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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2016年06月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

来月より 合流強化! 柳サイクルと狸サイクル!



 これは既存のものですね。M字もの・・・。

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 これは一見既存ものの備え付け?と思いきや、旋盤で何日も掛けて削ったようですね、という意味で自作。

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 これも製作には苦労していましたね。エンド固定もの・・・らしいです。

 箱はできて定盤を設置しても、実際精度の良いフレームを組み付けられるようになるまで、実に何種類もの治具類がいるんでありますね。

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 この辺などは自作感満々で、こういうものでも自転車作れるんだ・・・、むしろ治具の完成度が低い方が、あらゆるタイプのフレームをいじるには有利かも知れない。例えばロード専用のいい治具があったとしても、他の車種には使えない・・・のでは、やっぱり困りものなのだ。ものは考えようだ。

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 フォークのベント用のもの・・・かな?

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 アセチレンと酸素が二本。それに

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 コテとくれば、もうおわかり。当店内にて、開業している柳サイクルさんなのでありますが、すでにフレームなど、作れるものからつくっては、活動開始しています。

 そうして、ようやく治具類も完成したということで、来月より、より本格稼働の本走に入りつつあるという事であります!

 狸サイクル敷地内にて、柳サイクルの本格稼働。この二世帯の合同再こけら落としのようなものも、来月中に開催して、二店舗共存共栄を高らかに世に宣言していこうかな?と思っています。

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 同業系が共立することで、毟り合いになるのか?助け合いになるのか?

 愚問だね、前者のわけないだろう?むしろ、自転車を愛する人が来て一日いても楽しいような場になっていく、それを誓願しての共存なのだ!

 来月より、本格稼働なり!

 ※象徴するかのように、当ブログのリンク先に柳サイクルさんのブログが加わった、合わせてご覧ください!
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時代の流れ?チューブラーからWOへ



 すでに、時代物のフレームが来た。

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 タイムのもの。これって、ちょいと曰くありのものなんですが、マアそれはさておいて。

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 ホイールがコイツなのね。

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 チューブラータイヤ・・・。セメントが硬化している・・・。

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 マビックのGP4だよね。古典的名リムなのであります。さて、こいつを使い続けるか?なれば、チューブラタイヤが必要だ。

 在庫を見るに・・・、

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 ピスタ・・・という、トラック用のタイヤならあったが・・・、ロード用のタイヤが、恐ろしく初歩的なものしかない・・・。最近ほとんど出ないからなのだ。

 そう、チューブラの時代は、ロードではほとんど終わっているといっていいんだろうと思います。もちろん、岩井商会さんなど、ヴィットリアから丁寧に各種チューブラータイヤを揃えている・・・。が、実際の購入となると・・・、もう記憶にないくらい、遙か昔だったように思う。

 さて、コイツをどうするか?長いものに巻かれる?WO化か?

 そうしましょ・・・。今WOにもいいタイヤあるしな。

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 ハブを摘出しました。シュパーブでやんの・・・。

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 リアは74もの。ウーン。さて中身を洗うか・・・。

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 いい物は経年後のメンテの際に分かりますね。

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 ベアリングもよーく洗います、傷なし。

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 玉押しに虫食い発見・・・、こいつは交換と行きましょう。再度グリスを充填して、多分新品時と同じ回転を確保して、組み直す。

 今回は、山岳を中心とするライダーなのでリムは軽量でいこう。

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 DT450・・・、最適!精度良く、軽量で頑丈。山岳練習にはもってこいだね。

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 よし!新たなWOリムにて、ハブから自転車から、再出発!いい自転車っていうものは、こういうもんなんだよなね。

 長野県のヒルクライムにて町興しをするお手伝いに使われる、調査自転車。夏は地形を活かして、ヒルクライム観光、練習、合宿などを通じて地域興しをしていこうという計画。かなり具体化しつつあるそうで、完成しましたら、また当ブログにて公表など、お手伝いの一部でもしていきたいと思います!

ヨポ?なんじゃそりゃ? でも売り出す!

 ある自転車のプロモートが・・・来たんだが。

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 ヨポと読むらしい。で出所は?

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 フィンランド製と来ている。一時は正直台湾あたりで作らせていた時期もあったのだそうだが、今は正真正銘のフィンランド製ということ。中国製に辟易している諸氏からすると、これだけでもなんかヘエ・・・と思うかも知れない。

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 こいつはシリーズ物の中で24インチ。パーツ類はシマノ製なんかが普通に使われている。面白くはないがある意味安心。

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 坂のないフィンランドというらしく、シングルギアで、コースターブレーキ、慣れるといいんだよね。

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 かんじき型の荷台が付いている。

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 チョッパーハンドルというもの。

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 全貌はコチラ。マア、なんてことは無い・・・見た目で驚くほどのことはない。

 マア、もって来たヤツが、元選手で、コイツを輸入するらしいんだが・・・、選手だけあって自転車には小うるさい、そんなヤツがもって来たものだから、キット何かあるんだろう・・・と思って、跨がった。






 一言、楽しい・・・。





 コイツは乗って楽しい自転車。ちょっと持論いえば、次世代のツーリング車の典型はチョッパーハンドルであると公言してはばからない店主からすれば、その路線に則って、よくまあ作っているよな、この店主の予言を裏打ちしてくれるような自転車であるともいえる。

 で、構造上なんでこんなに楽しいのかが・・・またよく分からないところがいい。

 その場にいた、柳さんにも、大森さんにも試乗してもらったが、みんな顔がほころんで帰ってきては、一言、楽しいわ、これは・・・。

 平地の観光地に置いて、レンタルやったら喜ばれるだろうなあ・・・というくらい楽しい。

 色の展開も、10色以上。詳しくはコチラのホームページをご覧ください。

 また、この手の自転車にご興味の方は、まだ詳細は決まっていないようですが、輸入元が知り合いの、カンピスというまた謎の会社・・・なんですね。これもまた良い。

 もちろんカスタムもバンバンできそうな車体なので、当店も受け具合によっては大いにかかわるかも知れませんねえ。

 この自転車で子育て・・・なんて思っただけでもワクワクするような車体だからなあ。
 
 来月より、まず試験的な輸入が始まるらしい、値段なんだが、今レートが不安定なので、確実なことはいえないということだが、6から7万くらいということだ。

 謎の会社、カンピスが来月より輸入を開始するこのヨポという謎の快走車・・・、当店も展開によっては、大いにかかわるかも知れない、謎の自転車・・・謎だらけでまずは見切り発車と参ります!

 試乗自転車が来たら、またお知らせしようかなあ・・・。

子供にだって希望はある!


 
 こう見ると、ただのちょっと凝っただけの子供用なんちゃってマウンテン?って感じなんだが。

 これがあるパーツを替えることで劇的な変化をする、ということがこの後すぐに分かるでしょう。

 体も大きくなると、アチコチ調整しないと乗りにくくなる。まずはサドル回り、そしてハンドル回りってとこでしょう。マアお馴染みですね。その辺をいじるだけで、同じフレームでもまだまだ乗れるようになる、そしてもっと悪のりすれば、子供が乗らなくなったその車体をそのお父さんが、その後もずっと乗り続けられる、なんてことだって起きるんですね。

 すべての子供自転車でそれができるわけではないが、頑丈なフレームであったら、そういうこともできてしまう、自転車なんてアイデアとそれを支える技さえあれば、そして安全でさえあれば、何したっていいんです。

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 コイツを成長しつつある子供が乗り続けられるようにする、一つの秘訣がここにあります。

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 こんなハンドルにしてみたんですね、たってのご希望で。

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 なんとこれBMXのハンドルなんですね。最初のうちは、ライザーでお願いします・・・という乗りだったんだが、実際のBMX車体を見つけると、これ!こんなハンドル!ということになった。

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 既設のステムに合うように、スペーサーをわざわざ作り、ハンドルを固定。

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 調子の悪かった、シフトの状態も、ハンドルが上に上がったことで、すべてワイヤー交換になったことで、完璧となった。

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 なんか一気に大人のBMXになったように見えます。もちろんサス付きBMXなんてありませんがね。

 で乗ってみると・・・。

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 これが店主でも乗れてしまう。しかもサドルをさほど上げなくとも、膝とハンドルが干渉しないので、いわゆるBMX乗りというのができる。

 もちろん子供も大喜びだろうが・・・、こいつが乗り飽きた頃には、俺が代わって乗ってやろう・・・というお父さんの野望にもしっかり応えられそうです。

 こういう展開って、今までの自転車に無かったと思うんですね。つまり子供の乗っていた自転車にその親が乗ってやろうなんていう展開・・・、ほとんどあり得ないでしょ?

 体の小さい子供に買ってやった自転車、いくら年とって自分が縮んだからといって、その子供の自転車に乗れるなんて、やっぱり考えない。

 でも、車体によっては、こういうこともできるんだ!といういい例かと思いますよ。

 で、なにがいいかというと、自転車買いに行くとき、「お前の好きな自転車選んでいいぞ、これか?アレか?勝手に選べよ。」なんて白けた買い物でなくなるという点。

 コイツの後には俺が乗る自転車なんだから・・・、頑丈なやつを選ばないとな・・・色なんかは後からどうにでもなるだろう?まずは頑丈なヤツだ・・・。

 父ちゃんこれが良い・・・、ダメだよこんな柔なヤツ、すぐぶっ壊れるよ!

 あなたいいじゃない!どうせ二三年しか乗らないんだし、好きなの選ばしてやったら?

 なにいってんだ!コイツの後には俺が・・・、こういうのは頑丈なのに越したことはない、中国製のフレームが折れたりなんて危険でしょうがない!頑丈なヤツだ!頑丈な!

