 すべてパーツを外して、フレーム・フォーク単体にします。そしてビルダーさんの処へ持って行く。

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 治具にかけて、フレームの曲がりやねじれを計測します。

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 そして、修正をかけていきます。

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 各種要所、要所を計測しては、修正をかけていく。

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 そして、どこの部分が何ミリズレていたか?ということのいわば診断書のようなものと一緒に戻していただきます。

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 あとは破損しているパーツ類は交換して、再度組み付けていきます。

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 しかし、ラグワークのきれいなレーサーですこと。

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 あとはホイールの振れなどは、こちらメカニックの仕事なので、点検と修正をかけていきます。あとは、タイヤ・チューブ、バーテープなどの必要な消耗品の交換をして、元に戻してやります。

 こうして、行程を写真に収めたり、診断書を書いたりするのは、一見素人目には何ともなさそうだからと、こちら側が手を抜いて金だけいただこう、というような不埒なことはしていませんよ、という意味であります。

 こうした書類と写真と見積書を添付して、依頼主さんか、保険会社の担当の方にお渡しして、処置をして車体をお返しする。まあ、ざっとこうした手続きを経るということになります。

 かつては、何日間か事故車を置いていき、見積書だけを作らせて、とんずらされたこともありましたが、今となっては、他では診てもらえない、ということで当店に来られる方で、そうした方はおりませんので、できる限りのことをするように、心がけております。

 いろんな考え方があり、自分以外の店で取り扱ったもの以外の面倒は見ない、という店もあって良いかと思います。それがなんらかの経験を経ての判断であるならば、仕方ない。

 ただ、地方で購入したもので、その店とは地理的にも非常に遠くになって、そうしたやりとりが出来にくい、などということはよくあることかと思います。その他、いろんな事情で、事故車対応にお困りの方もおられるでしょう。

 その辺、安全であればほぼ何でもありありの当店ですので、まずはご相談より、ということにしております。

 同じ自転車好きが、困っているなら、出来るころはやれるところまでやろう、という姿勢は持ち続けていきたいと思います。幸いなことに、強力なビルダーさんが付いてくれていますので、鉄レーサーの修正修復については、間接的ながら、お任せください!といえるようになりましたので!

 でも、やはり事故は起こしません、ように!!!!


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※プロムナードの走るやつ。通勤・通学にどうかな?

ミッション ポッシブル スタンド付けも大変だぜ



 こんな自転車をママ狸んになんていう難題、年に何度かいただきますが、今まで何とか・・・やってきたような、もちろん頓挫もありましたねえ、悔しい頓挫は覚えていますがね。

 今回もコイツに後子のせを付けて、スタンド付けて、カゴ付けて、と通常の実用車なら目をつぶってもできるようなことをコイツに施していく・・・、強敵はエンドでありますし、マウンテンでありながら、競技マウンテンだからか?ダボがなく荷台もつきにくいということで、二重苦でもあります。

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 一番の問題は、ここ。エンド部分なんですが、この付近の金具はできれば平らであってほしいんです。平らな板状の取り付け金具を持つスタンドが付くので、平らには平らで対応していただいた方が断然付けやすい。

 ところが競技系マウンテンとなると、強度の関係か凝ったアルミフレームなどは、エンド付近はこのようにやたらと立体構造しているんですねえ。

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 ね、確認できるでしょ?

 リアハブのシャフトを交換してナット止めのものにして、無理矢理ナットでスタンドと共締めしようものなら、スタンドの平らな鉄板がアルミフレームに沿って曲がろうとするが、それ自体がアルミフレームにダメージを与えることは目に見えます。

 鉄対アルミでありましたら、いかに合金アルミといえども、鉄の最終的な堅さと粘りと強度には負けるでありましょうから、フレーム自身をダメにしてしまいます。

 それを回避して、どうやって鉄板のスタンドを取り付けるか?これはちょっと前は、当店の課題だったんですねえ。

 一同交換シャフトの長さの問題で頓挫したことがあるので、リベンジを誓ったところでありました。

 まずは長いシャフトが無いとダメで。無ければ作れということで、無垢棒を購入して、ねじ山を切る。これが大変な作業なんでありますわ。ダイス一個をダメにするような勢い・・・。

 そこで、今度は目をさらにして、シマノのスモールパーツページを探す、探す、探す・・・。

 神様っているようでありますなあ、十分に長いものを見つけ、実験開始。

 そのエンドとシートステーパイプの落差の部分はどう克服するか?まあ、スペーサーしかないでしょう、それを噛まして、エンド付近の形状に合わせて、既存のスタンドを成型していきます。

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 こんな感じですね。万力の実車の間を何度も行ったり来たりして、整形するので、良い勉強ですね。

 今回の場合はダボがないので、荷台の下支えも共締めの中におさめます。プラススペーサーとなりますな。

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 反対側も、このように曲げなどをして、合わせます。

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 そんなこんなで、こうやって付きました。

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 こうみても、デフォルトでシートステーにダボ穴がない、ということは、荷台等が大変付けにくい構造になっているんですねえ。

 通常一般的に作られているマウンテンバイクには、ダボはつきものなんですが、こういうこともあるんですねえ。

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 まあ通常なら付けようがないんですが、リアホイールのシャフトを交換したんだから、それを使わない手はない。ということは、そう・・・、実用車の荷台を付けてみることにします。

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 下はシャフトに固定して、上の部分は、シートクランプに固定しますが、そこに持って行くためには、実用車の荷台には可動性はないので、チョコチョコだましだまし、曲げてしかるべき位置に持って行き、ネジ交換してはクランプに共締めして抱かせます。

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 付いた荷台の上に、アダプターを据え付けて。

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 イェップ取り付け完了!となりました。

 あとは前カゴね。サスペンションなので、非可動部にキャリアを付けます。

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 そしてその上にカゴをのせます。

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 やはり子のせ自転車にはカゴはつきもの、付いていないと、非常に不便でしょうな。

 とそんな感じで、ママ狸ん号として、再出発!となります。

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 重量戦車・・・とは行かないまでも、ゴッツくってかっこいいですね。これにお母さんがまたがるんですから、やるなあ・・・。

 子のせを下ろしても、後の荷台はそのままにして、カゴでもつければ、買い物号にもなります、子供の成長に合わせて、自転車も替えていく、すぐ買い換えではなくて、どうやったら使い続けて行かれるか?を考える。だとすれば、最初にはたいた、いい車体への投資は無駄にはならない。

 決して贅沢車体を購入する必要はありませんが、いい車体、しっかりした車体を選択するということは重要かと思います、あとは当店のような店と、それをどう有効利用し続けられるか?ということを考えるとするならば、ある種自転車の理想的な展開といえるかもしれませんな。

ありがたい高僧の講話が聞けます 緊急招集!

