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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

アメリカ横断終わり 自転車どうする?

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 今を去ること1年以上前、この自転車が持ち込まれました。
 
 アア、アイツか・・・。九州行ったり、北欧行ったりと、学生時代のサイクルツーリングをしてた子だが・・・、卒業の仕上げとしてアメリカ横断してくる・・・ということで、また持ってきたものだった。

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 行く直前に酒に酔って、足を怪我していたかな?危なっかしいなあ・・・と思いつつも、しっかりメンテしておいた。

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 こんな感じだったか。そして二ヶ月くらい行っていたのか?アメリカに友人連中と旅立っていった。工賃は帰国後、もし何かあったら香典代わりにやると約束、多分無事に帰ってきたんだろう・・・。

 その後就職活動やら論文提出やらで大変だったんだろうなあ・・・。

 突然1年以上経ってから、その親御さんが現れて、遅れましてごめんなさいの平謝り・・・。まあ若い子達には期待しない店主としては、そこまで謝らなくても・・・という感じだったんだが、精算も済んで、奴の近況なども聞き、一件落着。

 と同時に、置いていった自転車を今度はお父さんが乗りたいということなので、メンテということになった。

 アメリカ帰りから、ちょっと掃除した程度で、後はそのままだったらしく、まあかのツーリングの過酷さを物語るような、状態であったんですね、総メンテだな・・・。

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 そうそう、これまたビアンキだわ、三連続かな?

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 例によって、ワイヤー、チェーンね。

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 これだけでも走りは全く異なってくることは、もっと知ってもらっていいね。チェーン交換についてはある程度は想像つくと思うが、ワイヤー交換の効果については、地味すぎてを想像つかない人が多いんじゃないか?

 どうしても、派手なディレーラーや、末端のシフターに目が行ってしまい、半分以上が諦めている感じはするが、そうではない、その間のワイヤーがとても大事なんだということ、これは言い過ぎて言い過ぎることはないだろうなあ。

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 洗浄の行き届いたスプロケと、ディレーラー、機嫌良くなっています。

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 すごかったのがローター1ミリ近くのヘリがあった・・・。これがアメリカ横断のすごさを静かに物語っていたわ。ガッツリ削れていましたねえ。

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 もちろん前後二枚ともローターは交換、そして、もちろんもちろんパッドも交換、パッドはもうほとんど残っていなかった。

 イヤー、頑張ったんだなあ・・・、アイツ・・・・。

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 なんか新車みたいでしょ・・・。それは気合い入れたもんなあ。今度はお父さんが乗るらしい・・・、ただ、今研修中の奴が、それが終わって少し余裕を持てるようになったら取り返すかもしれない。こんな写真見せられたら、たまんないだろうなあ、社会人には社会人なりの走りがあるように、一度足に入ってしまったツーリング旅情というものは、そう簡単に抜けはしないだろう。

むしろ社会人にこそ・・・かもしれない。

 こうして、ほぼ完璧に再生された後、折り目正しいお母さんご見えになり、この車体を引き取って行かれた。

 その時の話。

 アメリカ横断からか帰ってきた、この子の第一声・・・、一体何だったと思います?

 何でしょう?広かった・・・、疲れたー・・・とか?

 いえ、・・・・アメリカ・・・ヤバイ・・・と。


 若い子のヤバイという語は、多義的すぎてヤバイくらいだ。さてどういう意味なんだろう?と思って聞いてみると、本来の意味でのヤバイ、ということだった。

 アメリカヤバイ・・・。

 彼が見たアメリカ、通過したアメリカはヤバかった。ものすごい貧富の差のある、格差社会を目の当たりに見、体験して、そのあまりのすごさに、彼は驚いた、ということだった。

 地方の落ちぶれぶりの半端なさ、絶望から来るドラッグの反乱・・・、荒廃した精神、トランプを押し上げる土壌・・・。

 まあ、よその国のことはいいじゃないか、と思う。あんな表向きには威勢のいいこと言っている国の国内事情が最悪だって?そんなこと話題としては面白い、でいいんじゃないか?なんてね。確かに・・・。

 今から三十年近く前、日本の社長達の年収は大体二千万くらいだった。それを指摘したある財界の人が、日本ほど成功した社会主義はない・・・と冗談を言ったのが忘れられない。当時アメリカは、例えばアイア・コッカなんていう経営者は年間一人何十億なんていう年収を取っていたんだが・・・。

 それから三十年経って、先に逮捕された日産のゴーン、彼の給与が十億・・・・になっていたよな。そして、四割が非正規で二百万に届かない年収の人が膨大に増えてきた。

 よく日本はアメリカの二三十年後をくっついている、といわれている。年収の格差、貧富の格差については、まさにそうなってきている。

 果たして、30年後の日本の地方がどうなっているか?彼の見た悲惨でヤバイアメリカが、そっくり日本の地方に移植されていないといいきれるのだろうか?

 超高齢化社会、年齢別人口のアンバランス、主要産業の没落と、新産業の兆しのなさ、教育や研究・開発に割かれている予算の低さ、どこをとってもこのままのこの国に光明は見つからない。

 まあ自転車屋が心配することじゃあないかもしれないがね。

 こちらは共助の安全網をつくるしかない・・・、若い世代を守るためにも、最も範を示す動きもしないと・・・。

 少しでもそういう現状を気づく動きを自転車通じてでも始めないとな、というわけで、自転車で海外ツーリングを希望する学生諸君、お題は帰国後だ、外に行け、その目で見て、体験してこい!もはや、それしかない!

 
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
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