 でも、全部中国製じゃない・・・。

 自転車屋の隅で熱いオヤジが率先して子供の自転車を選んでいるとしたら、多分同類さんでありましょう。なんてね。

 フト、「子供」自転車なるものを見ていて思うのが、これって本当、子供が好むものなのかね?確かに、子供には具体的な選択肢はないかもしれないし、明確な意志のようなものだって未だ形になっていないかもしれないが・・・、でも余りにも大人サイドの思い込みによる「子供」過ぎやしないんだろうか?と思う。

 皆さんも記憶ありませんか?大人が「これ欲しい?」と言ってくるものが、ことごとく当時の子供であった自分にとって「ガキ扱いするんじゃネーよ」だったということ。くそませガキだった店主にはそんなことは常で、仕方なく、うなずいてやってました。

 もっと、コチラが引きつつも、向こうの出方をじっくりゆっくりと聞くことができたら、今とは全く別の「子供」自転車ができるんじゃないか?と思うんだがね。それはもう「子供」自転車ではない、ただのその子の自転車なんだが・・・。

どのように見せていこうか?オリジナルフレーム



 お忘れの方も多々あるかと思いますが、実は当店にはオリジナルフレームっていうやつらが控えているんであります。

 この一年のドッタバッタで、そんなやつらのひもを解くのを忘れていたんであります。

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 クロモリフレームでデフォルトでよければ、マットブラック。

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 フォークはクロモリメッキの一インチもの、このようなストレートと、曲線のベントの2種類、プラスカーボンフォークという3種類から選択できるという形式。

 しかも!ヘッド形式もスレッド型、アヘッド型の2種類から選べるという、余り他にはない形式を揃えています。ウシシ痒いとこに手が届く・・・

 サイズですが500、530、550、の三つだったのが、よく調べてみたら、650c様のフレームが数本あるという、面白いオチまで付いている。

 余り宣伝はしていないながら、すでに十台は当店より出ているんであります。

 で、これから、こいつらをどうやって世に出していこうか?ということをそろそろマジで考えていかないとね、というところにやって来た。

 塗り師としては、磨き等のコラボを含めて仕掛けていきたい、なんてことは画策しています。

 あと、コンポ類の組み合わせだよね。

 多分最低コンポと合わせるとすれば、新ソラかな?と思う。その辺乗せて完成車で15万・・・で出せれば。

 あとはもうちょいホイールと105の組み合わせで、20を切るような設定。105はシルバーと黒があるので、その取り合わせから、面白いものが作れるようにも思うんですね、過去の陰影というシリーズ物がそれなんであります。

 あとまだやりたいことがあるんだが・・・、こうしたクロモリフレームには、是非に

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 この手のカンパのコンポ類が付いたら・・・良いよね。なんて思ったりね。

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 エルゴパワーのカッコウも、鉄系には似合うよね。

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 今回は持ち込み等で組んでいるのでバラバラではありますが、カンパ・・・という感じです。マア、贅沢いわないで、ベローチェで組んだとして、20前後で出せれば、最高!

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 この辺なんかはふざけてごめんなさいですが、持っていながら使うタイミングを逸したパーツ類があったら、この際つけるなんていういい加減さなんかも当店らしい。

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 TNIのハブで組んでみた。こいつはカンパでも大丈夫だからね。
 
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 このリアハブなんかも、シルバーなどは大森研魔に外注すれば良いかな?なんてね。

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 とりあえず、固いよ!フレッシュな鉄で、ギョギョッと前に出る、ハンドリングもやり方によってはクイックでもある。

 マア、手前味噌ながら、面白いフレームだね。足のあるヤツなら、勝負もできるよ。

 そんなこんなで、接近の仕方については、色んな選択肢を想定しておこうと思いますわ。

 ゆっくりだけど、少しずつ出していこう、変なことばかり考えているんで、どうも時間がかかるんだが・・・、あのー、当店も完成車やってますんで・・・ってなもんで、再出発だな。

「魔女のほうき」その2 



 前回の魔女のほうきの時には、暫く出荷まで時間があったせいか、試乗者が大変多く、驚嘆の声にあふれたんであります。

 なに???これ・・・?

 実用車のイメージ、鈍重で、ゴロゴロノソノソ走るイメージと、魔女のほうきに跨がったように、フワッと浮いて風のようにスルスルッと前でていく実際の走行感のギャップに、暫く鳩が豆鉄砲くらったような、反応・・・してやったりなんであります。

 事前のイメージや想定と実際とが外れると、人間は狼狽えるものであります。終わったと思った階段がもう一段あった・・・、たったの二十センチにも満たない落差さに下手をすると大けがをしてしまいます。

 ケガはダメですが、良い意味で既成の想定やイメージを壊すというのは、楽しい仕事であります。

 そうしている内に、またロココが来たのであります。

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 何とも妖艶なラインであります。

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 なぜか今回は珍しく、珍しく泥よけなんかが付いてます・・・。メンテの的だと思っている店主にとって泥よけは目の敵なんですが、このステンの輝きが、たまにはいいか・・・と思わせた。

 もちろん、泥よけ外してください!というご要望には五千円引きいたしますが・・・(ウソ)

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 内装三段だし、ローラーブレーキでしょ?一本足スタンドも付いているという意味では、実用を意識していますが、ある意味スポーツ自転車への階梯という意味なんで、裾野を広くして登ってくるべき人を多くするという意味でも、たまにはこういうのもいい。

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 実用という意味ではこのハブダイナモも、ものスゲー助かるね。勝手に暗くなると点灯してくれるし、それがまた明るい。かつてのリムの回転を利用するダイナモは重かったが、ハブダイナモに旧に重くなるようなギャップはない。電池もいらないと来ている、良いこと尽くめだね。

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 ちょっと年代を感じさせるブレーキ。これくらい効けば良いいでしょ。

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 プロムナードハンドル。これは意味不明に走る、形状は横置いておいて、好みのハンドルなんだなあ・・・・。

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 エンジンである人体との接触を調整する一番のパーツといえば、サドルとピラー・・・、長いは短いを兼ねる、長すぎたら切れば良いんでね。

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 カゴの取り付け金具は付けておく。カゴが必要な時にはご利用ください。

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 魔女のほうき第二弾、完成!

 街乗り仕様としては、これで十分なんじゃない?と思う一台であります。

君は誰だ?



 コンニチワ!ときたので、出てみたら、この小型ロボットのようなヤツが立っていた。

 アチコチ固いなあ・・・、まずは洗浄の意味を込めて、オイルスプレー漬けにする。

 頑固と思いきや、意外と早く動きが良くなったんだが、でも君は一体誰なんだい?

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 実にゴッツイ、重さも相当あります。

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 木の板でこんな物を作っていました。

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 それをこんな感じで、設置しますね。

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 ここにシールドベアリングのハブを置くことにいたします。そして・・・

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 左脇にあるレバーをゆっくりと一周させると、上から鉄の軸が静かに下りてきます、そしてちょっと力をかけると・・・

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 ハブ軸がストン!と落ちてしまいます。エ?こんな小さな力で?と思うほどに・・・。

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 外れたシャフトとシールドベアリング、こんなに簡単にしかも優しく外すことができるなんてね。

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 なかなか見ない、ベアリングなしのハブであります。

 今までは、プラハンマーなどで叩くようなことをして外していたこともあり、精度の必要なところに叩きを入れるのがどうもいやで、シールドの交換は余り好きではありませんでしたが、こんなに静かに少しの力でできるなら・・・、これは使わない手はない・・・。

 あとは各ハブ類のの形状に合わせて治具類をどのくらい作るか?って事ですね。単純にベアリング・シャフト外ししかできないように見えるが、コイツの本質は、静かにゆっくりとそして優しく圧をかけることのできる機械なので、圧出ができれば、治具を替えれば圧入だってできるはずなんであります。

 カップ式の治具、筒状の治具など、木で簡単に作れます、そして木の方が金属のハブ類にはあたりが優しい、良いことずくめであります。

 ベアリングだけではない、圧をかける仕事であれば、それなりに使えますでしょ。ビルダーにとって、徐々にパイプに圧をかけてつぶしを入れていくなんて作業にも、万力よりは微妙な操作ができると思いますね。

 ただし、最大の問題が・・・。この工具の形状から、ハブ単体のベアリング交換は優しくすることができるが、ホイールとなると・・・、径がデカすぎて、軸が下りてくるところに、ハブを持って行くことができない・・・ということになりますが・・・。

 しかも、ハブ単体でシールド交換してください、なんていう依頼よりも、完組ホイールのシールドベアリングを交換して欲しいという需要の方が圧倒的に多いでしょうからね。

 これは困ったもんだ・・・・。

 と、この小型ロボット君を見る。コイツを半分に上と下に分けてちょん切る・・・なんてことも考えたり。

 どうしたら、ホイール全体を収める容量を、どういう形式で整えていくか?

 店主は外で、この小型ロボット君を見ながら、色々話しかけていたんですねえ・・・。

 そして、ついに秘策を思いついたのであります!

 マア、完組ホイールのシールド交換のご依頼が来た際に、ご披露いたします!それまでお楽しみに!

直弟子?まずは実用車改造から・・・



 血縁はないながら、両者ともに背が高い・・・、柳サイクルさんに直弟子がきたのかな?

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 丁寧に教えています、店主の入り込む隙なんて無し・・・。そういえば、広い作業場求めて、一年前ですね杉並から飛び立って、コチラに来たわけですが、その動機の一つにこれがあった・・・。

 青少年諸君で、自分で自分の自転車をなんとかしたいという人を対象に、「自転車組み付け講座」なんかできたら良いなあ、なんて思っていた。

 お父さんと一緒に組む、「親子自転車教室」なんていうのも良い、発展系は「彼女に自作自転車プレゼント・・・」なんてのもね。女子でマフラー編んであげるのに近いかも・・・。

 ちょっとした失敗なんかあっても気軽にできる実用車、もちろん新車じゃなくていい、今乗っている自転車の方が、むしろ改造前後
とのギャップがあってより新鮮かも知れないよね、改造ということの意味も体感できるんじゃないか?なんて思う。

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  ブリジストンの頑丈系の自転車を基体にしています。

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 できあがったといっても、まだ過程、今後の伸びしろ発展性も考えて、まずは27インチでスタートです。

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 リアはシングルフリーのまんまで、ブレーキはそのまま、まだまだ進化できます。

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 ちょいと半端なブルホーン系。これマア、いずれ変えてもいい。

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 ギドネットレバーを使ったところが、指南の後が見られます。

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 180の真ん中くらいあるんじゃない?デカいんで、そんな時には400ミリ、最近大活躍だよね。

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 とりあえず、完成だ、とりあえずね。この長い足からのストローク、乗り続けたら、自転車に水があったら、かなりの乗り手になったりしてね。

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 もっと、うれしそうな顔しろよ。これで八王子から当店まで、通える足ができたわけだ。自転車は乗ることで分かること、乗らないと分からないことがある、それを若い体にたたき込んでごらん、今後の自転車いじりにも変化が出てくるかも知れないね、じっくりとな。

花形の改造系はやはり700c・・・かな?



 多くのお問い合わせをいただきました、上の改造実用車ですが。

 多分偏見かと思いますが、700cにすると自転車の走りが締まる・・・という感じがします。今回はまた図にのって、よりレーシーな700cでも付けてやろうか?

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 フレームが青で若々しいので、ホイールもブルー系でまとめて組み付けてみました。どうでしょう?

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 いいハブ使って、ラジアルで組んでみる・・・。軽いしよく回る、以上!