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 河童の川流れ、おぼれたカッパくんが救助されたような写真。

 これが今、修行を積まれて、高僧となっているということは、あまり知られていないことかと思います。

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 溺れたときの処置があまりよくなかったのか?後遺症のようなものは残っているような・・・感じのするカッパくんなのでありますが、何とか頭の剃髪も決まり、僧衣もまあ、板に付いてきた感じで、何とかやっているようであります。

 実は、ここだけの話、修行に入ってから半年以上たったある日、小声で電話がかかってきまして、このカッパくん(元名三助くん)からなのでありました。修行がつらくて、つらくてと涙ながらの電話、その内、それが見つかったらしく、背後から「お前!何勝手に電話してんだ!!!」と一括され、「じゃあ、またあと・・・ガチャ!」ということがあったんですが。

 こちらの心配をよそね、その数ヶ月後には、修行僧の中で先輩格になったらしく、もう後輩をあごで使えるようになったとか。僧侶も厳しい先輩後輩の世界らしいですね、下らん・・・。

 それから、それから、次に来たときには一皮むけていたんであります。生臭・・・には違いないのだが、硬派な生臭になってきよった。

 まあ、今の仏教界全体をターゲットにしているような視点は、かつて店主らがよってたかって、これからは檀家任せの、坊主丸儲け仏教ではダメだぜ!と何度も何度も釘を刺してきた、そんな中の一本があったのかな?イヤ、それ以上の成長を見せてくれて、ちょいと感動・・・という感じでしたかね。

 学僧というに、ふさわしく、教師係に典拠などを求めて、くってかかるは、それはもう大変らしいですよ。通り一遍の話をしていればよかった教師からすれば、面倒くさい学僧で、ほとんど居眠りしていて、正法眼蔵を開こうともしない、他の修行僧から見れば、授業をいたずらに長くする小うるさい奴・・・なんでしょうが。

 そこが買われたのか?昨年の秋から、なんとフランスへ布教修行の旅に出されたということ。

 古典文献学の厳しい欧州の奴らは、必ず原典の言葉で聞いていくるはず、曹洞宗は日本発とはいえ、欧州から見れば極東の辺境仏教に過ぎない、その漢語だけをいくらいっても、どこから来てどう発展した概念なのかを知りたがるであろう彼らからすれば、ちゃんとサンスクリットやパーリー語などで補強してやらないと、説得力が無いし、通じないぜ!などとさんざん脅かして、蹴り出したんでありますが・・・。

 そして毎度、突然で申し訳ありませんが、この高僧にして学僧のカッパ導師が17日、昼より当店に舞い降りるという予告が入りました。

 欧州帰りでは、初めてなので、土産話から何からなにまでありそうで、非常に興味深い御講話になりそうであります。

 大変多忙なため、三時頃までしかいられないようですが、是非とも御尊顔を拝したいとか、ありがたい御講話を拝聴したいなどという奇特な方がいらっしゃるようでありましたら、昼過ぎ頃、当店の二階にお集まりください!

 是非とも、この高僧、カッパ僧侶の成長をみんなで邪魔してやろうではありませんか!

 イザ!集合!
 

小径だけど早く走りたい!



またも小径車でありますよ。この状態で持ち込まれて、ちょいと過激ポジションでも良いので、スピードを意識した、改造を!ということで、お預かりしたんであります。

 ああ、例のアレね・・・。どちらかというと、やりたいタイプの改造で、たるい小径をビシッとと締める改造ともいえるかな?

 こうして、今までいろんな施工例を示しておくと、すぐにではなくとも、その内容をご自分の中で温めている方って居るんだなあ、とおもいますな。

 相当前のページを示して、「このように出来ませんでしょうか?」なんて言われることも多くありますしね。自転車は変わるし、変わらないとね!という例示を豊かにしておくことの大事さを感じるんであります。

 そして、コイツもまたそのアマタの例示の一つとして、輝いてくれたらなあ、なんて思うわけであります。

 今まで小径のスピードアップには、ホイールは替えられないとすれば、ギア比を変える、ということがメインとなってきました。と同時の、コイツをやると見た目がまたすごく変わる・・・、というど迫力もあるしなあ。やっぱりやりますか・・・。

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 やはり小径改造といえば、コイツ!60T化、でありましょう!

 しかしデカいよね、電ノコの刃・・・という感じ。

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 並べてみると、ホイールとほとんど変わらないデカさであります。見た目の変化も圧倒的・・・です。

 さて、ギア比を変えると、あとは試乗ポジションを前傾にということで、ハンドルを替えます、例のあいつに・・・。

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 ブルホーン、狭めのブルホーンに替えます。

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 ブレーキレバーはギドネット。こういうのには最適ですね。どこからでもつかめる。

 そして、スピードが出るんなら、制動もというということで、ブレーキも新調します。

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 超ロング系のブレーキであります。これもヨシガイさん、BMX用に作られたんでしょうか?ロングアーチが大分出てきていますが、コイツはほぼ最長・・・なんじゃないかしら?板で挟んで、リムをキャッチ!

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 これだけ離れていても、まだブレーキシューの下に余裕があります、偉大だね・・・。

 ちなみに、このタイヤ16インチの通常なら1.75が主流なんでありますが、コイツは1.5であります、探せばあるんですねえ。
 タイヤを若干細くして、スピードのに貢献・・・かな?

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 そして、適正なポジションから振り下ろされる足の回転が、スピードを支えます、ということでそれを実現する、ピラーサドルは重要です!最後はミリ単位で、調整する、それがサドルポジションです。ビンディングの時ですが・・・。

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 イェーイ!これもまた小径の施工例として残るシェイプしてますな!これでそこそこのスピードに乗って、街道をかっ飛ばしていたら、かっこいいよね。一踏みでグーン!と伸びる走り、前傾の上半身が高トルクで足の高回転で維持する・・・、ということかな?

 お散歩小径も良いが、走る小径も良いね、スギノさん60Tのギア板は、辞めないでね!是非!

 小径の高速化、ドロップ化、ブルホーン化もふくめて、応援しますよ!なんということなく、購入してしまった小径で、しまった・・・と思っている諸氏、そこそこ走らせますよ!

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※高回転、良いペダリングといえば、街道ピストなり!もちろん固定ギアで、前後ブレーキは当たり前。NJSフレームの街道ピスト、今回さないで、春はないよ!

自転車の神様がついているような方からの依頼



 その人が居ると、自然と自転車が集まってくるような方っているんですよね。

 今魚沼に帰ったM下さんは、自転車の貧乏神のついていた方で、まあ引っ張ってくる自転車が揃いも揃ってボロいんですが、それがまた再生できてしっかり乗れてしまうんですね、杉並から魚沼まで再生ボロ自転車で帰りましたしね・・・。

 貧乏か否かは別として、そういう自転車の神様がついているような方って、確かに居るんですねえ。

 上の小径車もどうも、そうした憑き物が憑いていそうな方からのご依頼です。

 フッと出会って、乗ることにした・・・という感じですね。

 ピクニカという名車があったんですが、そのミヤタ版のような車体ですね。

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 まずはこの効かないブレーキを効くものに替えたい。ハイ、ダブルピポットでいきましょうか。

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 まあ、そんなにスピードを出すものではありませんが、こちらの方が、断然効きますよ。

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 カゴがほしいと・・・。まあそんなにデカいものでなくて良いとのこと。

 小径でカゴつけとなるとした支えのステーがドンピシャのものがない、そういうときには、作る。

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 この華麗な曲線。まあ、これもパクられるでしょうな、というかパクる以前に誰でも思いつくか・・・。

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 こんなのが付きましたね。サラッと付けていますが、カゴ付けは奥深いんですよ。だから面白い。

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 ちょいとガタついていたヘッドパーツでしたので、思い切って交換。

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 ツーリング用の手でも調整できるヘッドパーツにしました。

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 BBのゴリゴリをとりました、グリスアップですね。

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 ハイ!これにてかゆいところに手の届く、お散歩用小径車のできあがり!となりました。

 整備しなくても走れるには走れるのが自転車でもありますが、やはり整備してやると機嫌直して、しっかり走り出します。それを使い勝手よくしてやると、上機嫌になりますね。

 まあ、乗れるからいいや・・・ではなくて、快適に乗れるようにする、地味な作業でもしっかりやりますよ!

 小径は得意ではありませんが、このくらいなら、なんてこと無くやちゃいます!お散歩自転車というのであれば、いいんではないでしょうか?

 小径もお待ちしていますよ!

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※磨きのバラクーダだよ!いまFUJIでは無いんじゃない?とすれば貴重なバラクーダだよね。

鉄の事故車は こうします!



