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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

自転車で出来ること・・・



 一時は、この手の主旨を外していたことがあった。無用の自転車が店内になまって、収拾が付かなくなる、という理由からである。

 至極まともな判断だったと思う。

 しかし、再度張り直したわけだ。そこには、自転車無料にて引き取るという、ことが書かれているが、これはある種の誓願のようなものなのだ、少なくともこの店主にとってはね。

 大して生きていないと思っていても、生まれた時の写真は白黒だったりと、実は時が過ぎていたようだった。大した時間を経てはいないと思っても、いろんな切っ掛けで、各時代などが思い出されると、まあ色々あったなあ、とも思得る年にもなった来たようだ。

 店主が30代半ばから40代頭にかけては、静かだったが今思えば、微妙な時期でもあったといっていいかもしれない。

 その頃は一人もんで、定職はなかった。自転車も作ってはいたが一月に一台ほど、友達回しをしていたくらいかな?あとは、非常勤のあれこれをやって、食いつないでいた。

 そういえば、履歴書を大分書いてはいた。ワープロで、手書きで、スーツを着てボックスで写真を撮って、また履歴を書いて、知り合いのつてだったりすると面接まで行ったりと、まあ就職活動に励んでいた時期もあった。

 いいとこまで行くんだな、特に面接などでは、あいてを唸らせるところまで持っていく、そして期待満々で返事待ちをしていると、すべて不採用。最初の内はまだ良かった、前職でのつてがあちこちに散らばっているので、なんとかなるだろうと、履歴書を書き続けては面接を繰り返していたんだが・・・。

 ことごとく不採用。

 さすがに6連チャンとか来ると、つてに連絡して、感触良かったんだが、なんで不採用なの?なんて聞いてみたりしてね・・・。まあ、煙たかったんだろうということだ。なまじ持論があるもんで、使いにくいだろうということらしいんだが・・・。

 まあ結果はすべて、不採用だったわけだ。

 あの頃のことを冷静に思い出すと、それはそれはへこんでいたと思う。強がりを言っていながら、自分はこの世の中では用なしなんだ、とすら思っていた。軽い鬱状態にもなったかもしれない。

 全く自己を肯定できない。いや、自己を好きになる・・・という感覚がうさんくさかった、それは今もなくはないが・・・。自分が大切ではなくなっていたのかもしれない。けっこう優しい声を掛けてくれる人もいたと思うが、それがすべて信じられない、いや、むしろ私の陰の部分を知らないがための薄っぺらい激励にしか聞こえず、むしろその視点を軽蔑さえしていたと思う・・・。

 最近アチコチで、事件が起きているらしいが、あの状態が全くかわらず、ズーッと続いていたとしたら、今店主はどうなっていたか?とふと思うことがある。

 自殺!というほど、雄々しい行動に出たかは疑わしいが、生きるのをやめていたかもしれない、と思うこともある。

 もう定職を得るのは無理だと思った。

 目の周りには、足の踏み場もないほどの自転車のパーツと工具類。腹くくって、こいつらをどうにかしないと・・・と思いつつ、本ブログなんかを始めて、組める自転車なんかを組み付け始めたわけだ。

 それまでは、知己の自転車しか作っていなかったが、もう少し不特定多数を相手に・・・と。

 世は店主の知らないところでのピストブームとやらが来ていたらしい・・・、そして、阿佐ヶ谷の廃墟のような団地の一室に、今まで見たことも聞いたこともない人がやって来ては、自転車欲しい・・・という現象が起き始めていた。

 最初はなんで?ウチ以外にも自転車屋なんていくらでもあるでしょ?なんで、わざわざ、こんな訳の分からない所まで来るの?とこちらが狐につままれているようだった。

 ただ、こちらのすることなすこと、話すこと持っている情報なんかが、まあ、どうも役に立ったようだったんだな。相変わらず、訳は分からないが、自分が人の役に立ち始めているらしいことは、段々と理解できるようになってきていた。

