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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

いっといで!ドリームボーイ オランダへ行く!



 いろいろ探してみたところ、まともな写真はこれくらいかなあ・・・。

 あとはみんな・・・、

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 こんなのばっか・・・。

 かれこれ、十年になりますかね?このカッパ君こと、三助君が当店に現れたのはね。大学生になりたての四月の雨の日だった。

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 それからというもの、徐々に自転車にはまっていったよね。最初は下北あたりにいたはずが、学生時代の半分は、狸サイクルの二店舗前の旧テンポ裏に引っ越してきて、こうして洗車のアルバイトなんかもやっていたっけね。

 元は寺の子だから、仏教学部へ行って、修行済ませて自分のうちの寺を継げば、まああとは坊主丸儲け・・・なんだろう?どうせ・・・。なんてなられるのがが絶対にいやだった店主は、会うたび・・・というほどではないが、これからの寺のあり方をよーく考えろよ!とよくけしかけたもんだ。

 単なる葬式仏教では続かなくなる、そして仏教そのものが変わらないと、今までの形式のまま形骸化していって終わりになるに違いない、などと脅したりもした。

 本堂を無料塾をやる若い子たちに開放して、常に子供たちが出入りする寺にしろ!

 寺主催で、自転車レースやれ!地域スポーツの中心になれ!
 ※この実地の体験を新潟でロードレースを主催していたわが師匠のもので何度かやったな。

 経は、現代語訳で読め!今の読経は、人を馬にしている!ルターは自国語に聖書を訳すことによって近代ドイツ語を作り、宗教改革を行った、中村元などの先達の仕事にすでに多くの経文が現代語に訳されている!それをそのまま現代語で読んで、その内容を説け!

 などとまあ、無理難題を店主と九州に農夫となった戸倉氏とステレオで両サイドから吹き込んでものだった。

 この店主は自称仏教者。仏教徒ではない、仏教者。家出はたまにするが出家はしない。在家の仏教者と欲す。なぜなら、在家でありながらの菩薩を知っているからである。もはや聖であることなど、特段の意味はない。

 そんな話がどう効いたやら、効かなかったのやら。

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 修行のさなか何度か会ううちに、徐々に筋に金物が入り始めていた。

 当然そんな修行僧は、今の現場では嫌われる。奴さん曰く、本当に疑問に思って体でぶつかって、答えてくれたオシュケさんは一人だけだったそうだ。

 あっちぶつかり、こっちぶつかりで、満身創痍でありながらも、実に幸福そうであった。仮店舗に移ってからも何度か来るたびに、その金物の筋は太くなってくる。

 その頃からか、もしかしたら、こいつは化けるかもしれないと思ったのは。

 さなぎとして、すでに次の変体への兆候が確実にある。今の修行、今の寺のあり方、今の仏教そのものと、そしてこれから極めようとしていく自分の方向とそれらは、どんどんズレていく。

 いいぞ!いい傾向だ!当たり前だ、合うわけがない、そこに気づいただけでも大収穫だ、そこは大人になどならなくてよい、どこまでそのスタイルで貫けるかやってみよ!店主が言うことは、常にそんなことだったと思う。

 出入りの寺が火事になったそうだ。でかい本堂が灰に帰するなんて、なんて仏教的なんだ。そんなこんなで、苦労したらしい。

 電話でそんな会話を二時間近くしていたとき、昨年、九州では大変な地震が起きていた。

 それから数ヶ月して、当店にフラット現れた。スターウォーズのTシャツ着てね。

 早朝当店外の柳サイクルさんの工房上で、一人座禅を組んでいたらしい。後日、一緒に座禅したいと希望してきた、女性がいた。あいにくからは実家に戻っていたが、もし直接その方との座禅業が始まったら、また別の展開になっていたかもしれない。

 修行の寺はやめて出てきたと言った。銭は持ったが、後はすべて捨ててきた。出家のそのまた出家・・・という訳か。

 家人が、寺を出たってことは、仏教捨てたってこと?と尋ねると、「仏教を捨てられなかったから、寺を出たんですとキッパリ答えた
 。なるほど、けだし名言なり。

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 しかし、どれもこれもろくな写真がないなあ・・・。

 彼が修行していた時期に、フランスとオランダに派遣された話を聞いた。フランスは、本場から僧侶が来たという、ちょっとチヤホヤ感があったらしいが、オランダはその真逆、着ている身分を意味する袈裟を指さして「お前これ金で買ったんだろう?」と、のっけからけんかごしのようだったそうだ。

 明日は修行の休みの日という前日の夜、ちょっとワインやチーズなどをつまんで、リラックスし、堅物のオランダ僧たちにもだいぶなれてきたある日。翌日休みではあるが、自分に取ってはそんなことは関係ない、いつもの通り、いやいつも以上に早く起きて、僧堂に入って一人で座禅をしようと、戸を開けた瞬間・・・、

 目に飛び込んできたのは、昨日一緒にワインを傾けた者どのほぼ全員が、すでに座っていたという。

 その体験で背筋がしびれたらしい。

 やれるやつは、どこでも修行はできる、永平寺でなくても、インドでなくても、総持寺でなくても・・・。

 そして、今の自分が自ら厳しく本来の意味での修行ができるのは?と自問したとき、その答えがオランダにあると、ふんだ。あの堅物だらけの、世襲とは無関係に、自ら信仰と修行に飛び込んで鍛え上げられてきたオランダ人たちの僧侶の中で、再度身を置こうと、決意したらしい。

 その選択自体は間違いではないはずだ、と思う。生きているなら、一度はそういう極端な選択をして、自らを見つめ直す、いいんじゃないかと思う。

 真の宗教は無功徳であるという。店主も多分そう思う。神・仏に祈って幸福になれるなんて、勘違いも甚だしい。何も起こらない、座禅をとことんしたらどうなるか?何かいいことあるのか?という問いに、答えは一つ、「痔になれる」である。

 ここにわざわざ痔になるために、オランダに向かった一人の若い僧がいる。

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 お供をするのは、ほとんど平地だからということで、トラブルも少ないピスト車のこいつなんだそうだ。座具に座った後、今度はサドルに座って走る。

 一年先、二年先、三年先、帰ってくるのはいつなんだろう?

 でも戻ってきたときの合い言葉はこれかな?「どうだ、出か?切れか?イボか?それとも病ダレがとれた寺か?」

 まさに修行を通じて、痔になって、闇=病みがとれたとき、次の真なる寺なるものが現れるのかもしれない。それまで座れ。とことん座れ。

 しばらくあえんだろうが、行ってこい。

 これがはなむけの歌だ。


 まさしく、帰り道の心配はいらない、答えは後からついてくるのだ。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて十年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
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