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 リアも同じくね。やっぱりそれなりのホイールをつけるとまた走る・・・。フレームの次は足回り、ホイールですわ。

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 ダブルコグなのだが、今回悪のりして、両者に固定ギアがついている。もちろんフリーのシングルにしてもよし。

 これで、固定ギアのトレーニングだってできるよ、何もピスト車一台購入する必要なんか無い。

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 ハブに付いていた、ローラーブレーキが亡くなったので、板でキャリパーブレーキを付ける。フレームがスタッカートなので、ワイヤーは下引きにしてやると、動きはより自然になりますね。

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こいつも、先日の魔女のほうき号・・・といっていいでしょうね。フワッと浮くようにホーッと走ります。おっと、このライトはギミックです。

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 若々しくて青年ぽい、これまたイイネ。

 やはり、当店発の改造系実用車の最高峰にはレーシーな700cを使っていこうと思います。全く走りが違いますしね。安いだけの自転車が欲しい方は、他所へどうぞ・・・。

 多少高くなっても、本当の走りを体験したい!という方に向けて、今後とも一台につきワンペアでもって、レーシーなホイールを組んでいく所存であります。

 何度も言うが、やっぱり走りが全く違うわ、全く。

 改造実用車には700c!基本(あくまで基本)これで参ります!

黒パーツだらけの中の一条の光か?



 カンパケンタウロ黒のクランクであったようであります。そのアルマイトをご自分で外して見たが・・・この荒れた肌。

 どうも、シルバーパーツにしようとしたらしいんですが、頓挫・・・したんであります。

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 ブラストを浴びせたような粗い肌。この肌を下地としてココよりなめらかにしていかないと、黒アルマイトを剥がしただけのラットクランク、ラットパーツになってしまいます。

 こういう時に頼りになるのが、当店内開業の大森研魔の社長、なのであります。

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 イヤー、例によって黙々とクランクに向き合って、磨き作業に没頭しておりましたが、「今回は・・・ダメかも知れない・・・」と何度かため息を漏らしていました。

 でも何とかなるだろう・・・、いつもそうでしたし、今回だって・・・。しかし、今回の大森社長はちょっと違ったようにも・・・。

 もしかしたら、ダメかも・・・と店主も思い始めていたんです。問題はこのクランク問題がクリアされないと、今後の狸サイクルの大計画も頓挫・・・しかねない。

 確かにこのアルミの肌の荒れ方は尋常ではない、このクレーター、痘痕を削り取らないと、シルバーの輝きはえられない。

 でもここまで削ったら、クランクが痩せてしまうんじゃない?と思われるほどの深さであります。

 でも、やはり大森研魔の社長の研魔に対する姿勢は半端ではなかったわけでありました。

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 なんとかここまで・・・。

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 ようやくココまで、インゴットを越えた磨き領域まで持ってくることができました。

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 よくぞココまで、・・・よくぞココまで、もって来たもんであります。

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 ゴワゴワだったナシジの肌が、鼻の頭がしっかり反射するまでピッカピカになりました。

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 これなら、シルバーパーツとして、恥ずかしくなく、誇らしく、使うことができますね。

 黒一色の今のコンポの世界の中に、シルバーパーツへの一条の希望が見えるお仕事です。

 例えばアルテグラが、コーラスが、フォースがメーカーのブラック系を越えて、大森シルバーコンポとして利用できたら?

 シルバーパーツを待ち望む自転車ファンの期待に応えられたら?

 そんなことの実現の礎になる今回のお仕事でした。大森研魔、経も磨いています!

軽薄短小め!



 こんなハンドルっていうのが、最近のハンドルなんだそうだ・・・。

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 横から見ると、前への突き出し(リーチ)が短く、曲がりの浅い浅曲がり(ドロップ)のものなんであるが、この手のハンドルが今や主流なんだそうだ。短リーチ、浅ドロップってことね。

 マア、機材には流行廃りがあるんで、こういう傾向があること自体には問題ないんだが・・・、ただ長リーチ、深ドロップのものがなかなか無い、あっても高い・・・という事があるらしい。

 今のカーボンフレームの特徴ってなんかヘッドの位置が高く、ステムもちょい上向きだったりして、さらにこの手の短リーチ・浅ドロップだと、なんかレーサーに乗っているというより、ツーリング車なんじゃないの?と思えるくらいの非戦闘姿勢なんだよね。

 スペシャのポジションを数万円払って受けた人のポジションも、楽々ドロップポジション・・・、あえて言えば、古い人間からするとアレレ・・・、という感じ。そんなんでいいんかい?って感じ。

 一体、どういうときに戦闘ポジションに入るの?と思ってしまうんだよね。楽々ドロップの下にまた掴むところがあれば・・・なんだが、それがもちろんない。この楽々ドロップのまんま、逃げ打ったり、先頭集団にブリッジかけたり、ゴールスプリントするのかい?

 なんかピンとこないだよね。

 競輪じゃないが、腕を九十度曲げて、踏み倒す・・・というような、戦闘モードのスイッチがこの手のはやりのハンドルにあるのかなあ・・・と思ってしまうんだよな。

 ロードレースは長いんで、常に戦闘モード、お仕事モードで無いことも大いにあるが、殊ここからがレースが動くぞ!というところになると、選手はしっかり下ハン持って、走りに集中するんだが、そういう時今のポジションでスイッチが入っているんだろうなあ・・・、ちょっと不思議なんだがね、最初からそういうもんだ、という若い選手には、それが当たり前なんだろうなあ。

 そんな中、ポキさんが変なハンドル達をひっさげてもって来た。

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 イッッヒッヒヒヒ、ドロップってーのはよ、本来こういうのを言うんだよ!とオヤジ二人で上機嫌。こうじゃなくちゃ!こうじゃ!

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 この突き出しといい、深曲がりといい、こういうハンドルも選択肢として、しっかり残しておけよ!とオヤジは言いたい!

 比べてみる?

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 深曲がりの内側に、スッポリ収まるね、浅曲がり。

 他にこんなのもあった。

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 これはランドナーバーといいまして、フロントバッグをガッチリつけるツーリング派の人が選ぶハンドルだよね。

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 下ハンが外に開いているのは、四角いフロントバッグがドカンと付いても、その開きが握りの逃しになっているという寸法、よく考えられています。

 比べてみようか?

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 マア突き出しといい、高低差といい十分だよね。

 長距離乗るにはドロップが最適、と言われます。下半身は回っているのに対し、上半身が固定化しがちな自転車といわれますが、ドロップハンドルの前後高低差が、固定化しがちな上半身を流動化して疲れさせなくしてくれる。

 ツーリング車には今でもダウンチューブにWレバーが多いのは、落車の際シフターが壊れにくいというのと(STIなんて真っ先にぶっ壊れるよね)、ドロップの下ハンより、より下のレバーを操作することによる、状態のストレッチ的リラックスの意味もあるといいます。

 日東さんはガンバッて、この手のハンドルを作り続けてくれてはいるようですが、こういうハンドルもあるのよ!ということを覚えておいて欲しいのよ。

 オヤジ達より愛を込めてだ!この手のハンドル、仕掛けに使っていくぞよ!

レストアばやり いいことだわね



 ほとんどの方が、恥ずかしそうに持ってこられますが、いいんですよ!乗っていれば自転車は汚れアチコチほころんでくるんですから・・・、それよりも、しっかりメンテして、今後とも仲良く自転車とつきあって行く!という決意というか、愛情がありさえすれば。

 すごいチャノンデールが来たよ。

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 一インチ時代の貴重なキャノンデールであります。コイツを総メンテして、また最高な状態で乗っていきたい!やりますともね。

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 サビサビのヘッドパーツは打ち直しで行きます。クルクル回るよー。

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 カゴが付いてますが、ご本が好きなようで、図書館利用者ということ。本は重いよね、数度の引っ越しでもう懲り懲りの店主からすれば、本は重いものであることが身にしみて分かっています。

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 より頑丈なカゴをつけましょう。

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 横だけで無く、下からも支えます。ちょいママチャリ形式に近い・・・ですね。

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 チェーンリンク類がもうツルツル状態・・・どうしましょうか?

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 リンク総とっかえと洗浄メンテをして戻す。こういう時ひっくり返すと、らしきリンクが出てくる・・・、ものは大事にしないとねえ・・・。

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 この辺も替えるところは替える・・・。物理的に減ったものはどうしようもないんでね。

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 チェーンやスプロケですね。この辺は交換・・・あとは洗浄、グリスの入れ替え、動きの調整などです、地道だなあ。

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 当然ワイヤー類はすべて取り替えね。

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 ブレーキもオーバーホールと、シュー交換で、怖いくらい効くようになります。

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 マア、よく使いましたね・・・。この辺も交換・・・かな?。

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 多少薄くなりましたが、しなるので、座り心地は良いですよ。

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 ほとんど組まれた時の状態に戻っていると思います。

 フレームが良いので、手をかけてやる意味は大ありです。今回のメンテで掛かった銭で、新車を買っても、これ以上のものにはならないでしょう・・・。ただ新しいだけ・・・でね。

 そう、ただ新しいだけ・・・。それ以上の意味を持ったものって、他にいっぱいあるあでしょ?熟女好きの店主にとっては、ただ若いだけなんて、ほぼ何の意味は無いのと同じよね。

 生きてきた、それなりの重みを背負った、ちょっとつかれて保護欲の湧くような、そんな熟女のような自転車が街道を走っていたら、思わず応援したくなるでしょ?

 よく頑張ってきたよなー・・・、でもアチコチよくしてやったから、、これからもがんばれよ!そうやって走っている姿が美しいんだよ!

 美なる言葉があるとすれば、そういう時に使われるべきなんだ!君は美しい!って・・・。

買い換え前にちょいとワンポイント!



 この自転車に乗り続けてきた男の子が、小学六年生になり、さすがに小さくなってきたという事であります。

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 このサドル高を見ても、自力で上げて、調整してきたという感じは伝わってきます。

 ただし、限界ありで、これ以上上げようとすると。

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 こんな感じでスッポリ抜けてしまう。しかも、サドルピラーの一体式だけに、なんかこれで一巻の終わりって感じを受けるでしょう。小学校三年から乗っているし・・・、来年中学生だし・・・、そろそろ買い換えてもいいかな?と頭によぎるでしょうね。一般の親御さんなら当然でありましょう。

 こんな感じで、ピラーが短いが故に買い換えないとダメだとしたら、一体子供が成長するまでに何台購入しないといけないんでしょうか?多分、そういう乗りでこの業界は自転車を売っているんでしょうね。

 でも、まあ、買い換えとはまた別の提案でまた当分乗れるようになったとしたら・・・どうします?って聞いてみると、意外と現代っ子って、乗り続けられるんなら乗り続けたい・・・といいますね。

 親御さんも、子供がそういうなら・・・と、またドカッと経費も掛からない・・・ということで、やってみようかしら?となります。

 で何をするか?

