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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

一突きのはずが一月以上経ってしまった・・・



 テレビを所有していないと、色んな意味でテレビ世帯の方々(最近では必ずしもマジョリティーとは言い切れないらしいが)と情報共有が出来ていないことがあるようで、たまにそんなものをチラッとでも目にすると、アレ!?この日本、どうしちゃったの?と驚くことがあるんであります。

 店主はラジオっ子であるので、その程度の世間様との足並みはあるつもりでは有りますが、ラジオとテレビの差というものも相当あるなあ、と感じる次第でも有ります。

 ちょっと出先で、テレビがついていて情報番組だったか、ウクライナの事情について、コメンテーター(これらは一体どういう位置づけなんだ?としか思えぬ輩ではあるが)というものが、軽々にコメントを付けている。

 いいの?そんな浅薄な知見というか、一知半解の物言いで・・・と唖然とすること多し。一人でいたら、即スイッチ切るレベルだな。他の人がいたから、移動したが。まあ耐えられないね、アレが公共の電波で流されると思うと。

 でも今に始まったことではないかもな。

 思い起こせば、イラク戦争のときも、決まって江畑という軍事評論家という名の、飛行機オタクだったか?(エンジン音だけで機種を当てることが出来たんだと)とアナウンサーが、不確かな情報から、適当な予想を言い合うという番組を延々とやっていたわね。

 そして、本屋には「サダム・フセインの陰謀!」と言うような数カ月しかネタのもたないような駄本の類が、平積みされていたわね。

 テレビではにわか中東専門家面した国際政治学者(だいたい頭に「国際」というのがつくのって怪しいのが多くない?)が解説ぽいことをしていたな。

 かつて教員をやっていた時、そのイラク騒動について、歴史専攻の先生と共同して、イスラーム思想のイロハなどと合わせて特殊授業をしたことがあったが・・・、その際読み漁った、イスラーム文献、井筒の御大に五十嵐一等の、あるいはサイードもいたな、まるっきりイラク戦争なんて念頭に入れていないそれらのスの文献がいかに役立ったか・・・ということを思い出すね。

 そうであれば、にわか編集のウクライナ・ロシア本などよりも、もう少し原理、原則的な考えが身につくものに目を通そうと、色々とやってみているんだがな、冒頭の書籍類がそうなんだが。

 ただこの手の教科書は、どうしても現状追認を強いられる面がある。理想は理想、憶測もだめ、希望的観測もだめ、現に起きている力のバランスというものを冷静に見ましょう、良し悪し、好き嫌いではありません・・・というふうにね。

 辛いところも、苦しいところもあるんだが、それを押し殺しながら、現状を見る訓練をすることが求められる・・・。
 
 ただ、そういう目が少しでも養われると、俄にピーチクパーチク言われ始める、軍拡への誘いや、いわんや核シェアリングだのという、人を花畑呼ばわりする、威勢のいいいわゆる「リアリスト」と言われる立場の脆弱性というものも理解できるような気がしてくる。

 そもそもその手の威勢のいいタイプとは自称自らを「保守」などと名乗っているのが大半だが、軍拡競争をしている相手も、そして少なくとも自らについては理性的存在である、と思い込んでいるのだとしたら、大いなる自己矛盾であろうな。

 大量破壊兵器を開発し、所持し、管理できる自分たちは理性的であるという確信がなければ、そんなことは主張できないはずであろう。だとすれば、理性的存在に対して、それよりも歴史や伝統を重んじるはずの正真正銘の保守とは相容れない立場なのではないか、と思うんだが。

 ちなみに、今回の戦争も、三年目に入ったコロナ騒動も、先の震度6の地震までも、すべて任天堂のせい(DSだっけ?)と頑なに信じている面々もおられるようですわね。世界の背後にはショッカーのような秘密組織があって・・・すべての災禍はそのものどもの企みである、というね。

 その証拠に、暴落している金融商品を名だたる証券ファンドが購入している・・・・。たしかにこの戦争で儲けようとしている連中は存在するだろうし、専門的特権的地位にいるものも中にはいるだろう・・・。

 ただ、今ルーブルを大量に買っておけば、終戦後、しばらくすればまた値上がりするだろう・・・などということはこの店主だって考えられることだ・・・。だからといって、株価や特定紙幣を暴落させ、それらを買い漁って大儲けするために、戦争をわざと起こしている、と考えるとは相当飛躍していないか?なんてな。

 世界の単純化=理解と思っているように思えますが。複雑なものを複雑な状態のまま理解するとい道もあるのにね。

 流石にこの手の放送事故を起こすような面々とまでいかなくとも、少なくともコメンテーターとして、世間様に向かってそれなりの影響力を発揮するという立場と自覚があるのであれば、その筋の古典と言われているようなものにはちゃんと目を通しておく、くらいのことせよ、またはそうした人物を起用するようにしないと、ボロボロになるぞ、ってもうすでにボロボロなのか?

 で、好きでもない軍事や地政学などというものをつついていると、現状追認のための忍耐を強いられることになるというのは先に書いたが、そういうところにもう一つグッサリ刺さって抜けない返しついた銛のようなものが登場してきたのだ。

 それがこれだ。

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 とある作家の短編集三冊。これが抜けない、抜こうとすると激痛が走るという。

 その作家というのは

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 目取真俊、めどるましゅん、と読む。沖縄の作家である。正確には芥川賞作家である。この目取真氏については、店主が偶然、作家として騒がれる以前から知っていた。それは「新沖縄文学」という雑誌を取っていたことがキッカケだったが、スゲー骨太の書き手がいるな・・・と衝撃だったのだ。

 それが、2001年のあの9.11について、中央学院大学の非常勤講師室にあった、週刊読書人で寄稿している檄文を読んで、さらに腰を抜かした覚えがある。筆の力が落ちていないどころか、より鋭く先鋭化しているではないか。

 そして、この度故あってこの短編を手にとると、銛がグッサリ刺さって外せない状態になっている。

 先の軍事・地政学的な現状追認の裏には、この目取真氏の銛が待っている・・・。

 
 アメリカ映画の栄誉を邦画が受けたということで、さらにまた村上のノーベル文学賞の話が持ち上がるかも知れないが。店主はノーベル文学賞の意義や価値はわからないが、ただ、もしそれに値する日本の作家がいるとしたら、この目取真だろう、いや、間違いなく・・・、たぶん、おそらく・・・。

 この目取真氏と辺見庸の対談がある。存命中で最も骨太の作家の一人であるはずの辺見が、明らかに目取真を前にビビっている箇所が散見できる・・・。

 ウクライナの事情から、世はさらなる軍拡に舵を切るかもしれない、ただ、地政学という現実に目取真の突き刺さった銛という店主の現実は、さらにより深く考えねばならない課題を突きつけてくる、4月以降も続くであろう。

 ただ戦争当事者たちよりはずっとましだ、早期の停戦を祈る。
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

 店の所在
〒202-0014
東京都西東京市富士町6-6-13
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携帯070-5083-6962
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