 とても大師匠である高村さんのようなことはできまい、人生三度やっても自分などには足下にも及ばないことは重々承知している、でも、そんな店主でも、高村さんが出てくるまでもない些事、つまらん程度の事柄なら、解決することは出来そうだ。

 であれば、高村さんが出るまでもない幕のところで、できるだけのことをやればいいだけのことか・・・と思うようになった。

 こんな経験が、まだ自分だって捨てたもんじゃない、まだまだやれること、人に役に立てることがあるんだということの自覚を得る切っ掛けとなっていったんじゃないか?と今思う。

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 店主は会う人合う人に、副業を勧めたりもする。時に自転車で復業しませんか?なんて声を随分掛けてきたりもした。で、実際に、そんなことが本当に自転車屋になる動きとして働いていることもあるようだ。

 なんで副業を奨めるのか?なんで自転車を使った副業を奨めるのか?それは多分、自分だってまだまだ捨てたもんじゃない、という、店主自らが踏んできた経験を、今不安定だったり、自分を見失っていたり、自分を全く肯定できないでいる人、逡巡している人たちに、味わってもらいたいと思うから・・・なんでありましょう。

 人間には数万に一人の不良品が生ずると、訳知り顔での賜った芸能人がいるという。そういう不良品が、人を巻き込むような拡大的自殺や犯罪をやらかすのだそうだ・・・。

 一方で、「千人を殺せば、浄土に往生できる、殺してこい」と弟子をけしかける、「一人も殺せません」という弟子に「何事も思う通りに行くのであれば、千人殺して浄土に往生できよう、しかし一人すらも殺すべき前世の因縁のないものは殺せないのだ、心が善だから殺せないのではない、また殺したくないと思っても、百人、千人殺してしまうことだってある」と親鸞は語ったらしい。

 前世の因縁とはいかにも仏教らしい説教だが、これを今世の因縁と置き換えても、十分に通じるのではないか?と思う。

 生まれながらの不良品が殺すのではない、今世の因縁により、殺したくとも殺せず、殺したくなくとも殺してしまうのではないだろうか?

 なれば、今世の因縁に介入していくしかないのでは?と思う。自転車屋なら自転車で、自転車に救われたもので有れば、自転車を使って・・・。

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 店内が混乱することを嫌って、自転車の引き取りを止めることもできる。ただ、この一台一台は、救えるかもしれない魂のための練習台でもあるのだ。

 解体して、少しでもよくして組み直せ。そして、それをもし喜んで買ってくれる人が現れたら、それだけで、君の人生は捨てたもんじゃない、と再認識できるだろう?自分はまだまだ、この世に役立つ人間なんだと、人に頼られ、あてにされるべき人間なんだということが分かるだろう。

 いろんな人が当店をかすっていく、自転車および、自転車周辺の何かで、這い上がろうとしている人が潜在的には沢山いることが体感できるよ。

 10人以上の顔が思い浮かぶ・・・、

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 君や君、そして君たちだ。

 今は「不良」扱いされているかもしれないが、決して不良品として生まれたわけではない。現世の因縁によって、たまたま「不良」とされているだけなのかもしれない、そしてたまたま良品扱いされているような君だって、なにを切っ掛けに不良品として落とされるかだって分からないのだぞ、そこの君!あまり図に乗るなよ。

 もし自転車によって救われる魂があるのなら、自転車によって這い上がれる魂があるのなら、喜んで、練習台としての自転車を確保し続けようと思うのだ。

 もちろん一定以上なったら、それはまた知人のタンザニアへ別の救いの糧となって旅立っていくことになるんだが・・・。

 だから待っている、もちろん癖のある店主だけに、相性というものはある、全く万能ではない、欠陥だらけのどうしようもない人間でもあるから、すべてが万事うまくなることなど期待はしていない、ただ、もしほんの少しでもいい兆しが見えそうであるというのなら、ここを起点に、再生せよ!

 そのための自転車達だ、そして呼びかけの張り紙こそ、誓願なのだ、張り続ける、そして待つ。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
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