 やっぱりレーサーといえば、鉄、クロモリですよえね・・・と思わず口から出てしまうような、鉄レーサーでありますな。

 この一台は、復活系の一台なんであります。

 復活系とは、一度事故にあってしまったんであります。

 通勤時、脇にいた高校生の自転車がいきなり前を右折、その車体に巻き込まれて転倒、ということだそうです。もちろんヘルメット着用だったため、検査入院で事が済んだようで、まずは一安心。といいつつも、後遺症のことを考えて、慎重に対処する必要はありますね。
 
 と同時に、あっても起こしても重要になるのが、保険というやつであります。モロ自転車保険でなくとも、損害補償などでカバーされていることもあるので、今加入している保険の内容を再確認する、というのは大切なことであります。特に通勤で自転車をお使いの方!!!

 カバーされていれば、良いですが、されていないようでしたら、自賠責も含めての加入をお勧めしますね。当店でお世話になっている丁寧な保険屋さんもありすので、よくわからないことがあるようでしたら、メールにてご相談ください。ご紹介いたします。

 ツーリングの際の事故などは、カバーされていても、レースの際などは例外扱いされる場合が多いので、そういう際は旅行保険というような掛け捨てもあるようですので、是非ご相談ください。

 ということで、けがについては一段落が付くと、次に来るのは車体の補償問題ということになります。

 両者ともに動いていたならば、100対0はないだろう、というところから交渉が始まりますが、では修復にいくらかかるのか?ということになると、店主らの自転車屋の検分が必要になってくる、というわけなんでありますね。

 で、一般の鉄レーサーが事故にあった場合、どうするか?ということですが、当店にご依頼いただければ、外注ながら、頼りになる助っ人がおりますので、まずは、すべてを外して治具にかけ、計測をいたします。

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 こんな風にね。

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 これは、ごらんのような定盤が無いと正確な数値は出てきません。簡易な計測であれば当店でも可能ですが、正確な計測、そして修正が必要ということになるとどうしてもビルダーさんの力を借りなければなりません。

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 フォークもしっかり計測します。

 そして、曲がりやねじりなどが確認できますと、この定盤の上から修正をかけていきます。

 設備も大変ですが、技や知識も重要ですね。

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 一箇所へこみを発見。これは後日修正!という感じでありましょう。修正の仕方も部分修正もあり、かつ全体再塗装で修正する方法もあります。

 そして修正されたものを再度引き取って、再組み付けに入ります。

 ちなみに鉄レーサーということで、お断りしているように、アルミやカーボンの場合は、こうした修正はほとんど効かないといって良いでしょうね。

 アルミも金属ですが、一度曲がったフレームを戻すことは、ほとんど不可能です。修正しようとすると、割れてしまうんじゃないかな?

 況んやカーボンなどは完全に不可能でありましょう。

 よく学生君たちに、学生でレースに出るなら、鉄にした方が良いよ、というのはこういうことであります。鉄なら戻せる確率が非常に高い、ということなんであります。レースに競りと落車はつきものですから、よほどの高額のアルバイトをしていない限り、本来ならカーボンはやめた方が良い・・・んですが、聞かないよねえ・・・、書道部の炭好き学生君たちは・・・。

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 組付けの際に、BBは新しいものへ変更。

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 あとは粛々と元通りにしていきます。

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 しかし、美しいラグの良いフレームだこと・・・。絶対に街道に戻してやりたい!そういう気持ちになりますね。

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 ハンモックのようなサドルですな。

 ということで、まずは街道走りへ戻すことが可能になりました、細かい修正はまたオイオイにということで。

 こうして、事故車を預かると鉄レーサーであれば、完全なパイプの割れや折れが無い限り、パーツ類を一式すべて外して、ビルダーさんのとこへ託して、計測と修正をかけて、再組付けをするという手順を踏みます。

 事故後に、手放しすると右によるなんていうのは修正が必要な車体ですので、見た目だけではなく、ちゃんと計測することが重要になりますな。

 そして、それらを踏まえて、保険屋さんに渡す、見積書を作って、作業完了して、車体をお戻しする、という手順を踏みます。事故はないに越したことはありませんが、起きてしまった場合、まずはお体優先!その後に、車体の検分ということになります。

 ご相談からお受けしますので、事故で不明なことがありましたら、何なりとお待ちしています!


やんちゃの入院



 一見マウンテン系ながらもシングルで、どこかBMX的なやんちゃ感が漂いますな。

 もちろん当店にてシングル化の手術を受けたやつでありますが、再度入院ということで、入ってきました。

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 メインは前輪の交換。大分無理して使っていたために、ハブなんかはもう修復できない状態。であればいっそのこと、組み直す・・・ということで。

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 ちょうどおあつらい向きのハブがありましたんで、グリスアップして玉押し調整して利用。安いハブだなあ、さすがにこの玉あたりは・・・などと思う暇があったら中開けて、グリスと玉押し調整してやることをおすすめしますね。なんだよ・・・というくらい、大抵はよくなります。

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 リアのリムと同じシリーズ、アレクシアのDM18というやつ。DTのような精度の良いリムを組んでいると、ちょっと懐かしいくらいの精度・・・。

 やはり本当に良いハブと本当に良いリムで組むと、これは比べようがないくらい違います。例えばデュラハブとDT585何かで組むと、組んでいる途中から、ビシビシ精度の良さが伝わってきますね。組む時間も短いです。振れ取り台の上から、走りたがっているように思えますね。

 そもそも組み付けるときに振れがほとんど出ない・・・という脅威の精度であります。であるので、余計組む途中で振れという狂いを出さないよう注意を払いますが・・・。

 ちなみに、ホイールを組む際に、「横振れ、縦振れ、センター出し」という呪文を唱えながらやりますが、この組む途中に出てくる振れというのは、一体誰が出しているのか?ということに無頓着な組み手も居るんじゃないか?と思うんですが。

 ほとんどの方は、この問いの意味を解されないと思います、それでいいんです、そのほとんどの方はホイールの組み手ではないのでね。

 でも組み手であれば、ホイール組みの最中に出てくる振れは、自分が出している、という自覚を強く持つ方が良い、と思います。

 下手なホイール組みとは、自分で出した振れを自分でとる、という愚行のことである・・・。

 そう、ですからここが大切!最良の組み手は、振れを出さずに組み付ける・・・、これある意味極意かと思いますな。

 もちろんこのためには、良いリムとハブが必要ですが・・・、でも基本は同じ。ホイール組みは、振れを取っていくことで精度を出すんじゃなくて、そもそもリムとハブの持っている精度を壊さないこと、極力振れを出さないで、テンションを上げて、真円を作っていく、これかと思います。

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 テンショナーがないストドロエンドのシングルは、チェーンののびには、慎重になってくださいね。特に固定ギアだと、チェーンの伸びは、脱線を意味しますので、高速で走っているときチェーンが外れると、底が抜けたようになリバランスを崩しますんでね。

 これはフリーですが、チェーン交換です。リンクまでは交換の必要はありませんでした。

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 シュー交換もしておきます。

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 ワイヤーも交換して、より引きを軽くします。

 あとは目立たないところ、BBやリアハブ、ヘッドパーツなどのグリスを入れ替え。本当に目立ちませんが、重要なメンテですね。

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 やんちゃ君の退院です。わかる人にはわかるメンテだと思います。カチッと締まる感じかな。

 かつて、店主は内科系の治療のため一月半入院するという貴重な経験をしたことがありました。

 眠れないこともあって、夜の病院を徘徊していたんでありますが、その中でも一際にぎやかだったのは、整形外科病棟でしたね。病人よりもけが人が多い。けがさえしていなければ、元気印君たちが多いのか、みんな松葉杖とか車いすに乗ったまま喫煙室で深夜までだべって、怒られるというパターンがよくありましたね。

 このやんちゃ君もそんなイメージの入院でした。オメーこんなんじゃダメだろう?ちゃんと治さないとなあ・・・、という感じ。

 持ち主のちょっとやんちゃな先生にお戻り!先生だって、ちょっとぐらいやんちゃぐらいな人がいても良い、何せいろんな学生が居るんだからね。自転車だっていろんな奴が居ていいんだよ、居てくれないと自転車屋なんて退屈だろうなあ、さぞかしね。

