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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |2020年07月 tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

狸サイクル・狸市の営業車完成!



 本日は、当店所有の営業車をより完成度を高めるために、同級生の超絶技巧を保つ青山自動車工業所まで、車を引っ張っていった。

 思い起こせば去年の六月、コチラにあった、サンバー別名あぜ道のポルシェを購入させてもらった。膝が抜けるような安い値段でね。

 それから一年、意外と走ったらしいぞ。オイル交換もして、クーラーのガスも交換したんだと。なんやかんやの買い付けは、最近こいつでだいぶ楽になった。もっと自分の足も使わないといけないが・・・。

 まあ、そこそこ荷物も積めるんで、いい営業車体だと思ってはいるが、何か足りない・・・、自転車屋の営業車としてなんか足りなくないか?

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 そう、頭ツルツルだろう!ツルツル過ぎるだろう?!

 エエ?なんでダメかって?

 そりゃ、そりゃあ、自転車屋の営業車でしょ?だったら、当然屋根の上に数台、自転車載せられるようにしていなくていいわけ無いじゃん。

 上にだな、スノコのようなもんを乗っけて、そこに前輪またはフォークと後輪を固定する台をつけてだね、自転車を前後交互にまあ、これなら四台は載っけたいよね・・・。

 でもツルツルじゃあできないよ・・・。

 そんな中で、カーゴ(青山君)から連絡が入った。同級生の山ちゃんがちょうどサンバーの荷台を使わないんだが、捨てるのもったいないんで、使わない?

 もう二つ返事で、使う!使う!ということに。同級生連携・・・。

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 これかア、アルミのすのこ、理想だよね。たぶん、こいつに、フロントを支える金具や、後輪を止める溝なんかをぼるトドメとかすると、詰めれば四台行けそうだ・・・。

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 取り付けは六ヶ所あって、最初すぐに二箇所はわかったんだが、四ヶ所どうつけるか?観察・・・。

 ゴムのシールをめくってそこに噛ませて、またゴムシールを被せればよし、ということに。

 一見スライドに見えるが、実は多少浮いていかぶるようにスライドするので、それが原因でシールが外れることはないと確認。よっしゃ取り付けだ。

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 あっちとこっちで、仮止めをする。再度帰ってから、センター出しや、多少の前後の調整をすればよしということで。

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 最後はエアで、増し締め。ラチェットも入りにくいところに、頭さえ合えば、あとはエアが勝手に回してくれるので、この道具はこの場合最適だわ。

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 手前のすのこが、取り付け完了状態。これで晴れて、自転車屋の営業車としての一歩が踏み出せたわけだ。

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 しかし、まあ、同級生のカーゴはやることが半端でないわ。なので、集まっている車体ももうバラバラ、共通している点といえば、昨日今日の町工場で扱える車体でないものが全部、ここに集まってきている感じですね。

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 朽ちたボディーの交換部品と言うので、こんなボディーを自分で叩いて作ったんだと・・・。これを溶接して、今や原型もとどめていないような旧車を蘇らせるんだね。

 パテの厚塗りなんて、あんなの職人の仕事じゃない・・・。

 車の主流がどこに行っても、必ず傍流というものが残るはず。その傍流には、傍流を支える神と言うか仙人がいるもんだ。

 青山くん・・・、五十半ばにしてすでに、車仙人か?

 店主も後追い、自転車仙人を目指していきたいもんである、霞食いながらねえ・・・。
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薩摩男児の本気



 まあ、大分乗ったんだが、もしかしてもっと乗れないか?かなり手を入れてもいいので、しっかり乗れるようにしてほしい・・・と、薩摩男児が仲間の車体を持ち込んできた。

 その場で電話をして、今回の予算を本人に確認し・・・、そこまでは誰がしてもおかしくはないが、電話を切ったあと・・・、もし予算オーバーしても、その分自分が補填するんで、徹底的にやってやってくれ!

 すごいねえ、仲間思いの薩摩男児、本気だこの人・・・。

 ということで預かった。

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 まあよく乗り込んでいること・・・。

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 ホイールから、なにから何まで、組み直し、消耗品交換・・・だろうね。

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 フレームは少し凝っているようにも見える。

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 この辺なんて、GTのパクリかな?

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 もうこれだけですごいのが、フォークの交換とホイールの交換が起きている!相当ガタガタだったということだ。

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 磨いて、BBなどは交換で回りを良くしたよ。

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 スプロケ・チェーンは交換、リアディレーラーは洗浄と調整で使い続ける、シマノ偉大・・・。

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 Vブレーキもまるまる交換。止まらないとねえ・・・。

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 ステムからハンドル、グリップ、オールワイヤーその他まるっと交換。もうフレームしか元のものではないかも、というくらいの変身ぶり。

 とそこに大問題が発生した。薩摩男児危うし・・・だったのだ。

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 ここ見にくいんだが、シートクランプのあとに、パイプの溶接跡から外れて、溶接痕がありますな。実はこの下に、アルミパイプの亀裂が見つかったんですねえ。

 で、これは・・・、アルミ修繕連携でもって外注しないといけない。結構アルミの溶接は難しいんです。

 さて、予算はオーバー確実、薩摩男児!サアどうする!

 といういう時、少しも慌てず、オーバー分は自分が負担するんでやってくれ!と男だねえ・・・。

 ただそれで終わらない。その代理人が、フレームの惨状を持ち主に告げるや、持ち主そのものから予算嵩上げ問題なし!という判断が下る。

 そこで代理人はみ出てしまった男っ気を・・・・で、では今度私自身の自転車メンテを依頼しますんで!とどこまでも男である・・・(別に女でもいいんだけど)。

 かくなる親族的連携の強さには正直驚くと同時に、これからの社会ではこうした連携が何よりも大事になるだろうと。このごに及んで、あのクソマスクを八千万枚配ると抜かしておる、クソ政府だぜ、まあ信用ならんな、期待もできん。

 一つとして、もっとマシで公明正大な国の有り様を作り直さねばならないというのは市民としての責務ではあるが、一介の自転車屋の器では、事がでかすぎる、もちろん諦めているわけではないが・・・。

 テメエたちの器でせいぜいできること、最大できることは、こうした親族や緩やかな有縁者との間の連携だろうな、と思う。

 こうしたところをしっかり固めて、できれば食の自給にまで手を伸ばし、共生の場を作ること・・・、残る問題はこうした横関係の強化だけでなく、縦関係の強化、つまり教育というものの拡充をいかにしていくか?ということだろうなあ、と勝手に思っているんだが。

 まあ、しかし、本気で直すぞモード、それが伝播した親族的連携の迫力によってここまでになった・・・、

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 アルミなんで、もちろんそれなりの寿命はあるんだが、これでしばしまた街道を走れることになる。こいつはフレーム、パイプの劣化によーく注意しながら乗ることだな。乗っていて、柔らかいあれ?と思ったら、即降りて点検、アルミは割れる、突然割れる・・・という鉄とは違う性質がある、よーく観察して、使用者・関連者・ショップと共同で見ていきましょう!

 緩い連携管理だ!

BHの再塗装 青を見直す



 フルカーボンの車体、BHというメーカーの車体なんだが、こいつが意外といい走りをする。平地を高速で走り続けるというには、かなり向いている車体なのではないか?

 ほとんど名前しか聞いたことのなかった、BHのフレームを見直すきっかけになった、フレームともいえる。

 こいつを再塗装してほしということに。

 このフレームの白いところは、白塗装ではない。ラミネートという貼りものが貼られている、と考えていい。

 さて、この上から塗装すると、この貼りものの厚みがすぐに筋としてわかってしまう。これはまずい・・・。再塗装というよりも、BH隠しと思われても仕方がない、やり方だ。

 なので、そのラミネートを一気に剥がすか?というと。それもまた難しい。カーボン車体なので、ケミカルは使えない。フレーム自身の接着剤等が溶けてしまったら・・・大変だ。

 とすると、後はひたすら物理的に剥がないといけないが、イヤー気の遠くなるはなしだ。

 そこで、この筋消しをどうするか?ということで、今回はだいぶ悩ませてもらった。そして、今後のカーボン車体をやる際にはこの方法でやるしかないな、という当店なりの結論を得るに至ったということだ。

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 今回は、またこうしたオリジナルのでカーある政策までやってみた。先方から送られてくるデーターを、まず処理しやすいデータに置き換えて、それを画像ファイルとして、保存し、それを加工していく。

 加工が終わると、その画像データを今度はカッティングのためのデータに読み替えていくことに。

 そこから再度加工をして、限られてカッティングシートになるべく無駄にならないように配置して、切り抜いて、貼っていくという、かなり手間の掛かる内容となってしまった・・・。

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 どういう意味を込めて、こうした文言を選択したのかは、店主は知る由もない。

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 ただ、最近のカッティングシートの材質は上がっていると思われるね。細かい字でも、シートが毛羽立たずに、きれいにエッジが出てくれる、これはありがたい方向だよね。

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 BBの中心規格がBB30というちょっと特殊系、なので、アダプターを入れて、通常の68ミリJISのBBが簡単にはいるよう細工した。

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 後は、ほぼ元戻し。特に交換しなければならないようなものはなかった。

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 このくらいの青なら、いいなあ、と改めて思う。青や緑は、ある閾値が外れると、まあ店主は見たくもない色となってしまう。特に青は微妙だ。なので、そこに立ち入らないように、かなり外れたところにいたんだが、今回この程度の青というのが、自分の射程内に入ってきた。それに白のデカールとの組み合わせも、決して悪くはないと思うように。

 どちからというと、ワインレッド系の入に偏りがちな店主の色彩感覚に、今回は、ちょっとバランスというか、広めの調和を取る際のいい、紹介ということになってしまったようだ。

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 ウン、なんか渋くていいわこれ。

 こんな青が、今まで操れるとは、思わなかった。ウン、このくらいまでの青なら、採用だね・・・。

規格の違うフォーク交換・・・



 アルミハイブリッド車に長年乗っていて、流石にもう古いだろうと乗り換えたのが、このカレラ。

 フルカーボン車体が来たんだが、どうもノリながらも違和感が取れずに困ってたらしい。どうしたらいいものか?

 そこで考えたのが、ぶっ飛んだ発想だな、これはある意味・・・。

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 もともと乗り慣れていた、前のフレームからフォークだけを取り出して、新車のフォークと交換できないか?ということを考えた。

 しかし同じカーボンといっても、規格が違いすぎるだろう!?

 まず新車の下は1.5インチという、すこぶる今日的な規格。一方で、古いカーボンフォークは一インチでこそないものの、上下ともオーバサイズのもの・・・、なんかアダプターか何かで、どうにかなるものなのか?

 さて、今のヘッドん規格は、BBと並んで、まあ群雄割拠といっていい、支離滅裂ともいえる。ちょっと多すぎだろう?とプロショップの当店でも勘弁してほしい、と思うほど多い。

 いわんや、この細かい規格を調べ上げて、それぞれのアダプターを探すなんてことは、まあ素人さんには難しいことでありましょう、こっちだってあまりやりたくはない仕事ではある。

 ただヘッドパーツなんて、あんなちっぽけなパーツが合わないだけで、フレーム諦めなくてはならない、なんてことは悲劇すぎる。

 なので、各種ヘッドパーツの規格のそれぞれと、そのアダプター的なものについては、対応できるようにはしておかないと、とは思うんだが・・・。

 まずは、オーバーサイズのフォークにアダプター下玉推しを入れて、1.5インチのインテグラルのヘッドのシールドベアリングを乗せられるようにしないといけない。

 そこで探してみると・・・、

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 リッチーという、決して安くないメーカーが、こんな変な下玉をしを持っていたので、引っ張ってくる。

 そしてこいつをオーバーサイズのフォークに打ち込むことに。

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 1.5インチの玉押しを押し込むための、円柱ハンマーね。

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 なんとか下玉推しが圧入された。

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 新しい下玉推しの上に、元から付いていた、シールドベアリングを載せる。こいつで仮組みして、ヘッドパーツの調整をしたんだが、どうも元からあるシールドベアリングが、この新しい玉押しの上で、暴れてしまうらしい。

 シールドの頭の方は元々のインテグラルの中なので、角度等すべて合うんだが、どうも新しい玉押しの下とは合わないらしい。さて、困った・・・。

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 そこで、フレームのインテグラル内の規格に合わせて、このリッチーの中からシールドベアリングを選べば、何とか座ってくれるんじゃないか?とおもい、再度リッチーだよりに。

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 左が新しく来たリッチーくん、金色だね。こいつは下は合うんだが、上をフレームのインテグラと同じ規格のものを探し、持ってきたもの。

 これなら、大丈夫だろう・・・たぶん。

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 こんな感じで、読み通り、このアダプターシールドベアリングで万事古いものと新しい規格の橋渡しをしてくれる。

 いやー、苦労しましたよ。ただし完璧にいかなかったところがあった。

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 なんとこの古いフォークが、新カレラフレームに取り付けが済んでから、ホイールを戻したときなんだが。なんともホイールの回りが悪い・・・?何が一体原因なのか?

