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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

左右のゆれ制限



 三輪車なんですね、しかも電動三輪車。この持ち主の方はなんと85才。この車体の前も同じような三輪車だったんだが、電動アシストはついていなかった。

 それが・・・、90才のご亭主が入院し、リハビリのためにほぼ毎日見舞いに行かねばならなくなったと。それがまた、東京の縦線・・・、バスを利用しないと行けないところなんだな。

 元々三輪車で走り回っていたんだが、さすがに上り下りのある毎日の見舞いには辛くなってきた。そこで、遠方にいる息子さんが電動アシスト付き三輪車を購入してくれた、という事だったんだが。

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 ここが中心位置にあるサドル。

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 左にシフト、そして

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 右シフトと、サドルが移動します。これは三輪の車輪を地面につけたまま、体が触れるという機構で、もしこれが全くなければ、コーナーリングなどで、片輪が浮いてしまうことが起こりえます。これは危ない・・・。

 ただ、この振れ幅が広すぎて怖い、という恐怖心を持ってしまったらしいんですねえ。

 ちなみに、前に乗っていた三輪車を見てみたんだが、実は・・・、その振れの程度は同じくらいのものだったんですよ。そうなると、一番簡単な対応は、前の三輪と同じなので、慣れてください!以上、というものでありましょう。

 そこで考えるんです、電動アシスト車を乗りながらね。なんで同じ振れなのに、新車は怖く感じるのか?

 一番の違いは、電動アシストの有無・・・、それがどう影響しうるのか?

 特に乗りながら感じるのは、走り出しの加速時など、押さえていても、イメージ以上の動きになるということかな?例えば同じ振り幅にしても、想定内で起こるのと、想定外で起こるのでは、それは感覚は変わってきて当然となりましょうね、時にそれはヒヤッとする恐怖感に変わることもある・・・。

 そしてまずいことに、既にこの車体自体にちょっとした不安感を感じ始めているということ。依頼としては、全く左右振らないように戻せないか?という事なんですな。

 しかし、これもまた、一か八か過ぎるんです。折角前車体で左右の振りは慣れていた、そして三輪車の特徴からいって、車輪を浮かせないためにも、多少はサドル振れはあった方がいい・・・。

 という事は、この振れ制限を設ければいいという事になる。さて、そうなると・・・どうするか?だよね。

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 カゴがしっかりついているので、この下の機構を観察する必要ありだな。

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 こうなっている。・・・もしこの左右のスプリングを強くすることができれば・・・、それは解決策になる。ただ、このサイズドンピシャか、加工可能なやつで、かつちょうどいい引力を持っているやつを捜すのはとても大変・・・でしょうね。一体何本加工して、試せばいいんだ?とね。

 となれば、ダンパーや、他のバネを補強という形でつけるというのもなくはない、しかしできあがっている製品に対して、それを施すというのもこれまた大変だよね。可能性はなくはないが・・・。

 あとは左右の振れの要になるところに、ブッシュを挟むという手もなくはない。実際、わかりにくいがこの写真の中にもその箇所が写っている。そこに固いゴムとか、金属を挟めば、それ以上左右シフトはできなくなる・・・。ただし、女性といっても体重のかかったものが左右する要となるところだけに、実は相当の力に耐えなければならない。そういう重責を担うブッシュ類をどうやって安全にとめるか?というのがまたすごい課題となるわけだ。

 その箇所は5ミリ程度の幅しかなく、相当解体をしないと、ドリル類の機器が入っていかない、ブッシュを設置すること自体は簡単な発想だが、その方法となると、それがかなり大変なことがわかる・・・。

 さて、どうするか・・・。

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 フと、納車の際にサドルの左右シフトをしないように取り付けられていた金具が目に入った・・・。穴が四つあるのは、そのすべての箇所に、8ミリのボルトが入って、サドルを固定するという意味なんだが・・・。

 もしかして、こいつが使えないか・・・・?

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 このように戻すんだが、もちろん四本ボルトを差してしまっては、シフトは不可能になります、そこが工夫のしどころなんですね。

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 色々逡巡した割に、結論はそれかよ!という程度のものなんですが・・・。ボルトを四本でなくて、二本固定することで、解決。

 二本分固定しないことで、サドルの左右シフトは確保され、この分厚い金具の曲がりの部分が、それまでの振り幅をを制限してくれるという、役割を担ってくれている、という事なんですね。

 当然、左右の二本のボルトはしっかり固定して、この取り付け金具と、車体側の取り付け部分の間には、粘度濃いめのグリスをしっかり塗って、摩擦を軽減する・・・くらいのことはしないとね。

 試乗した感じでは、シフトなしと大ありのちょうど中間のような感じで、どちらかと言えば、おしとやかに乗る、ハンドルを使って操作するという感じですね、間違っても体重移動でグイッと曲がるというのではない・・・。

 その辺の違和感と、電動アシストへの慣れなど、85才には課題は大きいかな?と思いつつ、まずはお返しすることにしよう。

 また次の課題ができたら、しっかり相談に乗る、そう、相談になること以上のメンテはもしかしたら、この場合ないのかもしれないね・・・。安さで競争したら、ネットもん、大手もん勝つことはできない、小売りが小売りのまま持続できるとすれば、ここしかない。

 つまり、これからの小売りは、コンサル業務であり、もっと突っ込めばカウンセリング込みが必然となるだろうね、そうでないと生き残れない時代が、既に来ているんでしょうな・・・、もう少々当店も生き残らないと・・・。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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