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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2017年01月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

柳さんとのコラボ あれがこれじゃ!



 柳サイクルさんとのコラボもこれで何代目でしょうか?依頼は柳さんが取ってきて、コチラは、塗装しただけ・・・なんですがね。

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 規格も今までのものとは全く違う、スルーアクスル、まあ自転車というよりバイクですね。これでは絶対に外れない、だからディスクにはいいんでしょう。

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 前後ともにディスク。ディスクがいいと言われても、たぶん店主はディスク付きロードには乗らないでしょうね。

 本当規格は変わるよ、どこまでも、であります。

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 随所にいいもの使っていますよ。発注のお手伝いはしたんで、スギノ・・・強気・・・というものも値段もいいものです。

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 ちょっと下に開いた、ハンドルです。そしてSTIがついていますね。

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 このステムも柳さん作です。一見黒に見えるんですが、これは濃赤です。日光の反射でちょっとわかりますね。

 細かい車体のスペックについては、柳さんのコチラでご確認ください。

 さて、塗装部分です。

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 ダウンチューブです。

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 トップチューブでありんす。

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 チェーンステーでありやんす。

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 フォークだよ。

 まあ単に珍しいということだけはいえるかと思いますが、ちゃんと着地点に着いているか?というと実は反省しきりの一作です。

 もっと精進しないと・・・というわけです。

 で、こいつはこの春、北京にお目見えするんじゃないかと思います。漆自身は縄文よりこの日本の地域で使われた来た天然塗料ですが、それが工芸として伝わってきたのは、やはり大陸の方なんじゃないか?と思います。

 堆朱なんていうすごい工芸ありますからね。

 でも、漆の質や、気候や環境などからして、漆はこの国で独自の展開をしているということです。

 大陸でどう映るんでしょうか?やはりスイッチは押さないとわからない・・・、ダメでもともと。次なる手もすでに考案しておる次第であります、何でも来い!というまな板の鯉ってやつです・・・。
 
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2月以降の狸サイクル上 響き床イベント!



 狸サイクルの上には、実は18畳に及ぶ、イベントスペースのようなものがありまして、アチコチ地域の方々や、その他様々な利用のされ方をしているわけであります。

 ご来店になって、上でドタバタしていたり、何らの音楽が聞こえてきたりしたことをご経験された方もいるかと思います。

 そう、何かやっているんであります。宴会あれ、会合あれ、ダンスの練習、音楽の練習や収録、その他色々ね。

 この響き床が、徐々にではありますが、月別のスケジュールを公表していけるようにもなりつつある、つまりはイベント企画が徐々にではありますが、安定供給できるようになると同時に、より練られたものになりつつある、ということが言えるかもしれませんね。まだまだなんですが、あくまでも途上でありますが。

 で、そんなことを象徴するようなイベントが2月以降に開かれて参ります。狸サイクルとは担当が違いますが、上でやっていることなので、ある意味運命共同体、そして店主の趣味もありまして、ちょいと広報なんかしてみようと思います。

 で、冒頭の写真、わかる方にはわかると思います。

 今まだ様々なジャンルの本格音楽ライブが行われてきましたが、ついに、狸サイクル上、響き床にて本格ジャズのライブが開かれることになりました。本格ジャズです!

 詳細は以下。

 渡辺隆雄(トランペット)と早川岳晴(ベース)

異色のスペシャルデュオライヴを、響き床にて開催致します。
どうぞ、お聴き逃しなく。


 すごいでしょ!渡辺さんと早川さんのデュオだよデュオ!!!

 本来なら、ピットインクラスでやる方々ですが、ありがたいことに、響き床の生響きの音を気に入っていただいたようで、まずはお二人のライブという・・・・クー・・・・。しかも早川さんは代の自転車マニアでもあられます・・・。

 あと個人的に、店主はベースという楽器にはかなりの思い入れのあるものであります、しかもジャズは少人数好き。ドンピシャじゃない!!!!まあ、この日は企画者の一人ということを取っ払って、聞きます!日時や詳細は、以下ご覧ください!


2017年2月18日 土曜日
『渡辺隆雄&早川岳晴デュオ Jazz Live』

open 18:30
start 19:00 (2部制)
charge
前予約 ¥3,000 (1drink付)
当日 ¥3,500 (1drink付)

※飲食のご用意がございます。
追ってメニューはアップいたします!

☆また、終演後には打ち上げがございますので
ふるってご参加くださいませ!☆



〈ご予約〉
お電話かメールにて『2/18土jazz live』でお申し込みくださいませ。
042-445-0487
hibikidoko@gmail.com
多目的スペース 響き床 担当 遠山

〈会場〉
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13 2F
(1F狸サイクル)
多目的スペース 響き床

  これが公演として、成功したら、今後の展開も楽しみになりますな、ということで是非多くの皆さんにお集まりいただきたく存じます!!!

 また、この日の調理系も店主の担当です。バラ軟骨とマメのチリソース煮など予定しています。

 よろしく!

 と、次はその翌日ですぞ!
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 技術屋の端くれとして、店主は原発に反対です。大反対であります。にもかかわらず、再稼働とをすすめる現政権の方針にも当然大反対であります。一部では戦争も辞さないような威勢のいいことのたまわっている側近筋がいるようでありますが、生の原発を国内にこれだけ林立させておいて、戦争なんてできると本気で考えているのでしょうか?やっていることに矛盾がありすぎです。

 政治的「中立」などという、もっともらしいスローガンが意見を上げることに対してマイナスに働いているという、ゆゆしき事態があるようですが。市民として当然意見は上げていきます、自分たちのあり方に対して意見交換し合います、ですからこうした催しもやって参ります!

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 カラフルなウクレレですね。もちろん店主が作ったわけではありませんが・・・。

 同じく響き床で、ウクレレ教室なんかも開かれます。すでに一回が開かれましたが、なかなかの好スタートであります。

 楽器は貸し出ししますし、本気でやりたい方は購入した方がいいと思いますが、1本五千円しない・・・ということです。

 ウクレレという楽器は、敷居が低くて、奥が深い。ジェイク島袋なんていう人の演奏聞くと、それはそれは高度テクニックな楽器にも大変身であります。奏者次第・・・ですね。

 コチラの詳細は、この記事に出ておりますので、参考にしてください。

 そして最後に、当店の忘年会でも大変盛り上げていただきましたあの男!の活躍がいよいよ響き床にて始まりそうであります!

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 すでに響き床にて、鏡に向かっての猛稽古中。当店回りで噺家といったら、瀧川鯉んさんでありましょう!!!

 響き床転じて、響き寄席となりまする!瀧川鯉んさんはもちろんのこと、彼の弟弟子達、または二つ目仲間など、そして、地元で彼が主催する落語愛好会の子供達の初演なんかも、どしどしやっていこうと思います。

 初回は三月二十五日!詳細は後日です。

 そして、その先の企画、真夏の夜の怪談会・・・・。響き寄席にろうそく二本たてて、鯉んさんによる、背筋も凍る怪談の夜会であります・・・。そうした企画を実現させていくために、少しずつながらも、催しごと、イベントを育てていきたいと思っています。

 その内、自転車の小展示会なんかもやってもいいね、二日間の限定展示会なんていうのもね。

 あとは、絵の作家による、常設の展示会なんかもやるかもねえ・・・。手で作られたものに囲まれいていることの、暖かさというのは、それはそれは格別のものがあります。旧店舗で、岩井画伯にやってもらった時に感じたことであります。

 有形無形の企画を持ち込んで、この場、響き床を温かい場にしてきたいと思っていますので、当狸サイクル同様、皆様方のお力をお貸ししただきたく存じます!

店名変更 自転車医院・・・かな?



 ミヤタがカルフォルニアという名前のフレームの作ったんだと。四十年ぐらい前のものじゃないかしら。

 こいつを再生させたいという方が現れた、まあ当店にはよくあることで・・・。大いにご協力したいところなんだが・・・、まあ当店に来たということは、大抵は訳あり・・・というお決まりのやつであります。

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 まずピラー・・・。これもよくある焼き付きね。ある意味このピラーの焼き付きが一番始末に悪い、といえるかもしれません。

 前日より、ラスペネ漬けをしていたんでありますね。さあ、どう出るか?

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 秘技の公開・・・というほどではないんだが、まあ、大騒ぎして付けた当店奥に鎮座する大万力、こいつを発動させます。

 まずは、全体の向きを横にして、そして万力部を横にします。そして、ピラーの平面を噛ませて、固定します。これただ固定するだけじゃあ、ダメ!強力に固定しないとダメなんであります。強力にね。

 この当店流のこの強力さについて行けないやつは、万力自体が破損します。今まで三台、お釈迦になっています。今回のやつは、騒いで血眼で探した分、高額だった分、まあ、当分は壊れないだろうと思います。使っていてわかります、「旦那?そんなもんでいいの、ハイよ・・・」という余裕かましてきますんでね。

 さて、このように固定して、今度はフレームの上下を持って、エイヤ!と回します。ただ回すだけじゃあダメ、万力代に片足かけて、後ろに引きながら回す・・・これ鉄則ね。

 その回し取り最中に、シートチューブとピラーは、高熱を発します、どれだけの摩擦かわかりますね。そうなると、ピラーのみ理想的にはコールドスプレーで冷やす、なければディグリーザーのアルコールの揮発を利用して温度を下げるなんていう技もあるかもね。膨張の反対でピラーのみ細くするという考えね。

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 抜けた・・・。今日は気温が高かったので、暑かった・・・。これでもラスペネが効いていたね、流石だわ。

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 そして残るは、BBだね。

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 左ワンを抜きたいので引っかけ工具をいくつか試してみる。できれば、このセレーションにしっかり入る鍛造の着脱工具があれば完璧なんだが、あいにく色々あてがってみたがすべてダメ・・・。引っかけ工具も、すさまじい焼き付きだったら、まあ希望は薄いんだが・・・、まあ探してみた結果。

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 ホーザンのこの角度のものなら、まずは引っかかった・・・。ただ、反対側を持っただけでは、まあビクともしないね・・・、想定内だがね。

 色々やってみてね・・・、

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 なんとか抜いたわね。しかし、水道工事で回収された錆だらけの水道管かよ!というくらいのひどい状態・・・。これはさび付きだね・・・。

 これでホッとはしていられない。裏があるのよ裏が、いわゆる右ワンというヤツ。

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 ここなんだが、一難去ってまた一難。こいつも硬い・・・ビクともしない。ただし・・・、こいつには専用工具がある!しかも2種類!しかもしかもその一つには細工入り!

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 こいつですね。右がフランスのVALというメーカーのもの。左はホーザン。VALだと、行儀のいい右ワンを抜くにはもってこいなんだが、水道管並みの錆錆ワンだったら、まあ歯が立たないだろう。ということでホーザン型で。

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 ホーザンものの方が優れているとかいうのではなく、こいつには丸で囲んだ部分の小細工がしてあるので、万力との協同ができるという意味で、頑固なBBにはこいつが向いているというだけ。

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 こうやって当てるわけであります。しっかりと中まで固定する。とにかく一馬力に満たない店主の非力を使って開けるので、ほんの少しでも力が逃れたらそれで終わりなんですよ、最悪の場合にはパーツやフレームをぶっ壊してしまう、という危険もありなんでね。

 さて、こうして固定した右ワン抜きがどこへ行くか?というと。

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 そのまま万力行きということ。先ほど小技で削った平行部分を万力でもって、鬼締めする。そして、気合い一発、フレームの方をトラックのハンドルのごとく、左に切る・・・。

 動いた分、止めを緩めて、回す。また緩んだ分止めも緩めて・・・の繰り返しで・・・。

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 抜けたぜ!ベイビー!

 通常なら、ここで依頼は終了なんで、持ち主に返せばいいんだが、こんな水道工事の状態で、素人さんに渡したって、新しいBBが入るわけもない・・・。

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 そこで、ねじ山修正をかけます。店によっては、これで五千円とれるところもあるようで、自転車屋さんって儲かるのね、当店も自転車屋になればよかった・・・。

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 まあ四十年の垢といえば、こんなものかな?このタップを掃除するのが大変だったというオチ付き。

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 おお、まあやればここまでなるのね。

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 よし!これでまた再組み付けの土台ができたというもんだ!どんなパーツが付いて、どんな第二の自転車人生が待っているんだろうね?

 イヤー、じいちゃん一時は意識なかったんだからね・・・、でも今こうして元気で走っていられてよかったわ。そうか?意識なかったか?でもまあ、ワシもまだまだこうして現役で走れるんで、相応のコースを選んでくれや、連れてくよ。多少の荷物くらいなら詰めるしな、マア無理はさせんなよ。

 なんてね。ちょいと店名を自転車医院なんていうのに、変えてみようかな?・・・それとも、分野として狸サイクル傘下に、「自転車医院」という部門を作るか?

 前、確かおもちゃの病院とかいうのがあって、ラジオか何かであったなあ・・・。面白い試みだと思って聞いていましたが、その自転車版のようなものかな?わかりやすいでしょ?