 左右の振れか?と思って点検してみると。

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 25ミリのタイヤが、フォークの内側に一部干渉していることが発覚。これ競輪自転車のフォークじゃないのになんで、こんなにクリアランスがないの?と思わず今風に思ったんだが。

 まあ23ミリタイヤで決戦で勝負するのが当たり前の世代からするとだいたいレーサーに25ミリタイヤとか一体何考えてんの?ってなもんなんだよね。

 なので、かつてのロードフォークが24ミリ以上のタイヤを履くなんていう、選択肢は全く無かった、そういう名残だったのかな?

 いやー、実に驚いた。

 で、結論をいうと、上はカレラの上部、つまりFSAのフォークパーツが使えるということで。下に関しては1.5インチもの、今回はリッチーさんに頼んで、何とかできた、ということだ。

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 まあ、同じカーボンだけあって?あまり違和感はないな。

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 上の方は、ピナレロのヘッドキャップに、FSAのものをもどしている。問題なのは、下の方だ、今回はすべてリッチーの規格ものに助けられて、なんとか目鼻がついた、という感じだね。ねばった甲斐がありました。

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 本当違和感はないね。これで少しでも、元の車体や乗り味などのイメージを喚起してもらえたらな。

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 新旧並べてみたが、オフセットやそういうところでの大きな違いはなし・・・。でもまあ、作りが違うんだろうから、これをきっかけにちょうど調子のいい、規格の要所などをしっかり抑えておく、というのもありでしょうな。

 とりあえず、無事乗れるので、まずはお好みのようにしてみましたが・・・、その結果はどう出るでしょう?

 かつて乗り心地が再現されればいいですが、もしズレた結果になったら・・・、そのときはその時で、考えましょう。

 ということで!

とある選手の坂算用 雨のディスクはやっぱ効く



 ようやく国内のロードレースも動いてきたようで、先日シーズン開幕の群馬で三日間開かれたそうだ。

 当ブログでよく登場する、古潤も出たらしいが、詳細はまだ聞き取ってはいないが、最終日?メカトラでリタイアという話は聞いた。ワイヤー・・・とか言っていたなあ、今度じっくり話は聞きたいもんだ。


 そして、もう一人当店出入りの高木選手。この選手は選手のみならず、今後指導者としても頭角を現すだろうと、店主は勝手にふんでいるんだが・・・。

 ちょいとこの現役選手から、メカの話を聞いた、実感の伴ったいいレポートだったなあ。

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 今シーズン、彼が気づいたことは出場車体の八割がなんとディスクブレーキを装着していたということだ。残り二割がキャリパーブレーキという比率になったと。

 これは後者に属する彼としては、ちょっとしたショックだったようだ、もちろん急激なディスクブレーキの増加ということでもあるが、そのためか、彼が今まで経験したことのない状況に接したということだ。

 彼は、下りのコーナーが得意中の得意、ということで、今までコーナーに入ったら、抜けるまで、絶対に抜かれることはなかった・・・。それがこの雨の三日間、なんと下りのコーナーの最中に、自分の左右からディスクブレーキの車体に、ソソッと抜かれるという初めての経験をしたと言っていた。

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 原因は、ブレーキだと、断言。雨の下りのキャリパーでは、どうしてもその制動力から、手前より当て効きを効かせざるを得ない、その分減速してしまうんだが、一方ディスクブレーキは雨での制動力に物を言わせ、ブレーキ開きっぱなしで下りを思いっきって下ることができ、然るべきところのみ、ガツンと効かせる下り方というか落ち方ができる。

 だから、キャリパーの絞るような制動に対して、ガツンと来るディスクの制動ということで、ドキッとする瞬間が何度もあったと・・・。

 なるほど、今のキャリパーも相当効くとは思うが、雨になると余計ディスクブレーキとの制動力の違いが際立ってしまう、という実感のこもった話を聞くことができた。

 そういえば、十年以上前、もしロードがディスク化したら、下りの走りは相当変わるだろう、と話していたことはあったが、それがついに実現されてきていると言ってもいいんだろうね。

 そういうこともあって、これからレースはより高速化していくだろう、という高木選手の予想なのである。晴れの日は、もう少しキャリパーブレーキで、ディスク化への流れに対して大いに喧嘩を売っていきたい!と、柔和な顔には似合わないいかにも選手らしい決意を語って帰っていった。

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 かつて、ここでなんでディスクブレーキなんだ?選手の要望ってより、メーカーの都合だろう?手な展開に持っていった時、選手数名から、やっぱりディスクとスルーアクスルの制動力と剛性ってのは、それなりの合理性があるんですよ、というご意見を頂いた。

 まあ、そう・・・なのかも・・・しれませんな。特に雨の下りに入ると、ディスクは・・・さすが、よく効くんでありましょう、多の追随を許さないくらいにね。

 そんな話を、選手の実践での実感を通じて聞くことができたというのは、ある種の収穫なのであります。と言っても、当店はモロレーサーのためだけの店ではないので、暫くキャリパーの優勢は続くんじゃないのかな?と思ったりもするがね。

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 そんな流れが、工具にも来ているようだ。クイックレバーを外して、スプロケ外しを装着し、チェーンで抑えて、エイヤ!とばかりにスプロケを外すこの工具。

 これまでの細いクイックだけを想定していては、スプロケが外しにくくなっていくだろうという、昨今の流れを組んだ、工夫工具が登場した。

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 なんだ?これ?ただの棒じゃない・・・と思うでしょ?まあ、これで終わることはない・・・。

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 このように、芯棒に被せるという、一種のアダプターだ。これはこれから主流になるであろう、スルーアクスルのホイール専用のスプロケ外し、ということもいえる。

12ミリのスルーアクスルの穴に、この太めの芯棒を装着すると、実に安定的に高トルクをかけてスプロケを外すことができる、というわけだ。

 この手の工具をシマノが出しているか?どうかまだ確認はしていないが、まあざっと目を通しっ所ではそれは見当たらない。

 グランジというサードパーティーと言うか、創作系も作るメーカーが一早くこんな工具を出してる。率先して、シマノがやらなきゃいけないんじゃない?と思ってしまうが。

 ロードレースでの車体比率が、ディスクがキャリパーを上回ったという、そして、こうした工具も登場してきている、世はディスク化の流れ・・・にあるということは、ほぼこれで確実・・・といっていいかもしれないな。

 先端からの変化と傾向はこれでほぼ決まり・・・あとは・・・、小さい店でもできる、自転車の多様性と成熟化ってなものを目指しつつ、細ぼそでも続けていくしかあるまいね・・・。

軍用自転車?色だけはね



 またも、改造系の実用車でございます。一つのスタイルにしたいなあ、と思っているのが、

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 このセミドロップ。店主ら世代には少年自転車といえば、ドロップに行く前はこのセミドロップだった。どうもドロップは首が疲れて、下げた瞬間事故になるということで、ドリフを攻撃していたようなPTA的なところから反対を受けていたという記憶がある。

 その打開策としてのセミドロップだったんじゃないか?と思うが、今にしてみると、なかなかスタイリッシュではある。

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 エアロブレーキを横につけるが、意外と使い勝手は悪くはない。

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 多段仕様にしているので、シフターは・・・というと

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 まあ、結局はこうした単純なワイヤーを引くか戻すかっていうのが、一番トラブルがない。

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 前ブレーキはガッツリ効くタイプです。

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 リアブレーキは、ローラーブレーキ。ちょっとタイヤ交換のときには一手間かかるが、こいつがイカれたら、後付てキャリパー化してもいいな。

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 前はシングルで、クランク長はこいつは165という通常仕様。全体を覆うカバーがないという意味では、メンテは楽だが、多少のエッジがあるので、もろチェーンに裾を取られることも少なかろう。

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 通勤にもいいように、小ぶりのハブダイナモ付き。暗くなったら勝手に付いてくれる。車輪が重くもならないし、しかも光量もそこそこある、電池切れの心配はないと、いいことづくめだね。

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 450ミリの物干し竿をつかった。相当伸ばせるね。やはり、改造・・・ということに引っ掛けると、このサドル高というのは妥協できませんね。

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 はい、色だけは軍用自転車のようですが、その他は使い勝手のいい・・・というか、走り回るには大分いい、街乗りだけではもったいない、ぜひとも通勤通学等にガンガン乗ってほしい、改造実用車が完成しましたよ、ということです。

 この高温多湿の中で、コロナは少なくとも感染力は衰えていないように見えます。日本は東京を中心に鎮まる気配はなく、アメリカなんぞはの一日5万から7万人という感染者数・・・。これでいつ来年のオリンピックの予選をやるのか?なんてこと考えると、まあ、通常なら中止になることはほぼ確定でありましょう。

 たぶんそんなことは上層部という人たちは十分にわかっている。なので、補填できそうなところからは、前もって中抜き事業を展開し、実業は言うに及ばず、あろうことか責任も取らずに、税金掠め取るという悪行を憚ることなくやっておるようですね。もう必死だね・・・。

 そして、後どういうタイミングで誰にババを引かせるか?ということの駆け引きでしょうな。

 ところで、こちらはせいぜい、ご近所付近で小銭回しをしている程度。でもそれでも何もしないよりはずっといい。鉄箱のバー、小銭を稼いだ人が、近所のラーメン屋で散在・・・。マスク売って稼いだ小銭で、知己の店からテイクアウト。

 緩やかだが、自転車業と、そのお客さんと、飲食系のお客さんが交わって、重なって、ワイワイと楽しそうなところを見ると、コロナでもなかったら、このようなことはこんなに早くは実現しなかっただろうとは思う。

 これが災い転じて福となる、福となすというのであればいいが、問題はこの先が全く読めないということ。たとえ今直に倒産の危機ではなくても、徐々に徐々に市中に回る資金が減ってくるようなことが起こると、毎月の家賃や人件費の負担が本当に継続できるのか?

 などと考えると、正直重く暗くなってしまうこともある。

 ただ、自転車は災禍に強い、その下地をしっかり支えるだけでも用火急の産業ではあるんだが。まあ、というところからの提案で、もっと自転車を身近に、その身近は今までの身近とは違った時限で、より身近に!ということなんだが、今回の改造自転車がそうしたことへの予感へと導いてくれたらという願いがこもっている!

 通勤通学、何でもより自転車を身近に!



究極のオリジナルフレームがあるとすれば・・・



 最近、数年越しの月日を超えて、念願かなって入手したのが、このフレームだったわけです。

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 撮影が遅くなりすぎてしまっていたんで、光度の違う写真を二枚上げてみる。

 店主はこれとは違うがすでに二十五年以上前からチタン車を愛用しているので、上記車体はこの店主のものではない。こいつは、大森社長の夢の一台なのだ。

 いやー、待っただけの甲斐のあるものが入ってきた。それまではライトスピードをずっと注目していたようだ。店主回りだと、TNIチタンなら入手ができた。

 後は・・・、かつて大阪にTIGというチタンフレームを作る会社はあったが、今はどうか知らない。

 またはパナソニックチタンは安定供給・・・されるのではないか?

