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一癖創作自転車家 狸サイクル 西東京 青梅街道 新青梅街道 伏見通り

ロード・ピスト系自転車に興味のある人。買い方乗り方が分からないという人。持っている自転車を改造してみたいという人。自転車のイベントに参加したいと思っている人。ご来店お待ちしています!

手組ホイールならではの無理難題・・・どっからでも来い!!!



 鉄フレームだ!美しいです!!!

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 なるほどカラビンカなわけだ。ビルダーさんにダメ元で頼んでみたら作ってくれた、という幻のフレームだそうです。

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 この七宝焼きヘッドバッチも年季が入っていますね。さて・・・、フレームの話じゃない・・・。

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 基本シマノアルテグラで組まれています。といってもコンポの話じゃない・・・。

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 ホイールの話なんであります!またかよ!ってか?

 そう、グロータックさんの冊子、今こそ手組ホイール!とい記事に元気づけられて、多少乗り気味なのは認めますが、これはわざと集めた話題でもないので、面白い事、この上なしと言うことね。

 つまり、それは手組は大変なんだよ!完組は購入して付けるだけ・・・でしょ?組み直し?なんて発想微塵もないよね。使えるか?使えないか?まだ使うか?飽きて交換するか?どこで買うか?どこが安いか?なんてことぐらいでしょうな、話題になるのは。

 まあ、せいぜいどんなタイヤ付けようかな?くらいかな?なので、所有している人の発想も単純で、探して買う・・・しかないだろうな。

 ところが手組はそうはいかない、正確にはそうはいかないことも選択肢になりうるんであります!ココ大事。

 なので、当然所有者も発想豊かに、無理難題を思いつく・・・。

 そして、仕掛けている当店もその無理難題を前に、なんとか対策取ろうと・・・成長していくんであります。

 上のホイールは勿論当店初の手組ホイールであります。

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 スポーク見てくださいよ。いまはほとんど消えつつあエアロスポークですね。そいつをラジアルよりも強度を大事にする意味で二本取りで組んでいますね。二本取りだと交差によって強度が増すでしょう、ただ隣り合った二本間で交差させるのでスポークが短く済み、軽量化にも役立ちます。

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 リムは精度の良くなったアレクシアの38ミリのアルミリム。この迫力は久々であのDTの名リム585を思い出しますね。精度もソコソコ、剛性もソコソコ、結構おススメなリムですね・・・、絶滅危惧種ですから・・・。

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 リアホイールも同じリムに、同じようなエアロスポークで組んでますが組み方が面白いです。

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 反フリーの側は、二本取りでできる限り短く軽量化を狙います。そして、

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 フリー側はチェーンの力に負けないよう剛性を上げないといけませんので、6本取りという裾野を広げて強度を上げるという工夫をしているんであります、手組って面白いなあ〜・・・なんてな。

 で、この完成度の高いカラビンカのクロモリフレームに、完璧な手組ホイールとの組み合わせ、ついでに面白くもおかしくもないがこれまた完成度の高いアルテグラと、もうこれで十分なはずなんですが・・・。

 どうもこれでは収まらなくなったようであります、フォークに仕込みをしてきたという・・・。

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 ジャン!!!スルーアクスルの改造ではないようですね・・・、するとダボが見える。ということはここにキャリアでも取り付ける・・・???

 いやそれにしては角度が変だよね・・・。

 なんてわざとらしい記述早めにして、これはディスクブレーキのフラットマウントのダボなんでありますね。ここに台座とディスクブレーキのキャリパーが付くということなんです。

 ということは、そいつを効かせるためには、ホイール側にローターというディスクを取り付けなければなりません。勿論このままのホイールには取り付けることはできませんので・・・、ホイールを交換しなければならなくなります。

 では、完組の然るべきホイールに交換すれば?ということになりますが、それじゃあ嫌だ・・・という。

 はい、ここからが無理難題の登場となっていくのであり、手組屋としては、受けて立つ!!!という展開になるんでありますよ。

 さあ、一体いくつ山を超えれば目的地にたどり着くのか?

 まずご希望は、気に入って組んだこのリムはそのまま使いたい!という条件。そして、できれば、このエアロスポークも使い続けて欲しい・・・という、この2つのご希望をいただいております。

 前者はもうやります!それしかありません!なんですが、後者となると・・・。スポークは1ミリ単位で作られているので、次のハブのフランジのデカさによって微妙に使えないことになりかねない・・・、むしろその可能性のほうが高いわけであります。

 なのでハブが決まってから、組み方を大分検討しないいけなくなります。

 またプレーンのスポークなら一本棒なんで、短く切ってネジ山立てるというような加工が可能なんですが、エアロスポークはプレーンの部分が短くて、大半がエアロ加工されているので、長さの調整が難しい、できて2ミリかな?できて・・・、なのでこの辺が大変シビアになりましょう。

 では、加工なんかしないで、その長さのエアロスポークを購入すれば?と来るかも知れませんが、ハイ、絶滅種に近いのがエアロスポークなんで、それって大変難しい選択肢となります。

 このスポークの山は大変高い。

 勿論それだけじゃあない・・・。

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 次のハブは、このようにディスクローターを載せるセレーションがないといけないのですが、この手のハブの種類が少ない。

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 ホール数が32ホールと36ホールしかない・・・。今や36ホールのリムを探すのが難しい時代になんで36ホールを意地でも作り続けるのか?作り続けるのもいいんだが、それに28ホールも加えてほしいんだが、それがない。

 ちなみに使い続けてほしいというこのリムですが、ちゃんと28ホールなんであります。トホホ

 シマノものでも28ホールのものを見つけました!!!!やった!とばかり喜んだのもつかの間、そいつはスルーアクスルものでありました、つまりそれは今回の組み換えには使えません。

 そうなると、魔窟のようなネット内をサーフするしかない。

 ・・・・、なんとか一本見つけたんで、そいつを取ってだ、それからフランジ幅などを測ってスポーク問題を解決しないと!!!とその高い山を下から仰ぎ見たんだが・・・。

 まだ峠の向こうに峠がありやがった・・・。

 ものはエアロスポーク。もうほとんどバーベキュー用の金串と同じような潰れ方をしているわけであります・・・。つまり通常のプレーンスポークのように、きれいに穴を通過しては・・・くれないんですよ・・・。

 だって潰れている分平たくて、キシメンのようなもんでもあるわけで、通常のハブの丸い穴には通らないようになっているです・・・。

 ということは、発注したもんが無駄になる?

 無駄にできるか・・・。そこでもう一つ山を越えないと。これだ・・・

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 これですね。コイツは競輪用のハブなんで勿論エアロスポークなんかを通すことを想定されていないんです。でもこいつにエアロスポークを通したんです。

 穴付近をよくご覧ください。内側にスリットが入っていますね・・・、これ加工のあとです・・・。もう三十年くらい前に店主がやった加工のあとですね。

 コイツを発注したクイック様28ホールディスク様ハブにやってやらないといけない・・・という山も発覚。

 ネ、こんなことやっていたら、さぞや技術が身につくと思うでしょ?仕上がったときの達成感は勿論店主らと依頼主さんとで共有することもできるわけであります・・・。

 少しでも安いサイトから購入した完組ホイールには味わえない、面倒臭さを克服した至福感でもあります。

 いつできることやらですが、もう出発したんで、徐々に完成に近づいていくでしょう、本当いつになることやら・・・ですが。

 完組とは全く別の意味で、手組ホイールは奥が深いわけなんでありますよ!
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プロフィール

狸サイクル 店主 遠山健

Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。

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〒202-0014
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