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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

ヤワヤワ加工の難しさ・・・



 現行品でも手に入る、ヨシガイさんの補助付きのエアロブレーキがありまして、あれはまあ、不足のない、リニューアルで、大歓迎のブレーキでありますね。

 アレが安定的に供給されるというのが、見た目もさることながら、機能的にも老人社会を迎えているこの国にはありがたいですわね。

 あんな優れものがある中で、これまた二昔前くらいのブレーキを取っつけてやってきた。車体はお世辞にもカッコイイ!!!!とはいえないながらも、大事に乗っている感じが、なんともいい。

 当店に入る前に、だいぶ逡巡したのか、あっち行きこっち行きしていたようだ、掲示板なんかも読んでいたという証言あり。

 でもって意を決して入ってきたんだろう、自転車の割にはだいぶ若い子だった。

 ちょっとした落車から、ブレーキレバーが曲がってしまったということ、そして補助ブレーキの方がなんかガタガタして使いにくい、自分でスペーサー入れたんだが、なんともなおらない、どうにかなりませんか?と

 確かにブレーキはかからなくはないが、アーム自身がガクガクしている。ネジの緩みかと思ったが、締めても締まらないくらい緩みはない。
 
 これりゃ観察だわ、と暫し預かる。

 バラして分かったことは、どうもブッシュがない、割れて落ちてしまったのかもしれないね。その隙間がガクガクの原因のようだった。なら、自分で取り付けたスペーサーは役に立っていないのか?というと、立っていない。

 というのはどうも内径が足りないようだった。

 なわけで、弾力性のアルバーテープの一部を切り取って、ブッシュもどきを作る。

 DSC_0646_convert_20190310225159.jpg

 こんなやつね。こいつはえらく弾力性があるので、なんと内径12.5ミリの穴に被せてもちぎれない。そしてこいつを挟んで、またレバーアームを戻して、ネジ止めをする。

 こいつが入った分ガタは収まった。なるほど、やっぱり是だ。じゃあ、このまま返してやろうか?と思いきや。

 やはり弾力性があるということは、大きなガタは取れたが、アームによって押されると縮むという弾力性のために、レバーの安定性は決して良くはない。原理は分かったので、ではもっと固いものでブッシュを作らなければならないということになった。

 さて何で作るか?

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 ペットボトルのキャップ、カセットボンベのキャップなど、ちょいとらしき硬さで、加工がちょっと楽で、適当なものがないか?と探してこんなやつらを拾ったり集めたりして、実験したんだが。

 結論からすると、加工が楽というのが裏目に出たというのかな?

 まず内径12.5ミリの穴が開けられれば、あとは一定の厚みがあればいいんだが、残念なことに、当店所有のドリルで、一番近似のものが11.5ミリ・・・なんと1ミリ足りない。なので、その系の穴の開けやすいものということでプラスチック系を選んだんだが・・・、それがまた結構、別の意味で大変なんであります。

 DSC_0653_convert_20190310225312.jpg

 この手の柔らかいものに穴を開けるなんて簡単と思われがちだが、例えばこのようなバリ取りナイフなんかでやると角度によっては、ゾゾッっと切れすぎてしまう。そして角度によってはその逆、らちがあかない。

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 これも無段階で穴が開けられる、バリ取りのようなもんだが、こいつでやるとしても・・・、

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 ここまで穴が広がれば、まだいいんだが、小さい内に押し込むようにやると、柔らかいので、削れるよりも、下に全体が伸びていき、穴が大きくなるよりも、円錐に近い陥没になってしまう。

 ドリルも使えないことはないが、押さえようとしても、ものが柔らかいので、万力に固定することもできず、手で押さえるとなると、今度はキャップごとドリルに持って行かれてしまい、なんとも歯がゆい状態が続く。

 なんで、こんな簡単なものができないんだ?しかし、作りにくい・・・、なんでできない?

 いくつもやり直し、段々情けなくなってくる。

 DSC_0655_convert_20190310225338.jpg

 千枚通しで、中心穴を開ける際に、ちょいと怪我も・・・。素材が適度に柔らかいと、むしろ加工はしにくい・・・。いや、鉄、金属系に近い加工道具のある当店で、柔らかい素材をいじるのは存外難しいということが分かる。

 イメージしている形はとても単純なのに、なんでできない・・・、結局観察も含め二時間以上かかってしまったかもしれない。

 DSC_0650_convert_20190310225239.jpg

 こんなもん一個作のによー・・・、まったく。まあ、いくつか作った中で、厚みの一番丁度いいやつが、こいつだったんだが、イヤー、情けないほど手間と時間がかかってしまった。

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 こいつがボルトの入るブッシュのそのまた外側につかないといけない、そして厚みも適度出ないと、薄いとガタはなくならないし、また、厚いとブレーキの引きが重くなったり、引いても元に戻らなくなったりと、まあ、いろいろだ。

 こんなパーツともいえない原始的なブッシュのためにね・・・。

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 とまあ、こんな感じで、隅に収まってくれ、ガタは取れ、且つ引きも普通に戻ってくれたわけだ。もちろんその他のちょっとした調整なんかもしておいたが・・・。

 無理しなくとも、ヨシガイさんにいい現行品があるのにね・・・、でもまあ、なんとも大事に乗っている所から、直せて良かったと思ったし、思ってくれたのではないか?と、思うしかないね。

 しかし、柔らかいもの・・・逆に油断大敵だわな、勉強勉強。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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