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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

着陸のお手伝い 尻拭いともいう



 オ!あれだな・・・。

 半年くらい前か、ピラーが外せませんといって持ってこられた、あれだ。確かブルーノ・・・だったと思う。フレーム自身全体はいいものなんで、どうしても再生させたい。なるほど!ということで請け負ったが、まあ大変だったわね。

 たけのこドリルで結局は掘って掘って、ピラーが最低折れないところ、というかフレームにダメージを与えないところまで掘って、終了してお出ししたんだが。

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 その時の残渣がシートチューブから確認できますね。

 フム、そうやって掘れたフレームを一度持ち帰って、自分で塗装して、できるとこ自分で組み付けてもってきたんだが、まあ、アチコチ寄せ集めと中古パーツということもあって、欠損スモールパーツの嵐!

 詰めもアラアラで、それはもう仕方がない、プロじゃないんだから。そんでもう自分では限界!ということでもってこられたわけだ。

 アマチュアパイロットが、着陸したいんで、手ほどきを・・・と言われているようなもんか?別な言い方すれば尻拭いなんだが、こうした過程を経ない限り人は絶対に自転車組付けなんてできるわけがないんで・・・、そして店主自身もさんざん通ってきて道ということもあって、お引き受けしますよ、もうね。

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 ホイールのセンターが出ていない・・・、ハイハイ・・・。

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 あとシフターの調整ができないので、ワイヤー持ち込みで、お願い・・・、ハイハイ。

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 あと、ちょっと特殊なサドルを使いたい。上見ると解るが、サドルのレールが二重になっている、通常は一本だがコイツは昔あった二本レール、コイツを支える櫓が特殊なんで、この櫓が使えるピラーを探さないといけない。

 ピラーといえば、コイツのとの因縁の一番深いとこなんで、どうしても最後まで面倒見てやらないとね。

 ということで、径をはかる。

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 こじったんで開いているということもあるが、どうもコイツは27.2でいいね、ということは標準もんだ。さて、上のタイプの差し込み式櫓といえば25.4、つまり実用車系の得意分野なんだが27.2はあるかな?ないならシムで行くしかないが・・・。

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エヘヘヘ、ちょうど奇跡的に有りやがった・・・、長くやっていると無駄だと思うもんが、こうして生かされる瞬間がある、たまらんねえぜ。

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 ちゃんとついだぜ!これで本当の面目躍如だ、ピラー掘りから次のピラー差し込んでの再生だもんな。これができないとなったら、立ち漕ぎ自転車しかないぜ・・・。

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 あとはセンター出しやってだな。

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 シフトワイヤーを張ってやるんだが、まあ内部のコロが大部減っているのか、カチッと音がするところと微妙なところがある、半分SISそして半分が硬いフリクション状態。一定の平均を取れたんで、あとは操作で慣れてもらうしかない。

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 このディレーラーも、アチコチスモールパーツがなかったな。でもそうしたものを付け加えて、一つ一つの機能を回復していく過程を再度経験することは、店主にとっても無駄ではない。通常無意識に通過している所に立ち止まる、ということはできるようでできなからだ。そして、そこから発見というものも実に豊かなものでもある。

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 このフロントメカもちょいと苦労させてもらいましたが、なんとかなだめて機能回復してもらいました。

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 ドロップハンドルを選択したようですね。いいと思いますよ。でも・・・

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 ワイヤーの取り回しがちょっと余裕なさすぎですね、これでは。でもバーテープ巻かなければ、暫く走れるでしょうから、次の自主メンテの課題として、取っておきましょうか。

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 全体として、大変様子のいい一台に仕上がっています。着陸はお手伝いしましたが、全体のイメージ設計は依頼者のもんなんで、もう大したもんですね。ゆったり乗るには大変いい一台でもあります!

 ねばってピラー対策した甲斐がありました!

 実はこれ、近所に住むベトナム人の方の作品なんですね。日本に来てから、あれこれ自転車のことについて調べて勉強したんですかね、大したものであります。

 そして、ベトナムといえば、唯一アジアでアメリカに勝った国、そして古より大国中国と対峙してながらも一歩も引かない、たいへん誇り高い国でもありますな。

 と同時に、いま日本はこのベトナムの人たちに対してどのような対応をしているのか?あの悪名高い技能実習制度という中で、なんと二百人近いベトナムの方々が亡くなっているという、二百人近い人が・・・。

 少なくとも国の敷いた制度に従って、海外から人を招き入れたならば、それは国が責任を持って預かるという姿勢がなければならないはず、一人労災で死者を出しても大変な事態だと思わるのに、それが二百人近い死者を出しているなんて。

 これをして国家的な恥と言わずして、なんというのだろうか?

 今すぐ欺瞞的な実習制度なるものを撤廃して、この国の現実を鑑み、制度設計の見直しの中で労働市場を公正に開放しなければならないんじゃないのか?すべての人に労働者としての正当な権利を認めた上での、公平公正な労働市場の開放、それが求められると思いますがね。

 今、当店の損害保険等でお世話になっているHさんが、実はベトナムの実習生の方々の面倒を見る仕事も兼業されている。そこから聞く話は、もう映画になってもおかしくはないものばかりだ。

 七十年代、八十年代で、当時中国人の留学生を世話していた八百屋の親父さんを題材にした映画があった、「北京的西瓜」という題目の映画だったが。それを地で行く生活をそのHさんは今なされている。

 一般人ということで上流での仕事はできないながらも、下流で一人ひとりに向き合う姿は、感服に値する。制度も、状況もひどくとも、そこで踏ん張る一人がいることで救われることは決して少なくないと考えたい。

 二代先の同胞が、貧しい日本から豊かになったベトナムに出稼ぎに行かないとは限らない。そうした際に、「私の祖父が日本で働いていた時、一人の日本人に大変親切にされていた」ということを理由に厚遇されるかもしれない、という希望を捨てたくはない。

 イラク戦争の際、取り残された日本人救済のためにトルコ航空が飛行機を出してくれたことがあった。それは1890年トルコの軍艦が和歌山沖で沈没した際に、日本人の尽力で六十名以上のトルコ人を救ったことへの恩義、そのお返しだったという。

 下らんかもしれぬ人類にも、こうした希望はまだ持てるということなんだろうな。この路線は引き継ぎたいものであるな。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
TEL・fax042-445-0487
携帯070-5083-6962
アドレス to.ke@mx1.ttcn.ne.jp

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