 ちなみに、おもちゃの修理は難しい。分解がやりにくくできていると言っていいね。たぶん細かい部品を口に入れたりとか、分解可能な部品がなくなりやすい、などという考慮の元なんだろうが、カシメやはめ殺しが多い・・・。

 直したい部分を取り出すのに、そうしたところを壊しながら外していかないとできないなんて、なんともやりにくいもんだわね。

 自転車はその点・・・一部を除き、その多くが外せるようにできているので・・・、楽といえば楽なんだが・・・。今回のようなこともあるわけで、まあ改造や再生、治療となると、まずは「外す」ということが大前提となるという意味で、外せることが技の見せ所というわけなんでありましょうな。

 完成品組んでばかりいたら、外すことなど、間違えない限りないわけで、そこ止まりになってしまいますね。

 それにしても自転車医院か・・・。アチコチに散見できるようにしていこうかしら?

パウダーブルー・・・って?



 またやってしもうた・・・。

 こいつに塗る前のフレーム、撮影忘れた・・・ので、この写真自体は全く劇的でもない、ただの塗装フレームしか写っていないんだが・・・。

 古いホリゾンタルのマウンテンフレームですね。ヘッドパーツがスレッドもので、オーバーサイズのスレッドステムなんていう絶滅種が入っていた。

 フレーム自体の状態も古いのと、プラス錆だらけ、それも結構深いものもあったなあ、なので、まあ、相当な状態だったんですが。

 完全剥離の状態から、大森研魔の社長の腕も借りつつ・・・、プラサフを厚めにふいて、下地の状態で研ぎ出しなんかもしたんで、その辺は厚化粧でなんとか・・・ね。

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 これをふく一週間前は、当ブログでもちょい出ししましたハンドメイド用の変わり塗りなんかしていたもんだから、同じ塗装といってもほぼ180度違いますな。

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 このフレームのダウンチューブにはちょいと変わっていて、このような筋が入っていたんですね、強度の問題かな?昨年やった、イタリアのチョッチのネジリ筋入りを思い出す。

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 しかしこの色は、パウダーブルーというのだそうだ。空色の薄いやつと言った方がわかりやすいかもしれません。もしかしてと、確認・・・、チェレステブルー・・・じゃないですよね?

 はい、チェレステではありません、パウダーブルーですと。ということは、黄色みは一切入らない、でよろしいでしょうか?

 チェレステはブルーといいながら、実は黄色み、つまりは緑と白の組み合わせなんであります。

 今回は黄色み一切なし・・・。

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 薄い色、つまり淡色は難しいといえば難しい。ある意味ごまかしがきかない・・・。またライトの当て具合で、影を含めてその濃淡を見分けるのが難しい。だから、照明当てて点検すると、なんだここ吹き忘れか?と思うところが、単なる光の反射だけだったり。

 光の反射だけかと思ったところが、太陽光の元では、塗料の量の違いだったりと・・・その辺難しいわ。

 逆に濃色には濃色の難しさはありますがね。コチラもムラの問題なんですが、淡色とはまた違った見分け方が必要で・・・。

 今回はキャンディーでの塗り分けはしませんでした、例の濃淡付けのヤツのね。

 ふいたあと、多少の研ぎ出しもして、面を整えて完成。

 自分の腕がないのが一番かと思いますが、塗装も奥が深いですな・・・、毎回そう思います。特にこの冬場のシンナーってやつはなあ・・・。

 でも、厚化粧だろうと何だろうと、塗装面は新品と同じなので、その見栄えの効果は絶大ですね。しかも、連れ添った古女房や旧友のようなものが、若返るわけだから、土台愛着のある車体の蘇り効果は絶大!といえるでしょうな。

 やっぱり、女房と味噌は古い方がよい、というわけだ。

 アー、その点、店主はまだ女房が若すぎで・・・早く熟女にならないかなあ~・・・・。

制限付き整備・・・



 よくまあ、乗っていたねえ・・・という状態で来た。よくあることではあるがね、特に若い男の子にはな。

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 ブレーキのシューが減りすぎて効かない。前ブレーキ効かないじゃない・・・といっても、後ろがあるんでそれで止まっていましたと。

 よくある男の子との会話。まあね、それで止まらないことはないな。でもねえ・・・。

 その他、悪いところだらけといってもいいくらいの整備不良車なんだが、ことに悪いところがこの前ブレーキと、

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 フロントホイールのハブ。もうガタガタどころではない、どうしようもない・・・。

 で、フロントブレーキとフロントホイールのハブを直して欲しいという、でもそれだけではどうも済みそうにもない。これ本気でやったら数万かかるぜ・・・と。

 一万以内でできるところをお願いします!ということで、承ったんだが・・・。

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 ブレーキシューは交換完了。

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 前ハブも、片側の玉押しを総取っ替えして、グリス入れてなんとか回しましてね。

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 あとは全くシフトができない状態であったワイヤーをすべて交換、これで3*8のギアが使えるようになった。

 そして、本人は気づいていなかったようだが、もう一つデカい問題が。

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 クランクを回してそこもガタガタ。出てきたBBがこの状態。全く油気のないスカスカのガタガタ状態。こいつを取り出して、新しいBBを入れ替える。

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 そんなこんなで、予算オーバー。本当ならペダルも交換したかったし、チェーンもねえ・・・。ある意味きりはないのだが・・・。

 学生さんらしく、予算オーバーはこたえたらしいが、できあがった自転車を引いた瞬間から、「オオ、もう違いがわかります!」と。

 試乗して返ってきたかを晴れ晴れしていましたわ。オーバーした分は後日でもいいよ、といったが、イエ!大丈夫です!と耳をそろえて払っていった。

 こういったことは、修理には起こりがちなことは、再三再四ここで書いていますが、学生さんなんだろうね、やはり大変だろうとは思います。

 が、見過ごせない状態ということもあるので、大体向こうから予算制限がかかった場合、それプラスアルファと、その前後くらいはかかるかもしれません、というような言い方をしていますが、そういうわけであります。開けてみないとわからない場合が多くあるということでもあります。

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 ちゃんと手入れして、前後にキャリなんかを付けてやったら、こいつは君を日本一周にだって連れてってくるはずだよ、といっておきました。自転車も、そうだよ!と返事していたように聞こえましたね。

6本から8本へ体重対策でやってみる・・・しかない・・・



 んんん?ブルーホーン型のロード・・・かな?

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 リアはシングルで、テンショナーがついている・・・。てことは?

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ヤッパそうか・・・前が二枚となっている。つまり重いか軽いかの二択、二段ギアってことね。で、シフターは?

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 シマノのSTIが使われています、といっても左はシフト・ブレーキの本来の利用ですが、右は八段変速の機構を持ちながらもブレーキレバーとしてしか利用していないということですね、もったいないといえばそうなんですがリアの多段の必要のない人は、まあ右だけのエアロブレーキ探して購入するんだったら、そのまま使ってしまえ・・・ということなんでしょうな。

 これももう、たぶん旧店舗の頃からかな?随分前に組み付けた一台だったかと思います。ある意味よく持っているわ・・・。

 というのは、この利用者さんは軽くない・・・ということです。一定以上の体重があるという方が乗り続けられる、という意味で、鉄フレームの耐久性というのがわかるきがします・・・が。

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 スポークが折れたようですね。ある意味スポークがフレームを救った・・・ともいえるのかしら?

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 リムは今はなきDT520であります。まあ頑丈系ですね。

 そんなわけで、ホイールの組み替えということになりましたらが、リムに異常はない・・・さすが中堅クラスでも強度があるDT。

 なわけで、スポークのみの張り替えということになりました。

 ただ、張り替えるだけでは、能がない・・・、今度はより折れにくいやり方ってないだろうか?とね。すでに14号という2ミリのステンレススポーク使っているしねえ。15号=1.8ミリだったら14への格上げする意味は大ありなんですが・・・。

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 星というメーカーから、世界最強の強度を誇るDTスポークに変えるという手もなくはないんだが・・・。

今回は、試みたのが8本取りという組み方への変更ということ。それだけじゃあ、わからないという方に説明するとスポークの折れたホイールは6本取りという組み方をしています。

 これは、あるスポークと交差させるスポークが自らを含んで6本目のスポークと交差させるという意味なんですね。ということは8本取りというのは、同じ流儀で8本目のスポークと交差させるというやり方であります。

 で、どう違うのか?というと交差させるスポークの間隔が左右に一ホールずつずれたということで、スポークの交差のすそ野が広がったということが言えるんですね。すそ野が広がるとそれだけ三角形の底辺がデカくなるので、強度が増すという考え方であります。

 32ホールのハブがあるとすれば、片側16ホールずつありますね、その16ホールの中で8本取りをするとすれば、ハブの最も遠いところから同士の交差ということになりますので、三角形の安定度は最高になるわけであります。

 それを意味してか競輪に使われるホイールは8本取りという規定があります。16Bというリムは精度はいいが柔らかいので、強度を出すために8本取りにするんでありましょう。もちろん6本取りでも組むことは可能ですがね。

 難を言えば、すそ野が広くなる分スポークが長くなります、下手すると10ミリくらい長くもなるので、その分重くなりますね。

 でも今回は、そんな重さよりも、巨体を支えるホイールの強度を上げる方がずっと大事なので、これで行くことにいたします。

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 組み上がり、装着完了・・・・

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 さて、何年持つんだろうなあ・・・。ホイールが勝つか、フレームが勝つか?イザ勝負なんだが。

 ホイールのテンションを上げることがホイール自身の強度および耐久性を上げることには、直接にはムズビ付かない、という研究を読んで、納得することも多い。

 つまり強く引っ張られているスポークに横から力を加えても跳ね返す力はあるという意味で強度は上がるようだ、これは言える。だからスポークテンションを上げさえすればよいか?というと、ことはそう簡単ではない。というのも、ホイールというのは、スポークがある場所では引っ張られ、ある場所では逆に押しつぶされる力を交互に受けながら、回転運動をしているということなんだな。

 テンションの高いスポークは引っ張られるにはつよいが、逆に押しつぶされる力に対しては助太刀をしてしまうんだそうです。考えてみればそうだよね。ということなので、一定以上のトルクがかかったスポークは、自らのテンションが原因で、過度な金属疲労を受けることになり、耐久性が落ちる・・・ということなんだそうだ・・・。

 いやいや、深い話だわ。ではその適正トルクというのはどこか?その辺をまた巡って、店主らはより深い勉強をしながら、手組ホイールを組んでいく・・・、そんじょそこらの完組には負けないような、より一階上の手組ホイールをご提供できるようになんであります。

どう取られるか?まずは送ってみるしかないですな!

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 昨年暮れ頃、この状態で持ち込まれて、ツーリング車からコミューターに変身した・・・わけであります。

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 ハンドルが、プロムナードになりましてカゴやダイナモなどが付いたわけね。細かい経緯につきましては、こちらに委ねます。

 まあ、単純にいって、これは海を渡って中国の北京の店に展示されるか・・・、その関係者の通勤自転車になる予定で再組み付けなどがされたわけであります。

 たぶん現代の中国では、自転車というのは貧しかった時代を象徴するような代物で、環境のためにまた自転車乗ろう!といっても、得意の国による強制以外、誰も乗りたがらないでありましょう。

 では、どうしたら自ら選択して、自転車を生活に取り入れるようになるか?この難問に立ち向かって行くようなコンセプトショップのような動きをするようであります。

 最初この話が来た時、「例えば五十年続ける気はありますか?」なんて生意気な質問をしてしまった・・・。

 もっといえば、百年、二百年かかる問題かもしれないとすら、店主は思うわけです。数年やってみて、採算とれないからやめた・・・ではなく、採算とれないなら、どんなやり方が適切か?というところで体勢を立て直すくらいの意気込みがないと、そんな仕事はできない・・・と思いますな。

 そのショップでは、当然PM何チャラに向けて、フィルターマスクなんかも陳列するそうです、その他食や衣の提案なんかも含んだある意味総合的な展開もあるとか。

 そういう中で、できあがった自転車を見て、ちょっとインパクトがない・・・かもね、という話も浮上。もう少しアッと驚くような、そういうのってできないか?なんてね。

 まあ、行ったこともない国のセンスがどんなもんか?例えば、トップチューブに龍が巻きついたヤツなんてどうだろう?・・・なんていうステロタイプはやめても、どうしましょうか・・・ね?と。

 そんでもって、作ってみたのがこれ。

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 こんな感じ・・・。

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 つまり、大森社長に下地を磨いてもらって、その上から金塗装をしてみた・・・ということなんであります。

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 例によって、場所によって同じ金でも濃淡を出す・・・というあの手法は使っています。

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 さすがに、龍は巻きませんでしたがね。

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 あとは、ライトがシルバーになった・・・ということで、他に手は入っていません。

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 まあ、随分と派手にはなった印象ですが・・・、下卑た、成金趣味か?というと・・・どうでしょう?その辺はかなり気をつけたつもりなんですが、まあ、中国の人たちにはどう映るんでしょうかね?

