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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

120エンドディスクピストの突っ込み



 先日、公表いたしました、120エンドディスクピストですが、なかなか反響がございまして、ありがたいことですが、もう少し内容的な突っ込みはないのか?ということで、再度掲載することにいたします。

 すでに135ミリのディスク用のシングルハブは普通に市販されているようですね。サンエスさんとか、サーリーなどで散見できます。それ故に、なぜか知らんが、何でだかわからんが、135エンド使用のディスクピストもどきは、走っていますね。

 元々は29インチというところから来たんでしょうか?出所も、行き着く先もわかりませんが、確かにそういう自転車はありますな。普通に市販されているパーツで、すでにあるような自転車を組むことは普通にできるんで、あまり興味はわかない。

 できれば、組みにくいものをどう組み付けるか?というのが面白いんでありまして、なればピスト車といえば120エンドでしょ?じゃあ、120エンドでディスク仕様は組めないの?しかも油圧のやつで・・・、と考えるのは、ある意味当店としては自然な流れなんであります。

 幸いなことに、柳さんを隣接している当店としては、ガチのピスト車にディスク台座を取り付けてもらうこと自体はチョチョイのチョイなんであります。

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 フロントは100ミリなんで、ロード用、マウンテン用のものをそのまま使えばいい。このようにほぼポン付け状態なんでありますが、問題はリアハブがない・・・、ありものを改造となると135エンドものを15ミリ短くして使うか?という発想はありでしょう。

 手持ちのサーリーなんかを見ても、実にやりにくそうなんだよね。なれば、ピスト車のエンドを広げる?

 これはやめよう、今回の一番の縛りは120エンドということなんでね、この条件を外したら、そもそも意味がない。

 調べてみると一般のピストハブにアダプターとしてディスク台座を取り付けるものがある様だが・・・、どこかのショップがやっているものなんで、あまりそれに依存したくはない・・・。

 あくまでも市販のものを利用して、120エンドのディスク台座付きピストハブってできないか?なあ・・・?とウツラウツラ考えていたんですが、突然!もしかして!あいつ・・・?というのが飛び込んできた。

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 この一見何の変哲もない120エンドのピストハブ・・・なんだが。

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 ひっくり返すと、こんなスプラインが付いている、これ市販品ね。

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 これは前から、この形で売られているものなんですわ。此処に何を取り付けるか?というと。

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 このスプライン専用のコグがあるんですね。その理由は・・・、今を去ることピストブームの際に、ブレーキ代わりに、両足でペダルをロックして、チェーンを介してタイヤをスリップさせる、スキッドという止まり方が一つの形式になっていたんであります。

 その際に、このコグに力がかかって、外止めのロックリングをすっ飛ばしてコグが空回りしてしまう=止まらなくなる、という現象が起きたんでありますな。それはチェーンがねじ山で止められているコグを外す方向に動くんで、こういうことが起きるのも時間の問題だったわけです。

 その対策として、こうしたスプラインに専用コグを取り付けることで、コグの空回りを防止したという、過去のメーカーサイドの工夫だったわけです。

 これを見たとき、このハブのメーカーは、これ一個を作っているだけじゃあない訳であります。当然、ロードやマウンテンのハブも作っている。その時、このマイナーに属する様なピストハブに独自規格でわざわざこんなスプラインを削り込む様なことするだろうか?と当然考えるわけであります。

 そのためだけの量産システムを導入する様な手間と時間と金のかかる様なこと、すると思うか?と考えたんであります。

 此処は絶対に既存の何かを流用するだろう、店主がこのメーカーの者だったら、絶対に流用を考える。では、その流用になる様なものは・・・というとディスクしかないじゃないか?とひらめいたんでありますわ。

 そこで、このハブを扱っている会社の若手に連絡してみたんですが・・・、まさかそんなこと考えたこともないんで、回答できないということ、仕方ないので、実際取り寄せてみる。

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 これがディスクのスプライン。さて、合うかなあ????

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 まずは思惑通り、ピタッと合ったわけであります。ほらね・・・、やっぱりこんなところに独自規格でやるはずがない・・・。

 第一関門通過・・・したはいいが。

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 ごらんの様に、はまったはいいが、これで終わり。つまりハブにディスクははまったが、これを固定することができない、状況なんですね。ロックリングの溝が少なすぎる。

 ではこの溝を少しでも確保するためには・・・、今度はディスク側を削るかするしかない・・・。じゃあ、削ろうか?というわけにも簡単にはいかないんであります。

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 というのも、油圧ディスクのキャリパーというのは、左右に同じストロークのシリンダー・ピストンを持っているので、意外と幅をとられるんであります。

 ただでさえ120エンドと狭い中に、こいつを入れるんですから、あまり手前に引くとディスクの挟めないところに来てしまうし、逆に近づけると、今度は・・・

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 ホイールのスポークに干渉してしまう・・・。

 そういうことか・・・、この世に135ミリエンドのピストもどきディスク車はあれど120エンドものがないのは、こういう理由があったんだ・・・。とまあ、思い知りましたわ。

 でもまあ、それであきらめたら、元も子もないんで、ホイールの修正やら、ディスク台座の加工やらして・・・、

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 なんとか、ロックリングもしつつ、つまりディスクローターも固定しつつ、ミリ単位の調整をしつつ・・・、

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 120エンドの油圧ディスクピストの完成に至った・・・というわけであります。まあ、この120エンド形式のディスクピスト車は、完成車として是非乗りたい!というのであれば、当店にある鬼のように走る鉄ピスト車で組めないこともありません。

 または、ピストフレームが余っているんで、是非こんな車体に!というご要望にもお応えできます。事前の綿密なミーティングは必要になりますね。

 この展開から、例えば、カラビンカやマキノなんかのガチ系ピスト車に・・・なんて展開になったら、面白いかもしれない、と思いますね。

 何も、ピストでわざわざ油圧ディスクにしなくても・・・と思う方もたくさんいるとは思いますが、ちょっとやそっとではないものが走っているというのは、やはりそれはそれでやはり痛快な訳で、まあ、あくまで一つの選択肢として、柳サイクルさんとご依頼お待ち申し上げますので、大いにご検討ください!というわけだ。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
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携帯070-5083-6962
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