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おもろ |
![]() コヤツが宿っていると聞いたとき、私は部屋の片隅で、一人泣いた。 その涙は、子を授かったという奇跡のような僥倖と、そしてこの子といずれは別れねばならない深い悲しみ、を背負うという、一対の思いからでもあったはずであった・・・。 ただ、それは同時に、すさまじい勢いで拡散していった。 それは、すでにその僥倖に預かっているきみ・・・、そしてその僥倖が転じ、先んじて最愛の子に死なれたきみ、その深い悲しみへの、その思いにまで、じょじょにじょじょにと広がっていった、気がしたのだ。 ただ、その本当の深さにまで私は決して届かない・・・、そういうものへの予感のみ。 まだ今の私には何も分からないまでも、そこにあるかもしえぬ、本当の意味の深淵のそのまたその意味について、予感するということ。 そう、仮に、もしそうであったとしても、そこに、その領域に、少しでも近づける、とすれば、今ようやっと、そのための条件のようなものが、奇跡的に、突然に、この私の前に、訪れて来た、ということだけかもしれなかった・・・。 それが私の流した涙の、正体だったのかも知れない。 ただその後、この涙の性質を知る。 この涙は流れながらも実に乾きやすいもののようだった。 この重油のような重いはずの涙が流れた数時間後、くだらないことでケンカしたり、あたふたしたりで、それがすぐに乾ききっていた。 その意義も、深いはずだった意味も、乾ききりながら・・・。日常のつまらなくも重要な流れの中で、苦笑したり、妥協したりで、理念などはどこ吹く風。 そしてまた、時に深い涙を思い出し、反省。 ただ、そのまた反省すら、追いつかないほどの、日常という名の体たらく。涙など、すぐに乾いてしまう、それだった。 これからコヤツはどう生きていくか? 当然日々の、雑務で涙など出る暇もなく、大半はかわききったまま、押されて、流されていくのに違いはない。 次の子も、そしてまたその次の子も・・・。 でもな。その最初にきいた、最初に知ったその授かりのその瞬間、ゆっくりも怒濤のようにじんわりとわき上がった、あの涙にひとしずくについて、私は絶対に忘れはしないだろう。たぶん。 そう、たぶん、私は忘れまい。 これから日常というものが、どのような濁流とともに流れてこようとも、その軸だけは、私は覚えていこうと思う。絶対に忘れずに。 だから、おまえ、またはおまえたちは、この文章を言質として押さえておいてよい。 何か疑問に思ったとき、ここに立ち返って、「あれ父ちゃん?あの文章はウソだったのかい?」と、問うてみなさい。 それに対して、私が、何とか、答えよとしたら、そいつはまだ、お前、またはお前達の父である。 もしそうでなかったら、早々に見限り、別のものを師とせよ。 そして最後に、私の宣言だ。お前、またはお前達を授かったこの僥倖に、私は心底世界に深謝する。 そして、ともに、最愛の子らを先んじて失った、深い悲しみにある、世界中のすべての親に対して、あらためて、合掌・・・万感の思いを込めて。 正の誕生に祈念して ※ツブやついったー、叫ぶツイッター、出産は絶叫であった。 スポンサーサイト
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Author:狸サイクル 店主 遠山健
狸サイクルと書きまして、リサイクルと読みます。
中古フレームは化かしますが、お客は化かしません。自転車提供を始めて17年。
今までは口コミ中心でしたが、今後はこうしたメディアを利用しながら、求められるところを彷徨していきます。
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