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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

ある意味手組屋の意地かもしれないなあ コスミック組み替え



 アルミのリム枠があって、フィンとしてカーボンがあるような、ある意味過渡期のホイールなのかもしれませんね。

 このリムが、TNIのハブと持ち込まれまして、手組で組み直して欲しいというご依頼が舞い込んで参りました。

 ハブは一般のものと変わりませんが、リムにはどうも癖ありであります。

 通常なら、外枠とディープを計ってスポーク計算をするのであります。というのは、ニップルのおさまる位置が通常であればディープの内側に近いところに来るからであります。

 ところがコイツは、カーボン部分はフィンなので、ペコンペコン。そんなところにテンションのかかるスポークが置けるわけがない。ではどこに?

 大分外側の、アルミ部分に引っかかるよう設計されているわけであります。

 となると・・・いつもの計算方法と異なる・・・そこからして面倒だわな・・・。

 と同時に、組んで欲しいスポークとして、サピムのCXレイという特殊中の特殊スポークを指定してきたんであります。

 このスポークなんと1本500円・・・。もし適当に計測して、引っ張って来スポークが合わなかったら、大変な損害になります・・・。ということは、これまずは通常のプレーンスポークで仮組みして長さ出さないとダメだな・・・、これもまた面倒くせー・・・。

 そして、見ていくとまだまだある・・・。

 20150424_155642_546_convert_20150425194342.jpg

 この特殊リムからして、ちょいとわかりにくいかもしれませんが、上の頭が六角の特殊ニップルがないと、組み付けできません。ちなみに通常のニップルは頭が丸い。マイナスの筋はありますが、スポークテンションまで締めるには、それではダメ・・・。

 といって、この六角頭のスポークの入手が、どこをどう調べても・・・取引内部にはありそうになり・・・。

 まだ手はある。通常スポークを裏にして、締めるというやり方。これはこれで今まで施工経験があるので、コイツでやろうと見ると・・・。

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 リムのニップルハトメが浅すぎて、上部が飛び出てしまいます。通常なら、飛び出さずに、この上の四角部分を締め付けるやり方があるんですが・・・ねえ。こんなに飛び出していたら、タイヤははめられません。

 相変わらず、六角頭ニップルは見つからず、工期は迫って参ります。さてどうしたものか?

 なれば通常のナットを使ってやろう!!!とモノタロウ画面と首っ引き。

 通常14のスポークは2ミリといわれています。ということは2ミリのナットを探せば良いんじゃん・・・。でもネジピッチはピッチゲージでもわからないほど小さいようだ・・・、ということは以下ちょんちょんということで同じだろう・・・と、たかをくくって取り寄せたんでありますよ。

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 万が一ということもあるので、こういう際には前後サイズのものも取っておく・・・。するとすごいことがわかった・・・。

 まず2ミリものナット。先っちょが乗るだけでスポークに入っていかない・・・。ということは、スポークの太さは2ミリじゃないの?

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 んでもって、不思議なことが2.6ミリで0.45ピッチのナットが使えたんであります!!!どういうこと?まあ良い、これで仮組だとやってみると・・・。

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 とりあえずできたんであります。そこでスポーク長の正確なものを出して、一山越えたか?と思いきや。仮組以上のテンションをかけると、面白いようにバッスンという音とともにスポークが抜けるんであります。

 ちょっと確認してみると、やっぱり2.6ミリナットはでかいんだな、という結論に。

 となると、また目を皿のようにしてモノタロウ。あるある、2.5ミリの0.45ピッチもの、2.3ミリの0.4ピッチもの・・・。こういうときは両者を取って実見するしかない。納期の迫っている中で、ギリギリの攻防。

 そして、結論!多くの同業者の皆さんへ2ミリと言われているスポークのナットとして適合するサイズは、2.3ミリの0.45ピッチというものでした!

 どういうことかというと、このギリギリの中で取り寄せた両者ともに、帯と襷の関係で使えなかったというオチなんであります。イヤー、参った・・・。六角頭は見つからず、市販のナットものもダメ・・・。となればあれしかない・・・。

 自分でやっていても、よくもまあ、次から次へと、案が切れずに浮かんでくるものだと感心しますわ、もう手組屋の意地だよね、それしかない・・・。

 ニップル逆さ回しが、浅すぎてできないなら、余分なところを切り取って使う・・・、これでどうだ!

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 こういうことであります。左の正規ニップルの頭を切り取ったものが左の四角ニップル。4ミリのねじ山があるので、通常のテンションなら行けるでしょう。でもこれだけでは、引っかかりがないので、ワッシャーを使います。

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 こんな感じのステンレスワッシャーを二枚使います。大事を取ってね。

 20150423_173952_546_convert_20150425194437.jpg

 こういう順序で通していきます。

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 ハトメに落としてみます。さーて、頭は飛び出るでしょうか?

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 ギリで出ません。では、1本500円のものであやとりをしていきましょうか?

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 細いながら、強いのだそうであります。
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 16本なので、組み付け時間は、そうかかりませんでした、それにリム自体の精度は良いしね。

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 ブレずによく回ってくれます。

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 一般の丸穴に入るエアロスポークなので細いですね。これが500円・・・というのは、よくわかりません、正直なところ。

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 写真の角度から、多少のエアロであることはおわかりになるかしら?

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 余った4本のスポークに半ニップル一個とワッシャー二枚を付けて、スペアスポークとして渡しました。

 ねじ山は4ミリはありますので、ナットの2.5枚分に相当することを考えると、バリ固にしない限り強度としては問題ないと思われます。

 また1ミリ強のステンレスワッシャー二枚ですから、こちらも大丈夫かと思います。

 が、使用の仕方によってゆっくりワッシャーが変形することもあるため、チョクチョク持ってくるようにとは申し上げました。依頼主は自転車学校の学生さん、メカニックの卵として、このホイールの内容と、検診の仕方しっかり伝えて、少しでも異常が見つかったら使用を中止するようにとも、お伝えいたしました。

 組み上がってから1日以上が経って、テンションに変化はなし、これで行けるかと思います。

 ちょっとムキになり過ぎか?手組屋の意地ってやつでしょうか?引き続き、観察しながら、使用の経過を見ていこうと思います、メカニックの卵君とね。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
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携帯070-5083-6962
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