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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2015年07月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

不動産業からのブーメラン


 
 先日、公表いたしましたように、ようやく新店舗の移転先が正式に決まりました。西東京市富士町6-6-13となります。一定の距離を乗る自転車乗りの方からすれば、なんだ善福寺の先かよ・・・という程度の認識かと思います。

 まさにそんなもんで、方向によっては、西荻の先・・・とも言えますね。そんなこんなで新店舗の方もまた、よろしくお願いいたします。

 色々ありまして、現店舗の引っ越しを思い立ったのが、この1月でありました。ご存じの方も多くいるとは思いますが、それまで狸サイクルは店主ら狸一家だけでなく、現店舗の大家さん親子と同居していたんであります。一年半続きましたかね。

 その大家さん親子が出て行かれて、建物すべてが狸サイクルの使用可となったのが、まさにその1月の半ばでありまして、店内では、さあ!これからこの店舗をより強力な店舗として展開していくぞ!という士気も多少上がっていた時期でもありましたが・・・。

 それに水を差すかのごとく、「やっぱここ出て行く!」と真っ先に言い出したのが、この店主自身だったんであります。

 これからせっかくって時に、何言ってんの?!なんて声もありましたが・・・。店主には店主なりの目算があったんであります。

 まあねえ、一般住宅の方でも引っ越しとなると、大変な手間と時間と金がかかるということで、一部のデカルト的性癖を除いて、引っ越しを喜ぶ人はまあ、いないといっていいでありましょうな。

 ましてやです、店舗も構えていながら・・・、荷物などもその数倍ある・・・、それ以上にそこで根を張って、商売をしていたんでありますから、その根を一端切って、別の土地に行くことは、植物でいう挿し木みたいなもんであります。行った先の土が合わなければ、枯れてしまいますね。

 いろんな意味で賭けなんであります。

 しかも、しっかり時間をかけて適正な店舗を探して、見つかってから・・・なんていうのではなく、現店舗は半年前に解約を申し出なければならないという契約もあったので、まずは解約を申請してから、物件探しをするという、まあ今考えれば、かなりリスキーな選択でもあったわけであります。
 
 出て行かれたばかりの大家さんに連絡して、あのー・・・半年後出て行きます・・・と。

 さぞや驚かれたと思います・・・。先方にも色々とご事情があったと思われますし、まあ、我々にも色々と事情がね・・・。

 そんでもって、半年後、下手すれば路頭もふくめて、大変リスキーな物件探しの旅に無謀にも出たわけでありますが、店主には、先ほど申し上げたように、それなりの目算があった。

 これは、たまたまお客さんとして当店をご利用していただいた、未来不動産の鈴木さんという方との出会いがあったわけなんであります。

 それまで店主は、不動産業という業種に、あまりいいイメージが無かったわけであります、申し訳ありません・・・。まあ、たまたまだったとは思いますが、なんだこりゃ?という方々に連続して突き当たったんでありましょうな。

 半年後出て行く、というからには、どうしてもこの手の方々とおつきあいしなければならない・・・、通常ならイメージのよくない方々とのつきあいということでたじろいだわけでありますが、未来不動産の鈴木さんにお会いして、なんだこんな方もいらしたのね・・・と、一気に自分の中で太鼓判が押せたんでありますわ。

 これは大丈夫だ!半年あれば何とかなるはず!そして、ほとんど援軍のない中での、解約と踏み切ったわけであります。

 で、結論から申し上げますと、今回お世話になった不動産屋さん、六軒ほど在ったんですが、すべて大当たり!今までなんだったの?というくらいに、皆様方には大変お世話になったわけであります。単純ながら、この業界に関するイメージが一転してしまった・・・といっていいでしょう。

 皆さんに共通していたことは、とてもこちらの細かい事情を聞いていただけたということ、あとは持っている物件とのすりあわせ。当たり前といえばそうなのかもしれませんが、どうもそのすりあわせの仕方が、それぞれすばらしい・・・といえるのかもしれません。

 客が条件を言う、その条件で物件探して紹介する・・・、当たり前といえば当たり前のことなんでしょうが、「探して紹介する」というところに、実はその業者としての善し悪しのある意味すべてが出てくるんじゃないか?