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※ストリート系の血も入っていながら、コイツは優等生だね。このスペックで十万しない・・・なんて、オメーはよ-、まったく・・・。

選択の幅を広げる・・・ママ狸ん



 先日の打ち首号が、こうした形で完成を迎えたんであります。

 前、子のせを卒業して、後子のせにし、後ろカゴを外して、前カゴにする。これが今回の改造のメインとなりました。

 で、後子のせとなったのが、これであります。

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 当店一推しは、やはりイェップなんでありますが、今回は色とデザイン性を取って、ハマックスにいたしました。

 ハマックスというと、フレーム直接取り付けとして登場しましたが、今やこのタイプで、荷台取り付け型も出るようになったんですね。

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 アダプターを介すことなく、直に荷台を左右から挟んでいくタイプですね。単純な構造しています。着脱も工具なしで出来るというのも魅力的ではあります。

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 足置きの上下も簡単に調整できます。

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 ちょいと注目なのは、このダイヤル。これを回すと椅子本体が後ろに倒れるリクライニング機能が付いています。ある意味、子供が寝入ってしまって、お母さんの背中に頭をぶつけないように・・・というようなことなんでしょうか。

 椅子本体自体も、スプリングが入っており、上下の振動をよく吸収してくれる、そういう意味でもよく出来ているものかと思います。

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 あとちょいと難を言えば、三点止めというところかしら?できればイェップのように五点止めがほしいところなんですが・・・、まあこれだから危ない!というより、より安心感を得られる、という意味ですので、三点止めだから悪い、ということではありません。しっかりベルトを調整して、シートに子供の背中がぴったりくっつくようにしてやれば、問題は無いんであります。

 ということで、ママ狸んとしては、ちょいと珍しいハマックス付けということだったんであります。

 何せ今までのママ狸んでは、なんといってもイェップを推していたものでありますからね。

 ところが、昨今の経済政策の影響か、急激に円安が進み、輸入品の値上がりがラッシュ状態になっている、というのも事実でありまして、この影響はこれからの半年間にわたってジワジワ出てくるものと思われます。

 例えば十一月頃から入れ替わる、カタログ類、そこに記されている値段を見ると、ちょいとビックリいたします。昨年までの値段感覚で安易に見積もりなんか出してしまうと、大変なことになりますな。

 それだけでも驚きだったにもかかわらず、それから1ドル110円から急激にまた120円へと10円近くまた上がっており、しかも円安傾向はしばらく続く、130円時代も・・・などとささやかれているこの状況・・・。

 さしもの輸入業者もこの急激な円安に、焦りを通り越して、うろたえている・・・とまでいえるんじゃないかという大騒ぎ。

 そんなこんなで、また二月一日から値上げ・・・とかの情報がメール等でワンワンきている・・・。最終的には消費者の皆さんへという添加という形を取らざるを得ない・・・んでしょうかね。

 で、ママ狸んの主力であったイェップにも、そうした影響が出ている、というようなことが噂で伝わって参ります。実際いつからどのくらい値上げするのかはわからないながら、この円安がしばらく続くということになると、ある意味時間の問題なんじゃないか?とすら思えてくるわけです。

 そうなると、今まではどちらかというとイェップ一点張りだった当店としても、ちょいと値段と機能など再確認しながら、お客様の選択肢を広げていかないといけないな、というところに行き着くんであります。

 そんなこんなで、やはり五点止め、スモールパーツ充実なんかを妥協せずに探していると、灯台もと暗しですね、近くにそこそこのものがあるじゃないですか!

 ということで、ポリスポートなんていうのも見方を変えると、なかなかいいぞ!という選択肢として、浮かび上がってきます。
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 これは荷台取り付けタイプ。当初あまりはマックスと大差ない・・・ということで、どうせ付けるなら、当時イェップという路線で来たわけであります。ポリスポートも入荷してサンプル程度には扱ってみましたが、これだ!という決定打が足りなかった、ということでスルー状態に近かったんです。

 ところが、事情が事情で、よく見返してみると、まあなんかいけそうじゃないか?値段もイェップに比べてお手頃なので、仮に値上げにかかったとしてもまあ、手の届く範囲になるんじゃ無いのか?ということであります。

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 色の展開も、イェップほどではないながら、そこそこありますね。ハマックスは大体一シリーズに付き約二色という展開からすると、ポリスポートはその辺ちょいとヴァリエーションありといえるでしょう。

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 三つ共に五点止めというのも、得点高いですね。

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 同じくポリスポートでグッピーというシリーズがありまして、こいつらも五点止め。

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 色の展開もそこそこあり、という感じで、これからはこうした商品に対しても、より広く開いて行きたいと思うようになっています。

 もちろん荷台取り付けタイプだけでなく、フレーム取り付けタイプのものもありますので、今後はポリスポートにも注目!ということで、お願いいたします。

 イヤー、物価高というような生活をしていくだけでも大変な状況になりつつありまして、当然商売をしていくのも非常に難しくなっていくんでありますが、ここで恨み節だけで終わってしまうのであれば、何の成長もありません。

 俳句は、五七五という縛りがあってこその詩であって、ここに制限が無ければただの散文に過ぎなくなってしまう。

 制限、条件、状況による制限というのは、ある意味鬱陶しくもあり、恨めしくもあるものであります。円安に次ぐ、不景気なんていう状況的制限が付くことで、正直しなくてもいい苦労をしなければなりません。

 口あいていても、物が売れていれば楽ですからね。でも、それが出来なくなったら、より鋭い目をもって隙間を探し、嗅覚を敏感にして嗅ぎ当てねばならず、そして、そういう状況でこそ、必死な消費者・お客さんからの声に耳を傾けらるんじゃないか?とも思うんであります。

 まあ、これでいいか、というところから、より安くいい物はないか?ということに目が向くようになる、、情報に敏感になる。

 そういうこともまあ、絶対に無駄ではない、イヤ、そういうところをくぐらないとやはり柔な店主のような人間に成長は無いんじゃないか?などとカラ元気を出すしかない。

 商売の大先輩である店主のオヤジクラスからは、商売やっていればいいときもある、悪いときもあるんんだ、弱音を吐かず、やることやっていけ!などといわれると、逆にホッとしたりして。まあ、禍福はあざなえる縄のごとし、良いことも悪いこともそれがずっと続くことはない、終わらない坂はないといって耐えるヒルクライムと同じでありますな。

 ということで、五感を広く取りつつ、広い選択肢の中からご提案できるよう、あちこち伸ばしていきたいと思う次第、今後ともよろしくなんであります!


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※できるだけ初期投資を抑えて、これで仕事を作る!働く自転車一式だ。これでどんな仕事を作るかは、あなた次第だ!

ちょっとずつ日々進化する 働く自転車 フリーラジカル



 一見して、ああアレね、またなんなの?ってなもんだと思いますが、コイツも日々ちょっとずつ進化しているんでっせ!

 店主お気に入りの、働く自転車なのであります。

 まず大きな構造上の進化を一つ、オプションが付きました。

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 ユーチューブと言いまして、フリーラジカルの両サイドを有効に使う仕組みなんであります。フリーラジカルの中のちゃんとしたオプションであります。

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 こんな感じですね。

 もう少しかがんでみると、よくわかります。

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 上の板の幅の分、両サイドにかなりの大きな空間が出来ているのが確認できます。今は使ってはいませんが、ここをどうやって使っていくか?これからの工夫のしどころだと思いますね。

 フリーラジカルと各種オプションは、それなりに優れてはいますが、そのままでは実はちょいと使いづらいんですね。このサイズにぴったりのものがあれば、ひもか何かで固定すればいいですが、少し大きかったり逆に小さかったりした場合には、フリーラジカルのオプションだけでは、対応がどうしても中途半端にならざるを得ない。

 そういう隙間に当店のような施工業が介在する意味があるんじゃないか?なんて思うんですね。

 例えば、学生鞄も入るような横長のカゴを二つずつ両サイドに取り付ける。もちろんぽん付けでは付かないでしょう。

 今まで、ママ理ん等で蓄積してきた、かご付けノウハウがこういう際に役に立つんでしょうな。

 そういう長めの横カゴなどが、このユーチューブというオプションにつくことによって、初めて使用者には使い勝手として反映してくるわけであって、横枠だけがあっても、何ともまあ・・・で終わってしまうのではないか?