 デローザのチタニオとかいったら、値段が別格すぎる。後はオリジナルで、ビルダーが作っているものはいくつかあったが、入ってきたのがこれとは・・・。

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 特徴はチタンパインプのねじり、というとこだろう。

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 トップチューブなんだが角度をかえてみるとこんな感じだな。
 
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 トップチューブだけでなく、このダウンチューブもねじってある。このねじりにある種の効果はあるんだろう、と推察はつく、金属だしね。

 そして、

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 シートステーにまでねじりが加わっている。実にこっている。ねじりの逆方向に力が掛かるようにできているのか?その分剛性感は増えるだろうが、カーボンのような静的剛性ではなく、しなりやねじりで戻す動的剛性なのではないか?と思ったりもする。剛性感に冷たさがない。

 いい鉄フレームもそうだが、足とシンクロと言うか動的に同期してくれる感覚があるんだが、こいつもその手を狙っているんか?

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 ヘッドは1.5インチの今風のもの、この辺にある剛性感はブレーキングや、ダンシング時によくわかるかな?とっくに前者に関してはビシビシと来るだろうなあ。

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 ヘッドバッチもシャレている。

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 まあ、もしも潤沢な資金とやらが当店にあったなら、オリジナルチタンフレームなんてものを作っておいておきたいね。鉄の次に工芸車になりうる可能性があり、軽量の驚き、チタン独自の高貴な風合い?なんて見た目や、形状によってもレースレベルに近いものだって作成可能なんじゃないか?なんて考えないこともない。

 まあ、それは仮定の話としても、多くの人にとって次に持つ車体といったら、カーボンではなくて、チタンなんじゃない?なんてこっそり思っているんだが・・・。

 ある種、一番外してしまった素材がチタンなんじゃないか?一定の歳なら、鉄は必ず乗った。そしてアルミの時代にはカーボンフォークを付けて乗った。その次は、ちょっと乗せられて、または誑かされてカーボン車体に乗っている。

 ね、チタンが抜けているでしょ?そう、終の棲家という言い方があるとすれば、終の自転車はやはり鉄かチタンなのではないか?と思ったりする。もちろん鉄はすでに乗っていることを考えると、やはり残るは、チタン・・・しかないんじゃないか?

改造実用車 しなやかレイヨウ



 女性的曲線がありながら、走りは全く妥協しない。ネコ科の動物というよりも、カモシカ、インパラ、トムソンガゼルと言うような草食動物の機敏さとしなやかさを感じませんか?

 勝手に作っていますが・・・。

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 車体はBSの名車だろうな、ロココであります。フレーム全体がしなやか・・・という印象ありですね、伸びのある実用車というイメージです。

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 しっかり走ってもらおうと、角をつけました、ブルホーン・・・ディアホーンでもいいかな?

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 ギドネットをつけて、ブレーキレバーをハンドルに沿わせます。どこでも持てますよ。

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 リアホイールは、内装三段のもの。ブレーキもローラーブレーキのまま、値段を抑えるため・・・。700cで組んだら、また伸びはグーンと出ますが・・・。

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 ステムの脇に、内装のピアノタッチ。これも操作性は悪くはない。

 この内装三段をうまく使えば、普段遣いプラスアルファには、大変役立ちます。

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 27インチをそのまま使っています。ある種値段を抑えるためね。これを700cにしたら、先も書いたように、また違った車体に化けるでしょう。

 その際にまた大分驚いていただきたい、伸びしろのある車体ということもできる。

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 またこの車体のクランクがすごい、127ミリの超短いものを採用。これはまたこれで狙いありなんで、試乗しに来て下しさいな。

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 そして、ピラーの高さに妥協なし。クランクも短いので、十分に長い足を長く使うことができます。まあ、見た目以上の効果があるかもしれませんな。

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 ということで、コロナは数では収束は見えず、夏になっても多湿になっても、感染の勢いは衰えていない。幸いにも重篤化による深刻な状況とは聞いていないが、これがまた秋とそして冬になってきたら?と考えると、色んな意味で備えが必要なのかもしれない、と思う。

 できれば電車に乗りたくはない、という人がじんわりと増えて来ている実感はある。通勤も元に戻ってきたんだが、どうも電車とあの人混みには抵抗が・・・。

 そういう意味でも、自転車通勤を応援する姿勢はまだまだ続けておく必要があるのかもしれないね。

 こいつも、強い通勤の足となるでしょう、ちょっとエレガントに、しなやかにね・・・。

回りが悪い 取り替えるべ



 まあ、あまり走行中に、ペダル後ろ回しする人はいないと思いますが、そうしたものが足ぐせになっている人もいるようで、後ろ回しにした瞬間、フリーがその逆回りについていけず、チェーンが一瞬たるんで、ステーに干渉して汚してしまうので、どうにかならないか?という依頼。

 平たく言えば、その足グセをやめればいいんだが・・・、確かに一瞬としてもそこまで弛むなら、見てもいいかもしれない。

 リアハブの中を見て、洗浄等をしないといけませんな。

 ということで、リアホイールを外して、出来る限りリアハブをばらしてみたんだが、こんな感じ。

 油系はカラッカラに切れている。シールドベアリングも冴えていない。

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 片方のシールドベアリングは、すでに回っていない、単なる軸受になっている、これじゃあ、回転も相当滞るだろうね。

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 抜いたフリーの軸も、このように荒れ放題。確かに、しょっちゅう開けられてメンテされるところではないね。

 こうなると、まずは回らないベアリングの交換をしないと始まらないね。

 そこで、外径・内径・厚みを計って、サイズを特定して、ベアリング屋が在庫しているかどうかの確認。ちょっと珍しい規格だったらしく、通常なら複数メーカーから決めていくんだが、今回のは一個しか選択肢はなかった。

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 即配の便で、取り寄せた、2日しかからない。

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 新しいやつが来た、もちろんだが回りは相当いいもんだ。

 そして、こいつを入れる前に、古いベアリングを外さないけません。これが大変・・・、両ベアリングの間にピッタリサイズのパイプがるので、プーラーの爪が引っかからない。

 なんで、一定以上の力で引っ張ると、ベアリングが取れないどころか、工具が抜けてしまうということが何度も起きた。

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 ただ何度か引っ張っていく内に、その角度とコツのようなものがつかめてきたわけだ。

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 なんとか両側を外す・・・。

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 もうガサガサのゴロゴロ、片方が全く動かない。これはかえて正解だ。

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 そしてあいた箇所に新しいベアリングを圧入していく。シャコマンなどできるだけ静かにゆっくり入れられるものを利用して、押し込んでいく。

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 こちらは深い分ちょっとと言うか、だいぶ大変でしたねえ・・・。

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 シャフトの方も、よーく磨いて、グリスを塗って、再装着。

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 おまじないアルファだが、できるだけ隙間からグリス系のオイルが入って、ベアリングの摩滅を末永くしのいでくれたらいいと思うがね。

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 フリーの中も洗浄して、グリス充填。そしてもとに戻していく。

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 スプロケも何度も回し、引っかりがないか?と調べる、洗浄して、いいオイルが入っている中で、上機嫌なのではないか?と思える動き。

 これなら、チェーンの後ろ回しにも対応できそうだ。

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 完全に戻って、依頼前のフリーやホイールの回転問題は、ほぼ完全に解決・解消ということに相成った。

 試乗してみると、なんかそれまでと比べると後ろから押されている印象があるくらい、滑りが良くなった、ということだった。

 パーツ代と、手間代をかけて、良くしただけのことはあった。同時にここまで弄ると、、この車体は、確実に当店に向きながら、もう当店でしか施工できない体となっていることだろうね・・・。

 次回はフロントかしら?と?さあ、でもまあやるときはやりますんで、いつでもご依頼ください!ということで!

謎のフレーム持ち込み ベルトドライブに BBヘッド付けなど



 謎のフレームがやってきた。何やら、服屋の企画なのか?何でもどんな自転車にも化けるフレームらしい。

 こいつを、またなんとベルトドライブ仕様にしたいということで持ち込まれた。

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 フレームは至って普通のものなんだがね。

 どうもどんな車種にも化けさせられるように、アダプターも豊富ならしいね。

 まずエンド幅を135ミリから130ミリに変更するのに、アダプターが持ち込まれた。

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 もともと付いていた金具を外して、分厚いものに交換、その分厚さは2.5ミリ、左右で足した5ミリという計算だろうね。
 
 そんでもって、持ち込まれたシングルのホイールは120エンドなんで、こいつは逆に左右5ミリずつスペーサーを足して10ミリ太らせてやらないといけない。

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 こいつで外ナットを締め込めば、130エンド用のホイールの出来上がり。なのだが・・・、事はそう簡単には行かないのだ。シャフトがその分短くなると、既存のナットではネジ山が届かなくなってしまうことも多い。そもそもシングルハブに付いているナットの約三分の一以上はナットというよりワッシャーの役目をしているといっていい。

 そのワッシャーがいくらかかっていても、締め込みができないので、別ナットに交換したりする。

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 用意できたホイールに、ベルトドライブ用のフリーを取り付ける。

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 なんかゴキブリよけの薬品箱にも見える・・・、それともアイスホッケーのパックというやつ?

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 ホイ付いたと。こいつにベルトをかけて、前クランクと結節させればいいんだが・・・。チェーンと違って、ラインが微妙なんだと・・・。

 なので、BBシャフトの適切なやつを取り付けないと、ラインが荒れるということだ。へえ・・・そうなんだ・・・。

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 当店には、シャフトの違うスクエアテーバータイプのBBが、なんと7種類もある!他はだらけていても、こういうところは意外としっかりしているのだ!

 で、長さの選択から、選んだのが113ミリのもの。

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 まあ先がボヤケて見えないが、まっすぐにベルトが伸びているだろう。このフレームとこのホイールには113ミリので決定だ。

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 通常ベルトドライブのフレームはシートステーが外れて、そこにチェーンのように着脱のできないベルトを通すという形式が一般的なんだが、こいつはチェーンステーが情報にオフセットされているので、そうした小細工がいらない。

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 そしてベルトドライブには、テンションをかけるための機構がないといけないが、これもエンド金具が後方移動できるようになっているため、そこでテンションをかけることが可能だ。ある種至れり尽くせりだね。

 クランクとこギヤが通常の形式なら、このフレームで固定ギアもセッティングできるということだ。

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 で、今回は使わないが、ディレーラーハンガーも付いているので、多段にすることも、このフレームでは可能ということになる。

 まあ、そういう意味では万能のフレームなんでしょうな。

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 で、もう一つのミッションが、ヘッドパーツ付けということなんで、取り付けた。ここに特殊な細工は特になし。

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 ということで、後はこの状態でお返しして、お好きに組んでください、ということになる。

 そういえば、つい最近ベルトドライブをいじったが、ほぼ間髪入れずに、この車体が来た。未だにベルトドライブの効用はわからないが、いいベルトだと伸びない、、ベルトで柔らかいゆえに、クランクやギアに摩滅がない、チェーンオイルを使わないので、手や服を汚さない・・・というような利点を指摘してくれる人が数人現れたが。

 たしかに、BB付近と、ヘッドパーツ周りは特殊工具がいるんで、自転車屋プロショップの仕事ということなりがちだが、今回はまさにドンピシャだったのかもしれないね。

 これから電動コンポなんかが主流になてくると、組付けでなくて、パーツの取り付けだけで自転車が出来上がってしまうだろうね、もう中学生でも自転車作れちゃう時代が来ているんでしょうな。

 もう店主も引退だ・・・こりゃ。

 まあ、まだその気はないが、それは自転車自身の奥深さにあるし、後何年生きれるか知らんが、できればふた山超えたいともどこかで思っているからな、疲れてはいるが・・・。

制限付きメンテ



 制限付きメンテ、まあ無限メンテはまずはないが、一定の縛りがあるのは普通なんだが。

 その相場は、また自転車本体の値段との間でざっと決まったりもするし、人によっては、そんなもの度返しでメンテ希望する方もたまにいるもんだ。

 こいつは、乗る気は満々ながらも、元値との関係で、制限はついている方だ。

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 特に、タイヤチューブ前後の交換が必需だと、それだけで一万は飛んでしまう。あとは・・・

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 スプロケの歯飛びがすごかったんで、ここは完全に交換しないとだめですね。

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 となれば、チェーンも交換しないといけませんね。

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 走ったら止まらないといけないので、ブレーキ調整、今回はシュー交換。

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 そして当然いつもは交換する、ワイヤー類だが・・・、先のよれなどを直し、オイルを使うことで、ここは節約。タイヤに取られた分をここで取り返す。

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 フリーダムという鉄フレームのクロスバイク。

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 こいつも、今回のコロナ騒動もあってか、街道に再度引っ張り出された口かな?あと何かワンポイント加えて、あるタイプの人をハッとさせるような、何かができないか?と考えてみた。

 これは採算ど返し、とまではいわないが、依頼者がそれを見て、思わず予算の相場を上げてくれるような、ハッとする何か・・・がないかな?

