メールフォーム
一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り |オランダ僧侶 トンボで帰る tp://cnt.affiliate.fc2.com/cgi-bin/click.cgi?aff_userid=45871&aff_siteid=43545&aff_shopid=63" target
fc2ブログ

一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

オランダ僧侶 トンボで帰る



 まるで日本昔話の一場面のようですが。鬼と坊さん・・・。

 昔有るところに、これは悪ーいお坊さんがおってな、鬼をだまくらかしたんじゃ・・・・。

 このお坊様、実はオランダに仏教の修行に行っていたはずだったんだが・・・。なぜ、オランダに?なんで仏教?

 まあ、一般常識お持ちの方に、仏教修行にオランダなんていうのは、自転車修行にヨーロッパでなくボツワナ行くとか、訳の分からない話でありましょうな、せめてチベットでしょ・・・とか。

 そのはなしは長くなるので、一言で片づけると、優れたやつはどこでも誰からでも学ぶことができる・・・、優れた行者はどこでも修行出来る・・・ということなんでしょうな。

 形骸化の限りを尽くしている、日本の「仏教」寺院などよりも、形を作ろうとしているオランダの方がずっと学ぶこと多しと、日本を飛び出し、二年のはずだったんだが、どうもお忍びで、帰国していたらしい。

 そして、またオランダに「帰国」すると行ってきた、ヤッコさんにとって、どちらが本拠地であるか一言で分かるね。

56883602_629481860838777_6017515748841226240_n_convert_20190415143858.jpg

 まあ、積もる話もあるので、もう少し前から、余裕を持って行ってくれれば、高僧をお迎えする夕べ、なんていうイベントにして、多くの衆生を集めてのご講話など出来たものの、「明日お邪魔します!」的な乗りだったもんで、まあ身近中の身近しか集められなかった、惜しかったね。

56685831_2100449353384742_1407444268749946880_n_convert_20190415143829.jpg
 
 お父上の具合もあって、二ヶ月程前に戻り、山のような仏事を片付けていたという。もう土日もクソもなかったと。最初声も出なかったお父上の回復を見て、再度オランダ逃亡!なのか、やるなあ・・・。

 二ヶ月栃木幽閉であれば、海の魚に飢えている頃か?オランダ食に飢えているか?と海の魚の水煮魚というのを作った。

 ベースは中華、いや、もろ中華の名皿だな。通常内陸でこいつを作れば、ほとんど川魚になるでしょう、鯉とか草魚とかね。淡水魚の匂いをうまく逆手に取った、料理なんだわ、こいつは。

 最初食べた時、ショックだったよ、味しないんだもん・・・。味しないのに、なんてうまいの?と、咀嚼しながら頭の上にはクエスチョンマーク連発、味ではなく風味だけで作り上げた名菜、未だにその謎は解け切れていないんだな。

 いいアドリブに、積極的休符を使って味を出すように、いい料理に、積極的無味を使う・・・という高等技だと思ったな。

 以来、水煮魚の研究勤しむが・・・。確かに一定以上うまいんだが、無味の境地にはまだ遠し・・・、暫し、連作の予想あり。当店に在食の際には、覚悟されたし・・・。
 
56800632_2891447384413936_7419892480167903232_n_convert_20190415143849.jpg

 何が面白い?

 英語で正法眼蔵を読んでいるんですが、それが面白いです。あいつら、半分意味分かっていないかも・・・。

 それはもしかして、君が英語の意味を半分分かっていないからなのではないか?

 それはあるかもしれませんが・・・、漢字文化にいると、一文字で分かる、把握出来るところのありがたさというか、了解出来ることとそれを伝えることの難しさ、ということを感じます。

 ギリシャ語、ラテン語という分厚い学問の言語を下層に持つ英語という言語の深み。その理解だけでも人生数度あってもたりないだろうな・・・、そして、漢文といっても日中の差異、時代のズレ、ありとあらゆる結節点がこの若い僧に折り重なっている様を見るとクラクラするね。

 そして、そもそもが漢文書き下しを利用していた日本という、根本的な翻訳と文化論系の話の深み入り込みそうになった。

 道元の中国留学、そこでも言葉の翻訳の問題は必ずあったはず、もっとさかのぼれば、サンスクリット語、パーリー語だのの原典が、玄奘三蔵らによって漢文に訳されているわけで・・・・。

 そうなるとだな、原典一直線となると、オランダやヨーロッパの仏教研究なんぞもしかして、漢文一足飛びにまずは梵語に行くんじゃないか?なんてね。

 実際、如来や菩薩の向こうでの呼び名は、梵語だそうだし、中国の高僧も中国語からの音が採用されている、らしい。

 オランダの僧堂は、きっかけは日本の曹洞宗なんだと。ただ、曹洞宗が外し気味の公案=禅問答をかなり取り入れているらしい、そういう意味で臨済宗にも近いという。そして、日本からのこの留学僧も、かなり公案を仕込まれているという。

 それまで、なんで道元が法華経を重要視しているのか、分からなかったらしいが、公案を通じてその意味がなんとなくわかるようになってきたという。

 確かに、上っ面だけ読むと法華経って、なんてことない話が多いように、店主にも思う。なるほどねえ・・・。

 それだけにはまた留まらないようだ。さすがヨーロッパにいると、あちらの知の巨人達の話は耳に飛び込んでくるらしく、メール等で道元とデリダの差延の類似性などを質問が飛んできたときには、さすがに驚いた。

 そうか・・・市倉老師、この方はあのドゥルーズ・ガタリのアンチエディップを訳した、隠れた大哲学者だったが、その裏では和辻仕込みの道元、正法眼蔵を院生らと読み込んでいた、という話を思い出した。

 未だに、身分証がなければ、酒も、みりんすら買えない、童僧に見えるが、まあ内側では、何かが育ってきているようである。

 この二ヶ月、栃木の檀家を駆け回り、実務のなんたるか、地域と寺の関係、そして今後の寺のあり方、仏教のあり方などを十分に考えさせられたに違いない。

 日本の現状仏教批判だけの青い段階から、より深いあり方へと変化しつつあるだろう、それだけに宗教ビサの残り一年半がいかに貴重であるのか?計り知れないところではある。

 そろそろ、「帰国」の途についたか?

 賢者よ学べ、そして、富士町にて修行しつつ待とう。
スポンサーサイト




この記事に対するコメント


この記事に対するコメントの投稿

















この記事に対するトラックバック

トラックバックURL
→http://tanukicycle.blog75.fc2.com/tb.php/3997-9c04cb5f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

カテゴリー
リンク
月別アーカイブ

カウンター