 当店の目標としては、フリーラジカルというこの優れたアダプターを開発してくれている開発者の方々に対して、そんな使い方あるんだ!と思ってもらえるようなソフト・ハード対応をいかに豊かに展開していくか?というところなのだと思うのであります。

 そんな長カゴが左右両サイドに四つつくことで、これまた相当の荷物が積めることになりますな。・・・と今度は重量のかかるホイールの強度なんかも気になってくる・・・、ある種のドミノ問題の発生でしょうが、とことんつきあいまっせ!

 ネ、まあ、そんなオプションと実用との間を埋めて、具体的にどうこのフリーラジカルを使っていこうか?なんてことをいろいろと想像しながら、起業する職業内容・サービス内容なんかも楽しく考えて見てくださいよ。

 このユーチューブ周辺につきましては、また次回お楽しみに!

 で、今回のマイナーチェンジどこ。

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 板にこういう細工をしてみたんです。

 穴開けて・・・。

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 ボルト通してナット止め。そんだけですが・・・。

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 ゴムチューブを引っかけなんでありますが、おかげで、チューブの長さを有効に使えるようになりました。

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 こんな感じで、鉄ゴミも今までなら二往復したところが、一発で済むようになりました。

 で、もう一つ工夫が必要になりました。上のように板を荷物台の前から後まで有効に使うようになると、特に後の重さがスタンドにどっしりかかってくることになって、今まで調子よかった一本足スタンドの二本使いでは、ちょっと不安定になることがわかりました。

 そこで、二本がダメなら三本へ!ということで、こうしてみたんですねえ。

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 一、二、三本スタンドであります。実験として八十キロ近い店主が、荷物台に乗って揺すぶってみましたが、だいぶ安定感が確保できたように思いますよ。

 ということで、今回のマイナーチェンジ報告であります。

 徐々に使い勝手がよくなって参ります!実際実用で売り出していますが、こうしたいろんな実験結果をお伝えすることで、より痒いところに手が届くような正真正銘の実用車作りを目指しましょう。ノウハウをためて、あらゆる・・・とは言いすぎかもしれませんが、多くの職種に対応できるよう、努力してまいります!

 後は社会の隙間を見つけて、隙間産業を考案し、こいつらを使ってどうやって具体化していくか?

 それに関しては、みなさんから斬新なアイデアがわいて出てくるのをお待ちしています!!!

 仕事!というと求人票を見るだけではない!自分で、自分たちで仕事を興すこと、という発想を大切にしていきたい!自転車屋ができることをしっかりやっていく!以上。

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※フリーラジカルの基本形を装着した完成車、売り出し中だよ!こいつも働く、とことん働くぞ!

正月元日から来たよ・・・



 この状態の自転車が持ち込まれたのが、確か去年の九月頃だったかな?品川からの中学生、四千円ありますんで、出来ることやってください、とやってきた。

 ある意味、潔い、中学生らしいというか・・・。そんでもって、出来たのがこれかな?

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 ハンドル交換と、前ギア交換、いらんもの外し・・・ということだったようでありますな。

 そして、終わるやいなや、夕立の中を出来た改造実用車で帰っていきよった。

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 この写真が一枚残っている・・・。足下が相当濡れている、かなり土砂降りだったはずだが。

 この中学生が、なんとこの元日に電話をかけてきた。

 「あのー・・・、自転車改造なんですが、後輪を700cにしたくて・・・」。突然だもんね、餅がのどにつかえるかと思ったよ。

 んん?何だ?この時期に・・・。

 話しているうちに、行方不明の中学生だったことがわかり、そういうことならと、700cにするための極意を伝授。なんか方向性が見えて来たようで、ヤッコさんも落ち付いたようだったんで、いずれ現物もってきな、と電話を切る。

 その翌日は、一家で今年発足のウィメンズツーリングクラブのソフト開発とばかりに、深大寺の温泉に偵察に行ったその先で、また電話が鳴る。

 「あのー・・・、昨日の中学生ですが、今お店の前にいまして・・・」

 「アッソ・・・、いま出先でさ、二時間ぐらいしたら戻るけど・・・・」

 「あの実車、置いていっていいですか?」

 ダメともいえず、向の庭にひっそりと置いておくように指示。帰ってみると、ちゃんと置いていった・・・はいいが、前輪に鍵かけたまんま・・・、やれやれ。

 その翌日の三日。朝呼び出し音が鳴る。

 出てみると、件の中学生が・・・。通常なら親戚縁者の寄り合いなんかで大変な時期だと思うが、よく店になんか来れたもんだよね。そして、施工内容と予算額を言って去って行った。

 四日。今度電話にて、もし出来るんなら、予算内でドロップハンドル化は出来ないか?というご要望。サーテ、まだ施工前だし、材料費云々以前に、手間が異様にかかりそうな内容、お年玉の計算し直したりして、予算組み直しとかできない?なんて言ってみたりするが、むずかしい・・・とのこと。大臣の答弁かよ・・・。

 五日、ついに予算がおりました!プラス5000円以内で出来ることやってください!と。考えてみれば、こやつ元旦から、なんやかんやと問い合わせが切れたことがない、相当熱心というか燃え上がってんのね、自転車改造に。

 翌六日。す、すみませんが、明日までに出来ませんか?という催促電話。今パーツ出しては、合わせを繰り返しているとこだから、それは約束できない!しっかし、まあ連続で、そうか中学生の冬休み・・・暇でそんなことばかり考えているんだろうなあ・・・。

 作業は、まあ順調とはいえませんでしたがね・・・何とかしっぽが見えてきたのがその翌日。すぐあるか?と思ったものが意外と使えなかったりと、在庫パーツ組み合わせの天才ポキさんが、最後はイッヒヒとなった。これでめどが付いたな・・・。

 と思った夕方。あの中学生が来ていますよ!と。

 ナヌ!アポなしで来たか・・・。

 本人曰く「もう居ても立ってもいられずに、塾の帰りに様子見に」ということだった。

 そんなに一人の青少年を夢中にするようなこと、当店はやっているのかね?!新年早々・・・。松の内連続連絡記録なんて、当店始まって以来だわ。

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 今回のメインは、後輪の700c化と多段化という、かなり高度な改造依頼でしたよ。

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 陰のようだが、スプロケが重厚感たっぷりに付いているのが確認できる。

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 お前さんがシングルがいいというので、厚歯のクランクにしたんだが、多段化となると薄刃にしないとダメだ。

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 でも予算がないから、クランクそっくり交換は出来ない、なれば厚歯を削って薄刃にするしかない・・・、ベルトサンダーで均等に回しながら薄刃にしていく・・・んだよな。

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 そして、途中で稟議が通って出た予算で、ハンドルもドロップ化というわけだ。

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 こういうのは、パーツとしてのハンドルが変わるだけではないのね、それにまつわるブレーキや、シフターやバーテープなんか一式がドミノ倒し的に変わっていくんです、手間も技も伴ってね。だから一律何千円上乗せ、なんてことでは出来ない。

 せっかくフラットハンドルで用意していたパーツを一回おじゃんにして組み直すんだからな-。

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 ブレーキもローラーブレーキから、キャリパーブレーキへ変更。チェーンステー裏に装着。結構大変なのよ。

 そんなこんなで、アポなしで来た割に、なんやかんやと進んで、まあ何とか走れるようにしたという感じですかね。

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 日が暮れてしまったので、なんだかよくわかりませんが、変態系であることはわかりますな。

 変態自転車一台と同時に、中学生の自転車変態がまた一人、できあがり!というわけです。

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 ピースじゃねえよ!