 とにかくスイッチを押さないとなんともわからないので、まずはこれを送ることにします。ドッチラケだったら、龍でも巻くか・・・。

 いずれにせよ、数十年かけて、彼らに選択的に自転車を取り入れてもらわないと、この地球は持たない・・・じゃないか?といって、強制なんてもんは、抑える力が切れたとたん、真逆に振り切れてしまうでありましょう。あくまでも彼ら内発的な動機から、選択してもらわないといけない・・・そのためにできることは?

 まあ、自転車屋として、その辺を真剣に考える・・・、もちろん自転車というものをどう見せるか?ということも大変大事なんだが、それだけじゃあない。

 それだけじゃないことも含めて、何ができるか?店主にはうっすら見えてはいるつもりなんだがなあ・・・。どうだろう・・・?

シングルがんばれよ!



 ある意味ガッタガタの状態できたんですね、このシングル。

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 シューウィンですから、それなりのコンセプチャルな一台だと思いますが、まあガッタガタ。

 どこがかというと、

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 この後輪自体がもうほぼお釈迦状態ですね。

 あとは・・・

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 チェーンも、それから・・・とあげればキリのないくらいに全体的にガタガタといっていいでしょうな。

 ただ無尽蔵に予算が組めるほど現実は甘くはない、原子力産業のズブズブトは違うのだ。だから優先順位がある。

 まずは、修正では直りそうのないリアホイールは組み直しだろう・・・。

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 前輪と似たような雰囲気のリムを選んで再調整。ハブだってシールドで結構いいやつだよ!

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 アレクシアのまあ、そこそこのヤツ。ピストブームの頃には、ディープ系と真逆な幅広系でやる時にはこいつでよく組んでいましたな。

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 チェーンもまあ、交換というやつで、今回は予算重視ということで、ここで終わったんだが・・・。まあ、少々時間をかけて、徐々に、交換もかねてよくしてやっていく必要はこの車体にはありだ。

 まずは、足としてよく乗られているということ、なればちゃんともっとメンテしてやろうぜ!という提案。

 大体シングルなんていうのは部品点数が少ないので、その分一点の持つ比重はでかい。ということは、一点を思い切って交換してやると、劇的によくなるようなことも起こりうるということなのだ。

 次回はBB回り、ペダルまで交換できたら、かなり調子よくなると思うんだがね。

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  まだ不十分ながらも、黒々と威勢を増した感じのシングル君。かつては、シンプルなヤツがいい、ということで多くの人の選択肢として採用されたんだが、今はまあ、あまりパッとはしないよな。

 でもブームということの語源て聞いたことある?確か虫が近寄ってきて、また離れて、そしてまた近寄ってくる羽音から来たという説がある、なるほどブーンと来て、また去ってまたどこからかブーンとくる・・・。でブーム・・・なるほど。

 ということは、今はパッとしなくとも、または音を立てながらコチラに近寄ってくるもの、ということなのかもしれません。

 一度層になったものは、薄くなってもまた層として再来する・・・ということなんでしょうか?

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 業者の一部では、またピストブームに火を付けようとしているところもあるようですね。完成車で十万くらいのものがラインナップされています。さあ・・・売れるかどうか?よほどのブランド力でもないとダメなんでないの?なんてみたら・・・、

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 コチラでした・・・、老舗中の老舗、チネリであります・・・。

 ということは、当店もチネリのピストフレームを扱えるようになった?ということ?

 どうもそうらしいんですねえ・・・、すごい展開だ、これは。

 聞くところによると、ロード系の店に、いくら営業かけても、ピストフレームは見向きもされないらしい・・・。まあ、かつての浅薄に見えたピストブームとは一線を画したいというプロショップもあるんだろうと、推測しますがね。

 でも、マジなペダリングを身につけたいならやっぱり固定なんだよね・・・ということを予感すらしないロードの「プロショップ」も多いということなんでありましょう。だあるとすれば、まだ開発の余地ありだね。

 固定に乗らないロード乗りなど、もったいなさ過ぎであります・・・。ロード乗りこそ、特に冬などは固定でしょ?固定ギアの自転車にペダリングを教えてもらって、今度は教えてもらったペダリングをロードの車体に移し込む・・・それだよね、のはずなんだが。

 まあ、シングル・固定ギアの極寒期でありますが、また明けない冬はない、必ず春が来ますんで、シングル、特に固定系はしっかり用意して、来たるべき春に備えるのであります!

 まずは、形だけでシングル、少しは頑張れよ!

結局手組は完組を呼ぶのか?



 スラムのホイールって初めて聞いた。どうせどっかのOEMだろう?なんていっちゃ元も子もなく、マジのオリジナルかもしれない、まあどうでもいいが。

 こいつのベアリング、もちろんシールドなんだが、その辺の交換をということでやってきた。

 いわゆる完組ってやつです。そういえば、手組を王道でいっている当店に、意外と完組ホイールのメンテ依頼が来ます。なのでマビックとかフルクラムとかからスモールパーツばかり取り寄せているわけですが・・・。

 大体当店は完組ホイールは基本出しませんから、すべてよそからのものなんですが。なんでだろう?なんて考えると、まあ完組をあてがう店の中には、ホイールをいじるという習慣がないところもあるんだろうなあ・・・ということです。

 できあがっているパーツの中は確認しないように、完組ホイールはそれでできあがっているので、ある意味ブラックボックス、だから開けない・・・、いじらない、交換しない・・・というね。

 手組から見ると、ホイールなんてパーツの寄せ集まりだし、ハブもスモールパーツの寄せ集めなんだから、バラすことは可能だし、バラして調整メンテするのも当たり前なんで、それが完組であろうとなかろうと、バラしてメンテは基本なんですね。

 ただ完組には、それ特有の特殊工具がいる場合がある、またそれ特有の特殊パーツがある場合がある、違いといえばそのくらいだ。なので特殊工具や特殊パーツが手に入るなら、基本いじれるのであろうと、依頼は引き受けるのであります。

 実は、今当店内にも完組計画があるんですが・・・、もちろんパロディーの域でね・・・、まあ、それしか扱わない・・・なんてことになったら大分仕事は楽でしょう、自転車の組み付けなんてプラモデルと同じだ・・・となってしまい、その内、ショップなんていらなくなるんでしょうな。

 もしかしたらメーカーはそんなことをもくろんでいるのではないか?車やその他の家電と同じように、買ってそのまま乗れる、改造は載せ替え・交換オプション、それも電動と完組だったら素人でも簡単にできるんじゃない?

 メーカーと利用者直結でもうプロショップなんていらない・・・なんてね。

 今後様々な仕事が、AIやロボットに取って代わられるそうですな。自転車に関する分野もどんどんそうした流れの中に取り込まれていくんでありましょう。楽な仕事から、どんどん機械化ロボット化して行くに違いありません。

 なので楽な仕事をしていると、数年後にはもうその仕事は人のやるものではありません!とお払い箱になるんじゃないか?なんてね。

 そうなった時の隙間って何か?もう完全にAIとロボットの隙間で、細々人間のやる仕事が残っているだけになる・・・、そういうことも念頭に入れて、職業選択・・・というか・・・、そういう狭めた考え方ではダメかもしれませんな・・・、職業というだけでない、生き方全面込みの選択・・・というところまでいきますかね。

 つまり採算を求めての職業選択というのであれば、まあそれこそAIだの機械だのロボットだのを総動員されれば、効率化量産化はもちろんのこと、下手したら高品質・高価値化のものまでも、すべてやられっぱなしになり得るわけであります。

 すでに囲碁は人工知能に大敗しているらしいですね。将来は人工知能同士の対戦になり、そこには開発者は残るかもしれないが、棋士はもう必要ない。そして恐ろしいのは、開発者すらもいらなくなることであります。人工知能が自己開発する方が効率がいいというようなね・・・。

 ではどうするか?話を逆にすることかしらね。採算を求めない、非効率で量産できない、一定範囲のレベルのものを共有できる共同体をつくって生きていく・・・ことか?ね?

 何の話だったか?そうか、楽な仕事ばかりしていては、その内機械に取って代わられる・・・ということで、ベアリング交換するか?

 その前のバラす・・・。

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 抜いたら、17ミリのシャフトだって・・・、これってすぐさまスルーアクスルにできるってことなんでしょうな。

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 リアも同じ・・・。バラすのは比較的簡単。シールドベアリングなので玉がばらけないというのも、楽な理由ですね。

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 ハブの両軸にベアリングがあるのは理解できますが、それ以外になんとフリーにもシールドが・・・。

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 しかもフリーの表と裏に二個という、実に丁寧だね・・・。

 こいつらを外して、新しいシールドベアリングを打ち直すんだが・・・。これらは一般工業規格で作られているものなので、何もスラムのスモールパーツをいちいち呼び出さなくても、一般工具の材料屋からも引っ張ってこれるんであります。

 ただし!星の数ほどあるシールドベアリングの世界から、こいつらを探し出すのがまた大変。

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 今回は二種類の六個ということでありました。店主はかなり専門性の高い業者より検索で探し出せたんで、まだよかったんだが、一般の人も入れる材料屋のサイトとかになると、下手すると数時間かかってしまいかねない。この内径17ミリというのが曲者だとおもいますよ。中々出てこない・・・。規格番号が読めればまだ早いが、意外とつぶれて読めなかったりと、色々あります。

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 シールドはベアリングプーラーという工具で引っ張り出します。

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 こうやって抜いたあと、今度は装着なんでありますが、できれば叩きたくはない。ゆっくりと圧入してやりたいわけであります。

 そういうときにはシールドのサイズに合わせて・・・、

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 こんなもの作ってやるといいかもしれません。できれば堅い木ね。圧入の場合は金属でもいいんですが、ドンピシャの径がない時など、こうしたホールソーを使って押し木を作ってやります。

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 くぼみが深いところへの圧入などには使えます!

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 このように全六カ所に装着完了いたしましたが・・・。イヤイヤしかし、結局はスルーアクスルもどきの17ミリの径に大分泣かされましたわ・・・今回。17ミリの穴が開けられない、17ミリのシャフトがないともう散々・・・。

 実はえらく苦労したんでありますが、そういうときは撮影の暇がないくらい立て込んでいるので、とりあえずは以上ということで、ベアリングの総取っ替えは完了で、調整も終わったぜ!

 しかし、必要なものを探して、工房内をうろうろするのは、新たな発見があったり、工具の別の使い方・・・なんてもんにぶち当たったりして面白いもんだ・・・、終わってみるとそう思うくらいの余裕かましておかないとね。

 しかし、テメーの国に工場作れ!なんて息巻いているオヤジがいるようだが、結局それがロボットとAI主流の工場だったら雇用など生まれやしない、そこでまたテメーの国の人間雇え!と来たら、 効率や採算性を度外視した物作りってことになるのか?てことは、資本主義をやめる、という決断まで行っているのか?さあ、わかんねーなあ・・・・。

第三回?になるのかな?工房飲みやります!

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 十一月、十二月と色々あってお休みした工房飲みですが、今月よりまた復活いたします。日にちなんですが、色々リクエストいただきましたが、諸般の事情で一月二七日、金曜、七時過ぎより・・・ということになりました。

 曜日をずらすというようなことも今後はしていきたいと思いますが、今月は二十七日ということで、お願いいたします。

 いつものように、ひとり1000円、一品持ち込みでやります。

 この時期は寒いので、石油ストーブを囲んで、なんかあぶりながら・・・という形になるかな?暖かいから、冷やでもいいし、ビールも意外とうまいかもね、瓶をストーブ近くに置いたらぬる燗くらいになるかな?

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 先日の簡易棚には・・・。

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 このようにタイヤ・チューブ関連が収まりました。

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 お陰様で、季節の棚も片づいて、使いやすくなりました。

 あとは、年末閉店したあの下駄屋さんからいただいた什器ですね。

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 アレも改造して、自転車小物入れに・・・、これで数段使いやすくなります。

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 その上下には、また工具類がかかることになります。

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 今まで、無造作に置いてあった工具類も、こうした囲みに入れることで、明るいところに引き出して、必要な工具を探せることになりました。

 当たり前だろ!と怒られそうな内容かも知れませんが、一年半をしてようやく実現して行っているところ・・・であります。

 まあ、こうした基本的な整頓はできつつあるこの頃なんですが、まあ、日々の作業からして、放っておいたら元の木阿弥、こうした工房飲みを続けながら、整理整頓の行き届いた店にしていこう!と一人片付けベタの店主は外回り頼みで参ります。
 
 一月二十七日金曜日、七時過ぎから!

 お待ちしていますぜ! 

カレラ?ってどんなやつら?



