年増の厚化粧 偽装ゲイカップル誕生！？

　一見黒だが、実は濃い紺に、しかもソリッドのべたな再塗装でお願いします・・・とのご依頼。

　載せ替えで、できあがってみると、これがまたかっこよく見える。流石にメール等で何度もやりとりしただけのことはある。

　再塗装、年増の厚化粧ながら、その威力は絶大なりであります。

　

　今回の目玉の一つがこれ。華麗なる大森ラインによって水平を保った、荷台なんでありますが、このステンレスのシンプル感がちょっとしたブームを呼ぶんじゃないか？という予感。

　しかも共締めしているのが・・・。

　

　デュラエースだぜ！ってこれや失礼だろう？！というところが、また新しい。

　ただ、結論からいうと、共締めは失敗でありました。どうもホイールが動く・・・、締めが弱いんでしょうな、どんなにしめてもダメ。

　なわけで、こんな工夫を・・・。

　

　要は別止めというところ。つまりホイールはそれ専門のナットで締めて、残りのネジしろのところに荷台を入れて、別の幅細ナットで止めるというやり方、これで問題は解決・・・。

　しかし、納車のその日に、こうしたことがわかって、かつ時間内に立て直す・・・、スリリングであります、お待たせしました。

　

　ストレートフォークの佇まいはいいのですが、ここで問題発覚。

　

　持ち込まれたフロントホイールの精度が悪すぎ・・・。センター出てなく、縦ブレがスゴイ。見るにスポーク長もバラバラで、どうしようもない。調整では直せないくらいのひどさ。とりあえず、その日は帰らなければならないので、これでお返ししつつ、後日前輪の組み直し検討へ、ということで。

　どうもオークションでつかまされた感ありですね。気をつけましょうね、オークションは・・・。

　

　ハンドルも、長めのステムもこだわりから来ています。ブルックスのバーテープも何台目？というくらい巻いては外し、巻いては外し、を繰り返した年季モノ。

　

　かなり慣れた革サドル・・・、これはまあ良い感じであります。

　

　先の荷台には、流木で組んだ木箱が乗ります。これもまたセンスありですね、リノさんの影響だそうです。焼き印押したいなあ・・・、と。

　

　本当によく化けたよねえ、君は・・・というくらいのデキだそうです・・・、細かいところさておいて・・・ね。

　と、横を見ると、似たような雰囲気の自転車が・・・。

　

　サドルがめくれるなあ・・・、では直して進ぜよう・・・。

　

　長めのボルトナット入れて、とりあえず、めくれ防止でいきます。締め込んでいくと、革がもう百年も前のモノだということで、魚のエイの様に、クネてしまいます。

　

　奥の自転車なんですが、ビバロで大変同じ雰囲気を出しているんですねえ。

　「お前、オレのまねしすぎ！オレのこと好きなんだろう？」「何いってんだよ、お前がオレのまねしすぎ！オレのこと愛してんだろう？」と、偽装ゲイカップルの誕生となりました。

　

　サングラスや、髪型まで同じで・・・本当に偽装かい？って、まあ人の嗜好はそれぞれということで。

　しかしハイセンスねえ・・・、この荷台はちょっとした旋風になるかもね・・・、素人が一番怖いというのは、こういうとき感じますなあ・・・。


※こいつも磨きのハイセンスが光る・・・、セミドロップもマイナーブームにしてやろう！