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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

店名変更 自転車医院・・・かな?



 ミヤタがカルフォルニアという名前のフレームの作ったんだと。四十年ぐらい前のものじゃないかしら。

 こいつを再生させたいという方が現れた、まあ当店にはよくあることで・・・。大いにご協力したいところなんだが・・・、まあ当店に来たということは、大抵は訳あり・・・というお決まりのやつであります。

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 まずピラー・・・。これもよくある焼き付きね。ある意味このピラーの焼き付きが一番始末に悪い、といえるかもしれません。

 前日より、ラスペネ漬けをしていたんでありますね。さあ、どう出るか?

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 秘技の公開・・・というほどではないんだが、まあ、大騒ぎして付けた当店奥に鎮座する大万力、こいつを発動させます。

 まずは、全体の向きを横にして、そして万力部を横にします。そして、ピラーの平面を噛ませて、固定します。これただ固定するだけじゃあ、ダメ!強力に固定しないとダメなんであります。強力にね。

 この当店流のこの強力さについて行けないやつは、万力自体が破損します。今まで三台、お釈迦になっています。今回のやつは、騒いで血眼で探した分、高額だった分、まあ、当分は壊れないだろうと思います。使っていてわかります、「旦那?そんなもんでいいの、ハイよ・・・」という余裕かましてきますんでね。

 さて、このように固定して、今度はフレームの上下を持って、エイヤ!と回します。ただ回すだけじゃあダメ、万力代に片足かけて、後ろに引きながら回す・・・これ鉄則ね。

 その回し取り最中に、シートチューブとピラーは、高熱を発します、どれだけの摩擦かわかりますね。そうなると、ピラーのみ理想的にはコールドスプレーで冷やす、なければディグリーザーのアルコールの揮発を利用して温度を下げるなんていう技もあるかもね。膨張の反対でピラーのみ細くするという考えね。

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 抜けた・・・。今日は気温が高かったので、暑かった・・・。これでもラスペネが効いていたね、流石だわ。

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 そして残るは、BBだね。

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 左ワンを抜きたいので引っかけ工具をいくつか試してみる。できれば、このセレーションにしっかり入る鍛造の着脱工具があれば完璧なんだが、あいにく色々あてがってみたがすべてダメ・・・。引っかけ工具も、すさまじい焼き付きだったら、まあ希望は薄いんだが・・・、まあ探してみた結果。

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 ホーザンのこの角度のものなら、まずは引っかかった・・・。ただ、反対側を持っただけでは、まあビクともしないね・・・、想定内だがね。

 色々やってみてね・・・、

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 なんとか抜いたわね。しかし、水道工事で回収された錆だらけの水道管かよ!というくらいのひどい状態・・・。これはさび付きだね・・・。

 これでホッとはしていられない。裏があるのよ裏が、いわゆる右ワンというヤツ。

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 ここなんだが、一難去ってまた一難。こいつも硬い・・・ビクともしない。ただし・・・、こいつには専用工具がある!しかも2種類!しかもしかもその一つには細工入り!

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 こいつですね。右がフランスのVALというメーカーのもの。左はホーザン。VALだと、行儀のいい右ワンを抜くにはもってこいなんだが、水道管並みの錆錆ワンだったら、まあ歯が立たないだろう。ということでホーザン型で。

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 ホーザンものの方が優れているとかいうのではなく、こいつには丸で囲んだ部分の小細工がしてあるので、万力との協同ができるという意味で、頑固なBBにはこいつが向いているというだけ。

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 こうやって当てるわけであります。しっかりと中まで固定する。とにかく一馬力に満たない店主の非力を使って開けるので、ほんの少しでも力が逃れたらそれで終わりなんですよ、最悪の場合にはパーツやフレームをぶっ壊してしまう、という危険もありなんでね。

 さて、こうして固定した右ワン抜きがどこへ行くか?というと。

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 そのまま万力行きということ。先ほど小技で削った平行部分を万力でもって、鬼締めする。そして、気合い一発、フレームの方をトラックのハンドルのごとく、左に切る・・・。

 動いた分、止めを緩めて、回す。また緩んだ分止めも緩めて・・・の繰り返しで・・・。

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 抜けたぜ!ベイビー!

 通常なら、ここで依頼は終了なんで、持ち主に返せばいいんだが、こんな水道工事の状態で、素人さんに渡したって、新しいBBが入るわけもない・・・。

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 そこで、ねじ山修正をかけます。店によっては、これで五千円とれるところもあるようで、自転車屋さんって儲かるのね、当店も自転車屋になればよかった・・・。

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 まあ四十年の垢といえば、こんなものかな?このタップを掃除するのが大変だったというオチ付き。

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 おお、まあやればここまでなるのね。

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 よし!これでまた再組み付けの土台ができたというもんだ!どんなパーツが付いて、どんな第二の自転車人生が待っているんだろうね?

 イヤー、じいちゃん一時は意識なかったんだからね・・・、でも今こうして元気で走っていられてよかったわ。そうか?意識なかったか?でもまあ、ワシもまだまだこうして現役で走れるんで、相応のコースを選んでくれや、連れてくよ。多少の荷物くらいなら詰めるしな、マア無理はさせんなよ。

 なんてね。ちょいと店名を自転車医院なんていうのに、変えてみようかな?・・・それとも、分野として狸サイクル傘下に、「自転車医院」という部門を作るか?

 前、確かおもちゃの病院とかいうのがあって、ラジオか何かであったなあ・・・。面白い試みだと思って聞いていましたが、その自転車版のようなものかな?わかりやすいでしょ?

 ちなみに、おもちゃの修理は難しい。分解がやりにくくできていると言っていいね。たぶん細かい部品を口に入れたりとか、分解可能な部品がなくなりやすい、などという考慮の元なんだろうが、カシメやはめ殺しが多い・・・。

 直したい部分を取り出すのに、そうしたところを壊しながら外していかないとできないなんて、なんともやりにくいもんだわね。

 自転車はその点・・・一部を除き、その多くが外せるようにできているので・・・、楽といえば楽なんだが・・・。今回のようなこともあるわけで、まあ改造や再生、治療となると、まずは「外す」ということが大前提となるという意味で、外せることが技の見せ所というわけなんでありましょうな。

 完成品組んでばかりいたら、外すことなど、間違えない限りないわけで、そこ止まりになってしまいますね。

 それにしても自転車医院か・・・。アチコチに散見できるようにしていこうかしら?
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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