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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

コラム掘り ステムを下げるため・・・


 
 ポジションが変わった、走り込んでいると時々刻々ポジションが変わるということはあるもので、このハンドルステムのポジションを20ミリほど下げられないか?という相談を受けたんだが。

 これはもうこれ以上入らない。ステムが長いのではない。どうもフォークのコラム内が下に行くほど狭くなっており、それでこれ以上22.2のステムが下がらない、とい事になっているらしい。

 アヘッド用のフォークコラムではこういうことはよく見られる。用途からコラム内にステムは入らないので、コラム内の仕上げがほぼなかったり、強度をますためにバテッド形式で、コラムが内側に分厚くなる分、内径が狭まるというということはあるんだが、このフォークはスレッド・スレッドレス共用なんで、ちゃんとコラム内の22.2が確保されているかと思っていたんだが。

 そうなると選択肢は2つ。ステムを下げる分、ステム自体の余分を切り取るという選択肢。もう一つは、フォークコラム内の内径を22.2ミリに揃えるという、この2つの方法だろうな。

 ただ前者は楽に出来るが、切ってしまったものは元には戻らない。仮にポジションを高くしたいという時が来た場合、それが希望通りの高さにできなくなるということが考えられます。

 さらにもう一つ、見ればわかるが長さが半端でないステム。160ミリなんてほぼ売ってないですね。となると、高さが欲しくなって、希望の高さに出来なくなった際、新たに購入することが大変、または不可能、という事態になるでしょう。

 なれば、内径を22.2ミリに整えるというのがいいに決まっていますが。その施工が非常に大変、手間がかかるということが有ります。
 
 さて・・・も何もなく、前者でやるしかないですね。この珍しい160ミリのステムを無段階で上下してポジションを探す、それが出来ることが最良であるわけです。ならやるか・・・。

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 このメッキ系のフォークをはすします。緩やかに下に行くほど分厚くなっているようでありますな。

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 いつまで眺めていても仕方がありませんので、施工へと。フォークを万力に設置して、

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 これ内径を無段階で削ることの出来る、アジャスタブルリーマーという工具なんですが、こいつを使って、少しずつリーマーの刃を広げながら、地道に内径を削っていくということをやっていきます。

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 切削オイルをしまして、これで内径を何周か回していくと最初は硬かった回転が、徐々にゆるくなっていく。カラーンと回るようになったら、抜き出して、切子をエアで飛ばして、また少し刃を広げて、オイルをしませてから、また回して・・・これを何度も繰り返します。

 この地道さに耐えられなくなると、つい刃を広げる分をでかくしてしまいがちですが、そうなると最悪コラム内にリーマーが入らなくなったり、一回点はしてもそれ以後ウンともスンとも動かなくなるなんてことになりえます。

 なので、少しずつ、少しずつこれを繰り返すしかない。

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 リーマー自身も元の大きさが違うものが何本かあるので、今回は二本使い分けて、なんとか穴掘りは終了。22.2のステムが下まで入った時はちょっと小躍りしたくなる気分でありました。

 ただ、やはりこの手の作業は道具も消耗するらしく・・・、

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 わかるかな?縦に置かれている刃物に割れが入っている・・・。一定以上やるとこういうことも起きてしまう。

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 一本取り出すと、欠けているのがわかりますね。こうしたものがバラで売ってくれればいいんですが、そうとも行かないとなると、丸々とっかえ・・・、この手の刃ものは安くはありませんな。

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 ハイ、根本まで入るようになりました。一見落着です。

 で、この一台は、当ブログでも有名な車体のひとつですね。

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 キャノンデールのアルミフレーム、ちょっとした年代もんなんですね。

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 まだCADとか言われていなかった時代のものかな?

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 後三角を小さくして剛性稼ごうとしたのかな?という形状。古めのキャノンデールでは、マウンテンもだったかな?こうしたものが有りましたね。

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 そいつに、寄せ集め、メーカーバラバラのパーツで組み付けた、当店理想の一台ですね。

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 手組みのカーボンホイール、チューブラーです・・・。

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 ハイ、クロモリのような典型的なクラシック車体ではなく、アルミのクラシック車というちょっと珍しいカテゴリーかも知れませんね。

 基本シルバーパーツがお好きな方なので、寄せ集めで、仕様のわからない一台として仕上がっています。これは当店が支えない限り、存在しえません。焚き付けて、やらかしたのは当店ですから。

 ですから、トコトンやれることはやってまいりますぞ!
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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