 これはまあ、不動産業だけではなく、自転車屋も含めてすべての仕事というものに共通することなんじゃないか?なんて勉強させていただいたわけであります。

 例えば何㎡・何坪必要なんですか?というのは極当たり前の質問かと思いますが、こちらがそうした初歩的な質問にすら即答できない場合もあったりしますが、そんな時ペンをひっくり返して机トントン叩いて、プレッシャー・・・なんて最低な業者さんでありましょう。

 この即答できないか中に何かあるな・・・、とそれが値段なのか?または不慣れな単位によることなのか?それとも事業の展開・拡大・縮小・変更を考えているのか?・・・様々な状況を想定して、再質問をしてこられます。

 そして、今回ほとんどの方に共通なのが、現店舗を実際見せて欲しい・・・という申し出をいただいたこと。で、実際に足を運んでいただきました。

 空間というのは決して、㎡や坪数に還元し尽くせない・・・。そこをどう工夫して使っているか?どういう仕事をして、なにが必要なのか?ということを感覚的に把握しようとする姿勢・・・。

 最近医者でも、目の前の患者に一瞥もくれず、触診もせずに検査結果の数値をパソコン場面ばかり見ている方が多いと聞きますが・・・。

 そして、あとは手持ちの物件の加工なんであります。もちろん建設業ではないので、実際に加工するわけではありませんが、構想として、ここをどうやって使っていけば、お宅の条件に合うか?というようなことを手持ちの物件の中から、あれやこれやと構想し、そして実際に大家さんに掛け合って、交渉してくれる。

 例えば、冒頭の写真の不動産屋さん。高円寺駅南口にあります、その名も「小さな不動産屋」。

 この入道Sさんには、パワフルにお世話になりましたなあ。

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 本当にお店の間口も狭くてね、なんと店内にはトイレもない・・・、本当に小さい不動産屋さんなんですが、そのかなでも一際デカい体の入道Sさん、日焼けした顔につぶらな瞳をキラキラさせて、こちらの条件を聞いては、まあ牽引するかのごとくに、こちらに踏み込んで色々と紹介してくれました。もう、思い出ですね、面白かった。

 実際は、5月6月と、店主の尻には火が付いていたわけでありますが、一緒に行動して、探し歩くのが楽しくて、ズーッと探し続けたらなあ・・・などと思ったくらい。

 いや、正確には、この方に不動産業入門してもいいかな?とすら思ったくらいです。半年ねじりはちまきで修行して、宅建とって・・・などとまあ、夢想ですがね。

 で、立ち消えたんでありますが・・・。

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 こんな構想があったんです。ここは高円寺のとある古いマンション。耐震建築の診断をした際に、大きな地震の際、一階はつぶれはしないながらも、かしがる可能性あり、という診断結果が出たという。

 となると、常住されるにはうまくはない・・・、軽作業や小さい店ならば、常住しないので、良いかもしれない・・・と、大家さんに掛け合ってくれましてね。

 で、出た構想がおったまげ、一階の四間あるワンルームを一部壁を壊してつなげて、工房兼ショップにするのはどうか?という。

 しかも!

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 正面の鉄板外せばショップの入り口になり、目の前から側面の側道まで屋根をかければ、自転車の収納や作業もできるだろう・・・というご提案。しかも、この大家さんは90近い女性なんだそうですが、そうした話に乗ってこられた・・・というんですねえ。

 いや、実に面白い!ここまで来ると不動産業ってなんてクリエイティブ!な仕事なんだ、と思ってしまいますね。

 もしちょっとした規模で、軽作業の工房を探しているとか、ちょっとした隠れ家的なショップを高円寺で考えている方が、当ブログをお読みになっていたら・・・、そしてまだこの物件があいていたら・・・、「小さいな不動産屋」さんにご相談してみれば?なんて思ったりしてね。

