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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

デローザピスト ブームの置き土産



 譲り受けたピスト車体。

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 デローザだと。ピストブームの時は、こいつが原宿の店に飾られて、とても今では信じられない値段が付いていた、ということだ。

 この信じられないということの意味は二重ね。一つは、ブームという熱病の中で付いた値段ということ。そして、もう一つは、もし現在同じようなブームがあったとしても、およそ付かない値段であろうということ。

 この十年、どこに行ったのか、潮が引くように、銭というものが回りから消えていっている。多くの方々が持っていない・・・ようだ、もちろん店主もね・・・。

 今、ふと自分の仕入れの仕方を見ると、レレレと思う程度の仕入れしか出来ていない、もうギリギリのギリギリ。細かい段ボールだけが貯まっていく。かつてのように完成車のドカーンとした段ボールなどほとんどあり得ない。

 ある二十数年前のドラマで女性にもてない男が、僕はダメな男で、ボーナスも八十万くらいしか出ないケチな男ですが・・・という台詞に一同が驚いたという・・・、そういえば、店主も勤め人だった時、ショボイボーナスがそんなもんだったということを思い出した。

 ゆっくりだが確実に沈んでいっているね、この国は・・・。

 その二重の意味で信じられない値段の付いたピスト車が、回り回って、やって来たという。こいつを街道仕様にして走りたい、ただ、かなりほったらかしだったもんで、総メンテをしてもらいたいという依頼だ。

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 カンパがリム単体で出していた時代の手組ホイール。

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 ハブもカンパ、こうしたかつては普通にあったものが今全くなくなっているのが、進化という積極的な意味ではとれないところが、もう古い人間なんだろうなあ、と思う。

 この辺もグリス充填し直して、振れ取りなんかをやる、普通によみがえる。

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 チェーンには、厚い埃が積もっている。埃の下のチェーンの状態は、再生可能に見えた。

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 洗浄で、今回は使い続けることにする。

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 街道仕様なんで、ブレーキ付けないとね。そもそも、こいつはトラック仕様なのか?な?その割りに美しいが、殺気が感じられない車体なんだわ。

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 もちろん前にもブレーキは取り付けますよ。これにて街道仕様。

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 クランク自体には問題はなかったんだが、中に入っていた、BBがなぜかシマノ製のテーパー角の違う物、幅が110ミリ・・・。

 これをカンパのテーパーに変えないとね、ということで、クリアランス等を見て、ちょっと一かバチかだったんだよね。

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 この幅が、102ミリ。こいつに入れ替えて、クランク等が、フレーム、チェーンステーとかに干渉しないか?ということが問題だったんだが、事前に計っておいたクリアランスから割り出して、ギリギリ大丈夫じゃないか?ということになった。

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 もちろん嵌まることは嵌まります。問題は、フレームとのクリアランス。

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 大丈夫、セーフという感じ。ただ、問題はこちらじゃないんですね、反対側なんですが、もちろんそちらも無事クリアなんですが、1ミリあるかないか?本当ギリギリセーフの安堵の巻なんであります。あまりに少ないクリアランスと難しい角度だったもんで、撮影を諦める。

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ヘッドパーツも、重厚に出来ていますね。工芸ですね。今の先端の自転車作りが忘れているところじゃないか?と思いますね、こうした余裕というのか、美意識の発露というものが今の先端の物作りには感じられませんね、強いて機能美・・・があるかないか・・・ということかな?

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 デローザの刻印入りステム。ただハンドルには、競輪用の日東ものが付いているので、25.4ミリ、ステムが26ミリなので、その状態でどんなに締めても、ハンドルは回ってしまいます。もちろん見えませんが、この中に薄いシムを仕込んでいます。

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 ブレーキレバーは名作ディズナのエアロブレーキ。これは一度体験してもらいたいですね。

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 スキンサイドのチャレンジのタイヤを履いて、完成。それなりの車体には、それなりのもので・・・ということだな。

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 趣味よく仕上がったなあ・・・。マットなネイビーもいいですねえ、ということで、ブームという熱病によるもてはやしからも解放されて、ブランド香りを少し残して、乗りたい人が乗るための、自由な自転車として、投資の対象からも外れ、思う存分街道を走ってもらいたいもんでありますわ。

 乗っても、カッチリしているながら、ピストの持っている殺気だったような走りはないように思えますね、街道用としては最適なのではないか?なんて思います。

 解放されたピスト、後は走るのみ・・・。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
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