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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

サスからサスへ・・・珍しいねえ



 山系自転車が入ってきた。相当乗り込まれいるようですね。通常、マウンテンバイク的な車体はその多くが街道で使われている。特に当店に来るものは、ということなんだが。

 競技系のそれとなると、エンジンを探したくなるくらい、もうモトクロスバイクの仕様に近いんじゃないか?というくらいゴッツイ。油圧だ云々は、なんとかついていってはいるが、まあ、その他の機構は同じ自転車とは思えないくらい、別物になっているように思えますね。

 マウンテンバイクの競技で使うんなら、当店のメンテはやめた方がいい。競技現場がわからないショップには、競技自転車自転車の行き届いたメンテはできないだろうから。

もちろん、シフトやブレーキの調整なんかはできますよ、構造自体はロードと同じだからね、でもそれ以外でも重要なポイントがあるはずです。ことに特殊な地形を高速で走り下りるような特殊な車体には思いも寄らない知見が各所に必要なんじゃないか?と思いますね。

 そういう街道系からモロ競技系まであるとすると、この車体はちょうど中間に当たるかな?という印象です。

 街道だけのおとなしい利用だけではない、ワイルドな扱いの痕跡があちこちにある。実際山に持って行って、だいぶ遊んでいるらしい。
 
 相当使い込んでいる中でのメンテとなります。

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 まず29インチのタイヤ交換をしたんだな。ブロックものね。山遊びするんで。

 で、今回の最大ポイントはここ。

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 戻りもなにもかなりぼけてしまっている、サスペンションね。

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 相当使い込まれていますね。ここについても、本一冊になるくらいの知見はあるんでしょうな。自転車サスのメンテ名人なんていうのも居るはずでしょう。

 今回は一点だけだが、ダブルサスなんていうのは二つのサスペンションの調整で乗り心地は全く別物になるはず。好みのしっかりしているライダーだったら、それに合わせりゃいいが、その辺が曖昧な選手の車体だったら大変だろうね、またコースにも寄るだろうなあ・・・、コースレイアウト見て、選手に提言できるくらいじゃないと名人じゃないだろうし。

 あと、他のサスに関するところ、例えばタイヤの種類や空気圧だって、車体全体のサスにだいぶ影響する。実際のフォークのサスよりも、空気圧をちょっと低めにしたタイヤのサスの方が、好みの選手や、またそのセッティングに向いているグリップを必要とするコースだって有るはずだろうね。

 マウンテンに逃げがあるのかどうか知らないが、例えばサスの沈みに合わせるように踏んだら、それは力のロスになる。逆にサスの反発にあわせて踏めば、推進力はより強くなる。多分選手らはそんなことを利用して、競技に勝つことを想定しているんだと思うが、どのくらいのギア比で逃げるとき、足の回転のサスのしなりを合わせたりしないのかね?

 まあ、考えれば考えるほど、マウンテンバイクのパラメーターが多すぎて、混乱するわけだ。そっち方面の本格メカニックさん達には脱帽だわな。

 で、この方の山遊びは続くので、当店のよくやるリジッド化にはしない。別のサスフォークで差し替えたい・・・とね。

 もちろんやりますぞ!

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 新しいこんなフォークが持ち込まれました。

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 SRサンツアーのもの、元のフォークと同程度、いやちょっと上かもしれませんね。しかし重い・・・。同じ自転車でもロードとマウンテンは全く別物、というのがこういう所から、わかるね。

 サスペンションフォークというのは、それ単体で一冊のムックができるくらいの深くて広い世界なので、好みはまあ、千差万別、百花繚乱、玉石混淆、支離滅裂・・・。

 でも細かい調整を別とすれば取り付けはできます。ヘッドパーツを流用というやつです。今回の場合は、フォークの下玉押しの移植ですね。

 まあ、それでもほぼ毎回問題になるんですが、移植するには当然外せないといけませんね。ところが、この外しがとてもしにくいものがある、というのは何度も指摘してきたことなんですね。

 フォークのクラウン、つまり肩の部分に、富士山の裾野のようにきれいな稜線を描いて圧入されている下玉押しがあるんですね。通常ロードなんかはその下玉押しの縁の部分に返しというか、めくり部分があるんです。

 そのめくり部分に、取り外し工具の爪が入るのでそれをゆっくり引き上げてやれば、静かに圧入されていたした玉押しが外されるんだが・・・。

 富士山型になると、その爪の入る返しがないのでどうするか?というと、何とだよ・・・、ミノのような刃物を使って、らしき隙間に打ち込むなんて荒療治をさせるといことなのね。当店はそういう荒療治は慣れっこです、どうしようもなくなったら、そういうことでも試みないと、絶対に対処できない場面がありますからな。

 でも、これはお行儀のいい自転車屋も依頼を受けたらやらねばならない施工内容なのよ。当然のみの角度によっては、フォークのクラウン部分、肩の部分に傷がつくじゃない。

 それもゴッツイサスフォークならいざ知らず、ものによってはカーボンなんかも有ったりする時代、あのー・・・カーボンて、この手の打ち付け系の衝撃には最も適さない素材じゃなかったの?とね。

 まだこの手が生産され続けているんなら、ちょっと考え直さないと、いけませんと思います・・・、ハイ。現場のメカニックからの切なる意見でございます。

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 なもんで、今回も旧ヘッドパーツからの移植を試みて、なんとかできました。

 新しいフォークのした玉台座には、三カ所の切り通しのようなものがあったので、そこにつめを入れて・・・とかいう工夫はヘッドパーツじゃなくて、フォークの側にされていたりもしました。

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 まあ、こういうのを機にヘッドパーツまるまる交換というのもありなんだろうが、このヘッドパーツというのもまあ、色々ありますしてねえ、今回は完全流用ということです。

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 無事移植完了ですね。

 ちなみにこいつは、オークションのような所から引っ張ってきたようです。先ほども言ったように、サスの種類は千差万別、一冊の本ができるくらいの種類がある。だから、気に入った車体に、気に入ったサスをつけるという文化がまだあるんでしょう。

 ロードにも、車体とフォークを別にして組み合わせるという選択肢はアルミ時代には盛んだったが、今はほとんど一体設計となってしまっている・・・。

 まだ残っている好みのフォーク選択という文化の中では、、使わないフォークは売りに出すという、やり取りがあるんでしょうね、驚くほどの安値で入手したとか。

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 後は、ブレーキのシューの交換、やっぱり乗り込んでいますね。

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 マウンテンには疎めの当店ですが、ディスクじゃなくて、まだVがついている・・・というのが不思議にも見えてくる、車体の変化というものが、確実にありますね。

 でもいいんです、ご自分のセンスとやり方で、流行などには関係なく、キャッホー!!!と山遊びを楽しんでいただければ。

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 こう見ても、ちょっとやる気、まだまだやる気を感じる、そういう意味で野生の牙の残っているマウンテンバイク、これぞ・・・という感じでしょうかね。
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狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
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