 どんな自転車にも、そうしたワンポイントがあるんだと、信じたい。それが各車体で見抜ければ、最強の自転車屋だろうなあ。もちろん独断独善は抜きにしてだ。

 寸分の車体にも、五分の魂・・・、君を活かす方法ってどこにあるんだろう?まだ見つからないが、どこかにあるだろう?という気持ちだけは諦めたくはない、と思ってはいるんだぜ。

ベルトドライブの効用って?


 アルミのシングルギア、結構骨太の車体か?と思いきや、

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 あれま、チェーンじゃなくてベルトドライブだね。

 乗ってみると、なんか足回りが伸びるような気がしますね、チェーンはしっかり詰まっているが、このベルトだとなんか柔らかい印象がある。

 その柔らかさが足に優しいというところにつながるのかな?

 いまいち、ここにベルトを使うという発想の意味がわからない。なんで、チェーンじゃなくてベルトなんだ?

 いくら考えてもわからない。

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 ベルト自身は工業企画で決まっているんで、別に特注のものではないはず、ただ、チェーンのように切ったりつなげたりとかが、簡単にできないので、色々大変だろうねえ。

 乗る方としても、メンテする方としても、なんでここにいまベルトを使わないといけないのか?その必然性が良うわからん。

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 とまあ、そんなことより、こいつのハンドルなんだが広いよねー。すごいよ。
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 カマキリ系のブレーキレバーを付けている。安楽走行なら、上ハンドルにもエイドブレーキがあってもいいね。

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 しかし、このハンドル異様に幅が広いよね。まるで衣紋掛のようだ。

 いまこの手のグラベル系?の開いたセミドロのようなハンドルが流行り始めているようだ。

 当店にも数本入荷しているんだが、一体どんな人がつけるのやら?と思っておいておくと、ソロソロと出ていく。店主が主体的に売りたいもんでもないが、この手のハンドルに、太めのタイヤというのが、いまトレンドなのだと言う。

 アア、そんなんですね・・・。

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 多分、クランク周りとフリー周りを交換すれば、チェーンの普通仕様になるであろうことはわかる。

 でも、このなんとも言えない、柔らかな独特の踏み心地というのか?これが好きで、わざわざベルトドライブを選択する人もいるのかもしれない、試乗をしながら、後半フトそんなことを思ってしまった。

 

すでに改造車? メンテ



 ジャイアントの多分相当ボリュームゾーンの車体がやってきた。スペシャで言うとシラスのようなもんだろうな。

 それが・・・、

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 すでにドロップハンドルが付いている。あれ?このタイプであったっけ?しかも怪しいことに、

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 バーコンが付いている。デフォルトの車体でバーコン使うか?あたかも当店を通過したような自転車ななんだが、ガウ性が持ってきた。

 廃品系からもらったということだ。乗れそうなのがあるから持っていきな、ってなもんだろうね。

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 ステムはジャイアントのものだが、ハンドルはデダもの、やはり怪しいなあ。

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 チェーン交換。

 
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 ワイヤー系も一式交換。

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 スプロケも交換したほうがいいだろう。前の人があまりシフトをしなかったようだ、一部歯飛びがすごい。

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 これからこの手のクロスバイク、またはそれもどきからこの手の3枚ものは無くなるんだろうなあ。そういう意味で、貴重かもしれない。

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 ブレーキ調整に、シュー交換。走れて止まれないといけないのが、自転車・・・。

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 ホイールは、スポークがまばらだね、こんなとこ頑張らなくてもいいのに、通常均等のホールに32本スポークで実直にやってくれれば、こうした際の調整も楽なのにね。こんなところに完組色を出さなくても良い!

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 体格もいい学生くん、もしかして、この車体で化けるかもしれないね、なんてあまり期待しないで夢想したい。

 しかし、ショートvに、バーコン、いかにもクロスバイクを改造したような・・・、見れば見るほど当店を通過したような一台・・・・、ドロップ化のついてのブログを掘ってみようかな?なんか出てくるかもしれないな。

なんちゃってピスト 永遠の自転車童貞青年の元へ



 こいつの行く先が決まった。いや、もうだいぶ前から実は決まっていたんだが。

 おさらいしておくと、

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 完全な実用車体でありながら、

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 固定ギアを付けている、変わり種なんだな。
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 ママチャリクランクのシングルなんで、構造上ピスト車と同じ。完全固定ではしります。

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 前輪は無駄にハブダイナモが付いている。ライトがないので、毎回転ごとに無意味に発電していることになる。まあ、いつかライトつけてもいいよね。

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 ハンドルが傑作なのだ。

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 突先にカマキリレバーが付いている。ただそれだけじゃあ、いつも前傾ってことなので、

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 テッペンのところにエイドブレーキも取り付けた。これで、リラックス系のノリも行ける。

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 サドルの高さは妥協しない、これで、出処はママチャリだろうが実用車だろうが、しっかり走るんだよ!

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 で、こいつと出会ったこの人物が、オカデンさんというミュージシャン。当店出入りのミュージシャンに連れられて、数ヶ月前に当店にやってきた。

 そこで初めてへんちくりんな自転車共に出会ったということだ、だいぶ衝撃だったようだが、実に楽しんでいた。

 もう好きなの乗っていいよってなもんで、置いてある自転車、お客から預かっていない車体なら、勝手にどうぞとばかり放っておいたんだが・・・。

 この車体を取り出して乗り回している。まるでガキのようだ。

 そして、何かの拍子で店主が外から帰って来た時、このオカデンさんが、置いてあったこの車体にヒラリとまたがったかと思うと、一気にペダルを蹴り出して、出かける瞬間に出くわしてしまったんだな。

 あの身の軽さはもう中学生が遊びに夢中になって出かける姿そのものだった。五十半ばの親父を中学生にまで縮めてしまう自転車の力に、改めて気付かされてしまったといってもいいだろうな。

 その天衣無縫な自転車さばきに、あの車体はもうすでに彼のものだ・・・と確信してしまったのでありました。

 そうなったら、どうやって、彼のもとに接近させるか?といことが問題だ。すでに彼のものなんで、もう売ることはできない・・・。とはいえ、樹肉した自転車という車体一台分・・・さてどうするか?ということが問題になる。

 そこで、ミュージシャンであるオカデンさんに、ある種の交換条件を申し込んでみた。

 こちらも今ん所自転車が本業だとしたら、オカデンさんの本業である音楽との交換というのはどうでしょうか?と言うように持ちかけたんだが・・・。

 その話が通ってしまった・・・。お題は、当店のテーマソングの一つを作って欲しいということ。主題は、永遠の童貞青年と自転車の青っくさい歌。

 ではおねがいします!ということで、条件成立!

 それでもって、先日その下唄ができたと言うので、披露してもらった。いいねえ、なかなか青っくさい・・・。詩の一部の言葉をちょっと変えてみた。

 後、中間に、一つ山を作って欲しいということ、そして、歌詞全般を再度活字で見せてもらいたい・・・などと生意気にも再注文。

 そして、そのためには何よりも、自転車童貞青年になってもらわないといけない。実際に、しっかり自転車に乗って、その自転車から伝わってくるニュアンスを旋律や詩に乗せてほしいということに。

 そうなれば、もう乗るしかない・・・、ということで、納車。

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 お家はと言うと、大田区・・・だって。距離として不足はない。それに、行き方は簡単だ。当店前の東伏見通りをひたすら南下する、そうすれば多摩川にぶつかる。ぶつかったら、左折する。後はひたすら多摩川を下っていけば、羽田空港に着く、つまり大田区なのだ。

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 昼前に、もうすでに暑かった。麦茶のボトルを持って、チョコクッキーを忍ばせ、出発。

 途中休み休み行くんだよー。

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 いつの間にか固定には乗り慣れていた、恐ろしい五十半ばの童貞青年だ。

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 じゃあ、バイバイ!余裕の手を振り、

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 橋を渡って、消えていった。

 どうぞ道中ご無事で。そして、しっかり自転車体験を染み込ませてくださいよ・・・。

 




 しばらくして、知った。やく四時間くらいかかったかな?無事大田区の自宅に到着したようだ。

 自転車童貞の物語第一幕無事終了。第二幕、第三幕はこれからこれから・・・、そして歌も・・・。

懐かしいアルミ時代のユウ 今はどこへのコッピさん



 今を去る二十数年前、アルミの全盛期にあったファウスト・コッピ、今どこに行ったんだ?全く姿を見せないね。起業したばかりのインターマックスが持ってきたフレームで、こいつにはグッと来た思い出がある。

 コッピといえば、黄色がイメージカラーのように勝手に感じていたんだが、このネイビーを見た時、これなら乗ってもいいなあ・・・と、コガミヤタに乗りながら思っていた時期があった。

 こんなタイムカプセルに入っていたような車体がよくもまあ当店にやってきたなあ、と思うよ。

 ヘッドパーツ等の交換が主な依頼だったっけ?そんなことも忘れるくらい、この車体に意識は取られてしまったのであった。

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 時代も合いますね77デュラがついている。この辺はまだ手が出せたと思いだすね、今のデュラエースにはさすがに手は伸びない、値段的にもね。

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 このSTIも懐かしい。今思えばシフトは硬いが、74から思うと大分軽くなった・・・という印象だったように、思う。

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 クランクは77だが、チェーンリングはサードパーティーのストロングライト・・・。130ピッチもののチェーンリング、まだ入手はできるが、その内・・・なくなっていくのかな?

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 フロントメカは・・・なんだこりゃ?ありものか?このステッカーって、何かティアグラレベルのものだったように思うが、77デュラの左STIとの相性は悪くはなさそうだ。

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 そして78のブレーキがついている。この78が出た時、周りの選手たちは、「今度のデュラの売りはブレーキだ」と絶賛していたのを思い出す。

 なので、ブレーキだけ早々に78にしている選手及び選手候補がいたことも思い出した。

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 シルバーのこんなキャリパーブレーキが今も普通に残っていれば、いいのになあ・・・なんでなくすんだろう?

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 ピラーまでイーストンアルミで頑張っていた頃のデュラエース。驚異的に軽い!と思ったピラーも今や昔。サドルもセライタの当時もんかな?

