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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

よく遊びよく作れ



 台湾台中のショーで、こういう自転車?を見た。

 といっても、ペダルがない・・・、サドルもない、ハンドルはあって、その後ろに立ち位置はあるので、そこに立ちながら、足で地面を蹴るのか?と単純に考えてしまう。

 ところがそれが違った・・・。カギは前輪にある、前輪の仕組みによって、アッと驚く推進方法があったのだ!!!!!

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 ごらんのように車軸が車輪の中心に来ていない(その度合いも四段階のセッティングができるんだと)。ということは、エキセントリックな動きをこの車輪はすることになる。

 どんな感じか乗ってみた。立ち位置に立って、足で地面を蹴って前に進むと、平地を走っているのに、前輪が上下するので、あたかもある周期の波に乗っているような気分になる。

 波の山に行こうとする時ちょっとスピードは落ちるが、そのピークを過ぎると下りはその勢いでゴロンという具合に前に出る。

 そう乗っていると、NO!NO!と注意が飛ぶ。そうじゃなくて、足で蹴らなくてもいいので、その代わりに波の山に来たら、下りに合わせてハンドルを押し下げろ!という。

 やってみる、波の下りになるところで思いっきりハンドルを押し下げると、ゴローンと勢いが付いて、すぐに次の波の山を越えて、また波の下りに入る、そのタイミングでまた押し下げると、またまたゴローーーンと前に出る。

 このいいタイミングどころがわかると、これが馬鹿にならないスピードになって来るという代物だったのだ。船漕いでいるのと似たような感覚ともいえるな。

 つまり、自転車から派生して、脚力をほとんど使わない、エキセントリック車輪回しで、推進する乗り物ができたというのだ。

 しかもそうやって勢いが付いてくると、実はその推進の際に蓄電がされており、一定のスピードに乗った際に、スイッチを入れると、今度は自動で走り出すというおまけまで付いていたという落ち。

 このでモンストレーションをしてくれたお兄ちゃんが、まあ、楽しそうにこの自転車の説明を身振り手振りで教えてくれる。会場内は室内だが、かまわないから乗ってみろ!とその熱意がまたすごい。

 そして、乗ってみて、理屈がわかって心身ともに面白い!というと、なんともうれしそうな顔していた。まるで、工作を褒められた少年のようだった。

 こいつは遊んでいる・・・。知らず知らずに境地としての遊びの領域で仕事と戯れている・・・と思った。

 さぞや工場の一角の開発室では、素っ頓狂なアイデアのブレインストーミングと、製作へのプロセス、目を輝かせた試作と、その改良、真剣な議論と膝たたきと爆笑の絶えない職場となっていることだろうと、感じられる。

 実際こんな自転車作ってどうなんの?なんて野暮な質問はやめにしよう。

 足でペダルを回す従来の自転車じゃなく、といって足ペダルの代わりを腕でやるハンドサイクリングでもない、意外と単純な構造でしっかり走れそうな車両がまずはできたことを最大級喜ぼうじゃないか!!!!と素直に思う。

 こういう基礎開発から、さて、これをどういう形で改良しつつ、どこに向かってアピールしていこうか?ということが次の段階でくることだろう。それは、あるタイプの障害のある人に、大変役立つ車両となるかもしれないし、とある競技を成立させてしまうかもしれない、より遊び色のこい領域に行くかもしれない。

 いずれにせよ、ものを作っていく動機の根底には、それが実用としてどのように役立つか?などということとは別次元で働く、作ることそのものへの根本的な意欲がなければ、決して面白い画期的なものなど生まれてきやしないだろう。

 そのためには、ソフト・ハード、創作するもの達はもっと遊ばないとダメ!それを統括するものはより若い子達をもっと遊ばせないとダメだと思うよ。

 下らん残業などさせんなよ。早々に仕事を切り上げさせて、あとは工場やその他で自由に遊ぶ時間を作ってやろう。寝る間も惜しんで遊び始めたら・・・それは本格的だ。

 これは物作りだけじゃあない、研究の分野だって、すぐに実用、応用に行くものだけしか予算が割かれないようになってきたようだが、もっと何に役立つかわからない基礎研究にこそ時間と予算を割くべきなんだ。このままでは、2、30年後、この国からノーベル賞受賞者なんていなくなるだろう。

 全く低脳がトップをやり、その忖度官僚が青写真を書くと、実用、即戦力などという五年もたったら見向きもされなくなる可能性のあるものに固執する目先教育だけがはびこってしまう。そして人類にとって最も重要な文学、その文学部・文系を減らしていくなどという愚策・・・。

 教えてやろう、文学あっての人類だ、その逆じゃないんだぞ!

 このエキセントリック車両もなんと文学的なことか?!洒脱な遊び心ある開発なことか!

 この国が一階上の物作り大国になろうとするなら、もっと遊ばないといけない、もっと文学的にならないとダメダロ?と思う。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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携帯070-5083-6962
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