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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

故宮訪れ



 台湾というと、店主にとって、または自転車関連のものにとっては、台北よりも台中ということでしょうね。自転車関連の工場や商社の数が全く違うので、どうしても台北は降りるだけ、そこから即移動して台中入りとなるのが通例なんですわ。

 しかし前々から気になっていた台北にある故宮博物館。もう何度も素通りです。一度くらいは機会を作ってでも行くべきでありましょうと思い、ついに今回一日だけ台北滞在を敢行したという訳なのであります。

 台北駅までは新幹線で戻り、そこから地下鉄にのりかえる。しかし台北市内は低下鉄が大変充実していて、あれをざっと覚えて、ユウユウカードというバス・地下鉄・自転車共有カードを持っていると、まあ動くのには困らない、そういう意味で観光しやすい都市となっているようですね。

 地下鉄の駅から降りて、バスに乗り換える、故宮博物館自身はあまり便利のいい所には無いので、しかたなし。

 でも、10分くらいかな?故宮博物館に着きました。

 いろんなことを事前にイメージしていたんですが、それらをほとんど覆されるという、スゴイ体験だったなあ。まだ行っていないあなた!見ずに死ねるか、というほどのものであります。

 まあ、東アジアに住んでいる人は必見ですね、韓国人も多かった。日本人ももちろん・・・。東南アジア系の人もいた、まああらゆるアジア系の方々は一度見ておいた方がいい・・・と思いますね。

 工芸系のお仕事はもう絶対。博物館から金属工房錬の長島さんにメールしましたよ。工房全体で見学行きましょう!って。金属ものなんか見るもの多い・・・。

 もちろん陶芸系、木工系、石工系も、アクセサリー系もだな・・・書道はイの一番だろう・・・ということで、あらゆる物作りの方々も職人の方々も故宮に集結です。きっと様々な仕事の角度から、見直されるものが無数にあるはずです。

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 事前のイメージでは中国文明と言えば、万里の長城レベルのもので、まあひたすらドデカいもの、ドギモ抜きもの!というイメージが先行しますが、別の意味でドギモ抜き・・・が入ります。

 しかも小物・・・、小さく作られたものの迫力が半端ねーんだ・・・。美は微細にあり、とはアランだったかの言葉だが、その王道を行く小物たちのそんじょそこらには無い迫力がスゴイ。

 この象牙の玉も、まあ細かい・・・、何代にわたって作り続けてきたんだが知らないが、まあ、その行程を考えたら、気が遠くなる手の凝りようです。

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 いちいち上げてたんでは切りがない、沢山写真は撮りましたが・・・。そうそうあそこは、フラッシュたかなければ、写真撮影は許可されています。いいカメラを持って三日がかりで・・・なんて見方もありでしょうな。

 これはなんと紀元前の石の工芸。大体一枚の石をこれだけ薄く切り出すことだって気が遠くなるほど大変、もちろんモーターだって、エンジンだって無い時代だよ、当たり前だが・・・。そういう中で、手作業で、どうやってここまで薄く切ったのか?これまた実物で見ると腰抜かすぜ。

 もう現代のdvdディスクだよ、そのくらいの薄さ。そんなのがゴロゴロあるんだ、また・・・。しかも表面見てよ、真っ平らでなくて、ちゃんと規則正しい文様が付いている。これどうヤルの?

 まあ、そんなもんからあんなもんまで、腰ぬかしの連続が始まっているんだ・・・。どれもこれも行程を考えたら、気を失うほどの手間の集積。

 かつて、妹盲という話を土台に坂口安吾だったかが、こういった。「中国人は残酷であるが、やることが徹底している」と。

 この後者の方がまさに体現されて集結されているのが、この故宮博物館と言っても過言ではないだろう。ほとんどすべてに対して、「そこまでやるか?!」と嘆息してしまうものだ。

 そして、散々腰抜かした後、全く別の意味で腰ぬかしが起きたのがこれ。

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 紀元前の青銅器文化の展示ね。自転車という金属を扱っている諸氏は、これを見ないと何も始まらず、何も終わらないよ。まあ、見てご覧なさい。

 それまでの「そこまでやるか?!」とは、全く違った骨太の古代の実体が、モロ目の前に展開しているんだから。

 暫し、瞠目し、頭がクラクラしてきた。そして、ハッと思い立った。もしかして、これらすべて、展示用に作られたレプリカなんじゃ無い?だって、そう考えないとなんで三四千年前のものが、こんな状態で残っているわけ?出土したもんでしょ?なんでこんなに状態がいいの?あり得ねーだろう!!!!

 そう思うやいなや、熱がドーッと下がって、なんだレプリカか・・・と勝手に落ち着いたんだが・・・でも待てよ?これちゃんと確認しないとなあ・・・と思い、学芸員さんに、下手な英語と中国語で話しかけてみた。

 すると・・・。

 すべて本物だった・・・。

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 あり得ない!絶対にあり得ない!そんなバカなことあるか!!!!店主の節穴はごまかせないぞ!と思いながら、腰から力が抜けて、フラフラになってしまった。

 こいつら、三千年前の本物・・・日本はまだ縄文だっただろう・・・。上の奴なんか、これ、ジブリじゃない・・・。ハウルの動く城だったか?こんな奴出てたよね、三千年前のやつだって・・・。

 しかも、ここから書道の人は必見だ。

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 この青銅器性の鼎の中に、しっかり金文が刻まれている、甲骨文か?ね、これって今の漢字の起源だよね、中には推測して読める字が書いてあるよ・・・、いいか、三千年前に作られた文字が、今とほとんど形の変わらないものとして、残っている。そして実際、こうして文字を使っているわけだ。

 エジプト人があのシャンポリオンが解読した、絵文字、今でも使っているか?ペルシャの地方で、イラクの地方で、くさび文字使っている人たちがまだいるのか?

 ちゃんともっとこの東アジアという場所をきちんと考え直す時が来ているんじゃないのか?

 なんかテレビや、クソみたいなバカ本が、日本人スゴイと大合唱しているらしいじゃないか・・・。まあ、最後にどう結論を持っていくかは別にしてもだ、故宮を見てから考えよーぜ、しっかり自分たちの実像というものがどういうもので、どこからどう流れ今はどこにいるのか?ということをしっかり実像をつかんでから、物言おうぜ。

 百五十年前に、アジアで一番乗りの近代化でござーい!とはしゃぎすぎでぶったたかれ、ほとぼり冷めたら、今度は高度成長でござーい!と70年も続かない程度の成長で、凋落傾向でいながら、何が日本人スゴイだ?歴史を相対化することの出来ない大バカもんだろう、そんなのは。

 この疲弊した状態から、活路を見いだしていかないと大変だ。ちゃんとした判断から、次にどういう一手が重要か、と真剣に捉えて考えていかなければならない時期に隣国バカにして、無根拠の自惚れにうつつを抜かし、悦に入っているようじゃ、終わりだね。

 まあ、そんなイデオロギッシュなことなどとは全く無縁の文脈でも、故宮は迎えてくれるだろう。これはもう中国文明がどうのといことすら超えた、人類の一形態としても捉えられるかもしれない、そんなことすら考えた、故宮訪問でありました。

 死ぬまで見ましょう!
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
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