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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

ハブ屋と思っていたんだが・・・完組屋さんじゃない!



 台湾の話がまた続きます。なんとも盛り沢山で、整理が付かない・・・、正直なところ、少し整えるのに時間が必要なくらいの質量を誇る、今回の工場見学なのでありました。

 ここは、フォーミュラの工場です。フォーミュラというと・・・、ハブで有名ですね。はい、ハブです!

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 ところが工場の入り口にそそり立っているこのオブジェ・・・、よく見るとリムの廃材でできています。フォーミュラなのになんでリム?というところが、ほぼ初っぱなから崩れます。

 ここは技術の結集している工場らしく、撮影はほぼ禁止状態です・・・。まず一階入ると、サッシ工場か?と思うくらいアルミ材料がうずたかく積まれていました。

 検品の終わったアルミ材料は、表面処理などを施され、曲げにはいます。目の前でいとも簡単に曲がる・・・、真円となるリム。それをリベット式でとめるか?溶接でとめるか?などいくつかありましたね。

 これって一瞬アレックスの工場に迷い込んだか?と思えるくらいリム工場じゃないですか。確かハブ工場に来たはずなんだが・・・。

 もちろんハブも作りますよ・・・という事で、

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 こんな状態のものを見せてもらいました。まわりを写さなければ、写真良しという事で。

 左のものを、更にCNCで削って右の状態にするということでした。

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 このセレーションですが、モロディスクローターようですね。フォーミュラのピストハブは同じセレーションで、スキッド可能な小ギヤ溝を作っていましたが・・・。そのお陰で、120エンドのNJSピストのディスクブレーキ仕様ができたのでした・・・。

 このCNCも、大きなボックス上のものが、いくつも並んでおり、そこには一人一人オペレーターが付いて、画面と数値を入れながら一個一個丁寧に作っている・・・、やっぱりハブ屋さんが本領か?と思ってしまいますな。

 しかし、三階に行くとそれが見事に裏切られる。

 そこは、工場というよりも製図室のように、一人一人に大きな机が与えられており、細かに裁断されてカーボンのシートを型の内部に貼り付けるという作業が、本当手作業で行われている。働いている人の人数が130はいるという。

 明るくて、クーラーの効いた部屋なんですね。

 「ウチはカーボンリムとしては新参メーカーに入るので、そもそもカーボン繊維を手に入れるのが大変でしたよ。東レさんなんかは売ってくれませんでした・・・。ただ、ディスク式リムが登場したお陰で、その問題も無くなりましたね。ディスクは直接リムをシューがキャッチする必要は無いんで、東レさんほどのカーボン繊維でなくても十分なんです。今は韓国製、中国製を分けて使ったりしています」ということだった。

 その作業は本当手作業ですね、本当手作業です。提灯貼り・・・傘貼りというような作業に似ているんじゃないか?なんてね。

 そこで思いますね、カーボンという素材は、表はどうにでもできる製品だ・・・という事です。裏でちゃんと仕事しているのか?というのが本当重要だなあ、と痛感。

 やはり信用できる工場のものでないと・・・とも思いますね。手を抜こうと思ったら、いくらでも抜けそうです・・・。

 結論!フォーミュラはハブ屋でなく、今や完組ホイール屋さんといっていいですね。

 完組部門もありましたよ。店主が唯一働けるとしたら、そこかしら?

 機械組7割、あとは手組調整なんていうのもありましたし、高級になればなるほど、手組率が高くなるような感じでした。最後は人の手かしら?

  イヤー、色々話を聞きました。日本語、英語、片言過ぎる中国語を交えてね・・・。

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 店主の右におられるのが、こちらの社長さん、フォーミュラのキッシンジャーさんのような方。イヤイヤ、工場経営というものがどんなものか?話の一端ですが、それはすごいことであります。

 自動化、機械化は常に各所で試されている。熟練工と機械とでのデーターも随分取っているようですね。日本と違い、台湾では労働者保護をうたって、働かせすぎの経営者には高い罰金が科せられるというのだそうだ、土日はしっかり休むこと・・・らしいです。

 既に日本では、働かせ法案が成立してしまった。あれで過労死はなくなります。正確には過労死認定がなくなるという意味で、実質過労死しても自己責任!の一言で済まされる。このことの危機感をどのくらいの人が共有しているのだろうか?

 まあ、自営して、自衛することだね。人から使われずに喰っていく方法を副業からはじめて、確立していくことだろう。そうで無い中で、労働者の未来はないよ。あとは台湾に移住かな?

 機械導入については、熟練工より遅いが、工場が休みの間の二日間.48時間連続で動かせば、それはそれですごい生産性を上げることができる、文句も言わないし、法的な適用もない・・・。

 あとはキッシンジャーさんの話は身にしみるものばかりだ・・・。台湾という国の成り立ちから、既に工場のあり方に反映している。工場を考えることは、そのまま台湾を考えることにつながっているように思えたな。

 九州ほどの小さい島に2000万人しかいない。この小国をどうやって成り立たせて、維持していくか?それはそれは必死だったし、今でも気は緩められないだろう。

 海に隔てれば13億人の言葉の通じるが、難しい国がある。色々あろうが、決して無視しきって生きていくことはできない。常に、ギャグ半分の大陸の情報にアンテナを張って、そのどうこうを見張っている。

 既に、大陸の大都市に行くと、かつては自分たちが進んでいたはずが、追い抜かれている状況に落ち込んだり、その周辺を歩くことで、大陸内の格差を知り、再度台湾のあり方について新たな認識を得たりと、まあ、悲喜こもごものようだ。

 翻って、1億3000万のこの国はどうか?危機感はどうか?将来はどうか?今後どうやって、この国の存続を確立していくのか?そういうことにどれほど真剣に考えている国民がいるんだろうか?

 まあ、なんとでもやっていける・・・と思っているのか?内向きな日本すごいはもうどうでもいい、もっと外を向いて、その事実との関係を真剣に考えていかなければならないんじゃないか?そういう意味で、今の40、50、60、70代は大半が終わっているのかも知れない、とも思う。

 まだ、強かった頃の日本のイメージが残っているんだろう、まだまだ本気出せば日本はトップにいつでも戻れると・・・。

 小さい国、小国であるということの徹底した自覚から、どうやって維持発展できるか?を真剣にやって来た国の一つに台湾があるんじゃないのか?

 さすれば、今後、小国になら下がって行かざるを得ないこの国こそ、台湾に学ぶべき時なんじゃないか?なんてね。

 さてと、自転車屋の枠は随分越えてしまった・・・、反省。今回縁あった台湾の工場のもの作りと、あわせて、どんな展開ができるか?もう少々お待ちください、まだ頭の中が走馬燈なんであります。一つの展開が実現できるまで、ちょっと時間が必要、でもすぐ始めます!
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狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
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携帯070-5083-6962
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