 ウィリエールのアルミ車が持ち込まれ、そして、相方が付いてきた。

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 カーボンフレームですね、カレラっていうメーカー。鉄フレームから知ってますが、かつてアルミ時代にシマノが使っていましたね、そしてカーボン・・・。フレームメーカーも大変ですねえ、素材が変わるなんていう一大事を超えても作り続けるなんていう、その姿勢がすごいよね。
 
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 その名もニトロSLというのだそうだ。意外と新しもん好きの大森社長曰く、「結構評判いいフレームですよ・・・」と。ガチレーサーというより、長距離向きなんだと。
 
 最近そういうモデル増えているよね。エンデュランス向きというの?コチラはカジュアルレーサーという、どうしても衣服のイメージに誘われるようなこと考えてはいるんですが、先を越されていますな。

 要は、パーツ・コンポの載せ替えということのご依頼です。さっきのアルミウィリエールのコンポをそっくりカレラに載せ替えるというね。

 ある意味総持ち込みプラス外しということになります。そして、その際にワイヤー・チェーン類は交換、その他規格違いに対応します、ということです。

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 今回の大きな違いは、フロントメカですね。ウィリエールがバンド式だったのが、カレラカーボンは直づけ式という、よくあるヤツね。

 そんでもって、ちょいと一瞬焦って安心したのがここ。

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 BBまわりね。このエッジのシルバーはなんとアルミのねじ切り、超スタンダードな68ミリですよ!これだけデカいアルミインゴットが入っているならさぞや重いかと思いきや、重くない。

 相手のウィリエールも同じ規格なんで、静かに回して外して、静かに回し入れるだけ。

 それがそれほどの特記事項なのかい?と思われるかもしれませんが、これが圧入式となると、外し方はなんと叩き出しだよ。

 反対からツッパリのあるT字工具を入れて、ハンマーでたたき出すんだぜ!あのなあ、カーボンというのは一点衝撃に弱いんだろう?だったら、例え直接でなくとも間接的にもだハンマー使わせるようなパーツ選ぶなよ・・・というか、そういうパーツ企画すんなよ、といいたいね。

  しかもたたき出されたパーツは二次使用しないでくれ、というらしい。やっぱり支給されていないライダーさん達には、愚直なネジ式の方がいいと思いますよ。

 もし欲しいフレームに、BB回りの選択肢がもしあったら、間違いなくネジ式をおすすめします!まあ、あまりそういうのないだろうがね。
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 頑強に作られているように見えますね。

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 比較的華奢に作られる傾向のあるシートステーですが、しっかりしています。

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 アルミのウィリエールと同じスペーサーの枚数を使っています。初心者じゃないので、その辺は依頼者任せに。

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 ハンドルもそのまま移植なので、ブラケットの位置もそのまんま。ハンドル交換だと、しかも大方形状も変わっているので、このブラケットの位置はご本人がいないと、中々決まらないところなんですがね。

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 このアジャスターは、このフレームにはダウンチューブのアウター受けにアジャスターがないので、こうして外付けにすると、ワイヤー調整の時に非常に楽なんです。

 ついでにいうと、最近のカーボンフレームはワイヤー内臓がほとんど、これが調整時に面倒なことが多いんです。インナーが直に出ているフレームの時は、そのむき出しのインナーを触ることでわかることが多いんですが、内蔵型はそれができない・・・、慣れの問題ではなく、これは調整時間がかからざるを得ないという意味で、内蔵反対!一部露出推奨!なんであります。

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 ということで、ウィリエールからカレラへ移植完了!

 金属フレームからカーボンへ乗り換える人にいつもの助言、エンド金具はスペアを必ず持つべし!落車はもちろんのこと、車体自身を倒さないように!あとは盗難かな、乗ったら降りるな!ですね。
 

お疲れさまー 琵琶湖参り



 これ一見して、どういった車種だろう?と思われますかね?

 ピストフレームです。

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 シングルですが・・・、よく見るとフリーですねえ・・・。

 固定ギアではない、ということは、この冬にこれで乗り込んで、ペダリングスキルを上げよう・・・といった、トレーニング目的の街道ピスト車ではない・・・。

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 各所、パーツ類は気合いが入っている。これだって競輪仕様のデュラクランクに、49tのチェーンリングは入っています。

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 ガチのデュラハブに、軽量で高精度のアラヤRC540のワッパ。まさに軽いし精度のいいホイールであります。

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 街道用ということで、これもいいブレーキが付いていますね。あとからではなく最初から、街道ピストとして作られたフレームなんでしょうな。

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 このブレーキレバーも握りやすい、本当非の打ち所のない街道仕様車なんですが・・・、ただ、ここからが怪奇・・・。

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 これガチの競輪仕様のカシマのサドル。これ別名なんていうかご存じですか?

 またの名を鰹節・・・というのです。それくらい硬い・・・。まあ大体残り200メートルに命と賞金をかける競輪レーサー用ですから、踏み込むことで腰の軸がぶれるようなヤワラケーサドルなんかより、不動の腰から像の脚力でペダルを回す方を取る・・・、そのための鰹節なんでしょうが。

 これをわざわざ街道用に選びますか?

 ただ、かくいう店主も自分のツーリング車にこれ付けて走っていた時期はありました・・・。硬いサドルにはうるさくない店主、柔らかいサドルに我慢ならないクチ。

 まあ、ということで、サドルはいいとして・・・。

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 これは一体なんじゃ?!ステムには違いないが、NJSじゃないの・・・しかも、58度・・・といえば、競輪の中でもガチ過ぎる角度のステムでしょうが・・・。

 これをわざわざ街道に選ぶというのは・・・、よほど競輪のスタイルが好きなのかしら?

 しかし、街道というと、そこそこの距離を踏むことになるでしょ?それなのに、あのサドルにこのステムのポジションかい?

 まあ、どうだい、おいらオール競輪仕様だぜ!!!スゲーだろう!とやせ我慢してチョロッと街道走っているのかな?なんて思いますよね。大体こんなポジションで長距離なんて踏めないでしょうから・・・普通は・・・。

 で、持ち主の方に聞いてみたんですが・・・。

 「エエ、この秋、東京から滋賀県の琵琶湖まで行ってきました、もったいないので、順回りと、逆回りして、東京に戻ってきたんですよ」とシレッとお話しになりました。

 という方もこの世にはいるということですな。店主だったら、東海道に出る前に、ウルリッヒのごとく車体を多摩川に投げ捨てるね・・・。
 という話を知ったあと再度写真を見てみましょう!

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 ・・・・・・・。

 ヤッパこの仕様で、琵琶湖はないわ・・・、滋賀県もなし。多摩湖だってなしだ・・・。

 でも、いるんだよねえ、そういう猛者というか気合い入りの変態さんというのがね。あまりの超常識な話に、何の施工依頼だったか忘れたわ・・・。

 確か・・・、木の実か銀杏かを踏んでその樹液で、フレームに点状のシミが付いたんでそこを再塗装だったかな・・・。

 まあ、そんなことより、これで琵琶湖・・・。ド変態さん参上の巻き!ということだな、今回は。

21日22日とハンドメイドバイシクル展だよ!



 この土日、すでに始まっていますが、科学技術館にて、ハンドメイドバイシクル展が開かれています。

 当方からは、柳サイクルさんが出展中です。

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 先日のリベンジ塗装・・・。なんとか間に合わせて磨き上げてから、ホイール以外シルバーで仕上げています。暫くシンナーからは遠ざかりたい気分です・・・。

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 もちろんフレーム製作は柳サイクルさん。特徴のあるフレームですので、是非実際にご覧になりにいってください!

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 科学技術館というと、武道館が見える、江戸城の近くです。すでにかなりの入りだとか、明日日曜夕方までなので、是非御御足をお運びください!

 柳さんがお待ちしています!

整理整頓は基本だす!



 どちらかというと、どころの話ではない!

 この店主様は大の整理整頓ベタなのだ!もうそれは超短所ということで、いくら引っ張っても長くはならない、そう、長所などになど絶対になるもんか!

 だから、諦めている、完全に。全くやる気なし!他の天才部分を伸ばせばいいのだ!フフフ、これが天才のみに許された特権なのじゃ!だから片付けない!絶対にやるもんか・・・。

 だた、作業において整理整頓は基本なのだす!なので、その手前くらいまでは、なんとか・・・やってもみないことはない。

 チューブ系が飛び出している・・・。こいつらを収める場所は・・・?

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 タイヤチューブだらけで・・・。

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 ここもタイヤだらけ・・・。ということは、他にどこか作らないとダメ?ということぐらいはわかる・・・。

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 なれば・・・。あのタイル壁、作業台との間がどうもデッドスペースで、だから中途半端なホイールや、一時しのぎの置物なんかがたまるんだよなあ・・・。フムフム・・・。

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 コンパネ二枚で、無駄なくできる大きさは?メモ紙に設計図・・・というほどのものではないが、ちょいと書いて、切り出す。木工オヤジの復活か?

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 随分と集中的にやったのが、まだ腕に残っているね。薄刃のノコがまたよく切れる・・・。

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 300ミリ幅で切り出したコンパネに切り欠きを入れて組み合わせると、こんな感じになる。

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 そいつに四角枠を付けると、まあこんな簡易な棚になるというわけです。インパクトが調子悪くて、低速がなくなった分、ネジがアチコチに飛んで無駄がでたな・・・。なんとかしないと。

 ということで、

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 デッドスペースが、リビングスペースに変身だな。まあどうせ入るのはタイヤチューブ類で軽いから、際して強度を意識した作りはしていませんが、まあ、これにて完成。

 でも、できるのはせいぜいここまで、あとは何をどこにどう収納すればいいか?なんていう難題は、店主には全く無理なんであります・・・。そういうときは逃げるに限る。

 そうそう、年末年始で二ヶ月抜けた、掃除のための理由付け企画、工房飲みも今月は復活といきましょう、日にちが決まり次第またご連絡いたします!

久々ながらやっていますよ!ママ狸ん



 国産の子供収容子のせ・・・、ちょっと前までは茶色とベージュぐらいしかなかったかな・・・、最近は国産でもまあ、カラフルにはなってきましたが。もっとセンスのあるいいものないの?という疑問から始まったママ狸んなのでありました。

 子狸が生まれた頃ですね。確かに近くにあった幼稚園の子のせ自転車を見ると、まあ後ろ姿はほぼ同じ・・・。たぶん服や靴を選ぶには大変厳しいはずの若いお母さん達がなんで平気でこんな自転車乗り続けていられるのか?疑問でありましたが、結論は簡単でありました。

 彼女たちにとって自転車は、店にあるものから予算にあったものを買う、それ以上でも以下でもなかったということなんですね。制服が選べないのと同じで、選択して購入するものではなかったんですね。子持ちの女性にとって自転車は制服のようなもの、だから色を変えたい、形を変えたいなんてことは端から選択肢として、彼女たちの頭にはなかったんでありましょう。

 そんなところに子狸を産んだばかりの、カカが切り込んだ。もっとセンスのいい子のせってないの?なんていうので、当時そろそろ普及始めたハマックスを差し置いて、イェップだポリスポートだのと、目新しい子のせを引っ張って持ってきたんでありますね。

 取り付けにくい、癖が多少あるところがまたよかった、ある意味当店向きだったイェップなんて一体何台に取り付けたんでありましょうか?

 今では、アチコチの自転車に付いていますが、当時杉並あたりでイェップが付いていたら、ほぼ当店発のものであったことを思い出します。

 子のせを付ければ、それに付随する施工がドミノ倒しのごとく出てきます、カゴ付け、スタンド付け、ハンドル交換など。こういうことも込みにしないと快適な子のせ号にはできない。イヤー、実に勉強になったなあ・・・。

 前後に子供を乗せてカゴがない自転車なんて、まあ、子育て世代を知っているものから見ると考えられないんですが、そんな自転車がスタンダードのような顔して売られているのがまだ、現状なんでしょうな。打ち首にしてくれるわ!!!

 そんなこんなで、もちろんまだまだママ狸んは大展開中なんでありますが。

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 ビアンキの気軽なクロス系の自転車を子のせ号にする。前後輪ごとにクイックであります。当然スタンドが欲しいんですが、クイックに取り付けはできません。

 なので、シャフト交換して、ナット止めの形式にする必要があります。

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 こういう風にね。このためのシャフトが店内にゴロンゴロンしている、200ミリ以上のものもある。中には一定量のスペーサーで挟まないといけないのでね・・・。

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 両足スタンド付けています。泥よけ止めは交換です、共締めようにね。細かいことですが、こういうことの一つ一つが大切なんですなあ・・・。

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 まだ小さい子供なので、前のせにしますカゴが大分前に付いていますね。

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 ほぼぽん付けでつきました。

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 アダプターにマイナーチェンジが見えますね。薄くなっています。性能として・・・特に変わった感じはしませんが。

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 カゴが前についているので、足のせに干渉しませんでした。

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 ということで、大がかりな施工はなくママ狸ん完成です。

 あとは親子で来ていただいて、子供にヘルメットをかぶせフィッティングを冷徹に行います!ガキンチョが泣こうがわめこうが、ベルト調整を細かくやります。あとは実際に子供を乗せての試乗。そこで子のせの位置などの調整や、ハンドル回りの交換などを含めた検討をします。

 前のせは、ハンドルト形状とステムの長さによって、子供の乗せ降ろしが天国にもなり地獄にもなります。大切なことは、子のせそのものではないということです。子のせに関する環境部分、つまりこの場合だとハンドルとステムに依存している、ということです。なので、便利さも不便さも子のせそのものよりも、むしろ環境としての自転車の方に関わって来ます。

 ただ環境としての自転車に過ぎないものを絶対値として考えてしまうと、「その子のせはつかないよ」とか「付いても使いにくいよ」ということになる。

 環境なんて相対値なんです。自転車は完成物でなく、構成物に過ぎないんです、だから構成品を変えれば、環境は変わる。
  
 つまり、付かないと思った子のせは付き、使いにくと思った子のせが使い勝手がよくなる、ということ、ただそれだけのことなんですがね。

 そういう視点から、手持ちの自転車を安全で快適な、子供運搬ではない、子供とサイクリングのできる自転車に変えていく、これがママ狸んの精神なんであります!もちろんやめるわけない、続ける・・・、イエイエ、大展開ですよ、少子化の中、今後もね!

