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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

スルーアクスルシフト・・・クイックでいいのにねえ・・・



 ご覧のパーツは言うまでも無くクイックレバーのディスクハブなんであります。ところが・・・

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 外側のクイック式のキャップを外すと、中は12ミリのシャフトが入るようになっている。ヌヌヌヌ?

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 先のキャップの代わりに、12ミリの穴の空いているキャップを入れると・・・、

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 なんと、スルーアクスルタイプのハブに変身してしまう、というカラクリになっている。

 この辺も最近の激変の一つでありましょうな。スルーアクスルなんていうのは、店主は実際には五年ほど前に経験していた。クイックかと思いきや、クルクル回していると、太いシャフトが一本横からぬけた・・・、と同時にホイールが落っこちた・・・。

 一体何だ?と思ったら、そいつがスルーアクスルという形式だった。バイクの形式ね。

 フォークのエンドが虫眼鏡のレンズの無い状態になっていて、そこにホイールをあわせて、横から太めのシャフトを全通しするわけだから、これは強力といえば強力なんだが・・・、ホイール交換の時など、レースでは大変だよね。

 レースだから、クイックでホイール交換が必要なのに、あんなクルクル回してやっているようじゃ、なんとも生ぬるい。ただし、エンドがレンズなしの虫眼鏡のフレームのようなもんなんで、そこが破断しない限り、絶対にホイールは外れない、という強みはある。

 でもなんの強みか?答えはディスクブレーキという事らしい。ディスクブレーキをかけるとフォークのエンド付近に力がかかる、その勢いでホイールが外れないように、という事なのかも知れない。

 でもね、先日の合同展示会の、キモリさんがやっていたように、クイックエンドの角度を少し変えるだけで、ブレーキングの時にかかる力を溝の方向に向くようになっているんで、構造上絶対に外れない仕組みをクイックだって作れるんだよね。

 なれば、レースシーンではクイックに越したことは無いんだが・・・。

 シマノがスルーアクスル!と号令かけると、サードパーティーなどはたまらず、右向け右・・・になってしまう。

 この手のハブがスモールパーツでクイックになったり、スルーアクスルになったいるする工夫を付けるのもわからないでもない。

 そんなわけで、このハブに関しては、スルーアクスルにする予定なんだが・・・。

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 右がクイックのアダプター、左がスルーアクスルのアダプターなんだが、実はこのハブ自体の純正、スルーアクスルアダプターは欠品のようなのだ・・・。元締めが持っていない、持っているというショップも、受注発注のようなので、望み薄・・・。

 なれば、いつものこと、左を使って、加工して作るしかない。これには色々と発想があって、右のクイックを利用するという手もあったんだが、新しい工具を買わねばならないということと、持っている機器類で精度が出るか?という問題・・・。車軸になるんで、センターがずれたら、常に縦ブレの車体に乗っているようで、それは絶対にゆるされるものではない。

 なわけで、左を使うんだが・・・、これもまた一筋縄では、もちろんいかない。

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 12ミリの無垢棒にパーツを挟み、前後金具で固定する。

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 この12ミリ無垢棒をボール盤にセットする、回転させれば、簡易旋盤・・・になるはずであった・・・。ちなみにパーツの外径が15ミリだったんで、直ボール盤のチャックには入らない・・・、なかなか難しい。


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 余分を削るんだが、どうもぶれているようで気持ちが悪い・・・。やめた・・・。

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 今度は無垢棒を、横筋万力に通し、チョと緩めてはフライスにかけて、余分を削るが・・・これもまあ、今一。

 作戦を変えることに。

  すんなり、余分を輪切りにすることに。

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 これなら本来のフライスの使い方なんで精度は出る・・・、最初からこれやっていれば良かった・・・本当、本日は紆余曲折の連続だったなあ・・・もう。

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 余分な箇所を削り取ったので、こいつをキャップとして入れたやれば、フロント100ミリの完成という事になる・・・はずだったんだが・・・。

 問題はこの反対側、削ったはいいが・・・。

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 残った縁がデカすぎる。これでは・・・

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  フォークの内側にすんなり入らない。という事は、この縁の余分をまた削らないといけない。試練は続くねえ・・・。

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 12ミリの無垢棒にパーツを通して、サンダーにかける。回るサンダーにあわせてパーツも回るので、ロクロみたいなもんだ。

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 ようやく形を整えて、キャップをハブに戻してやる。

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 これが反対側。ようやくできた・・・。

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 するアクスルを通して装着完了、ようやくこれで完成だわ。一体何時間かかったでしょう?

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 フライスの回りがアルミの星屑でイッパイです・・・。

 ある意味執念のようなパーツ加工でありましたが。これには理由があります。

 たかが1000円ちょっとのスモールパーツ、欠品なら、他のハブ探すか、製造されるまで待てばいいじゃない?と通常思われるでしょうな。

 ところがそうはいかない事情があったんです。まず納期、そんなにのんきに製造待てるものではなかったということ。そして、もう一つ、このハブにあわせて、ある高額なリムを既に仕入れ済みであったこと・・・なんであります。

 もし、このハブがつかえないとしたら、同等のホール数のものを探すのが非常に困難であるということ、そして高額なリムがつかえなくなるという、非常に厳しい事情が後ろに控えていたわけであります。

 こうなると、そりゃ無理するよね・・・、嗚呼、1日仕事になってしまった・・・。

 もう少しいい工作機器がほしい・・・と思いますな、剛性のあるフライスに、小型旋盤・・・。と、それより何より、技術力が低すぎなんでしょう、こんな加工に一体何時間かけてんだ?手探りとはいえね・・・。

 でもまあ、先生の無いところで、仲間と相談しつつやるしかない環境では、これも仕方が無い。できるだけ、こうした機会に自ら積極的に触れるようにしない限り向上はない・・・んだろうなあ。

 確かに、途中で何度も折れそうになったり、くたびれたりもしたが、できたことに関しては、あとから見ると楽しかった・・・と少しはいえる仕事でもありましたしね。

 しかし、今後ハブはクイックとスルーアクスル両用の時代に入ったんだな・・・、キモリさんの仕事を見ると、まだまだクイックにブがあると思えるのは、店主だけなのかな?少しずつでも、時代が動いている・・・実感ありですな。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
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