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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

超高級?フレームトマシーニにブレーキ穴をあける



 トマシーニといえば、高級フレームなんでしたっけ?どうして高級か?というと、その真意はわかりません。高いから高い・・・というだけではないんでしょうが。

 かつて、このフレームを扱う業者の展示会に行ったことがあった。このトマシーニという会社は、フレームが売れた銭を会社の隣りにあるオリーブ畑につぎ込んで、純度の高いオリーブオイルを搾るということもやっていると聞いた。

 そしてその搾りたての、オリーブオイルも会場に置いてあって試食ができたんだが。

 まあ、口にした瞬間、日本で売られているもののそれらの殆どが、ニセ物であることが判ってしまうほど、最高クラスのオイルであったことをおぼえています。

 これを入手するには、トマシーニを購入しないと・・・。

 しかし、こんな高級フレームを持ってこられると緊張しますね、もし粗相なんかしたら、弁償できませんしね。

 で、なんのご用件で?

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 なんだ?シートステーブリッジにブレーキシャフト用の穴がない!

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 そして、なんとフォークにもブレーキ用の穴がない!

 ということは?そう、このフレームはピストフレームだったんですね。なるほどブレーキの必要のない車体のフレームに、ブレーキ穴は必要ない。

 しかし、こいつを街道で使おうとすると、日本ではそのままにしておくわけにはいかない。ということで、ブレーキ持ち込みで、ブレーキ穴をつける、というご依頼というわけだ。

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 フォークのコラムを万力に固定して、水準器で平行を出して、ドリルの垂直を確認し、後はひたすらボール盤に頑張ってもらう。

 しかし、メッキの固いフォークだよね。

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 表6ミリ、裏は埋め込み式のナットを使うので8ミリに開ける。

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 そんで、やらなくてもいいんだが、ナット自身の座りを良くするために更に10ミリのザグリを入れて完成。

 さて、次は本体だ・・・、余計緊張するよね。ところで通常なら本体の方も表6ミリ、裏8ミリ出やりたいところなんだが、すでにフレームに溶接されているブリッジでは、ドリル自身を裏から突き立てられないという条件から、こうした穴あけはできない。

 もし8ミリがどうしても必要なら、8ミリ貫通で、あとから6ミリをパテか何かで修正しなければならない。

 そして決められた箇所の穴を絶対にずらせない条件のもとあけるとするなら、それは小さい穴に越したことはない。

 そこで、6ミリ貫通にするんだが、そうすると、通常のリアのブレーキではシャフトが短すぎて、取り付けることができない。この難題に、前後ブレーキのシャフト交換を試みたんだが、できるブレーキが大半な中で、持ち込まれたカンパのブレーキでは、それがどうしてもできなかった。

 さて、気を取り直しつつ6ミリ貫通なんだが、これまたフレーム自身をボール盤に装着することは、作業場等の関係でできない。そうなると、手で開けなければならないが、ボール盤は垂直に穴をあけるには最適な工作機器だが、手だとぶれてしまう可能性もなくはない。

 それを極力なくす方法を考えなければね。

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 こうして、まず万力にスノコのような板を噛ませる。そしてその上に

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 フレームを載せる。こうすると少なくとも切削面が地面と平行になるので、気をつけながらやれば、ドリルの刃はほぼ垂直に入っていくだろう、ということだ。

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 そして、どうせこのステーブリッジは元々あいていたところをパテ盛りしてんだろうからすぐにあくさ・・・と高をくくって始めたんだが。

 予想は全く外れ、6ミリ貫通まで固い岩盤を時間をかけて穴掘りすることに・・・。結構大変でしたよ。

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 こいつらは、フロント用の埋め込みナットですが、いまカーボン車体でフォーク形状も色々なので、こうした長さの異なるナットが出ているんですが、前はほとんど一種類でしたなあ。

 このナットの中で、適切なものを使います。リアのシャフトの短いブレーキをフロントに持ってくるので、中ぐらいの長さのナットだとちょうどよい。

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 カンパのリアブレーキは、伝統を重んじてか、シングルピボッドのものが多い。なので、多少不本意ではあるが、今回はフロントをシングルピボッドのものにせざるを得なかった。シャフトを交換できたら、フロントダブルで行けたのに。

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 そして、リアのブリッジにはフロント用の長いシャフトのブレーキを通常のナットで取り付ける。

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 はい、リアにダブルピボッドが付きました。まあ、今回はしかたねーか・・・。

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 失敗したらゴメンじゃすまない施工は、まあ何があっても店主がやらねばならぬ。

 まあ、今回もとりあえず、成功してよかった・・・と、ホッと胸をなでおろすわけである。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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