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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

カーボンフレームリスク



 最近は他のショップには行っていないので、その割合はわかりませんが、カーボンフレームの割合も大分増えてきたんだろうと思います。

 車種と価格帯によってはカーボンの方が多いかもしれませんね。エントリー系はまだアルミなのかな?

 カーボン車体の値段も大分下がってきているようです。ネット専門で、店舗を持たないメーカーのものは、その分かなり格安価格で出していますね。

 いろんな状況から、カーボンの車体は買いやすくなっていると言ってもいいでしょうね。

 世代によっては、最初からスポーツ自転車はカーボンなんて方々もいるんじゃないかな?鉄から、アルミ、アルミからカーボンという段階を踏まないで、最初からカーボンという人も大分いそうですね。

  と言っても、子供の頃から乗る自転車、実用系のものは大方鉄なんで、その辺を乗りまわしながら、自覚的に自転車を取り入れようとしてカーボンにまたがった時には、それはそれは衝撃を得たんじゃないか?とは想像つきますが。

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 読みにくいですが、フォーカスというメーカーの、

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 カヨというんだそうです。これ実は事故車として入ってきたんですね。もちろんカーボンです。

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 横断中に右折してきた自家用車と接触、乗り手の勘がさえていたため、「アア!当たる!」と判断して、逃げるように一踏みを踏ん張ったため、ガツン!という一瞬の衝撃から踏み逃げられ、危うく落車は免れた、という状況だったようです。

 まずライダー自身に怪我はない、それは第一に良かったこと。そして、それから補償交渉が始まります。

 相手の保険会社が、見積もりを要求。当店が引き受けるという形。

 鉄、アルミとい金属系なら目視でかなりのことがわかる、そして、フレームの曲がり歪みなどはジグにかけて計測すればわかるし、その段階で修正できたりもするので、扱いやすいんだが。

 カーボンとなると、素材とフレーム設計という二重の難しさから、目視での判断ができにくい、という状況があります。

 カーボンフレームのリスクというと、まずはこれであります。事故にあった際、フレームが安全に乗り続けられるのか?どうかの判断が、目視ではできないということなんであります。

 もちろん折れてしまっとか、陥没しているなどという明らかな損傷があれば、別ですよ。問題なのが、目視で事故の形跡が確認されない場合があり、その際の安全性を判断することができない、ということなんであります。

 その場合どうするか?というと、パーツ類をすべて外して、フレーム単体にして、それをカーボンフレームの検査会社に外注に出さないといけなくなります。

 その費用が馬鹿にならない。すべて外して、箱に梱包して、送料払って送る。外注検査に出して、それがまた戻ってくる。仮に安全性が確認された場合には、それをまた完成車組み付けないといけない。多くの場合その際にはチェーンやワイヤーなどの消耗品は交換される・・・。

 となるとこれら全部を含めると、七万から八万ぐらいはざっとかかってしまう。

 これは結果が安全と出た場合で、もし使用不可という判断がくだされたら、それプラス新車、代車の費用がかかってしまう。(使用不可の場合はそれ以上組み付けないので、七八万はしませんが)

 今年になって、この手のカーボン車体の外注案件、三件ほどあったかな?その三件とも、その結果がどう出るかわからない外注検査については、見積もり止まりで、一度も受けないという判断になりました。

 受けてダメなら、補償させられる新車代に上乗せされるから、というのが理由のようですね。

 保険会社が難色を示す、または事故の相手方が難色を示すということだと思います。補償交渉も難航するんでありましょうな、何がどうしてどうなったんだか知らない結論が、いきなり出てきて、驚かされることもしばしばある。

 事故車を当店に何週間、何ヶ月と預けっぱなしで、見積もりだけでも何度も取らせて、一定の補償金額が取れた暁には、「手数料お支払いします」で終わってしまうこともかつてあったなあ。もちろん大した額など請求できるはずもなし。

 ただねえ、見積もり作るんだって大変なんだぜ。一々細かいパーツの値段調べて、それを十幾つと見積書に手書きして、計算して・・・を繰り返す。

 保険会社から検査員が来たりして、その対応だってコチラがするんですぜ。一時間以上は取られることはザラ。

 そして店の片隅には、事故車として下手すれば一年以上おかれることだってある。

 そんなことがあってもだ、理想を言わせてもらえば、事故に遭う前の自転車生活にまで戻せるよう、見届けたいもんだがね。特に若い子たちには、ひと回り太くなった自転車生活に戻せるまでね・・・。

 まあ、自転車屋にしかできない面倒な実務的作業さえ終われば、後は用無し、その先はお客様扱いしてくれるところに任したい、といお気持ちはわからないでもないんだが・・・。まあ、当店は普通の店ではない、イヤ、店ですらないのかもしれないからなあ・・・。

 実際のやり取りは妻子にやらせておきながら、電話だけ威勢のいいどこかのオヤジがいたなあ。「一体お前んとこ、どんな商売しているんだ?!」と怒鳴りつけてきたことがあったが、今答えてやろうか?

 ガキや、若モン相手に商売なんぞしてねーよ、と。

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 「もうこれで長距離乗るの辞めにします」と。ブルベなど盛んにやってらした、成熟したライダーさんは言った。

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 常に患部に気をつけながら、静かに街乗り専用にします、と。

 今回は最低限の補償にすら届かなかったようだ。最初の電話対応から良くなかったと。それでもだいぶ食い下がった、自分のためだけじゃあない、スポーツ自転車補償のための基準確立のために。

 「五年以上乗っていますと、定価の10%ですから、3万円上限ですね」と即決されたとか。いまどきそんな杓子定規な会社もあるんですね。有名な保険会社でしたが。

 流石にそれはないということで、担当者が変わって、交渉は続いたそうですが・・・、先の担当者さんは派遣の方だったのかしら?

 入手しやすくなってカーボン車体を選ぶ際のリスクがあるとすれば、事故にあった際、損傷が目視で確認できない場合、ショップに持ち込まれたら、どうしても外注の非破壊検査に出さねばならないだろうということ、これが補償交渉の足かせになってしまいうるということ、これは頭に入れておいてもいいかもしれませんね。

 まあ、新車購入の時、事故に遭うなんてことまで頭に入れて買う人はいないのかもしれないが、これが現実よ、ということだけは指摘しておきますわ。
 
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
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