リベンジ中 反省といえば・・・

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 修正はせず、やり直し・・・。作業の程度にもよりますが、ある意味鉄則のようなところがあって、小手先に拘って、ちょこまかごまかそうとして、返って時間がかかってしまうことがよくあることであります。

 だからやり直す・・・。

 で、ただいまリベンジ中。

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 置物ではない自転車だけに、なんかダイナミズム・・・というか、豪快さというかね、そういうものが欲しいというのもあり。

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 一律研ぐのもまた面白みがない。パイプによって研ぎの深さを変える・・・、そういう不均一性のようなものがまたダイナミズムを生むことになる・・・のかもしれませんなあ・・・。

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 先日の金が出なかったことの対策は今回はバッチリうったので、金はもういいよ!というくらい出ている・・・、とりあえず、よかった。
 
 問題はだ・・・、塗料の粘度だなこれは・・・。

 今回粘度の実験も、色々やってみて、たぶん年間で一番寒い時期、揮発という意味では暑い時期より不利ながら、気温が低いと塗料自体の粘度が高いのも事実。この辺は慎重に見極めないとダメということらしいですね。

 ながら仕事しながらも、小まめにチェックを入れておかないと、すぐにマクを張ってしまう。夏などは即揮発だろうなあ・・・。

 あとは仕掛けの道具だね。自転車はただでさえ、パイプなので平らな平面と違い、タレを起こしやすい。しかもそのパイプが縦横斜めと配置されているという意味では、条件としては難しいよね・・・。

 曲面に仕掛けを均等に打つための道具・・・、まだまだ開発の余地ありまくりだろうなあ・・・。

 今回は、この上に、さらに化粧して、磨き入れて、終わり。期限があるので、仕方なし。今のところこの程度ということらしいです、もっと精進しないと、なあ。

 完成は、科学技術館にて直にご覧になってください。

 さて、仕上げに取りかかりましょうか。

あいつにサクラが付いたら一件落着!

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 最初来た時には驚いた。ガチのタイムトライアルバイクですね。

 あのサドルから、低く遠くに肘を置いて、DHバーを握って走る。確かにエアロ効果はすごいと思いますが、でも一体何分耐えられるんでしょう?

 ロードレースのタイムトライアルの際には、多少我慢してもエアロ効果を優先する、ということもあるかと思いますが、これはロングトライアスロンに使用するとなると、まあ・・・通常は無理だろうと判断せざるを得ない。

 でもすでに購入してしまった・・・。では、どうする?

 というところから始まって、色々パーツ類を調べてみるとフォーク回りの交換が可能であるということがわかった。

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 アルミコラムのフォーク、オフセットを多めに取ったものに交換することでハンドルの位置を上に持って行くことが可能になった。この切っていないコラムに、スペーサーを挟んでいくと、相当な高さにハンドルが来る・・・という意味で、これで行こうか?ということになったんだが・・・。

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 先日のサクラのDHクローザーを見たところ、ハンドル位置は高くなったが、肘置きの距離がまだ遠い、これをもっと手前にできないか?という希望に、ドンピシャ!で、高い確率で実現しそうだということで、再度トライ。

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 こうなった・・・。

 わかりにくいかな?別角度から、

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 グン!と手前に来たんであります。

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 これもわかりやすいですね、元々ハンドルから生えていた肘置きが、コラムの真上に来ています。

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 ハンドルが手前にそして高くなったんであります。

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 このスペーサーの数を見るとわかるように、大体250ミリほど上に上がりました。

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 試乗してみるに、思わずワハッハハハと笑い出すほど楽だという。

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 まずはこの位置から、安全なところで、走り込みですね。スペーサーの位置をずらしたり、、サドルの位置なども調整しましょうね。

 これでロングを踏むのもよし。本番は今年六月だったか?五島のフルトライアスロンですから、それまでじっくりポジション作りをしていきましょう。

 そして本当に必要ない、というのであれば、もう少しコラムを切って、スペーサーを外したり、正式なアンカーを打ち込んでもいい。

 最初、冒頭の写真で持ち込まれた時は、どうなるか?と思ったが、まずはサクラのパーツのおかげで、大変快適で理想的なロングトライアスロン号ができた。

 是非、勢いでTTバイクを購入してしまったが、ポジションでニッチモサッチも行かない方がいたら、是非参考にしていただきたい、施工内容ですね。

 もちろん他にもあるかもしれませぬが、今回の施工は、ある種の典型になるかもしれません。是非、参考にどーぞ!

相も変わらず楽器遊びざんす!



 こんな遊んでばかりいて、さぞや店は閑古鳥なんだろうなあ・・・と忍ばれる・・・。

 まあ、いいんだ、寒いしね。あと三週間の我慢だな。それが過ぎると、随所に春の兆しが出てくる・・・、これ本当だよ。

 自転車に乗るようになると、そういうことに敏感になる人も多いんじゃないかな?まずは春風のにおいがね北風にまだらにはいってくる。そして梅が目に付くよ。そうなると、すぐにまた花見と来る。エエ?ついこの前年賀状で、おめでとうとか言っていたのに・・・。まあ、毎年のことだ。

 一見極寒でも、春の気配がしてくると、自転車乗りはうごめき出す。通常「二八」といって、二月は正月その他で銭を使ってか、景気が悪いと言われるが、自転車関連から見るに、いつもそうとは限らない。

 春が自転車を引き寄せてくる・・・、そういうところは確実にあるなあ。

 昨日でもって正月も終わった、さあ、花見だよ、覚悟しな!

 ということでなぜかギターが出ている、しかも店主はガットギターが好きなんだが、今回はスチール弦のアコギというヤツだ。

 基体としてのこいつとの出会いは劇的だった。朝、チャイムが鳴る。ポキさんが息を切らせて、「ギターが粗大ゴミ貼られている!」という通報を受けて、急遽救助隊派遣!身柄を確保した。

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 日本楽器と書いてあった、つまりヤマハだな。こいつ全体を磨いてやった。さて、どう再生してやろうか?ある意味自転車と同じだね、待ってろよ!盛っている限りのポテンシャル、引き出せたら、引き出してやるからな!と誰にも頼まれていないのに、勝手な使命感がわくもんだ。

 さて、こいつをどうするか?通常のメンテではつまらない。そこで年末の響き床のイベントを思い出した。

 出演はブラッキーな持田さん・・・。この方はエンターテナーだわ。レゲイ・ブルース、ゴスペル系もこなすね。

 この方が出てくれて、ステージ終了後。なぜか、ウード奏者が登場。ウードというのは中東の楽器です。ギターの原型のリュートという楽器が、中世欧州では発達していたんですが、そのまた原型のような楽器。

 そのウード奏者の歌を聴いていた時、その持田さん、あれ・・・という表情。

 そのときにひらめいたんですね、ウード風のギターってできないか?ってね。

 そこで、施工開始!

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 ナットに、真鍮のもの、通常は牛骨が多いですね、でも今回は真鍮ものを使用しました。ネックの幅に合わせてブラスを削るなんていうのは、自転車屋そのものだよね・・・。

 そして、反対側・・・。

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 同じくブラスのサドルを選択。本来ならプレート状のものを使用したかったんですが、1800円と異常に高かった。それでサドルをはめる溝を埋めて、そこに真鍮製丸棒をピタリと置いたわけ。この素材は工具屋さんから取り寄せ一本180円と十分の一だね。

 ブラスとブラスで挟んだのには、意味がある、音のサスティーンてやつ?これが欲しかったのであります。スチール弦に金属の両サイド、さぞや響きは長いだろうという配慮ね。

 なぜか・・・。

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 答えはこれ!

 わかりました?

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 これでわかったかな?

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 反射を見ると、ネックを横切るフレットという金属がないでしょ?そう、つまりフレット抜いてしまったんです。いわゆるフレットレス、というやつね。

 バイオリンやチェロなんかは当たり前ですね。でもギターではあまりきかない。ベースはありますな。

 元々付いていた、フレットを抜いて、パテで埋めて、ウレタン塗料をかけて、磨いたというだけ。完全自転車屋そのもの。まだ完全なすりあわせができていないが、ちょっとぶれたりする感じが、なんともギターからすればエキゾチックにも聞こえなくもない。

 ただ、弦をエクストラライトという、細いものにしたので、指で直接押さえると、ちょっと音がこもる・・・。ウレタンが完全に硬化していないのかな?とも。ただいまヘビーゲージという太いものも発注、色々実験しないとね。

 先のウードですが、これもフレットレス。そこで音を探りながら、自分の声に合わせて弾いていたのを見て、持田さんがアレ?これいいかも・・・て顔しているように、店主には見えたんであります。

 なので、アコギフレットレス化を思いついたというわけです。

 この作業中に来た、音楽関係のお客さんが、「確かBB・キングはそうだったんじゃないか?」と言ってましたね。

 先日来た、ギター奏者に渡してみたところ、スライドバーでの演奏が非常に弾きやすかったと言われた。まだその意味はわからないまでも、ちょいとうれしい。

 もう少し経過を見て、お渡ししてみようか?

 まあ、こんなことして遊んでいる店主に、「数年前、フレットの打ち直しを頼んだら、新しいの買いな、といわれた。同じく自転車もっていっても同じこと言われた、両方面どう見てくれませんか?」という依頼?のお知らせをいただいた。

 まあ、コチラが開いて、よりよく勉強すると、居場所を与えてくれることもあるという例かな?ありがたく、お受けしたいよね。

 自転車の季節的展開はなんとなくわかるが、楽器もそういうのってあるのかな?と思う。

 春になると楽器の方もうずくみたいですよ・・・なんてね。

Wもお手上げでやってきた・・・



 超小径でありながら、フロントがまた一段と小さい。ワゴンのキャスターのような小ささであります。

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 前輪はキャストホイールなんで、調整のしようもありませんが・・・。

 後輪は、スポークホイールなんで、まあ、なんとかなる・・・。でも元々は、オールラジアル(交差なし)で組まれていたらしい、それが一本二本とスポークが折れてしまったため、また同じくラジアルで組み直してみたものの、また再度スポーク折れが続いたということだ。

 後輪のラジアルと言えば、反駆動側でやることはあっても、マビックのキシリウム以外駆動側にラジアルというのは、見たことがない。ただその分、きしめんより太いスポークだったなあ。

 折れた原因はオールラジアル組のそれか?ということで、今回は二本取りで組み直してみた。

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 隣り合ったスポークを交差させていますでしょ?通常なら交差させる場合、両者を接触させて強度を出すような組み方をするんだが。小径の場合極端にスポークが短いために、そうした余裕がない。もし無理矢理やってしまったら、それが金属疲労の発端になって、耐久性は極端に落ちるであろう・・・ということで、交差はさせるが接触なしでやってみた。

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 まあこんな感じね。スポークもステンレスを加工して使っているので、鉄スポークよりもマシかもしれない。

 ただハブが肉薄なんで、スポークの曲げ一点にテンションがかかるために、この状況では耐久性は強いとは言いかねる。もしこれで折れるようなことが頻繁するようだったら、ハブをより肉厚のものに交換する必要があるかもなあ・・・。

 という、条件付きのような状態で、お渡ししてみた。ただ、杉並にある小径で有名なWという有名店に、「ああダメ!」と一瞥して断られたらしい。

 他に持って行くとこない・・・ということでやってきた。まあ、店にもそれぞれいろんな考え方があるので、それはそれでいいんだが、例えどんな車体であれだ、乗り続けていきたい!という持ち主さんがいる限り、安全性第一でどうしたらその思いの実現ができるか?という立場でやっていく、という方針は堅持していこうと思うんであります。

 まあ、まずは乗ってみてください。注意しながら、時に点検しながら、乗ってみて、状態を確かめてください。もしまた何かありましたら、次の手はご用意して、お待ちしています!

 乗り続けたいなら、乗りましょう!できる限りやりますぜ!

ロングトライアスロンの救世主 サクラパーツ登場!