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 これであります!

 んんん?アレ?最近見たこと・・・あるでしょ?

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 そう、先日のあの現役バスケ選手、2メートル越えの選手のポジション出しに大いに活躍してくれた400ミリ現行最長のピラーなんであります。

 同じピラーを、2メートル越えから150センチ前後の子供のポジション出しにまで使っているのは、日本狭しといえでも、あまりない事でありましょうな。

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 このくらいにして、乗せてみたところ、たたんでいた足が伸びて、それまでハンドルに干渉していた膝小僧までも伸びて、実にスイスイと動くようになりましたね。

 それを見てお母さん・・・、「アラ・・・、のれんのね・・・」と。

 子供は思春期手前の無愛想ながらも、何度も乗り降りして、それなりに気に入っていたようでありました。

 ほかに、もう少し大人仕様にという事で・・・。

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 サッカーボール入れだった子供カゴを、塾の教材のはいるものに・・・。

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 ネ、これでしめて八千円だ!サドルもレーサーのいいもん付けて・・・な。

 タイヤのインチサイズで、子供の体格と併せて売る・・・、この業界の鉄則のような売り方でありましょうが、まあ、間違いとはいわないが、それだけではないよ!ということを小声ながら申し上げたいのだ・・・。

 パーツを替える、工夫する、なんてことで、より快適に、しかもどこにもないような変な一台、しかもしかもそれって、乗り続けることを選択した君の意志によって変な一台にしてしまった、かけがえのない一台なんだぜ!

 大人になった時、そういうことの意味がちょっと分かったりすることへの期待を込めて、自転車をいじり続ける。

 ただいじっているんじゃねーんだぜ、これでもな・・・。

子のせ仕様に 両足スタンド付けます



 ルイガノの頑丈な小径車に、子のせを付けたんだが・・・。

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 一本足スタンドというのが、どうも不安定ということで、これに両足スタンドが付かないか?というご要望。

 今まで何度かあったご要望で、ママ狸んの方でも結構やって来た施工なんでありますが、こういうのは一度公表したんで、もう良いか、というのでは無く、何度も公表することによって、一般化してくるようなので、重複する内容だらけではありますが、掲載いたします。

 後子のせに子供を載せ降ろしする際に、一本足スタンドのグラグラ状態でやるよりも、両足スタンドで、できるだけ安定感のあるものの方がいいに決まっています。もちろん過信は禁物ですがね。

 ではどのように取り付けるか?ですが。

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 まずは、この手のスポーツ自転車定番のクイックシャフト、これはホイールの着脱に大変便利な機構しているために、逆に両足スタンド類をガッチリ固定する様なことを課してはいけません。

 なので、シャフト自身を交換します。長いナット式のシャフトに交換します。そこに、両足スタンドを共締めしていく。

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 ただ、このエンドの形式が、複雑な形状をしており、高低差が著しい。どこにどう爪をかけて、共締めしていくのか?取り付け部分の形状を加工していきます。

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 このようにナットで取り付けるようにします。

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 高低差などをナットやワッシャーなどで調整する事もあります。

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 このように幅の広い両足スタンドが確保できました。油断は禁物です、2歳児だって、本気で暴れたらこのくらいのスタンドの自転車だって引き倒すくらいの力持っていますからね・・・。

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 よし!完成。お母さん達の中には、いわゆる、子育て号そのもの・・・という自転車に違和感を抱いている方もいるようで、こうした一般車で気に入った自転車で子育てできないか?と考える方もおられます。当たり前といえばそうですね。

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 なので、外した中空シャフト・・・や。

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 一本足スタンドは、子育ての役目が終わった時にでも、また元に戻す際にお持ちください。フレーム自身は相当頑丈で、それこそ一生もんでありますんで、生活のスタイルの変化に合わせて、替えながら乗り続けることができます。

 子供達も育ったし、今度は軽量化して乗ろうかしら?なんて時も意外とすぐに来てしまうかも知れませんね。

いればいるほど変わっていくかも・・・

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 これは、当店の代車兼、売り物の一つなんですが。
 
 マア、こいつもよく走るんであります。

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 チネリの伝統的な色をしている、アルミフレーム。ミヤタのヤツなんですが土台がいいんでありましょうな。

 代車でお貸しすると、これなんです?一体?と、それまでその方が持っていた自転車に関する概念が一新するのか?混乱するのか?分からないような顔をされます。

 マア、走るってことで・・・ね。

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 今回コイツにちょっといたずらをしていきます。より良く走るように・・・。

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 足回りを700cにしてみました。

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 もちろん前後ともにね。そうして走ってみると。

 これがまた一段と走るわけであります。

 このリムの直径633の700cという規格は、ある意味、人類にとってユニバーサルな規格なんじゃないか?と思うんですね。

 先日のバスケ選手、2メートルを超えていましたが、例え彼にして小径車に見えたとしても、700cは普遍的なんでありましょう。

 かつて、より大きな径のホイールが試されたことはあったそうですが、やはり、レースでは700cがテッパンのようであります。これより大きくはならない。山岳や独走の時に650cはもっと試されていいんじゃないか?とは個人的に思いますが・・・。
 
 どう逆立ちしてもロードレースでは700cが主流、これはもう変わりそうにありませんね。

 そういう普遍的な意味でも、ホイールを700cにするというのは有意義なんでありましょう、だって実際に走るんだからね。

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売れたら売れたでいいんだが、売れなきゃ売れないで、いてくれていてもいい一台。ちょいと普段使いにも、調整しながら乗ってみたり、代車で大活躍もしてくれて。

 ずっと同じ姿でいると、飽きてくるのもあって、ちょっとまたいじりたくなる。

 なんかまだまだ変化しし続けていく、予感がしますね・・・。

 売れたら売れたで、売れなきゃ売れないで、いずれもよし。そういう自転車作りを目指してみる、売れたら売れたでハッピーで、売れなきゃ売れないで店にあり続けてくれてもいい、どっちに転んでもいい自転車・・・落車はいかんが、そういう自転車っていいわね。

南米よりやって来た 久々の110ミリフレーム



 名前はナンベイなんだが、九州にあるビルダーさんのフレームかと思います。それが何をどう経由してか、当店にやって来た。

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 エンド幅が110ミリ・・・、非常に癖のあるフレームなんですね。ピストブームとやらが来る前は、この手の中古フレームは一万しないでやりとりされていたような気がします。

 それがブーム到来で、何でもかんでもピストフレームなら取引されるようになり、紛れていい値段で落とされてましたね。ところが落とし物を拾った人は、大慌て。

 予定していたホイールが使えない・・・、どうしていいやら・・・、当時、自転車屋が専業に成りたての当店がいつの間にやら駆け込み寺になっていた。

 なんとかして、110ミリ用のハブを作らねば・・・、もちろんデュラエース並みの銭払えば市販品でもいいんですがね。それでも、32ホールのハブがない・・・など、色々問題は尽きなかった。

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 一般的な120ミリのハブですと、このようにはまらない・・・。左右五ミリずつ広いんでね、当たり前なんですが・・・。

 では幅を詰めて110ミリにすれば問題ないか?というと・・・。

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 このように、十ミリのシャフトでは、八ミリのエンドスリットに入っていかない・・・。そういう意味で二重苦の状態なんです。

 いえいえ、二重苦プラスにあるのが・・・。

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 前輪も八ミリのシャフトを要求してきます、通常九ミリなんで、一ミリシャフトを横に削ってやらないと、前輪すら入らない・・・、つまり三重苦といっていいんですね。

 そこで、前後ともにシャフトを八ミリに削ります。

 前輪はそれで調整して、ホイール組みをすれば・・・装着可能。

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 これにて使用可能になります。やれやれ・・・。

 そして後輪なんですが、シャフトを削って、今度は玉押しを五ミリずつ削りまして、幅を詰めなければなりません。

 古いシマノのスモールパーツカタログには、その手の幅の短い玉押しはあるんですが、今は在庫が一個限り・・・なれば作るしかない・・・。

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 調整中のなんちゃってフライス盤を使って、五ミリずつ削っていくんですが。

 書くほど簡単じゃない、かなり根詰めた仕事になります。しかも、切り子が針のように細かいので、これがアチコチに飛び火して、痛いのなんの・・・。水で洗い流しても、見えない鉄粉が手のアチコチに飛散してか、手を動かすとピリッと痛くなる・・・、これが2日ほど続きます・・・。

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 手作りの治具・・・のようなものでとりあえず高さを揃えて・・・なんとかかんとか。

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 それでできあがったハブで、ホイールを組んで装着・・・。110ミリであってもチェーン引きを入れるので正確には112ミリ幅のエンドになります。

 その辺をピッタシスペーサー等で調整し、びったりのホイールにします。

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 ホラ!手間かけさせやがって・・・!入手可能なハブも年々変わっていき、入手できたはずのスモールパーツ類ができなくなったり、また新たな選択肢が見つかったり・・・、マア、特殊な改造はいつもスリリングなんであります、だから面白い!

  とりあえず、ここまでやったので、あとは何をどう付けて走らせるか?ゆっくり楽しくご検討ください!

 ある中古ショップから、とある値段で購入して・・・、それが高いか安いかは、今後コイツとどういう関係を結んでいくかによりますので、末永くしっかりメンテしながら乗ってやることかと思います。その際の肝は常にホイールにあります、それ以外は一般部品で何とかなります、ハブを含んだホイールが癖ありなんですね。

 そこさえしっかり押さえてやれば、あとは大丈夫!

 眠っている110幅のピストフレームありませんか?起こして街道に戻してやれますよ!

借りた自転車をお返しの際には・・・



 小径・・・ミニベロですね。ミニベロは工夫によっては、ロード並み・・・くらいにはなりそうなので、ちょいと注目の車種であるには違いないが、マア、専門店も遠くないところになるので、何もコチラが気合いを入れてやるほどのことはない・・・かも知れませんな。

 勝負所となりそうなのは、やはりホイールなのかも知れませんが、リムがないねえ。

 形状等の種類がない・・・なれば、リム塗装などして、色で特徴を付けるということもできなくはない。どうしましょ?やりますか?