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 ホイールものこの頃アルミのディープリムが流行りだした頃だった。店主もカンパゾンダのリムだけを入手して自分で組んだ覚えがある。今でもある車体に履かせたままだ、いいホイールだった。スポーク数がこれだけ回転に影響するか?と身を持って知った覚えがある。

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この辺のハブだって、よく作られている、今との違いはフロントのローターを載せるセレーションがないくらいだろう、ある意味そのくらい完成されていたんだろうな。

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 アヘッドステムだが、限りなくスレッドレスに近い、形状これも当時のものかしら?なんか色気もあるよね、機能機能と押されすぎているように見える昨今のこの手だが、たしかに硬いアルミの削り出しなどは美しくもあるんだが・・・、遊び心・・・等がないかな?もう年寄りの悪あがき・・・かもね。

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 イタリア車は、走っているのを見るのが美しいというが、こいつも確かにそうだろうね。こんな車体をかっこよく乗っているやつが横を通り過ぎたら、思わず振り返るね・・・。

 あまり乗られていなかったんだと思う、アルミのピキッとした感じがまだアルミフレームに残っている・・・。

 ちょっとタイムカプセルから出てきたような一台で、保管しておきたい気もなくはないが、やはり自転車は乗られてなんぼ・・・、しっかり走ってな、盗難気をつけて・・・。

多摩にはアルバイトに?いや行商か?



 コロナの前から、いつも店ばかりにいて、ここ数ヶ月電車なども乗っていない・・・。なので、大変申し訳無いのだが、ロックアウトかなんか知らんが、この数カ月いろいろあったようだが、店主として生活が変わったということはほぼなかった。

 朝起きて、数秒で下に降りるとそこは職場。

 まあ、鉄箱周りや、各種免許や許可を取ったりと、そういう意味では激変なんだが、基本店主の行動を中心に見るに、なにも変わっていない・・・といえる。

 さて、たまには、外に出るのもいい・・・、ということで、三密やら何やらを守りつつも、アルバイト?行商か知らんが、外に出ることに。

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 向かったところが、ちょっとした山の中、こんなところに人なんか来るのかな?ということで、でもまあ、たまの外回りなんで、そちらの方を楽しもう。

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 今日は一風変わったサドル屋さんにでも化けるか?ドロン!

 実用車用、革サドル、ロードレーサー用、ピストレーサー用、そして鼻なしサドルと、どちらかというと極端な形状のものをわざと持っていく。

 まあ売れねえだろうが、いっちょ驚かしてやろうという魂胆の丸出し。

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結構な山ン中なんで、天候は安定せず、でも山に登る霧はいいもんだね。同業者のある人が、猿を発見・・・、モロ人里なんだが、すぐそこまで来ているらしい。

 どうも、こういう山間地の生活を見ると、いいなあ・・・、と思うことあり。と同時に、斜面で、雨が多いと、土砂崩れなど、こういう季節には心配は絶えないんだろうなあ、とも想う。

 この辺の話ではないが、地方の山間地の奥などに、老人が少数で住んでいたりする。大雪が降ったりすると、雪除作業が回りきらず孤立したりする。

 そうなると効率の面からなどで行政は、移転などを考えるよう説得に来るということがあるようだ。行政側からいえばそうだろうなあ、とも思うんだが・・・。

 人が住める場所を守る・・・という視点は個人的に非常に非常に大切なことだと想うんだが、こうした効率という面を考えると、非効率極まりないということで、ドンドン切られていくんであろうということが現実だ。

 かつて、新潟の廃村の跡を走ったことがあった・・・。目を薄めてみると、人の住んでいた痕跡がまだアチコチに散見できた。中にはあんなところにまで田んぼを作っている・・・、一体どうやって辿りついたんだ?と。

 ほんの畳二枚ぐらいの田んぼのために、なんでそこまで・・・・と。

 そういう痕跡から、かつて人々がそこで必死になって生きていこうとする、強い意志を感じたもんだね。四十過ぎてから霊力がついた店主には、それがヒシヒシと伝わってきていたように感じたよ。

 そういう地域だから特別そうなんじゃない。人は生きる場所を必死になって作り、それを維持していかない限り、この地に住める場所など、立錐の余地もない、ということ。

 まあ、感情的ともいわれるかもしれないが、そういう僻地にこそ住み続ける人々は、人間の生きる場を守るための技術を伝承し、その強い意志によって貫かれている方々なのではないだろうか?と。

 そういう存在をこそ「守り神」とよんでも差し支えないんじゃないか?とすら思ってしまうのだが・・・。

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 話を戻すと、しかし、まあこういう仕事はなんとも待ち時間が多いものだ。場所づくりも、スケジュールも全てあっち丸投げなんで、はい、いいですよここに出店してください!といわれるまで、こちらは手も足もでません。

 なので、時間つぶしのものは持っていった。しっかり勉強中。

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 これも出展費に込みにされていたんだっけ?なんか弁当が来たぞ・・・、お茶も。

 まあ、もらったなら食うか・・・。

 とかなんとか、やって、多少の出番とだ、その下地作りなんかは結構やらされたというか、頼りにされたというかね、かなり空き時間もあったが、なんとか役割は果たせたか?

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 アチコチから集まって来た人たちも撤収、ということで、なんとか無事終了した。

 たまには、外回りの仕事も悪くないね・・・。あまりもの売るのは性に合っていないが、技で貢献できるという外回りのしごとなんかももっとあってもいいかもしれないな。

 とは言っても、現場には魔物がいる・・・。アアしまった!あれ忘れた!どうすんべ!!!・・・というところの集積が即実力となる、といっても過言ではない・・・。今回の備忘録としては、空気れは米英仏と持っていくこと・・・、ということで教訓としたい。

 また呼ばれたら、行くかも・・・ね。
 

外付けディスク金具 再調整



 実用車車体に、ディスクブレーキをつける。まず前後ホイールにディスクローターのなるものを選び、それを装着したら、その位置に、ディスクブレーキのキャリパーを取り付けなければいけない。

 通常なら、柳サイクルさんに頼んで、ディスク台座を溶接してもらうんだが・・・。

 そこまで手の混んだ細工をしなくても、ディスクブレーキ付けられないかな?と思っている人はいると思いますね。確かにもうディスクディスクと、溢れ気味。

 ちょっと使ってみようかな?という人もいてもおかしくはない。

 店主などは、むしろ子育て号に使いたいくらいだ。あの重い車体、保護者と子供、荷物・・・それを止めるブレーキとして、油圧の前ブレーキは最適だと思うんだがね。

 流石に子乗せの子育て電動号にまでは、ディスクの波は届いていないね・・・多分。

 そういう意味で、外付け金具によるディスク装着というのも課題といえば課題・・・としているわけだ。

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 これが、以前外付け金具で取り付けたディスクブレーキ。これだけ見るとなんかゴッツくて、これでも問題はないように見えるんだが、もう少し締めて付けないと、ディスクキャリパーがブレーキごとにたわんでしまうという現象後来ていたようだ。

 はじめに音鳴りがするというのでブレーキ本体内部の調整をして、音を消した。ところが再度体重をかけて乗ってみると、しばらくすると音鳴りがしだす。

 なるほど、溶接による台座とは強度が違うので、そこでどうしてもたわみが出る・・・。なれば、そのたわみ自体を消さないと、いくらキャリパーん調整をしてもダメだろう。

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 そして、こちらはリアの方。リアも当然外付け金具で台座を作っている、維持のように3つのボルトで固定している。このくらいやっても十分すぎることはない。

 さて、フロントの方が台座のたわみがあったので、改善と行こう。

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 このフォークに巻いて固定している金具に若干の遊びがある。その遊びがブレーキごとに、キャリパーを移動させてしまう原因にもなっているようだ。この遊びを取るんだが、どうやって取ろうか?

 いろいろ考えたんだが・・・、

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 このように、フォークの細さから来る遊びをなくすために、鉄のブッシュを入れてそいつごと一体に巻かせて遊びを取ることに。

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 巻いては、ボルトで締め、また解いて、叩いては、また締めるを繰り返す。そうすることで、ブッシュと巻金具が馴染んでくる。

 いい位置にハマった時、二本のボルトを鬼締めしていく。

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 二枚に重ねた鉄ブッシュが、巻金具によって隙間なく密着していることがわかる。こうなると、キャリパーをいくらかけても、ブレーキによるたわみはなくなっているため全くブレなくなる。

 後はフォークそのものの強度、ということになる。

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 正面から見たところ。実際乗って急ブレーキ等をかけてみるが、剛性が明らかに違っている。こうした施工例を積み重ねていくと、その内、重い電動自転車に、指一本でも引ける軽い油圧ブレーキを取り付けることもできるようになるだろう。

 子育て自転車にこそ、電動自転車にこそ油圧のディスクブレーキだろうと思う。そのための実用実験ともいえるね。

 その内、ママ狸んで油圧ブレーキが登場するかもしれないね・・・。

 

事故ホイールの組み直し


 
 この上体で持ち込まれ、組み直してほしいということだった。

 どこが・・・?

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 ポテチ状態・・・これじゃあ、食い直さないとダメだね。リムが率先して曲がってしまっている。

 振れなんかも、スポークバランスを崩したために狂っているのであれば、スポークバランスを取り直すことで、ホイールは真円に戻る。ところが、リムが率先して曲がり、スポークがそれにつられて歪んでいる場合、スポークテンションをいくら張っても、そのホイールが真円に戻ることは、まずありえない。

 なので、こうした場合には、組み替えるしかない、という結論になる。

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 ハブもやれている、ように見るが、こいつは流用ということになる。

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 このように、古いホイールのスポークを切って、ハブを取り出す。

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 こいつも取り出してきれいにしてか
ら、ちょっとずらし分解して、グリスと玉あたりの調整をしてやると、すごくスルスルと回るようになるね。

 さて、こいつに新たなリムを見受けて、組み付けてやらないとね。

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ほぼ同じ様式の銀リムを引っ張り出してきて、こいつで組み付けることとする。

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振れ取り台の上で、スポークテンションを上げていく。少しずつ。縦振れ、横ブレ、センター出し、と呪文のように唱えならがらやる。
  
 一気に締めすぎず、徐々に徐々に、均等に、焦らず少しずつ。ある意味このくらいしかコツというものはない。

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 何度も手で馴染み出しをしてから、完成。

 別にどってことはないが、気持ちを込めた精度の出たホイールが一本組み上がった。

 見た目はきれいになったが、内容もほとんど同じ形式のもの。しかもハブは流用と・・・。


 改めて、完組みホイールを売っていれば、手間もかからず儲かるのに・・・と思う方も大いにいるんでしょうな。

 でも地味ながらも、ハブという一部のパーツを流用に、使えるものを使って、ほぼ馴染ものができた・・・ということは、仕事としてちょっといいんじゃないか?と思ってしまいますね。本当に地味で、効率も大して良くはないが・・・、まあ、仕事として悪くはない・・・とちょっと思う。

 そもそもホイールいじれないところが完組売るっていうのもおかしな話なんだよね、考えてみると・・・。
 

待ち伏せ売りその後 進化系



 当店初の、カーゴバイクを4月にか、コロナの影響で店の外に延長して営業しようと西川口のクラフトビール屋さん。

 最初は、このようにほぼ原型、後ろに登りを立てて営業を開始。

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 その内、可愛い従業員さんを載せて、タンクなど必要なものを載せては走る形式になりました。しかし、こんな可愛い女の子に、「ビールいかがですか?」なんて声かけられたら、飲んじゃおうかな?なんて思いますな・・・思わず。

 しかも、すごいのは・・・、

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 こんな銭湯の前でやられたら、イチコロだよね・・・。むしろこのビールを飲みたいために、ついでに銭湯に行くなんて目的がひっくり返ったりして・・・。これも銭湯との連携、両方儲かるね。これを称して待ち伏せ商法と言ってもいいかもね。

 と、ここまで確立できれば大したもんだ・・・と思っていた矢先、さらに進化したというお知らせが届いた・・・。

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 うわ!スゲー進化系。どうも木工のできる人と組んで作ったら、こうなったそうだ。スノコのような板で、三方が囲われ、一部テーブルとして使うらしい。

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 この濁った感じが、いかにもクラフトビールという感じで、うまそう・・・ですなあ。

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 さっとカーゴバイクでやってきて、ササッとサービス。枝豆くらい置いておいて、スーッと飲ませて、次に移動!