 ロングトライアスロンと言えば、3キロ以上?スイムして、150キロ以上自転車で走って、最後にフルマラソンをするという、気の遠くなる競技・・・なんでありますが。

 この自転車部門はドラフティングが禁止されているので、独自で走りきらなければなりません。つまり独走であります。となると空力の優れたもの、つまりエアロ効果のある状態で乗るのがふさわしい。

 できるだけ体をたたんで、進行方向に体を開かないようにして走る、つまりDHバーの使用がほぼ必然になってくるわけですね。

 そうなると、あのタイムトライアルバイクが一番空力上優れている・・・という単純な結論に落ち着くようですね。

 ただし、タイムトライアルバイク、略してTTバイクはロードレースの一種目で、時間は数分間から多くても一時間前後で勝負が付く形式であります。もちろんその後フルマラソンなどありません。

 同じエアロ効果が必要だとしても、あまりにも両者は条件が違いすぎます。

 片方が多少我慢しても、短時間だからエアロポジションを優先して走りきるのに対して、もう片方は長丁場の中でも、休息的な側面を持ちつつもできる高速を長く維持できることを条件とする・・・というね。

 ある意味似て非なるものなんですね。なので、ロングトライアスロンにそのままモロTTバイクのポジションを強要することは、多くの場合そのままリタイアを意味するといっていいでしょうね。

 ロングトライアスロンには、楽をしながらもエアロポジションを維持できることが条件となってくると思います。

 そのための救世主といわれるような、パーツがサクラさんというベンチャーから登場したんです。まさに救世主と思います。

 通常のロードレーサーがロングトライアスロン車に変身するという大変優れたパーツなんですね。

 早速取り付けてみると・・・。

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 ステムのスペーサーを適宜に抜いて、その代わりにこの櫓を取り付けます。

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 その櫓にカーボンチューブを横に差し込みます。

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 そしてその櫓に直接エアロバーを設置する、それだけであります。

 フォークのコラムの上にちょうど肘置きが来るので、上半身にためを作って乗ることができる。非常に楽なエアロポジションを実現することができるんです。

 これ本当に、ロングトライアスロン向きといってもいいでしょう。

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 今年、宮古島のトライアスロンに出場が決まっているDさん。息子さんとお父さん、親子で当店が大変お世話になっている方であります。宮古島は風が強いので有名なので、すぐにブラケットポジションに戻れることも条件かと思います。

 コースによって、エアロポジションが多く取れるのであれば、このポジションでもいいかと思います。また起伏のあるコースで、頻繁なシフトチェンジの必要なコースであったらDHバーの先端にシフターを付ける方がいいかもしれません。

 あとは、下のドロップハンドルとの距離や角度を調整すれば、これはまたコースに合った乗り方も可能かもしれません。

 エアロポジションはとっさの動きには向かないので、車のない見通しのいいコースで、あれやこれやと試しながら、少しずつポジションを作っていってください。

 しかし、このサクラさん、実にいいものを作っています。着眼点がいい、それを製品化してしまうのがすごいよね。応援させていただきますわ、微力ながらね。今後とも、当ブログで要望がある限りお伝えしていこうと思います。サクラさんです、おぼえておいてください!

完成への道のりはまだ遠し

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 仕掛けを五重にもかけたフレーム。



 地の色になるこの赤黒、店主の好む傾向の色であります。よくぞここまで・・・。

 と、思いきや・・・、変わり塗りはここからが勝負。こいつ研ぎ出していくんですが・・・。

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 ウーン・・・。地の下の金がイメージ通りでていない・・・。

 これは展示会に出し、その後海を渡って行く運命になるフレーム・・・。

 しかもミッションあり、ある見本を提示されているんであります。

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 これね。津軽塗のスマホケースなんでありますが・・・。どうです?

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 うーん・・・。

 仕掛けの密度や、点在の仕方、そして地の下の金の色など・・・なんともまあ、惜しいというか、何というか・・・。

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 こういうときはやり直しに決定!疑問やスッキリしない時は、小手先の修正なんかしているよりも、キッパリ最初からやり直すのがいい・・・これって、作業の鉄則なんじゃないか?と思います。

 なので、再度もう一度、やります・・・。

 完成への未知はまだ遠し・・・。ただ、次に何を仕掛けるか?兆しあり・・・だから多少救われる、やり直しの動機付けにもなるということ・・・。

 最初から・・・ね。

プジョーある意味因縁の実用車



 この大蛇のようなダウンチューブのみのプジョー実用車は、ある意味因縁の車体かもしれませんね。

 これを改造して三国峠を越えて、新潟の中越まで帰った人がいました。

 これを子のせ仕様にしたいが、加工しないとイェップが付かないなんてこともありましたね。当時出たてのイェップの金具は、愚直すぎて応用が効かなかった。確かホールソーで余分な部分を切り取って溶接部を逃したような気がします。

 他には、これを紫系の妖しい塗装をして、子のせ仕様にしたこともあった。

 頻繁ではないが、思い出のある車体なんですね。こうしたこの車体のいくつかの施工例をご覧になって、当店にたどり着いた・・・らしいです。

 今回はある意味総メンテということだったが、リアのボスフリーが全く動かずに、リアホイールの組み替え?まで踏み込むかもしれない状態でやってきた。

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 結果は組み替えの必要はなく、洗浄と調整でなんとかなりました。

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 シフターも調整と、シフトワイヤー交換で、再度変則が可能になりました。

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 ブレーキも調整。ばらして洗浄、再組み付けが調整となります。

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 リアにはVブレーキが付いています。本来ならカンチの方が似合っているかもしれませんが、横広のヤツだとかかとと干渉するかもしれないなあ。

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 この辺は今後も酷使されるでしょうからベアリング回りの交換と調整をしておきました。

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 最後に両足スタンドの取り付け。ディレーラーがあるのでそれを回避するタイプのものでないといけません。また、エンドが逆ヅメなので、スタンド自体の加工も必要です。なんとかつきました。

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 実用車、ママチャリ系なのに進むんですよ・・・と持ち主の方。施工には上限を設けてやりまして、実際上限の範囲で施工完了となりましたが。

 よくある経済的な天秤、そこまで費用がかかるなら、新車を買った方が・・・といういつもの天秤があるんですが。車体によっては、そうした天秤にはかりにくい、ものもあるようです。

  仮に三万かかったとしたら・・・新車の方が・・・。しかし三万で買える新車にこれを凌ぐものってあるんだろうか?と。それがたとえ四万だとしても。

  本来物作りの本望というのはそういうものではないか?なんて思いますね。値段にはかえられない価値を時を経てこそ、増してくるもの。

  新車がよくて、古い車体が悪いなんて単一な見方、一体誰が仕掛けてきたんだ?まあ、当の自転車メーカーらがこぞって仕掛けているのかもしれませんな。でも知恵がなさ過ぎです。

 新車を凌ぐ味が出てくる古車になり得るものを作る、そういうのが物作りの醍醐味の一つってもんじゃないのか?と思います。

 特に家などそう思うんだけどね。今の新築の建て売りに住みたいですか?30年持たない家に30年ローンして・・・。まあ、いろんな考え方もあるんだろうなあ・・・。古民家フェチの店主からすると、外から見ているだけでも住んでいる気分になるようないい家ってあるんだよね。

 家には手は出せないが、古民家のような自転車を街道に戻すことは、やはり大事な仕事だと思うんですわ。自転車だって、街の顔になりうるんです!そういう意味で責任がある、目先の自転車を売ればいいだけじゃあない、それも大事だが、そうした責任感を共有できる方々が、同業者なんでありましょう。

 若い子にはない、熟女の良さを広めて参りましょう・・・って・・・アレレ?

古いBSを再生します!



 ダメならいいんだ、もう古いからね。・・・ただ、娘達がもし乗れればなんて言うんだよね・・・、でもいいよ無理しなくても、もう古いからね・・・。

 なんて言われて、そうですねえ、娘さん達にはいい新車がありますんで、コチラは廃棄されて、そちらを乗った方がいいでしょう・・・、なんて対応したら、当狸サイクルはすでに死んでおるわけであります。

 まだ生きている当店としては、そういうわけで何とかしようと動くわけであります。大抵はなんとかなるんですよね。手間さえかけてやればね。

 やることと言えば、各所洗浄、回転系にグリスアップ、劣化パーツ交換・・・この辺を丁寧にしてやれば、本当なんとかなる。

 まあ、その前に、ばらせるか?という関門がありますな。ばらせれば、大抵は組み付けられる。そういう意味で、ばらしはこれ、非常に地味ながらも重要なわざということもできる。

 当店にとって欠かせないいくつかの工具で、その筆頭を上げると万力でしょうね?外すためには固定しないと力が逃げる、なので力を逃がさない工夫が必要で、いかに万力を使いこなすか?ということが要になる・・・ということですね。

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 グリス入れの4点セットといえば、まずはここ、BBまわりね。外すのも大変な時はあります。

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 ヘッドーパーツも、グリス入れ。力のかかるところではありませんが、よくあるのが抜けないステム問題。ステムが動かないと、ヘッドパーツがばらせない・・・ということです。

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 そして前後輪の1箇所ずつの計4箇所、これがグリスの四天王かな?

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 外からでは、やったのかやってないのかがわからない。実に地味な作業ですが、走りにとても影響のある施工なんですね、ながもちさせたいなら少なくとも年に一度はグリス入れ替えてやらないとね。

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 グリス入れの際に気づいたのが、リアのフリー、完全フリー状態で、自転車は全く動かない。

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 フリーとチェーンの交換。これもスムースな駆動には必要だよね。古いもの同士は、こうして同時に交換しないと意味はありません。古いギア系やチェーンは必ず伸びているので、どちらか一方を新しくしても、かみ合わせが悪いなんてことが起こります。

 古い歯とチェーンは同時交換!これ鉄則。

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 ブレーキシューの交換も必要でした。古いブレーキは減っているものが多い、または仮に減っていなくとも、シューのゴムが硬くなっていることがあります。硬いゴムだと制動力は落ちます

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 前後ブレーキ交換で制動力を上げます。

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 そして、カゴを新たに取り付けます。

 試乗すると、それが走るんです・・・って当たり前か・・・、そのための作業だからね。

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 これって何かに似ているなあ・・・と思ったら、楽器のメンテでした。

 楽器をばらして、各所を見ている時って、常にいい音に向かって動いているんです。時に塗装だったり、木工だったりするも、すべてがいい音に向かっている。

 それがわかるのが、弦を張って、それをはじいた時・・・。改めて、やっぱり君は楽器だったのねと、コチラの憑きものが落ちる感じ・・・、と同時に目的を思い出して、報われる感じ・・・というのかな?作業一つ一つに夢中になったいることから醒めるといってもいいかもなあ。

 自転車も、各所を洗浄していたり、ホイールその他の調整していたり、カゴ付けたりして、多岐にわたって自転車をいじっている訳なんですが、それら個別的な作業一つ一つがすべて、安全に快適に乗るための動きにつながって、その連動する瞬間が試乗時っていうことなんですね。

 弦をはじいて出る音と、試乗の時のあの感覚・・・これは類似のものでありました。

 高齢のお父さんがこれ見て大変喜んでおられまして、それを娘さん達に託していく・・・ということです。電話の向こうではしゃぐ声を聞くと・・・、そんなに大したことしていないのに・・・などとも思ってしまいます、やっていることは、洗浄と調整と交換のさんパターンの組み合わせなんですがね。

今年も行きます!



 今年は二日より、工場に入っていたんですが、何をやっていたか?というと自転車・・・じゃなくて、ご覧の通り楽器系をいじっておりました。

 これは持ち込み修理の依頼なんですよ!依頼です、外部からの!イヒヒヒ来ちゃったよ・・・。

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 ギターの裏に穴が開いてしまったらしい。理由わからないまでも、ガムのようなものがつめてあった。

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 サウンドホールから見える穴。単板ではないな。合板なので、繊維が縦横と来ている、ささくれもちょっと広範囲に広がっていますね。

 まずはささくれを取り去りまして・・・。

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 裏からガムテープを貼ります。そこに・・・、

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 二種類のパテがあって、白い方を裏板の裏から盛って乾燥させます。ガムテープは内側にへこむように押しながら貼る、これがキモ。

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 白いパテ二多少の色を付ける。といってもサウンドホールからのぞき込まないと見えないので、この辺にしておく。

 ガムテープにつけた、へこみに今度は濃い色のパテを盛ってやる。しかし、接着剤の質が上がってきたよね。扱いやすいし、この気温でも硬化が早い。

 裏板の表をヤスリで平らにしてやるが、裏板といっても、裏の表なので、目立ってはいけません。そこでそこにコーティングの塗装をします。

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 パッと見わからなくなりましたな。

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 裏板全面にではなく、サンバースト・・・もどきでキャンディー入りのウレタン塗料をかけて、研ぎ出してやる。

 ある意味、木工と自転車塗装の応用でできました。これにて完了。

 しかし・・・、早くも外から依頼が来たよ・・・。今年はわらじが増えたかな?

 実は平行して二本・・・いじっています。他に・・・電気系ギターのフレット抜きも・・・なんてね。

 作りたい楽器のイメージも出てきて困っています。そうするとまた、にくい助言をいただける方も増えてきて、ある意味どうにでもなれ・・・という感じですね。

 電気系は一からの勉強だな。まずはセッティングとして弾きやすいこと、これを極めていけたらなあ・・・。あとは自作のコイル巻きでピックアップの作成?本当かよ?あとは潔いシンプルさでもって、まずは感染できるところから、菌をばらまくか・・・。なんせ後発なもんで、無骨でも特徴のあるものを作っていかないとね・・・。

 まあ、今年もドタバタしそうですね、色々含めまして、改めましてよろしくどうぞ!

