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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

変な店?たぶん・・・



 このカートを店の前に置いて、そこに座りつつ、本を開いて読んでいる店主。

 この度は、本というより漫画だったんだが・・・。時にケラケラ笑ったかもしれないな。老眼ゆえ、メガネを外して初老の白髪頭・・・、といっても手ぬぐいで覆っているのでわかりにくいが、胡座をかきつつ、相当夢中になって読んでいたんだと思う。

 何度か前を通ったらしい、声をかけていいのやら、悩んだんだろうなあ・・・。

 ・・・あ、あの・・・、

 (うるせえなあ・・・)

 ・・・・あ、ああのー・・・

 あんだって?みると中学生は数名、見るからに運動していそうな子達だった。

 ああだって−だよ?どうしたい?

 ああの・・・、車輪が回らないんですけど・・・。

 うーん、ならどうやって乗ってきたの?

 だんだん重くなるんです、車輪が。

 じゃあ、ちょっと手で回してみな? ハハーン、これはバンドブレーキのワイヤーが引きすぎていて、常にブレーキが少しかかっている状態だ。何?君の親父さんが何かやったの・・・?なわけだ。

 10ミリのレンチをもってきて、そいつを一度外して、再度ワイヤー張り直しな、と本人に渡す。

 ちらりとみると、案の定ナットを緩める時、レンチの方でやっている、オーイ、メガネの方でやんな!

 は、はい・・・。

 これでなんとかなるだろう、再度店主はチラ見はしつつも読書を続ける・・・。

 直ったか?

 はあ?さて・・・。

 回してみ。

 まだ少し重いです。

 そうか、ワイヤー引きは少し緩めたものの、どうもブレーキの戻りが重いようだ。(めんどうくせーなあ・・・)

 オイルをもってきて、らしきあたりにかけ戻りを良くする。なんどか手で戻りを確認して、再度ワイヤーを張り、回すまあ、ずっと良くなった。

 これでいい?乗ってみな。

 はい、ずっといいです。

 周りをみるに、成長期なのに、一様にサドルが低い。すべてのサドルを上げて、膝への負担をかけないように!はい、解散!

 と、また読書の方に戻ったわけだ。

 フムフム、こいつは南方熊楠と飼っていた猫の話なんだな、原作はゲゲゲの先生。いくつか見せ場というか、読ませ場があるんだが、この博覧強記の十八カ国語を操る稀代の大変人熊楠と猫との論争部分がある、夢は個人がみるもんだという熊楠に、夢族のそれは違う!奴ら場所にあるので、妖怪なんだ!猫が力説する。

 うん、深読みするに、このゲゲゲの先生、このお方も稀代の民俗学者なんだが(漫画もかける民俗学者であって、その逆じゃないからね)、猫楠にやつして熊楠に喧嘩を売っている、多分熊楠の何かの記述に対しての論戦なんじゃないか?と邪推するんだが・・・。

 あとはそうだなあ、いささか軽薄に熊楠を天才ということにすれば、まあ天才というのも不自由なもんだと・・・ね。

 そんなことをしていると、また軽トラが止まったらしく、こんなものをもってきた。

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 なんとチューブラーホイール・・・。

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 今様なんだが、ボスフリーがついている。

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 アンブロシオのロープロのリムですねえ・・・。

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 そんでもって、カンパのハブで組まれている・・・。年代物だ。懐かしい・・・。

 こいつをどうしろって?ボスフリーの数が増えたんで、エンド幅より飛び出たんで、それを修正してほしいと。うーん・・・、ということは、ボスフリーより低くなっているシャフトにスペーサー噛ませて、そんでもって、ホイールのセンターを出す・・・でいいのか?

 まあ、預かります、あとでよくみるので・・・、では。

 更に、読書に戻る、・・・うーん、皆方の長男はこの漫画によると、途中から精神の病にかかっていたようだ・・・、しかし、明治からの世の中・・・、この時代の小説はかつてはいくつか読んで、それなりに体得していた感はあったがイヤイヤ、今みるとまあ、もうついて行けんネ・・・。

 そういえば、先だってなくなった、変なおじさんのコントだって、アレもまあ、昭和時代のセクハラオヤジをやらせたら超一流だっただけに、今ではもう笑えない類ものだって、たしかにある。

 いわんや明治なんて、まあ、もう全くもって受け入れがたいこと多し。

 うん、実はこの三十年の変化がまた、そうした感覚により磨きをかけてきたのかもしれない、などとも思うがね。

 ちなみにだ、日本昔ばなし、ユーチューブ等で見てみるが良い、これももういま直視できないものが多い。もちろん当時だって、子供向けにかなりデフォルメした作品のはずなんだが、今はまたそれに拍車がかかってか、もうかつてのこの国の民共は、完全に蛮族であったことに愕然とするぞ。

 とそんなことをうつらうつら考えながら読んでいると、また客が来た。そして、またホイールをもってきたんだが。

 これなんだな。

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 さっきのが、チューブラーの華奢なホイールかと思えば、今度はその真逆のやつが来やがった。

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 ヒー、シャフトがぶっとい・・・。リアカーのだからしかたねーな。

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 アレ?こいつどこかで見かけたぞ・・・と思ったら。

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 二年くらい前だったかな?タイヤを取り替えた近所のリアカーのやつだった。

 もうホイール自身が相当ダメなんだ、総とっかえとかできませんか?ってそんなこと知るかよ・・・。

 まあ、どうにか探す約束を早々に済ませて、また読書に戻る・・・。

 そう猫のやつは熊楠が若いときからずっとひっついて、死ぬまでいることになる、まあ、猫又という妖怪だったわけだが、そういえば猫自体が妖怪みたいなもんだな。自分は全く役に立つ動きをしないながらも、食えていけるんだから。まあ、全体の数パーセントに過ぎないかもしれないがね。しかも場所についているし・・・。

 久々に面白いと思ったもんだな。何か作品作りの舞台裏をわかった気でいると、こうした作り物がほとんど安っぽく見えて、どうも集中できないんだが、こいつはしばらくなかった店主のある傾向を思い出させてくれた。

 面白い刺激的な作品に触れると、どうも店主は頭が二分割されるようなのだ。一方では、作品に集中し、もう一方では、それに関わるであろう、様々な想念が頭を駆け巡る、それが一作品に匹敵するようなものさえもある。この同時に2つの作業が並行に進んでいきながら、その両方にかなり満足できるときがある。

 その時、その作品は店主にとっていい作品ということがいえるように思える。これは演劇を見ていても、映画を見ていても、起こるときに起こる現象なのだ。こんな訓練を訓練として挑んでいけば、まあ、また別の職業にはつけるかもしれない。

 まあ、生意気な編集とかに干渉されず、わざとらしい展開やプロットなども渡されず、登場者が乗り移ってきて、もはや対象化もできなくなった境地といえば境地か?そういう中に要られるのであれば、そしてそれに関しては一切責任を追わない立場を貫ければ、なってやってもいい・・・。

 フト目の前には、痩せたホイールと真逆のホイールが置いてあった。そして先の中学生が置いていった10ミリのメガネレンチが・・・。

 なんで、こんなもんがあるんだ?しかも同じ日の午前中、店主が全くやる気のない展開の最中に・・・。

 本当に変な店だねえ・・・。誰が主催してんだ?ああお前か?ってことは俺のことね・・・。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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