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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

セミインテグラルがまっとうだと思うが・・・



 ヘッドパーツの交換依頼が舞い込んできた。アヘッド系ね・・・。ヘッドチューブを見ると・・・明らかにインテグラルヘッドとなっている。

 一インチ時代のヘッドパーツは、フレームのヘッドチューブに上下にワンを打ち込んで、その中にベアリングを仕込んで、ねじで調整しながら締め込んでいく、という構造をしていたんだが、

 ここ十五年くらいか?ヘッドチューブ内に直にベアリングを仕込む形式に変わっていたんだな、それをインテグラルヘッドと言います。
  
 これが出たとき、ということはフレーム内部のベアリングの座りを決めるの工具が多数必要になる・・・、ショップとしてはやばい展開だなあ、と思ったが、その勘は半分あたり、半分はずれた。

 実際に、径の違いや、台座の角度の違いなどで、複数の修正工具が、しかも一つ一つが高額なものとして世に出てはいる。しかし、今までその手の工具の必要性を感じられたのは、ほんの複数度、二回か三回くらいか?

そして、当店ではインテグラル用のその手の修正工具は一切所有していないが、なんとか営業ができている・・・。

 ワンがいらなくなった分軽量化・・・できるかな?ただ、すでに軽量化は先端では済んでいるんで、インテグラルのメリットというのが今一わからないというのが正直なところ。

 むしろデメリットの方がでかいいんじゃないか?と思うんだな。ワンでもって回転系のベアリングを捉えるのと、ヘッド中部の内部直にベアリングを捉えるのとでは、何かあったときの対処の仕方が変わってきすぎるわけだ。

 仮にワンに傷が付いて、ステアリングがしにくくなった場合、前者はワンごと交換すれば、それで話は済む。

 ところが、後者だとヘッドチューブというフレームの一部に傷が付くとなると、最悪な展開によっては、フレーム交換しなくてはならなくなる。たかが、ヘッドパーツ交換で済むことが、インテグラルだとフレーム交換にまで行きかねない・・・というのは、ちょっと承服できない、というのが店主の思いなんであります。

 アルミフレームならまだいい。最近ではカーボンフレームのヘッド内にカーボンのヘッドチューブを直に削ってそこに金属ベアリングの台座を作っているんですね。いくらカーボンが固いからといっても、常にこすりつけられ、ブレーキのたびに力のかかる素材が金属だぜ、カーボンで大丈夫かよ・・・と思ってしまう。

 この夏に、新潟に行った際、紙の博物館なんてバブルの後始末のような展示に寄ったんだが・・・。草などの繊維を糊で固める・・・というのが紙だとすれば、カーボンを繊維状にして、それを樹脂で固めるなんて発想は、実は古来からのもんだよねと思ったんだが・・・。

 所詮カーボンの堅さなんて、樹脂に依存するんじゃネ?繰り返すが相手はちょっとはおとなしいがシールドベアリングだとしても、金属ですからね、ガタなどを気づかずに、長きにわたって乗っていると、ヘッドチューブ内は傷だらけになるんじゃないか?なんて思うのは、老婆心なのだろうか?

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 フォークを外して、中を点検・・・するとこいつ・・・、

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 内側にワンを圧入されていたではないか・・・。ということは・・・、これを称して、セミインテグラルというのだそうだ。

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 このように、ヘッド中部の内部に、金属のワンをまずは圧入する。

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 その中にベアリングを仕込んで、コラムをさしてアンカーで引き上げる・・・という形式を取るんですね。

 なので、金属のワンに直にボールベアリングが滑るので、仮に経年により、ワン自身に傷が付いて、ガタやステアリングにゴリゴリ感が取れなくなったとしても、ヘッドパーツ一式を交換すれば済むわけで、フレームには一切損傷を与えない、というある意味普通なんだが、優れた構造となっているんでありますね。

 店主は推しますねえ・・・、セミインテグラル。特に軽量戦争から外れたカーボンフレームには是非復活を・・・と思う次第なんだんがな。自転車を供給される選手はいいが、自腹だとこういう配慮は必要だと思うが・・・。

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 ということで、この車体はラッキーにもセミインテグラルなので、早くも絶滅種に近いセミインテグラルヘッドを入手して取り付けることになります。

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 ワンの内部に圧入。フォークの玉押し外しの、新玉押しの圧入など、毎回思うが、ヘッドパーツなんてちっこいパーツにいったいいくつの工具が必要なのだ?と思うわね。

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 取り付け完了。何度もストップアンドゴーを繰り返し、ガタの有無の確認。ステアリングもなめらかになりました。

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 確かに過渡期のアルミフレームのように見えますね、なので過渡期にされてしまったヘッドパーツが付いているのか?と思いますが、イエイエ、発想はこちらの方が正しいわけで、是非この手の復活を望みますねえ・・・。

 乗り捨てじゃなくて、長く乗り続けてもらう・・・という発想も必要ですよ。そうでないと、メーカーさん自身も流行をリードするだけで、それが時を経て、レトロとなり、時代を象徴するような車体になる・・・とか、そんな視点で物作りを考えなくなるんじゃない?なんてね。

 もう効率だけで作っていたら、いかに味気ないか?そういう所にも気が行かないとね、と思う時代が来たんじゃないか?

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 夏の典型のような入道雲が時間を経るごとに変形してこんなになっていった。内部では膨大な放電が繰り返されていたためか、何度も稲妻が走っていたね、一瞬ドカッと光る様子は、まるで行灯のような風情だった。

 かつては考えられないくらい、夏好きの店主であったが、そろそろ秋よ来てくれないか?と願望から、懇願に近い心情になってきたわな。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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