ついにやったぜ!高校生!


 
 雑ぱくな話、いつか来るかと思っていたが、ついに来たよ・・・。高校生の事故車ね。

 下り坂からちょっとした車止めに正面から乗り上げ、前輪から一気に後退した。

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 その衝撃でフォークはグンニャリ・・・。塗装がはげています。

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 後退した泥よけがダウンチューブに激突・・・。

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 カゴには変形と傷。

 ゴムと空気のタイヤと、柔らかいフォークと、網状のカゴがなんやかんやとショックを和らげてくれた、といえなくもない。

 そして本人はちょっと頭と肩か何かを打って、救急車で運ばれたということでありました(この後本人が自転車を取りに来たんであんしんしてください)。

 まあ、全国の高校生諸君、いつかやるかと思っていたが、やっぱりやりやがったよね、事故だよ、事故!

 大体君ら高校生、特に男子どもは整備不良車に平気で乗っておるのがいる。世の中反射神経だけで動いているようなもんだから、多少は大丈夫なんだと思うが、中にはよく死ななかったな・・・という強者自転車もあるくらいだわな。

 店主も、昨年新店舗から子供を乗せて10キロ往復で杉並の子供園に通っていた時期があったが、自転車同士でヒヤッとした経験のすべての相手が高校生だったよね・・・、まったくよお・・・。

 五十は超えたが昔のことはよーくおぼえている店主には、その感じが手に取るようにわかる・・・といっていいだろうなあ。

 大体が存在自体が不機嫌なのだ・・・、高校生というものは・・・。何もかにもかったるい・・・、違和感だらけの回りが気に入らんのだ。

 でもって、店主らの時代はラジオの深夜放送など、横耳で聞きながら、なんとも下らんことをして夜更かししておる。今のお前らはどうせゲームだのネットだのと、店主らと同じく下らん夜を過ごしているに違いない。

 だから朝が眠いんだ・・・、なんで起きるんだよ、めんどくせー・・・・と朝から一段と不機嫌なのだ。食いたくもない朝食詰め込んで、親に箸の上げ下ろしに小言言われて「るせーんだよ!」と、ふてくされて通学自転車に乗るんだろう?

 当時のボキャブラリーといったらせいぜい「うるせーんだよ」「別に」「銭」、この三語で親と「会話」していたんだろうな。

 暑きゃ暑いでふざけんなよ!寒きゃ寒いでやってられっかよ!とウニのようにトゲトゲしく、ろくに前も見ないで、ペダル踏んでいるんだぜ、しかも整備不良車をよ・・・、そりゃいつかは事故るわな。

 今回の子がそうだということではないが、高校生は自転車通学路で事故る・・・時間の問題だよ!

 といって朝飯の時間も惜しんで髪の毛いじっている女子高生にヘルメット着用!なんていっても無駄なのはわかっている!

 田舎の中学生時代ダセーヘルメットをいやというほどかぶったお前らが、高校生にまでなってヘルメットなどかぶるわけがないのも、日の出が東から出るのと同じくらい、明らかだ。

 まあ結局は痛い思いをしないとわからない・・・、あとはそれが重篤でないことを祈るまでなのだ。

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 フォークは色は違うが、交換してなんとかなったぞ。

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 シルバーは、自転車の中では無色を意味するので、合わない色はない、だからさして違和感なしということでよし!機能が直れば十分なのだ。

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 泥よけも裏からたたいて、まあなんとかなった。リペイントしないのは、これを事故の教訓として残すこと・・・だな。

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 まあこんな感じで、自転車はパーツ類があれば、まあなんとかなるもんだ。でもなあ、体や心は、ことによったら一生に関わるような傷が残らないとも限らない・・・こともあるんだぞ・・・、ということは言っておく。

 まあ、お前らに何を言っても無駄なのはわかるが、せめて落とし前のとれる範囲の痛みであることを祈るばかり、あとなあ、多少はボキャブラリーを駆使して、人様を巻き込んだ時の損害保険の話ぐらい、両親としておけ!

 家の火災保険や親の車の自賠責保険などの付帯条件に家族もカバーというようなものがあったら、頭を下げても入ってもらえ!

 以上だ!このヤロー!!!

キャノンデール 頑固でよし!



 持ち込み組み付け、相変わらずであります。

 今回来たのは・・・

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 キャド10・・・ということは、そう、キャノンデールであります。キャノンデールというとアルミのキャノンデールといイメージが強い。かつて、アルミとカーボンのハイブリッド時代があった際、当然シートステーがカーボンとなると思いきや、このキャノンデールだけは、シートステーがアルミだったことを思い出したわ。

 今やカーボン全盛期からして、さしものキャノンデールも、多少はしぼんでんのかな?とおもいがちですが・・・。

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 イエイエ、このキャド10に関しては頑固にアルミで頑張っていますね。まず軽いです。そしてパイプの整形なんかも随所にあって・・・、フォークだけはカーボンなんで、ほぼ二十年前のスペックといえば、そうなんだが、だからなんだ?といわれれば、ちゃんとしっかり走れます。

 モンバントゥーの登坂記録、まだパンターニ破られていないじゃないか?当時の車体はアルミでしょう。

 つまり、トレンドだの、開発だの、素材だの、量産だのいろんな要素が絡んで今の主流を形作っているとは思いますが、すでに機材に関しては・・・、目先をいくら新しくして情報色々盛り込んだとしても・・・、結局は足・・・ということで、機材としての完成度ということに関して見たら、アルミもカーボンも、さらには鉄もさして変わらない・・・のかもしれませんな。

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 懐かしい、仕上げ・・・。キャノンデールはTIG溶接の処理がまたきれいで有名だったとも言えるでしょうね。

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 このシートチューブを裏から見ると、仕上げに関する手のぬくもりようなものを感じますね。ヤスリには柄があるので、完全自在に動かせない状況が出てきたりします。

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 整形に関しては、もちろんカーボンには遠く及びませんが、これでも金属パイプだよなあ・・・、というところ見ると、かなり頑張っている・・・ように見えますね。

 さて、組み付けようか?という時に。
 
 一つ問題発覚。

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 ヘッドチューブなんですが、左上のへこみ、わかりますか?外側だけのへこみかと思いきや、ヘッドパーツのシールド入らないという、内部にまで影響のあるへこみだったんです・・・。

 アルミフレーム、こうしたへこみはどうするか?難しいよね。

 このくらいなら、半強制的にシールドベアリングを入れることはできますが、入ったら、今度は抜けない・・・抜けにくいという状況になります。

 そして仮に入ったとしても、ヘッドチューブとフォークがほぼ直につくインテグラルでは、こうしたへこみにフォークが干渉して、一部ステアリングに抵抗が出る・・・。

 この予想通りのことが起こりました。鉄なら多少強攻策も考えられますが、アルミに無理に何かやると、ヘッドチューブが縦に割れて、お釈迦にもなりかねない。

 こういう場合は、持ち主の方に、メーカーに問い合わせて、交換してもらうのが最良だと思いますが・・・。

 今回の例ではありませんが、中にはヤフオクからノークレームノーリターンで引き取った方もいるでしょうし、海外から直接取り寄せて、国内の代理店からは相手にされない、ということもあり得る。そうした際に、こうしたほんの少しの気づかないような損傷で、諦めなければならないこともあり得る、というリスクは常に念頭に置いておいた方がいいですね。

 正規値段で国内の代理店を通していたら、そうした心配はあまりないかもしれませんがね、その辺を織り込んでどうしようか?ということ、考えておく必要はあるかと思います。

 で、今回はなんとか当店レベルの技でなんとかなりましたが、実はちょっと冷や冷やですね。

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 手元変則は、ティアグラの10速。

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 STIとリアディレーラーは合わせないとね。

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 他ブレーキやクランク回りは105で、という組み合わせ。こういうことも可能ですね。

 真剣には踏んでいませんが、やはり懐かしい堅さ・・・という感じですかね?

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 別に、タイムスリップしたわけではない・・・、だって現役だしね、キビキビ走りますよ。でもなんか懐かしさもあるなあ・・・。

 ここ近年、プロ野球で昔のユニフォームでやるなんていうのがありまして、アレ結構見ているのが好きなんですが・・・。

 ツールなんかでも、クロモリフレームとウールジャージの日とか、アルミフレームの日・・・なんていうのがあると、面白いのにね。メカニックや機材係は大変だけどね・・・。

 各メーカー色々工夫して新しいものを、目先を新しくするのに大変努力しているようでありますが、やっぱり足だったということなんでしょう、乗り物はエンジン・・・なんですよ、たぶん。

パーツ交換依頼は成熟化の結果?



 この自転車をよく見ると、やっぱりちょっと変ですよね。

 特に、前輪・・・、前輪を支えるフォークを見てください。通常進行方向に突き出ているはずが、この自転車に限って、ドミフォンのように手前に引っ込んでいるんです。

 これは事故車でした。正面からぶつかったかして、前輪全体が後ろに曲がってしまったということ・・・ですね。

 こうなると・・・、フレームの他の場所に損傷がないようなら、これはフォーク交換ということになります。

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 なんと依頼者がご自身で持ち込んできたんですね、カーボンフォークなんですが。

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 しかもなんと、サンエスさんのワンバイエスではないですか!渋い選択・・・ですね。こういうのを独自に持ち込んで交換依頼してくるなんて、そう簡単にできることではありません。

 まあ、大抵はコチラお任せで来るのが主となりますね。フォークといっても一インチか、オーバーサイズか?という規格が複数あると大抵コチラ任せになるのが定石ですね。BBまわりしかり、ヘッドパーツしかり・・・であります。

 さて、フォーク交換といっても、まあヘッドまわりをいじくるので、実に各種工具を使うことになります。

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 フォーク自身を傷つかないようにクッションをかませて万力に据え付けます。

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 何するかというと下玉押しを据えるための土台作りをするんですね、こんなんで立派な工具を使うことになる。これやらないで下玉押しが曲がってはいると、ステアリングに影響が出てしまいます。

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 で、もって、大問題発覚。下玉押しを移植したいんですが、そのためには一度抜かないといけません、当たり前ですが・・・。

 では抜くためにはどうするか?通常なら、下玉押し自身の形に由来するめくれの部分に、リリース工具を当てて締め付け引き上げるという工程を取るんですが・・・・。

 よく見るとこの下玉押し、全く工具が入るめくれの部分がないんです。ということは?通常のリリース工具では外せないと・・・という結論なんですね。

 前もこういうのありました・・・。これは困ったことですわね。パーツ類が着脱できないということは、メンテの質に関わってくることなんでね。本当に困ることなんですよ。

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 なので、こういう暴力的な工具を使って無理矢理外すということになるんですね。こいつはほんの少しの隙間にこの薄い刃を挟み込んでたたく・・・という使い方。これが正規の工具の一種なんだから困ったもんです、こういうのは通常はエマージェンシー工具に分類されるようなもんなんだが。

 今回は鉄フォークだったからよかったものの、ついているフォークがカーボンもので、それをも再利用するとなると、その手のカーボンにこういう工具を打ち込むのは躊躇しますな。

 なんとかならんのかね、この規格というか、この仕打ちというか。

 この工具だって、薄さが命なんで、使うたびにサンダーにかけて、研ぎ出さないといけない、どんどん小さくなる宿命の工具なんですね。今回も外せるまで三回ほど研いだかな?

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 どうにか外したわさ。

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 で、もってこいつを新しいフォークの肩に圧入してやる・・・。

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 ブラブラ状態のVブレーキを新しいフォークに取り付けて、ステムハンドルも載せ直しをして完了。

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 取り替えた!というよりも、なんか自然に最初から付いていたように見える。素材が変わったため、軽くはなったなあ。

 フォーク回りから、高級になっていったんで、徐々にコンポのグレードを上げていくなんていうのもいいかもね。まあ、何はともあれ、
取り替えるパーツを持ってくるなんて高度な技を持つ利用者が増えるということは、それ自体は悪くはない。

 自転車はパーツの寄せ集め出てきている構成物であるんで、規格さえ間違わなければ、その組み合わせは星の数ほどある!といってもいい。

 こういう発想が、お母さん達にももっと伝わっていったらいいよね、手始めにペダル、サドル、グリップなどの色を変えるだけでも、気分が変わる。何より、駅に羅列されている同じような自転車から、自分の自転車をすぐさま見つけられる、というのもいい。

 まあ、そんな小さいことからでもいいから、自転車は構成物!これを世に伝えていきたいよね、もっともっとね。

オール持ち込みでの組み付け!