 その話は横おいて、やって来たのがこのミニベロ君で、どうも長い間借りていたということ。そいつを返すんで、メンテかねて、しっかり見て欲しいというご要望。

 なるほど借り物を返すのでね、そういう依頼はちょいとうれしくなりますね。当たり前といえばそうなんですが、それを自転車でも遂行してくれるなんてね、いいもんであります。

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 ワイヤー系などは典型的な消耗品。ある意味自転車の神経系統ともいえるので、なんなる取り替えだけで無く、機能も取り戻す、という意味もありなんですね。

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 ちょいと写真が小さいですが、お許しを。

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 チェーン交換もね。

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 洗浄するだけでもチェーンの動きは変わりますんでね、それが新品となると、それはそれは、もうねえ・・・。

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 チェーンを新しくすると、それの触れるところの洗浄もね、ものによっては交換も必要になることがあります。チェーンの汚れはマア、自転車の中では最もヒドイとも思われますから、それが接触するところもね。

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 洗浄と機能の改善を含めて、手間を掛けてやると、普通に戻るんですよね、自転車ってーのは。

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 ブレーキも分解掃除してやる。

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 この手のグレードに付けられているブレーキというのは、物自体はけっしてヒドイものではありませんが、ちょっと手を入れてやると、動きが相当変わるといってもいいんです。何とも、完成品出てているというよりも、一手間手前で出ていると思っていいんじゃないかな?なもんで、安いのでこうした完成車に重宝がられる・・・。調整とちょっといいケミカル、それでも変わるんですね、相当・・・。

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 目立たないけど、グリスなど入っていますよ。ガタがなくなったところで、振れも見ます。前後足がキチッと揃うと、またよく回りますね。

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 これでもちろん乗り続けてもよし、お礼の言葉を添えて、お返しするのもよし、です。

 貸した方も、それはマアうれしいんじゃないかな?そうした気遣いにね。

 これってちょっとした隙間になるかも知れませんね。やることは同じメンテであっても、借りた自転車をメンテして返すという隙間・・・、というか物語といっても良いかもしれませんね。

 衣類を借りたら、当然洗濯して返すでしょ?自転車だってそれと全く同じです、お返しする時には洗濯ならぬ、総メンテしてかえしてあげましょう!なんてね。

 丁寧に、自転車を取り扱っていく、そういう下地を作っていく、という地道な仕事も大切ね。華やかなだけが仕事じゃない・・・。自戒を込めましてね・・・。

旧車の神様か?自転車の集まるところ



 当店のお客さんの中に、自転車の神様に目をかけられている人っていますね。自然とそこに自転車が集まってくるような人なんであります。

 またもって来ましたか?どうしたの?エエ、また偶然いただけまして・・・。

 または、自転車の貧乏神さんが付いている人も居た。これ乗れるかな・・・?というような自転車ばかりが集まってくる人。当然当店のような物好き自転車店との絆も深くなりますね。ある意味神様からの課題かのように、今度はこれが来ましたか・・・、さてどうしよう?と来る。

 貧乏だろうと何だろうと、神様からの贈り物であれば、これはなんとかしないとねえ・・・。そんな自転車にアチコチいじっては、いらんものまで取り付けて、なんとか三国峠を越えさせて、新潟の堀之内までぶん投げたことなんかもあったよね。

 今回ご依頼の方も、裏には確実に自転車の神様がいるようですな。しかも旧車系の自転車の神様かな?

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 なにがすごいって、こいつは初期マウンテンってやつで、フォークコラムが一インチだということ。一インチのマウンテンバイクなんて、マア、完全な絶滅種でありますね。

 シフターもwレバーをハンドルに移植しているだけの旧式のものだしね。

 そう、旧式だけに、できる限り旧式のパーツを活かして、再生して欲しいといこと、マアそうだよね。

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 チェーンリンクが、バイオベース。今新たな形で復刻しつつある形式でしょうね。理論的にはペダリングのトルクが一番かかる、二時から五時の間を長くするために、それに併せてチェーンリンクを楕円状にするという発想。

 円回転のペダリングをよしとする立場からすれば、言語道断・・・なのかも知れませんが、今またこの手の発想がより巧妙になって復活しつつありますね。

 一枚が相当高い・・・。しかも楕円の種類が何種類かある、多分乗り手の脚質に合わせて、ということなんだろうが。

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 単独で営業が当店にもありましたが、ではその脚質を分析する装置というか、何らかの形式があるんでしょうか?というメールを最後に、お返事いただいていません。

 ちょっと面白そうな気もしましたが、チェーンリンクが楕円だと、フロントの変速効率に影響は出てくるんじゃないか?なんてことも考えた。

 洗浄と磨きでイキイキと復活。

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 かなり疲れた感じのブレーキですが、磨きと消耗品の交換をしてやると。

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 マア、こんな感じになるんですね。時代を背負っているパーツなので、そのまんま生き返るということの意義は小さくない。

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 リアだってね。

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 カンチレバーなんで、いかにもカンチ的に効けば良いわけで、マア、急ぐ旅でもあるまいし・・・。

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 今のスプロケの巨大化といったら、すごいですね。前三枚を無くしていこうとする中で、必然的にそうならざるをえないんでしょうが、余りのデカさに、ホイールに電動システムでの入ったのか?と思うくらいです。それから比べれば、こんなのかわいいわね。

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 灯油どぶづけ、アルコールでの吹き飛ばしなどを繰り返し、洗浄しましょうね。

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 ワイヤー回りもすべて交換して、滑りもよくしますと、快適に動き出します。

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 よし!街道だ!

 旧車系の自転車の神様はゴーサイン出してくれるかな?

 マウンテンには余り愛情のない店主であっても、一インチで健気に走っているのを見れば、やっぱりハッとする。しかも革サドルなんかを付けて、余裕アリアリで走っていると、乗っている人との相性みたいなものだって気になってくる。何考えてんのこの人は?なんてね。

 面白い人が居るから、面白い自転車がある、その逆では全くない。いや、その前に自転車の神様がいるのかもねえ・・・、知らねーがね。

背高号の納車 物干し竿だな



 とりあえず、ドロップ化したんでありますが、これで本当ポジションが出るものか?いや、出るわけないよなあ・・・と、色々悩んだんでありますが、本人居ないところでいくら悩んでも仕方なし、しゃーない!納車の日にかけることにしました。

 なんとか、このフレームでできることをやってやろう!とね。

 で、事前にサドル高を測ってみると、この状態で80センチ。単純にいって、店主のサイズよりすでに8センチ高い。

 しかし!実際に座らせてみると・・・、足をたたんで乗っている。いや、サドルに跨がった瞬間、床にべた足がついている・・・。

 足のサイズも三十センチ越え。つまりレッグの長さプラス、フットの長さが加算されるということ。

 このシルバーのピラーでどこまで対応できるか?を伸ばしては、乗らして、伸ばしては乗らして・・・を繰り返し、どうやってもコイツでは適性の高さには持って行けないと判断。

 ちなみにこのピラーの長さが300ミリ・・・。それが歯が立たない。

 そこで、当店所有の最長ピラー400ミリもので対応を考えるが。コイツの系が25.4というもの。この手のスポーツ自転車の内径は27.2が今や標準・・・そのままではガバガバなんであります。

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 緩ければシム噛ますしかない・・・。そんでもって、また長さの調整をして、一体何センチまで伸びたか?

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 なんと九十センチ・・・ですよ、九十センチ・・・。

 ただ、やっぱりと言いますか、なんと言いますか、水をえた魚?のように、足回りのポジションがきっちり出たんでありますよ。

 想像つくと思いますが、700cの自転車が小径車、ミニベロに見えますがね。でも、たたんでいた足が伸びて、何ともすがすがしくノビノビと乗っているんであります。

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 彼のサドルを持つ右手の高さに注目!恐るべし現代っ子、この体で八十キロ台の体重ですから、動ける体です、もうこの体だけで才能でありますな。

 あとは・・・、柳さんがステム作成に手を出し始めたら、長さ自在、角度自在のステムができはじめたら、これはまたすごい展開でしょうな。

 彼にもいっておいた。この長いピラー、2メートル越えでも、なんとかポジションを出そうとすれば、こんなもんだ。回りに長身の子達がいるだろう?低いピラーで、乗りにくい場合には、なんとかするぞよ。

 またバスケにしろ、バレーにしろ何にしろ、膝を壊しやすい競技では、そのリハビリは自転車でやらないか?っていういつもの提案・・・という名のごり押しもしておいた。

 「体育館で球拾いしている暇があったら、ポジションの出た自転車で、5時間軽いギアで流しておけ!」なんていう先輩になる、指導者にならないかな?なんてこと考えながらね。

 自転車はもっと他の競技のためのトレーニングになるはずだ!クロストレーニング!そのための、ちょっとした先鞭になりそうな気配がする・・・、かの選手はごり押しオヤジにはちょっと困った顔していたがね。

 でもマア、来るべき人がまた来たね。細々でもつながっていけば、自転車の可能性はまた深く広くなるはずだよ!

2メートル?



 700cのホイールが小さく見えるということは、デカイフレームであることが分かります。

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 ヘッドチューブが長いねえ・・・。ホリゾン換算すると620くらいはありますね。

 それでも小さいかも・・・という、乗り手。

 来ましたわ!身長2メートル越え・・・、バスケの現役選手なんだと。それが細い、身長がそんなにありながらも、八十キロ台というのが、もう才能だよね。

 そのせいか、膝に故障はないらしい。

 元々はフラットだったこの車体をドロップ化していく、という施工依頼だったんだが、いつものやつで、施工前の写真がない・・・。

 またやっちまった・・・。

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 手元変速8*3でやってみたんです。クラリス・・・悪くはない。

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 リアディレーラー付近に変更なし。

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 フロント回りも変更なしなんでありますが。

 やはり、相性といいますか、変速効率はいいとは言い難い組み合わせのようであります。でもマア、できなくも無いという事で、癖の範囲になりますな。統一コンポはそういう所が整っていますが、組み合わせコンポの場合には、それはそれは癖アリアリなんで、そんな癖までかわいい、と来たらあなたも立派な変態さんの一人となります。

 でもマア、今回はこんなコンポの組み合わせだの、癖レベルのことよりもポジション出しをどうするか?ということが重要な気もしますね。もちろん根本的なフレームのサイズはいじれませんので、あとはパーツ類でできる限りのことをどこまでできるか?って殊になるかな?

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 体は長くとも太くはないので420のハンドルで十分でありましょう。

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 現存するほぼ最長のステム130ミリ。多分それでも短いかもね。

 トップチューブが600ぐらいでステムが130ミリ。さて、より腕と体を長く使うには?

 すでにこれ以上先に延ばすことができないとして、あとできることといえば・・・、後に伸ばすことか?