 とまだ続きがあった。

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 冬休みの社会科何かの宿題らしく、職業人にインタビューというおはちが回ってきた。

 前半は適当に答えて置いたが、後半はちょいとマジで語ったかな?もちろん中学生にではなく、読むであろう、教員・学校の先生向きに語ったことは言うまでもない。

 先生達は、中学生に勉学や学問を教えていることの意味がわからなくなることも、あるんじゃ無いのか?なんて思う老婆心からなんだがね。

 そんなこんなで、組み上がったばかりの改造自転車で中学生は闇の中に消えていった。将来は?という質問には、なんか技術系・・・とか言ってたなあ。

 そんなことより、放たれた自転車との帰り道はさぞや幸福感に満たされていたことだろうな。それでいいんだよ。それが何かの種に、イヤ肥やしになっていくはずだから。

 しかし、松の内七日間連続の連絡攻勢を支える熱情というのは一体何だろうな?と思う。

 考えてみれば、中学生にとって自転車は、ある意味自分だけの部屋や、家に匹敵するのかもしれない。確か店主もそうだったような、どこにでも移動できる自分だけの部屋・・・、根城であったんだ。

 中学生でも一国一城の主になったような、根城の長になったような気分なのかな?まあいい、とことん乗り込んで、自転車と一緒にいろんな景色を感じてくることだろう、イケイケ!中学生!その方向で間違いは無いと、店主は思うぞ!

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※高校生も、大学生も中学生に負けないで、これで日本一周でも行って来い!このやろー!




ダブルミッションということで!



 大手さんやることは全く理解できないくらいにスゴイです。この車体、確かに抜くとこは抜いているんだと思いますが、フレームなんか見ても頑丈に作られているわけであります。

 しっかり作られているフレームに、まあ、そこそこのパーツが付いて、五万しない・・・・。なんでこんな事が出来るのか?

 その真相はわかりませんが、損して得取れ・・・とかいうんでしょうな、経営は難しい。

 今回はダブルミッションなんであります。

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 まずは、再塗装というミッション。

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 ブルーから、より深いネイビーブルーへ。海の深度が変わったような感じですね。

 そしてもう一つは、ハンドル交換。

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 このフラットハンドルを、ドロップハンドルへ交換、という依頼。

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 ドロップハンドルと同時に、手元変則のSTIへと替えて参ります。

 この手元変則にしたが異例によって、ドミノ倒しが起きます。

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 Vブレーキが、ショート系のVブレーキへと、変更。

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 もちろん、フロントもね。
 
 そして、今回の最大のドミノ、ハブをどうするか?という問題。

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 元々のものが、さすがにここは抜きましたね、ということで7速のものが入っていたんであります。

 7速といえば、ある意味技術革新の枠から外されたコンポなので、残るといえば・・・残るのかもしれませんが、それ以上の8速とは断絶のあるパーツだということがいえます。

 この車体で、今後相当乗り込んでいきたいということであれば、やはり新技術の恩恵にもあずかれる余地を残して置いた方がいいのではないか?と思うわけであります。

 さすれば、ハブは8速以上のもの、できれば11速ものが出来てきた訳なので、その際先端に併せておいてやれば、よほどの形式が変わらない限り、相当長く、優れた現行品との間で走り続けることが出来る、という判断の下、105の11速もので組み直すことにしました。

 ドロップ化で起きる最大級のドミノ倒しでしょうな。

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 コイツを、これに替えます。

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 11速もはけるハブで、今回は9速スプロケを付けています。将来性あるでしょ?

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 リアディレーラーも、ソラ現役にします。

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 フロントディレーラーも交換して、ようやっとドロップ化完成ということで、再塗装して生まれ変わったアンタレス、であります。

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 ダウンチューブの色が空色のように見えますが、これはパイプが三角形で、光の反射の関係でこのように見える、ということであります。

 シートステーブリッジも部分的に空色ですね。

 まあ、クランクも・・・ゆくゆくは・・・という気もしますが、まずは二大ミッションということで、今回はこの辺で。

 しかし、フレームが頑丈で、そこそこの作りであると、このくらい手間をかけてもいいかな?という気はします。

 これから、新車一台!という選択と、コンポ変更と再塗装という選択と分かれてくるだろうなあ、またはフレーム購入と既存の自転車のコンポ載せ替え・・・。

 経済状況の変化に伴って、今までよりも細かい対応は必要になるような気がしますな。不景気であったとしても、人は経済活動しながら生きていかなければなりません。なれば、選択肢は多い方がいい。

 様々な選択肢をそろえまして、お待ちしております!

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※忘れちゃいけない、内装三段の固定ギア車。フレームはむちゃくちゃ走るし、一体これは何だ?!という一台。これで一冬三千キロでも走れば、春は別人だよ。内装三段は山にもいい!

巡り巡って元通り ご要望とアドバイスと落としどころ



 先日紹介いたしました、実用車のドロップ化の車体です。

 クロスバイクではドロップ化の改造は頻繁にいただいていますが、実用車のハンドル交換というと圧倒的にブルホーン化だったんですよね。

 それが今回実用車のドロップ化というんで、実験的にも施工例としても、面白いということで、いさんで組み付けたんでありますな。

 ただご要望の中にカゴは必須ということで、このような前出しのそのまた前出し加工を行って、実現したんでありますが。

 やはり、前に出ただけ、カゴにハンドルが振られる、という傾向がありましてね。納車の際には、その辺に関して、十分に注意されるように、ということだったんであります。

 ドロップハンドルで幅が短くなった分、制御はしにくくなりますから、カゴが前に行くことで遠心力が強大化するのとあわせると、しかもここに荷物を入れるなんてことになると、十分の上にも十分に注意を重ねて走ってくださいね、ということになりますわね。

 と、納車したその日に、依頼者の方からメールが届きまして、やはり、フラットの元の状態の戻せないか?ということだったんであります。

 まあ、ただでさえ慣れないドロップハンドルなのに、それに振り子が付いているんですから、ある意味無理はない、かもしれません・・・が。

 でもまあ、だからといってドロップハンドルのポテンシャルすべてがダメだ、という結論が出るのも悲しいもので、新年明けましたら、制御辛い原因でもあるカゴを後か何かに移動してはいかがでしょう?そうすれば、純粋に近い形で、ドロップハンドルの機能を実感できるでしょうから、というアドバイスで止めて置いたんであります。

 そして新年が明けまして、持ってきていただいたんです。

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 で、前に突き出たカゴを元の位置まで戻し・・・。

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 やはりハンドルもフラットに戻す、という結論に達したというんであります。

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 シフターもミラーももとの位置がやはりいいということで、そこまで言われれば、まあ、仕方ないか、ということなんであります。

 店主としては、カゴから束縛されないドロップハンドルを一度経験していただきたかったんですがねえ。惜しい・・・。

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 これが元に戻ってしまった姿でした。まあ、普通の自転車ですね。

 ウーン、せっかくドロップへという関心が向いたのであれば、何とか使用継続の道を示したかったんですが、今回はダメだったようです。

 逆に、相当こちらに、気を使っていただいたようで「せっかくやっていただいたのに・・・」と大変丁重で、こちらが恐縮するくらいなんですわね。

 確かに、ハンドル交換と一言いっても、ご要望との間でパーツ組み付け上、相当のドミノ倒しが起こってきます。かなり慣れたスタッフ同士で、色々検討しながら、ズラしや固定を工夫して、手探りでやっていく作業ですから、それを元に戻すとなると、正直トホホ、となるのは理解していただいたようであります。

 そのように理解していただいているのであれば、これはまあ、お客さんのご要望を優先すべき・・・ということになるでしょうな、当然。

 これがこちらの作業に対して、何らかの理解をしようという姿勢がないとなると、話はこじれちゃいますわ。

 ここまでやったのちょっとやそっとの苦労では無いんですぜ、となってしまいます。実際には、ほとんどそういうことは起こりませんがね。そこは、お客さんに恵まれている当店では、そういう方はほぼ皆無といっていいかと思います。ありがたいことに。

