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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

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最後の晩餐 


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十年くらい前に終わってしまったニュース番組に、「最後の晩餐」という特集があったと記憶している。

その当時の名物ニュースキャスターが、各界の有名人、一定以上の年齢の方々だったが、インタビューをし、最後の質問に、「もし明日が人生の最後の日だとしたら、一体あなたは何を食べますか?」と問う形式だったと思う。

 小沢昭一だったかな、「それは寿司でしょう」と明快に答えたのを憶えている。

 皆様は一体何を所望なさるか?

 もちろん店主も考えた・・・、明日が命の最後の日だとしたら、一体何を食べるだろうか?

 多くは、この世の思い出深いもの、ふるさとの・・・、お袋の・・・、あの時食べた・・・、というものかもしれませんな。

 また、自分の大好物をあげる人も多いでしょう、日頃絶対に食べられない豪華なもの、贅沢なもの、最高級の食材が使われた調理、有名どころの料亭やレストランで作られる数々の料理、名だたる料理人シェフの手による夢のような調理とかね。

 または、何を食べるか?ということよりも、最後の晩餐を一体誰と、誰達とともに食するか?というところを重視する人も多いかもしれない。
 
 これらは食というものがもつ、何物にも代えがたい一つの喜び、というものが反映されいてる答えではないか?と自然に思うのであります。

 空腹時、さて何食べようか?と考えるときから始まる至福の時。においと音から始まって、実際に食材を口にし、それを咀嚼し、じっくり味わい、ゆっくり喉に流し込んでいくことの快。

 いや、うまいねー、ありがたいねえ・・・、と気のあった仲間や親戚連中と食を囲んで交流することの喜び、これらは食というものが人類に取って生、生存といったものを象徴する喜びの一つであることを示しているんじゃなかろうか?と思われるのだが。

 食にはこのように人類の生存とは切っても切れない、一つの喜びを象徴する側面があるといえるのではないだろうか?と強く思うのだが

 しかし、ただそれだけだろうか?とも思う。

 食は本当に人類に取っての喜びを象徴する行為である以上!なのであろうか?と。

 食のもう一つ重大で、大事な側面を忘れてはいないだろうか?と、先の「最後の晩餐」を見ながら少し歯がゆく感じていたものだった。

 その側面とは、食とは紛れもなく、別の命の犠牲の上に成り立っている、というこの厳然たる事実、いや、別の命の犠牲の上にしか成立し得ないという厳然たる事実であり、その意義を問うことなく、食を語ってはならないのではないか?といういささかストイックな感覚が店主にはあったのだ。
 
 であるからか、先の「最後の晩餐」なる特集にどこか浅薄な印象を持ちながら、いい年しながらなんとも軽薄な有名どころの言動に辟易ともしていたように思う。

 ある一人の女優を除いては。

  その一人の女優だけは、食のもう一つの厳然たる側面についてのまなざしと、自らのあり方に対する考えが他とは、全く違った重みを持っていたのだった。

 「あなたは最後の晩餐に一体何を選んで食されますか?」という問いに対して・・・。しばらく黙考したあとに・・・

 「もし、明日私が死ぬことができるのなら、なにもいただきません」と毅然と言われた。明日死ぬ我が身のために、犠牲にすべき他の命はない、ということだった。

 その答えを聞いたとき、店主も多分そうするかもしれない・・・と思った。

 ただ、食の喜び、ありがたみ、会食、共食の意義もまた大いに認めるこの身。さて、いかがしようか?と聞かれもせぬ「最後の晩餐」の問いを一人で考えては答えを探していたことがあった。

 そして、答えを一つ見つけた。

 それは水。まさに末期の水だった。そこに他の生命の犠牲はない。

 そして、料理を象徴させるには火の介在が重要だとすれば、それは白湯にしてもよい。

 そう、最後の晩餐には、遺言を話すべくもの達を囲んで、白湯の宴会に興じて、閉じようかと考えている。



 今際の際側にたったとき、一体何を感じ、何を見、何を聞くのだろうか?そして正気とは余裕の産物でしかないのか否か?しばし沈思の秋になりそうだ・・・。
 
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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