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 ちょっとした屋台のようにも見えますね。今だと、snsを活用して、仲間内に招集かけておいて、ピンポイントで、ビール提供して移動する・・・なんてやり方だと、不特定多数相手でないとしたら、こうした形式も規制されることはないかもしれない。

 いろんなやり方があるだろうね、臨時の会員制にして、名簿は一年未満に廃棄すればいい。とにかく、証拠になるような書類はすべて、廃棄するか、改ざんするか、黒塗りにすればいいだけのことだろう?

 なんてヤサグレなくても、真面目な店舗はそれなり、ちゃんとしっかり考えて、営業しているだろう。こうした自営業のたくましさを支援できるということは喜びであり、分野や地域は違えど、共生しているという実感を得られるね。

 ということで、ドシドシ、こうした行商、今までの業態を変えていく際に、自転車なるものが必要で、何とかいじりたい、というような要望があれば、出来る限り尽力いたします。

 ぼちぼちながら、店は戻りつつあるとも言われているが、それでも自主的に人数制限などをして、売上の厳しいところは多いだろう。

 そして、この伝染病もその対策はもうバラバラ、ボロボロだ。

 感染拡大が起きている・・・としながらも、国は感染拡大させるお出かけ政策を励行するという・・・、どうなってんの?もう治めるなんてことは投げている?

 修学旅行から各種イベントは軒並み中止にしておいて、個人旅行は補助金出して推奨する?まあ、気違い沙汰だね、文字通りだ。

 んな・・・お前らに言われなくたって、自衛するしかねーよ、自営業だからな!

 というわけで、まともそうな情報をできるだけ仕入れて、自分たちの頭で考えて、しっかり有責性を持って行動するしかない、と決まったようなもんだ。まあ、この体たらく見えていたら、取締もできないだろう・・・。

 たくましく生き残ろう・・・、それに関して自転車が関わりそうだったら、なんなりと!

テニスオールド・ボーイの憂鬱・・・



 スラリとした紳士が、自転車を引いてやってきた。これ重いんですけど。

 小径だが折りたたみの例の重いやつ・・・。

 もっと軽いものがほしいんですが・・・。用途は?

 テニスに行く時に乗りたい。そこそこの距離です。

 持っていくものはラケット一本。荷台もカゴもいらない・・・、とにかく軽い自転車がほしい。

 今売り出している車体を一台取り出して、試乗させるが、ホリゾンのフレームに足を超えるのは難しいらしい、相当股関節が硬いらしい。

 ということは・・・、スタッカート系のフレームにいらないもの外して、多段にする・・・。

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 このフレームならまたがりやすい。これで行こう・・・。元々こいつはシングルギアに、革サドルなんか乗せて、すかして乗るために作ったんだが、多段にするか・・・。

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 多段のレーサーのホイールを履かせる、軽量化も図ってね。

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 七枚あるので、前はシングル。なのでシフターは一つで足りる。

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 ハンドルは・・・、

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 上体は立てられるが、意外と踏めるプロムナードハンドルに、あまり前傾すぎるのものね。

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 前も27インチから700cのレーサーホイールに、だいぶ軽くなる。

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 そして、ハブもだいぶ回るものだ、かなりおごったもんだ。前後ホイールをレーサーからとったもんだから、軽量で回転もいい、かなり気に入ってもらえるだろうなあ・・・

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 車体も軽く、改装できるなら、ブレーキもしっかりしたものがいい。

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 これで走るも、止まるも立派にできるようになった。車体全体がだいぶ軽くなった。なので、踏み込むとズーンと前に出る・・・。いいんじゃないかな?

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 ポジションをしっかりしないと、せっかくの自転車の力も発揮できない。また尻の肉が薄くなったので、サドルは柔らかいもの、というご指定・・・、まずはあちらの言うことは聞いておく。

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 また一台様子のいいものが完成した。週末にテニスに行きたいからということで、間に合わせたんだが。

 完成してちょっとしたら、その紳士現る。本日二回目、相当楽しみにしているのか?

 すると奥さんと二人で来て、なんか怪訝な顔をしている。やはり家族会議で七十過ぎてからの自転車は、危険なのではないか?という危惧が持ち上がってきたというのだ。

 よりによって、出来上がったその瞬間にかよ・・・。自転車で怪我したこともあるんで・・・。

 ならちゃんと検討してから来てくれればよかったなあ、と思いつつも、天気のいい日に、試乗をして、何度も何度もやっても、恐怖心のようなものが抜けないなら、無理に乗ってもらいたいとも思わない。その時は縁がなかったということで諦めよう、と。

 テニスオールドボーイの憂鬱というやつか?せっかく車をやめて、久々に自転車に・・・と思った思いは、奥さんを中心とした親族に心配の元のようになっているとか。

 作ったこっちも、どうなるかわからないまでも、せっかく一夜にして作った自転車なのに、もしかしたら縁がない一台として無縁自転車になる可能性も、そりゃねえよ・・・。

 ということで、晴れた時、試乗運転のご指導をさせてもらって、それになれるところから、是非にもご自分の足になってもらえればなあ、と思う限りだね。

 せっかくいい一台ができたんだからな。

BMXで走る



 だいぶ古いフレームのようです。いい味出していますね。

 この自転車は、海のない県に住んでおられるサーファーの方が持ってこられました。

 サーファーといえば、ビーチクルーザー。サイドにボードを挟む金具を付けて・・・というのが思い浮かべられるかもしれませんが・・・。

 来たのはBMX・・・。BMXというと、スケボーとの関連が連想されるますが・・・単なる店主の思い込みか?

 こいつがアチコチガタついているので、直してほしいということだった。別に技を使うものではなく、日常の足として使っていきたい・・・ということだった。

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 アーチが長いんで効きは良くはないブレーキの調整。

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 あれ?ブ、ブレーキレバーが・・・、

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 一個しかない・・・、二系統必要なのに?

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 心配することなかれの、コースターブレーキでした・・・。この辺はやはりビーチクルーザーのイメージがつきまとっていますね。中にはグリスを入れ込んでおきました。

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 抜けなかった、ピラーも何とか抜けて、少し加工して取り付ける。

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 タイヤを新調しておいた。20*2.15もの。

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 何故かチェーンを金色にした。

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 前輪のリムが偶然金を持っていたから、上から見て合わせてみたということ。

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 通常、サドルは低く、ただついているだけ。長距離走るときは基本ダンシングという、まあ通常技を決めて遊ぶ自転車なんで長距離を走る自転車じゃないだが・・・、まあこのくらいサドルが上がれば、街乗りとしては使えるかもしれないね。

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 そういえば以前、BMXにデカイカゴを付けたことがあった。

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 カゴどころか、子乗せまでつけたことがあった・・・。

 ま、安全であれば、自転車は自由だ、これを地で行く改造ですわ。

ウーバー対策 その二かな?



 後一週間で梅雨があけるとして、後は推して知るべし酷暑と来るのがこの最近の東京なんであります。外出たくない人が出前を頼む、持っていく方は炎天下汗だくで行く、これから見る光景だと思います、ウーバーの配達ね。

 少しでも装備にて、労働条件を良くすることを考える、自転車屋としてね。

 暑い夏、ライダーにとっての放熱板となる背中にあの仏壇バッグがあっては、熱は出ていかない。汗もバッグに染み込むだろう。塩の結晶がバッグの裏に白くつくだろうね。そこまでして背負わないといけないのか?

 という基本的疑問に対して、装備で応えるということで、ならバッグを背中から話して、自転車のどこかに取り付ければいい、至極単純な結論なのであります。ではどうするか?荷台を拡充して、バッグのすっぽりはいる、箱を取り付けてしまおうという発想。

 箱持ち込みでやってみよう!

この箱を支えるための荷台をまずは設置する。

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 25キロまで大丈夫という荷台を取り付ける、アルミ製なのでかるいね。

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 まあ、このようにね。そしてその上に先の箱を載せるか?と思いきやまだ早い。

 この荷台の上に、再度三倍ほどある延長荷台を取り付ける。

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 これなんだが・・・、見えにくいので、現物を見せるとだ。

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 これね、これは本来バイクの荷台を延長するのに作られたらしいが、まあそれを使わしてもらう。

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 そして乗っけた箱の四隅を切って、水を逃す穴をつける。箱自体がプラスチックのケースのため、そして一度取り付けたら容易に外せないので、こうした工夫は必要、まあ真夏のゲリラ豪雨対策だろうな。

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 箱の枠自体の高さがそこそこあるので、すっぽり入っている。チューブ等で固定しなくてもいいだろう。

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 荷物自体はそんなに重くはないだろうが、坂の多いところに行くことも想定すると、ギア枚数を上げておく。

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 一本足スタンドを二本足にする、一本よりは安定するだろうということで。

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 宅配の際に、自転車から離れることがあります。その際に、この高級サドルは盗難の危険がありますね。絶対に危ないか?ということよりも、盗難につながる可能性のあるこうした高級パーツ、取り外しが比較的簡単なものは、取り付けないほうがいいとおもいますね。

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 これだと背中に仏壇を背負うことがなくて、背中は放熱板として使える。使いながら、もし下からの振動が、運ぶものに影響を与えるのであるとすれば、厚めのタオルなどをカバンの底に敷くなどの工夫すればいい。

 また、面積の大きいピザのようなものを運ぶときには、カバンのファスナーを外すことによって底の面積を増やす工夫もこのバッグにはあるんですが、そうすると、この箱には収まらない・・・。

 そうした場合には、この箱の下にプラ板のようなものを忍ばしておけば、それを取り出して箱に対して十字になるように設置すればバッグの設置位置は高くはなるが、運べなくはない。

 使いながら工夫して使っていく、見切り発車で、改良は後から・・・ということですね。

 さあ、後一週間したら酷暑が来るでしょう・・・、その際のウーバー応援・・・、参考になるという方は、ドシドシパクって改良してください!!!!

 

 

残りあと・・・6本 復刻ズノウの活かし方



 ロウフィニッシュにしては、ちょいと黒が強いか?大森社長の磨きがはいらないと、ロウフィニッシュはちょっとみすぼらしい感が先に来てしまう。作られてから時間が立てば、それはまたなおさら。

 フォークがつや消し黒となったことから、少しスモークをかける感じで、つや消しクリアをかける。

 ラグワークがいいね、復刻ズノウだけに・・・。

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 このシートステーもズノウそのもの、好きな人にはたまらない・・・というフレーム。サイズは530一種類のみ。

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 そうしたフレームに、ジャイアントでつけていたコンポ一式を移植してできた一台が、今回の新生ズノウなのだ。

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 なんか二世代前でがデュラエースがついている。こいつがでてきた時はなんかシルバー仮面の腕みたいだ・・・とちょっと違和感持ったが、このつや消しスモーク塗装となんか相性がいい。

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 この頃のフロントメカの中では、やはり優れているだろうね、意外とクイックに決まる。なのになんで、その後手長にしたのか?

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 この戦隊モノ的ディレーラーもこのつや消しスモークにはよく似合う。

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 クラシカルな鉄フレームに今風の完組ホイール。こうした組み合わせ、意外と嫌いではない。

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 鉄フレームに合わせるこの手の硬いホイールは、意外といいバランスかもしれない、と思うようになった。

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 今思うと、ちょっと固めかな?STIと。それから思うと、今のソラってすごいよね・・・。

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 ブレーキも、こうしたフレームには悪くない・・・。要は合わせ様ということかな?

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 この手のパーツをつけて、本格的にフレーム合わせするなら、やはり、フレームのスモークの中に、大森磨きのラインなんかをいくつか引っ張っていたら、それはすごい作品になったことだろう・・・なんて思う・・・。

 フレーム自身の作成は可能だが、79デュラを一揃えとかいうとなると、あまり店主の嗜好ではない・・・おしいなあ・・・。

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 かつて作った陰影を思い出すねえ。

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 これね、磨きとつや消し黒、黒の中に炭を混ぜたものを吹きかけた二色というか、濃淡蚤の一台だった。パーツも105の銀黒を交互に、前後ホイールも銀黒に分けてスポークまでも・・・使ったりと、地味に凝っていたりもした。

 数台作ったが、地味に売れていったなあ、またやるか?