 ただ、そういう人種というのはいることはいる。元に戻すのに「金払うっていってんじゃないか!」なんて言い出したりするんでしょうな。

 プロデュース業なんていう仕事・・・にいそうなんであります、そういう方が。特徴として、やたらとイメージという語を多用する奴ね。

 「うん、なんかちょっと、ボクのイメージと違うんだよね、やり直して!」こんな事気軽にいう輩なんであります。

 特徴二、大抵アタッシュケースにもの入れている奴。これ読んで、「いるいる!」とばかり膝たたいている方も多いかと思います。

 そして特徴三、そして集めた作り手達には居丈高に振る舞う割に、自分の上の雇い主には卑屈なまでにペコペコしている奴。

 思わず、自分でやんなよ!と言いたくなるんであります。対話的に、こうしたらどうか?ということも言いたくなくなるような奴。そんな方がかつていたような・・・、悪い思い出は忘れましょう。

 お客さんと店主達。ご依頼主と施工方というでしょうが、ある意味施工方にはそれなりの専門知識と技があるとすると、それを踏まえて対応させていただくことになります。

 お客さんの目的を聞いて、「それならそうするよりもむしろ、こうした方が効果ありますよ。」と逆にご提案なんかもしたりね。出来ることと出来ないこと、やっていいこととやってはいけないことなど含めて、お客さんと話し合いながら、予算なども含めて落としどころを見つけていく。

 この落としどころを見つけるというのが、両者の歩み寄りという内容を含んでいるようでいて、適切かとも思いますな。

 お客さんの自転車に込めた目的から来るご要望をチェックしながら、よりよき施工内容を提示する、時にはお客さんの目的自身も含めて意見するなんてことも。

 そして、双方納得の上で、施工内容が決まり、納車へと運ばれていく、こういう手順というのが理想的かと思うんですがね。

 ありがたいことに当店では、それがうまく運ばれていることがほとんどですので、問題はありません!

 今回の件につきましても、落としどころとして、元に戻すということになりましたのでね。まあ、お客さんにしてみれば、高い授業料だったかもしれませんが、納得していただいているようで、あります。

 ものだけを提供するなら、ネットと宅配便があれば、事が済む時代になりつつあります。実店舗がなくても、仮想空間の上でもの右から左へ動かす。

 気に入ったものがあって、そのものだけがほしいのであれば、寒い中外に買いに行かずとも、煩わしい店員と話さなくとも、ポチッとクリックして、あとはカード決済して待てば、宅配便が重いものだって玄関先まで運んでくれる、そういう時代なんであります。

 自転車もしかり、もうかなりの方がネットから電動自転車、海外のサイトからスポーツ自転車、その他ヘルメットのような備品に至るまで購入している時代になりつつあります。

 そういう意味で、小売業が生き残れる道はもうネットしか無いのか?とおもいつつも、ただ・・・、そこで寡頭競争で他店と競い合っても、デカいところには勝てない・・・という厳しい現実が待っているんでありましょう。

 ライオンに対してネコになろうとするから爪で引っかけられる。そもそも喧嘩にならないわけです。

 なればどうするか?蚤になる、ダニになるんであります。どんなに強いライオンだって、その爪で蚤をつぶすことは出来ないし、つぶす意味も無い・・・、そこまで小さくなる・・・。

 まあ、元々小さいんですが・・・。

 そこで工夫が必要になるわけなんであります。最近、単なる自転車を扱っているという意味ではない、本当の意味での同業者の方々が出つつある、という訳なので、提案というか、共有というか、店主からの戯れ言なんであります。

 これからの小売り系は、兼コンサル業じゃない?ということ。もっと突っ込めば、カウンセリングに近いところまで持って行けるか?ということ。これは単なる知識とか技術量だけの問題ではなくてね。第一は姿勢の問題なんじゃないの、とすら思いますが。

 とそんなことを考えるわけであります。まあ、それぞれもお気づきかと思いますが、なんでアマタある自転車屋の中から、当店にご依頼に来られたのか?

 高崎から当店までの百キロ、その間に星の数ほど自転車屋はあるはずなのに・・・なぜ、当店なのか?

 そういうところを照れることなく、慢心することなく、どこまで適正評価して、そこを軸に維持発展させていくことが出来るか?ということかと思います。

 まあ、新年早々の戯れ言ですよ、戯れ言ね、イヤ、店主の小売業の今後のイメージっつーかなー?イッヒッヒ、今後の企画書をアタッシュケースに入れて寝るとするか・・・。

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※これ盗難車です、年を越えても諦めないぜ!紙細工の付いた珍しい一台なんで、是非目撃情報がありましたら、お知らせください!見つけたいのよ絶対に!

 

新年早々 働いてもらおうじゃないの!



 イヤー、学生仕様ということで、片手で上のツーリング車を出していたものの、最近の学生さんはアルバイトで稼ぐのか、あまり注目されていなかったようであります。

 重い車体だが、コイツは頑丈で、長期ツーリングにはもってこいなんだが・・・、今あまりツーリングをやる学生さんて、いないのかしら?

 まあいい、そういうわけで、売れない物をいつまでぶら下げて置いても仕方なし。

 そこで、ツーリングという遊び自転車を、一転して働く自転車に替えて、自活を目指す勤労青年に提案かたがた、実車ごと試乗もかねて示してやろう!という路線に変更することにした!

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 どうだ!!!!いかにも働きそうだろう!!!!

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 そう、もう多くの方にはお分かりと思いますが、今店主らが夢中になっている、エクストラサイクルのアダプター、フリーラジカルをつけて、後輪を後ろに持って行き、その分荷物を運べるスペースを確保するという、ある意味画期的な発想のもと作られたアダプターなんだよね。

 この状態だけでも通常の荷物の約三倍は載せられるというわけで、あとは、安全第一で応用性を発揮すれば、まだまだ発展の可能性は深いと思うのね。
 
 このフリーラジカルを設計した人が、エエ!そこまでやるか!と言わせるくらいの発展性を仕掛けて、様々な業態へ対応できるものにしていきたいと思っているんだが、どうだろうか?

 この車体をじーっと見て、なんか商売、仕事内容が浮かんで来やしないか?

 これはトレーラーではないので、動きは速い。高速中型荷物メッセンジャー・・・なんてどうか?ちょっとした小包くらいは楽勝!

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 何せビアンキ基体だぜ!

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 溶接もしっかりしていて、ダウンチューブのしたにはアテが付いている。頑丈だよね。

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 装着も全く問題なし!まあ、26インチのフリーラジカルにとってはお客さんのような車体だからそんなもんでしょう。

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 リア八枚で十分でしょう。

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 フロントは52tなんてデカいギアを入れながらも三枚あります。

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 非常にワイドでありますんで、踏む力があれば高速便自転車としても機能するでしょうな。

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 ブレーキはショートでVなんでがっつり効きますね。

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 ハンドルはフラットも考えたんですが、試乗ポジションが替えられるというのはやはり利点ということで、ドロップはそのまんま。

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 シフターはバーコンということで、押さえました。

 そんな感じで、働くフリーラジカル付き自転車をデフォルトの状態で組み付けてみたんであります。

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 ハイ!再度ご覧ください。

 フリーラジカルと写真に写っているアダプターで約45000円します。
 
 エクストラサイクルでは、オリジナルでエッジランナーという、ロングテールの完成車を出しています。

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 これなんですが、19万弱から25万近くするんでありますが・・・。

 この当店発のフリーラジカル付きビアンキ・・・なんと税込みで89800円で、出してみます!

 是非、これをよーくにらんで、一体これでどんな仕事が出来るか?を考えてくださいよ。

 これを基体にどうやって発展させていくか?まだまだ、エクストラサイクルにはこれに付けるためのバッグ類やその他アダプターも豊富にありますんでね、サイドカーもあるよ!