 前々からやっておりますが、オール持ち込みの組み付け、考え方はショップによって色々あるかと思いますが、ある意味無節操な当店は、未だに常識の範囲での持ち込み組み付けはやっておりますし、今後暫くやっていこうと思っています。

 理由は色々ありますが、その中のごく一部をいうと、持ち込みというもは、すべてその希望者のものでありますから、規格の間違いなどがない限りはコチラが意見を挟む余地がないということなんですね。

 すべて向こう持ち・・・ということは、コチラが思いも付かなかったようなパーツ類がやってくる可能性があるということ。

 ある意味未知との遭遇なんでありますね。今まで、へえ・・・こう来るか・・・と思ったことも何度もあります。

 また、絶対当店周りにはない、最新規格に触れることになったり、組み合わせの勉強など、学ぶこと多し、ということでしょうかね。

 ただでさえ、出不精の店主、各業者さんのやる展示会などあまり出向きませんし、メーカーさんの最新パーツの講座のようなものにも、マニュアル読んでりゃわかるだろう・・・ということで、あまり参加しない店主からすれば、いきなり現物が来るというのは、それはそれでスリリングでいいわけであります。

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 ストーク・・・と読むんでしょうか?ドイツのものらしいですね。こういうのも当店内ではほぼ触ることのできない代物なんですが、こうやって実際に手に取ることができるというのも、持ち込みの面白さなんだよなあ。

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 ヘッドチューブの中をのぞくと、ヘラでかいたような跡の残る内部。ゲル状の状態で成形して固めたのかな?と色々と想像が付きます。

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 昔のエボナイトの電話のようなボリュームですが、中はスカスカ。

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 ヘッドパーツの規格なども勉強になりますね。

 で、今回は105のパーツでほぼ組み付けのため、それ自体には新鮮みはなかったんですが。

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 これが面白かったですね。

 エイドブレーキ。といっても普通のものじゃあない。少しロゴが見えるのでわかる人にはわかるかな?

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 普通のエイドブレーキと違って、ナマズのひげのようにくるりと曲線がついている。これがまた人間工学にのっとったのか?どこからでも握りやすい角度にできているんですねえ。

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 お・・・指先が届いた・・・というよりも、どこから握ろうとしても、そのどこからもちょうどいい角度に指先が届くという代物・・・。

 これは見事だねえ・・・。こういうことをやるのは、あそこに決まっている・・・。

 ディズナさんですね、東京サンエスさんの取り扱うブランドです。かゆいところに手の届く・・・どころじゃない、本当にここのすごさは、触って初めて気づくかゆさ・・・というところかな?

 それまでかゆいとも感じなかったところに、手を伸ばせるようになってみると、初めて実はそこがかゆかったのか?と後から気づくという物作りをしているんですねえ。

 つまりはかゆさの先回りをしている・・・といった方がいいかもしれません。だから東京サンエスさんの取り扱うものの意味がわかっている人は、かなりの車歴の持ち主か、それとも自転車に対して様々な角度から疑問符を呈することのできる人のいずれかなんじゃないか?と思います。

 このエイドブレーキも実際安くはありませんが、それはそれは試作に試作を重ね、未知のかゆさを見つけるような域まで先に行ってしまっているものかと思います。

 こういうのを使ってしまうと、通常のエイドブレーキには戻れなくなるでしょうね。エイドブレーキというより、連動するギドネットブレーキといったイメージの方がいいかもしれませんね。

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 25ミリのタイヤ、トレンドなんでしょうな。いやいや、このエイドブレーキのインプレ取られて、実際の車体はどうか・・・はさておくとしましょうか。

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 これから乗り手の方が来てからが、本格的なセッティングになるので、今は仮組み・・・仮縫い状態といっていいでしょうね。がっちがちに硬いかと思いきや、長距離走るのにもいいかもしれませんね。

 エンデュランスロードというジャンルなのかしら?車体全体は軽いし、エイドブレーキが緩く乗せてくれるし、やっぱりこれはこれでもう一つのジャンルなんでありましょうな。

  まあ、ものだけじゃあなくて、こうしたコンセプチャルなことまでものを通じて感じ取れるなんていうのも、オール持ち込みの面白いところか?とも思いますな。

 誰にも邪魔されたくない、自分で集めたパーツで自転車組みたい、とご希望の方、そういう場合にはコチラは黙って組みます、ということで、オール持ち込み、暫く続きます!

まずはハンドル回りから



 ほぼ市販車なんだが、それを少しずつ、自分の好みに変えていきたい・・・。

 この「少しずつ」というのがなんともいいですな。

 やりたいことが決まっていて、ドラスチックにエイヤ!とばかり、魔法をかけたような劇的変化というのもいいんだが。

 自分と自転車とパーツ類をじっくり見ながら検討しつつ、勉強しつつ、少しずつ、ゆっくりと落としどころを探っていく・・・そういう乗り手というのもいいもんです。

 メーカーやショップが表立って売りたいもの、それはそれなんだが、自転車というのはそれだけではない深みというものがあって、おすすめはしませんがヤフオクとか、老舗ショップの奥底に眠っているようなパーツ類、フリマなんかもありかもね、そういうところにいくと長い時間いろんなトレンドというものがあって、古いものの中に結構ハイセンスと感じられるものなんかがあるもので・・・。

 そういうパーツ類っていうのは、今自分の乗っている自転車に使うことができるのか?なんて疑問がわいてきたら、その人は、メーカー売り売り路線という浅瀬から、自転車全体・・・いや、レトロ趣味全体かもしれないね、そういう深みの入り口に立っているのかもしれない。

 そうなると、パーツ探し・・・というこれがまた魔界の一種ですな、そういう方面にも深入りしていくというね、そういう展開なんかもありなんですね。

 本当、古いからといって、それが悪いものか?というの一概にそうは言えない・・・というものもありますね。
 
 本日も、あるお客さんとチューブラータイヤについて話していたんですが・・・、確かにその管理からして、全面的におすすめはこの店主もいたしませんが・・・。もし仮に、ある酔狂なお客さんがどうしてもチューブラーに!!!というのであれば、応援しますよ、絶対に!

 いろんな場面での対処法なんか・・・まあ、大したことはありませんが、ご伝授しつつ、逆に未だにクリンチャータイヤはこのチューブラータイヤの乗り心地を目指しているんです!なんて力説してしまうかもしれません。

 当初店主も何の疑問もなくチューブラータイヤでしたんで・・・しかもWレバー・・・、そういうもんだと思い込めば、ちゃんと使えるものだと思います。

 ちなみに・・・、携帯電話だって、店主らの歳では使っていない時間の方が長いんで、なくたってなんとかなるんじゃない?と思います。

 待ち合わせは事前にしっかり決めておけばいいんで、かつては30分くらい待つのなんて当たり前でしたよね。何イライラしてんだ?携帯持ち(店主も含め)は?と、冷静に思ったりしてね。

 何年か前に、洗濯上手な奥さんに二回続けて携帯洗濯してもらった時には、もう暫くいらねーや・・・とばかり3週間くらい放っておいたんだが・・・。

 店主自身より、回りの携帯持ちの方々の方が不便がっていたのを思い出します・・・。

 話を戻すと・・・今回はハンドル回りのものを交換したいということでした。

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 エイドブレーキばかり使って、どうしてもエアロブレーキまで手が届かない・・・どうにかなりませんか?と。
 
 機能面だけでなく、見た目にも関心がありそうなので、ちょいとヨシガイさん系なんかをおすすめしたところ、ドンピシャ!

 なわけで、パーツ類の交換となりました。

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 エイドブレーキは後に出てきたもんで、まあ、あまり味のあるものではない・・・ですよね。それから比べるとこのギドネット、これは機能的のも優れているし、味が濃いよね、なんていっても・・・。

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 かつてはギドネットと言えば、こいつとペアだったといっても過言ではない。特に女子系のミキストなんかには、定番・・・といってもいいかもしれませんな。

 ハンドレストといいまして、単に手をここに置くだけ・・・、別にシフトに関するスイッチとかそういうものには何の関係もない、単なるコブなんでありますが、これがあるのとないのとでは、ドロップハンドルの使い方が全く異なってしまいます。

 ないと競技系・・・、下ハンくらいしか持ちようがないものね。

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 黒の偽革系の黒バーテープにして、ちょっと統一感を出してみた。

 試乗してもらうと、やはり下ハンは基本握らない。上ハンからで、ギドネットだとエイドブレーキよりも広範囲から握れるというメリットもあり、かつハンドレストで上ハンもまた広く使えるということで、気に入っていただいたようであります。

 この、自転車元々は26インチのホイールが付いていたらしいんだが。

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 650cのホイールに履き替えたらしい。全体的に非常にバランスがいい。

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 一見して700cとも区別が付きにくい。こういう間を取ったような自転車って、いいよね・・・。650cは、もっと注目されていいホイールサイズだと思います、この日本という国ではね。

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 ホイールが650cで小さめでありながら、フレームも三角がしまっていて、店主好み・・・。そこに来てハンドル高めにツーリング仕様なんて、こいつは今後の展開が楽しみ・・・なんだよね。

 サドルが茶色なのを変えたがっていたが、まあ、時間をかけて少しずつ・・・でいきましょう。自分のスタイルを忘れちゃあ、自転車に振り回されるだけだよね・・・、結構そういう人が多い・・・、着こなしじゃあないが、乗りこなし、これは一朝一夕じゃあできない、深みに入っていかないとね・・・。

コレにアレから取ったナニと例のヤツとを合わせて・・・どうすんの?



 自転車が増えてくる・・・、いつの間にかね。取り外して使っていないパーツも増えてくる、もちろんいつか付けてやろうという新品パーツもアチコチあって・・・、乗っていない車体があって、そこにまだまだ使えるパーツ類なんかもあったりしてね・・・、そろそろシャッフルしてアッセンブルなんてどう?なんて悪戯心がモゾモゾしている感じ、わかる人にはわかると思います。

 こうなると発注する方も、受注する方も大変だ・・・。

 この自転車を基体にしてください!ハイ、つまりフレームまわりをこれを持って基本とする、ということですね。

 でなんですが、フォーク、これを交換してほしいんです。

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 このフォークを・・・何と?エエ、今持ってきたこいつと・・・交換して・・・それから・・・

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 ハイ!このカーボンフォークとね。わかりました・・・、そして後のパーツ類はほとんど外してください・・・。わかりました、で、どうします?

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 今ここに一台持ってきたんですが、基本この自転車に乗っている、パーツ類をほぼすべて載せ替えて欲しいんです。

 はい、載せ替えですね・・・、でも・・・、ほぼすべてということは、他に?

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 はい、前はシングルにしたいので、チェーンリンクすべて外して、このシングルのものに交換して欲しいんですが・・・。

 はい、以上で?

 いえ、ええとですねえ、あのフロントホイールのリムのみ摘出して欲しいんですね・・・。はい、リムの再利用ということでよろしいのでしょうか?そうです、そういうことです。で?ハブは?今コチラから発注するもので組み替えてください。

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 ディスク用ハブダイナモを発注しますんで、それで組んでくださいね。・・・了解です。

 あとは載せ替え?

 いえ、まだなんですが・・・。ハンドルも、この持ち込みのものに交換してくれませんか?

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 プロムナードですね・・・、そうなると今までのバーコン型のシフターはそのままでは使えなくなりますよ。

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 ではハンドル搭載型の台座を取り付けて、バーコンのレバーを移植しましょう。

 以上でよろしいですか?

 あと・・・、ひとつ・・・。カゴ付けていただきたいのですが。

 はい、わかりました。

 いえ、あの普通のではなくて・・・。

 普通のではないカゴ・・・ですか?

 はい、普通ではないカゴ・・・、例えばおしゃれで、ちょっと太めのパイプなんかで組んであるヤツが・・・。

 探してみます・・・。

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 太めのパイプで、なんと今回はクイックレバーに取り付け。

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 イヤー、このカゴ付けもごねたごねた・・・。

 ということで、パーツの移動の激しいこと・・・、メモ取っていながらも混乱しそうな、複雑な組み合わせとなりました。

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 ゲーリーフィッシャーのマウンテン土台のコミューターというやつですね。

 しかし、このパーツの複雑な移動の指示と管理は、まあそんじょそこらの構成力では思いつかないわな。まず自転車というものを知っていないと、できません。あとは複数台から、一台を組み付けるという二個一力・・・というか、これはまさに構成・演出力といっていいでしょうな。

 お見事なもんであります。このゲーリー君も子供の成長とともに大分変化してきまして、当店とのおつきあいも短くはない・・・、そして、ようやくお父さん専用のコミューターになったかな?ということなんですが・・・。

 問題は、パーツ類をまた散々取られた追いはぎにあったような、あの自転車ですね。これについてもまだ構想があるようで、そいつらがまたどのように、展開するのかはまたのお楽しみでありましょう。

 この暮れから年始に当たって、大掃除ってなもんで、自分の持っている眠っている愛車なんかいじった方の中には、これはもう暫く乗らないとして、パーツがもったいねーなあ・・・、あれ?ここにあったか・・・、ってーことは?こいつとあいつで・・・、ムヘへへへ、ダセー一台になりそう!!!

 なんて、一人で盛り上がっていた方いるだろうなあ・・・。

 ハイご相談に乗ります!形を変えて再度乗り出す!愛車達をシャッフルして、全く別の一台を作りたい!

 まあ、大抵は安全であれば、お引き受けいたします!今年も・・・であります!

プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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