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 これ、フィジークに似た後ろに長いサドルなんだが。バナナサドルとはいかないまでも、後ろに長いサドルはそれだけ、長くサドルが使えるという利点がある。

 いわゆる後乗りをすることで、前にこれ以上伸ばせない状態や腕を後にのがしてやるという発想ね。

 後乗りって、今流行らないそうですね・・・。今の主流のカーボンフレームってーのは、前のりでガシガシ踏むのがトレンドらしく、確かに前剛性はすごいよね。

 しかも、ヘッドの位置が高い・・・、ドロップ握っても戦闘モードかよ?ってなもんで。

 マア、それは良いとしても、どうも落車が多いよね。プロレースでも多いらしいですね。

 ブレーキの効きも良くなってきて、ディープホイール全盛で横風の影響も受けるようになり、マア色んな要素があるんでありましょうが。

 なんかもうちょっと後ろに重心残してみない?なんていうオヤジの助言なんてもんは、もう古い!ってなもんで相手にもされないんだろうなあ・・・。

 例えば、今のステムを二十ミリ短くして、欲を言えば角度もすこし下げて、サドルを後ろにズラしてみる・・・なんてポジションは古いんだろうなあ・・・。

 マア、柳サイクルさんも来てくれたことだし、この辺のアヘッドステムの細かい角度問題なんて、ポジションを重要視する人にとっては救いの神になるかもね、なんて予感がします。

 軽いだ、カーボンだに拘る人はもう仕方ないんで、そちらに行ってもらって、本来のポジションに言及する方のみ、クロモリステムで行ってもらう・・・、色んな角度と長さを試してね・・・。

 マア、今回は2メートルという長身中の長身の方にできることをするということなんだが、もっと色々とポジション等に全般的にかつ具体的に助言できるよう・・・、展開していきたいですね。

 しかし、バスケやバレーなんて、膝に負担が掛かるスポーツ、そこから2メートル越えの選手が来てくれて、ドロップハンドルの自転車を乗ることに・・・。なんか考えていたことが、形になりつつある予感というのは、面白いですね。

 柳さんも来てくれていることだし、やってまいりましょ!

やっぱり足回りは圧巻だね



 アレ?この車体は当店を一度通過したものだっけ?

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 サドルとシートポストは、交換されている。しかも、しっかりポジションが出ていることを示している。

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 このステムも、その突き出し量も実用車のデフォルトではあり得ない。しっかりポジションを意識して乗っている・・・ということを意味していますね。

 と、この状態で持ち込まれたものなんですが、ここまではこの持ち主の方はご自分でやっておられた、ということなんですね。実用車もママチャリだって、しっかりポジションを出してやると、驚くほど走るようになる、というのが少しずつでも定着してきたのかな?とニンマリしたくなりますな。

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 ここまで自分でやりながら、なんで来たか?というとホイール回りの大改造を狙ってのことなんであります。この一般的なホイールを、レーシングものに交換したいというご希望。

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例えば、こんなのに履き替えてみる。

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 どうしても泥よけを浸けて欲しいというので、ハブナット仕様のものにします。

 前輪は、マア・・・ポン付けに近いようなもんなんだが・・・。

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 後輪となると、簡単にはいかない。

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 内装三段のハブ、向こう側にはローラーブレーキがついている。

 コイツを外装の多段にしたいと言うことになると、ディレーラーを付けて、ブレーキを外に出す・・・なんて合わせ技をやっていかないといけなくなります。

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 台座付きのリアディレーラーがある、というのは便利なもんだ。ディレーラー自身を特定されると、別形式で付けないといけなくなりますが・・・ね。

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 泥よけ越しのリアキャリパーブレーキ。フレームがスタッカートだと、こうした下引きにしてやるとワイヤーのラインに無理がなくなります。

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 このハンドルのシフターが交換されます。

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 前後にディレーラーを付けつとなると、通常役あるフラットバー用のシフターにすればいいかと思いますが、今回はリアのみで、1本。ブレーキレバーも付いているし、バーエンドもポジションを意識して付けているところから、折角のこうした利用者独自のセッティングをシフターのために壊すようなことはしたくはない・・・というと、まずはこのような大人しい取り付けになる・・・わけであります。

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 そして最後に、多段になってギアの幅ができたということで、土台揚げをしたいということで、前ギアの歯数を変えます。

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 チェーンガードも付けての大盤振る舞い・・・。さぞ歯ギア比の幅も増えて、行く距離から何から、変わっていくことだろうと思います。

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 撮影時間の太陽の関係で・・・背景はごめんなさい・・・何だが・・・、独自の雰囲気で、シレッと走る気満々な奴が居るね・・・という存在感。

 カゴ付きというのが牙を隠しているが、隠しているだけで、いざとなったら、なめてかかったロードなんてガブリ!と噛みつくよ。

 イヤー、仕様の分からない自転車がまたできた。やっていながら、自転車は自由なり!安全でありさえすれば、自由なり!と思いますなあ。

 店主らに使命なるものがあるとすれば、このような「一人に一台!」を作ることなんでありましょう。

 なればまずは聞くこと、聞くことからのみ始まるんでありましょう。

 野球がピッチャーの投球以前に、キャッチャーの構えから始まるように。

今年も 田麦山ロードレース 先導役仰せつかります

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 今年で田麦山ロードレースはなんと、三十一回を迎えるということです。行政等の大きなサポートもなく、新潟の小さいな村で、村の力で継続してきた大会だそうです。

 店主は何回くらいから、お世話になってきたんでありましょうか?あの中越地震の時でさえも、中止にならなかった大会であります。

 ここで自転車先導させていただいて、これまた何年になるのかな?

 当初は、先導ライダーを集めるのに大変苦労したもんであります。

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 近年は、東京電機大学のサイクリング部の学生さんが大変積極的に参加してくれるので、その辺大変助かっています。

 今年も十三名の参加をいただくことになりました。そしてその内の七名が、東京より自走で向かうとのことです、元気が良いねえ。

 正直、まだ店が新店舗としても軌道に乗ったとはいえない中、土日を空けるのは多少きつかったといってもいいでしょう。でも、学生さんの方から、「今年のロードレースはいつですか?」と連絡をいただきまして・・・。逆に、元気づけられたね、地元の担当の方に連絡すると、「待ってました!」とばかりの返事。

 これは行かないと!ということですわ。折しも新潟の師匠が亡くなって、約一年。昨年三十周年を迎えた大会の一週間後に亡くなりました。

 そういう意味で、追悼の大会でもあります。地味にもがんばらないとね。

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  ということですので、店主に限って、この11日、12日の土日は店にはおりません。

 代わりといってはなんですが、昼過ぎ頃より、必ず誰かがいるような態勢にはしておきますので、自転車等の引き取りや、ご依頼などに関しては、できる限り対応させていただきますので、合わせてよろしくお願いいたします。

 また、草と緑の匂いの田麦山を自転車で走るか・・・と思うと、それもまたいいわ、と思う。

 色々とご不自由おかけしますが・・・、よしなに。

治具の続報! もっと痒いとこへ!



 先日当ブログに、治具について一筆申し上げたばかりでありますが。実はあそこで作っていたのは、ショートバージョンであります。

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 ステンレス棒の長さはたかだか300ミリ程度。で、これと同時に実はロングバージョンも作成していたんであります。これが冒頭の写真に写っているやつで、コイツのステンレス棒の長さは700ミリ以上あります。

 ショートバージョンのものは据え付けの万力に噛ませるやつなので、柄は短い方がいい。では、なぜロングバージョンが必要か?というと、こいつは塗装ブースで使用するもので、塗装ブースには据え付け万力がない所に起因します。

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 このように、床に移動式万力をおいて、そこにステンレス棒を噛ませて、仕掛け塗りや研ぎ出しを行いますので、ちょうど店主の仕事がしやすい高さにまでフレームを持ってくる必要があり、このように長くなったということなんであります。

 そうなると、足下にある万力を締めたり緩めたりしながら、母材=フレームの向きや角度を変えていく必要が出てきます。足でやらないと意味が無い、一々上を片手で押さえながら、もう片手で体を屈めて万力を緩めてしめてをするなんていうのは、効率悪いですからね。

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 通常の万力は、このように回す部分に貫通の穴を開けて、そこに可動式の1本棒を通して、回しやすい状況を作りつつ着脱をしてゆくんですが、当然足は手と比べると、不器用であり、立った状態の片足で微妙な強弱を付けるには、1本棒では難しい・・・ということが分かったんであります。

 ウーン、どうしようか・・・。そんな折、同級生の奇跡の技術を持つ青山自動車工業の青山君が、ミシンを運んできてくれたんですね。

 次元は全く違う高レベルで働く彼ではありますが、やはり機械周りなんかを見ると燃えるようで、鋭い質問が飛んでくる、そんな会話の中。ある機械操作の際、もともとはL字の操作棒が付いていたんだが、母材の加工過程を見ながら使うには、連続してその姿勢がキープできないため、L字ものを外して、円状のハンドルに替えたら俄然使いやすくなった!ということを聞いたんであります。

 なるほどそういうものか。使いにくいものを我慢して使うのではなく、より使いやすくできるように改造する・・・。できるんなら、そういうことをした方が、仕事の質も上がるし何よりも楽しいはず。

 そこで、万力のこの部分を外して、果敢に改造へ!

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 元々ついている横穴の垂直にもう一つ穴を開ける。

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 そこに横棒を1本通すと、このようになりますね。

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 一文字から、十文字に当然なるんであります。

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 マア、多少の前後はついてしまうものの、まあ、いいわ。コイツを万力に戻して、足でどう使えるか?

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 実験開始であります!

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 こうやって、ギュッと圧をかけて締める。もしこれが一文字だったら・・・、足を相当上げないと、踏めませんね。

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 逆に緩めてみたり・・・、これが一文字だけだったら・・・。挟む物は三十ミリのステンレス棒なんで、そんなに広範囲の動きは要求されないんだが、限定された中で微調整ができる用にするためには、やはり一文字より十文字!

 確か十文字はアトランタでメダリストになったっけ?なんてね。

 より痒いところに手の届くよう、今後とも改良し続けていこうと思いますわ。良い仕事の裏には、やりやすい環境・・・なんでしょうな、きっとね。

持ってる自転車をシングル固定



 GTのマウンテンバイクをお持ちのようで、コイツをどうにかして・・・、シングル固定にできないか?というご要望なんであります。

 まず、よーく車体を見ないといけません。

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 これがホイール?