 まずは経費を抑えて、自転車で起業できないか?そういう方をできる限り応援しますんで、是非に!

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※まあ、コイツに付けてもよかったんだが、こちらは貴重な黒森マウンテンから来ているツーリング車なので、学生限定で五万!で落ちるのを待っている。これなら・・・、何処へでも・・・行けると思う!

代車が一台行ったあと 代車か?改造販売車か?



 先日、用途がばっちりで、あとはご希望のカゴなどをつけて、ブルホーンバー化した代車だった、宮田ネオコット・・・と勝手に呼んでいたあいつが嫁いだんであります。

 一台代車が無くなった・・・、となれば、その穴を埋めるべく、あるフレームを引っ張り出して何とか出来ないか?

 もとジャイアント系のフレームが見つかったもんで、コイツで組んでみた。

 全体がシルバーでシンプル。700c前後ホイールで、これがまたよく走るんだよねえ・・・。

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 ありものとは言え、8速にギアがつているのであります。ということは・・・10速まで対応するという意味では、長いパーツ供給が可能になりますな。

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 リアブレーキはシングルピポットとはいえ、ちゃんとトーインさせてあるんでそれなりにグワッと効くんですよ。

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 フロントはそれなりのダブルピポット、ロングゲージであるが、制動には全く問題が無い。

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 今回は、まあたまたまフラットバーにしてみました。あまりそこの主張はない、ただあったから・・・。

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 フロントはシングルなので、右にしかシフターがなく、まあシンプルかな?

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 しっかり伸びるピラーなので、180センチ越えも快適に踏めるというわけであります。

 一見クロス?と見えないかな?

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 まあ、これも次の嫁ぎ先が見つかるまで、しっかり代車として実績を積んでもらおうかな?しかし、まあ、よく走るのよ。ほとんどこれで十分というくらいにね。

 前も後もがら空きなんで、カゴもつけようと思えば、何とでもなります。したければ、ブルホーンバーにだって出来ますしね。

 これから、この手の改造快走車を何台か常にストックできないか?という方向で考えて参ります。これだけ走って、高額ではなくて、盗難の心配も少なく済むとしたら、実質的な足というのは、こういうものなのでは?と前から思っているんですが、デモ車としても、代車としても、何ならしばしの相棒として乗っていきますか?というのも悪くはない。

 これの他に、もうパーフェクトバージョンのママ狸ん号も二台くらい常においておくという、ことも考えていたりして、そうなると店先回りを多少というか大いに手を入れていかないとね、ということになります。

 改造快走車は、多少やんちゃでもいいし、スピードに特化してもいいかもしれない。に対して、ママ狸ん号はどちらかと言えば、かわいさ重視、とにかくお母さん達に自転車はパーツの集まりであることしっかり認識してもらって、パーツ交換を自分で考えながら、自分の一台を作っていくという、形式を確立していきたいでありますな。

 そういう意味で、実用自転車の引き取りなんかもやっていこうかしら?なんてことも考える。

 こんな世の中、色々と仕掛けて、隙間を探していかないとね!

 ということで、嫁ぐまでの代車号完成!もちろん試乗可能でありますよ!

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※その裏で、しっかりレーサーも出しますよ!ロックバイクス!この値段では完成形!試乗可能ということで急げ!

WHG発足!そのためのソフト開発なり!



 もう帰省のラッシュが始まっているようですが、もう少しのんびりしてもいいんじゃないのかな?なんておもいますが。

 確かに都内の道はすいていますね。走りやすいです、そこでちょいとサイクリングもかねて、ソフト開発ということで、お出かけしたんであります。

 では何のソフト開発か?

 新しいWHGを発足いたします。WHG?そうなんです。

 ツーリングクラブHGというのは、当店のこやつ・・・。

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 石井君が主催してくれている、店内ツーリングクラブのことで、ただいま中学三年生、来年度はめでたく高校生になる若い子達、高校生・高専生や大学のツーリング部などがぼちぼち参加しているクラブで、今年はより磨きをかけた走りを見せてくると思いますが、これがまたみんな男子ときているわけなのであります。

 いかにも当店らしいといえばそうなんですが、今回発足するWHGというのは、頭にWが付いているように、その女性版ということなんでありますな。

 つまり、ツーリングクラブ・ウィメンズHGということなんですね。二十代、三十代、四十代のまたはそれ前後の女性らを中心にしたツーリングクラブの発足。

 もうスターティングメンバーも決まっているという手際の良さ。あとは自転車整備と、一体何処へ行くか?ということ。

 前者は当店がありますんで、そこでガッポリ稼がせていただきますが、後者、何処へ行って何をしてくるか?ということに関しては、単なる走りや風情だった店主としては、ある意味弱いところなのでありますな。

 単に走っていれば機嫌がよかった店主、そこにソフトとしての何らかの価値を盛らないと女子は釣れないいんじゃないか?なれば・・・ソフト開発、コース開発、イベント開発そうしたところにまで配慮を効かせる、大切なことでありますな。

 これがこういうことが恒例になってくると、年に二回のサイクリング旅行なんていうのも、実現していくかもしれませんね。

 そして女性が動くとなると、お節介も含めて男子諸君のちょっかいも起き始めたりね、何かが動いていくような予感もありありなんですね。

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 そこで、寒い中、ソフト開発ということで、子連れでトウハチ通りを西へ、ザクサがありましたよ、そこを左折します。狭い通りを下っていくと・・・。

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 提灯が並んでおります。

 そしてその行き着く先にあったのが、

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 湯守の里、深大寺にある温泉なんでありますね。何だ、正月家族で温泉に行ったという話でしょ?いえ、違います!

 しっかりと中を観察してみて参りましたよ。

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 さすがに温泉そのものの撮影はしてきませんでしたが、コーラのような黒いお湯で、肌はすべすべになりますね。今は無き十二社温泉に似ている様な感じ。内風呂と、露天風呂もありまして、露天の種類が七種類ぐらいありましたかね?

 休憩室や、ちゃんとしたそば食堂、こうした軽食コーナーもあったりして、施設の充実しているように思いました。

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 味噌田楽なんてものいただきました。

 さて、冬のツーリングのあとにここに寄ったら、湯冷めするかな?とか、時間帯は結構重要ですね。あと季節も考慮する必要もあります。

 そしてまた、当店との特徴を出すために、食とのつながりを走るというのもいいでしょうな。

 かつて、自転車で調達した東京の食材で、食事会をする・・・なんてこと考えてましたが、こういうツーリング部の発足をきっかけに、そういうのもいいでしょうね。

 よくあるような、東京の甘味処ツアー、いかに女子的でありますが、多少食べても走っているんだから・・・というのもまたいいでしょうね。そういうシフトもいい。

 走って、食べて、また走って温泉つかって、当店終点にお疲れ様宴会なんていうのもまたいいかもしれません。

 とにかくサイクリングにかこつけて、楽しいソフトが出来ていけば、またこれは別の展開・・・なんていうのもありかもしれませんね、そういうノウハウが蓄積して数年以内に、狸サイクル観光部なんていうのが立ち上がって、東京オリンピック・パラリンピックに一財産あてたりしてね・・・。カヤック組とタイアップして、東京河川旅行なんていうツアーも頻繁になっていったら面白そうですね。

 自転車いじりだけでなく、ソフト開発も大切ですな、そして今月より経費の上がる響床との連携で、店内をいかに有効に使っていくか?

 今年も色々と仕掛けていくかと思いますので、よろしくねー。

 ツーリングクラブ・WHGのメンバーが確定しましたら、ご紹介しますよ!なぜか美人揃いなのよ!モデル、フリー、OL、人妻なんでもありありよ!

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※お年玉初売りセール!とでも言っておきましょうか。このスペックで、十万切るなんて、信じられない展開よ!

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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