 なぜ陰影かというと、

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 これみたいに、影のように光のもと消えてしまうからなのだ。

 まるで水墨画のような一台をイメージして作った、楽しかったなあ、今思えば。

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 あと6本、内メッキが三本なので、陰影系は残りのロウフィニッシュ三本で作れるかもしれないね・・・。もう少しいたずらできそうなので、ちょいと考えながら・・・大事につかっていこうか?



ウーバー試作



 ウーバーに向いている車体ってなんだろう?とか何て考えている内に、こんなのが出来上がった。

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 荷物を積むんで、自転車を倒してはいけないし、乗りやすく降りやすいに越したことはない。ということで、スタッカート系のフレームにした。

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 チェーントラブルからすぐに復帰できるように、チェーンはむき出し。ただし手でチェーンを触るので、軍手や白手袋は携帯しないとね。

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 都心は意外と坂が多い、多段であるに越したことはない。

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 今回後輪は700cにした。タイヤの種類も多いので、その内道路事情や気候によって自分でタイヤの種類を選んでいくだろう。

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 ブレーキをここに移動したことによって、後輪の着脱が楽になる、パンク修理や、タイヤ・チューブ交換が大分楽になる。

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 自転車を倒してはいけないので、スタンドもそこそこ安定感のあるものを。

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 この手のカゴは、スペアに・・・。例のバッグに入り切らないもの、また入れるまでもないものなどあったら、こちらへ・・・という余裕もの。

 と、ここまでは自転車そのものの機能のようなところ。ここからは、例のバッグをどうするか?というところ。

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 荷台の上に、低い枠付きのカゴを置く。これに実験済みの例のバッグを置く。

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 実験どおり、ぴったり乗る。

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 まずまずなんだが、これが実践で本当に痒いところに手の届く位置なのだろうか?

 もっと高いところい付けられたら・・・と、これはまあ実際に使ってもらった方から指南してもらおうか・・・。

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 まあ、ちょっとした仏壇だな・・・。

 その他にも、このバッグの広げ方によっては、下の面積がより増えることもある。デカイピザなどを運ぶ際だ。そのへんの対策も実は練ってある・・・。

 この夏、暑い酷暑の中、少しでも楽に仕事をしてもらえるためには、まだまだ工夫や何らかの開発が必要だろうと、この段階でもビシビシ思う。

 我慢して仕事をしている時、積極的不快を背負っている。それは絶対的に撤去すべきなんだが、その次の段階はまあ、使えないことはないし、そこそこ便利だなあ、という段階でも、実は指摘されて直されてた後に、ウン・・・こっちのほうが断然いいなあ、と後から効く効果というものもある。

 それを称して、消極的不快という。実は本人もよく気づかないが、指摘されると、確かにそうだ・・・というくらいのものなんだが、これがあるのとないのとではだいぶ変わってくる・・・というようなもの。

 今のウーバー各位には、この辺が相当あるんじゃないか?と想像します。たしかによくできたバッグではありますが・・・ね。

 まずは試作、そして見切り発車・・・、そして乗りながら直す・・・といういつものやつで参ります!


 

間接的ながら・・・



 当店の工房の隅に、この黄色のスペシャライズドがぶら下がっている。

 まるで、主人である乗り手を待っているかのようだ。

 その持ち主の方は・・・、このお方。

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 店主がそれとも知らずに一緒にフレームに収まっていますが、写真界の巨匠・・・、ご本人はそんな呼ばれ方するのはまっぴらだとおもいますが・・・、とりあえずはわかりやすくいうと、そういうことである、ということらしいです。

 たまたま雨の中、本日寄ってくこられたお客さんが、本業をドキュメントのカメラマンさんということだったので、色んな話しで盛り上がった末、間接的ながらたどり着いたのが、この鬼海弘雄さんだったわけであります。

 もう大好き・・・ということでした。店主も十代の藤原新也以来の衝撃だったと、話が合う。

 ふと、どうしているだろう?と思った。いま病気療養中、そんな中でも、精力的に写真の展示会などもやっておられるという。場所は日本カメラ博物館、イギリス大使館の裏ということだ。

 二年半前に突然やってこられましたな。イギリス人からもらった自転車に乗りはじめて、アチコチ行ったが、まだメンテナンスをしていないので見てほしい、というような要望だった。

 その際の記事はこちらかな?かんたんというか、要所のメンテをしてお返ししました。

 その後も精力的に乗っておられましたね。

 そして、その半年後、今となってはその会の趣旨はわかりませんが、この鬼海さんを囲んでなんと野生の猪料理をつっつく会・・・とかでした。

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 ここにも今をときめく方々が集まっていただきました。前からの常連さんにその時からの常連さんまでも。

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 猪の皮と胡瓜のラー油ソースがけだったっけな?

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 猪肉の冷菜だったかな?ゼラチンが固まるような肉汁と塩だけでたしか味付けたと思いますね。

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 猪肉の黒酢煮ですね、大蒜の芽と牛蒡を合わせていますね。

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 猪三枚肉のトンポウロウ風味とカキ菜だった・・・と思う。

 まあ、作った本人である店主であるが、もう流石に二年経つと覚えていない、たぶんそうだろう、ということね。

 そして、それなりにそれぞれは好評を得ていた・・・と思う、とくに黒酢と牛蒡を出した時、鬼海さんから求婚されたのを覚えている・・・。

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 土門拳賞を取ったといわれるペルソナという写真集がすごい。すべて浅草を歩いていた日本人を被写体としている。

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 これは洋書だね。

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 この写真集を直接撮った、下手くそピンぼけ写真からでもわかるであろうが、もう写っているのは、どいつもこいつも・・・なのである。

 しかも、つれている動物との写真も多く、驚くことに動物が人間の顔をしている、言い換えると飼い主と同じ顔をしている・・・というところまでえぐってくる。

 男性が続いたので、最後に店主好みの熟女で閉めよう。

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 ムフ・・・。

 こうした写真に直接写っていないが、写っているものがある。それは撮っている人その人自身であるように思えるのだ。

 実はそのことに気づいたのは、知り合いだった方の写真集がきっかけだった。

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 大変無念なことに、最近六十で亡くなられたと聞いた。被写体の瞳の中に文字通りではない、撮り手が写っている。これは見えるようだ・・・。

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 持ち主を待っているよう・・・、実は、これとは違う、より乗りやすい自転車と交換してあるので、たまに電話で、「今日は調子が良かったので、十五キロほど乗りました」とご報告を受けることがある。

 今年いっぱい、時間をかけて、またゆっくり回復して、自転車に写真にと、戻るところに戻っていただきたい・・・とせつに思う。

 そして、そんなに遠くない内に、本日来てくださった写真家の方と、当店で会うことができたら・・・、そんなことも全く夢ではない・・・、そう期待したい、雨の一日であった。

 とにかくお大事に・・・。

 鬼海弘雄様

重いギアが欲しかった・・・



 ビアンキがやってきたんだが・・・、なんかどうも、締まらない。

 どこだ?

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 なんか軽い、軽すぎる。

 原因は・・・?

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 ここだ・・・、クランク周り。3枚付いている、かつてというか、クロスバイクに前3枚はある意味スタンダードとさえ言えるだろう。

 しかし、軽すぎる。

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 別に日本一周をするでもなし、3枚はいらないな・・・、シフター含めて交換しましょうか?

 いいえ、変えるところはほぼ一点で大丈夫じゃない?

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 一気にでかくなります。52*39なんて、男ギアに交換しました。あとは・・・?

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 3枚用のフロントディレーラーはそのままに、インデックス調整で乗り切る、ある意味3枚殺しともいうか。

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 そして、3枚殺しは、シフターにまで影響を・・・与えていません。これも同じく単なる3枚殺しをしただけで、そのまま・・・というと語弊がありますが、ちょっとした加工にて、同じものを流用できます。

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 後は、振れなどを直し、再調整して、非常に走りやすくして、終了。

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 フロントにサスのある、クロス・・・バイク?かな?それが、前ギアをデカくして・・・、でもクロスバイクか・・・な?

 いまフロントが一枚というところまで来ていて、3枚という仕様がもうすでに絶滅危惧種となっている中で、ロードの男ギアの付いているクロスって・・・時代についていっているのか?時代の先をいっているのか?それともいわゆる時代とは別個の道をいっているのか?よくわからないが・・・。

 ちょっとした高齢者は、ギア比が高いほうが足の周りには優しいというので、膝に負担のかからない範囲で、でかくするというのは、ありなのかもしれない。

 時代云々よりも、その人個人に合わせることなんだろうな。

真夏のウーバー



 だいぶ西東京でも見るようになりました、現代版の出前、ウーバーでありますね。

 チョコチョコですが、ウーバーやろうと思うので、なんか自転車ありませんか?なんていう問い合わせも来るようになりました。

 どんな自転車でもいいというわけではないなあ・・・、あまりこれじゃなければダメだ、というのでもない。

 まあ、最終的に自転車からおりてものを届けるとなると、盗まれにくい自転車というのは重要でしょうね。また、その人の働き方にもよりますが、長い距離を走ることも念頭に入れておいたほうがいい、そう、走りを犠牲にしてはいけないね。
 
 走りやすく、盗まれにくい自転車、近日中に提案なんかしてみようか?

 とその前に、ウーバーのバッグをよーく観察しておこう。

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 これで基本背負うことを目的としているようだ。確かに背負うと自転車の振動のようなものは吸収されるでしょうな。ところが・・・、これからの季節から約二ヶ月、暑いよね。

 そうすると背中の汗が、このカバンの裏につくでしょう。塩の結晶が出るね、真っ白く。それを濡れ布巾でよく拭かないとね。

 食品を入れたバッグが汗の塩の結晶だらけだったら、客が引いてしまうかもしれない。

 そう食品を扱うんで、白い手袋は数枚持っていたほうがいいね。チェーンのトラブルを直して手が真っ黒になった、その手で食品は渡せない。メンテ用の軍手と、それでも汚れた手を隠すために、白手袋は必需かもしれないね。

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 中が保温できる状態になっているようだ。仕切りもいろんなバリエーションがあって、運ぶものの形状によって、色々変えられるようだと聞いたことがある。

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 ひっくり返すと、裏はこうなっている、縫製もしっかりしているようだ。かつてはデポジット制か何かで、借りれたらしが、今は買い取りになった?

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 横にもウーバーと書いてある・・・。なるほど、大方の形状はわかったとして・・・。

 どうなるかわからなんが、ちょっと提案ということで、この暑い時期だけは、カバンをできるだけ体から遠ざける、要工夫できないか?と考えるんだな。

 背中は自転車乗りの放熱板なので、そこにこの仏壇を背負っていては、熱中症になりかねない・・・。

 そんなわけで、

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 こういう、前々から店主が推している、幅広低い荷台、こいつを使ってなんとかウーバーでこの夏を乗り切れられないか?と考えてみた。

 早速、この低いカゴ上の上に、ウーバーバッグを置いてみることに。

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 なんと横はピッタリ・・・。そして、

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 な、なんと幅も測ったように、ピッタリときたではありませんか!

 ということは、こいつを荷台の噛ませておいて、後は肩掛け紐を最長にしておいて、両腕だけは通しておく・・・。

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 ちょうどこんな感じで、後ろに落ちないよ最長の紐で箱を緩く引っ張ってく。ガタや段差が来たら、腰を浮かしてちょっと立ち漕ぎ状態からショックを吸収すればよし、後は箱は基本このカゴに設置して、背中とバッグの距離を持てるように調整する・・・なんていうやり方もあっっていいと思います。

 どこまで実現できるかは、まだわからないまでも、トライアンドエラー、再挑戦で持って、少しでも自転車で働く人の積極的・消極的ストレスを解消できたら、と思っています。

 これに続き、近いうちに、ウーバー向き働く自転車の公表もしていこうかと思います。

 乞うご期待!