 そこで、チョイトまた夢想が。もし店主がシャカリキになって宅建を取得して、「もっと小さな不動産屋」という店を副業として開いたとする・・・。

 それは、自転車屋出店のためだけの専門不動産屋なんであります。

 「わざわざウチに来るなんてとこ見ると、普通の自転車屋やりたいんじゃないんだろう?」

 「ええ、まあ、・・・そうなんですが」

 「あまり目立ちたくない、とかかな?」

 「そうなんです、そう・・・、ひっそりとやりたいんです・・・」

 「希望の場所は?・・・ほほー、あのへんね・・・。地下室なんかうってつけだろう?換気さえしっかりしていればなあ・・・」

 「できればですが・・・、できれば近くにうまい豆腐屋があれば・・・いいんですが・・・」

 「おもしれー条件付けてくるなあ・・・、そんなに好きなのか?」

 「エエ、ボクの主食なんで・・・」

 確かにコイツ、豆腐のような真っ白いのっぺりした顔している。

 「これ鍵だ、自分で探して、内見に行ってきな。・・・実はここの大家さん、身より頼りもなくてな、先月亡くなったんだよ・・・。」

 軽く会釈をして、鍵を持って出ていった。あいつも多分、鍵持って行ったきり、帰ってこないだろうなあ・・・きっと。二週間前にもそんな奴が来たっけ・・・。また一人、草のように沈潜して、静かに自転車を組み付ける自転車屋が誕生するという訳か、豆腐を食いながら・・・。もしかしたら・・・、爆弾なんかも隣で作ったりしてな。元々商売なんて爆弾仕掛けるようなもんだ・・・、それが静かか騒々しいかの違いだけじゃないか。

 
 もう一つ、すごい不動産屋さんの条件・・・というのか?一人一人の細かい条件に積極的に応じると同時に、それを越えたところから街自体やその地域、そして歴史、その他を感じていること・・・かな?と思います。

 その入道Sさんと高円寺を歩いているときに、店だけ閉めている古い建物があちこちにあるんですが、こういう物件なんかも不動産屋として、どうにかしながら、街自体をどういう方向へ持って行きたいか?なんてビジョンもさらりと持っておられるようで。

 一つの建物をどう処置していくか?ということと同時に、その建物が含まれている街自体をも視野に入れて考えることができる人・・・、こういう視点もまた重要なんでありましょうな。

 いいかた変えると不動産屋さんというのは、人に場や空間を提供したり、その周旋をする仕事なんで、ことの始まりのイロハのイにあたる仕事なんであります。そのイの段階でどのくらいのビジョンがあるのか無いのか?これがあるかないかで、大きく異なってくるように思うんであります。

 そんなことをうつらうつら考えながらいると、店主に自転車屋としてブーメランが返ってくる様に思います。

 車の例でいいますと、先日若い方が、今の車はなんでかつての車のようにかっこよくないの?非常に広い範囲で、緻密なマーケティングや何かでああしたデザインにしているとしたら、時代やメジャー自体がダサイってことなんじゃない?って。

 また、店主と同じ年頃のオヤジ連中も、昔の車はかっこよかったよなあ・・・と。

 一台の車そのものを工業デザインとしてのみ、デザインするという視点だけではなくて、そこに時代と街並みとのバランスなどということも視野に入れてデザインを考えるなんてことはできないのか?

 古い時代のフィルムをユーチューブか何かで見ると、人間の認知の問題など差し置いても、車は立派に時代や街の顔をしている、そう!一台の車を一台の車だけでなくそれを越えて、時代の顔、街の顔として考えることはできないのか?

 優れた不動産屋が、一戸の建物を一戸の建物を越えた視点から考えることができるように・・・。

 なれば、ブーメランが飛んできた、自転車屋も一台の自転車を一人の人に合わせて組み付けると同時に、街や時代の顔になるような、思想となるような視点をもって組み付けることはできないか?

優れた不動産屋さんから学ぶことなんであります。いろんな意味で、大変ためになった半年間の経験でありました、お世話になりました各位、本当にありがとうございました!

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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