 ウーン・・・・、なるほどねえ。

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 ラッキー・・・、ボスフリーだよ。シングル化には構造上は簡単にできるんだが・・・。

 ただし、ホイール全体をいじってバランスを確保しないといけないという、地味な手間があるんですね。

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 エンドは・・・?なんだよ、ストドロでやんの・・・。ホイールの引きシロがないんもんで、テンショナー無くして、コイツでシングル化するのは、面倒あり・・・なんですね。

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 前がマウンテンだけに、三枚のクランクが付いてますね、コイツを活かすか?それとも殺すか?ですね。

 予算は抑え気味・・・、だとすれば・・・、ありものでやってみるというのもありかも・・・知れません。

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 ディレーラーとってスッキリしたはいいが、チェーンがたるんでいたんじゃ、話にならない。

 前のクランクの歯数との間で、ちょっきりピッタリのものを決める・・・しかない。

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 ボスフリーは外して、そこに固定ギアを単に嵌めるだけでは、大抵チェーンのラインが内側に寄りすぎてしまうわけであります。

 なれば、スペーサーなどを移動して、少しでも外側に小ギアの位置を持って行くんですね。

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 なんと、クランクはそのまんまのものが使えましてね。ギア比は2.チョイ。実用車レベルのギア比なんで、意外と転がすにはこれでいいという感じです。

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 三枚の内、センターのみを使用してます。何ならアウターの歯を落として、角磨けばバッシュガードになりますね。

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 シフターはいらないのでワイヤー外していますが、ブレーキレバーと一体型なんで、それ自体を外すわけにはいきません。

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 できました!パーツ代はほとんどかかっていませんが、手間がすごい。次から次へと出てくるドミノ対策がありましてね。

 でもマア、無駄にならずに、一台のマウンテンが、今度は改造固定車となって走り続けることになる。

 乗ってみたら、面白い車体です。近所を流すんなら、これで十分じゃない?というくらい緩い、固定自転車でありますね。

 緩いロードがあるんであれば、緩い固定もあってもいいかな?緩さから入っていくる人が増えれば、またいい固定のマイナーブームができますし、その中からまたいいペダリングの走り手ができる・・・かもしれません。

 隠れ固定乗りをこの世に仕込んでおくこと・・・、これも店主の仕事の一つだなあ・・・。

パクりどうぞ!治具完成!



 三十ミリの直径を持つ全ネジです。

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 これは直径三十ミリのステンレス無垢棒です。何すんのか?見ていてください。

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 無垢棒の一部を切り取ります。といっても、結構重いので、切るのもたいへんですね。

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 で裏に穴開けます。

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 全ネジの中心に穴を開けます。旋盤でやれば中心に穴は空くんですが、ないのでボール盤でやって来ます。空いた穴にタップでねじ穴を切っていきます。

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 そのねじ穴に、六ミリのボルトを打ち込むと、こうなりました。人によっては、溶接でやるそうですが、ステンをロウ付けでやるのはちょいと大変ということで、今回はボルト止めにね。

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 よし!これで土台ができました。なんだか分かります?

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 三十ミリの全ネジにはいるナットってあるんですねえ。取り寄せには時間が掛かりました。

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 そしてワッシャーを嵌める。分かる人はそろそろ分かるかしら?

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 そして反対にもワッシャーとナットを入れる。この間にある物を挟みます。

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 このようにね、フレームのBBソケットに全ネジを通して、ワッシャーナットで挟んで固定するんですね。そしてステンレスの無垢棒を万力に挟んで固定する。

 そう、フレームを万力に固定する治具、といっていいかな?
 
 万力にフレーム固定するなんていうのは、わざわざこんなものを使わなくても、それこそBBソケットを挟めば良いんだが、微妙な角度が確保できないという、弱点があったんですね。

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 こういう状態で使いますので、まずこの掴み方でステンレスの棒は360度回転できます。でも、万力自体も360度回転するので、これだけではさして画期的ではないんであります。

 本領はここからです!エッヘン・・・・。

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 単なる360度という回転角度だけでなく、万力のスリット方向に合わせて、軸自体の角度を付けながらの360度回転が可能になるということ。

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このように倒すこともできる、しかも無段階に・・・。

 この意味が分かる方は作業系のお仕事をしている方などかと思いますが、研ぎ出しや、ガラスがけなどの仕事をする際に、こうした微妙な角度が無段階に出せるというのはすごい重要なことなんであります。

 しかも万力でとめているので、それなりの強度があるので、フレームに対して、両手で一定の力をかけた仕事ができる。

 片手でフレームを押さえて片手で研ぐなんてことは・・・時間もかかるして、疲れるし、研ぎにシャープさが産まれない。マアろくな結果にはなりません

 どうしたら、あるもので理想的なものができるか?なんてことをうつらうつら考えながら、材料屋のカタログなどを見つつ・・・、仕事仲間の意見なども聞きつつ・・・やっている内にこんなものができあがった。

 もちろん改良の余地はあるかと思うが、まずは思っていたことが実現、こいつを使いこなしながら仕事を進めていこうと思いますね。

 仕事をするならより良い環境・条件でできるように、手を抜かない・・・、これが新店舗に来てからの店主の願のようなものなのでありますが、ゆっくりながら着々ときているかもな、という実感自体は悪くはない・・・。

 まだ、やれる余地があるなら、できる限りのことをして、仕事の精度を上げる、これからも続けますぞ!

ママさん達の合い言葉は 「打ち首」・・・



 イヤー、自転車というよりも、一つの構築物に見えてきます。見えるだけでなく、引いても非常に重い。

 重いこと自体には、それなりの合理性はある、こどもの体重に即左右されないという意味ではね。でもまあ、重いことには変わりない。通常この手の重量自転車には、電動アシストが付いているんだが、コイツにはそれもない。

 ご苦労様・・・と言いたくなるような車体なのである。

 コイツをもって来たお母さん、子狸が通っている東ふしみほいく園でお世話になっている友達のお母さんなのでありますが・・・。

 「どうしましょう?」というコチラの質問になんと即座に、

 「打ち首でお願いします!」とキッパリ・・・。イヤー、うれしかったねえ、ちょっと定着した感じと誤解しちゃうよね。実はこの前に同じほいく園のお母さんの自転車を打ち首にして、大変快適だという話が回っていたようで・・・、それで来たようですね。

 ちょっとした定着、恐るべしお母さんネットワーク・・・。この「打ち首」・・・、言葉としては相当まがまがしい言葉ではありますが、比喩として一般名詞クラスになればなあ・・・なんてこと思ったりします。

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 すごいよね、この質感というか量感・・・。床屋の椅子に匹敵するようなごっつさですわね。

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 分厚いプラスチックで頑丈に作られています。これを解体するとしたら、マア、大変なんだわ。それだけに重い・・・、ひたすら重いんであります。

 このアンジェリーノの前椅子をハンドルごと外して、通常ハンドルに交換すること、これをして「打ち首」と申します。

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 この構築物子のせを外した後の、ハンドル。意外とスッカスカでしょ?

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 ハンドルごと引っこ抜くと、こうなっていて、通常のステムを入れるフォークのコラムの穴がある。これは通常自転車の全く同じ構造をしているので、ココに通常自転車のハンドルであれば、なんでも使えることになります。

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 例えばこんなハンドルを付けることも可能になります、つまり、一般の自転車に近い形に戻してやることができる、以上!なんだよね。ちっとも難しいことではない、面倒と手間はかかるがね・・・。

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 ハンドルに、ブレーキレバーやシフターを戻してグリップを付けてやります。

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 首振りのシフターはハンドルの構造上、左に移植・・・、ってただそれだけなんですがね。

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 空いたところに通常のカゴをつける・・・。もったいないからね。

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 曲線の下支え。いいライン・・・。

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 ハイ!普通の自転車として再生!手間はかかるがなんて事無い改造だよ!近くの自転車屋さんに話だけでも持ち込んでみたらどうですか?

 できない、といわれたら形式上・原理上できないのか?それとも自分の技と発想ではできないのか?聞いてみて。前者だったらだましか、勘違い。後者だったら正直者であります。

 「打ち首」なんて、確かにまがまがしい言葉でありますが、先祖達が相当の首狩り族であったものからすれば、こうした形で継承すること自体は、まがまがしくはない・・・。

 「保育園も卒園したし、そろそろわたしのも打ち首しようかしら?」なんて自然にこんな言葉を使って、依頼が来るようになったら、いいなあ・・・。自分の使うものに関して選択肢が増えるということ、それ自体は良いことだと思うよ。

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 トリャ!!!

改造マークローザ オーナーズクラブ発足!



 やっぱり予感があたりました。当店とは因縁の車体、マークローザですが、コイツをいじりだすと、どうも裏でその持ち主達がざわめき始めるんであります。

 おう!そうきたか・・・。いや、まだまだだな・・・。今度は、・・・してくれようぞ!これいただきだな・・・。その手があったか!次は俺の番だ!

 というようなね。改造マークローザオーナーズクラブなんてうい会を作ったら、盛り上がったりして。

 そしてこれもまた、軽量化なり何なりのミッションをもって来てやって来ました。ただし!財務大臣の奥様目くらまし作戦というのもあり、今回は段階的な手入れとなりました。

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 今回の一番の変化がココ、予算の関係もありまして、前後でいうとココのみ交換ということになりました。

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 700c化ね。これでタイヤから何から選び放題となります。

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 ついでにシングル化して、シンプルに持って行く。


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 ザッツ!ママチャリ的サドル、やる気なしというこいつがね・・・。

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 エンジンである、人体と車体との結節点として重要なパーツとして生まれ変わる・・・、って役割は一緒なんだが、積極的使用というところが全く違う。

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 キャリパー化して、メンテも楽にします。簡単にホイールの着脱ができるようになりますからね。

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 あとはこうしたいらないものから外していく・・・、いらないといっても、走ることに直接影響しない、という程度の意味ですよ。

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 はい、予算の関係で今回はまずはここまで!
 
 本当、後と前で、新旧ガラリと違う雰囲気です、後から徐々に走る気が忍び寄っているような感じにすら見える。マア、持論にて、くどいようですが、やはりどうせ走るなら、ただの走りよりも、快走の方がいいに決まっている・・・、これは老若男女にとっては普遍的な課題かと思います。

 それが各々、どのように違うか?は大いにありながらも原理は快走を目指すべき!

 しかし、非公認オーナーズクラブの会員さん達が、またもどよめきそうな展開になりそうであります!