収穫はフロントメカ?



 以前組み付けたことのある、フレームです。

 カーボンチネリ・・・。チネリってなんのメーカーなの?と自転車屋らしからぬ質問したりして。

 総合自転車メーカー?とでもいうのか?もしかしたら自転車関連以外のものも作っているかもしれないが。

 デザイン等で特化しているメーカーというイメージもある。コンポ・ホイール以外のものは作っている・・・でしょう。

 チネリのリムってみたことないよね。ハンドルステム類は山ほどある、先駆的なものも含めてね。

 フレームも、バカ高い(日本だけ?)鉄フレームなんてのもありますし、アルミも作っていましたね、そんんでもってのこのカーボンという展開ですか・・・。

 かつて、別の鉄フレームでチネリがあった・・・。

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 こいつなんですが、今からちょうど十年前の記事としてかかれていますね。

 こいつは思い出あるねえ、鉄フレームでよく前にでていた。オオ!チネリもフレームづくりに本格参入か?とすら思ったね。それまでは、どちらかというとチャラいイメージがあったんだが、このフレームは本気度が伝わってきたんだが。

 まあ、それ以降あまり触れることはなかったチネリだが、カーボンを出して、どう変わったのか?変わらないのか?どこかのプロチームで、チネリ乗っているとこってその後あったっけ?

 で今回また、やってきたこのチネリくん。

 コンポの入れ替えというご依頼です。

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 よりマウンテンに近くなった方のアルテグラに交換。6800から8000に部分的に交換ということに。機能的に・・・どうなんだろう?

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 ここは注目に値すると思いますね、ある意味ここだけは。

 6800のここは、手長系で伸ばした分テコ比を考慮したんでありましょうが、まあ、失敗に近い展開だったと思いますね。上げた分、ワイヤー角度が問題になり、またカーボン全盛でBB周りが多様化している中で、角度を重視するような設計は、こちら組手からすると勘弁してほしい展開です、マジで。

 しかも信じられんことに、この機構カンパまで後追いしているんですぜ・・・、どうなってんの?形は似ていても独自機構あるのか?最近カンパ組んでないからわからんが・・・。

 シマノは一瞬で終わってしまってホッとして、今度こちらになったわけですが、変速効率は大分上がっています。まるでリアのシフトのように(ちょっと褒めすぎか?)ストロークが少なく、パシャっとかかります。

 まあ、この辺シマノが頭二つぐらいでているかな?スラムは諦めているようだし、あの謎の黒コンポは我関せず・・・という状況なんで、カンパは知らんが・・・。

 ここは変える価値はおおありだと思いますが。

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 これもまた、ダイレクトマウントを内部にかかけたキャリパー、まあ効かないわけがない。

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 ここは、6800のまま、8000のガリガリ君並の太さまでは行ってませんが、すでに4アーム・・・ですね。

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 この辺に大きな違いはありません。

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 ホイールもシマノの新しいものに交換。

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 ハブに肉抜きがあって、すこし凝った形をしていますね、回転はいいです!

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 見た目の変化はほとんどなしですね。フロントの操作は格段に上がりました・・・。

 これは長距離系の設計ですかね、もろレーサーのような殺気のある走りはしていませんが、いまあいだを作ることが重要なのかもしれませんね。

 うまいこと言っている人がいました、かつてはスポーツ自転車は二分、車でいえばF1とジープしかなかった・・・と。今は、F1とジープの配合の違いで、バリエーションを出しているんでしょうか。グラベル・・・なんて確かにマウンテンとロードの配合のような感じもしなくはありません、少なくとも発想はね。

 これはなんだろう?レーサーとツーリング車との配合に、中速域で長距離、疲れ少な・・・なんて配合かな?

 たしかにこれからのものづくりは、間に隙間を見つけて、それを広めるのではなく深める・・・事なんだろうと、店主は睨んでいるんだが・・・ね。

ピラー抜き くっつくと厄介中の厄介



 背景がゴチャゴチャしてわかりづらいですね。これ写真だからなんで、肉眼で見るとフレームのほうが浮いて見える、背景を意識でぼかしているからなんでしょうね、網膜に写っているだけじゃあ認識とは言えない、そこから選択的に絞ることによって、「見る」という行為が成立する・・・んでしょうな。

 まあいい、そう読んでから見ると、ちょっと手前にフレームがあることに気づくでしょう。そして向こうに当店最強万力がおります。

 この万力も五年当店で使われていますが、どうも噛み合わせがいいとは言えず、かなり強く締め込んでも、最初力でずれることがある・・・。まだまだより強い万力の必要が出てきそうな感じもなくはない。只今の万力が作業の最中に割れるなんてことはまあないだろうから、その辺は難しい。

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 さて、ピラーの先端が、万力に挟まれて、後はフレームを回すんだが、どこの力がまさるか?だ。焼付が強くピラーが回らないと、万力に挟まれているピラーがネジ切れてしまう。

 かつて焼き付きも強く、ピラーの先端も強かった時、シートチューブが抜けて回ってしまったことがあった。後にも先にもそれが一回きりだったが。

 最近はピラーがネジ切れることも多く、なんともやりにくい作業でもある。

 これにも伏線がある。2月ぐらいからか、もう少しピラーを下げたいんだが・・・焼き付いている。なら・・・、当店前を通るたびに、ラスペネなどを差しながら、浸透を待ちましょうと、何回やったかな?

 どうもダメだ、どうしても出来きない、ということで本日持ち込まれた。さて・・・、もしダメなら、ねじ切れたら、掘るしかないか・・・、でもパイプは薄いし・・・やりたくないなあ・・・。

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 でも、ありがたいことに、何度かセッティングをし直して、力を逃さないようにして、フレームを捻ってみると、ガキッという手応えがあった。

 まずは良かったんだが、問題は、ここから、少し動いたところから、それを徐々にデカくしていきながら、一周できたらいいんだが、フレームがデカイので、一周回すことはできない。

 左右に振るように回しながら、なじませる。

 多少馴染んできたか?というところを見計らって、今度は、左右揺さぶりだけではなく、引っ張る方に力を入れていく。引っ張りながらフレームを左右に振る。

 少しずつ動くが、これが本当に少しずつ。触るとシートチューブは摩擦で熱くなっている。それにディグリーザーをかけて、冷やす。できるだけピラーの方にかけて、こちらを縮めて、チューブは熱く膨張したままに。そうすることで少しでも隙間ができれば、動きやすいのではないか?

 両手でフレームを持って、足を万力台にかけて、引っこ抜くように、再度フレームを左右に振る。少しずつ、少しずつ抜けてくる感じはあるが、まだ道は遠い。

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 ついに抜けたぜ。途中で何度も休みを取りながら、結局半日近くかかったかな?

 もう焼付きはゴメンだよね、ということで、徹底してシートチューブの手入れをしないと。

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 27.2のリーマーを使う。

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 こいつをシートチューブにツッコミ、回しながら、サビや焼付きの元になるようなものをこそげ取っておく。

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 随分サビのカスっぽいものが取れた。そして、

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 後はシートチューブの内部にグリスを充填していく。

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 親の敵のようにグリスを絞り出し、後は指で伸ばしていく。

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 もう焼き付くなよ、二度とな。

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 はい、これで上下ともにかなり自由に動くピラーに変わりました!

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 パッと見た目は変わらないが、乗った時に、ほんのちょっとした融通も効かないものと、そうでないものの差というのは、すごい違いなのだ!

 春から準備していたピラー抜き、最期の死闘は大変だったが、何とかベストな形で終結を迎えられた。

 またまた、朝の通勤の足に戻る。

 なんだか、コロナが収まっているんだかどうだかよくわからんね。まあ、無症状の比較的若い人たちが移動しながら、感染をデカくしているんだろう、無自覚なだけに、発覚しても感染経路不明というのが多いのかな?

 まあ、そんな中で電車での通勤は避けたい、では・・・という際、通勤自転車をおすすめしますよ。

 当店内にも、通勤自転車応援号が各種ありますので、試乗方々ご来店待ちしています!!!

これも因縁の車体かな?EZの子乗せ対応



 自転車というより、バイクに近い外観が受けたのかな?電動自転車といえば、お決まりのお母さん号・・・という趣に飽き飽きした方々が必ず一定以上いて、こうした男っぽい自転車を選ぶ、そうした傾向を見た気がしましたね。

 ところが買ってびっくり、こいつは即子育て号にはなりません。

 もともと付いている荷台に非常に低い重さ制限が付いている、その上に子乗せは載せられない。その他、ステムの形やハンドル周りが独特すぎて、これまた前用の子乗せも単純につけることができない。

 もともと付いているカゴが、ハンドルとは独立しているので、ハンドルを切るごとに子乗せの足乗せがカゴと干渉するなど、事前に知っていればまず買わなかったであろう難儀なことばかりが仕掛けられている。

 だからなのか?今まで一体何台取り扱ってきたか?一時はEZの改造といえば当店がヒットしていたようだった。

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 もともとは、一本足スタンドが付いていたが、子供の乗せ降ろしをするに一本足スタンドでは不安定すぎる。そこで両足スタンドを取り付けるんだが、これもエンド周りの金具の形状が一般自転車とはだいぶ異なるので、両足スタンドの各所をエンド形状に合わせて加工しないといけない。

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 そして子乗せをつけるための荷台を設置するが、これも一般車体を想定して作られているので、角度や位置や、間隔などすべてを少しずつ加工してやらねばならない。

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 まあ、どこもかしこもなんだが・・・。これは25キロまでは大丈夫な比較的丈夫な荷台ね。

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 その上に、持ち込みのイェップを取り付ける。以前は・・・といってももうだいぶ前だが、一時は当店独占か?と思えるくらいに、こいつを取り付けていた時代があったね。

 今は荷台取り付け式にほぼ日本のものは統一されたが、かつてはフレーム式といって、シートチューブに噛ませる形式をとっていたので、そこが短い日本の自転車に取り付けるのには、多少加工しないとできない場合もだいぶあったわけだが・・・。

 荷台式になって、各店舗でも取り扱うようになって、そして値段も当時からするとかなり上がってしまって、ある意味当店からはほとんどて出ていかなくなってしまったな。少子化の影響も多少はあるんだろうな。

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 そして、こいつは元々ハンドルとは同期しないところに、カゴを取り付ける形式だったが、ハンドルと一緒にカゴも動いてくれないと、どうも変・・・という方もいるね、そんなこんなで、わざわざこいつには、通常の自転車と同じ取り付け方をすることにする。

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 ヘッドチューブに噛まして、そこから段階的に下に伸びている金具を使って、上から抑える。

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 そして、これまた通常のカゴのように、ハブ周りから上に向かって伸びている金具で持って、下から支える。この上下からの固定によって、このカゴは安定すると同時に、ハンドルと同期するようになる。

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 ちょっと太めの黒パイプで作られているので、この自転車との相性はいいように思われる。難を言えば、カゴの目が粗いので、小さいものを入れると間からすり抜けて落ちてしまわないとも限らない、ということである。それさえ気をつければ、まあ、大丈夫でしょう。

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 今までの歴代の改造からすれば、おとなしい方だったかと思う。前はもうクッタクタになるまでいじくり倒した感があったが・・・。

 電動は欲しくても、いわゆる一般のお母さんのような電動自転車は嫌だ、というタイプのお母さんがたは、必ず一定以上はいる。そういう方々のセンスを見た目でひきつけてきたのが、このEZだったと思う。

 なので、そうしたお母さんたちは、やはりどこか違っていた・・・ような気がしますね。

 まあ、これとはまた別タイプの子育て自転車を考えるのもまた面白いかもしれないが・・・、世は少子社会、百年後を見通して国を立てていくような優秀な人材のない島国は、どんどん先細りしていくばかりなんだろうなあ・・・。


プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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