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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

人力車考 次は・・・?



 先日浅草の展示会に行って、改めてみた観光人力車の盛況ぶり。海外の人に向いて、片言語で交渉して、観光スポットを回る。

 もう何年か前から始まっていたようだが、未だに続いているねえ。

 二十年くらいになるかな?浅草の二階建てバスはなくなったと聞いているが、人力車はまだ生きている。

 これってなんでしょうね?

 ドブさらいのオート三輪(象さんに似ていた)、車掌さんが同乗していたバス、ボンネットバス、トロリーバス、路面の都電などは店主は幼少の頃ほんの少しであるが経験している、そうそう蒸気機関車も現役のもの(リバイバルでなく)を一度見ている。

 しかし、人力車の記憶などは全くない。聞いてみると店主のお母(八十代)が幼少期に乗って、出発の際、後ろにのけぞるのが怖かったという記憶の話は聞いたことがあるくらいである。

 つまり、戦後すぐから五十年近くは全く、日本で姿を消していた人力車が、観光という側面で復活し、今も生き続けている。こういう現象って何か暗示しているような気がしてならねえなあ・・・。

 古いものが復活してくるってこと、何らかの新しいものによって篩いにかけられて一度廃れたにもかかわらず、何でまた復活してきたんだ?

 人力車はかつては今のタクシー代わりだったはず。それが車という文明の利器によって、一掃されてしまっていた。石油が枯渇して人件費は下がったら、それはタクシーとしての再生は可能であっただろうが、まだまだ石油はあるらしいし、人件費にも著しい低下は見られない、だいぶ下がっては来たが。ということは?

 そう、人力車の再生は役割としてのタクシーとしての再生ではなかったということだ。

 ものの再生を考えるにこのことは重要なポイントになるかもしれない。つまりかつての役割をずらす、ということ、そして、そのずらしに応じて、現代の技術なりセンスを盛り込んである種の不便のコントロールすること・・・かもしれないね。

 多少の不便さは、むしろ味になる・・・。これもキーポイントかもしれないなあ・・・。もちろんその裏には多大な不便は絶滅する運命にある・・・という大原則はあるだろうね。不便は味でとどめとけ・・・、これが永続の秘訣になるのかもしれない。

 年に数度のキャンプなどは、わざわざ不便を楽しみに行くようなもんだ(キャンピングカーは別かな、アレは文明を自然の中に切り取って持っていくという発想だ)。山登りもそうかな?

 そして適度な不便のコントロールには、知恵や技術や工夫がいる・・・、それがまた楽しい、ちょっと難しいぐらいが一番楽しいということだろう。そしてそこに、何よりも自由がある、ということだ。

 自転車なんかもまさにそうかもしれないね、本当に楽したければオールエンジンでいいはずだ、それをわざわざ人力を使う、しかしそれだけだと苦しいし、疲れるだけだ、それをどうコントロールするか?ギアの開発、素材や、スケルトンの工夫でもって、より効率よく限られた人力を生かそうとする、これが不便のコントロールに当たるのかもしれないね。

 古民家の改造なんかも、こんな視点からやってやったら、大人気になるかもしれないね、今の機能・経済効率第一主義から作られた量産住宅にはない、「味」というものがコントロールされているわけだらか・・・。

 そしてそのコントロールの中に技術、アイデア、センスがいかされ、その土台自体が自由によって支えられている。

 着物なんかもそうだろうね、あの正統着付けも大切だろうが、アレじゃあ、不便(不自由)そのものを強要しているにすぎないんじゃないか?付け帯や半襟なんてところで停まってしまっているんじゃない?

 もっと不便をコントロールして、役割自身をずらしていかないと、和服の今後は文化財としてしかなくなるんじゃないか?

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 人力車をきっかけに、こんなことなどをうつらうつらと考える。それというのも、実はとある観光地の人力車屋さんから、人力車のメンテができないか?なんていう依頼電話をもらったからだ。

 何でも面白がる、店主の正確からすると、受けない手はない。さて、あの巨大なワッパを据えて振れを取る台は、まあ外に設置だな?スポークテンションはかなり低めに設定されているように感じたが、これはお客の乗り心地を優先したのかな?と思ったんだが・・・。

 足の速さを売り物にする車夫が登場でもしたら、「もっとテンション上げてよ、こっちはそれで食っているんで・・・・」なんて話に展開したら面白いだろうねえ。

 量産されていない人力車からするとメーカーはメンテよりも、買い換えてと来るらしい、それじゃあ採算取れませんというのは運営会社の言い分なんだろうか?今後どう展開するか知らんが、役割をもっとずらして、不便のコントロールをすれば、また別の側面での人力車の再生になりかねない。

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 例えばだ、電動アシスト付き人力車、登りになるとアシスト機能が付いて来る、まさに不便のコントロールだ。

 いやいや、どうせやるなら、もっと悪のりしよう。

 なら一層全過程電動アシストでやったらどうか?なんてな。柄の部分にスロットルつけて、それをひねるとアシストのスピードが上がる・・・、極限まであげると車夫の足が回らなくなるので、靴はもうローラースケートにしておく・・・。

 ローラースケートはいた女の子が、おしゃれな格好して、流すように人力車を引いていたら・・・、これはもう役割もなにもずれにずれまくった、全く別の乗り物になってしまうが・・・、まあそんなことなんじゃないのか?

 こんな駄文を読んで、先のその先のビジネスチャンスまで考えた諸氏へ、人力車の次はお猿のカゴ屋のカゴを考えていないか?もちろん不便のコントロールに、カゴの担ぎ手にローラースケート履かせるか?それともバネ仕掛けの靴でも履かせるか?

 社会的役割・機能をずらして、不便を「味」レベルでコントロールすることで、ものが再生するなら、各分野でやっそれぞれてみる価値はありそうだ。

 すでに新しいものは既存の隙間の中、しかもその奥にあるか、古きものの中にしかないようだから・・・、まさに温故知新でありますな。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
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