変態さん大展開!フツーではいられない人たち・・・



 こいつが化けるんだよな・・・。

 当ブログを頻繁に読んでいただいている方は、アア、またはじまったか?と、どうせ思っているんでしょう。

 ハイ!そうです、また始まりました、パワーアップしつつあります。その内、一つのジャンルとして、層として、定着するかも知れませんね。

 どんなコンセプトだろうなあ・・・、今どうか知りませんが、一時「エロかっこいい」なる形容詞で売り出ていた方がいましたが、なぞらえていえば、何だろうなあ・・・。

 「バカ」+「速い」で、「バカ速い」・・・、ちょっとというかだいぶダメだな。「バカ」というのは時にVERYの意味とかぶるので、例えばバカウマは「非常にうまい」となってしまいますもんね。

 さすれば「バカっぽい」と「速い」で、「バカッぽ速い」なんてどうだろう?「オバカで最速!バカッぽレーサー!」とか。

 マア、なんでもいいが、ポソッとそこにものがあっただけでは、何らかの物語がなければ、ものは単なるものにすぎないのであります。なのでこうしたコンセプチャルな袴を履かせてやる必要がある。

 偶然にできたものというのも面白いが、アチコチ外しながらも最終的に狙ってできてきたものには、それなりの物語がある。そうした物語は、時にそのものを差し置いて一人歩きもしがちなんだがね。その両者のバランスが微妙に取れているものが、面白い。

 そうした一台の典型になってくれればなあ・・・なんて思ったりします。

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 今回も足回りが圧倒的なんであります。こんな普通の車輪がね。

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 こんなになっちまった・・・。ディープホイールの高さは50ミリ近い・・・、大盤振る舞いだね。

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 ハブだって、シールドだよ・・・。

 回り出したら止まらない、横風の影響も生意気に受けるんです・・・。

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 もちろん外すものは外す・・・。

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 また今回の思い切りは、ココにも出ています。

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 もうここまで来るとカッコいいやら、バカッぽいやらであります。一見はカッコいいよ、でもなんでそこまで?と考えると、後ぎきでバカさが湧いて出る。

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 この辺なんかも予算内で、収めますんで。

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 こんなんで十分、いらないものもないしね。

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 この辺のゴッタラも外して、交換してんだね。

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 シングルフリーのこんなのにするわけだ。全体が軽くなったから、スルーッと前に出るんだよなあ・・・こいつがね。

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 マア、一定のスピードが出るとなれば、大事になってくるのはブレーキだわね。

 それと、エンジンと車体のセッティングに大事なところがあったね、サドルだ。

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 400ミリという手持ち最長のピラー付きだわな。
 
 そうこうしている内にできあがったのが、バカッぽレーサーなのであります。

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 オオ!カッコいい!と思った方と、アーア、やっちゃったわこれは・・・と呆れている方と、どっちが多いんだろう?オラ知らねー・・・。

 でも、意外とカッコいいんだよね・・・。乗っても前に進みやがる・・・。どうしよう・・・。

 かつて、スペシャか何かで、かなりスローピングのきついピストがあったことを思いだした。なんかこいつもちょっとにてたりしなくもない・・・。バカっぽさが足りなかったか・・・、いや、バカには違いないんだが。

 ということで、これらを一つのジャンルとしつつ、まだまだ今後も展開していくんだと思います・・・、そういう意味で変態さんいらっしゃーい!なんであります。

 バカも真剣にやれば、なんかのアピールになるんだよ、なんかのね・・・。

※5日日曜日は、狸サイクル、フリマであります!出店、来店、お待ちしています!もちろん自転車屋のカレーも出るよ!まきで炊いたご飯でね!

新店舗を知って あれから一年・・・



 ちょうど一年前の今日、店主は不動産屋さんから紹介された、現店舗の物件を知ったんであります。

 その年の7月いっぱいで杉並の仮店舗を出ることになっていたんでありますが、2月からの物件探しが外れ続き。不動産屋さんには大変恵まれていたんでありますが・・・。

 6月の頭では、倉庫を借りてそこに一時荷物を預け、あとは実家より、再度気合いを入れた物件探しかな?と腹をくくりつつあった6月。

 そこに舞い込んできたのが、この物件。マア、地獄に仏とはこのことかと思いましたね。まさに、店主らのための物件と、舞い上がりましたわ。

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 今や、鉄箱、柳箱ができまして、様相が変わって参りましたね。お陰様で・・・。

 内見が済んでから、申込書を作成し、保証人を探し、提出してから内定いただくまでの二日間は長かった・・・。もしこれでダメなら・・・、マアそれも仕方が無い・・・、とおもいつつも。

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 最初はこんなに殺風景だったんですね・・・。

 内定が来た時には、マア、欣喜雀躍とはこのことで、まさに小躍りでした。それから、内装、外装の見積もりを取ることを引受、富新さん、小林工務店さんにお力を借りて、段取り付けながら、6月の終わりに正式契約・・・へと至ったわけです。

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 何、一年前のことを感慨にふけっているんだ?と思われるでしょうな。マア、それだけ大変なことだったわけでありますわ。

 正式契約が済んでから、今度は引っ越しの手続きを取りまして、店のものは青山自動車さんの車を借りて何往復したことでしょうか?

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 そして、家財の引っ越しも、すごかった。二トンロング四台・・・。

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 広い広いと思った敷地にも自転車の波が来ていますねえ。これらをまた効率よく収納すること、テント状の屋根も賭けていかないとね。

 大工仕事も済んでいなかったのにもかかわらず、新居になぜか九州から居候親子が来ていたっけね。床を直している最中、所によっては一階が見えるところを渡って風呂に行くなんて事してました。

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 本当に色んな人の手を借りて、今が成り立っていますね、有難いことであります。

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 まだ完全に落ち着いてはいませんが、でもなんとか、やっていけるようになっています。

 本当に少しずつですが、細かいところにも妥協せず、精度の高い仕事ができるように、日々研鑽している最中であります、これでもね。

 亀田輪業さんからの引き継ぎもありまして、また子狸の通うひがしふしみ保育園のご縁もありまして、地域にも少しずつ認知されてきている予感がいたします。
 
 まだまだ、大変なんですが、それでもなんとか踏ん張って、やって行けそうな気もしますので、月並みながら、今後ともよろしくお願いいたします!

マビックさんもよくやるなあ・・・



 マビックのRsysというホイールが持ち込まれましてね。

 どうやら譲り受けたということです。細かいエンドパーツが抜けていたんですが、問い合わせてみると、一個から取り寄せが可能であるそうで、さすが・・・であります。

 もちろんけっして安くはありませんがね・・・。

 マビックを扱っている、アメアスポーツさんとは契約関係はありますが、商品としてのホイールを扱える身分ではありません。せいぜいリムとスモールパーツのみ・・・という契約関係なんですね。

 マア、当店には手組完組という最強のラインナップがありますんで、何もマビックの完組をありがたがって、取り寄せることもない。

 どうしても完組っていうんなら、カンパだフルクラムだ、シマノだヘッドだと、それなりのものを取り寄せれば良いだけのこと・・・なので、その辺は問題なし!なんであります。

 そんなことより何よりも、大事に使い続けたいと願う、完組ホイールのスモールパーツや調整工具が取り寄せられるということの方が、ショップとして数倍うれしいんであります。

 当然のことながら、マビックさんにはそういう制度が整っている。完組取引のない当店でも、そういう取引はできる、マア、顔は立てていただいている、ということなんでしょうな、ありがたや。

 今回のスモールパーツ類も、ファックスで図面などのやりとりして、正確に間違いの無いような、丁寧な対応でありました。

 と、それだけでなく今回は前輪の振れ取りの命も受けていたわけであります。さて、なんじゃこれは・・・と。キシリウムかと思いきや、スポークがカーボン製というRSYSというものでありました。

 カーボン製ということで、ポッキーのように太い。マビックの完組をいじる工具類は結構あるつもりだったんだが、これをいじるものがない・・・、その取り寄せも結果的にできたということ。

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 なんか水道の蛇口ひねりのようです。似たようなものは持っていましたが、スポークが太いので、それは使えない、コイツでないとダメでありました。

 では、ヒネって直そうか・・・と思いきや、その前にやることが多し。

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 片方の中空シャフトに五ミリ六角を突っ込んで固定して、片方のダストカバーをカニ目で回して取っていく。

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 シールドのシャフトを抜く。片側にベアリングの錆が付いている。こいつはコンパウンド系のもので丁寧に落として、磨く。

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 ハブの中には、リング状のものとそれを固定する細かいパーツが入っている、コイツをこじ開けて取り除く。

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 こんな奴ね、そうするとハブの中は・・・、

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 こんな状態になるんですが、こうなって始めて、スポーク回しの調整ができるというんだよね。慣れれば機械的にできる作業であるとしても、さしていじる機会も少ないこの手のものは、できればもっと安直にできるように設計してもらいたいもんだ。

 あるチームにメカニックとして、所属していたとして、選手にスペアも含めてこんなホイールが十数本支給されていたら、お願いだから狂わないでね・・・と祈るしかない。アチコチで振れが出たら、それこそ全部こじ開けて、調整しなければならないから・・・、ある意味、プロメカニックにとってもこうした条件のものは、けっしていいものとはいえないでありましょうな。

 扱ってもいいが、メンテも含めて面倒見てね!とこの条件をのんでもらわないと、やっていられないでしょうな。

 でいつもの持論・・・、メンテのしやすさは、手組が一番・・・なのであります。
 
 逆にいえば、手組式にメンテの簡単なものであれば、完組でも問題は無いですね。

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 こんな具合に振れ取りしていくんですが、こいつはスポークとニップルが同期するので、ニップル回しというよりスポーク回しと言った方がいいかもね。

 でも、ここでも持論なんだが、いたずらに数の少ないスポークというのも、それは空気抵抗は少なかろうが、調整は難しい。今回も、前16本という驚異の少なさなので、ココ!というポイントがズラされて、難儀した・・・なあ・・・。

 基本調整に終わりなし!これは原理なんだが、本当にコイツに終わりなし・・・。もう少し終止感があればうれしいんだが、マア、もうこの変が限界かな?というオチはちょいと何とかならないか?

 しかしマア、よくも色々な構造を考えては作って売り出すよね。もちろん、そこから普遍化するものもあり、消えていくのもありで、そうした活動そのものが日進月歩なんだと思いますがね。

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 こうした仕事をしていると、自分では引き寄せないであろうものの中身も見られるのが、おもしろい。各社、研究費を掛けて、常に新しいいいものを開発しては、商品化を試み、実験を繰り返してプロトタイプを作り、ジロだツールだに提供しては、データーとって、さらに改良して、そして量産に持って行く・・・んでありましょう。

 お疲れさんですねえ・・・。

 コチラはあくまでも主流は、完成された技術の結晶である、手組で行きますがね・・・。

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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