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30万の落とし物・・・・ |
![]() bd1とかつては言いましたが、今はちょっと名前が違うようですね。フロントの特殊形状のフォークを「あんどんフォーク」なんてこと言ってました。 そういえば・・・、こんな魔改造やったことがありましたね。この行燈がダメになったんで、通常のストレートフォークにして、ブレーキが届かない分、ディスクブレーキにして・・・。 長いコラムにねじ山立てて、スレッド化して、その中にさらに長いクイルステムを入れて、ハンドルを上げて・・・と。まあ開発者だったら激怒もんだろうなあ・・・。そんなことを二台ほどやった。以来、依頼は無い。 この度、久々にやってきた・・・。 ![]() 革サドル、しかも立派なのね。 ![]() ほぼ完璧な状態なんですよ。で、話がすごい。 ![]() こんな状態のいい名車がなんと二台、捨ててあった!というんですねえ。こんな感じかな? いや、こんな感じに置いてあったら、これは駐輪しているだけのこと。粗大ゴミ扱いで、マジで捨ててあったそうですよ。 それを、当店の古いお客さん・・・、この方も自転車の神様が付いているね・・・、それを見つけたんだそうだ。ただ、さすがにそれをただ持って帰るには気が引いたらしい。 そのお宅のチャイムを押して、本当に捨てているのかを確認して、「ならもらっていいですか?」と許可まで得て、持ってきたと言うことなのだ。 ほとんど完璧な状態だったんだが、一箇所気に入らないところを見つけた。 ![]() 二台とも、ヘッド回りが悪い、ということ。行燈だけに、前ブレーキかけて車体をふると、ガタらしきものがある。それが行燈によるのか?やはりヘッド自身のものによるのか? こういう時は分解して、まずは洗浄して、新たないいグリスを入れて、一からヘッドパーツ類を重ねて静かに、徐々に力をかけていくことだね。 ちなみにこのこのヘッドなんだが、通常とは上下がひっくり返っていたんじゃなかったかな? ダメなら交換覚悟だったんだが、二台とも、スルスルっと復活した。そのほか、メンテ状、ブレーキワイヤーを一箇所取り替えて、まあ後はいいんじゃない? しかし、現行のこの二台の値段を調べて驚いた、二台合わせて30万なんだそうだ・・・。30万の拾いもの、たぶんこの方だからこその拾いものなんだろうと思います。 当店に何人かいる、自転車の神様の付いている方。不思議とその方々を中心に自転車が集まってきてしまう・・・、そういう星の下っていうのがあるんでありましょうな。 集めるんじゃなく、集まってくる。追うんじゃ無くて、付いてくる。ちょっとした境地のような状況であります。 でもそれには秘訣はあります、鉄則のようなものがあります。黙っていて、集まってくるもの、付いてくるものなどありません。集まってくるもの、付いていくるもの以上に、ばらまかないと。そして結果として、集まってきたもの、付いてくるものに対しては、倍返し。 わかっていても、なかなかできない・・・、できたものからわかった気になる・・・という話なのかも知れませんがね。 さて、この二台をどう使うことが倍返しになって、さらなる付きもの・・・憑きもの?がやってくるのか?楽しみだよね! |
塗って磨いて |
![]() この自転車のいきさつといえば、コチラの記事にありましたね。再塗装して、ハイセンスに組み上げた一台なんであります。 ![]() 一見黒かと思いきや、実は濃い藍色という事です。 ![]() こいつはメッキのフォークなんだが、この度、せっかく再塗装したものをすべて剥離して、雑多な感じで磨いてくれないか?という依頼が飛んできました。 せっかく再塗装したのに? でもこれも大森社長の仕事と実績になるんで、もちろんやりますとも!使用感は多少あって、大森社長の真骨頂のようなまさに鼻の頭の毛までしっかり反射するような磨きでなく、剥離に毛の生えた程度・・・と言ってましたが、そう見せるのもまたテクニックというもので、今回はまた新しい技法をフフーンと試しておられたようであります。 ![]() 磨いたあとは、つや消しクリアをかけるということです。ちょっとゴワゴワ感が出ているかな? ![]() ちょっと見えにくいかも知れませんが、メッキフォークのメッキな感じを嫌って、そこも粗磨きにできないか?というこだわり。この方口うるさいには理由ありなんです、というのもちょっとばかしのハイセンス、根の張った美意識の持ち主なんですね。 二言目には「見た目が・・・」とおっしゃるが、それが逐次あたっているというところが、無視できないところ・・・、ならいうこと聞いてやろう・・・という気にも少しはなるかな。 このメッキは比較的柔らかいようで、大森社長もほっとしておられた。固いメッキの時には3日ほど作業に集中して口もきかなかったことがあったなあ・・・。 ![]() 金属の地金の感じ、ある意味鉛色とはこのことかも知れないが、もちろんここにも仕掛けがしてある。店主のよくやる隠し技、シャドウ技法を少し使っているんだよね・・・。というのは、このダウンチューブに一つ問題があった。 