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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

ナローワイドという発明とフロントメカ



 台湾一周号、まだまだ絶賛調整中なんでありますよ。

 そこで、ちょいと今回はチェーンとチェーンリンクの話をしてみようかしら?

 通常のチェーンリンクは、

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 例えば、こんなやつですね。チェーンリンクの歯の厚みは、均一となっています。

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 こうして経ててみると、よくわかりますね、歯の厚みは一律の厚み、この場合は薄歯のチェーン用に整えられています。

 ちなみに、このチェーンリンクと連動します、

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 スプロケットの方も歯の厚みは同じく均一となっています。

 そしてこの両者を繋ぐチェーンというものは・・・・?

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 チェーンを縦から見ると、実はチェーンのリンクの歯を引っ掛ける隙間というのは、一律になっていませんね。チェーンは一コマ単位で見ますと、半コマの外プレートの内側に内プレートの半コマがついて、一コマとなっているわけです。

 そうなると外プレートの間隔と、内プレートの間隔とには自ずと幅の違いが出てくるわけであります。

 このチェーンの特質を利用したチェーンリンクというのが最近というか、このところ登場してきているわけであります。

 狭いところをナローといい、広いところをワイドといい、2つ合わせてナローワイドというチェーンリンクなんですね。

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 こいつなんだが・・・ちょっと分かりづらいな・・・。ならチェーンをかけてみましょうか。

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 アア、これならはっきりわかりますね。チェーンリンクの歯を上から見ると、真四角のものと、(ー)状のものとが交互になっているでしょ?これをナローワイドのチェーンリンクというのだそうです。

 ちなみにこのナローワイドの周期にチェーンが合わなくなるとどうなるか?

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 上から見るとこのようになります、リンクのナローとワイドがチェーンのそれとズレているのがわかりますね。

 それを横から見ると、

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 このように、チェーンが浮いてしまい、しっかりかからなくなってしまいます。

 なんでこんな手の混んだことをするのか?というと、こうしてチェーンの内外径にピッタリとチェーンリンクが食いつくように設計することで、チェーン落ちという現象が本当に減少するという研究結果からなのだそうです。

 チェーン落ちなんて、チェーンウオッチャーつければいいじゃんという説もなくはないと思いますが、世の中は、フロントシングル流行りなんであります。

 そうすると、フロント変速がなくなりますから、フロントがカッチリと腰据えてくれていると、リアのシフトが安定してくれる。フロントの定点から、リアは最新で12速の幅をチェーンは左右する、しかも細いチェーンでね。その左右をの揺さぶりをフロントが落ちることなく捌いてくれたら、まあ、こんなに心強いことはない。

 多分そういう観点から、開発されたんだと思いますよ。いろんな実験があるようですがリンクの1/3くらいその前後にかかってるだけで、食い付きの強度が半端ない・・・なんていうのも動画等で公表されていますね。

 うん、そう云う意味でしっかりリンクにかかって、外れることなく回転してくれるということに関しては問題ないどころか、高機能を発揮してくれるナローワイドのチェーンリンクなのですが。

 ただ、もしそれを使って、フロントメカまで取り付けて、フロントのシフトを発動させるとしたら、このチェーンの位置を指定してくるナローワイドのチェーンリンクでは不可能、もしくは不具合が生じるのではないか?という疑念が湧いてきますよね。

 そもそもナローワイドはフロントシングルのための機構なんで、そう云う想定外のことをしてはダメです!というお叱りの声は重々聞こえてまいります。

 でも、そう云う想定外をしてみたくなる、少なくとも安全性がある程度確保されるのであれば試して見る価値はあるのではないか?なんてね。

 そこで、こいつの変速事情をいくつかに分けてみてみましょうか?

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 では、チェーンをインナーにかけて、ゆっくり回しながらシフトしていきましょうか。

 左のシフターを、ゆっくり二回ヒネリますと・・・・

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 38Tから58Tという20Tの歯数を飛び越えて、このようにチェーンが一気にアウターのナローワイドのチェーンリンクめがけて、覆いかぶさろうとします。

 続けて、ゆっくり回し続けますしょう、すると

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 座りの悪い周期、チェーンのナローワイドとリンクのそれとがズレている場合、チェーンは意志をもって周期を合わせるかのように、リンクを送る・・・というか、リンクがチェーンの上を滑るようにズレていってくれるんですね、

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 そして、然るべき周期にお互いが合うとなると、チェーンとリンクがピターッと収まるところに収まって、シフト完了となってくれる。

 これ何回やってみても、そのように最後は落ち着いてくれるというところまで、確認できています。

 そういう意味で、少なくともツーリング系の自転車についてなら、アウターをナローワイドにして、それを主に使用しながら、時に起こる激坂など対応のためインナーを併用し、かつそれをフロントメカでつなげることは、原理上不可能ではない、ということは申し上げてもいいかと思います!

 ただし、やる人はいないかと思いますが、それをレース車体に装着して、レースに出よう・・・という人がいるとしたら、ちょっとより慎重に考えたほうがいいのではないか?と思います。

 それは、この今回ここで示したフロントシフトでありますが、これはレースレベル想定などではまったくないからです!それはちゃんとしっかりお断りさせていただきます。

 店主は把握していませんが、レース用車体で、このナローワイドのチェーンリンクが装着されておりかつレースレベルでのシフトが可能というものであれば、それは使用可だと思います、もしあればです。

 レース用として開発されたものではないのであれば、瞬時を争うレースでの、シフトとしては、これは決してお薦めはできませんね。念の為・・・。

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 まだまだこの台湾一周号、絶賛調整中であります。このチェーンリンクも大変興味深いパーツではありますが、ちょいと剛性がない・・・そこが難点かな?その内、別物なんかも試してもいいかも・・・なんて思っていますわね!
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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