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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

久々きたよ 110ミリハブ ホイール組



 もう十数年前に、ピストブームというやつが来た時、それまでは打ち捨てられるように投げられていた、ピストフレームに高値がついた。

 その高値がつく前に、数本ストックしていたんだが、倍で買いますよ!なんて調子いいやつも出てきて、一体何が起きているんだ?という感じだったなあ。

 当時プロの競輪選手もしていながら、自転車屋もやっていたところが、選手直々のフレームを一本一万以下で出していた。110フレームだけどいい?ってなことで、数本買ったかな?二十年以上前の話。

 そいつを自分なりに加工して乗ったり、売ったりもしていたんだが、その時そのタチの悪さに、辟易もしていたんだな。こいつは単に120ミリものより、10ミリ狭いだけじゃあない。

 シャフトをおさめるスリットが10ミリじゃなくて8ミリという小判型・・・。それだけならまだ許せるが、なんとフロントまでも9ミリシャフトでなくて、8ミリと来ていたこと・・・。

 まあ、納車の日に狼狽えた思い出もあった。リアはしっかり加工してなんとか収まって、さあ、フロント収めての納車という時、なんとシャフトがフォークに入らない・・・。焦った焦った・・・。

 自分でそんな苦労もしていたんで、ピストブームの際に、多くの初心者が110ミリものを掴んで、落胆するんだろうなあ、ということは予想できた。

 そして、実際多くの被害者が出たようだった。

 もちろん110ミリとてプロ機材なので、シマノが専用のハブを作っているので、高額という以外に一見問題はなさそうなのである・・・。

 ところが・・・、110ミリハブは選手でもあまり使わないので、生産数が少ないのと、ホール数が36h以外を探すことはほぼ不可能に近かった・・・という難点があった。

 いま手組みの用リムだって、絶滅危惧種なのに、その中の主流といえば32hなのだ。もちろん探せば36hもあるが、これはまあ絶滅種・・・といってもいい。36hのリムは通学用自転車のようなスゲーダサいリムがほとんどで、少なくともかっこいいリムのもので36hのものはほぼないといってもいいと断言できる。

 結論をいうと、110のピストフレームを掴んだものは、高額なハブと、制限のかかったリムでのホイールを探さざるを得なくなるという、地獄が待ち受けているということだったのだ。

 そこを救済するには、120エンド用に作られている、一般のピストハブを110エンド用に改造して、まだ種類の多い32ホールのリムで、ホイールを組めるようにしてあげる、という道を開拓してあげねばならなかったんだな。

 で、当時、なんとか木枠でジグなんかを作って、シャフトなんかを削りながら、細細と110エンドの改造ハブを作っては、日本全国に発送したいたわけだ。

 ブームも去って、そんな依頼もだいぶ来なくなった昨今、久々に、大変久々にご依頼が舞い込んできた。

 そこでシャフト削りの改造となるわけだが、いま当店所蔵の簡易フライス盤で、やることになる・・・が。

 何が大変て、どうやって母材を固定するか?ということに限るんですね。それさえできればあとは淡々とことが進む。母材の固定にとても工夫と応用がいる・・・。

 特に今あるやつはもともとは木工用のものなんで、それはそれは大変だ。
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 今回のものは全体が長いので、こんな感じで固定したんだが、まあ、この写真でわかる人はまずいないだろう。シャコマンが2つと、小型万力2つでなんとか母材を固定。

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 こんな感じで、なんとかできた・・・、実は一本分失敗して、ちょっと大変だったんだが・・・、なんとか。

 このシャフトに、シールドベアリングを取り付けて、ハブに戻す、これもまた・・・大変なのだ。シールドのくせに、回転に抵抗が出る、締め過ぎはだめで・・・戻したり、ひっぱったりまた押したり、そうして、シールドならではの回転を出していく。

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 フロントもシャフトも8ミリなんで、加工が必要です、これ忘れちゃダメね。

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 これ通常なら、上下を削って小判型にするんだが、今のフライスでその精度を出すのはとても難しいので、一方的に二ミリを削るという荒業だが、これでも十分使える。

 イヤー、そろそろ本格フライスの導入を真剣に考えないとと思っているんだよね、定額給付が出たら、設備投資でもするか?

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 シルバー貴重の、クラシカルな印象ということで、リムも二十ミリくらいのものを使ってワンペアを組み上げる。

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 あとは、こいつを運ぶちょうどいい箱が見つかれば、いいね。

 石川県に行くそうです。

 まあ、在庫しているものではなく、受注製作でやっていますので、特に指定のハブがないと、毎回工法が変わってくるわけで、大変だが、まあでればまた楽しいということで。

 そうそう、こいつのクリアランスを言うと、厚めのフリーのハブは使えない・・・、左右ともに固定コグで楽しんでください、というわけです。

 しかし、いつもながら色んなことしてきたなあ・・・と、呆れ半分、そう思いますわ。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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