ボトルケージを取り付けるためのナット穴があったんだが、これを一つ前の再塗装の時、パテ埋めしていたんであります。それを今回剥離して磨くということなんで、そのパテうめの穴がモロ出てしまうが、どうするよ?美意識君?と聞くと・・・、どうしましょう?と本気で悩んでいる。 なら、また穴開け直して、ボトルケージつければいいじゃんか?と提案してもこの美意識君は、首を縦に振らない・・・。まあ、こういうやつなんであります・・・。 さてどうしようかね?荒仕上だろう?少しごまかす手はないか?という事で、ごまかすには気を散らす必要がある・・・、一点集中させないことなんだが・・・。 そこで、細工とシャドウを試みてみた。 近くに寄ってみようか? ![]() さて、元穴の位置はどこか?いずれにしろ写真ではわかりにくいもんだが、この辺まで持ってくることはできた。 問題がもう一つあった。 トップチューブに、へこみがありここも前回の再塗装時にパテ埋めしたんだが、同じく剥離によってその部分が出てしまう。 どうするか?シャドウで隠せる・・・ものではない・・・、使用感というなら、もしかしたら、そのままでもいいかもしれない・・・。 ![]() これなんだが・・・。 これまた角度・・・なんですね。 ![]() 上から見ると・・・こんな感じ。 ![]() ちょいと離れて見ると、気にならなくもなりつつ、一点集中すると、見えないこともない・・・。 変に金属パテでも使いますか? ![]() どこで探してきたんだか、こんな小物をサラッと使うようなところに彼のこだわりが見えてくる。 さて、へこみ問題は、次に持ち越しかな? ![]() うん、やはりスタイリッシュにまとまっている・・・、確たる美意識は現存なり。 |
十年越しのメンテナンス |
![]() この写真見て、オオ!と思う方は、相当古い狸サイクルをご存じの方と思います。 今の店舗から数えて、三つ前の阿佐ヶ谷団地時代の店舗です。狸サイクル2店舗目の店先です。この記事は10年以上前のものになりますね。 うれしいことに、再度メンテのご依頼をいただきました。 ![]() 前後ホイールは、持ち込みで交換しました。かつての記事にあるように、16Bゴールドで組んでいたんですね。十年サイドも陥没せず、無事任務を終えました、お疲れさん。 マビックのヘリウムかな?ポン付けですが(振れは取りましたが)、赤同士でなんとも相性がいいですね。 ![]() かつての山岳用のホイールですね。こいつのタイヤを見ると。 ![]() ヴィットリアのラリーです。昔は激安だったのが、今はそこそこの値段しますね。しかり、ラリーということは? ![]() そうです!チューブラーです!特にこだわりは無いようですが、チューブラーを使い続けるということで、スキンサイドものがいいということでした。しかもリムテープでなくて、セメントでというんで・・・別の意味でのこだわりか? ![]() かつてのはサンツアーの5速でしたが、ホイールが変わって、8速のスプロケに出世しました。もちろんチェーンも交換しています。シルバーのきれいなやつね。TAYAというメーカーです。 ![]() 前後ともに、ブレーキシューを交換。普通に効くようになりました。 ![]() ワイヤー類もすべて交換。この辺までやれば、かなり、いい状態に戻ります。 ![]() サドルの革張りは別の機会にすることにしました。 ![]() 8速のWレバーものに変身です。昔はこうした車体で、レースしていたんですね。今のレーサーとは形は相当違いますが、乗る奴が乗れば、今も負けないくらいの迫力はある。 ただ、自転車の形状としては、これはこれで独特な雰囲気を残している。何も当時のウールジャージを着なくても、かなりカジュアルな服装でも、こいつとは合いそうだ。 一歩現役から退いたかつてのロードレーサーは、カジュアルなレーサーとしての形式を既に確立しているようにも感じられますな。手元変則でないという意味で多少は不便ながらも、そんなに先を急ぐでもなし、ちょっと余裕をもって、と言いつつ切れのある走りを残す・・・。 そういうジャンルの自転車として、さらに積極的に再生できないか?なんて感じるんであります。 思われているほど鉄レーサー自身は古くはない。ナウでヤングな現代的スティールパイプで組んだら8キロ台のレーサーだってできる。足のあるやつだったら、しっかりそのレーサーで戦えるはず、今でも! と同時にこうした、別のイメージでのレーサーとしても再構築できるとしたら・・・、やはり鉄フレームは最強だよね。 30年後、今のカーボンフレームがクラシカルに感じられることってあるかな?アラン以外のアルミフレームでクラシカルな良さを体現しているものってある? いや、あるかもしれないが・・・、即座にある!といえる鉄はそういう意味でも最強なのである!と思いますぞ! これで、10年後・・・それより手前にまた、おいでください!大切に大切に、レーサー乗り続ける方を、当店は大切に大切にいたします! |
Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。
店の所在
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