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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

ロットブレーキを直す ネジネジネジの日



 実用車中の実用車ですね。新聞でも配っていいような自転車ですが、走っている最中、なんか音がして、急に後ろブレーキがきかなくなってきた、という事で持ち込まれてきたんですね。

 この手の実用車のブレーキは、昨今ではワイヤーで引くのが定番でありますが、こいつらは棒で引くという形式を取っているんですね。

 店主が小学校のと記載しに乗った自転車も、棒で引く、ロットブレーキというやつでした。

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 見るとバンドブレーキを止めている金具が外れて、ブレーキ本体が曲がって付いています。その曲がった力の影響で、

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 この接合部分から、

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 棒が外れてしまい、ブレーキがきかなくなってしまった、という事らしいですね。

 見るとこの両者を止めている、金具がない。第一原因はわからねど、今回のクラッシュでどこかへ飛んで行ってしまったらしいですね。

 さて、ないよ・・・どうする?

 作るしかない・・・。

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 まずは六ミリのステンレスボルトで作ってみる。

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 キレイにできた・・・が。通す棒が3.5ミリあるので・・・強度に心配だなあ・・・。なので、一回りデカイネジで作ることに。

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 よっしゃ、8ミリだこれなら大丈夫だろう。

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 先程離ればなれになった、棒と接合部に、8ミリの穴あきボルトを通して、その穴に棒を通してみた。

 よし、大丈夫そうだよね、これであとは余分なところをカットして、上からナット止めすれば完了!

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 結構洗練された形に見えたんで、久々自分の仕事に満足感を覚えたその数十秒先に・・・

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 嘘!いい調子で締め込んで、ブレーキ引くとちゃんとかかるようになり、ちょいとエッヘン状態になった時、締め付けトルクが急に軽くなった・・・。何?と見るとなんとネジが破断。これステンレスだろう?若干センターからずれていたため?

 いや、参った・・・。

 暫く休憩。頭を冷やす。接合部にボルトを通す穴が8ミリ・・・、接合部の通し穴をデカくする?・・・そうすると接合部自身の強度がえらく下がりそうだ。そこが下がってしまっては、いくらボルトが強靱でも意味は無い・・・。

 なれば8ミリでがんばるしかない?しかし、先程の自信満々のボルトナットがいとも簡単に破断したぞ、コラ!

 ここはブレーキの接合に関するところなんで、絶対に妥協は許されないよな。

 8ミリよりも一回りデカイ10ミルでやるしかない・・・そうなると接合部の強度が下がる・・・どうしよう?

 そんなとき、昨日のミルミルの仕事を手は覚えていた。

 なれば、通しを8ミリで、穴を10ミリで開ければいいでないか?

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 10ミリの全ネジを用意して、先から11ミリを8ミリの1.25ピッチでねじ山を切る。

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 先端は細くなっているでしょ?そしてその上の10ミリの部分に3.5ミリの棒通し穴を開ける。

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 そして、下は8ミリのナット、上は10ミリのナットという、キメラボルトナットを作成してやる。

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 ボルト穴にブレーキの棒を通し、ナット止めするところに、外れ防止のネジタイトを塗る、ブレーキなんでね・・・、それは慎重にやらないと。

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 下から8ミリナット(これだけでもほぼ抜けない)、上から棒止めワッシャーと10ミリナットで、二重に締め付け。まあこれで外れないんじゃないか?というところまでやってみた。

 しかし、昨日の今日じゃないが、一本のシャフトで二種の径のねじ山切りなんて、まさかやるとは思わなかった・・・。

 多分だが、昨日のミルミルをやっていなかったら、別の解決法に行ったかも知れない。だから、異種格闘技はやっておくもんだよね。

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 しかし試作も含めて、半日かけて、ねじ加工して遊んでいた。ボール盤に剛性があっても、細いドリルがしなっているんじゃ、センター出すのも大変だ。コツというのもなんだが、センターポンチを打ったあと、ドリルは暫くはトルクをかけないで、のせてながら、ポンチあとをなぞるくらいにしておいた方がいいね。

 それが徐々に掘れて、道になってくれそうになったら、徐々にトルクをかける。それでも曲がるんだよね・・・。精度を上げるには、下穴ガイドを掘った方がいいと、改めて思ったわ。

 そんなことより、乗り手の話・・・。

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 この自転車に、画材を乗せて。

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 走る、画家さんだった。アトリエは外。油絵なんだそうだが、あのベットリボッタリの濃い油絵ではなくて、なんとも色鉛筆か?と思えるようなすがすがしい絵を描かれているようであります。

 この冬は荒川土手まで走って、ススキの冬枯れを描くのだそうだ。木村新さん、ネットで作品も見られますよ。

 もっと画家にとって、使い勝手のいい自転車にできないかな?なんて思います。いかにも走る画家が乗っているような自転車、夢想するだに楽しからずや。

 また一つの才能と出会った感じ、どんな展開になるかな?
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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